JPH01273006A - 可視光選択透過膜 - Google Patents

可視光選択透過膜

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JPH01273006A
JPH01273006A JP10375688A JP10375688A JPH01273006A JP H01273006 A JPH01273006 A JP H01273006A JP 10375688 A JP10375688 A JP 10375688A JP 10375688 A JP10375688 A JP 10375688A JP H01273006 A JPH01273006 A JP H01273006A
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Hidehito Namito
秀仁 南戸
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正憲 清水
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野] 本発明(J可視光を選択的に透過させる透過膜に関する
[従来の技術] エネルギー資源の乏しい我が国では光隙、或い(:lエ
ネルギー源としての太陽光の活用が大切である。この太
陽光は紫外光、可視光、赤外光からなる電磁波でそれぞ
れ人間生活の多くの場で有用あるいは有害であれ多様に
かかイっっている。例えば近代建築物、或いは自動車等
の壁面の大きい割り合いを占める明かりとりの窓や、冷
蔵、冷凍ンヨ−ケース等の窓に必要なのは可視光の透過
性で、紫外線や赤外線の透過は不要であるばかりでなく
有害でずらある。即ち紫外線は室内装飾品や食品等の褪
色や変質劣化を惹起させる等により物の価値を下げるし
、赤外線に照射されると、温度が上昇し冷房効果を下げ
る。従って明かりとりの窓等においては紫外線や赤外線
の透過を積極的に阻止することが望ましい。
窓以外にもオプトエレクトロニクス時代の有望な機能材
料である液晶表示素子やエレクトロルミネッセンス素子
等においても機能の劣化を防止する上で紫外線および赤
外線の遮断が望まれている。
窓等の明かりとり用透明材料として一般に使用されてい
るガラスやプラスチック材料は波長03μm付近の近紫
外線から4μm(i近の近赤外線までの電磁波を透過さ
せ、赤外線を殆んど吸収するので前述の目的には用をな
さない。
可視光を透過させ、紫外線や赤外線を阻止する材料の開
発について、これまでに幾多の試みがなされており、例
えば特開昭62−6495号、同62−6497号公報
による金属薄膜を高屈折率の透明膜て挾んたもの、特公
昭61−132902号公報による酸化亜鉛層とアルミ
ニウムを添加した酸化亜鉛層との二層膜等が提案されて
いる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような膜を用いた従来のもの(jl
 いずれも実用」―十分とは云えない。即ち、金属薄膜
では金、銀、銅、パラジウム等が提案されているが、金
属薄膜は広い波長域にわたり、反射能、及び吸収能が高
いため可視光透過率の高いものが得難く、可視光透過率
を高めると赤外反射能を著しく低下する。
化合物半導体では数百nmの厚さのインジウム錫酸化物
(rTO)膜や酸化錫膜が提案されているが、・ r 
’r oの原祠料であるインジウム(j高価でもあるし
、資源的にも希少であるという問題がある。またこれの
膜(j波長300nm以」−の光を透過させる木質的欠
陥があり、加えて赤外線の良好な反射特性を得るために
は300〜600’Cの高温処理を要することから耐熱
性に劣るプラスチック基板等に適用するには問題がある
。更にまた表面の平滑な面が得難く、膜表面も化学的に
不安定でこれらの膜」−に他の膜を形成する際、光学的
特性に悪影響をおよぼずことがある。
金属薄膜を透明高屈折率薄膜でザンドイッチした構造と
して銀薄膜をI T O薄膜で挾んだ構造のものが提案
されており、銀そのものが持つ光学特性に加え導電性も
良好で赤外線反射性にも優れるが基本的に高価で可視光
透過性に劣ること及び環境条件によって銀が表面に拡散
したり、熱、光、ガスにより特性が劣化したり、摩耗、
ノミ発生等の耐久性の点で劣っている。
次に酸化亜鉛層とアルミニウムを添加した酸化亜鉛層の
二層膜について述へる。酸化亜鉛は真性格子欠陥に基づ
く直接遷移形半導体でドナー準位で縮退したn形半導体
が容易に得られ、エネルキーギA・ツブが約3.2eV
なので約385nmに吸収端をもつ急峻な紫外線遮断特
性を示す。伝導電子密度は1020G、−3オーターが
実現できる。またアルミニウムを添加したものは102
1 am −3の伝導型子密度が得られることから良好
な赤外線反射特性を示す。加えて両膜共拮晶質の酸化亜
鉛でできているためストレスの少ない良質の薄膜が得ら
れろ利点かあり、原料も安価、豊富で公害しない。又1
50℃以下の低温で作成しても良好な可視光選択透過性
を示し、耐熱性に劣るプラスチック基板上にら成膜でき
る。膜表面ら平滑であり抵抗率も低い。等々から可視光
選択透過膜として優れているが酸、アルカリ及びアンモ
ニア水に溶解する等化学的に弱く工場や、自動車から排
出されろいわゆるSOX、NOX等の酸性ガスやホコリ
等を含んだ外気や雨水による損傷、劣化等を生じやすく
、耐久性に問題がある。
[課題を解決するだめの手段] 本発明(J、酸化亜鉛層または酸化チタン層を第1層と
し、その−にに第2層としてアルミニウムもしくはノリ
コン含有酸化亜鉛層を配し、更にその」−に第3層とし
て酸化錫層、または酸化チタン層を積層した三層膜構造
により前記問題点を解決した乙のである。
[作用] 第1層の構成材料である酸化亜鉛(ZnO)は室温で約
3.2eVのエネルギーギャップをもつ直接遷移形半導
体で真性格子欠陥によるドナー準位によって縮退したn
形半導体が得られ、成膜法によっては1508C以下の
低温でも比較的容易に表面の滑らかな結晶質薄膜が形成
され、約385nmに吸収端をもつ急峻な紫外線吸収特
性を示す。酸化ヂタン(T iO、)の室温でのエネル
ギーギャップは約3.2eVなので可視光に近い370
nm付近に吸収端をもつため紫外線吸収性に優れている
。急峻な吸収端を得るためには結晶状態を良くする必要
があり、そのためには、TlO2の場合成膜時或いは成
膜後に高温処理を要するので耐熱性に劣るプラスチック
基板上に成膜するのは不適当な場合が多い。
第2層の構成材料であるアルミニウムもしく(jノリコ
ン含有酸化亜鉛について述べる。
ZnO膜は常温では10−3ΩGmオーダーの抵抗率を
示し、透明電極としては十分実用可能であるが伝導電子
密度が102 Q cytr −3のオーターより大き
くなりライ(い。また、各種の雰囲気中で高温に曝され
ると真空中においても、抵抗率が102〜106倍に増
大することがある。例えば真空もしくはイく活性ガス中
で400°C以上、1時間程度の処理がなされるEL素
子用途等には不適当である。抵抗率が増大する原因けZ
nO膜中に補えられていた酸素か温度上昇により、膜中
で化学吸着することによるもの考えられる。即ち、Zn
O膜の低抵抗率が真性格子欠陥である酸素空孔もしくは
格子間亜鉛の作る浅いドナー準位の存在により実現され
ているため、酸素の吸着により伝導電子密度および移動
度が減少し、結果として抵抗が増大するからで、ZnO
膜の低抵抗率が材料固有の真性格子欠陥に晧つくもので
ある限り、高温処理による抵抗率の増大は祠1と1物性
上の木質的欠陥である。
しかし、アルミニウム(A1)もしくはノリコン(Sl
)を導入するとA1やSlがトナーとして働き、102
1Q71−3オーターの伝導電子密度を実現できるため
、良好な赤外線反射特性を示す。また抵抗率は一7= 10−4Ωamオーダーとなり高周波の電磁波のンール
ト効果を示す。
一方、これらの不純物添加ZnO膜では、伝導電子密度
がI O”am−3オーダーとなるためバースタインモ
ス効果により光学的吸収端が不純物無添加ZnO膜より
短波長側、即ちより紫外域に移動する結果として、Zn
O膜の急峻な紫外線阻止特性が損なイっれてしまう。そ
のために本発明ではZnOもしくはT i O2膜を第
1層に付けている。特にZN            
nO膜を第1層に選んだ場合はいずれも基本的に同一の
結晶質ZnOで形成しているため、膜中のストレスが少
なく良質の結晶質薄膜が得られる利点がある。
AI添加Zn0(ZnO:Δlと示す)およびSi添加
Zn0(ZnO:Siと示す)膜は成膜方法によっては
室温から150℃までの低温基体」−でも可視光線透過
率が85%以」二と高く、抵抗率の低い脱を作成するこ
とができる。得られた膜は赤外線反射率が高くおよそ9
00nm以上の赤外線を殆んど反射する。また膜の表面
は非常に平滑である。
この膜は熱に対しても強く真空中或いは不活性カス雰囲
気中で500°C,1時間処理を行っても抵抗値の変化
は僅かである。これは即ちA1原子やS1原子の如き、
外因性トナーはZnOの真性格子欠陥による内因性ドナ
ーと較べ高温の酸化性雰囲気中でも11へ中で安定に存
在するためである。
ZnO:AI膜、およびZnO:Si膜はZnO膜に較
べて、伝導電子密度が一桁大きいこと、及びドナーが不
純物添加による外因性トナーであることの特性改善によ
り耐熱性を実現できたものである。
ZnO中にAIもしくはSlを添加する方法としてはZ
nO膜作成後の熱拡散或いはZnO膜作成過程で原材料
中へのA1もしくはSlの混入等が適用可能である。膜
作成過程でのA1もしくはS1添加の具体的実施法とし
ては、スパッタ法においてのターゲットへの混入、化学
気相成長法での原料ガス中への混入、及びZnとA1合
金もしくはZnと81合金の陽極酸化法等が可能である
。これらの方法では、酸化物、有機金属化合物、水素化
物及びハロゲン化物等の形で利用できる。
A1もしくはSlの添加量はZnの原子数に対して0.
1%以下であると効果がなく20%を超えると結晶性を
損ない、抵抗率が増大する。好ましくは1〜6%である
またかかる第2層に本発明の目的を損なわない範囲で他
の■族、もしくは■族の元素を添加することは差しつか
えない。例えば硼素(B)はZnOの結晶性を改善する
効果があり抵抗率を下げるが、添加量カ月0%を超える
と効果が飽和することが知られている。次に第3層であ
るが、酸化錫(SnO7)は濃硫酸には可溶であるもの
の他の酸やアルカリには高濃度で加熱しないと溶解しな
い。酸化チタン(TiO2)は更に化学的に安定でフッ
酸とか熱濃硫酸以外には侵されず、ザビやシミを生じる
こともない。また表面硬度が大きく特にTiO2は結晶
系にもよるがモース硬度が6前後と極めて大きい数値を
示すことから傷がつき難く耐摩耗性にも優れている。
この結果5n02およびT10.は共に前述の酸性外気
や雨水およびホコリ等による損傷から第2層のZnO:
Al膜およびZnO:Si膜をよく保護する役割りを果
す。
屈折率は膜作成条件に大きく左右されるがSn○、は2
0前後、’]” + 02は23前後といずれも大きく
、高屈折率反射防止層の働きも有する。
しかし、可視光選択透過膜は用途によっては、多種多様
な透過光の選択性(着色を意味する)を求められること
がある。このような要求に応じるために本発明では、請
求項(2)の第2層と第3層の間に可視光域の適当な波
長域で適当な吸収率及び反射率を持つ有色薄膜を挿入し
ている。それ故有色薄膜は可視光選択透過膜に適当な着
色を実現するために挿入するものであって、材料は金属
、半導体や各種化合物からなる単層もしくは多層のいず
れでしよいが、その膜厚はSnmから50nmで好まし
くはSnm〜20nmである。また適当な着色を得るこ
とができない場合は、合金膜や多層膜を使用して着色せ
しむることち有効な手段である。当然のことであるが、
着色した、即ち特定波長域の可視光を選択的に阻止する
ことを好まない用途に=ll− おいて本発明による可視光選択透過膜を使用する場合に
は、これらの有色薄膜の挿入は不用である。
以」−に説明せる如く本発明の紫外線吸収層、赤外線反
射層、耐環境保護層を備えてなる三層構造の膜はこれま
でに提案された膜に比べ可視光選択透過膜として極めて
実用性の高いものである。
SnO3は成膜方法によ−・て150℃以下の低温でも
透明度が大きく表面抵抗率の低い(従って結晶性の良い
)良質の膜を形成することも出来るので、第1層をZn
O1第2層をZnO:AlもしくはZnO:Si、第3
層をSnO2とする可視光選択透過膜は、耐熱性に劣る
プラスデック基板」二に極めて低抵抗率の膜を作成する
ことができる。軟質のプラスデック基板を用いたものは
長尺に巻きとることができることから、成膜時の生産性
が高い利点があり、他方成膜後は軽量であることに加え
はさみなどにより任意の形状、大きさに容易に裁断でき
ることや更に接着剤を用いて例えば窓ガラス上の任意の
個所に貼りつけることができること等、ガラス基板を用
いたものに較べ、使い易さにおいて格段と優れる利点が
ある。
他方、T10.を第3層に用いた構成について(J1耐
環境性が抜群であることに加え、紫外線遮断性か更に補
強される利点があるが、耐熱性に劣るプラスデック基板
」−への成膜ては特性がやや劣る。
本発明の可視光選択透過膜を各層の使用飼料とその組み
合わせで整理すると次のようになる。
TiO2ZnO:Si   なし   T10゜膜の構
成順序であるが、第3層は耐環境保護層の役割りが主で
あることから最外層に配置することが必要であるが、第
1層と第2層については機能−ト、どちらを乱板側に設
j′lてもよい理屈であるが、第1層(J第2層を成膜
ずろ際の下地の役割りもあるので、良質の結晶質薄膜を
得やすい第1層を本発明では乱板側に形成している。
得られた三層膜(J特に第2層が導電性に優れることか
ら良好な透明電極としての作用もあり紫外線や赤外線に
よって素子の劣化を生じる液晶素子、エレクトロルミネ
ッセンス素子等の電子デイスプレーや太陽電池用等の透
明電極に用いれば素子の耐久性を高めることができる。
これら各層の各々の厚さについては特に制限はなく、好
ましい値を自由に選べばよい。例えば第3層の厚さを適
宜に選ぶことに」;り薄膜の干渉効果を利用して可視光
領域の透過率を高めることも可能である。しかしながら
、本発明による可視光選択透過膜はその基本原理におい
て従来から提案されている金属膜を透明な高屈折率膜で
ザンドイッヂした方式とは異なるため、各層の膜厚の精
密な制御が不要であり、)           成膜
上極めて有利である。これは、本発明による可視光選択
透過膜では紫外線阻止、赤外線阻止および耐環境保護等
の要求される特性をそれぞれ異なった各層が果している
ためである。
透明基板とはガラス、プラスチック基板、プラスチック
フィルム及びソート等を例示できる。
透明基板上に第1層、第2層1第3層を順次成膜する方
法については真空蒸着法、スパッタ法、陽極酸化法、化
学気相成長法等々一般に知られている任意の方法を用い
ることができ、膜成形に用いろ材料もそれぞれの製法に
応じて金属、金属酸化物、金属水素化物、有機金属化合
物、ハロゲン化金属等々を用いることができるが、本発
明の場合においては低温でも低抵抗率で結晶性、平面性
に優れ、均質で良質の薄膜を高速で成膜てきるマグネト
ロンスパッタ法が適している。
[実施例] 以下本発明の詳細な説明する。
実施例I 高周波マクネトロンスパッタ装置を用い、高純度の酸化
亜鉛焼結体をターケントとしてアルゴンカスを用いたス
パッタカスによりスパッタさせて、90℃に保った厚さ
100μmの透明ポリエチレンテレフタート(PET)
フィルム基板上に、第1層である150nmのZnO層
を形成し、引き続き同装置を用いてZnO層の」二に、
ZnOに対して2wt%のA ] 203を含有した焼
結体をターケントとして第2層である500nmのZn
O:A1層を積層した。更にその」二に同装置を用いて
SnO2焼結体をターゲットとして第3層である40n
mのSnO2層を形成した。この時は基板温度を50℃
に保ち1%の酸素を添加したアルゴンガスをスパッタカ
スとした。
このようにして得た透明フィルムの光透過率を第1図に
示している。波長領域が04ないし07μmの可視光線
の透過率は80%以上に及ぶ一方、波長約04μm以下
の紫外線及び波長約1071m以」二の赤外線領域の透
過を阻止する急峻な特性を有していた。又、透過率と相
反関係を有す反射率は10μm以上で急激に増大してい
る。これら特性は、本実施例のZnOA1層をZnO:
Si層に変えてもほぼ同様であった。又、表面抵抗は1
0Ω/口であった。
このような低い表面抵抗は最外層となるS n 02膜
を100℃以下の低温基体上に形成したことにより、1
0−3Ωamオーダーの低抵抗率の膜が得られたごとに
よって実現できた〇のである。
実施例2 厚さ2mmの透明ガラスを基板としてその上に実施例1
で用いた装置でT 102の焼結体をターケントとして
第1層である200nmのT + 02層を形成した。
基板温度は450°Cとした。続いて実施例1と同じ要
領で基板温度を200℃として第2層であるZnO:A
1層を形成し、更にその上に80°Cに保持しながら第
3層であるSnO2層を形成した。
このものの光学特性は実施例1で得たものと略同じであ
ったが紫外域および近赤外域での阻止特性が更に急峻と
なり、可視光域での透過率が更に5%以上増加した。こ
の透明膜を形成したガラスを窓にはめ込み、晴天の太陽
光の照射による温度」二昇を測定したところ、ガラス単
体の場合に比べ温度上昇が著しく小さく、顕著な赤外線
阻止効果が認められた。又本発明にかかる窓ガラスを透
過した太陽光をカラー印刷物、及びカラー衣類に1ケ月
にイつたり照射したところ、ガラス単体の場合に比へ褪
色が小さく顕著な紫外線阻止効果が6イ1:かめられだ
これらの特性および効果は本実施例のZnOA1層をZ
nO:Si層に変えて乙はぼ同様に得られた。実施例3 厚さ2mmの透明カラスを基板として、基板温度を20
0℃とした以外は実施例1と同じ要領で第1層及び第2
層であるZnO層およびZnO:A1層を形成した。続
いてその上に実施例1の第3層と同じスパッタ条件で、
基板を+00°C以下に保持しながら第3層である50
nmのSnO2層を形成した。
このものの光学特性は実施例2と略同にであったが、本
実施例によるものの方が、紫外線及び近赤外域での阻止
特性がさらに急峻であった。また窓ガラスへの実装試験
では、実施例2と同程度以−にの効果が認められた。ま
た、5na2層の成膜時にスパッタガス中に混入する0
2分圧を故意に1%以下に調整して第3層を形成した場
合、膜はやや黄色を帯びた。この膜はガラス面に立てた
法線に対して約30°の角度以」二から見た時の反射率
が極めて高く、実装試験では褪色が著しく防止できるこ
とがわかった。これ(J高屈折材料であろ5n02膜で
生じる可視光の吸収が原因となって実現された効果であ
ると考えられる。
以」二の実施例は第2層がZnO:Atであったが、こ
れをZnO:Siに変えても全く同様の結果が得られた
実施例4 実施例1から実施例3に示した可視光選択透過膜作成過
程において、第2層と第3層の間に各種有色薄膜の挿入
を行なった。この有色薄膜としてニッケル(N i)、
アルミニウム(A I)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、
スズ(Sn)、インジウム(I n)、金(Au)、銀
(Ag)、銅(Cu)、ヂタン(Ti)、タンタル(ゴ
a)、タングステン(W)、シリコン(S i)、ゲル
マニウム(Ge)、セレン(Se)、テルル(Te)、
および炭素(C)等の単層膜や多層膜もしくは合金膜を
真空蒸着法もしくはスパッタ法で成膜することによって
フルカラーの有色薄膜を得ることができた。これらの膜
の多くは、機械的な強度をそこなわないために、50n
m以下好ましくは20nm以下の膜厚とした。なお、こ
れらの膜をZnO膜」−に形成する場合は、基板417
4度を最適化することが必要であり、膜の化学的安定性
や、機械的強度を確保ずろために(J多層膜が有効であ
った。
以」−のようにして作成した有色薄膜挿入形可視光選択
透過膜ては実施例Iから実施例3に示した紫外線および
赤外線阻止特性をそこなうことなく、若色した可視光選
択透過膜が実現でき、著しい電磁波ンールド効果が認め
られた。
[発明の効果] 以」二の説明から明らかなように、本発明の可視光選択
透過膜(:l紫外線遮断層として、吸収端が可視光域に
近いZnO,’l”i(Lを選び赤外反射層として90
0 nm(d近辺」二を殆んと反射するZnOA1もし
くはZnO:Siを選んだことに加え、最外層に化学的
に安定で且つ硬度が高い5n02.TiO2配したこと
により、対環境耐久性か加味されこれまでになく実用性
に優れた膜となっており明かりとりの窓の用途にとどま
らず、電子デイスプレィデバイス等の透明電極としても
広く応用されうるちのであり、その用途はその他広範な
方面に及ぶものである。さらに赤外反射層と最外層の間
に金属薄膜による着色層を挿入することによって、多種
多様な用途への応用を可能とした。特に本発明に係る可
視光選択透過膜は必然的に高周波電磁波シールド特性を
備えているため、窓用としての用途に最適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例Iで得た可視光選択透過膜の光学特性を
示す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸化亜鉛もしくは酸化チタンから選ばれた少なく
    とも一つの酸化物を有する第1層と、アルミニウムもし
    くはシリコンを含有する酸化亜鉛を有する第2層と、酸
    化錫もしくは酸化チタンから選ばれた少なくとも一つの
    酸化物を有する第3層とを備えてなることを特徴とする
    可視光選択透過膜。
  2. (2)第2層と第3層の間に厚さ5nmから50nmの
    有色薄膜層を挿入してなる請求項(1)に記載の可視光
    選択透過膜。
  3. (3)第2層におけるアルミニウムもしくはシリコン含
    有量が亜鉛の原子数に対して0.5〜20原子%である
    請求項(1)もしくは(2)に記載の可視光選択透過膜
  4. (4)第1層、第2層、第3層がこの順で透明基体上に
    形成されてなる請求項(1)もしくは(2)に記載の可
    視光選択透過膜。
  5. (5)第3層の厚さが10〜300nmである請求項(
    1)、(2)あるいは(4)のいずれか1項に記載の可
    視光選択透過膜。
  6. (6)第1層、第2層、第3層の厚さがそれぞれ10〜
    300nm、100〜1000nm、10〜300nm
    である請求項(1)、(2)あるいは(4)のいずれか
    1項に記載の可視光選択透過膜。
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