JP5172191B2 - レーザ衝撃硬化処理方法およびレーザ衝撃硬化処理装置 - Google Patents

レーザ衝撃硬化処理方法およびレーザ衝撃硬化処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、金属やセラミックスなどの固体材料の表面に液体を介してパルス状のレーザビームを照射することにより、材料表面および内部の組織、硬さ、残留応力などの特性を調整するレーザ衝撃硬化処理方法およびそのための処理装置に関する。
腐食や亀裂の発生など、構造物の損傷は表面を起点とする場合がほとんどであり、構造物の寿命は表面の特性に左右される。このため、各種の表面処理技術を適用して材料表面の機械的あるいは化学的な性質を改善し、疲労強度、耐腐食性、耐摩耗性などを向上させることにより、構造物の寿命延長を図る試みが行なわれている。
ショットピーニングは代表的な表面処理技術であり、部材表面層の硬さの上昇と、表面層への圧縮残留応力の導入が可能である。このため、自動車、航空機などの産業分野で多く利用されている。
一方、レーザはエネルギー密度や照射位置の精密かつ高速な制御が容易であり、他の方法では困難な高速処理、超急熱急冷処理などを行なうことができるため、種々の技術が開発され、材料の加工処理への応用が拡大している。
その一つとして、液体を介して材料の表面にパルス状のレーザビームを照射するレーザ衝撃硬化処理があり、ショットピーニングと同様に部材表面層の硬さの上昇と、表面層への圧縮残留応力の導入を行なうことが可能である。
レーザ衝撃硬化処理は、ショットピーニングと比較して効果が高く、非接触作業が可能、反力がない、レーザ照射の条件や部位を精密に制御できる等、ショットピーニングでは実現できない優れた利点があり、開発および実用化が進められている(特許文献1ないし特許文献5参照)。
特許文献5には、金属やセラミックスなどの固体材料の表面に、液体を介してパルス状のレーザビームを照射することにより、材料表面および内部の組織、硬さ、残留応力などの材料特性を調整するレーザ衝撃硬化処理について開示されている。
特許文献5によれば、レーザビームのピーク出力密度が被処理部材のプラズマ発生閾値(金属の場合概ね0.1〜10TW/m)を超えると、被処理部材のごく表層(1μm以下)が瞬時に蒸発し、プラズマが発生する。液体中では慣性が瞬間的に強く働くため、プラズマはほとんど膨張することができず、狭い領域にレーザビームのエネルギーが集中する。このため、プラズマの圧力は大気中や真空中と比較して十〜百倍にも達する。
液体として水を使用した場合、被処理部材に照射されるレーザビームのピーク出力密度をI(TW/m)とすると、発生するプラズマの圧力P(GPa)は概ね、P=(0.2×I)0.5となる。被処理部材の設置雰囲気が油、アルコール、アンモニア水、ホウ酸水など、水以外の液体の場合には、次の係数kを使用してP=(0.2×I×k)0.5により、プラズマの圧力を求めることができる。
k=(液体の音響インピーダンス)/(水の音響インピーダンス)
ここで、液体の音響インピーダンスは、(液体の密度)×(液体中の音速)であるため、前記した液体であれば、プラズマの圧力は水の場合と大きくは変わらない。したがって、被処理部材の表面でレーザビームのピーク出力密度が1〜100TW/mとなるようにレーザビームの大きさおよびパルスエネルギーを制御すれば、プラズマの圧力は概ね450MPa〜45GPaとなる。
このようにして発生した高圧のプラズマは、被処理部材の表面を瞬間的に圧縮し、圧縮による表面の変位は衝撃波となって部材の深さ方向に伝播する。このとき、衝撃波の圧力が部材の降伏応力を上回ると、局所的な塑性変形が生じるため、組織、硬さ、残留応力などの材料特性を調整することができる。
レーザ衝撃硬化処理により材料表面の硬さが上昇し、圧縮の残留応力が形成されると、疲労強度の向上や応力腐食割れの予防に効果がある。そのため、航空機産業、自動車産業、原子力産業などでレーザ衝撃硬化処理の適用が進められている。
レーザ衝撃硬化処理は、パルス状のレーザビームを被処理部材の表面に直接照射するため、プラズマによって分解された液体の構成元素が被処理部材の表面と反応する場合がある。
たとえば、水雰囲気でステンレス鋼をレーザ衝撃硬化処理する場合、水の分解によって水素と酸素が発生し、酸素がステンレス鋼の表面と反応するため、レーザ衝撃硬化処理後の表面にはFeを主成分とする厚さ約1μmの強固な黒色の酸化被膜が形成される。
黒色の被膜が外観上好ましくない場合には、塗料や金属テープなどにより被処理部材の表面にあらかじめ厚さ数十μm程度の被膜を形成した後レーザ衝撃硬化処理を施せば、被膜除去後の被処理部材の表面は処理前とほとんど同一の表面性状を示す。
特開平07−246483号公報 特開平08−112681号公報 特開平08−326502号公報 特開2003−504212号公報 特開2006−137998号公報 P. Peyre et al., Journal of Materials Science, 33 (1998) 1421.
前記した例は、国内で実施された実験の結果であるが、欧米ではレーザのパルスエネルギーをさらに高め、100J程度で実験を行なっている。その結果、圧縮残留応力の深さは表面から数mmにも及び、さらに高い効果が期待されている。しかしながら、高いパルスエネルギーでレーザピーニングを行なった場合、材料の表面が溶融するため、表面から数十μmの領域が逆に引張の応力状態となってしまうことが知られている(非特許文献1)。
このため、高エネルギーでレーザピーニングを行なう場合には、遮熱のためのコーティングを材料の表面にあらかじめ施し、その後レーザピーニング処理を行なっているが、工程が複雑となり、コストの増大とスループットの低下を招いている。
本発明は、従来技術に伴うこれらの課題を解決することを目的としてなされたものであり、表面のコーティングが不要で、被処理部材の硬さの上昇および残留応力の改善効果が深い領域まで及び、大面積を高速でレーザピーニング処理することが可能なレーザ衝撃硬化処理方法およびそのための処理装置を提供するものである。
また、本発明の目的は、駆動装置に過剰な負荷をかけず十分高速な処理ができるようにしたレーザ衝撃硬化処理方法およびそのための処理装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係るレーザ衝撃硬化処理方法は、液体に接した被処理部材の表面に液体を通してパルス状のレーザビームを照射し、被処理部材の表面処理を行なうレーザ衝撃硬化処理方法において、前記被処理部材の表面に1パルスで形成されるレーザビームの照射スポットが、複数の小領域で構成されていることを特徴とする。
また、本発明に係るレーザ衝撃硬化処理装置は、レーザビームを出射するレーザ発振器と、被処理部材の表面におけるレーザビームの照射スポットが複数の小領域で構成されるように前記レーザ発振器から出射されたレーザビームの照射スポット形状を整形する光学装置と、被処理部材の表面に沿ってレーザビームを相対的に移動させ被処理部材の所望の部位にレーザビームを位置決めするための駆動装置と、被処理部材の少なくともレーザビームによって照射される表面に液体を供給するための液体供給手段と、を有すること、を特徴とする。
本発明によれば、レーザビームの照射スポットを複数の小領域で構成することにより、各小領域で微小なプラズマが形成されるため、従来技術に比較して液体との接触面積が増大する。その結果、プラズマの冷却が促進され、被処理部材表面に対するプラズマからの入熱量が減り、高いエネルギーのレーザパルスを使用した場合においても表面を溶融させることなくレーザピーニングすることが可能となる。
また、本発明によれば、レーザビームの照射スポットを複数の小領域に分割するため、従来技術に比較して1パルスで処理できる面積が増加し、より高速に処理を行なうことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態によるレーザ衝撃硬化処理方法を示す説明図である。
被処理部材41は保持台42に設置され、被処理部材41および保持台42は容器21内に置かれ、容器21内には液体22が満たされている。保持台42は、被処理部材41を固定し、高さおよび角度調整などを行なうための位置調整機能を備えている。
レーザ発振器11から出射したパルス状レーザビーム51は、出力調整装置12、シャッター13、ビーム拡大器91、固定ミラー92および移動ミラー94を介して照射ヘッド17に入射する。照射ヘッド17から出射したレーザビーム51は、液体22中の被処理部材41に向けて照射される。また、駆動装置30により、照射ヘッド17および移動ミラー94を被処理部材41の表面に倣って移動させながらレーザビーム51を照射することにより、被処理部材41の表面の所定の処理領域を衝撃硬化処理する。
ここで、レーザ発振器11としては、たとえば、波長約1mmの近赤外で発振するガラスレーザやNd:YAGレーザが使用される。液体22として水を使用する場合、近赤外の光は水に吸収されやすいため、水深は数mm以下とする必要があるが、被処理部材41が複雑な形状のときには、水深を数mmに制御することは難しい。このため、水にほとんど吸収されず、水深の制限がないNd:YAGレーザの第2高調波(波長0.53mm)をレーザ発振器11として使用することが好ましい。
出力調整装置12は、偏光板とビーム分岐器の組合せなどによって構成され、レーザビーム51のエネルギーを調整する光学装置である。シャッター13は、高速動作ミラーなどで構成され、駆動装置30と同期して開閉制御することにより、被処理部材41の表面の必要な部分にのみレーザビーム51を照射することができるようになっている。また、ビーム拡大器91はレーザビーム51の大きさを拡大または縮小し、照射ヘッド17に入射するレーザビーム51の大きさを調整する機能を有している。
照射ヘッド17は、レーザビーム51の方向に垂直な方向の軸を有する複数の円柱状凸レンズ93を備え、図2に示すように、レーザビーム51を複数に分割するとともに、その各々をライン状に絞り込みながら被処理部材41の表面に照射する機能を有する。したがって、照射ヘッド17と被処理部材41の距離を変化させることにより、被処理部材41の表面に照射されるレーザビーム51の面積が変化し、被処理部材41の表面に照射されるレーザビーム51のピーク出力密度(I(TW/m))も変化する。
レーザ衝撃硬化処理の効果はプラズマ52の圧力(P=(0.2×I)0.5)によって決まるため、その効果を保証するためには、該ピーク出力密度を所定の範囲に保つ必要がある。このため、被処理部材41を保持する保持台42は位置調整機能を有し、被処理部材41の位置調整により概略の調整を行なうとともに、駆動装置30により照射ヘッド17の高さを制御することにより、照射ヘッド17と被処理部材41の距離を所定の範囲に保っている。
ここで、超音波距離計またはレーザ距離計などの距離計測装置(図示せず)を使用して照射ヘッド17と被処理部材41の距離を測定し、照射ヘッド17の高さを制御することが行なわれる。また、レーザビーム51の照射によるプラズマ52の発生音の到達時間により照射ヘッド17の高さを制御することも可能である。さらに、処理部材41の表面で反射されたレーザビーム51の反射強度を測定することにより、照射ヘッド17の高さを制御することも可能である。
レーザビーム51の照射によって発生したプラズマ52は、短時間(10−7秒程度)でエネルギーを失って冷却され、微粒子となって液体中に浮遊する。この状態で、次のレーザビームを照射すると、微粒子がレーザのエネルギーを吸収したり散乱したりするため、効率の良いレーザ衝撃硬化処理ができない。
本実施形態では、微粒子の浮遊を防止するため、液体供給装置20を容器21に接続し、常に清浄な液体22を供給することが行なわれる。ここで、液体供給装置20は、ポンプ、フィルター、流量計(図示せず)などで構成される。
なお、本実施形態では、照射ヘッド17を移動させることにより、被処理部材41の表面の所定の範囲をレーザ衝撃硬化処理する場合について説明したが、照射ヘッド17を固定して被処理部材41を移動させる場合、照射ヘッド17と被処理部材41を同時に移動させる場合にも全く同じ効果があることは言うまでもない。
図3は、本実施形態により、被処理部材41上に照射されるレーザビーム51の形状を模式的に表した図である。通常、レーザ発振器11から出射されたレーザビーム51の形状は円形であることが多い。その場合、複数の円柱状凸レンズ93によって、照射スポット45は複数の小領域46に分割される。ただし、この実施形態では、各小領域46は、たとえば等間隔の互いに平行な直線状である。したがって、プラズマ52は各小領域(ライン)46状に発生し、ライン間の液体により容易に冷却される。その結果、被処理部材41の表面への入熱量が激減し、表面の溶融を避けることができ、被処理部材41の表面に遮熱コーティングを施すことなく表面に圧縮の残留応力を形成することができる。また、ライン間の面積も、1パルスで処理できる面積に含まれるため、より高速な処理が可能となる。
図4は、1パルスで処理する面積(照射スポット45の面積であって、図3の破線の円の面積)に対する小領域46の面積(各ラインの面積の合計)の割合と、残留応力改善効果の関係を示す図である。この割合が概ね30%〜70%の範囲で有効なことがわかる。
本実施形態によれば、レーザビームの照射スポットを複数の小領域で構成することにより、各小領域で微小なプラズマが形成されるため、従来技術に比較して液体との接触面積が増大する。その結果、プラズマの冷却が促進され、被処理部材表面に対するプラズマからの入熱量が激減し、高いエネルギーのレーザパルスを使用した場合においても表面を溶融させることなくレーザピーニングすることが可能となる。
また、本実施形態によれば、レーザビームの照射スポットを複数の小領域46に分割するため、従来技術に比較して1パルスで処理できる面積が増加し、より高速に処理を行なうことが可能となる。
たとえば、溶接線に沿った帯状の領域を処理する場合、通常は10mm幅程度の処理が必要となり、2次元的な駆動が必要であったが、本発明によれば1パルスで広い領域を処理することが可能となるため、1方向のみの動作で処理を完了させることができる。
また、微小なプラズマから発生した衝撃波は被処理部材の内部を伝播するに従って周囲の衝撃波と合体し、より広い面積の衝撃波が形成される。その結果、波面の広がりによる衝撃波の減衰が抑制されるため、従来技術に比較して被処理部材内部のより深い領域まで効果を及ぼすことが可能となる。
このように、本実施形態によれば、被処理部材の表面にコーティングを施さずに高いエネルギーのレーザパルスを使用しても、表面を溶融させることなくレーザピーニングすることが可能であり、その効果は従来技術に比較してより大きく、より高速な処理を行なうことができる。また、駆動装置に対する負荷が軽減されるため、駆動装置をより小型でシンプルなものにすることができる。
さらにこの実施形態の変形例として、図2に点線で示すホモジナイザ97を用いれば、照射スポット45の各ラインの出力密度をほぼ一定に制御することが可能であり、より高品質の処理を行なうことができる。
[第2の実施形態]
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施形態によるレーザ衝撃硬化処理方法を説明する。ここで、第1の実施形態と共通する部分の重複説明は省略する。この実施形態では、図1に示す第1の実施形態における円柱状凸レンズ93の組を2組直列に並べて用いる。2組の円柱状凸レンズ93は、円柱軸が互いに直交する配置とする。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る、被処理部材41上に照射されるレーザビーム51の形状を模式的に表した図である。この場合、複数の円柱状凸レンズ93を2組用い、その2組がほぼ直交する配置することにより、この照射形状を得ることができる。照射スポット45の各小領域46は、この場合2次元的に等間隔に配列されたドットマトリックス状の形態を示す。したがって、プラズマ52は各ドット上に発生し、ドット間の液体により容易に冷却される。その結果、被処理部材41の表面への入熱量が激減し、表面の溶融を避けることができ、被処理部材41の表面に遮熱コーティングを施すことなく表面に圧縮の残留応力を形成することができる。また、ドット間の面積も、1パルスで処理できる面積に含まれるため、より高速な処理が可能となる。
第1の実施形態と同様に、1パルスで処理する面積(照射スポット45の面積であって、図5の破線の円の面積)に対する小領域46の面積(各小正方形の面積の合計)の割合と、残留応力改善効果の関係を求めたところ、この割合が、図4と同様に概ね30%〜70%の範囲で有効なことがわかった。
さらに、図2に点線で示すホモジナイザ97を用いれば、照射スポット45の各小領域(ドット)46の出力密度をほぼ一定に制御することが可能であり、より高品質の処理を行なうことができることは、第1の実施形態と同様である。
[他の実施形態]
以上説明した各実施形態は単なる例示であって、本発明はこれらの実施形態の具体的構成に限定されるものではない。
たとえば、図2の円柱状凸レンズ93の代わりに、図6に示すように、六角形状のマイクロレンズの2次元アレイ99を用いれば、第2の実施形態における図5の照射スポット45の各小領域46は六角形になる。また、平板ガラス上に小型の円形凸レンズを2次元的に並べたレンズアレイを用いれば、図5の照射スポット45の各小領域46は円形になる。
また、図1に示す例では、被処理部材41が液体22内に浸漬されている。このように被処理部材41を液体22内に浸漬する代わりに、被処理部材41にレーザビーム51が照射される部分に向けて液体を噴射させて被処理部材41に沿った液膜を形成させてもよい。
また、図1に示す例では、円柱状凸レンズを用いてレーザビームの照射スポット形状を整形するものとしたが、円柱状凸レンズの代わりに円柱状凹面鏡を用いることもできる。
本発明に係るレーザ衝撃硬化処理装置の第1の実施の形態を示す模式的立断面図である。 本発明に係るレーザ衝撃硬化処理装置の第1の実施の形態の照射ヘッド付近を示す模式的部分拡大立面図である。 本発明に係るレーザ衝撃硬化処理装置の第1の実施の形態におけるレーザビームの照射スポットをレーザビームの軸方向から見た図である。 本発明に係るレーザ衝撃硬化処理方法において、1パルスで処理する複数の小領域の合計面積に対する照射スポットの面積の割合と、残留応力改善効果の関係を示すグラフである。 本発明に係るレーザ衝撃硬化処理装置の第2の実施の形態におけるレーザビームの照射スポットをレーザビームの軸方向から見た図である。 本発明に係るレーザ衝撃硬化処理装置の他の実施の形態の照射ヘッド付近を示す模式的部分拡大立面図である。
符号の説明
10・・・レーザ照射装置
11・・・レーザ発振器
12・・・出力調整装置
13・・・シャッター
17・・・照射ヘッド
20・・・液体供給装置
21・・・容器
22・・・液体
30・・・駆動装置
41・・・被処理部材
42・・・保持台
45・・・照射スポット
46・・・小領域
51・・・レーザビーム
52・・・プラズマ
91・・・ビーム拡大器
92・・・固定ミラー
93・・・円柱状凸レンズ
94・・・移動ミラー
97・・・ホモジナイザ
99・・・マイクロレンズアレイ

Claims (12)

  1. 液体に接した被処理部材の表面に液体を通してパルス状のレーザビームを照射し、被処理部材の表面処理を行なうレーザ衝撃硬化処理方法において、
    前記被処理部材の表面に1パルスで形成されるレーザビームの照射スポットが、複数の小領域で構成されていることを特徴とするレーザ衝撃硬化処理方法。
  2. 前記複数の小領域が同一形状であって等間隔で配列されて前記照射スポットが構成されることを特徴とする請求項1に記載のレーザ衝撃硬化処理方法。
  3. 前記複数の小領域それぞれが細長い形状を持ち、これらの小領域がその長手方向に垂直な方向に配列されて前記照射スポットが構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ衝撃硬化処理方法。
  4. 一形状の小領域を2次元的に配置することによって前記照射スポットが構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ衝撃硬化処理方法。
  5. 前記小領域の形状が円形状、正方形状、六角形状、楕円状または長方形状の何れかであることを特徴とする請求項4に記載のレーザ衝撃硬化処理方法。
  6. 前記照射スポットに占める前記小領域の合計面積の割合が30%ないし70%であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のレーザ衝撃硬化処理方法。
  7. レーザビームを出射するレーザ発振器と、
    被処理部材の表面におけるレーザビームの照射スポットが複数の小領域で構成されるように前記レーザ発振器から出射されたレーザビームの照射スポット形状を整形する光学装置と、
    被処理部材の表面に沿ってレーザビームを相対的に移動させ被処理部材の所望の部位にレーザビームを位置決めするための駆動装置と、
    被処理部材の少なくともレーザビームによって照射される表面に液体を供給するための液体供給手段と、
    を有すること、を特徴とするレーザ衝撃硬化処理装置。
  8. 前記液体供給手段は、被処理部材の少なくともレーザビームが照射される表面が液体に浸漬されるように液体を保持する容器を含むこと、を特徴とする請求項7に記載のレーザ衝撃硬化処理装置。
  9. 前記光学装置は、レーザビームを横切る所定の方向に軸を配置して、レーザビームを横切って配列された複数の円柱状凸レンズまたは円柱状凹面鏡を備え、該円柱状凸レンズまたは円柱状凹面鏡それぞれから出射されるレーザビームが互いに平行な複数の細長い形状に整形されて被処理部材の表面に照射されるものであること、を特徴とする請求項7または請求項8に記載のレーザ衝撃硬化処理装置。
  10. 前記光学装置は、レーザビーム内の強度分布を均一化するためのホモジナイザをさらに有することを特徴とする請求項9に記載のレーザ衝撃硬化処理装置。
  11. 前記光学装置は、
    レーザビームを横切る第1の方向に軸を配置して、レーザビームを横切って配列された複数の第1の円柱状凸レンズまたは円柱状凹面鏡と、
    レーザビームを横切り前記第1の方向に垂直な第2の方向に軸を配置して、レーザビームを横切って配列された複数の第2の円柱状凸レンズまたは円柱状凹面鏡と、
    を備え、
    前記第1および第2の円柱状凸レンズまたは円柱状凹面鏡それぞれから出射されるレーザビームが、2次元的に配列された複数の小領域に分割されるように整形されて被処理部材の表面に照射されるように構成されていること、を特徴とする請求項7または請求項8に記載のレーザ衝撃硬化処理装置。
  12. 前記光学装置は、レーザビームを横切る同一の平面内に配置されたマイクロレンズアレイを備え、該マイクロレンズアレイから出射されるレーザビームが2次元的に配列された複数の小領域に分割されるように整形されて被処理部材の表面に照射されるように構成されていること、を特徴とする請求項7または請求項8に記載のレーザ衝撃硬化処理装置。
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