JP2954454B2 - MgO−C質不焼成れんが - Google Patents
MgO−C質不焼成れんがInfo
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- Carbon Steel Or Casting Steel Manufacturing (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
ーリング性に優れたMgO−C質不焼成れんがが具備す
べき組織に関するものである。
炉、取鍋、混銑車、真空脱ガス炉などの内張り材として
使用され、良好な成績をおさめている。しかし、各炉に
おける最近の操業条件の過酷化に伴い、より耐用性に優
れたMgO−C質不焼成れんがが強く求められている。
させる手段の一つとしてマグネシアの存在割合が多い組
織のれんがが考えられる。しかし、その様な組織のれん
がではカーボンの存在量が少ないので、耐熱スポーリン
グ性が低い。
たれんがでは、ピッチ粉がマトリックスに認められる。
これらのれんがは、ピッチ粉がれんがマトリックスに均
一に分散していることにより、れんがマトリックス全体
が多孔質化し、亀裂の伝播を防ぎ耐熱スポーリング性の
向上に役立っていた。しかし、多孔質化したマトリック
スには、溶融スラグ、溶融金属、ガスが容易に侵入する
ことが原因で、れんがの耐食性が低い。
例えば、特開平1−275463号公報の方法で見られ
るように、マグネシア原料とカーボンがフェノール樹脂
やピッチなどとの混合物として粒状にマトリックスに分
散する組織が知られている。
も、耐食性の向上を目的とした、カーボンの容量が少な
い組織では十分な耐熱スポーリング性が得られなかっ
た。本発明は、耐食性の低下を抑制しつつ耐熱スポーリ
ング性が向上するMgO−C質不焼成れんがが具備すべ
き組織を提供することを目的とする。
々検討を重ねた。その結果、ピッチとマグネシア原料の
複数の粒子で構成される区域がれんがマトリックスに特
定の容量割合で分散する組織により、上記従来の問題を
解決できることを知り、本発明を完成するに至ったもの
である。
部がマグネシア原料の複数の粒子より構成される区域
(以後、ドメインと称する)が1〜10容量%存在する
組織を特徴とするMgO−C質不焼成れんがである。
は、焼結マグネシア、電融マグネシア、天然マグネサイ
トあるいはこの仮焼物などから選ばれる一種または二種
以上である。これらのマグネシアは、従来のMgO−C
質不焼成れんがと同様、密充填組織が得られるように粗
粒、中粒、微粒の粒子としてれんが組織中に分散する。
法には特にこだわるものではないが、例えば、上述マグ
ネシアの一種または二種以上の直径1mm以下の粉末と
0.2mm以下のピッチ粉末に結合剤として適量の液体
フェノール樹脂を加えて高速撹拌型ミキサーで混合し造
粒する。そして、約250℃で温風乾燥後、ふるいで直
径3mm以下のものを収集しれんが配合中に加える方法
がある。
スの特定部分、すなわちマグネシア配合粒子間でかつド
メインに濃集している組織にすることにより、従来技術
に見られるマトリックス全体が均一に多孔質化すること
を防止している。もちろん、ドメインが占有する部分に
は高温域では空隙が発生するので、マトリックス全体の
空隙量は、ドメインの存在量が多いほど、ドメイン中の
ピッチ存在量が多いほど増大する。
した亀裂の伝播を防ぐ。すなわち、亀裂の更なる伝播が
この空隙で止まるのである。したがって、空隙を含むド
メインに亀裂が出会う確率が高いほど、耐熱スポーリン
グ性が向上する。換言すれば、ドメインの存在量が多い
ほど亀裂伝播を防止する効果が増大する。しかし、ドメ
インの存在量が多過ぎる場合、さらに、その中のピッチ
量が多過ぎる組織では空隙が増大するため、れんが強度
の低下を招き、ひいては熱衝撃による亀裂の発生率が高
くなる。すなわち、多過ぎる空隙を有する組織では耐熱
スポーリング性が低い。
ピッチ存在量ならびにドメインの存在量を種々検討した
結果、亀裂伝播を防止し、かつ亀裂の発生率が低く更に
耐食性が低下しないれんが組織を見出した。この組織で
は、熱衝撃により発生した亀裂はれんがが剥落するほど
の大きさには容易には発達しない。なお、亀裂伝播防止
に寄与した空隙は1500℃以上の高温域でも存在す
る。したがって、ドメインの直径、ドメイン中のピッチ
容量、ドメインの存在容量は耐熱スポーリング性のみな
らず、耐食性にも影響を与える。すなわち、ドメインの
直径、ピッチ存在量、れんが組織中のドメイン存在容量
のうち、特にドメイン中のピッチ容量、ドメインの存在
容量が多過ぎる場合は耐熱スポーリング性が改善されな
いばかりか耐食性も低い。
0容量%の場合に耐熱スポーリング性が最良である。ド
メイン中のピッチ存在容量はドメイン100容量部に対
して、10〜70容量部が望ましい。
体的な種類は、りん状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、ピッ
チコークス、無煙炭、カーボンブラックなどから選ばれ
る一種または二種以上である。粒径は特に限定するもの
ではないが、好ましくは0.5mm以下とする。
物の他にも、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の
金属粉、金属酸化物、炭化物、ほう化物、窒化物、ファ
イバー類などから選ばれる一種または二種以上を適当容
量含む組織を有してもよい。金属酸化物の例としては、
アルミナ、スピネル、クロミアなどがあげられる。
1は、本発明実施例、比較例およびその試験結果であ
る。
熱スポーリング性、耐食性について試験を行った。 耐熱スポーリング性;40mm×40mm×114mm
の角柱状の供試れんがの長さ方向の一端から約50mm
までを1600℃の溶銑に90秒浸漬後、室温まで強制
的に空冷する操作を繰り返す方法で行なった。 剥落に至るまでの繰り返し回数を耐熱スポーリング性剥
落発生サイクルとする。耐熱スポーリング性剥落発生サ
イクルが多いものが良と判断され、本発明実施例は、い
ずれも良好な結果が得られた。
食性を100とし、侵食比を計算した。 なお、耐食性の試験は、以下の条件で行った。 温度:1700℃、 侵食剤:鋼60%+スラグ(CaO/SiO2=3.0,Total・F
e=15%)40%、 タップ時間と回数:10分×20回
粒子100容量部に対して、10〜70容量部のドメイ
ンが1〜10容量%存在する場合は、ドメインが全く存
在しない比較例1の耐熱スポーリング性剥落発生サイク
ル4回に比較し、何れも10回以上の回数を示し優れて
いる。
であるが、ドメイン中のピッチ含有容量がドメイン10
0容量部に対して、10容量部未満である。逆に比較例
3はドメイン中のピッチ含有容量がドメイン100容量
部に対して、10容量部であるが、ドメインの存在容量
が1容量%未満である。このため、比較例2、比較例3
とも、耐熱スポーリング性剥落発生サイクルが4回、5
回と劣っている。
容量%であるが、ドメイン中のピッチ存在容量がドメイ
ン100容量部に対して、70容量部を超えている。逆
に、比較例5はドメイン中のピッチ存在容量がドメイン
100容量部に対して、70容量部であるが、ドメイン
の存在容量が10容量%を超えている。このため、比較
例4、比較例5とも、耐熱スポーリング性剥落発生サイ
クルがそれぞれ5回と劣っているばかりか、耐食性も低
い。
63号公報)の一例として、ドメイン100容量部に対
して、ピッチを5容量部、炭素としてりん状黒鉛を10
容量部含んだものである。この例では、ドメイン中のピ
ッチ存在容量が少ないので亀裂の伝播を防止する能力が
低く耐熱スポーリング性剥落発生サイクルが4回と劣っ
ている。
ニウムが3容量%存在しているが、存在の有無および存
在容量割合は本発明の効果を左右するものではない。マ
グネシアについては、実施例では、焼結マグネシアを含
む組織を例にしているが、電融マグネシア、天然マグネ
サイトあるいはこの仮焼物が存在しても同じ効果が得ら
れた。カーボンについても、実施例では、りん状黒鉛が
10容量%存在したが、存在割合は限定されるものでは
なく、また、土状黒鉛、人造黒鉛、ピッチコークス、無
煙炭、カーボンブラックが存在しても同じ効果が得られ
た。
および比較例3に示す組織を有するMgO−C質不焼成
れんがを実際に330t転炉の傾斜部の下部に築造し、
稼動した。 比較例1の耐用回数を100として耐用性を計算した。
比較例1、比較例3が100%以下に対して、実施例
2、実施例4とも120%以上の耐用性が得られた。築
造部位は、転炉の内部でも温度変動の激しい部位であ
る。この結果からも明らかなように、本発明実施例より
得られた組織を有するMgO−C質不焼成れんがは、実
機においても十分な効果を発揮した。実機試験は、転炉
の傾斜部の下部に使用したが、取鍋、混銑車、真空脱ガ
ス炉などにおいても同様の効果が得られた。
O−C質不焼成れんがは、ドメインがれんが組織中に含
有されていることにより、MgO−C質耐火物が本来有
している耐熱スポーリング性および耐食性と相俟って、
溶融金属処理装置用の内張り材として従来品に比し20
〜25%の耐用性の向上が見られ、その経済的効果が大
きい。
Claims (1)
- 【請求項1】 ピッチが10〜70容量部、残部がマグ
ネシア原料より構成される粒子を1〜10容量%含む組
織を有することを特徴とするMgO−C質不焼成れん
が。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5158113A JP2954454B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | MgO−C質不焼成れんが |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5158113A JP2954454B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | MgO−C質不焼成れんが |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06345522A JPH06345522A (ja) | 1994-12-20 |
JP2954454B2 true JP2954454B2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=15664593
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5158113A Expired - Fee Related JP2954454B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | MgO−C質不焼成れんが |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2954454B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5697210B2 (ja) * | 2011-09-26 | 2015-04-08 | 黒崎播磨株式会社 | 転炉の操業方法、その転炉に使用するマグネシアカーボン質れんが、当該れんがの製造方法、及び転炉内張りのライニング構造 |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP5158113A patent/JP2954454B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06345522A (ja) | 1994-12-20 |
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