JP2947385B2 - 炭素含有耐火物 - Google Patents

炭素含有耐火物

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JP2947385B2 JP5135981A JP13598193A JP2947385B2 JP 2947385 B2 JP2947385 B2 JP 2947385B2 JP 5135981 A JP5135981 A JP 5135981A JP 13598193 A JP13598193 A JP 13598193A JP 2947385 B2 JP2947385 B2 JP 2947385B2
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健治 市川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱衝撃性に優れた炭
素含有耐火物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より溶銑・溶鋼用容器の内張り材と
して、アルミナ−炭素質れんが並びにマグネシア−炭素
質れんがが使用されており、また、これらに酸化防止剤
として、炭化珪素、アルミニウム、シリコン等の各種金
属、合金、硼化物等が添加されている。これらの炭素含
有耐火物は、スラグに濡れ難い故にスラグ浸潤が少な
い;低膨張性原料である炭素を含有している;等から
耐熱衝撃性に優れる性質を有し、溶銑・溶鋼用容器の内
張り材として使用した場合、剥離がなく安定な損耗を示
してきた。しかし、炭素含有耐火物は元来低温での強度
発現が問題である。
【0003】例えば、特公昭57−27867号公報には、耐
火性酸化物、窒化物、硼化物及び炭化物の1種または2
種以上の混合物80〜95重量%と炭素原料5〜20重
量%を骨材とし、結合剤として100〜300℃の硬化
温度を有し、固定炭素が40%以上のレゾール型フェノ
ール−ホルムアルデヒド液状熱硬化性樹脂及び該熱硬化
性樹脂の硬化温度以上の軟化点を有する固定炭素量50
%以上の高軟化点ピッチとの混合物を3〜15重量%配
合してなる熱硬化性樹脂結合含炭素耐火れんがが開示さ
れている。該公報に記載されたれんがはフェノール樹脂
と高軟化点ピッチを併用することにより、中間温度域に
おける軟化がなく組織が良好で、中間温度域における強
度を向上させた。また、従来のタール・ピッチ使用品が
混練時に加熱を必要としたが、高軟化点ピッチを粉末で
添加することにより常温で混練できるため複雑な製造設
備を必要とせず、製造方法の簡略化にもなる。しかし、
乾燥後の強度が充分ではなく実炉の施工時に問題があ
る。
【0004】更に、特開平5−43310号公報には、炭素
質材料1〜20重量%、炭化珪素質材料20重量%以
下、金属質材料10重量%以下、残部がアルミナ質材料
からなる配合物100重量%に対し、400℃以上で熱
処理した粒度0.05mm以下のピッチ0.5〜10重量
%とフェノール樹脂をバインダーとして添加する炭素含
有耐火物が開示されている。この耐火物は、400℃以
上で熱処理したピッチを添加することによってれんがの
耐熱衝撃性を向上させ、同時にアルミナ、マグネシア、
炭化珪素、金属を併用することにより耐目地溶損性、耐
酸化性、強度特性を向上させることによって寿命延長を
図ったものである。確かに、加熱後の弾性率を低下さ
せ、強度の低下も従来品に比べ少ない。しかし、加熱後
の強度がまだ充分とは言えず、強度を上げることにより
更に寿命延長が望める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の上記技術では、
炭素含有耐火物の課題とされている低温(1000℃以
下)域での強度発現が不足している。従来はこの問題に
対して、金属、合金、硼化物等の添加により補ってきた
が、いずれの添加物も強度は上昇するが、同時に弾性率
も上昇する。また、添加物が酸化物となった場合、体積
膨張を起こす等で耐熱衝撃性が低下する。
【0006】従って、本発明の目的は、強度は上昇する
が、それと同時に弾性率も上昇する欠点を解消した炭素
含有耐火物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の炭素含有
耐火物は、炭素質材料5〜30重量%、炭化珪素質材料
1〜20重量%、金属質材料1〜10重量%及び残部が
アルミナ質材料からなる配合物に、粒度1mm以下で、
軟化点が100〜150℃且つ固定炭素が50〜70%
ピッチ1〜10重量%(外掛)とフェノール樹脂1〜
10重量%(外掛)をバインダーとして添加することを
特徴とする。
【0008】以下、本発明の炭素含有耐火物を詳細に説
明する。 炭素質材料について:炭素質材料は、スラグ、溶銑、
溶鋼の浸潤防止及び耐熱衝撃性を付与し、天然黒鉛、人
造黒鉛、ピッチコークス、無煙炭、カーボンブラック等
が使用でき、その添加量は5〜30重量%の範囲内であ
る。炭素質材料の添加量が5重量%未満では炭素添加の
効果は得られず、耐熱衝撃性が不充分であり、また、3
0重量%を越えると、溶銑、溶鋼の温度低下、溶鋼成分
への影響をもたらすために好ましくない。
【0009】炭化珪素質材料について:炭化珪素質材
料は、炭素質材料の酸化を防止するために添加され、そ
の添加量は1〜20重量%の範囲内である。炭化珪素質
材料の添加量が1重量%未満の場合には炭素の酸化防止
効果が得られず、また、20重量%を越えると耐食性が
低下するために好ましくない。
【0010】金属質材料について:金属質材料は、炭
素質材料の酸化防止と強度の発現のために添加され、シ
リコン、アルミニウム、マグネシウム等の金属または合
金を単独または混合して使用できる。また、補助剤とし
て硼化物を併用することができ、本明細書において、金
属質材料は、硼化物をも包含するものとする。なお、硼
化物としては例えばB4C、BN等を挙げることができ
る。金属質材料の添加量は1〜10重量%の範囲内であ
り、該添加量が1重量%未満では前記目的の効果が得ら
れず、10重量%を越えると酸化物となった時の体積膨
張が大きくなり、耐火物に亀裂が生じて強度が低下し、
組織脆化を起こすと同時に亀裂を通して酸化が促進され
る。
【0011】アルミナ質材料について:アルミナ質材
料は、スラグ、溶銑、溶鋼に対して耐久性を有し、熱間
線膨張率が小さく、構造的に安定であり、電融アルミ
ナ、焼結アルミナ、ばん土頁岩、ボーキサイト、アンダ
リューサイト、カイヤナイト、耐火粘土等が使用でき
る。
【0012】ピッチについて:本発明の炭素含有耐火
物に使用するピッチは軟化点が100〜150℃と低
く、固定炭素は50〜70%で、発塵性が少なく、貯蔵
安定性が良い。このピッチは耐火物に耐熱衝撃性を付与
するために添加されるものであり、その添加量は1〜1
0重量%(外掛)の範囲内である。ピッチの添加量が1重
量%未満では、その添加効果は見られず、10重量%を
越えると耐食性が著しく低下するために好ましくない。
また、ピッチの粒度は1mm以下のものが好ましい。粒
度が1mmより大きいものでは、炭化後の空隙が大きく
なり、耐食性が低下するために好ましくない。
【0013】フェノール樹脂について:本発明の炭素
含有耐火物に使用するフェノール樹脂は室温で液体であ
れば、レゾール型及びノボラック型とも使用することが
できる。固定炭素は特に限定されるものではないが耐火
物の熱間強度を考慮すると30%以上のものが好まし
い。その添加量は1〜10重量%(外掛)の範囲内であ
る。フェノール樹脂の添加量が1重量%未満では乾燥後
の強度が不十分であり、また、10重量%を越えると炭
化に伴う揮発分の発生による気孔率の増大が著しくな
り、耐食性が低下するために好ましくない。
【0014】
【作用】本発明者らは、炭素含有耐火物の耐熱衝撃性を
向上させる方法を鋭意研究した結果、従来の樹脂ボンド
の炭化組織では乾燥後の強度は大きいが、固くて脆い性
質を有し、また、低温領域での強度不足のため、少量の
黒鉛との組み合わせでは充分な耐熱衝撃性を得ることが
できなかった。本発明の炭素含有耐火物では、添加する
ピッチは、低温で組織中に液相を有し、更に、加熱過程
で液相が粒間に進入して、粒と粒を強固なカーボンボン
ドで結ぶことができる。また、ピッチ中から液相が分離
された残留ピッチは適度な空隙を形成し、弾性率の上昇
を抑制する。従って、本発明の炭素含有耐火物は、使用
中の熱によってボンドを形成し、耐熱衝撃性を向上させ
ることができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の炭素含有耐火
物を更に説明する。 実施例 以下の表1に記載する配合割合で原料を混練した後、常
法により並形形状にプレス成形し、200℃で24時間
乾燥して供試体とした。
【0016】得られた炭素含有耐火物について、見掛気
孔率、かさ比重、曲げ強さ、耐食性、耐スポール性、熱
間曲げ強さを測定した。見掛気孔率、かさ比重はJIS
−R2205に準じて測定した。また、耐食性は横型回
転式で1400℃/10時間(△P処理剤)行い、比較品
1を100として指数で表示し、数値の大きい方が良好
とした。また、耐熱衝撃性は1400℃の溶銑中に試料
を5分浸漬し、その後15分強制空冷し、この繰り返し
を10回行い、亀裂の大きさで判定した。加熱後曲げ強
さ、弾性率はブリーズ詰めで1400℃/3時間焼成後
の試料で測定した。ただし、曲げ強さはJIS−R22
13に準じ、また、弾性率は打音法で行った。得られた
結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1から明らかなように、本発明品1〜5
はいずれも耐食性、耐酸化性、耐スポーリング性が比較
品1〜3に比し、同等以上であり、しかも高強度のもの
が得られた。比較品1は従来品であり、本発明品に比
し、耐食性、耐酸化性は略同等なるも、耐スポーリング
性、強度が劣る。比較品2はピッチの添加量が1重量%
未満であり、本発明品に比し、強度的に劣る。比較品3
はピッチの添加量が10重量%を越え、強度的には満足
できるが、耐食性が劣る。
【0019】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明品では添加し
たピッチが低温度で組織中に液相を有し、更に、加熱過
程で液相が粒間に侵入して、粒と粒を強固なカーボンボ
ンドで結ぶことができ、更に、ピッチ中から液相が分離
された残留ピッチは適度な空隙を形成し、弾性率の上昇
を抑制する。また、上述のようなれんがの耐熱衝撃性を
向上させると同時にアルミナ、炭化珪素、金属等を併用
し、耐目地溶損性、耐酸化性、強度特性を向上させるこ
とで寿命延長を図ることができ、その工業的価値は大き
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/00 - 35/22 C04B 35/622 - 35/636

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質材料5〜30重量%、炭化珪素質
    材料1〜20重量%、金属質材料1〜10重量%及び残
    部がアルミナ質材料からなる配合物に、粒度1mm以下
    で、軟化点が100〜150℃且つ固定炭素が50〜7
    0%のピッチ1〜10重量%(外掛)とフェノール樹脂
    1〜10重量%(外掛)をバインダーとして添加するこ
    とを特徴とする炭素含有耐火物。
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