JP2001072736A - ポリウレタンウレア系樹脂の製造方法、及び合成皮革・弾性糸用ポリウレタンウレア系樹脂 - Google Patents
ポリウレタンウレア系樹脂の製造方法、及び合成皮革・弾性糸用ポリウレタンウレア系樹脂Info
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Abstract
系樹脂を提供する。 【解決手段】 イソシアネート基末端プレポリマーの少
なくとも一部のイソシアネート基がブロック化されてな
るブロック化プレポリマーを、溶液重合の前後又はその
いずれかの段階で添加し、末端停止剤を使用することな
く重合を行ない、溶媒を除去した後に熱処理してブロッ
クをはずし、イソシアネート基による架橋反応を完結さ
せる。
Description
末端ポリウレタンプレポリマーと、アミン系などの鎖延
長剤とを反応させて得られるポリウレタンウレア系樹脂
の製造方法、及び合成皮革・弾性糸用ポリウレタンウレ
ア系樹脂に関するものである。
ポリエステルポリオールといった高分子量ポリオールと
イソシアネート化合物とを反応させてイソシアネート基
末端ポリウレタンプレポリマーとし、このプレポリマー
を溶媒中で鎖延長剤及び停止剤と反応させて樹脂溶液を
調製した後(いわゆる溶液重合法)、この樹脂溶液を加
工処理して合成皮革用又は弾性糸用ポリウレタン系/ポ
リウレタンウレア系樹脂を製造することが知られてい
る。
ウレタン系/ポリウレタンウレア系樹脂は、高弾性、高
伸び、高耐久性等の特徴から伸縮性のある衣料生地用の
弾性繊維などとして使用されている。
どの理由から、上記ポリオールはブレンドの形態で用い
られることも多く、米国特許No5,691,441及
び米国特許No5,648,447には、低不飽和度の
ポリオキシプロピレンポリオールとポリオキシテトラメ
チレンポリオールとの混合物をポリイソシアネートと反
応させてイソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマ
ーを得ることが記載されている。また、米国特許No
5,723,563、特表平8−511297(WO9
4129360)には低不飽和度のポリオキシプロピレ
ンポリオールを単独で使用することが記載されている。
ウレタン系弾性繊維は、他の繊維素材と比較して弾性に
富むことから多くの用途に用いられているが、ポリオキ
シテトラメチレンポリオール、ポリエステルポリオール
等を使用した場合、その結晶性のため天然ゴム等のゴム
材料と比べると伸張後の回復性に劣るという欠点があっ
た。また、ポリオキシプロピレンポリオールを単独又は
他のポリオールと混合して使用した場合、回復性は改良
されるものの充分ではなく、また、耐熱性が低下すると
いう欠点があった。
復性及び耐熱性を大幅に改良したポリウレタンウレア系
樹脂の製造方法、及び合成皮革・弾性糸用ポリウレタン
ウレア系樹脂を提供することにある。
に、本発明によるポリウレタンウレア系樹脂の製造方法
の1つは、高分子量活性水素化合物とイソシアネート化
合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端プレ
ポリマーの少なくとも一部のイソシアネート基がブロッ
ク化されてなるブロック化プレポリマー(A)と、鎖延
長剤(B)とを末端停止剤を使用することなく溶媒中で
反応させた後、溶媒を除去して熱処理を行うことを特徴
とする。
製造方法のもう1つは、高分子量活性水素化合物とイソ
シアネート化合物とを反応させて得られるイソシアネー
ト基末端プレポリマーの少なくとも一部のイソシアネー
ト基がブロック化されてなるブロック化プレポリマー
(A)と、高分子量活性水素化合物とイソシアネート化
合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端プレ
ポリマー(C)と、鎖延長剤(B)とを末端停止剤を使
用することなく溶媒中で反応させた後、溶媒を除去して
熱処理を行うことを特徴とする。
製造方法のさらにもう1つは、高分子量活性水素化合物
とイソシアネート化合物とを反応させて得られるイソシ
アネート基末端ポリウレタンプレポリマー(C)と、鎖
延長剤(B)とを末端停止剤を使用することなく溶媒中
で反応させ、さらにこの反応液に、高分子量活性水素化
合物とイソシアネート化合物とを反応させて得られるイ
ソシアネート基末端プレポリマーの少なくとも一部のイ
ソシアネート基がブロック化されてなるブロック化プレ
ポリマー(A)を混合した後、溶媒を除去して熱処理を
行うことを特徴とする。
製造方法のさらにまたもう1つは、高分子量活性水素化
合物とイソシアネート化合物とを反応させて得られるイ
ソシアネート基末端プレポリマーの少なくとも一部のイ
ソシアネート基がブロック化されてなるブロック化プレ
ポリマー(A)と、高分子量活性水素化合物とイソシア
ネート化合物とを反応させて得られるイソシアネート基
末端ポリウレタンプレポリマー(C)と、鎖延長剤
(B)とを末端停止剤を使用することなく溶媒中で反応
させ、さらにこの反応液に、高分子量活性水素化合物と
イソシアネート化合物とを反応させて得られるイソシア
ネート基末端プレポリマーの少なくとも一部のイソシア
ネート基がブロック化されてなるブロック化プレポリマ
ー(A’)を混合した後、溶媒を除去して熱処理を行う
ことを特徴とする。
化プレポリマー(A)及び(A’)が、高分子量活性水
素化合物とイソシアネート化合物とを反応させてイソシ
アネート基末端プレポリマーを得た後、ブロック化剤を
反応させて得られるものであることが好ましい。
くとも一部が、総不飽和度0.07以下、かつ水酸基価
70以下のポリオキシプロピレン系ポリオールであるこ
とが好ましい。
ールは、開始剤及び複合金属シアン化錯体触媒の存在下
で、アルキレンオキシドを反応させて得られるものであ
ることが好ましい。
レタンウレア系樹脂は、上記各製造方法によって得られ
たものであることを特徴とする。
とイソシアネート化合物とを反応させて得られるイソシ
アネート基末端プレポリマーの少なくとも一部のイソシ
アネート基がブロック化されてなるブロック化プレポリ
マーを溶液重合の前後のいずれかの段階で添加し、末端
停止剤を使用することなく重合を行ない、溶媒を除去し
た後に熱処理してブロックをはずし、イソシアネート基
による架橋反応を完結させることにより、伸張後の回復
性及び耐熱性に優れたポリウレタンウレア系樹脂を得る
ことができる。上記溶液重合の際に、末端停止剤を使用
しないことにより、架橋反応による高分子量化及び網目
形成がより容易になると考えられ、回復性、耐熱性など
の特性が大きく改良される。したがって、このポリウレ
タンウレア系樹脂を合成皮革や弾性糸の材料として用い
ることにより、伸縮性に富み、染色等がしやすい製品を
提供することができる。
脂」とは、鎖延長剤として主にジアミン化合物を用いて
作られる「ポリウレタンウレア樹脂」を指す。
としては、ポリオキシプロピレン系ポリオール、ポリオ
キシテトラメチレングリコール(以下、PTMGとい
う)等のポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステ
ルポリオール(以下、PESという)、ポリカーボネー
トポリオール等を使用することができる。また、これら
ポリオールの水酸基価は、5〜70であることが好まし
く、28〜70であることがより好ましく、30〜60
であることが特に好ましい。水酸基価が70を超える
と、充分な柔軟性が得られず、5未満であると充分な強
度が得られないため好ましくない。
ては、水酸基価70以下、総不飽和度0.07以下、オ
キシプロピレン基含有量が70重量%以上のポリオキシ
プロピレン系ポリオールが好ましく、場合によっては他
のポリオキシアルキレンポリオールと併用してもよい。
また、総不飽和度は、0.04以下であることがより好
ましく、ポリオキシプロピレン系ポリオールの水酸基価
が比較的高い(例えば、水酸基価が28〜70)場合
は、0.02以下であることが特に好ましい。総不飽和
度がこれより高い場合には、残留タックの増大、強度の
低下等が起こるため好ましくない。さらに、オキシプロ
ピレン基含有量は、85重量%以上であることが特に好
ましい。
は、ジエチル亜鉛、塩化鉄、金属ポルフィリン、複合金
属シアン化物錯体等を触媒に用いて、多官能の開始剤に
プロピレンオキシド又はプロピレンオキシドと他のモノ
エポキシドを反応させて得ることができる。
体を使用することが特に好ましい。なかでも亜鉛ヘキサ
シアノコバルテートを主成分とする錯体が好ましく、特
にそのエーテル及び/又はアルコール錯体が好ましい。
その組成は、本質的に特公昭46−27250号公報に
記載されているものを使用することができる。
ルジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル(ジグライム)等が好ましく、錯体
製造時の取り扱いの点から、グライムが特に好ましく使
用される。
ノール、t−ブチルセロソルブ等が好ましく使用され
る。
カリ触媒を使用した場合は、特に高分子量体において不
飽和度が高くなるため好ましくない。
を1個有する化合物であり、例えばプロピレンオキシ
ド、エチレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、
2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシド、グリシ
ジルエーテル、グリシジルエステル等が挙げられ、これ
らは2種以上併用してもよい。本発明においては、プロ
ピレンオキシド又はプロピレンオキシドとエチレンキシ
ドの併用が好ましい。
り好ましくは2〜8個の活性水素を有する化合物が好ま
しく、さらにポリヒドロキシ化合物であることが好まし
い。特に2〜4個の水酸基を有するポリヒドロキシ化合
物が好ましく、2個の水酸基を有するポリヒドロキシ化
合物が最も好ましい。具体的には、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,
4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジグリセリン、シュークロース及びこれらにモノエ
ポキシドを反応させて得られる目的物より低分子量のポ
リオール、又はモノアミン、ポリアミン、アルカノール
アミン等にモノエポキシドを反応させて得られる目的物
より低分子量のポリオールが挙げられる。これらは1種
又は2種以上併用してもよい。
0のものが特に好ましい。上記PESとしては、シュウ
酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、セバシン酸、マ
レイン酸、イタコン酸、アジピン酸、マロン酸等の2塩
基酸から選ばれた1種又は2種以上の混合物と、エチレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール、ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレング
リコール、シクロヘキサンメタノール等の1級水酸基の
みを有するジオールから選ばれた1種又は2種以上の混
合物から得られたもの、該2塩基酸と上記ジオール化合
物とトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等
の1級水酸基のみを有する3官能以上のアルコール化合
物から選ばれた1種又は2種以上の混合物とから得られ
たものが挙げられる。また、水酸基に対してカルボキシ
ル基が過剰となる割合で反応させて得られる末端にカル
ボキシル基を有するポリエステルに、例えばポリオキシ
ジエチレングリコール、PTMG、ポリオキシペンタメ
チレングリコール等のポリエーテルジオールを更に反応
させて得られたものを使用することもできる。
は、アルキレンカーボネート類と1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール等との反応により得ら
れるポリ(ブタン−1,4−カーボネート)ジオール、
ポリ(ペンタン−1,5−カーボネート)ジオール、ポ
リ(ヘキサン−1,6−カーボネート)ジオール及びそ
れらの共重合体並びに混合物から得られるポリカーボネ
ートジオールが好ましく用いられる。
環状エステルを開環重合して得られるポリラクトンポリ
オールも使用することができる。
化合物としては、ジイソシアネート化合物及び多官能イ
ソシアネート化合物が好ましい。具体的には、下記の化
合物が好ましく用いられる。
パンジイソシアネート、1,4−ブタンジイソシアネー
ト、1,5−ペンタンジイソシアネート、1,6−ヘキ
サンジイソシアネート、3−メチルヘキサン−1,6−
ジイソシアネート、及び3,3−ジメチルペンタン−
1,5−ジイソシアネート等; ・環状脂肪族ジイソシアネート:1,3−及び1,4−
シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート等; ・多官能ジイソシアネート:1,6−ヘキサンジイソシ
アネートにイソシアヌレート基、ビュレット基等により
多官能化した化合物、イソホロンジイソシアネートの同
様な化合物; ・芳香族ジイソシアネート:m−及びp−キシリレンジ
イソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチル−
p−キシリレンジイソシアネート、1,4−フェニレン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート(以下、MDIという)、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネー
ト、トリジンジイソシアネート、トリレンジイソシアネ
ート等;である。
基を導入し、室温で液状とした液状MDI、あるいは多
官能分子を含むクルードMDIの使用も可能である。
は、以下に示すようなジアミン化合物が好ましく用いら
れ、芳香環を有するジアミン化合物、あるいは脂肪族ジ
アミン化合物が好ましく使用される。なお、芳香環を有
するジアミン化合物としては、芳香環に直接アミノ基が
結合した芳香族系ジアミン化合物、及び芳香環にアルキ
レン基を介してアミノ基が結合したジアミン化合物が好
ましい。
ノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジア
ミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、3,5−ジエチル−2,4−ジアミノトル
エン、3,5−ジエチル−2,6−ジアミノトルエン、
m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン等
(特に好ましくはm−キシリレンジアミン); ・脂肪族ジアミン:エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン
等; ・脂環族ジアミン:ピペラジン、ピペラジン誘導体、
1,3BAC、水添DAM、シクロヘキシルジアミン
等;である。
公知の化合物を使用することができる。具体的には、以
下のような化合物が挙げられる。
クレゾール、ニトロフェノール、クロロフェノール、エ
チルフェノール、フェニルフェノール等; ラクタム系ブロック化剤:ε−カプロラクタム等; オキシム系ブロック化剤:アセトアルデヒドオキシム、
アセトオキシム、メチルエチルケトンオキシム、2,3
−ブタンジオンモノオキシム、シクロヘキサノンオキシ
ム等; アルコール系ブロック化剤:メタノール、エタノール、
1−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、1−ペンタノール、ベンジルアルコール、メトキシ
メタノール、2Hクロロエタノール、1−クロロ−2−
プロパノール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール
等; その他のブロック化剤:アセチルアセトン、アセト酢酸
エチル、マレイン酸ジエチル等;である。
ロラクタム、メチルエチルケトンオキシム、メタノー
ル、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール
等を用いることが特に好ましい。
(A)及び(A’)は、イソシアネート基末端プレポリ
マーに上記ブロック化剤を反応させることにより得るこ
とができる。
上述したような高分子量活性水素化合物とイソシアネー
ト化合物とを化学量論的にイソシアネート基過剰の条件
で反応させることにより得られる。
化合物とのモル数の比は、(イソシアネート基のモル
数)/(活性水素基のモル数)が1.5〜3.5である
ことが好ましく、1.5〜2.5であることが特に好ま
しい。
な平均官能基数が1.3〜10であることが好ましく、
1.5〜4であることがより好ましく、1.5〜3であ
ることが特に好ましい。
意の上記のポリオールを混合して使用することができ、
その場合は、ポリオキシアルキレンポリオールどうし、
ポリエステルポリオールどうしを併用すると相溶性の点
から好ましい。
ポリオールを使用することが好ましく、ポリオキシプロ
ピレン系ポリオール又はポリオキシプロピレン系ポリオ
ールとPTMGの併用が特に好ましい。
性の異なる2種以上を用いる場合、イソシアネート基末
端プレポリマーを得るときに、反応性の低い高分子量活
性水素化合物とイソシアネート化合物を反応させた後、
次に反応の高い高分子量化合物を反応させてイソシアネ
ート基末端プレポリマーとすることが好ましい。このよ
うにすることで、反応時間を短縮することが可能とな
る。特にポリオキシプロピレン系ポリオールとPTMG
を併用する場合であって、該ポリオキシプロピレン系ポ
リオールが2級水酸基を含む場合は、前者の方が後者よ
り反応が低いため、前者を先に反応させた後、後者を反
応させてイソシアネート基末端プレポリマーとすること
が好ましい。
(A’)は、上記のようにして得られたイソシアネート
基末端プレポリマーにブロック化剤を反応させることに
より得られる。このときブロック化剤の添加量は、イソ
シアネート基末端プレポリマーの原料である高分子量活
性水素化合物の実質的な平均官能基数と、ブロック化剤
の活性水素基の合計の平均官能基数が1.4〜2.0
5、より好ましくは1.5〜2.0となるように決定す
ることが好ましい。該平均官能基数が2.05を超える
とゲル化しやすく、紡糸性が悪くなり好ましくない。
下でも行うことができるが、無溶剤下で行うことが好ま
しい。
ソシアネート基末端プレポリマーにそのままブロック化
剤を添加し、撹拌することによりブロック化することが
出来る。
合、イソシアネート基末端プレポリマーを溶剤に溶解し
た後、ブロック化剤を添加し、撹拌することによりブロ
ック化することが出来る。溶剤としては、活性水素を持
たない溶剤、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド等を使用すること
が好ましくブロック化プレポリマーを製造後、そのまま
鎖延長反応を行うことが好ましい。
えば次のような方法で製造することができる。すなわ
ち、上述したような高分子量活性水素化合物とイソシア
ネート化合物とを化学量論的にイソシアネート基過剰の
条件でまず反応させて、イソシアネート基末端ポリウレ
タンプレポリマーを合成し、これにメチルエチルケトオ
キシム等のブロック化剤を加えて、ブロックされたイソ
シアネート基を有するイソシアネート基末端ポリウレタ
ンプレポリマー(ブロック化プレポリマー)(A)を得
る。これを有機溶媒に溶解してプレポリマー溶液を得、
その後、このプレポリマー溶液に鎖延長剤(B)を加え
て、末端停止剤を使用することなく重合反応を行ない、
濃度が15〜40重量%のポリウレタンウレア系樹脂溶
液を得る。そして、得られたポリウレタンウレア系樹脂
溶液から溶媒を除去し、さらに熱処理を行ないブロック
をはずし、イソシアネート基による架橋反応を完結する
ことによりポリウレタンウレア系樹脂が得られる。上記
有機溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルスルホキシド等の水に可溶な極性
溶媒が好ましい。
ック化プレポリマー(A)と、高分子量活性水素化合物
とイソシアネート化合物とをイソシアネート基過剰の条
件で反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリ
マー(C)との混合物を上記有機溶媒に溶解してプレポ
リマー溶液とした後、これに鎖延長剤(B)を加えて末
端停止剤を使用することなく重合反応を行ない、上記と
同様に溶媒を除去して熱処理を行うことにより、ポリウ
レタンウレア系樹脂を得ることもできる。
(C)は、上述したブロック化プレポリマーにおけるイ
ソシアネート基末端プレポリマーと同様に製造できる。
ソシアネート基末端プレポリマー(C)の混合割合は、
(A)/(C)が重量比で、50〜100/50〜0が
好ましく、65〜100/35〜0が好ましい。
イソシアネート基末端プレポリマー(C)の混合物全体
において、全高分子量活性水素化合物の実質的な平均官
能基数と、ブロック化剤の活性水素基の合計の平均官能
基数が、1.4〜2.05、より好ましくは1.5〜
2.0となるように決定することが好ましい。
シアネート基末端ポリウレタンプレポリマー(C)を上
記有機溶媒に溶解してプレポリマー溶液とした後、これ
に鎖延長剤(B)を加えて末端停止剤を使用することな
く重合反応を行ない、この反応液にさらに上記ブロック
化プレポリマー(A)を混合した後、上記と同様に溶媒
を除去して熱処理を行うことにより、ポリウレタンウレ
ア系樹脂を得ることもできる。
ック化プレポリマー(A)と、上記イソシアネート基末
端ポリウレタンプレポリマー(C)とを上記有機溶媒に
溶解してプレポリマー溶液とした後、これに鎖延長剤
(B)を加えて末端停止剤を使用することなく重合反応
を行ない、この反応液にさらに上記ブロック化プレポリ
マー(A’)を混合した後、上記と同様に溶媒を除去し
て熱処理を行うことにより、ポリウレタンウレア系樹脂
を得ることもできる。
は、アミノ基又は水酸基がプレポリマー溶液中のイソシ
アネート基量の80〜105モル%となるようにするこ
とが好ましい。上記範囲外では、ポリマー分子量が大き
くなりすぎたり、小さすぎるなどして成形不可能あるい
は高強度の樹脂を得ることができない。
いことにより、架橋反応による高分子量化及び網目形成
がより容易になると考えられ、回復性、耐熱性などの特
性が大きく改良される。
長剤と反応させる鎖伸長反応時の温度は、0〜30℃が
好ましい。これ以下の温度であると、プレポリマーの溶
解性が低下し、反応系が不均一になり、逆にこれ以上の
温度であるとイソシアネート基とアミノ基との反応が異
常に速くなって反応を制御しにくくなる。
物、ブロック化剤及び鎖延長剤に含まれる活性水素含有
基のモル数とイソシアネート化合物に含まれるイソシア
ネート基のモル数との比が、下記数式1の範囲内にある
ことが好ましい。
のモル数)=0.95〜1.10
と、充分な強度が得られず、耐久性に劣るため好ましく
ない。
は、ブロック化剤の解離温度以上の温度で、熱処理する
ことによりブロックをはずすことが出来る。
系樹脂には酸化防止剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤
を含んでいてもよい。
皮革として利用する場合には、上述したような反応によ
って得られたポリウレタンウレア系樹脂溶液から溶媒を
除去して皮膜を形成し、この皮膜を熱処理することによ
って合成皮革を得ることができる。
を弾性糸として利用する場合には、上述したような反応
によって得られたポリウレタンウレア系樹脂溶液から乾
式紡糸法又は湿式紡糸法により糸を形成し、この糸を熱
処理することによって弾性糸を得ることができる。
明する。なお、以下の実施例において、部とは重量部の
ことである。
として、下記表1のポリオキシアルキレンポリオールを
用いた。
600のポリオキシプロピレンポリオールを開始剤と
し、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体を触媒としてプ
ロピレンオキシドを付加し、次いで該触媒を除去して製
造されたものである。
キシドを付加し、次いで該触媒を失活させた後アルカリ
触媒を用いてエチレンオキシドを付加し、その後精製し
て触媒成分を除去して製造されたものである。
ルキレンポリオールの水酸基価、総不飽和度、水酸基
数、平均官能数及びオキシエチレン基含有量を表1に示
す。
窒素雰囲気下、80℃で4時間反応させた。反応生成物
のイソシアネート含有率は、12.5重量%であった。
これに、PTMG(分子量2,000、水酸基価56.
1)57.6部を加えて、同一条件下で更に3時間反応
させたところ、イソシアネート含有率2.70重量%の
イソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマーが得ら
れた。上記イソシアネート含有率は、ポリオール化合物
がイソシアネート化合物とすべて反応した場合の理論値
2.84重量%より低い値となっているため、反応が終
了していると考えられた。これにさらに、窒素雰囲気下
でメチルエチルケトオキシム0.731部を加え混合し
た。反応後のイソシアネート含有率は、2.30重量%
であった。このとき、ポリオールAとPTMGを合わせ
た平均官能基数は2.04、メチルエチルケトオキシム
までを含めた平均官能基数は1.82であった。
ルアセトアミド(以下、DMAcという)に溶解して、
固形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得た。
そして、硬化剤溶液として、m−キシリレンジアミン
1.13部を30重量%の濃度になるようにDMAcに
溶解したものを、室温下で激しく撹拌した該ウレタンプ
レポリマー溶液100部へ加え、重合反応を行ないポリ
ウレタンウレア樹脂溶液を得た。
ア樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理
を行ない、厚さ約100μmのフイルム状の試料を作成
した。試料は10日間室温で養生した後、後述する物性
測定を行なった。
MDI16.0部を加え、窒素雰囲気下、80℃で4時
間反応させた。反応生成物のイソシアネート含有率は、
7.65重量%であった。これに、PTMG(分子量
2,000、水酸基価56.1)41.6部を加えて、
同一条件下で更に3時間反応させたところ、イソシアネ
ート含有率3.2重量%のイソシアネート基末端ポリウ
レタンプレポリマーが得られた。上記イソシアネート含
有率は、ポリオール化合物がイソシアネート化合物とす
べて反応した場合の理論値2.745重量%より低い値
となっているため、反応が終了していると考えられた。
これに窒素雰囲気下で、さらにメチルエチルケトオキシ
ム0.684部を加え混合した。反応後、イソシアネー
ト含有率は2.7重量%であった。このとき、ポリオー
ルB、CとPTMGを合わせた平均官能基数は2.0
3、メチルエチルケトオキシムまで含めた平均官能基数
は1.82であった。
て、固形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得
た。そして、硬化剤溶液として、m−キシリレンジアミ
ン1.10部を30重量%の濃度になるようにDMAc
に溶解したものを、室温下で激しく撹拌した該ウレタン
プレポリマー溶液100部へ加え、重合反応を行ないポ
リウレタンウレア樹脂溶液を得た。
ア樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理
を行ない、厚さ約100μmのフイルム状の試料を作成
した。試料は10日間室温で養生した後、後述する物性
測定を行なった。
L308(ダイセル化学社製ポリカプロラクトンポリオ
ール、水酸基価198)1.36部、及び平均官能基数
2のポリエステルポリオールN−4042(日本ポリウ
レタン工業社製PES、水酸基価56.1)76.7部
に、MDI20.7部を加え、窒素雰囲気下、80℃で
4時間反応させたところ、イソシアネート含有率3.5
重量%のイソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマ
ーが得られた。上記イソシアネート含有率は、ポリオー
ル化合物がイソシアネート化合物とすべて反応した場合
の理論値3.6重量%より低い値となっているため、反
応が終了していると考えられた。これに窒素雰囲気下
で、さらにε−カプロラクタム1.21部を加え混合し
た。反応後、イソシアネート含有率は2.95重量%で
あった。
ルホルムアミド(以下、DMFという)に溶解して、固
形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得た。そ
して、硬化剤溶液として、エチレンジアミン0.65部
を30%の濃度となるようにDMFに溶解したものを、
激しく撹拌した15℃の該ウレタンプレポリマー溶液1
00部へ滴下し、重合反応を行ないポリウレタンウレア
樹脂溶液を得た。
樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理を
行ない、厚さ約100μmのフイルム状の試料を作成し
た。試料は10日間室温で養生した後、後述する物性測
定を行なった。
に、MDI11.4部を加え、窒素雰囲気下、90℃で
10時間反応させた。反応生成物のイソシアネート含有
率は、1.90重量%であった。上記イソシアネート含
有率は、ポリオール化合物がイソシアネート化合物とす
べて反応した場合の理論値1.95重量%より低い値と
なっているため、反応が終了していると考えられた。こ
れに窒素雰囲気下で、さらにメチルエチルケトオキシム
0.475部を加え混合した。反応後、イソシアネート
含有率は1.60重量%であった。
て、固形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得
た。そして、硬化剤溶液として、m−キシリレンジアミ
ン0.785部を30重量%の濃度になるようにDMA
cに溶解したものを、室温下で激しく撹拌した該ウレタ
ンプレポリマー溶液100部へ加え、重合反応を行ない
ポリウレタンウレア樹脂溶液を得た。
ア樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理
を行ない、厚さ約100μmのフイルム状の試料を作成
した。試料は10日間室温で養生した後、後述する物性
測定を行なった。
窒素雰囲気下、80℃で4時間反応させた。反応生成物
のイソシアネート含有率は14.0重量%であった。こ
れにPTMG(分子量2,000、水酸基価56.1)
58.5部を加え、同一条件下で、さらに3時間反応さ
せたところイソシアネート含有率3.22重量%のイソ
シアネート基末端プレポリマーが得られた。上記イソシ
アネート含有率は、ポリオール化合物がイソシアネート
化合物とすべて反応した場合の理論値3.31重量%よ
り低い値となっているため、反応が終了していると考え
られた。このイソシアネート基末端プレポリマーのポリ
オールだけの平均官能基数は2.10であった。これに
さらにメチルエチルケトオキシム0.998部を加え混
合し、イソシアネート含有率2.70重量%のブロック
化プレポリマーを得た。高分子量活性水素化合物とメチ
ルエチルケトオキシムを含めた平均官能基数は1.82
であった。
21.8部に、MDI17.4部を加え、窒素雰囲気
下、80℃で4時間反応させた。反応生成物のイソシア
ネート含有率は12.6重量%であった。これに、PT
MG(分子量2,000、水酸基価56.1)57.3
部を加えて、同一条件下で更に3時間反応させたとこ
ろ、イソシアネート含有率2.79重量%のイソシアネ
ート基末端プレポリマーが得られた。上記イソシアネー
ト基含有率は、ポリオール化合物がイソシアネート化合
物とすべて反応した場合の理論値2.94%より低い値
となっているため、反応が終了していると考えられた。
このとき、ポリオールB、CとPTMGを合わせた平均
官能基数は2.0、メチルエチルケトオキシムまでを含
めた平均官能基数は1.82であった。
リマー70部に、上記で得た化合物を30部加え、D
MAcに溶解して固形分30重量%のウレタンプレポリ
マー溶液を得た。そして、硬化剤溶液として、m−キシ
リレンジアミン1.135部を30%の濃度となるよう
にDMAcに溶解したものを、激しく撹拌した室温下の
該ウレタンプレポリマー溶液100部へ加え、重合反応
を行ないポリウレタンウレア樹脂溶液を得た。
ア樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理
を行い、厚さ約100μmのフイルム状の試料を作成し
た。試料は10日間室温で養生した後、後述する物性測
定を行った。
部に、MDI20部を加え、窒素雰囲気下、80℃で4
時間反応させた。イソシアネート含有率3.2重量%の
イソシアネート基末端プレポリマーが得られた。上記イ
ソシアネート基含有率は、ポリオール化合物がイソシア
ネート化合物とすべて反応した場合の理論値3.36%
より低い値となっているため、反応が終了していると考
えられた。これに窒素雰囲気下で、さらにメチルエチル
ケトオキシム0.76部を加え混合した。この化合物の
イソシアネート含有率は2.70重量%となった。この
とき、プレポリマー中の高分子量活性水素化合物の平均
官能基数は2.0、メチルエチルケトオキシムまでを含
めたポリオール成分の平均官能基数は1.82であっ
た。
て、固形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得
た。そして、硬化剤溶液として、m−キシリレンジアミ
ン1.31部を30%の濃度となるようにDMAcに溶
解したものを、激しく撹拌した室温下の該ウレタンプレ
ポリマー溶液100部へ加え、重合反応を行ないポリウ
レタンウレア樹脂溶液を得た。
ア樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理
を行ない、厚さ約100μmのフイルム状の試料を作成
した。試料は10日間室温で養生した後、後述する物性
測定を行なった。
部、及びMDI20部を加え、窒素雰囲気下、80℃で
4時間反応させた。反応生成物のイソシアネート含有率
は3.23重量%であった。上記イソシアネート含有率
は、ポリオール化合物がイソシアネート化合物とすべて
反応した場合の理論値3.36重量%より低い値となっ
ているため、反応は終了していると考えられた。
て、固形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得
た。そして、硬化剤溶液として、エチレンジアミン0.
594部とジエチルアミン0.255部の混合物を30
重量%の濃度となるようにDMAcに溶解したものを、
激しく撹拌した15℃に温調したウレタンプレポリマー
溶液100部へ加え、重合反応を行ないポリウレタンウ
レア樹脂溶液を得た。
ア樹脂溶液を乾固し、厚さ約100μmのフィルム状の
試料を作成した。
(日本ポリウレタン工業社製PES、水酸基価56.
1)80部にMDIを20部加えて、窒素雰囲気下、8
0℃で4時間反応させたところ、イソシアネート含有率
3.20重量%のイソシアネート基末端ポリウレタンプ
レポリマーが得られた。上記イソシアネート含有率は、
ポリオール化合物がイソシアネート化合物とすべて反応
した場合の理論値3.36重量%より低い値となってい
るため、反応が終了していると考えられた。
て、固形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得
た。そして、硬化剤溶液として、エチレンジアミン0.
589部とジエチルアミン0.253部の混合物を30
%の濃度となるようにDMFに溶解したものを、激しく
撹拌した15℃の該ウレタンプレポリマー溶液100部
へ滴下し、重合反応を行ないポリウレタンウレア樹脂溶
液を得た。
樹脂溶液を乾固し、厚さ約100μmのフイルム状の試
料を作成した。試料は10日間室温で養生した後、後述
する物性測定を行なった。
MDI15.8部を加え、窒素雰囲気下、80℃で4時
間反応させた。これに、PTMG(分子量2,000、
水酸基価56.1)59.0部を加えて、同一条件下で
更に3時間反応させたところ、イソシアネート含有率
2.15重量%のイソシアネート基末端ポリウレタンプ
レポリマーが得られた。上記イソシアネート含有率は、
ポリオール化合物がイソシアネート化合物とすべて反応
した場合の理論値2.35重量%より低い値となってい
るため、反応が終了していると考えられた。このときポ
リオールA、C及びPTMGを合わせた平均官能基数は
2.0であった。
て、固形分30重量%のウレタンプレポリマー溶液を得
た。
ンジアミン0.844部とジエチルアミン0.226部
の混合物を30重量%の濃度になるようにDMAcに溶
解したものを、室温下で激しく撹拌した該ウレタンプレ
ポリマー溶液100部へ加え、重合反応を行ないポリウ
レタンウレア樹脂溶液を得た。
ア樹脂溶液を乾固し、さらに140℃で30分間熱処理
を行い、厚さ約100μmのフイルム状の試料を作成し
た。試料は10日間室温で養生した後、物性測定を行っ
た。
うにして行った。ポリウレタンウレア樹脂の伸び
(%)、100%モジュラス(kg/cm2)及び破断
強度(kg/cm2)の測定は、JIS K6301の
試験方法に従い行なった。
っ張り速度300mm/分で300%伸張までの往復の
応力を測定し、往きの応力とベースラインで囲まれる面
積を100として、この面積から戻りの応力とベースラ
インで囲まれる面積を引いた差の面積の割合を回復性の
指標として測定した。例えば、往きと戻りのラインが一
致する場合は、もっとも回復性が良好で測定値はゼロと
なる。
ル片を100%伸張した状態で100℃雰囲気中に1分
間置き、さらに室温で30分間放置後、寸法の変化を測
定し、初期値比較して変化したひずみの寸法の割合を測
定した。これらの結果を表2に示す。
高分子量活性水素化合物とイソシアネート化合物とを反
応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマーの
少なくとも一部のイソシアネート基がブロック化されて
なるブロック化プレポリマーを溶液重合の前後のいずれ
かの段階で添加し、末端停止剤を使用することなく重合
を行い、溶媒を除去した後に熱処理してブロックをはず
し、イソシアネート基による架橋反応を完結させること
により、伸張後の回復性が大きく改良され、かつ耐熱性
に優れたポリウレタンウレア系樹脂を得ることができ
る。上記溶液重合の際に、末端停止剤を使用しないこと
により、架橋反応による高分子量化及び網目形成がより
容易になると考えられ、回復性、耐熱性などの特性が大
きく改良される。このポリウレタンウレア系樹脂は、強
度、伸縮性、耐熱性及び耐薬品性などに優れているた
め、耐久性能に優れた合成皮革や弾性糸の材料として利
用することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 高分子量活性水素化合物とイソシアネー
ト化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端
プレポリマーの少なくとも一部のイソシアネート基がブ
ロック化されてなるブロック化プレポリマー(A)と、
鎖延長剤(B)とを末端停止剤を使用することなく溶媒
中で反応させた後、溶媒を除去して熱処理を行うことを
特徴とするポリウレタンウレア系樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 高分子量活性水素化合物とイソシアネー
ト化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端
プレポリマーの少なくとも一部のイソシアネート基がブ
ロック化されてなるブロック化プレポリマー(A)と、
高分子量活性水素化合物とイソシアネート化合物とを反
応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマー
(C)と、鎖延長剤(B)とを末端停止剤を使用するこ
となく溶媒中で反応させた後、溶媒を除去して熱処理を
行うことを特徴とするポリウレタンウレア系樹脂の製造
方法。 - 【請求項3】 高分子量活性水素化合物とイソシアネー
ト化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端
ポリウレタンプレポリマー(C)と、鎖延長剤(B)と
を末端停止剤を使用することなく溶媒中で反応させ、さ
らにこの反応液に、高分子量活性水素化合物とイソシア
ネート化合物とを反応させて得られるイソシアネート基
末端プレポリマーの少なくとも一部のイソシアネート基
がブロック化されてなるブロック化プレポリマー(A)
を混合した後、溶媒を除去して熱処理を行うことを特徴
とするポリウレタンウレア系樹脂の製造方法。 - 【請求項4】 高分子量活性水素化合物とイソシアネー
ト化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端
プレポリマーの少なくとも一部のイソシアネート基がブ
ロック化されてなるブロック化プレポリマー(A)と、
高分子量活性水素化合物とイソシアネート化合物とを反
応させて得られるイソシアネート基末端ポリウレタンプ
レポリマー(C)と、鎖延長剤(B)とを末端停止剤を
使用することなく溶媒中で反応させ、さらにこの反応液
に、高分子量活性水素化合物とイソシアネート化合物と
を反応させて得られるイソシアネート基末端プレポリマ
ーの少なくとも一部のイソシアネート基がブロック化さ
れてなるブロック化プレポリマー(A’)を混合した
後、溶媒を除去して熱処理を行うことを特徴とするポリ
ウレタンウレア系樹脂の製造方法。 - 【請求項5】 前記ブロック化プレポリマー(A)及び
(A’)が、高分子量活性水素化合物とイソシアネート
化合物とを反応させてイソシアネート基末端プレポリマ
ーを得た後、ブロック化剤を反応させて得られるもので
ある請求項1〜4のいずれか1つに記載のポリウレタン
ウレア系樹脂の製造方法。 - 【請求項6】 前記高分子量活性水素化合物の少なくと
も一部が、総不飽和度0.07以下、かつ水酸基価70
以下のポリオキシプロピレン系ポリオールである請求項
1〜5のいずれか1つに記載のポリウレタンウレア系樹
脂の製造方法。 - 【請求項7】 前記ポリオキシプロピレン系ポリオール
が、開始剤及び複合金属シアン化錯体触媒の存在下で、
アルキレンオキシドを反応させて得られるものである請
求項6記載のポリウレタンウレア系樹脂の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1つの方法によ
り得られたものであることを特徴とする合成皮革・弾性
糸用ポリウレタンウレア系樹脂。
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JP4106828B2 JP4106828B2 (ja) | 2008-06-25 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073984A (ja) * | 2001-08-31 | 2003-03-12 | Dainippon Ink & Chem Inc | 皮革状物の製造法 |
JP2006506490A (ja) * | 2002-11-15 | 2006-02-23 | バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト | 室温硬化性反応系 |
JP2011085894A (ja) * | 2009-09-18 | 2011-04-28 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 光学フィルム及び該光学フィルムの製造方法 |
JP2017226828A (ja) * | 2016-06-17 | 2017-12-28 | ローム アンド ハース エレクトロニック マテリアルズ シーエムピー ホウルディングス インコーポレイテッド | 高除去速度ケミカルメカニカル研磨パッド及び製造方法 |
-
1999
- 1999-09-01 JP JP24790499A patent/JP4106828B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4614036B2 (ja) * | 2001-08-31 | 2011-01-19 | Dic株式会社 | 皮革状物の製造法 |
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