JP2783433B2 - 低熱伝導性高炉用耐火物 - Google Patents

低熱伝導性高炉用耐火物

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JP2783433B2 JP1277989A JP27798989A JP2783433B2 JP 2783433 B2 JP2783433 B2 JP 2783433B2 JP 1277989 A JP1277989 A JP 1277989A JP 27798989 A JP27798989 A JP 27798989A JP 2783433 B2 JP2783433 B2 JP 2783433B2
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和輝 青山
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Nippon Steel Corp
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐アルカリ性、耐スポール性、耐摩耗性およ
び耐酸化性を著しく向上させた低熱伝導性高炉用耐火物
に関する。
[従来の技術] 従来から骨材にβ−アルミナ、黒鉛、炭化珪素を用
い、これに金属珪素を添加して粒子間を炭化珪素結合も
しくは炭素結合させることによって、耐食性、耐スポー
ル性および耐アルカリ性を向上させた高炉用耐火物が特
公昭56−35630号公報で提案されている。
しかし前記耐火物は多くの物性を向上させている反
面、熱伝導率が高く、高温で酸化消耗し易い欠点があ
る。
それ故高炉炉壁に使用した場合、炉外への熱損失が多
く、高炉操業の熱経済性の向上が望まれている。
また耐火物の酸化損傷により、高炉炉壁の保護も十分
とは言えなかった。
[発明が解決しようとする課題] 最近、高炉は操炉技術、補修技術および鉄皮からの冷
却方式の改善等により長寿命になっている。
それにともない耐火物の高耐用性が要求されるととも
に耐火物を保護し延命を図るため鉄皮からの冷却が実施
されている。
この冷却に適した材質として高熱伝導性の黒鉛含有耐
火物が多用されている。
このような冷却による炉体保護は炉外に放出する熱損
失が極めて多く、熱経済面から好ましいことではない。
本発明者等は冷却による炉体保護にたよらず熱経済面
に優れる耐火物すなわちアルカリアタック、熱衝撃、装
入物による摩耗および水蒸気酸化等の損傷作用に強い低
熱伝導性の耐火物に着目し、実験を重ねた。
[課題を解決するための手段] 前記問題点を解決するため種々実験を重ねた結果、β
−アルミナ−炭化珪素−カーボン系の材質を選び、この
系において特に黒鉛化度の低いカーボンの場合が熱伝導
率が小さくまた、緻密な組織を有する原料がアルカリア
タック、熱衝撃および装入物による摩耗に対する耐用性
に優れることを見い出し本発明を完成させたものであ
る。
すなわち本発明の特徴とするところはβ−アルミナ10
〜80wt%、カーボンとして仮焼無煙炭および/またはピ
ッチコークス5〜25wt%および炭化珪素15〜85wt%から
なる混合物100wt%に対し、外掛けで焼結剤2〜10wt%
と酸化防止剤1〜5wt%添加し、これに結合剤を加えて
混練後、成形、焼成したことを特徴とする低熱伝導性高
炉用耐火物である。
従来よりカーボンを含有する耐火物はカーボンが酸化
され、組織が脆弱化し、該耐火物の使用時にカーボンが
容銑中へ溶解して消失するので耐用性が不十分であっ
た。
このため該耐火物に耐酸化性を付与すべく、超微粉の
炭化珪素を少量添加する方法が特開昭58−115073号公報
により提案されている。
他の文献にもいくつか提案されているが、いずれもそ
の耐用性において改善の余地が残されている。
本発明においては緻密な組織を有するカーボンを用
い、更に焼結剤および酸化防止剤を添加し、焼成するこ
とにより耐火物の気孔径を小さくし、かつ開口気孔を密
封気孔とする。その上カーボンの使用量を最小限に止め
ることにより、酸化損耗を抑制するものである。
本発明で用いるカーボンは適度の黒鉛化度を有する仮
焼無煙炭、石炭ピッチコークス、石油ピッチコークスで
あって、特に仮焼無煙炭が好ましい。その純度は80wt%
以上のものが好ましく、90wt%以上のものがより好まし
い。
またフランクリン(Franklin)のP値から求めた黒鉛
化度60%以下の緻密な組織を有するカーボンを使用す
る。
黒鉛化度が60%を超えると熱伝導率が高くなり好まし
くない。カーボンとして仮焼無煙炭および/またはピッ
チコークスを5〜25wt%の範囲に限定した理由は25wt%
を越えると耐酸化性が低下し、熱伝導率が高くなる。
また5wt%未満では熱間線膨張率が大きくなり、耐ス
ポール性が低下する。
β−アルミナはAl2O3をNa2OまたはK2Oで安定化させた
β−アルミナ相を主体とするものでα−アルミナ相に比
べ格段にアルカリ性に優れた材質である。
このβ−アルミナを10〜80wt%の範囲に限定したのは
10wt%以下では熱伝導率が8kcal/m.hr.℃以上と高くな
り、耐酸化性が低下する。
80wt%以上では炭化珪素、カーボン量が少なく、耐ス
ポール性が低下する。
β−アルミナ粉は0.3mm以上を使用するのが好まし
く、0.3mm以下では焼成によりα−アルミナ化し易い。
炭化珪素の純度は80wt%以上のものが良く、90wt%以
上のものがより好ましい。純度が低下すると耐食性およ
び耐アルカリ性が低下する。
炭化珪素を15〜85wt%使用する理由は85wt%を越える
と熱伝導率が高くなり、耐スポール性が悪くなる。15wt
%未満であると耐アルカリ性および強度が低下する。
焼結剤は金属珪素、金属アルミニウム、フェロシリコ
ンおよびそれらの合金並びに炭化硼素、窒化硼素等の硼
化物であり、これらが焼成中炭化物、酸窒化物等に変化
し、気孔系を小さくすると同時に粒子間を結合させ高強
度になる。
その量を2〜10wt%としたのは10wt%を越えると添加
量に比例した効果の増大が望めず、不経済であるととも
に耐スポール性が低下する。2wt%未満では粒子間結合
数が少なく、組織の強化が認められない。
酸化防止剤はK2O,Na2O,B2O3,SiO2,CaO等を主成分とす
る低融点のゆう薬、ガラスの粉末、長石、硼砂および粘
土等である。
これらが焼成中粒子表面および粒子間隙をコーティン
グし、密封気孔とするとともに外気と遮断する。
その添加量を1〜5wt%としたのは5wt%を越えると耐
火物の耐火性が低下し、耐用性が向下する。1wt%未満
では酸化防止の効果が十分得られないからである。
なお、本発明における結合剤を加えての混練、成形、
焼成等については、この種の耐火物を製造する場合の一
般的な条件を用いてほぼ充分であり、したがってここで
はその詳しい条件記載は省略するが、結合剤は有機系の
もので、焼成は還元雰囲気下で1000〜1600℃の範囲で行
なうことが望ましい。
[実 施 例] 以下実施例について説明する。
実施例(A〜F)および比較例(イ〜ト)の配合割合
を第1表に示す。
その各配合物にピッチ、アントラセン、合成樹脂等の
有機結合剤を加えて、混練、成形後還元雰囲気下1000〜
1400℃の温度で焼成した。
ここに用いたβ−アルミナはβ−アルミナ化率90%以
上の電融品である。
カーボンは仮焼無煙炭、ピッチコークス、比較例に天
然リン状黒鉛を使用した。炭化珪素、金属珪素および金
属アルミニウムの純度はそれぞれ91.4,97.5および98.5
%のものを用いた。
使用した各原料の化学成分を第2表に示す。
実施例A,B,D,Eは配合物にフェノール樹脂を加え、混
練、成形後還元雰囲気下において1350℃の焼成を行っ
た。
実施例C,Fは配合物にアントラセン8%を加えた硬ピ
ッチを4wt%加えて、130℃の加熱混練を行い、成形後還
元雰囲気下において1100℃の燃焼を行った。
また比較例イ〜トは実施例A,B,D,Eと同様に製造し
た。
以上の如く製造した各供試体について熱伝導率、耐酸
化性、耐アルカリ性、耐スポール性および耐侵食性につ
いて測定し、その結果を第3表に示す。
熱伝導率は各供試体を20φ×150mmの円柱に切りだ
し、直接熱流法により測定し、600℃での値で表示し
た。
耐酸化性については各供試体を1辺40mmの立方体に切
りだし、電気炉で1400℃×30分間保定後取り出し、切断
面観察より比較評価した。
耐アルカリ性は各供試体を20×20×60mmの角柱に切り
だし、試薬炭酸カリとコークス粉20:80の混合物を詰め
た容器内に埋め込み、その容器を密封し、電気炉で1300
℃×5時間保定する。これを5回繰り返した後供試体を
取り出し、寸法変化率により比較した。耐アルカリ性に
劣るものは、アルカリ反応に伴う体積膨張によって寸法
変化率が大きい。
耐スポール性は各供試体を40×50×180mmの角柱に切
りだし、誘導炉にて1500℃の溶銑中に90秒間浸漬後水冷
した供試体の外観および切断面観察より比較評価した。
耐侵食性については各供試体を台形状(上辺70mm×底
辺150mm×高さ70mm×長さ130mm)に切りだし、比較品と
張り合わせて、酸素プロパンガスバーナーにて1500℃ま
で昇温し、その中に銑鉄と高炉スラグを50:50の割合で
投入し、回転しつつその温度に3時間保定した後、解体
して溶損された量を比較評価した。
第3表から明らかなように実施例A〜Fのものは黒鉛
化度の低いカーボンを所定量使用したものなので、熱伝
導率において比較例へ、トに比べ低く3〜7kcal/m.hr.
℃の範囲にある。
耐酸化性は比較例ロ、ハ、ヘおよびトに比べ優れてい
る。
耐アルカリ性において、比較例ロ、ニおよびホに比べ
優れている。
耐スポール性において、比較例ニおよびホに比べ優れ
ている。
耐侵食性において、比較例イ、ハ、ニ、ホ、ヘおよび
トに比べ優れている。
このように本発明の実施例A〜Fのものは低熱伝導率
かつ耐酸化性に優れ、しかも耐アルカリ性、耐スポール
性および耐侵食性(耐摩耗性)を兼ね備える新規な耐火
物である。
[発明の効果] 本発明の耐火物は、熱伝導率が低く、熱損失が小さ
く、加えて耐酸性、耐アルカリ性ともに優れ、更に耐ス
ポール性、耐侵食性(耐摩耗性)をも兼ね備えたもので
あり、多くの用途があるが、特に高炉の炉壁並びにステ
ーブクーラー用埋込み耐火物として、炉壁保護および熱
経済性のいずれの面でも適性の高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/103 C04B 35/565

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】β−アルミナ10〜80wt%、カーボンとして
    仮焼無煙炭および/またはピッチコークス5〜25wt%お
    よび炭化珪素15〜85wt%からなる混合物100wt%に対
    し、外掛けで焼結剤2〜10wt%と酸化防止剤1〜5wt%
    添加し、これに結合剤を加えて混練後、成形、焼成した
    ことを特徴とする低熱伝導性高炉用耐火物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5276313A (en) * 1975-12-22 1977-06-27 Nippon Steel Corp Refractories for blast furnaces

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