JPH0129492B2 - - Google Patents

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JPH0129492B2
JPH0129492B2 JP61033761A JP3376186A JPH0129492B2 JP H0129492 B2 JPH0129492 B2 JP H0129492B2 JP 61033761 A JP61033761 A JP 61033761A JP 3376186 A JP3376186 A JP 3376186A JP H0129492 B2 JPH0129492 B2 JP H0129492B2
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JP
Japan
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solution
polymer
group
amine
monofunctional
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JP61033761A
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JPS62192419A (ja
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Yoshiharu Fujita
Shoji Goto
Yoshihisa Fujimoto
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication of JPH0129492B2 publication Critical patent/JPH0129492B2/ja
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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリウレタンウレアの新規な製造法
に関する。より詳しくは、本発明は、末端イソシ
アネート基を有する中間重合体を合成し、次いで
鎖伸長反応せしめることからなるポリウレタンウ
レアの製造方法に関するものであり、これにより
改善された着色抵抗性等を有するポリウレタンウ
レアを提供せんとするものである。 〔従来の技術〕 末端にヒドロキシル基を有するポリエステル、
ポリエーテルの如きポリマージオールと過剰モル
量の有機ジイソシアネート化合物を反応させて末
端イソシアネート基を有する中間重合体を合成
し、次いでこれを2官能性一級アミン及び1官能
性二級アミンからなる鎖伸長剤と不活性な有機溶
媒中で反応させて得られる実質的に線状のポリウ
レタンウレアは、溶剤を除去することにより高度
な弾性を発現し、弾性のみならず、耐熱性や強度
などにも優れることから、繊維やフイルムなどに
成形されて用いられている。 このような高弾性ポリウレタンウレアにおい
て、原料として用いる有機ジイソシアネートとし
ては、4,4′―ジフエニルメタンジイソシアネー
トに代表される芳香族ジイソシアネートが適する
とされている。しかし、芳香族ジイソシアネート
成分を有する線状のポリウレタンウレアは、酸化
窒素ガスを含む大気等により着色しやすいという
欠点を有する。 そこで、着色抵抗性を向上する手段として、例
えば特公昭47−48995号公報に例示されているよ
うな、第三級窒素含有ポリウレタン化合物のごと
き着色防止剤を配合する方法が提案されている。
しかし、これらの手段は、染色や晒などの各種加
工処理によりその効果が減じられ、より高度の着
色抵抗性を付与するには問題がある。 本発明者らは、各種加工処理においても効果が
減じられないような高度の着色抵抗性を付与する
には、着色防止剤を補助的に用い、ポリマー自体
の着色抵抗性を改良する方法の方が好ましいと考
え、鋭意検討の結果、ポリマーが1官能性二級ア
ミンから誘導される末端構造を有しないことが肝
要であることを見出した。更に、この目的はn―
ブチルアミンの如き1官能性一級アミンから誘導
される末端構造とすることにより達成することが
できるということも見出された。しかしながら、
1官能性一級アミンから誘導される末端構造を有
するポリウレタンウレアは、改善された着色抵抗
性を有するけれども、耐熱性等弾性繊維に要求さ
れる一方の物性を満たし得ないという欠点を有す
ることがわかつた。 また、他の方法として、2官能性一級アミンの
みから誘導されるポリマーとすることも考えられ
るが、この方法では十分な物性を発現し得るよう
な分子量のポリマーを製造しようとすると、反応
系がゲル化するなどして、ポリマーを得ることそ
のものが困難である。 かかるゲル化を回避し、かつ1官能性二級アミ
ンから誘導される末端構造を極力少くすると同時
に物性をも改善する方法として、中間重合体の末
端イソシアネート基よりも過剰の化学量論量のア
ミン化合物を反応させて、2官能性一級アミン及
び1官能性二級アミンから誘導される末端構造を
有するポリマーを、成形後熱処理することによつ
て高分子量化せしめる方法(特開昭60−173117公
報)が提案されている。 しかし、このポリマーの溶液は、40〜50℃とい
う工業的に実施の容易な比較的低い温度条件にお
いても粘度が経時的に上昇し、極端な場合にはゲ
ル化に到るなどして、紡糸などの成形加工に不都
合を生ずる。従つて、成形加工性を維持する為
に、例えば20℃以下という低い温度での取扱いを
要求され、過圧が上昇したり、配管等の保温を
堅固にしたり、ポリマー濃度を必要以上に小さく
することを余儀なくされ、工業上問題が大きい。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、このような従来技術の問題点を改良
し、特にスパンデツクスの如き成形品に適したポ
リウレタンウレアを製造することのできる方法を
提供せんとするものである。即ち、本発明は、
4,4′―ジフエニルメタンジイソシアネートの如
き、着色しやすい有機ジイソシアネートから得ら
れるポリウレタンウレアの本質的な着色性を改良
し、かつ物理的性質を低下させず、またゲル化を
生起することなく、成形品に要求される分子量を
満たし得るポリマーを製造することのできる方
法、もしくは加熱を伴なう成形や成形後の熱処理
によつて高分子量化をはかるような場合において
も、その溶液の粘度変化のきわめて小さいポリウ
レタンウレアを製造することのできる方法を提供
しようとするものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は即ち数平均分子量500〜10000のポリマ
ージオールと過剰モル量の有機ジイソシアネート
とを反応させて末端イソシアネート基を有する中
間重合体を合成し、次いで溶媒の存在下にこれを
鎖伸長反応せしめてポリウレタンウレアを製造す
る方法を提供するものであつて、この方法は、鎖
伸長剤として下記一般式A,BおよびCで示され
るアミン化合物の混合物を用いることを特徴とす
る。 上式中、Rは炭素数2〜15の二価の炭化水素基
または炭素数2〜10の二塩基酸ジヒドラジドから
―NH2を除いて得られる基を表し、R1は水素ま
たは炭素数1〜6の炭化水素基を表し、R2は炭
素数1〜6の炭化水素基を表し、R3およびR4
それぞれ炭素数1〜10の炭化水素基を表す。 上記アミン化合物の混合物中における各アミン
化合物A,BおよびCのモル%は次の式を満足す
る範囲にある。 2≦B+C/A+B+C≦15 2≦B/A+B+C 0≦C/A+B+C<10 本発明におけるポリウレタンウレアとは、末端
にヒドロキシル基を有するポリエステル、ポリエ
ーテルの如きポリマージオール及び、場合によ
り、少量の低分子量グリコール等と過剰モル量の
有機ジイソシアネートとを反応させて末端イソシ
アネート基を有する中間重合体を合成し、次いで
2官能性有機アミンと1官能性有機アミンとを用
いて不活性な有機溶媒中で鎖伸長反応せしめて得
られる、実質的に線状のウレタン及びウレア結合
を有する重合体であり、かかる重合体は分子鎖中
に有するソフトセグメントとハードセグメントの
働きにより高度の弾性機能を持つ。 用いられる数平均分子量500〜10000のポリマー
ジオールの例としては、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等の開
環重合可能な単量体を重合して得られる単独重合
体または共重合体であるところのポリエーテルジ
オール、アジピン酸、セバチン酸、マレイン酸、
イタコン酸等から選ばれる1種または2種以上の
二塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリ
コール、1,4―ブタンジオール、ヘキサメチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ジエチ
レングリコールの如きグリコール類の1種または
2種以上とから得られるポリエステルジオール
や、ポリ―ε―カプロラクトンジオール、ポリカ
ーボネートジオール等である。最も好ましい例
は、分子量1000〜5000のポリテトラメチレングリ
コールである。また、場合によりポリマージオー
ルと併用することのできる低分子量グリコール等
とは、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4―ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール等のグリコール類及び水が上げられ、これ
らの使用割合は総ジオール成分の10モル%以下で
あるのが良い。 有機ジイソシアネートとしては、脂肪族、脂環
族、芳香族、脂肪芳香族等の、反応条件下で溶解
または融解するもの全てが使用可能であるが、特
に2,6―トリレンジイソシアネート、2,6―
キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソ
シアネート、4,4′―ジフエニルメタンジイソシ
アネート、トリジンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、4,4′―ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート等を例示することができる。これらの
ジイソシアネート類は所望の物性により選択され
るが、スパンデツクスのごとき高弾性機能を要求
される場合には芳香族系のもの、なかでも4,
4′―ジフエニルメタンジイソシアネートを用いる
のが好適である。 有機ジイソシアネートの量としては、用いるポ
リマージオールよりも過剰モルを必要とし、要求
される物性や加工性等によつて決定されるが、通
常は1.3〜3.0倍モルの範囲から選ばれる。 中間重合体の製造には、公知の技術を用いるこ
とができる。例えば、ポリマージオールと有機ジ
イソシアネートの所定量を同時に又は別々に反応
器に仕込み、不活性雰囲気中で加熱し、撹拌下に
反応さすることにより、末端イソシアネート基を
有する中間重合体が得られる。次いで、中間重合
体を、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキサイドの如きこの中間重
合体及びポリマーを溶解することのできる不活性
な有機溶媒の存在下に、2官能性有機アミン及び
1官能性有機アミンを用いて鎖伸長反応せしめる
ことにより、目的とするポリウレタンウレアが得
られる。 ここで、2官能性有機アミンとは、両端に第一
級のアミノ基を有するジアミンであり、イソシア
ネート基と反応してウレア結合を生じ、鎖伸長剤
として作用する。これらの例としては、エチレン
ジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、2,6―キシリレンジアミン、アジピ
ン酸ジヒドラジドの如き2官能性脂肪族ジアミン
や脂肪芳香族ジアミンを挙げることができる。 次に、同時に用いる1官能性有機アミンとは、
上記2官能性有機アミンの一方のアミノ基をケト
ンまたはアルデヒドを用いて封鎖して得られる1
官能性一級アミン及び必要によりこれと併用する
ことのできる1官能性二級アミンのことであり、
これらは鎖伸長反応時に2官能性一級アミンと同
時に存在させることにより、分子量を制御する作
用を示す。これらの化合物の例としては、N―エ
チレンアミノジメチルケチミン、N―プロピレン
アミノジメチルケチミン、N―ヘキサメチレンア
ミノジメチルケチミン、N―エチレンアミノメチ
ルエチルケチミン、N―プロピレンアミノメチル
エチルケチミン、N―エチレンアミノアセトアル
ドイミン、N―エチレンアミノプロピルアルドイ
ミンおよびN―エチレンアミノブチルアルドイミ
ンを挙げることができる。 使用する1官能性一級アミンを得るには、対応
する2官能性一級アミンが大過剰に存在する系
に、ケトンまたはアルデヒドを混合し、撹拌すれ
ばよく、これにより容易に目的を達成することが
できる。しかし、アミノ基とケトンまたはアルデ
ヒドとの反応をより強固なものとするためには、
加熱や脱水が有効な手段となり得る。脱水にはモ
レキユラーシーブスの如き脱水剤で処理するな
ど、公知の技術が適用でき、ケトンやアルデヒド
がアミノ基の封鎖に消費されたか否かは、赤外線
吸収スペクトルのカルボニル基にもとづく吸光度
の減少により確かめられる。 1官能性一級アミンの合成に用いることのでき
るケトンまたはアルデヒドとしては、工業的に容
易に入手し得るアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケト
ン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、
ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒドの如
き、含まれる炭化水素基の炭素数が1〜6のもの
が好ましく、一般にはアルデヒド類よりもケトン
類が適し、最も好ましい例としてはアセトン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトンを挙
げることができる。 また、必要により併用することのできる1官能
性二級アミンとは、ジメチルアミン、ジエチルア
ミン、メチルエチルアミン、ジプロピルアミン、
ジイソプロピルアミン、ジベンジルアミン等の、
2つの置換炭化水素基のそれぞれの炭素数が1〜
10、好ましくは1〜7のものである。1官能性二
級アミンから誘導される末端構造を有するポリマ
ーは、加熱を伴なう成形や成形後の熱処理による
分子量増大が可能となり、より一層の物性向上を
はかる手段となり得る。 これらの鎖伸長反応に用いるアミン化合物は混
合物として供せられ、その組成は1官能性有機ア
ミンの合計量として全アミン量に対し2〜15モル
%、好ましくは4〜15モル%の範囲にあり、かつ
成形後の熱処理による物性向上をはかる必要のあ
る場合に併用するジエチルアミン等の1官能性二
級アミンは全アミン量に対し10モル%未満であ
る。これらの量的範囲の範囲外、例えば1官能性
有機アミンの合計量が2モル%未満では、鎖伸長
反応が高分子量物の生成による溶液のゲル化現象
の為に困難となり、15モル%を越えると得られる
ポリマーの分子量が成形時の熱や成形後の熱処理
によつても十分な物性を発現しないほど小さくな
るという不都合がある。また、併用するジエチル
アミン等の1官能性二級アミンが全アミン量に対
し10モル%以上の場合も、上記と同様に成形時の
熱や成形後の熱処理による物性向上が期待できな
いばかりか、着色抵抗性も満足しない。 かくして得られたポリウレタンウレアに、公知
の着色防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の安
定剤や酸化チタンの如き顔料、帯電防止剤等の種
種の目的で添加される添加剤や充てん剤を配合
し、乾式もしくは湿式の紡糸機や成形機に供給
し、繊維やフイルム等を得ることができる。 〔合成例〕 尚、以下に本発明に用いる1官能性一級アミン
の具体的な合成例を示すが、合成の方法はこの方
法にのみ限定されるものではなく、他の方法とす
ることもできる。 エチレンジアミン500gを容器に採り、次いで
第1表に示す量のケトンを加えてよく撹拌し、第
1表に示す条件下に反応させた。表中の脱水処理
とは、モレキユラーシーブスによる吸着処理を指
す。反応終了後、反応液の一部を採り、赤外線吸
収スペクトルにより反応の有無を確認したとこ
ろ、1720cm-1付近のカルボニル基にもとづく特性
吸収が消滅していた。即ち、ケトンはアミノ基の
封鎖に消費され、対応する1官能性一級アミンを
含むエチレンジアミンが得られた。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。尚、実施例中の部は全て重量部を表
し、粘度は東京計器製作所製B型粘度計を用いて
30℃で測定した値である。 実施例 1 数平均分子量1700のポリテトラメチレングリコ
ール1000部と4,4′―ジフエニルメタンジイソシ
アネート228部とを、窒素ガス雰囲気中で、85℃
で2.5時間撹拌しつつ反応させ、末端イソシアネ
ート基を有する中間重合体を得た。次いで、室温
まで冷却し、乾燥ジメチルアセトアミドを加え
て、濃度40重量%の中間重合体溶液とした。 この中間重合体溶液各200部を撹拌機を有する
反応器に移し、合成例4〜8に示した如き、アミ
ノ基の一方がアセトンで封鎖されたエチレンジア
ミンからなる1官能性一級アミンを含むエチレン
ジアミンのジメチルアセトアミド溶液(鎖伸長剤
溶液)を激しく撹拌しながら加え、濃度約30重量
%のポリウレタンウレア溶液を得た。尚、この反
応でイソシアネート基と加えた鎖伸長剤の活性ア
ミノ基とは等モル(等化学量論量)の関係にあつ
た。 反応系はゲル化を伴なうことなく、鎖伸長反応
がスムーズに進行し、得られたポリウレタン溶液
の粘度は第2表の通りであつた。
【表】 比較例 1 実施例1の中間重合体溶液とエチレンジアミン
のジメチルアセトアミド溶液とから、実施例1と
同様の方法で2官能性一級アミンで末端を封鎖し
たポリウレタンウレア溶液を得ようとした。イソ
シアネート基に対し5モル%過剰のエチレンジア
ミンを用いて反応させたが、エチレンジアミン溶
液を加えてしばらくすると、反応系はゲル化し、
撹拌不能となつた。得られたゲル状物は更にジメ
チルアセトアミドを加えても溶解せず、もはや繊
維やフイルムに加工することができなかつた。 比較例 2 合成例9に示す如き、一方のアミノ基がアセト
ンで封鎖されたエチレンジアミン(1官能性一級
アミンとして1.9モル%)を含むエチレンジアミ
ンのジメチルアセトアミド溶液を、実施例1の鎖
伸長剤溶液の代わりに使用し、実施例1と同様に
してポリウレタンウレア溶液を得ようとしたが、
比較例1と同様に反応系がゲル化し、繊維やフイ
ルムの加工に適するポリウレタンウレア溶液は得
られなかつた。 実施例 2 数平均分子量1600のポリテトラメチレングリコ
ール1600部と4,4′―ジフエニルメタンジイソシ
アネート380部とを、窒素ガス雰囲気中で、80℃
で3時間撹拌しつつ反応させ、末端イソシアネー
ト基を有する中間重合体を得た。次いで、室温に
冷却した後、3000部の乾燥ジメチルアセトアミド
を加えて溶解した。別に、合成例1に示す如き、
一方のアミノ基がアセトンで封鎖されたエチレン
ジアミンを含むエチレンジアミン100部及びジエ
チルアミン7.7部のジメチルアセトアミド溶液
(1官能性一級アミン6.4モル%とジエチルアミン
6.2モル%、残りがエチレンジアミンからなる鎖
伸長剤溶液)を用意し、イソシアネート基と活性
アミノ基が等モルの関係になるように保ち、はげ
しく撹拌して鎖伸長反応を進め、濃度約30重量%
のポリウレタンウレア溶液を得た。 この溶液の粘度は約1800ポイズであり、加温時
の粘度変化は第3表に示す通りであつた。 実施例 3 鎖伸長剤の組成を、合成例2に示す如き、一方
のアミノ基がメチルイソブチルケトンで封鎖され
たエチレンジアミンを含むエチレンジアミン100
部及びジエチルアミン7.3部の混合物(1官能性
一級アミン6.4モル%、ジエチルアミン6.2モル
%)に変えて、実施例2と同様にしてポリウレタ
ンウレア溶液を得た。 この溶液の粘度は約1500ポイズであり、加温下
に保持しても変化しなかつた。結果を第3表に示
す。 比較例 3 鎖伸長剤の組成を、エチレンジアミン100部及
びジエチルアミン8.5部の混合物(ジエチルアミ
ンの割合6.5モル%)に変えて、実施例2と同様
にしてポリウレタン溶液を得た。但し、イソシア
ネート基に対して活性アミノ基は4.0モル%過剰
であつた。 この溶液の粘度は約3300ポイズであつたが、第
3表に示す通り加温により上昇し、粘度変化を防
ぐには20℃以下に保持する必要があつた。また、
20℃での粘度は約6000ポイズに達し、過や脱泡
等工程上問題が大きかつた。
【表】 実施例 4 実施例2で得られたポリウレタンウレア溶液
1000部に、酸化防止剤として分子量約2000のp―
クレゾールとジシクロペンタジエン及びイソブテ
ンの縮合生成物3.0部、三級窒素を含有する着色
防止剤としてN,N,N′,N′―テトラグリシジ
ル―m―キシリレンジアミンとジベンジルアミン
を反応させた後、イソホロンジイソシアネート次
いでN,N―ジメチルヒドラジンを反応させて得
られる化合物7.5部、及びルチル型二酸化チタン
13.5部を配合し、紡糸用組成液を得た。これをジ
ヤケツト温度が約220℃に保たれた乾式紡糸筒に
オリフイスを通して供給し、4本の単糸が合着さ
れた繊度40デニールのマルチフイラメントを得
た。 次いで、このマルチフイラメントについて、以
下に記す方法にて耐着色性、回復性、耐熱性を測
定した。結果を第4表に示す。 耐着色性テスト 上記40デニールのマルチフイラメント240本を
中央部で束ねて長さ約10cmの試料を作成し、酸性
染色加工モデルとして、室温でPH4に調整された
酢酸水溶液中、晒加工モデルとして室温でPH10に
調整されたメタケイ酸ナトリウム水溶液中で各々
1時間煮沸した。次いで、水洗、乾燥後、JIS―
L―0885の方法に従い酸化窒素ガスを含む大気に
曝し、着色に対する抵抗性をテストした。 結果を下記のように表示した。
【表】 回復性テスト 20℃の温度で、つかみ間隔50mmに調整されたイ
ンストロン型引張試験機に試験糸をセツトし、変
形速度1000%/分で300%まで伸長し、ただちに
回復させて残留歪を読みとつた。 残留歪(%) =回復後の長さ(mm)−初期長さ(50mm)/初期長さ(
50mm)×100 耐熱性テスト 180℃に温度調節された直径60mmの鏡面を有す
るステンレス円筒の外周に、50%の伸長をかけた
試験糸を円弧長で約20mmになるように接触させ、
切断に要する時間(秒)を測定した。 比較例 4 実施例2の中間重合体溶液とエチレンジアミン
100部及びジエチルアミン12部(ジエチルアミン
の割合9.0モル%)のジメチルアセトアミド溶液
とを反応させ、濃度30重量%、粘度3700ポイズ
の、末端に1官能性二級アミンから誘導される構
造を有するポリウレタンウレア溶液を得た。 次いで、実施例4と同様にして紡糸成形を行な
い、繊度40デニールの糸とし、実施例4に示す方
法にて、耐着色性、回復性、耐熱性を評価した。
結果を第4表に示す。 比較例 5 実施例2と同一の組成を有する中間重合体溶液
とエチレンジアミン100部及びノルマルブチルア
ミン11部(ノルマルブチルアミンの割合8.3モル
%)のジメチルアセトアミド溶液とを反応させ、
濃度30重量%、粘度3500ポイズの、末端に1官能
性一級アミンから誘導される構造を有するポリウ
レタンウレア溶液を得た。 次いで、実施例4と同様にして紡糸成形を行な
い、繊度40デニールの糸とし、実施例4に示す方
法にて、耐着色性、回復性、耐熱性を評価した。
結果を第4表に示す。 実施例 5 実施例2の中間重合体溶液と、合成例7に示す
如き、一方のアミノ基がアセトンで封鎖されたエ
チレンジアミンを含むエチレンジアミンのジメチ
ルアセトアミド溶液とを反応させ、濃度30重量
%、粘度3800ポイズのポリウレタンウレア溶液を
得た。 次いで、実施例4と同様にして紡糸成形を行な
い、繊度40デニールの糸とし、実施例4に示す方
法にて、耐着色性、回復性、耐熱性を評価した。
結果を第4表に示す。 実施例 6 実施例1の中間重合体と、合成例10に示す如
き、一方のアミノ基がメチルイソブチルケトンで
封鎖されたエチレンジアミンを含むエチレンジア
ミンのジメチルアセトアミド溶液とを反応させ、
濃度30重量%、粘度3800ポイズのポリウレタンウ
レア溶液を得た。 次いで、実施例4と同様にして紡糸成形を行な
い、繊度40デニールの糸とし、実施例4に示す方
法にて、耐着色性、回復性、耐熱性を評価した。
結果を第4表に示す。
【表】
【表】 実施例 7 実施例4で得られた、一方のアミノ基がアセト
ンで封鎖されたエチレンジアミン及びジエチルア
ミンから誘導される末端構造を有するポリウレタ
ンウレア重合体からなる糸を、温度60℃、相対湿
度25%の部屋で18時間熱処理した。 その後、下記に記す方法で還元粘度(ηsp/
c)、回復モジユラス、残留歪を測定した。結果
を第5表に示す。 還元粘度(ηsp/c)の測定法 ポリマー濃度が0.5g/100mlになるように調製
した試料糸のジメチルアセトアミド溶液につい
て、遠心法により二酸化チタンを沈降分離後、25
℃の恒温槽中でオストワルド粘度計を用いて測定
した。 回復モジユラスの測定 20℃の温度で、つかみ間隔50mmに調整されたイ
ンストロン型引張試験機に試験糸をセツトし、変
形速度1000%/分で300%まで伸長し、ただちに
回復させて、初期長に対して100%及び200%変形
時の応力(g)を読みとつた。 残留歪の測定 実施例4の通り。
〔発明の効果〕
実施例1及び2から本発明の方法は、従来公知
のポリウレタンウレアの製造方法と同様にゲル化
等を生起することなく、工業的に容易に実施し得
る方法であることは明白であり、またかくして得
られた溶液は第3表の結果より加温保持時の粘度
安定性に優れ、低温での貯蔵や取扱いの必要がな
く、かつ加温により粘度が下げられるところから
過や脱泡等の操作性に優れることがわかる。 更に、第4表の結果から、本発明の方法による
ポリウレタンウレアは過酷な条件下においても改
善された耐着色性を有するとともに、回復性や耐
熱性にも優れることがわかる。そして、第5表に
おいては、本発明の方法によれば、1官能二級ア
ミンを併用することにより、熱処理により高分子
量化し、回復性の如き物性が向上し、高い弾性を
要求される繊維やフイルムを製造するのに好適な
ポリウレタンウレアを生成し得ることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 数平均分子量500〜10000のポリマージオール
    と過剰モル量の有機ジイソシアネートとを反応さ
    せて末端イソシアネート基を有する中間重合体を
    合成し、次いで溶媒の存在下にこれを鎖伸長反応
    せしめてポリウレタンウレアを製造する方法にお
    いて、鎖伸長剤として下記一般式A,BおよびC
    で示されるアミン化合物の混合物を用いることを
    特徴とする方法。 上式中、Rは炭素数2〜15の二価の炭化水素基
    または炭素数2〜10の二塩基酸ジヒドラジドから
    ―NH2を除いて得られる基を表し、R1は水素ま
    たは炭素数1〜6の炭化水素基を表し、R2は炭
    素数1〜6の炭化水素基を表し、R3およびR4
    それぞれ炭素数1〜10の炭化水素基を表す。但
    し、前記混合物におけるアミン化合物A,Bおよ
    びCのモル%は下記式で規定される範囲にあるも
    のとする。 2≦B+C/A+B+C≦15 2≦B/A+B+C O≦C/A+B+C<10
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