JP2614115B2 - 炭素含有塩基性耐火物 - Google Patents

炭素含有塩基性耐火物

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JP2614115B2 JP1232562A JP23256289A JP2614115B2 JP 2614115 B2 JP2614115 B2 JP 2614115B2 JP 1232562 A JP1232562 A JP 1232562A JP 23256289 A JP23256289 A JP 23256289A JP 2614115 B2 JP2614115 B2 JP 2614115B2
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律 海老沢
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川崎炉材株式会社
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、転炉などの製鋼炉におけるスラグライン部
のように特に耐食性および耐摩耗性が要求される箇所の
内張り材として好適な炭素含有塩基性耐火物に関する。
なお、本願明細書において、“%”とあるのは、全て
“重量%”を意味する。
従来技術とその問題点 炭素含有塩基性耐火物は、炭素材の有する高耐熱衝撃
性およびスラグに濡れ難いという性質に基づいて、耐ス
ポーリング性および耐食性に優れているので、製鋼炉の
内張り材として広く使用されている。しかしながら、転
炉のスラグライン部のようなスラグ浸食、溶鋼摩耗およ
び空気酸化の著しい部分では、耐火物の損耗が大きいの
で、容器寿命が短くなることが多い。一般に、転炉内張
り用の炭素含有塩基性耐火物においては、粗粒骨材とし
て5mm程度までのものが使用されている。しかるに、転
炉内張り材では、稼動面での酸化脱炭層が5mm程度にま
て及ぶことがある。この様な場合には、次回の吹錬時に
粗粒骨材までもが、洗い流されて、内張り耐火物の損耗
が著しくなる。炭素含有耐火物の酸化防止のためには、
Al、Mg、Siなどの金属粉、Bn、B4Cなどのホウ素含有化
合物の添加が試みられているが、これらの添加によつ
て、耐酸化性は向上するものの、耐食性および耐スポー
リング性が劣化するので、内張り耐火物の損耗は却って
増大することがある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記の如き従来技術の現状に鑑みて、研
究を重ねた結果、塩基性耐火骨材中の粗粒成分を電融粒
とし、その量を増大させることにより、炭素含有塩基性
耐火物の問題点が実質的に解消乃至大巾に軽減されるこ
とを見出した。
すなわち、本発明は、下記の炭素含有塩基性耐火物を
提供するものである: 塩基性耐火材料を骨材とし、炭素を3〜80%含有する
炭素含有塩基性耐火物において、骨材の20〜80%を粒径
6〜50mmの電融塩基性耐火材料粗粒により構成したこと
を特徴とする耐火物。
電融塩基性耐火材料がCr2O3を0.5〜30重量%含有する
ことを特徴する上記第項に記載の炭素含有塩基性耐火
物。
一般に、スラグラインに内張りされた炭素含有塩基性
耐火物は、稼動面において、空気による酸化或はスラグ
や溶鋼による液相酸化を受け、通常1〜3mm程度、最大5
mm程度の脱炭層を生じる。脱炭層は、強度が著しく小さ
いので、流動するスラグや溶鋼により損耗されやすい。
この時、粗粒骨材の粒径が脱炭層の厚さ以下であると、
粗粒骨材は、脱炭層とともにたやすく流失してしまう。
しかるに、粗粒骨材の粒径が脱炭層の厚さを上回る場合
には、粗粒のアンカー効果および粗粒骨材に付着したス
ラグ層による保護作用のために、粗粒のみならず、脱炭
層の流失も生じ難くなることが判明した。即ち、稼動面
に残留する粗粒骨材により、脱炭層の流失が防止される
とともに、新たな脱炭層の形成も抑制される。また、粗
粒骨材が稼動面に存在することにより、スラグとマトリ
ックス部との接触面積が小さくなり、スラグによる耐火
物の溶損も低減される。
本発明において骨材として使用する塩基性耐火材料
は、特に限定されず、マグネシア、ドロマイト、マグネ
シア−クロミア、カルシア、スピネル(MgO・Al2O3)、
ピクロクロマイトなどが例示される。骨材中の20〜80%
を占める電融塩基性耐火材料の粗粒の粒径は、通常6〜
50mm程度である。粗粒の粒径が6mm未満の場合には、耐
火物の稼動面の組織劣化層とともに流出するため、粗粒
骨材としての効果が発揮されない。理論的には、粗粒の
粒径は、大きいほど好ましいことになるが、実際には、
耐火物の寸法により制限され、通常耐火物の最小厚みの
1/3程度を上限とすることが好ましい。粗粒の粒径がこ
れよりも大きくなる場合には、耐火物製造時に、粗粒が
偏在して、耐火物の成形性を阻害するのみならず、耐火
物の性能をも低下させる。より具体的には、一般的な耐
火物の断面寸法は、150mm×150mm程度以下であるから、
粗粒骨材の粒径は、50mm程度以下とすることが好まし
い。また、粗粒骨材の一部あるいは全ては、電融塩基性
耐火材料であって、必要に応じてCr2O3を0.5〜30%含有
する電融粒とする。粗粒骨材に電融粒を使用するのは、
耐火物の耐用性を向上させるためである。さらに、Cr2O
3を含有することにより、粗粒骨材に付着したスラグの
融点および粘性を上昇させ、スラグをより強固に付着で
きるために、耐火物の耐用性を一層向上させることがで
きる。全骨材重量中に占める電融塩基性耐火材料の粗粒
の割合は、20〜80%とする。電融粗粒の割合が20%未満
では、耐火物の稼動面におけるスラグ付着層による遮蔽
効果が充分に発揮されず、一方、80%を上回る場合に
は、粗粒骨材が耐火物中に偏在し易くなり、またマトリ
ックス部の充填が不十分となるので、耐火物の性能が著
しく低下するので好ましくない。骨材の残余は、6mm未
満の細粒で、電融材料でも非電融材料でもかまわない。
本発明において使用する炭素源材料は、公知の炭素含
有塩基性耐火物で使用されてきたものと変わるところは
ないが、より好ましくは、鱗状黒鉛、土状黒鉛、コーク
ス、カーボンファイバー、人造黒鉛、キッシュグラファ
イト、仮焼無煙炭などの高密度材料が使用される。炭素
源材料の粒度は、特に限定されないが、通常3mm以下程
度である。また、その配合量は、3〜80%程度である。
本発明の炭素含有塩基性耐火物は、骨材成分と炭素と
に加えて、バインダーを含む。バインダーとしては、残
炭性のある有機質バインダーが使用され、具体的には、
フェール樹脂、フラン樹脂、シリコン樹脂、コールター
ルピッチ、石油ピッチ、などが例示される。バインダー
の配合量は、特に限定されないが、通常塩基性耐火骨材
と炭素源材料との合量の1〜20%程度である。
また、本発明耐火物には、必要に応じて、炭素成分の
酸化防止のために、Al、Mg、Si、Zr、Crなどの金属、こ
れら金属の合金類、B4C、BNなど硼素含有化合物の一種
又は二種以上を配合することができる。配合量は、特に
限定されないが、通常耐火物の材料の総重量に対して0.
5〜15%程度である。
本発明による炭素含有塩基性耐火物は、各原料を常法
に従って混練し、成形し、通常100〜1000℃程度の温度
で熱処理することにより、製造される。また、本発明に
よる炭素含有塩基性耐火物は、例えばコークスブリーズ
中、1000〜1500℃程度の温度で焼成されることにより、
焼成耐火物としても使用することができる。
発明の効果 本発明による炭素含有塩基性耐火物は、耐食性及び耐
摩耗性に極めて優れている。従って、本発明の炭素含有
塩基性耐火物は、製鋼炉のスラグライン部などの耐食性
び耐摩耗性が特に要求される部位の内張り用耐火物とし
て有用である。
本発明の炭素含有塩基性耐火物を使用する場合には、
製鋼炉の寿命を大巾に延長させることが出来る。
実施例 以下に実施例および比較例を示し、本発明の特徴とす
るところをより一層明確にする。
実施例1〜7および比較例1〜6 第1表に示す割合で各種の原料をロールパンにより混
練し、油圧プレスにより100MPaの圧力で並形れんが形状
に成形し、200℃で24時間熱処理して、不焼成耐火物を
製造した。
第2表に得られた耐火物の物性を示す。
なお、第1表における各記号は、下記の事項を表わ
す。
MgOI…電融MgO、純度98%、粒径40〜15mm MgOII…電融MgO、純度98%、粒径15〜6mm MgOIII…電融MgO、純度98%、粒径5〜1mm MgOIV…電融MgO、純度98%、粒径1mm未満 MgOV…焼結MgO、純度98%、粒径15〜6mm MgOVI…焼結MgO、純度98%、粒径5〜1mm MgOVII…焼結MgO、純度98%、粒径1mm未満 MgOVIII…焼結MgO−CaO、CaO70%、MgO29%、粒径1〜
0.3mm MgOIX…Cr2O3含有電融MgO、Cr2O310%、MgO85%、粒径1
5〜6mm 黒鉛…鱗状黒鉛、粒径1mm未満 Al…純度99%、粒径0.15mm未満 バインダー…液状ノボラック型フェノール樹脂 硬化剤…ヘキサメチレンテトラミン 気孔率…見掛気孔率(%) 圧縮強さ…常温圧縮強さ(MPa) 脱炭層厚さ…70mm×70mm×70mmの立方体試料を電気炉中
1500℃で1時間保持し、冷却後の脱炭層厚さ(mm)を測
定した。
侵食指数…回転式スラグ侵食試験機により、CaO/SiO2
2で鉄含有量20%のスラグに1750℃で2時間接触させた
場合の相対的侵食量(比較例1を100とする)。
第2表に示す結果から明らかなように、本発明による
炭素含有塩基性耐火物は、比較例による炭素含有塩基性
耐火物に比して、脱炭層厚さおよびスラグ侵食指数が低
減しており、耐食性及び耐摩耗性に優れていることが明
らかである。
さらに、実施例4と同様にして得られた本発明耐火物
を85トン上底吹転炉のスラグライン部に使用して、その
損耗速度を対比したところ、比較例1による耐火物の値
を100として、本発明耐火物の値は、僅かに60であっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土屋 一郎 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 川上 辰男 兵庫県赤穂市中広字東沖1576番地の2 川崎炉材株式会社内 (72)発明者 海老沢 律 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平3−60462(JP,A) 特開 平3−80154(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性耐火材料を骨材とし、炭素を3〜80
    %含有する炭素含有塩基性耐火物において、骨材の20〜
    80%を粒径6〜50mmの電融塩基性耐火材料粗粒により構
    成したことを特徴とする耐火物。
  2. 【請求項2】電融塩基性耐火材料がCr2O3を0.5〜30%含
    有することを特徴する請求項に記載の炭素含有塩基性
    耐火物。
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