JPH09296212A - ガス吹き込みランス - Google Patents

ガス吹き込みランス

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JPH09296212A
JPH09296212A JP10936096A JP10936096A JPH09296212A JP H09296212 A JPH09296212 A JP H09296212A JP 10936096 A JP10936096 A JP 10936096A JP 10936096 A JP10936096 A JP 10936096A JP H09296212 A JPH09296212 A JP H09296212A
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JP
Japan
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refractory
coarse
carbon component
particles
particle size
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JP10936096A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Miyagawa
宮川義和
Mitsuaki Hisatsune
久恒光昭
Tomio Mizuno
水野富生
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Harima Ceramic Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Harima Ceramic Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶銑鍋、混銑車などで行われる溶銑予備処理
あるいは真空脱ガス装置での浸漬管下方からのガス吹き
込みに使用されるランスにおいて、その耐用性を向上さ
せるための被覆耐火物の材質改善を図る。 【解決手段】 外周に多数のスタッドを設けたガス流通
管をキャスタブル耐火物で被覆して成るガス吹き込みラ
ンスにおいて、前記キャスタブル耐火物を、粒径20m
m未満の耐火骨材100wt%、および該耐火骨材10
0wt%に対する外掛けで、炭素成分を3〜35wt%
含有する粒径20〜100mmの耐火物粗大粒子5〜5
0wt%と金属ファイバー1〜8wt%を配合してなる
キャスタブル耐火物としたことを特徴とするガス吹き込
みランスである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐用性に優れたガ
ス吹き込みランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶銑鍋、混銑車などで行われる溶銑予備
処理あるいは真空脱ガス装置でのガス吹き込みに使用さ
れるランスは、溶融金属中に浸漬した状態で使用される
ことから、外周が耐火物で被覆されている。
【0003】溶銑予備処理で使用されるランスは、各種
のガスあるいは脱硫剤、脱リン剤、脱酸剤などを溶銑内
に吹き込む。その一般的な構造は、図1の断面図に示す
ように鋼管よりなるガス流通管(1)の外周をスタッド
(2)で支持された耐火物(3)で被覆して成る。ま
た、耐火物(3)の材質は施工性の面から、キャスタブ
ル耐火物が使用されている。
【0004】一方、真空脱ガス装置で使用されるランス
は、浸漬管の下方から不活性ガスあるいはこの不活性ガ
スをキャリアーとして合金などの溶鋼成分調整剤を真空
槽内の溶鋼に吹き込む。この場合の不活性ガスは、溶鋼
を真空槽内に上昇させるガスリフトとしての役割をも有
している。
【0005】ランスに被覆された耐火物は、溶融金属に
よる溶損作用に加え、ガスバブリングによる摩耗作用に
よって損耗される。また、ランスは溶融金属中への浸漬
と溶融金属中からの引上げを繰り返すため、その際に受
ける熱衝撃によるスポーリングによっても損耗される。
【0006】そこで、これらの損耗作用に対抗する材質
として、例えば特開昭59−232973号公報にて金
属ファイバー添加のアルミナ−マグネシア質キャスタブ
ル耐火物が提案されている。また、キャスタブル耐火物
の耐スポーリング性を向上させる技術として、例えば特
公平5−87470号公報に記載されているように、耐
火物粗大粒子を添加することが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ランスに被覆された耐
火物は、使用中の高温で焼結が進むにつれて収縮する
が、この収縮がスタッドによって拘束される。また、ガ
ス噴出に伴う激しい振動を受ける。耐火物はスタッドに
よるこの拘束下において、ガス噴出に伴う振動がスタッ
ドを介し伝播されるため、亀裂と剥離の発生が著しく、
しかも、この亀裂からの耐火物組織中への溶融金属・ス
ラグの侵入が、ランスの耐用寿命を著しく短いものにし
ている。
【0008】本発明は、ガス吹き込みランスにおいて、
被覆耐火物の耐スポーリング性を向上させることで亀裂
と剥離を防止することを目的とする。
【0009】
【課題点を解決するための手段】本発明は、外周に多数
のスタッドを設けたガス流通管をキャスタブル耐火物で
被覆して成るガス吹き込みランスにおいて、前記キャス
タブル耐火物を、粒径20mm未満の耐火骨材100w
t%、および該耐火骨材100wt%に対する外掛け
で、炭素成分を3〜35wt%含有する粒径20〜10
0mmの耐火物粗大粒子5〜50wt%と金属ファイバ
ー1〜8wt%を配合してなるキャスタブル耐火物とし
たことを特徴とするガス吹き込みランスである。
【0010】また本発明は、外周に多数のスタッドを設
けたガス流通管をキャスタブル耐火物で被覆して成るガ
ス吹き込みランスにおいて、前記キャスタブル耐火物
を、粒径20mm未満の耐火骨材100wt%、および
該耐火骨材100wt%に対する外掛けで、炭素成分を
3〜35wt%含有する粒径20〜100mmの耐火物
粗大粒子5〜50wt%と炭素成分を含有しないかまた
は炭素成分を3wt%未満含有する粒径20〜100m
mの耐火物粗大粒子20wt%以下および金属ファイバ
ー1〜8wt%を配合し、かつ前記の耐火物粗大粒子の
合量が50wt%以下であるキャスタブル耐火物とした
ことを特徴とするガス吹き込みランスである。
【0011】従来、キャスタブル耐火物の耐スポーリン
グ性を目的として耐火物粗大粒子を配合することが知ら
れている。本発明では耐火物粗大粒子として、特定量の
炭素を含有したものを使用する。
【0012】ランスは溶融金属中への浸漬と大気中での
冷却の繰り返しで使用されることから、耐火物はそれに
伴う呼吸現象によって、炭素成分を含有した材質の場
合、炭素成分の酸化が促進される。炭素成分が通常の耐
火粒子として配合されていると、炭素成分の酸化は耐火
組織をぜい弱化し、耐食性低下の原因となる。
【0013】しかし、粒径が20mm以上でしかも炭素
成分を3〜35wt%含有した粗大粒子を配合した本発
明で使用する耐火物の場合、耐食性を低下させることな
く耐スポーリング性が向上し、ランスの耐用寿命が格段
に向上する。しかも耐火物粗大粒子が20mm以上であ
ることから、この耐火物粗大粒子がスタッド効果をもつ
ため、その分スタッド設置数量を少なくすることができ
る。
【0014】これらの効果は、次の理由によるものと考
えられる。
【0015】ランス用耐火物が受けるスタッドの拘束
応力やガス噴出によるスタッドを介しての振動伝播が、
粗大粒子表面部の炭素成分の酸化で形成されたぜい弱層
によって緩和される。粗大粒子の配合とこの粗大粒子が
炭素成分を含有していることで、耐火物組織の使用中の
過焼結が防止される。これらが耐スポーリング性の向上
に作用する。
【0016】炭素成分が粗大粒子内に含有されている
ために、酸化される炭素成分の割合が少なく、炭素成分
の酸化が耐食性を低下させることもない。
【0017】後述する実施例2の配合組成のキャスタブ
ル耐火物において、耐火物粗大粒子中の炭素成分の割合
のみ変化させ、他は同実施例と同材質にしたキャスタブ
ル耐火物をランスに使用し、耐用性(mm/チャージ)
を測定した結果を図2のグラフに示す。このグラフの結
果から、耐火物粗大粒子中の炭素成分の割合が3〜35
wt%の範囲において、耐用性に優れることが確認でき
る。
【0018】粒径20〜100mmの耐火物粗大粒子
を使用することで粗大粒子の周辺にマイクロクラックが
生成しガス流通管と耐火物との膨張差による縦・横亀裂
の発生を緩和しえる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明において、ガス流通管の外
周に設けるスタッドの形状は特に限定されない。図1に
示すV字型の他、例えばY字型、T字型などでもよい。
ガス流通管の外周に適当な間隔を設けて多数立設する。
また、ガス流通管はストレート型、図1に示すT字型、
真空脱ガス装置で使用されるJ字型などがある。
【0020】被覆耐火物は、鋳込みによって施工するキ
ャスタブル耐火物とする。型枠を用いてガス流通管の外
周に直接施工してもよいし、図には示していないがガス
流通管との間にセラミックウールなどの断熱材を介在し
て施工してもよい。
【0021】耐火物の耐火骨材の種類とその割合は従来
材質と特に変わりない。例えば、アルミナ、アルミナ−
シリカ、シリカ、ジルコン、アルミナ−クロムなどの酸
性質または中性質、あるいは焼結または電融のマグネシ
ア、マグネシア−カルシア、ドロマイトなどの塩基性質
が使用できる。アルミナ、アルミナ−シリカあるいはシ
リカの具体例は、焼結アルミナ、電融アルミナ、シャモ
ット、ムライト、ばん土けつ岩、ボーキサイト、アンダ
ルサイト、シリマナイト、ろう石、けい石、コージェラ
イトなどである。
【0022】耐火骨材の粒径は、20mm未満、好まし
くは10mm以下とし、この範囲内で密充填の耐火物組
織が得られるように、粗粒、中粒、微粒に調整する。微
粉部には常法どおり、アルミナ超微粉あるいはシリカ超
微粉を配合することが好ましい。
【0023】本発明では、炭素成分3〜35wt%含有
する粒径20〜100mmの耐火物粗大粒子を、前記の
粒径20mm未満の耐火骨材100wt%に対する外掛
けで5〜50wt%配合する。
【0024】耐火物粗大粒子の製造は、例えば前記した
酸性質、中性質あるいは塩基性質の耐火骨材を粗粒、中
粒、微粒に粒度調整し、これに炭素成分を内掛けで3〜
35wt%添加した配合物に適量の結合剤を添加し、成
形したものである。結合剤は、この成形を鋳込みで行う
場合はアルミナセメント、マグネシアセメントなどが好
ましく、加圧成形ではフェノール樹脂、ピッチなどが好
ましい また、炭素成分の酸化防止剤として、耐火骨材100w
t%に対する外掛けで、金属粉(Al、Si、Mgある
はその合金など)ガラス粉などを1〜5wt%程度、炭
化珪素を1〜20wt%程度添加してもよい。
【0025】この耐火物粗大粒子は、不焼成品、焼成
品、炉材使用後品のいずれでもよい。炉材使用後品の使
用は、経済性の面で好ましい。不焼成品では前記のとお
り成形した後、加熱乾燥したものとする。焼成品ではさ
らに1000℃前後で焼成する。炉材使用後品では、炭
素成分を3〜35wt%含む不焼成または焼成の炭素含
有耐火物の使用後品である。粒径は、粉砕によって20
〜100mmの範囲に調整する。
【0026】耐火物粗大粒子に含有させる炭素成分は、
りん状黒鉛、土状黒鉛、ピッチコークス、カーボンブラ
ック、電極屑、無煙炭などより選ばれる一種以上とす
る。結合剤にフェノール樹脂やピッチを使用した場合
は、少量であるが、これらの結合剤からの残炭からも供
給される。
【0027】耐火物粗大粒子中に占める炭素成分の割合
は、3wt%未満では耐スポーリング性の効果が不十分
となり、35wt%を超えると炭素の酸化が過多となっ
て耐食性が低下する。
【0028】耐火物粗大粒子の粒径は、20mm未満で
は耐スポーリング性の効果が得られず、100mmを超
えると施工時の流動性が低下して施工作業が困難とな
る。また、粒径20mm未満の耐火骨材100wt%に
対する耐火物粗大粒子の割合は、外掛けで5wt%未満
では耐スポーリング性の効果が不十分となり、50wt
%を超えると施工体の強度が低下する。
【0029】また、以上の炭素含有の耐火物粗大粒子を
粒径20mm未満の耐火骨材100wt%に対する外掛
けで5〜50wt%配合しておれば、炭素成分を含有し
ないかまたは炭素成分を3wt%未満を含有する粒径2
0〜100mmの耐火物粗大粒子を併用して配合しても
よい。炭素成分を含有しないかまたは炭素成分を3wt
%未満を含有する耐火物粗大粒子の配合が多くなると、
前記炭素含有の耐火物粗大粒子がもつ耐スポーリング性
の効果が損なわれることから、20wt%以下の割合に
することが必要である。
【0030】炭素成分を含有しないかまたは炭素成分を
3wt%未満を含有するこの耐火物粗大粒子を併用する
場合、前記炭素含有の耐火物粗大粒子との合量が粒径2
0mm未満の耐火骨材100wt%に対する外掛けで5
0wt%を超えると施工体の強度が低下して好ましくな
い。
【0031】金属ファイバーの配合は従来材質と同様で
ある。金属ファイバーは、主として耐摩耗性を向上させ
る効果をもつ。また、耐火物組織に亀裂が生じても、そ
の亀裂の拡大防止あるいは亀裂部分からの剥離を防止す
る。その割合は、耐火骨材100wt%に対する外掛け
で1wt%未満では前記の効果が得られず、8wt%を
超えると金属ファイバーは低融点物質であるために耐食
性が低下する。
【0032】金属ファイバーの具体的な材質は、例えば
鉄、炭素鋼、ステンレス鋼などがある。耐熱性の面か
ら、中でもステンレス鋼が好ましい。
【0033】結合剤、分散剤、乾燥促進剤(Al金属
粉、有機質ファイバーなど)、硬化促進剤などの添加
は、従来のキャスタブル耐火物の製造技術と同じであ
る。
【0034】結合剤としては、アルミナセメント、マグ
ネシアセメントなどが好ましい。分散剤の具体例として
は、ヘキサメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、
ポリアクリル酸ソーダなどである。有機質ファイバー
は、例えばビニロン(ホルマール未処理を含む)、ナイ
ロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどである。
【0035】施工は常法通り、外掛けで4〜10重量%
程度の水分を添加して混練し、型枠を用いて鋳込みによ
って行う。鋳込みの際には充填性を向上させるため、型
枠などに振動を付与する。
【0036】
【実施例】つぎに本発明実施例とその比較例をあげ、同
時にそれらの試験結果を示す。
【0037】表1は、各例で使用した耐火物粗大粒子の
材質である。耐火物粗大粒子AおよびCは、同表に示す
配合物に結合剤としてフェノール樹脂を添加し、混練、
加圧成形後、250℃で加熱乾燥し、さらに粉砕によっ
て粒径を調整した不焼成品である。耐火物粗大粒子Bお
よびDは、同表に示す配合物を前記の耐火物粗大粒子A
およびCと同様にして混練、加圧成形、加熱乾燥したも
のを、さらに1000℃にて還元焼成後、粉砕によって
粒径を調整した。耐火物粗大粒子Eは、同表に示す配合
物よりなる不焼成れんがの使用後品を粉砕し、粒径を調
整したものである。また、耐火物粗大粒子Fは、焼結ア
ルミナ原料を単に粉砕して粒径を調整したものである。
【0038】表2は、各例の配合組成とその試験結果で
ある。以下に、その試験方法を示す。
【0039】各例は、表2に示す配合物に施工水を添加
し、混練後、型枠に振動を付与しつつ鋳込み施工した。
【0040】見掛気孔率:110℃で加熱後と1400
℃で加熱後のそれぞれについて、JIS=R2205−
74に準じて測定した。
【0041】耐食性:回転侵食試験により溶銑・スラグ
による損耗速度を測定した。比較例1の溶損速度を10
0とした指数で示し、数値が小さいほど耐食性に優れて
いる。
【0042】残存線変化率:1400℃で加熱後のもの
について、JIS=R2554−76に準じて測定し
た。
【0043】実機試験:実機試験では、多数のV字型ス
タッドを立設したガス流通管の外周に、型枠に振動を付
与した状態で鋳込み、養生、乾燥してガス吹き込みラン
スを得た。この場合、ガス流通管の直径114mm、耐
火物の被覆厚さは133mmである。このランスを45
0t混銑車における溶銑予備処理に使用し、混銑車10
チャージの処理後、損耗速度および亀裂の発生状況を測
定した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】表2の試験結果が示すとおり、本発明実施
例の耐火物は過焼結されないために、見掛気孔率が14
00℃加熱後においても大巾な低下は見られない。これ
は、耐火物粗大粒子の配合とその耐火物粗大粒子が炭素
含有材質であることに起因している。そして、この過焼
結の防止は耐スポーリング性に効果がある。
【0047】本発明実施例の耐火物は耐食性に優れ、し
かも残存線変化率において、適度な残存膨脹を有してい
る。適度な残存膨脹はスタッドによる拘束応力を少なく
し、耐スポーリング性に効果がある。
【0048】また、実機試験においては、本発明実施例
のランスが損耗速度が小さく、かつ亀裂の発生が少ない
ことが実証された。
【0049】これに対し耐火物粗大粒子を配合しない比
較例1は、過焼結が進み、また残存線変化率が大巾な収
縮傾向に有り、実機試験においてその寿命はきわめて短
い。比較例2および比較例3は、炭素成分を含有しない
耐火物粗大粒子を配合した材質であり、前記比較例1に
比べると過焼結の程度、残存線変化率の収縮傾向ともに
少ないが、本発明実施例より耐用寿命が劣る。
【0050】比較例4は、炭素成分を含有した耐火物粗
大粒子の粒径が本発明の限定範囲より小さく、耐スポー
リング性に劣るためか、実機試験において亀裂の発生が
多く、耐用寿命に劣る。
【0051】炭素成分を含有した耐火物粗大粒子の配合
割合が多過ぎる比較例5と、炭素成分を含有した耐火物
粗大粒子と炭素成分を含有しない耐火物粗大粒子との合
量が多過ぎる比較例6は、施工時に十分な流動性が得ら
れず、施工体の強度不足を招き、耐用寿命が劣る。
【0052】比較例7は、耐火物粗大粒子中の炭素成分
の割合が本発明範囲より多過ぎるため、粗大粒子表面部
の炭素成分の酸化で形成された脆弱層の範囲が大きくな
り、耐スポーリング性、耐用寿命ともに劣る。
【0053】
【発明の効果】本発明が対象とする技術分野のガス吹き
込みランスは、溶融金属による溶損作用、ガスバブリン
グによる摩耗作用、さらには溶融金属中への浸漬と引上
げの繰り返しによる熱衝撃などその使用条件はきわめて
厳しい。しかも、被覆耐火物は使用中の高温で焼結が進
むにつれて収縮する際に、この収縮がスタッドによって
拘束された状態でガス噴出に伴う激しい振動を受けると
いう、他の耐火物の用途では見ることのできない特有か
つ厳しい使用条件下にさらされる。
【0054】本発明は被覆耐火物について、以上に説明
したとおり、ガス吹き込みランスに見られる特有かつ過
酷な使用条件に対応した材質改善を図った結果、ガス吹
き込みランスの耐用寿命を格段に向上させたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガス吹き込みランスの一般的な構造の部分断面
図である。
【図2】キャスタブル耐火物に配合した耐火物粗大粒子
中の炭素成分の割合と、これを被覆したガス吹き込みラ
ンスの耐用性との関係を示したグラフ。
【符号の説明】
1…ガス流通管 2…スタッド 3…被覆耐火物 4…耐火物粗大粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野富生 兵庫県高砂市荒井町新浜1丁目3番1号 ハリマセラミック株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に多数のスタッドを設けたガス流通
    管をキャスタブル耐火物で被覆して成るガス吹き込みラ
    ンスにおいて、前記キャスタブル耐火物を、粒径20m
    m未満の耐火骨材100wt%、および該耐火骨材10
    0wt%に対する外掛けで、炭素成分を3〜35wt%
    含有する粒径20〜100mmの耐火物粗大粒子5〜5
    0wt%と金属ファイバー1〜8wt%を配合してなる
    キャスタブル耐火物としたことを特徴とするガス吹き込
    みランス。
  2. 【請求項2】 外周に多数のスタッドを設けたガス流通
    管をキャスタブル耐火物で被覆して成るガス吹き込みラ
    ンスにおいて、前記キャスタブル耐火物を、粒径20m
    m未満の耐火骨材100wt%、および該耐火骨材10
    0wt%に対する外掛けで、炭素成分を3〜35wt%
    含有する粒径20〜100mmの耐火物粗大粒子5〜5
    0wt%と炭素成分を含有しないかまたは炭素成分を3
    wt%未満含有する粒径20〜100mmの耐火物粗大
    粒子20wt%以下および金属ファイバー1〜8wt%
    を配合し、かつ前記の耐火物粗大粒子の合量が50wt
    %以下であるキャスタブル耐火物としたことを特徴とす
    るガス吹き込みランス。
  3. 【請求項3】 耐火物粗大粒子が不焼成品、焼成品また
    は炉材使用後品である請求項1または2記載のガス吹き
    込みランス。
JP10936096A 1996-04-30 1996-04-30 ガス吹き込みランス Withdrawn JPH09296212A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002256332A (ja) * 2001-02-27 2002-09-11 Kurosaki Harima Corp 粉体・ガス吹き込み用ランスパイプ
JP2014218712A (ja) * 2013-05-09 2014-11-20 新日鐵住金株式会社 ランスパイプ

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JP2002256332A (ja) * 2001-02-27 2002-09-11 Kurosaki Harima Corp 粉体・ガス吹き込み用ランスパイプ
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