JPH07108807B2 - 炭素含有耐火物 - Google Patents
炭素含有耐火物Info
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- JPH07108807B2 JPH07108807B2 JP3226384A JP22638491A JPH07108807B2 JP H07108807 B2 JPH07108807 B2 JP H07108807B2 JP 3226384 A JP3226384 A JP 3226384A JP 22638491 A JP22638491 A JP 22638491A JP H07108807 B2 JPH07108807 B2 JP H07108807B2
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
炭素含有耐火物に関するものである。
として、アルミナ−炭素質れんが、マグネシア−炭素質
れんが、およびこれらに酸化防止剤として、炭化珪素、
各種金属を添加した耐火物が多く使用されている。これ
らの炭素含有耐火物はスラグに濡れがたく耐熱衝撃性に
すぐれる性質があり、溶銑、溶鋼用容器の内張り材とし
て使用した場合に、剥離がなく安定した損耗を示してい
る。しかしながら、これらの炭素含有耐火物は耐熱衝撃
性がすぐれる反面、熱伝導率が高く、溶銑、溶鋼の温度
を低下させたり、又溶鋼中へ炭素が溶解し鋼の品質を低
下させる欠点を有している。熱伝導率の低減に対して
は、例えば特開昭62−132767号公報において非
晶質炭素を使用したり、また特開昭61−16866号
公報において比表面積の大きい黒鉛を少量使用する試み
により、耐熱衝撃性を付与している。
炭素を添加する方法は非晶質炭素の熱伝導率が小さく、
多量に使用しても、れんがの熱伝導率は小さい特徴があ
るが、多量に添加すると溶鋼中への炭素の溶解が問題と
なり、また比表面積の大きい黒鉛はそれだけ鋼と反応し
やすく少量の添加でも溶鋼中への炭素の溶解を抑制する
ことが困難であった。このように、従来技術では、耐熱
衝撃性、溶銑溶鋼温度の低下、鋼への炭素の溶解等の諸
問題を同時に解決した炭素含有耐火物が得られなかっ
た。
解決するための手段は、炭素質材料を1〜20重量%、
炭化珪素質材料20重量%以下、金属質材料10重量%
以下、残部がアルミナ質材料からなる配合物100重量
%に対し、400℃以上で熱処理した粒度0.05mm
以下のピッチ0.5〜10重量%とフェノール樹脂をバ
インダーとして添加することを特徴とする炭素含有耐火
物にある。
溶銑、溶鋼の浸透防止および耐熱衝撃性を付与するため
で、天然黒鉛、人造黒鉛、ピッチコークス、無煙炭、カ
ーボンブラック等が使用でき、その添加量を1〜20重
量%に限定するのは1重量%未満では炭素添加の効果が
得られず耐熱衝撃性が不十分であり、20重量%を超え
ると溶銑、溶鋼の温度低下、溶鋼成分への影響をもたら
すためである。炭化珪素質材料は炭素の酸化防止のため
に添加しその添加量を20重量%以下に限定するのは2
0重量%を超えると耐食性が低下するためである。酸化
が生じない雰囲気で使用される場合には添加する必要は
ない。
めで、シリコン、アルミニウム、マグネシウム、カルシ
ウム、鉄等の単独あるいは混合、合金が使用できる。そ
の添加量を10重量%以下に限定するのは、10重量%
を超えると酸化物となった時の膨張が大きくなり耐火物
に亀裂が生じ強度が低下し、亀裂を通して酸化が促進さ
れるためである。酸化防止、強度を不必要とする場合に
は添加しなくてもよい。
グ、溶銑、溶鋼に対する抵抗性が大であり、熱間膨張率
が小さく構造安定性に優れるためである。アルミナ質材
料としては、電融アルミナ、焼結アルミナ、ボーキサイ
ト、ばん土けつ岩、アンダルサイト、カイヤナイト等が
使用可能である。
熱処理をしたものでありその結果として軟化点が300
℃以上の高温であり、揮発分も10〜15重量%と少な
く固定炭素量も85重量%と高い特徴を有する。このピ
ッチは耐熱衝撃性を付与するために添加し、その添加量
を0.5重量%〜10重量%に限定するのは、0.5%
以下ではその添加した効果が得られず10%を越えると
耐食性が著しく低下するためである。ピッチの粒度を
0.05mm以下に限定する理由は、0.05mmより
も大きい粒度では炭化後の空隙が大きくなり耐食性が低
下するためである。
向上させる方法を検討した結果、従来の樹脂ボンドの炭
化組織は強度は大きいが硬くて脆い性質のため、少量の
黒鉛との組合せでは十分な耐熱衝撃性が得られないが、
当該ピッチは400℃以上の熱処理の過程で組織中に液
晶(メゾフェース)を有し、加熱過程で液晶間の合体が
進行し強固なカーボンボンドを生成せしめ、このカーボ
ンボンドの炭化組織がフロー構造を示しフレキシビリテ
ィに富んだ構造のため耐熱衝撃性に有利なソフトなボン
ドを形成することを見出した。
弾性率に比較し、400℃以上で熱処理した粒度0.0
5mm以下のピッチ及び樹脂を併用したボンドによるれ
んがの弾性率は低くなり、このため耐熱衝撃性が向上す
るのである。本発明の炭素含有耐火物は、使用中の熱の
効果によりボンドを形成せしめることで乾燥のみの不焼
成として使用できるし、焼成してボンドを形成したのち
使用することもできる。また、不定形耐火物としても使
用可能である。
配合割合により本発明品、比較品及び従来品についてそ
れぞれの配合物を混合、混練した後、常法により並形形
状にプレス成形したものを250℃で24時間乾燥し供
試体とした。熱衝撃テストは、40×40×114mm
に切りだした試料を1650℃の溶鋼に5分間浸漬した
のち常温で30分冷却し、これを6回繰返したのち常温
まで冷却し亀裂の状態を観察した。侵食テストは、前記
の供試体を回転侵食法により、1650℃で3時間(侵
食剤;スラグ20%、鋼80%)行ない試験後の溶損寸
法を測定した。表から明らかなように本発明品は従来品
に比し耐熱衝撃性が格段に向上した。さらに、本発明品
No.2と従来品No.1と比較品No.1とをそれぞ
れ溶鋼鍋の敷湯当り部に1/3ずつ張り合わせて使用
し、使用後のmm/chの溶損寸法を比較したところ、
従来品No.1は2.7mm/ch、比較品No.1は
2.5mm/chであったに対し、本発明品No.2は
1.8mm/chと約30%向上した。使用途中より、
従来品No.1及び比較品No.1は剥離が早い時期よ
り発生していたのに対し、本発明品No.2は剥離が少
ないと同時に剥離発生の時期が遅かった。
したピッチが400℃以上の熱処理の過程で組織中に液
晶(メゾフェース)を有し、加熱過程で液晶間の合体が
進行し強固なカーボンボンドを生成せしめ、このカーボ
ンボンドの炭化組織がフロー構造を示しフレキシビリテ
ィに富んだ構造のため耐熱衝撃性に有利なソフトなボン
ドを形成することにより、れんがの耐熱衝撃性を向上さ
せると同時にアルミナ、炭化珪素、金属を併用し耐目地
溶損性、耐酸化性、強度特性を向上させることで寿命延
長を図ったものでその工業的価値は大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】 炭素質材料を1〜20重量%、炭化珪素
質材料20重量%以下、金属質材料10重量%以下、残
部がアルミナ質材料からなる配合物100重量%に対
し、400℃以上で熱処理した粒度0.05mm以下の
ピッチ0.5〜10重量%とフェノール樹脂をバインダ
ーとして添加することを特徴とする炭素含有耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3226384A JPH07108807B2 (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 炭素含有耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3226384A JPH07108807B2 (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 炭素含有耐火物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0543310A JPH0543310A (ja) | 1993-02-23 |
JPH07108807B2 true JPH07108807B2 (ja) | 1995-11-22 |
Family
ID=16844279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3226384A Expired - Lifetime JPH07108807B2 (ja) | 1991-08-13 | 1991-08-13 | 炭素含有耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07108807B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002364726A (ja) | 2001-04-05 | 2002-12-18 | Thk Co Ltd | ボールねじ用シール及びこのボールねじ用シールを用いたボールねじ |
JP4489557B2 (ja) | 2004-10-21 | 2010-06-23 | 黒田精工株式会社 | ボールねじの潤滑シール装置 |
JP6400176B2 (ja) | 2017-01-12 | 2018-10-03 | Thk株式会社 | ボールねじ装置のシール部材 |
-
1991
- 1991-08-13 JP JP3226384A patent/JPH07108807B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0543310A (ja) | 1993-02-23 |
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