JP2950622B2 - 炭素含有耐火物 - Google Patents

炭素含有耐火物

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JP2950622B2 JP2409405A JP40940590A JP2950622B2 JP 2950622 B2 JP2950622 B2 JP 2950622B2 JP 2409405 A JP2409405 A JP 2409405A JP 40940590 A JP40940590 A JP 40940590A JP 2950622 B2 JP2950622 B2 JP 2950622B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば製鉄用、製鋼用
等の冶金用耐火物として使用される炭素含有耐火物に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、黒鉛等の炭素質原料を含む耐火
物(以下、炭素含有耐火物という)は、(1) アルミナ、
マグネシア等の他の耐火材料よりも融点及び熱伝導率が
高く、且つ、線膨張率が低い、(2) 溶融スラグ等に濡れ
難い、(3) 耐火物の過焼結を防止する、等の炭素質原料
の好ましい性質を備えるので、耐熱スポーリング性に優
れ、製鉄用、製鋼用等の冶金用耐火物として広く使用さ
れている。しかしながら、この炭素含有耐火物は、高温
化の空気等の酸化性雰囲気中では炭素が極めて容易に酸
化され消失して、上記性質を発揮しなくなることが知ら
れている。
【0003】従来、炭素含有耐火物中の炭素の酸化消失
を防止する方法としては、例えば、(1) 炭素より酸素親
和力の大きいアルミニウム(Al)、珪素(Si)、マ
グネシウム(Mg)等の金属粉末、又は炭化硼素(B4
C)、炭化珪素(SiC)等の炭化物、あるいはこれら
金属粉末及び炭化物を添加する方法、(2) 六硼化ケイ素
(SiB6 )の添加によって耐火物使用時に生成される
2 3 −SiO2 系ガラス相並びにB2 3 と耐火骨
材との反応により生成する高粘性融液が炭素質原料を被
覆する被膜を形成する性質を利用した方法、(3) 珪酸
塩、硼酸塩、リン酸塩等を添加して炭素原料の表面にガ
ラス質被膜を形成させる方法等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1) の
方法による炭素原料の酸化防止効果は十分満足のいくも
のではない。また、(2) の方法では安定な被膜が形成さ
れる前に溶損等により損傷を受けることが多い。更に、
(3) の方法では酸化防止効果の有効温度域が限られてお
り、しかも十分な耐酸化性を得ようとすれば添加量が多
くなり、耐火材料の耐火性及び耐スポーリング性を低下
させ好ましくない。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
鋭意研究を重ねた結果、炭素含有耐火物にカルシウムの
硼化物を添加することによって、極めて優れた耐酸化性
を有する炭素含有耐火物が得られることを見出し、係る
知見に基づいて完成されたものであり、炭素含有耐火物
の優れた耐スポーリング性を損なうことなく、耐酸化性
が高められた炭素含有耐火物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の炭素含有耐火物
は、上記目的を達成するため、炭素質原料5〜30重量
%とアルミナ質耐火材料70〜95重量%からなる耐火
材料に対し、CaB6 を外掛けで1〜8重量%添加した
ことを特徴としている。
【0007】
【作用】本発明において、耐火材料は炭素質原料及びア
ルミナ質耐火材料で構成されるが、この炭素質原料とし
ては、鱗状黒鉛、土状黒鉛、カーボンブラック、天然黒
鉛、コークス等、通常、炭素質原料として使用されるも
のを使用すればよい。また、これらの中では配合時に最
も均等に分散されやすい鱗状黒鉛の使用が好ましい。炭
素質原料の粒径は特に制限されず、適宜選択すればよい
が、配合時に均等に分散され易いようにするため、通常
1mm以下程度のものを使用する。炭素質原料の配合量
は、耐火材料全量の5〜30重量%程度が好ましい。炭
素質原料の配合量が5重量%未満では炭素質原料の好ま
しい性質が十分に発揮されないので好ましくない。ま
た、炭素質原料の配合量が30重量%を超えると耐食
性、耐摩耗性等が低下するので好ましくない。
【0008】アルミナ質材料としては、焼結アルミナ、
電融アルミナ、焼成ばん土頁岩等の通常アルミナ質材料
として使用されるものを使用すればよい。アルミナ質材
料の粒径は特に制限されず、適宜選択すればよいが、配
合時に均等に分散され易いようにするため、通常5mm以
下のものを使用する。アルミナ質材料の配合量は耐火材
料全量の70〜95重量%とすることが好ましい。アル
ミナ質材料の配合量が70重量%を下回ると耐食性、耐
摩耗性等が低下するので好ましくない。また、アルミナ
質材料の配合量が95重量%を上回ると、炭素質原料の
添加により得られる効果が著しく低下するので好ましく
ない。
【0009】本発明では、上記の耐火材料100重量%
に対して外掛けで1〜8重量%のCaB6 を添加するこ
とによって以下の如き作用が生じる。即ち、CaB
6 は、下記の化学式(1) に示すように、使用時耐火物表
面で雰囲気中の酸素と反応して酸化カルシウム(Ca
O)及び酸化硼素(B2 3 )を生成する。
【0010】 CaB6 +5O2 →CaO+3B2 3 (1) 生成されたB2 3 は約450℃で溶融して耐火物表面
を被覆するため、比較的低温で炭素質原料の酸化を防止
する。又、上記の反応により生成されたCaOとB2
3 の内のCaO+B2 3 が反応して融液を高粘性化
し、高温、特に1300℃以上においてより強固に炭素
質原料の表面を被覆して酸化を防止する。更に、余剰の
2 3 と耐火物中の諸成分との反応によって生成する
化合物が炭素質原料の表面を被覆し、その酸化消失を防
止することになる。
【0011】なお、このような結果は、上記耐火材料に
酸化硼素及び炭化硼素(B4 C)、窒化硼素(BN)等
を添加した場合にも認められるが、これらの場合は1モ
ル当たりのB2 3 の発生量がCaB6 を添加した本発
明に比べて少ない。換言すれば、本発明によればB2
3 の発生量が多い分だけ高い酸化防止効果を得ることが
でき、少ない添加量でも耐食性を低下させることなく高
い酸化防止効果を得ることができるのである。
【0012】本発明においてCaB6 の添加量は、上記
耐火材料に対して外掛けで1〜8重量%とすることが好
ましい。CaB6 の添加量が1重量%を下回ると所期の
効果が得られないので好ましくない。また、CaB6
添加量が8重量%を上回るとB2 3 系ガラスの生成量
が多くなり過ぎ、耐食性及び耐スポーリング性が低下す
るので好ましくない。
【0013】本発明に使用されるCaB6 の粒径は特に
制限されず、通常使用される0.25mm以下程度のもの
を使用することができるが、反応性を高めるため0.0
74mm以下程度のものを使用することが好ましい。な
お、成形用樹脂バインダーとしては、特に限定されない
が、残留炭素量の多い高炭化収率のもので、しかも、成
形時に良い作業性を示すタール、ピッチ、フェノールレ
ジン等を使用することが好ましい。
【0014】
【実施例1〜3】以下、本発明を表1に示す実施例及び
比較例に基づき具体的に説明する。表1の実施例1〜3
の各欄に示すように、粒径3mm以下の焼成アルミナ35
重量%、粒径3mm以下のばん土頁岩50重量%、及び粒
径1mm以下の鱗状黒鉛15重量%からなる耐火材料10
0重量%に対して外掛けでCaB6 を1重量%、5重量
%あるいは8重量%添加し、更に、バインダーとしてレ
ゾル型フェノールレジンを外掛け4重量%添加する。こ
れらの各配合物を常温で50分間混練した後、1000
kgf/cm2 で加圧成形して不焼成耐火物を得た。
【0015】
【比較例1、2】比較例として、表1の比較例1、2に
示すように、上記実施例1〜3の耐火材料100重量%
に対して外掛けでCaB6 を15重量%、あるいは20
重量%添加し、更に、バインダーとしてレゾル型フェノ
ールレジンを外掛け4重量%添加する。これらの各配合
物を常温で50分間混練した後、1000kgf/cm2
加圧成形して不焼成耐火物を得た。
【0016】
【比較例3〜6】また、従来例に対応する別の比較例と
して、表1の比較例3〜6に示すように、上記実施例1
〜3の耐火材料100重量%に対して粒径0.074mm
以下の炭化珪素、炭化硼素、金属アルミニウム、あるい
はは金属シリコンを外掛けで3重量%添加し、更に、バ
インダーとしてレゾル型フェノールレジンを外掛け4重
量%添加する。これらの各配合物を上記各実施例及び比
較例と同様に常温で50分間混練した後、1000kgf
/cm2 で加圧成形して不焼成耐火物を得た。
【0017】これらの実施例1〜3及び比較例1〜6を
1400℃の電気炉中にて3時間保持した後、重量減少
率及び脱炭層の深さを求めた。その結果は、表1に示
す。表1において実施例1〜3及び比較例1、2の重量
減少率及び脱炭層の深さの数値が比較例3〜6のこれら
の数値よりも小さいことから、CaB6の添加により従
来品よりも耐酸化性に優れる炭素含有耐火物が得られる
ことが判る。
【0018】次に、各実施例及び比較例に係る不焼成耐
火物を塩基度CaO/SiO2 モル比2.5のスラグを
使用し、1600℃で3時間のロータリースラグテスト
に供し、比較品3の侵食量を100として各試作品の侵
食量を算出した。その結果を表1に示す。実施例1〜3
はいずれも比較例1〜6よりも低い溶損指数を示し、本
発明品は比較品に比しスラグに対する耐食性が極めて優
れていることがわかる。
【0019】なお、本発明品は上記の実施例に限るもの
ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の応用
が可能であることはいうまでもない。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明の炭素含有耐火物
は、炭素質原料を含む耐火材料100重量%に対して外
掛けで1〜8重量%のCaB6 を添加することにより、
従来の炭素含有耐火物の特長である耐スポーリング性を
損なうことなく、酸化性および耐食性を高めることがで
きる。その結果、従来品よりも耐用性を高めることがで
き、炉寿命を一層長く延長することができる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/103

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質原料5〜30重量%とアルミナ質
    耐火材料70〜95重量%からなる耐火材料に対し、六
    硼化カルシウム(以下CaB6 )を外掛けで1〜8重量
    %添加したことを特徴とする炭素含有耐火物。
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JP5291662B2 (ja) * 2010-04-28 2013-09-18 黒崎播磨株式会社 耐火物、その耐火物を使用した連続鋳造用ノズル及びその連続鋳造用ノズルの製造方法、並びにその連続鋳造用ノズルを使用した連続鋳造方法
AU2010320042B2 (en) * 2010-05-07 2013-10-03 Krosakiharima Corporation Refractory material, continuous casting nozzle using the refractory material, production method for the continuous casting nozzle, and continuous casting method using the continuous casting nozzle

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