JPH01286950A - 炭素含有耐火物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭素含有耐火物に関し、特に、耐食性及び耐
スポーリング性を低下させることなく耐、　　酸化性を
高められるようにした炭素台を耐火物に関するものであ
る。

〔従来技術とその課題〕

炭素材料は、耐火骨材として一般に用いられているアル
ミナ、マグネシア等よりも融点および熱伝導率が高く、
かつ、線膨脹率が低（、スラグ等に濡れ難い上、耐熱ス
ポーリング性に優れ、また、過度の焼結を防ぐ性質を有
している。この性質は他の耐火骨材の短所を補完するこ
とになるため、他の耐火骨材に加えて炭素質材料を添加
して炭素含有耐火物を得ることは従来から行われ、この
炭素含有耐火物は製鋼用、製銑用等の冶金用耐火物とし
て広く使用されている。

しかしながら、黒鉛等の炭素質材料は、空気等の酸化性
雰囲気の下で極めて容易に酸化されて消失し、この消失
とともにその長所も失われるという問題がある。

従来、この炭素質材料の酸化消失を防止する方法として
は、次の３つの方法が提案されている。

第１の方法は、炭素よりも酸素親和力の大きいアルミニ
ウム、珪素、マグネシウム等の金属粉末や炭化硼素（Ｂ
、Ｃ）　、炭化珪素（Ｓ　ｉ　Ｃ）等の炭化物を添加す
る方法である（特開昭５４−１６３９１３号、特開昭５
９−１０７９６２号、特公昭６０−５９１８４号、特公
昭６０−５９１９１号、特公昭６１−３０３号、特公昭
６１−８８２号等）。

第２の方法は、６硼化珪素（ＳｉＢ６）を添加し、耐火
物使用時に生成する７３２０３−３　ｉ　Ｏ，系ガラス
相並びにＢ２Ｏ３と耐火骨材が反応して生成する高粘性
融液によって炭素質原料皮膜を形成する方法である（特
開昭６０−１７６９７０号）。

第３の方法は、珪酸塩、硼酸塩等を添加して炭素質原料
の表面にガラス質皮膜を形成させる方法である。

しかしながら、上記の第１の方法では酸化防止効果が低
く、また、第２の方法でも炭素質原料皮膜の粘性が不十
分で、皮膜が形成される前に溶損あるいは摩耗により損
傷されることが多く、十分な効果が得られない。更に、
第３の方法では、有効に酸化防止効果が得られる温度域
が限定されており、しかも、十分な耐酸化性を得るため
に添加。

量を増大すれば耐火材料の耐食性及び耐スポーリング性
が低下するという問題が生じる。

本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであって
、耐食性及び耐スポーリング性を低下させることなく、
きわめて優れた耐酸化性が得られる炭素含有耐火物を提
供することを目的とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係る炭素含有耐火物は、上記の目的を達成する
ために、耐火骨材６５〜９５重量％と炭素質原料５〜３
５重量％からなる耐火材料１００重量部に１２硼化アル
ミニウム０．５〜７重量部を添加したことを特徴として
いる。

〔作用〕

本発明に使用される上記耐火材料は、耐火骨材と炭素質
原料とで構成される。

本発明において使用される耐火骨材は、通常の耐火骨材
を使用すればよく、例えば、マグネシア、ドロマイト、
スピネル、ジルコン、ジルコニア、アルミナ、シリカ、
ムライト等の酸化物、炭化珪素等の炭化物、窒化珪素等
の窒化物等の非酸化物をその例として挙げることができ
る。耐火骨材の粒径は特に制限されず、例えば、通常に
使用される５寵以下程度のものを使用すればよい。耐火
骨材・の配合量は、上記耐火材料の６５〜９５重量％程
度とすることが好ましい。耐火骨材の配合量が上記耐火
材料の６５重量％を下回ると耐食性が低下するので好ま
しくなく、９５重量％を上回ると炭素質原料の添加の効
果がなくなるので好ましくない。

本発明において使用される炭素質原料としては、通常に
使用されるものを使用することができ、例えば、鱗状黒
鉛、玉状黒鉛等の天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンブラッ
ク、石油コークス等の非晶質炭素物質等を使用すること
ができる。これらの中では、耐火骨材との混合や１２硼
化アルミニウムとの混合が最も容易な鱗状黒鉛を使用す
ることが推奨される。炭素質原料の粒径は特に制限さる
ものではなく、例えば、通常に使用されている１龍以下
程度のものを使用することができる。

本発明において使用される炭素質原料の配合量は炭素含
有耐火物の使用目的によって異なるのであるが、上記耐
火材料の５〜３５重量％とすることが好ましい。炭素質
原料の配合量が上記耐火材料の５重量％を下回ると、炭
素質原料の添加の効果がなくなるので好ましくなく、３
５重量％を上回ると耐食性が低下するので好ましくない
。

本発明において、１２硼化アルミニウムは、使用時に耐
火物表面で雰囲気中の酸素と反応してアルミナ及び酸化
硼素を生成する。

４Ａ　Ｉ　ＢＩｆｆｉ＋３９ｏｔ→２　Ａ　１２０３＋
　２４８ｚＣ）＋酸化硼素は約４５０℃で溶融して耐火
物表面を被覆するので、比較的低温から炭素質原料の酸
化を防止できることになる。

また、上記アルミナと酸化硼素が反応して融液を高粘性
化し、高温、特に、１３００℃以上においてより強固に
炭素質原料の表面を被覆して酸化を防止する。

更に、余剰の酸化硼素と耐火物中の諸成分との反応によ
って生成する化合物が炭素質原料の表面を被覆し、その
酸化消失を防止することになる。

尚、このような結果は上記の耐火材料に酸化硼素及び炭
化硼素、窒化硼素を添加した場合にも認められるが、こ
れらの場合には１モル当たりの酸化硼素（Ｂｔｏｐ）の
発生量が１２硼化アルミニウムを添加した本発明に比べ
て少ない。換言すれば、本発明によれば酸化硼素の発生
量が多い分だけ高い酸化防止効果を得ることができ、従
って、添加量を少なくして耐食性を低下させることなく
酸化防止効果を得ることができるのである。

本発明において、１２硼化アルミニウムの配合量は上記
の耐火材料１００重量部に対して０．５〜７重量部とす
ることが好ましい。０．５重量部を下回ると所期の効果
が得られないので好ましくなく、７重量部を上回るとＢ
　２０３系ガラスの生成量が多くなり過ぎ、耐食性及び
耐スポーリング性が低下するので好ましくない。

本発明に使用される１２硼化アルミニウムの粒径は特に
制限されず、通常に使用される６０メツシユ（０，２５
ｍ）以下程度のものを使用することができるが、反応性
を高めるために、２００メツシユ（０，０７４ｍｍ）以
下程度のものを使用することが好ましい。

尚、本発明の炭素含有耐火物をこれらの成分から作る方
法は、特に制限されるものではなく、例えば、上記のよ
うに粒度及び成分を調整された耐火材料と１２硼化アル
ミニウムを上記の配合割合で調合し、タール、ピンチ、
フェノールレジン等の残留炭素量の多い有機樹脂等の結
合材のいずれか１種または２種以上を加えて混練後、加
圧成形し、この後、２５〜２００℃で乾燥あるいは熱処
理することによって不焼成耐火物としての炭素含有耐火
物を得ることができ、また、７００〜１５００℃程度の
還元雰囲気の下で焼成することによって焼成耐火物とし
ての炭素含有耐火物を得ることができる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例について説明する。

第１表の実施例１．２、及び３、並びに比較例１．２及
び３に示す成分を調合し、レゾール型フェノールレジン
３重量部を添加して混練後、１０００　ｋｇｆ／ｃｎｉ
の圧力で４０ｍＸ４０ｍＸ４０ｍｍの立方体形状に加圧
成形し、この後、１８０℃にて５時間熱処理して、それ
ぞれ不焼成耐火物としての炭素含有耐火物を得た。

得られた耐火物を試料として、次の条件の下に耐酸化性
及び耐酸化摩耗性試験を行った。これらの試験結果は第
１表に示されている。

〔耐酸化性試験〕

耐酸化性試験では上記試料を電気炉に入れ、大気中１３
００℃で１０時間加熱処理し、処理後の重量減少率（％
）を求めた。

〔耐酸化摩耗性試験〕

耐酸化摩耗性試験では上記各試料を直径３００鶴、長さ
３００鶴の耐火物製円筒状容器に入れ、１５ｒ、ｐ、ｍ
、で回転させながら１３００℃で３０分間加熱処理し、
処理後の重量減少率（％）を求めた。

〔試験結果〕

第１表から明らかな如く、本発明の上記実施例１．２及
び３は比較例１．２及び３に対して各試験における重量
減少率が小さいことから、炭素質原料の酸化消失量が小
さく、きわめて耐酸化性が優れていることがわ′かる。

また、きわめて優れた耐酸化性を有する上記の各実施例
によれば、炭素質材料の好ましい性質が十分に発揮され
、耐酸化摩耗性、耐スポーリング性等の耐用性において
も著しい向上が認られた。

〔発明の効果〕

本発明の炭素含有耐火物によれば、以上に説明したよう
に、使用時に耐火物表面で１２硼化アルミニウムが雰囲
気中の酸素と反応してアルミナ及び酸化硼素を生成し、
この酸化硼素が約４５０℃で溶融して耐火物表面を被覆
することにより比較的低温から炭素質原料の酸化を防止
できることになるとともに、上記アルミナと酸化硼素が
反応して融液を高粘性化するので、高温、特に、１３０
０℃以上においてより強固に炭素質原料の表面を被覆し
て酸化が防止され、更に、余剰の酸化硼素と耐火物中の
諸成分との反応によって生成する化合物が炭素質原料の
表面を被覆し、その酸化消失を防止することになる結果
、耐食性及び耐久ポーリング性を低下させることなく耐
酸化性を高められるのである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）耐火骨材６５〜９５重量％と炭素質原料５〜３５
   重量％からなる耐火材料１００重量部に１２硼化アルミ
   ニウム０．５〜７重量部を添加したことを特徴とする炭
   素含有耐火物。