JPH0129713Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、例えばＵ字管の如き屈曲管を有する
螢光ランプに関する。

〔背景技術〕

第１図乃至第３図は従来の螢光ランプを示すも
ので、第１図は直管型、第２図はＵ字管、第３図
は電球口金型の螢光ランプであり、第２図及び第
３図に示すランプは、第１図に示す如き直管型の
発光管を屈曲化することにより、光源のコンパク
ト化を図つたものである。なお、図中１はガラス
製の発光管で、内面には螢光体２が塗布されてい
る。３は気密空間、４はフイラメント、５はリー
ド線、６は口金である。

而して、第２図及び第３図に示す如き螢光ラン
プにおける屈曲管１の螢光体塗布工程では、屈曲
管１内に螢光体スラリーを塗布した後、屈曲管１
の管端部を下に保持して乾燥するのが普通であ
る。しかし、かかる乾燥工程において螢光体スラ
リーが流下するため、屈曲管１の上下で螢光体２
の膜厚差が生じ、特に屈曲部では直線部に比べて
１／２程度の膜厚にしかならない（第４図参照）。か
かる螢光体膜厚の不均一は、屈曲管１の各部間で
の輝度差を招くだけでなく、光出力を効率的に得
るのにも不都合である。また、膜厚の薄い部分で
は、水銀蒸気によるガラス面の黒化が発展し、光
束劣化の要因ともなる。

〔考案の目的〕

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、その
目的とするところは、屈曲管の各部における螢光
体の膜厚を均一化することにより、ランプ点灯時
の輝度むらが少なく、光出力を最大限に効率的に
得、且つ、光束劣化の小さな螢光ランプを提供す
るにある。

〔考案の開示〕

本考案は、屈曲管の屈曲部における螢光体膜厚
の不足分を補うために、屈曲部のみ螢光体を２層
構成としたことを特徴とする。

第５図は本考案の一実施例の要部を示す断面図
で、図中１０はガラス製の屈曲管、１１は１層目
の螢光体塗布膜、１２は２層目の螢光体塗布膜で
ある。

次に、上述の如き部分的な螢光体２層塗布構成
の塗布方法を第６図を参照して説明する。先ず、
同図ａに示すように、螢光体スラリーを注入若し
くは噴霧するためのノズル１３を、屈曲管１０の
内部に挿入し、屈曲部のみに螢光体塗布膜を形成
し、乾燥する。

しかる後、通常の方法と同様に屈曲管１０の全
体に亘つて螢光体塗布膜を形成し乾燥する。

このようにして２回塗布することにより、屈曲
部のみの２層塗布を行なうことができる。なお、
上記塗布工程は逆であつてもよく、また、塗布方
法はこれらに限定されないのは言うまでもないこ
とである。

〔考案の効果〕

本考案は上記のように、屈曲管を有する螢光ラ
ンプにおいて、上記屈曲管の内面に塗布される螢
光体を、屈曲部のみ２層とし他の部分を１層とし
たことを特徴とするので、螢光体塗布膜の薄くな
り易い屈曲部の膜厚も他の部分の膜厚と略同等に
なる。従つて、かかる屈曲管を用いればランプ点
灯時の輝度むらがなく、しかも光出力もより効率
的に得られるだけでなく、屈曲管黒化による光束
劣化をも防止し得る螢光ランプを提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はそれぞれ従来の螢光ランプ
の一例を示す一部断面の正面図、第４図は従来の
屈曲管における螢光体膜厚分布を示す図、第５図
は本考案の一実施例の要部断面図、第６図ａ，ｂ
は本考案に係る螢光体塗布工程を示す簡略図であ
る。 １０……屈曲管、１１，１２……螢光体塗布
膜。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 屈曲管を有する螢光ランプにおいて、上記屈曲
   管の内面に塗布される螢光体を、屈曲部のみ２層
   とし他の部分を１層としたことを特徴とする螢光
   ランプ。