JP2006322446A - コモンレールおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディーゼルエンジンの蓄圧式燃料噴射システムの部品であるコモンレールにおいて,分岐穴のレール穴の長手方向に平行となる直径の両端近傍における,分岐穴周方向の圧縮応力を特に強化することにより,内圧疲労強度を可及的に高めたコモンレールを提供する。
【解決手段】分岐穴の開口周辺部に対しレーザピーニング処理を施す。この際,分岐穴の中心軸を含む平面内でパルスレーザビームのスポットを走査し,このビームスポットの走査を分岐穴の周方向に位置をずらしながら複数回行なう。分岐穴開口周辺部の同一点における前記パルスレーザビームの照射回数の平均値は2回〜100回とする。このような処理により,前記圧縮応力を,コモンレールを構成する鋼材の一軸引張強度の30〜120%とすることができる。この結果,内圧疲労強度を大幅に高めたコモンレールを提供できる。
【選択図】図15

Description

本発明は,ディーゼルエンジンの蓄圧式燃料噴射システムにおけるコモンレールおよびその製造方法に関する。
コモンレールは,ディーゼルエンジンの蓄圧式燃料噴射システムにおいて燃料の軽油を圧送するポンプとインジェクターとの間に位置し,軽油を蓄圧するパイプ状の部品である。図1は従来のコモンレールの断面の概略を示している。レール穴5がコモンレールの主なるパイプであり,軽油を蓄圧する役割を有する。レール穴5には垂直に開口する分岐穴6が数個配設され,分岐穴6を通って各インジェクターに軽油が圧送される。レール穴5の内径は8〜12mm程度,分岐穴6の内径は1〜3mm程度である。エンジンの作動に伴い,軽油が周期的に圧送され,コモンレール内の軽油の圧力が周期的に変動する。この際,図1中レール穴5および分岐穴6には周期的に周方向の引張応力に変動が生じる。図2,図3は分岐穴開口周辺部を拡大して示している。ここで分岐穴開口周辺部とは図3に示すように,レール穴5と分岐穴6とのつなぎ目の近傍の,分岐穴6の内面21,レール穴5の内面22,さらに開口端部のエッジが面取りしてある場合にはその面取りされた面23から成る。分岐穴開口周辺部の中でも特に,レール穴5の長手方向に平行となる分岐穴6の直径の両端近傍7では両穴5,6の引張応力が合成されるため,他の部分よりも大きな引張応力が発生し,内圧の変動により疲労破壊しやすいという問題がある。内圧の変動に対する疲労強度(内圧疲労強度)を向上させれば,燃料の高圧噴射が可能となり,排気ガスのクリーン化や燃費の向上につながるため,その疲労強度向上対策が望まれている。
従来,このような疲労強度の向上に向けたアプローチとしては,大きく分けて,
(1)材質の改善
(2)形状の改善
(3)局所的な強化(表面硬化,圧縮応力付与等)
が有効であることが知られている。(1)の例としては,鋼材の強度を上げるというオーソドックスな方法のみならず,例えば特許文献1にて開示されているように,Mn硫化物系介在物の伸長方向制御といった方法も知られている。また(2)の例としては,特許文献2や特許文献3に開示されているように,流体研磨やコイニング加工の手法を用いて分岐穴開口端部のエッジを面取りして,応力集中を緩和する方法が知られている。しかしながら,(1)または(2),およびそれらの組み合わせではもはや限界に近づいているため,内圧疲労強度の大幅な向上には(3)が必須となってきている。
分岐穴開口周辺部の局所的な強化方法に関しては,焼入れや圧縮応力付与等いくつかの方法が提案されている。しかしながら焼入れにおいては,焼入れを行なう境界部であるいわゆる「焼き境」で引張の残留応力が発生するため,焼割れが発生しやすい上,「焼き境」から疲労き裂が発生するため,部品として疲労強度の大幅向上は困難であった。
圧縮応力付与に関しては,機械的な押圧による処理が特許文献3,4,及び5に,ショットピーニング処理が特許文献6に,それぞれ開示されている。ところがこれらの従来法は,接触処理であることに起因する次のような問題があった。
1.レール穴内面へのアクセスが困難である。
特許文献3,4,及び5で開示された方法ではいずれも,分岐穴開口周辺部に対し分岐穴に沿った方向の力を効果的に伝えるため,レール本体を分割した状態で押圧加工を行ない,その後組立てを行なう。この方法では,工程が増えるうえに,レール穴の強度やシール性の観点からも問題がある。
特許文献6にて開示されたショットピーニング処理では,レール穴の端部から入射してレール穴の長手方向に運動する鋼球に対し,分岐穴に沿った方向に十分な運動量を与えることが困難であり,大きな圧縮応力を付与することができない。
2.分岐穴内面への処理が不可能である
内圧疲労強度向上のためには,分岐穴内面への圧縮応力付与が必要となるが,特許文献3〜6にて開示された方法では内径1mm程度の分岐穴の内面への処理ができない。
ところで,近年開発が進められているレーザピーニングは,金属物体の表面へのパルスレーザビームの照射により発生するプラズマの膨張反力を利用して,金属物体の表面近傍に非接触処理で残留圧縮応力を付与する技術であり,例えば特許文献7にその方法が開示されている。レーザピーニング処理において,加工面に圧縮応力を付与するための照射方法に関しては,いくつかの方法が提案されてきた。例えば特許文献8には,パルスレーザビームの照射スポットが互いに重なり合うように処理することによって,被加工面全体に均質に圧縮応力を残留させられることが開示されている。
特開2004-83986号 特開2004-204714号 特開2004-27968号 特開2002-310035号 特開2002-310036号 特開2001-200773号 特許第3373638号公報 特許第3461948号公報
しかしながら,従来のレーザピーニング処理法をコモンレールに適用するには次のような問題があった。上述したように,分岐穴6の穴周囲部7ではレール穴5と分岐穴6の引張応力が合成されるため,他の部分よりも大きな引張応力が発生し,内圧の変動により疲労破壊しやすい。内圧疲労強度を高めるためには,この部分7に対して,分岐穴の周方向に特に大きな圧縮応力を付与することが効果的である。以下,この,分岐穴周辺部7における分岐穴周方向の圧縮応力をσcと呼ぶ。特許文献2に開示された方法は,面状の被加工面に対しどの方向にもほぼ均一な圧縮応力を付与する方法であるが,分岐穴周辺部のような微小領域に対して特定方向へ強力な圧縮応力を付与するには,適当な方法ではなかった。
本発明は,上述のレーザピーニング処理技術の問題を解決し,σcを特に強化することにより,内圧疲労強度を可及的に高めたコモンレールを提供することを目的とする。
本発明者らは,前述の課題を解決するために,分岐穴の開口周辺部に対するレーザピーニング処理において,パルスレーザのビームスポットの照射位置,走査方法等を詳細に検討した結果,σcを特に強化し,内圧疲労強度を大幅に高めたコモンレールを提供できる本発明に至った。
すなわち,本発明は,以下に示すものである。本発明の第一の発明は,燃料を圧送するレール穴を取り囲む筒壁部にレール穴に開口する複数の分岐穴が形成されたコモンレールにおいて,該分岐穴の前記レール穴側の開口周辺部にパルスレーザビームの照射によるレーザピーニング処理を施したものであって,分岐穴の軸を含みレール穴長手方向に沿った断面上における分岐穴周方向の圧縮応力分布の最大値が,コモンレールの部材の一軸引張強度の30〜120%であることを特徴とするコモンレールである。
第二の発明は,燃料を圧送するレール穴を取り囲む筒壁部にレール穴に開口する複数の分岐穴が形成されたコモンレールにおいて,該分岐穴の前記レール穴側の開口周辺部にパルスレーザビームの照射によるレーザピーニング処理を施す製造方法であって,前記分岐穴を中心とした1本乃至複数本の円または円弧に沿って前記パルスレーザビームの照射を,照射の際の同一円または円弧内の隣り合うビームスポットの重畳する部分の面積が各々のビームスポットの面積の20〜97%となるように行なうことを特徴とするコモンレールの製造方法である。
第三の発明は,燃料を圧送するレール穴を取り囲む筒壁部にレール穴に開口する複数の分岐穴が形成されたコモンレールにおいて,該分岐穴の前記レール穴側の開口周辺部にパルスレーザビームの照射によるレーザピーニング処理を施す製造方法であって,前記パルスレーザビームの照射が,前記分岐穴の軸を含む平面内でビームスポットを走査し,該ビームスポットの走査を分岐穴の周方向に位置をずらしながら複数回行なうものであって,該分岐穴開口周辺部の同一点における前記パルスレーザビームの照射回数の平均値(平均重畳回数)が2回〜100回であることを特徴とするコモンレールの製造方法である。
本発明によれば,圧縮応力σcを特に強化できるため,内圧疲労強度を大幅に高めたコモンレールを提供することができる。この結果,燃料の高圧噴射が可能となり,排気ガスのクリーン化や燃費の向上が得られ,産業上有用な著しい効果を奏する。
本発明のコモンレールおよびその製造方法の最良の形態例について,以下で図面に基づき説明を行なう。なお,本明細書および図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1はコモンレールの断面の概略を示している。パイプ内に形成されるレール穴5がコモンレールの主なる流路であり,軽油を蓄圧する役割を有する。レール穴5には垂直に開口する分岐穴6が数個配設され,分岐穴6を通って各インジェクターに軽油が圧送される。以下では,レール穴5の内径が11mm,分岐穴6の内径が1mmの場合を例として説明するが,両穴の内径は必ずしもこの値に限らずともよい。部品としての重量,強度,性能等を考慮すれば,好ましい範囲としては,レール穴5の内径が8〜12mm程度,分岐穴6の内径が1〜3mm程度である。蓄圧されている軽油の内圧は200MPa程度と高圧であり,図1中レール穴5および分岐穴6には周方向の引張応力が生じる。エンジンの作動に伴い軽油が周期的に圧送されるため,この引張応力には変動が生じる。
図2,図3は分岐穴開口周辺部を拡大して示している。特に,分岐穴開口周辺部においてレール穴5の長手方向に平行となる分岐穴6の直径の両端近傍7では両穴5,6の引張応力が合成されるため,他の部分よりも大きな引張応力が発生する。この部分は部品全体の内圧疲労強度を支配しており,流体研磨等により分岐穴開口端部のエッジを面取りすることが望ましい。上記レール穴5,分岐穴6の内径を持つ本発明の実施の形態の場合,面取りの曲率半径Rは0.2mm以上とすることが効果的である。なお,分岐穴開口周辺部とは,レール穴5と分岐穴6とのつなぎ目の近傍の,分岐穴6の内面21,レール穴5の内面22であり,開口端部のエッジが面取りしてある場合にはその面取りされた面23も含む。また,両穴5,6の引張応力が合成されて,他の部分よりも大きな引張応力が発生する両端近傍7とは,分岐穴開口周辺部であって,レール穴5の長手方向に平行となる分岐穴6の直径の両端近傍7を指す。
本発明では,以下で説明するレーザピーニング処理を施すことにより,分岐穴開口周辺部に対し分岐穴6の周方向に特に大きな圧縮応力σcを付与して内圧疲労強度を高め,部品全体の疲労強度を高める。
まず,レーザピーニング処理に必要な条件を説明する。レール穴5内周の表面近傍に残留圧縮応力を付与するためには,(1)高いピークパワー密度を持つレーザビームと,(2)照射表面近傍に水等の透明媒体を設置すること,が必要となる。(1)については,照射点であるレール穴5内周の表面におけるピークパワー密度を1〜100TW/m2とする。このピークパワー密度を得るために,レーザ装置は,パルス時間幅が10ps〜100ns程度で間欠的に発振するパルスレーザを用いる。このようなレーザ装置としては例えばNd:YAGレーザが挙げられるが,上記条件(1)を満たすレーザ装置であれば良い。上記(1)および(2)の条件が満たされると,以下のメカニズムによって照射表面近傍に残留圧縮応力を付与することができる。まず,高いピークパワー密度をもつパルスレーザビームの照射によりプラズマが発生する。ここで照射表面の近傍に水等の透明媒体が存在するため,プラズマの膨張が抑えられ,プラズマの圧力が高められる。高圧となったプラズマの反力によって,レーザ照射スポットの表面近傍に塑性変形を与え,該表面近傍に残留圧縮応力を付与することができる。
本発明者らは,σcを特に強化するために,パルスレーザのビームスポットの照射位置,走査方法等を詳細に検討した。以下では,その検討段階において実施した実験結果について説明する。
(実験1)
図4に示すように,パルスレーザのビームスポットをX方向に連ねることにより1本の走査領域を形成した際の,その走査領域中心部に生じる残留応力を測定した。サンプルは440MPa級炭素鋼を用いて作成した。レーザピーニング処理は図5に示すように,サンプル37を水槽35中に浸漬し,レーザビーム発振装置31から集光レンズ33及び水槽35に取り付けられた光学窓34を通してサンプル37にレーザビーム32を照射した。レーザビーム32は水中透過性の良いNd:YAGレーザの第二高調波(波長532nm)を用いた。図4に示すようにスポットの集光形状は円形で,照射痕のスポット直径は0.4mmとした。また,パルスレーザビームの時間幅は10ns,ピークパワー密度は50TW/m2であった。サンプル37の表面には,レーザビーム32を吸収する材料層36として厚み200μmのプラスチックテープを用いた。この吸収材料層36の形成により,レーザビーム32およびプラズマからの熱入力により照射スポット部の表層近傍が溶融・再凝固し,該スポット部の表層近傍の圧縮応力が減少することを防ぐことができる。したがって,より少ないスポット数にて圧縮応力を付与できるという利点がある。なお,この吸収材料層36としてはプラスチックテープの他,金属箔やブラックペイント等を用いても同じ効果が得られる。
実験1では,重畳面積割合を変化させながら処理を行ない,走査領域中心における表面の残留応力をX線残留応力測定装置を用いて測定した。ここで重畳面積割合とは,隣り合うビームスポットの重畳する部分の面積の,各々のビームスポットの面積に対する割合である。図6に結果を示す。いずれの重畳面積割合においてもX方向の圧縮応力σxの方が,Y方向の圧縮応力σyよりも大きくなっている。さらに,重畳面積割合を20%以上とすれば,σxを鋼材の一軸引張強度の30%以上にできることが判明した。
(実験2)
実験2では,パルスレーザビームを重畳照射し面状の処理を行なった。なお,実験装置,サンプル,吸収材料層等については,上記実験1と同じである。重畳照射は,図7に示すように,X方向をビームスポットの走査方向とし,ビームスポットの走査領域をY方向にずらしながら複数回行なった。この走査領域の形成は図7において「L1→L2→L3→…」のように連続的に行なった。実験2では,平均重畳回数を変えながら処理を行ない,応力を測定した。ここで平均重畳回数とは,ビームスポットの面積をS0としてN回のパルスレーザビームの照射によって面積S1の領域を重畳照射したときの,同一点に対するパルスレーザビームの照射回数の平均値であり,S0×N/S1で定義される。結果を図8に示す。平均重畳回数を2回以上とする条件で処理を行なうと,表面の残留圧縮応力に異方性を生じさせ,σyを選択的に強化できることが判明した。検討の結果,この選択的強化は図7に示す走査領域の形成方法に起因することが判った。この処理方法は,実験1の方法と比較すると,処理に必要なレーザパルス数が多くなるものの,実験1の方法よりも大きな圧縮応力を得ることが可能である。
以下では,コモンレールの分岐穴開口周辺部へレーザピーニング処理するための方法について説明する。図9は本発明の実施形態を示している。パイプ内に形成されたレール穴5はコモンレールの主なる流路であり,レール穴5から垂直に開口する分岐穴6が数個開口されている。レール穴5の内周面の分岐穴周囲部表面へ,レーザビーム発振装置9で発振させ,ファイバ1により伝送したレーザビーム2を照射する。ビームスポットの形状は円形や楕円形,もしくはこれらにやや変形を加えたものであることが多いが,上記ピークパワー密度の条件が満たされれば矩形等の形状であってもよい。図9に示す例では,ファイバ端面4から一定の発散角をもって出射してくるレーザビーム2はコリメータレンズ3を通じて平行光とされる。この平行光は集光レンズ8によって集光され,ミラー12による反射後,照射点に至る。集光レンズ8から照射点までの光路長,ミラー12の角度等は,照射点において適当なピークパワー密度を得るよう調整する。また他の集光方法として,集光レンズ8とミラー12の組み合わせのかわりに凹面鏡を用いることもできる。図9では透明媒体の形成法として,レール穴5および分岐穴6に水を流す方法を示している。このようにすれば,処理面に常時水を供給することが可能である。透明媒体の設置方法は必ずしもこの方法である必要はなく,例えば,水の噴流を加工面に噴きつけ該表面に水膜を形成する,アクリル板などレーザビームを透過する媒体を加工面に接触させる,等の方法を用いても良い。レーザビームの波長によっては水等透明媒体へのエネルギー吸収が生じる場合があるが,そのような場合には,照射点において上記ピークパワー密度が得られるようにレーザビームのパルスエネルギーを調整する。
ビームスポットの照射位置を変えながら処理を行なうために,集光レンズ8とミラー12の位置および角度を制御する。図10,図11には,分岐穴開口周辺部の一部であってレール穴5の長手方向に平行となる分岐穴6の直径の両端近傍7a,7bをそれぞれ処理する際の集光レンズ8とミラー12の配置例を示している。図中に示すようにミラー12でレーザビーム2を反射させることで,レーザビーム2をレール穴5内面のみならず,分岐穴6内面に導入することもできる。レール穴5長手方向へのビームスポットの走査は集光レンズ8とミラー12の位置や,ミラー12の角度を操作することにより実現できる。また,ビームスポットの分岐穴6周方向への走査は,図12,図13に示すような方法で行なう事ができる。図12に示す方法は,ミラー12をミラー12上の軸13回りにあおるものである。また図13に示す方法は,ミラー12に入射するレーザビーム2の位置をレール穴5周方向にずらすものである。
高いピークパワー密度を持つレーザビームはミラー12を損傷させることがある。このような損傷を防ぐためには,ミラー12表面でのピークパワー密度をなるべく小さくする配置が望ましい。そのような対策として,集光レンズ8とミラー12の距離を小さくすることが挙げられる。また,レーザビーム照射点から発生するプラズマがミラー12を汚染し,その汚染箇所を起点としてミラー12が損傷する可能性がある。したがって,ピークパワー密度の条件を満たせる範囲内において,ミラー12と照射点の距離を極力長くとる配置が望ましい。
上述したビーム集光方法においては,集光レンズ8およびその駆動装置を含めた部分を,10mm程度の内径を持つレール穴5に収める必要があるため,集光レンズ8の外径は2mm程度以下とすることが望ましい。よって,コリメータレンズ3を通過した平行光の外径は1mm程度以下とすることが好ましい。これを実現するためには,開口数の小さなファイバに発散角が小さいパルスレーザビームを伝送させることが有利である。例えばファイバレーザは,ロッド型のNd:YAGレーザよりも小さい発散角を持つビームが得られるため,上述の処理方法に適したレーザである。
前述の実験1,2の結果を踏まえ,σcを強化するために最も効果的なビームスポットの走査方法について検討した。
まず本発明の走査方法の第一例として,図14に示すように,ビームスポットを分岐穴6を中心とした円または円弧に沿って形成する方法について述べる。ここで「分岐穴6を中心とした」とは,分岐穴6の中心軸に垂直な平面内にあって,分岐穴6の中心軸に一致するような曲率中心を持つ円または円弧である。本発明例は,σcを強化するために前述実験1の結果を適用したものである。それぞれの走査領域に対する重畳面積割合を20%以上とすれば,σcを鋼材の一軸引張強度の30%以上とすることができる。重畳面積割合を大きくするほど,σcは大きくなってゆくが,この効果は飽和するため,生産性の観点からは重畳面積割合は97%以下とすることが望ましい。図14は,分岐穴6の内面21と面取りされた面23の境界付近に処理する場合を示しているが,1本の走査領域でカバーできない場合は,複数の走査領域を形成する。この際,未処理領域が生じないよう,隣接する走査領域は重なるように処理することが望ましい。また,実験1,2ではサンプル表面に吸収材料層を設置して処理を行なったが,吸収材料層を設置せずに処理することも可能である。ただしその場合は,照射スポット部表層近傍が溶融・再凝固することにより該スポット部の表層近傍の圧縮応力が減少する効果が発現するため,重畳面積割合を70%以上として処理することが望ましい。分岐穴6開口部への材料層の設置は複雑な装置を必要とするため,同工程の省略は生産性,生産コストの観点から効果的である。
図15は本発明の走査方法の第二例を示している。図に示すように,分岐穴の中心軸を含む平面内でビームスポットを走査し,該ビームスポットの走査を分岐穴6の周方向に位置をずらしながら複数回行なうものである。同じ走査領域内の隣接するビームスポットは互いに重なりあうように,ビームスポットを走査する。
また,隣接する走査領域も互いに重なりあうように,処理を行なう。この走査領域の形成は図15において「L1→L2→L3→…」のように連続的に行なう。平均重畳回数を2回以上とする条件で処理を行なうことで,表面の残留圧縮応力に異方性を生じさせ,σcを選択的に強化する。この方法によりσcの絶対値を,コモンレールを構成する鋼材の一軸引張強度の30〜120%とすることが可能である。平均重畳回数を大きくするほどσcは大きくなってゆくが,この効果は飽和するため,生産性の観点からは平均重畳回数は100回以下とすることが望ましい。また上述第一例と同様に,吸収材料層を設置せずに処理することも可能である。その場合は,圧縮応力が減少する効果を低減するため平均重畳回数を6回以上として処理することが効果的である。ビームスポットの照射順序は必ずしも図15に示したような一筆書き順序である必要はなく,例えば同図中に示す「M2→N2」→「N3→M3」の一筆書き順序ではなく,「M2→N2」→「M3→N3」の処理順序で走査してもよい。また,走査方向も分岐穴6の中心軸を含む平面内に限らずとも良い。例えば,図16に示すように,レール穴5の長手方向と分岐穴6の長手方向を含む平面内でビームスポットを走査し,該ビームスポットの走査をレール穴5の周方向に位置をずらしながら複数回行なう方法でも同じ効果を得られる。
次に,上述した2つの走査方法の処理領域について説明する。必要となる処理領域は,内圧変動負荷時の分岐穴開口周辺部の引張応力分布に依存する。この応力分布は,鋼材の強度,使用圧力,変動圧力,レール穴5・分岐穴6の径や面取りの曲率半径Rなどの部品形状,等に依存するが,応力の最大値は,分岐穴6の軸を含みレール穴5長手方向に沿った断面上において生じる。すなわち,図3中の直線SP,曲面PQ,または直線QT上のある点で分岐穴6周方向の引張応力が最大となる。分岐穴開口端部のエッジが面取りされていない場合,引張応力は直線SPと直線QTが交わるエッジ付近で最大となる。したがって,σcの最大値がエッジ付近に来るようにレーザ処理することが効果的である。また面取りが為されている場合は,引張応力は分岐穴6の内面21と面取りされた面23の接続部(図3中Q点)付近で最大となるため,σcの最大値がQ点付近に来るように処理することが効果的である。
レーザ処理領域の一般的な指針を図17に基づいて説明する。まず分岐穴6周方向の角度範囲であるが,レール穴5長手方向を基準として±45°の範囲を処理しておけば十分であることが多い。レール穴5の内面の処理幅については,分岐穴6の中心からの距離が2a以内となる領域を処理しておけば十分である。ここでaは分岐穴の半径であり,本実施形態では0.5mmである。また分岐穴6内面の処理範囲の深さhは,レール穴内面22と分岐穴内面21が交わることで形成される円を高さの基準として,レール穴5直径の20%程度とすれば十分である。ただし,分岐穴6内面の深い部分まで処理するためには,分岐穴6内面に対するレーザビームの入射角度を大きくする必要がある。同じピークパワーを持つレーザビームであっても,入射角度が大きくなるにつれて照射点におけるピークパワー密度は減少する。このためaが小さい場合は,hが適切なピークパワー密度にて照射できる限界に支配されることが多い。前述したように,分岐穴開口端部のエッジが面取りされていない,もしくはRが非常に小さい場合には,エッジ付近のσcを強化する必要があり,分岐穴6の内面21,レール穴の内面22,その間の面取りされた面23,いずれの面にも処理することが効果的である。一方,Rが大きい際には,分岐穴6の内面21と面取りされた面23の接続部付近のσcを強化すればよく,レール穴内面22への処理は省略できることが多い。
ところで,レーザピーニング処理は圧縮応力を深さ1mm程度まで導入することが可能である。この特徴を生かすと,レール穴5の内面22および面取りされた面23への処理のみで,分岐穴内面21におけるσcまで強化することも可能である。図18と図19はそのような処理方法の例を示している。図18は,分岐穴6の中心軸を含む平面内でビームスポットを走査し,該ビームスポットの走査を分岐穴6の周方向に位置をずらしながら複数回行なう方法であり,図19は,レール穴5の長手方向と分岐穴6の長手方向を含む平面内でビームスポットを走査し,該ビームスポットの走査をレール穴5の周方向に位置をずらしながら複数回行なう方法である。これらの方法は,分岐穴6内面への処理を省略できるため,ミラー12,集光レンズ8等の駆動系を簡単にできる利点がある。
以上説明してきたレーザピーニング処理は,処理によって壁面がほとんど荒れないという特徴を持っている。このため,処理に伴う分岐穴6やレール穴5内面の粗度の増加を抑えられ,両穴の内壁への応力集中を防ぐことができる。このようにレーザ処理は,圧縮応力付与のみならず形態面からも効果的なピーニング処理である。特に,吸収材料層を設置して処理を行なえば,レーザピーニング処理時の前工程を1つ増加させることになるが,同処理に伴う粗度の増加をほぼゼロにすることが可能である。
以下では,コモンレールの分岐穴開口周辺部にかかる繰り返し負荷を模擬した疲労試験を行ない,本発明の効果を検証した結果について説明する。試験では,図20に示すような,直径6mmのくびれた部分の中央に直径1
mmの貫通穴が開いた試験片を用いて小野式回転曲げ疲労試験を実施した。試験片は440MPa級炭素鋼を用いて作成した。試験片の貫通穴付近に応力集中が生じ,図20中A点およびB点において応力は最大となり,その最大主応力方向は試験片の長手方向となる。このように本試験は,図2に示すコモンレールの分岐穴開口周辺部にかかる変動負荷を模擬している。なお,試験片の貫通穴開口端部のエッジを取る面取りは施さなかった。
図20中A点,B点における試験片長手方向の圧縮応力を高めるために,図21に示す装置を用いて,レーザピーニング処理を行なった。処理は貫通穴の両端の開口周辺部に対して行なった。ファイバ1を通して伝送されたレーザビーム2はファイバ端面4から一定の発散角をもって出射する。このビームをコリメータレンズ3に通して平行光とした。集光レンズ8を用いてこの平行光を集光,ミラー12を用いて反射させることにより試験片表面近傍に導いた。レーザビーム2は水中透過性の良いNd:YAGレーザの第二高調波(波長532nm)を用いた。パルスレーザビームの時間幅は10nsであった。試験片上でのスポットの形はほぼ円形であり,その照射痕のスポット直径は約0.3mmであった。ピークパワー密度は50TW/m2とした。レーザ照射中はノズル10より水を流し,試験片表面に約1mmの水膜を常時設置した。なお,試験片表面には吸収材料層を設置しなかった。
A点,B点における試験片長手方向の圧縮応力を高めるため,図22に示すように,長手方向に垂直な平面内でビームスポットを走査し,該ビームスポットの走査を長手方向に位置をずらしながら複数回行なう方法でパルスレーザビームを照射した。レーザ処理した領域を同図中に斜線で示す(図にはA点側の照射域のみを示す)。長手方向は0.5mm幅,φ6mmの外面は貫通穴の軸より1.5mm以内,貫通穴の内面は開口部から深さ1mmまでの範囲を処理した。貫通穴内面への処理は,図10,図11に示すような,ミラー12でビームを反射させる方法により行なった。
表1に疲労試験結果を示す。表1には,A点(φ6mmの外面で貫通穴開口部近傍)における試験片長手方向の残留応力σAを測定した結果も示す。残留応力はX線残留応力測定装置を用いて測定した。条件1は比較例で,レーザピーニング処理を施さなかった試験片に対する結果である。条件2〜5は,レーザピーニング処理を施した例である。平均重畳回数を3.4回とした条件3で,条件1に対して25%の疲労強度向上が得られた。平均重畳回数を6回以上とした条件4,5では,さらに大きな疲労強度向上が得られた。このように,吸収材料層を設置しない処理においても,平均重畳回数を6回以上とすることで,穴近傍の周方向応力を強化し大幅な疲労強度向上を得ることが可能である。条件2は,平均重畳回数が足りず圧縮応力が不足している例であり,ほとんど疲労強度向上が得られなかった例である。
Figure 2006322446
最後に,コモンレールの内圧疲労強度の向上に必要な圧縮応力σcの大きさについて述べる。表1の結果からわかるように,σAが,コモンレールを構成する鋼材の一軸引張強度(σb)の30%未満となる条件では十分な疲労強度向上効果が得られていない。従って,σcはσbの30%以上とすることが望ましい。また,本発明の走査方法によればσcを特に強化することが可能であるが,生産性も勘案するとσbの120%が実際的な上限である。以上を踏まえ,本発明では分岐穴の軸を含みレール穴長手方向に沿った断面上におけるσcの最大値を,σbの30〜120%に限定した。
本発明は,コモンレールに利用できる。
コモンレールを示すレール穴長手方向の断面図である。 コモンレールを示す分岐穴開口周辺部の平面図である。 コモンレールを示す分岐穴開口周辺部の断面図である。 レーザビーム照射方法を示す平面図である。 レーザビーム照射装置を示す平面図である。 レーザビームのスポット走査領域中心の圧縮応力を示すグラフである。 レーザビーム照射方法を示す平面図である。 レーザピーニング処理したサンプルの応力を示すグラフである。 レーザビーム照射装置を示す図である。 レーザビーム照射方法を示す断面図である。 レーザビーム照射方法を示す断面図である。 レーザビーム照射方法を示す図である。 レーザビーム照射方法を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるレーザビーム照射方法を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるレーザビーム照射方法を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるレーザビーム照射方法を示す図である。 コモンレールの分岐穴開口周辺部を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるレーザビーム照射方法を示す図である。 本発明の実施の形態にかかるレーザビーム照射方法を示す図である。 疲労試験片を示す平面図である。 レーザビーム照射装置を示す平面図である。 レーザビーム照射方法を示す図である。
符号の説明
1…ファイバ
2…レーザビーム
3…コリメータレンズ
4…ファイバ端面
5…レール穴
6…分岐穴
7…分岐穴周辺部
8…集光レンズ
9…レーザビーム発振装置
10…水ノズル
12…ミラー
13…回転軸
21…分岐穴の内面
22…レール穴の内面
23…面取りされた面
31…レーザビーム発振装置
32…レーザビーム
33…集光レンズ
34…光学窓
35…水槽
36…レーザビームを吸収する材料層
37…サンプル

Claims (3)

  1. 燃料を圧送するレール穴を取り囲む筒壁部にレール穴に開口する複数の分岐穴が形成されたコモンレールにおいて,
    該分岐穴の前記レール穴側の開口周辺部にパルスレーザビームの照射によるレーザピーニング処理を施したものであって,分岐穴の軸を含みレール穴長手方向に沿った断面上における分岐穴周方向の圧縮応力分布の最大値が,コモンレールの部材の一軸引張強度の30〜120%であることを特徴とするコモンレール。
  2. 燃料を圧送するレール穴を取り囲む筒壁部にレール穴に開口する複数の分岐穴が形成されたコモンレールにおいて,該分岐穴の前記レール穴側の開口周辺部にパルスレーザビームの照射によるレーザピーニング処理を施す製造方法であって,
    前記分岐穴を中心とした1本乃至複数本の円または円弧に沿って前記パルスレーザビームの照射を,照射の際の同一円または円弧内の隣り合うビームスポットの重畳する部分の面積が各々のビームスポットの面積の20〜97%となるように行なうことを特徴とするコモンレールの製造方法。
  3. 燃料を圧送するレール穴を取り囲む筒壁部にレール穴に開口する複数の分岐穴が形成されたコモンレールにおいて,該分岐穴の前記レール穴側の開口周辺部にパルスレーザビームの照射によるレーザピーニング処理を施す製造方法であって,
    前記パルスレーザビームの照射が,前記分岐穴の軸を含む平面内でビームスポットを走査し,該ビームスポットの走査を分岐穴の周方向に位置をずらしながら複数回行なうものであって,該分岐穴開口周辺部の同一点における前記パルスレーザビームの照射回数の平均値(平均重畳回数)が2回〜100回であることを特徴とするコモンレールの製造方法。
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