JPH01261358A - 芳香族ポリカーバメートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーバメートの製造方法

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JPH01261358A
JPH01261358A JP8856588A JP8856588A JPH01261358A JP H01261358 A JPH01261358 A JP H01261358A JP 8856588 A JP8856588 A JP 8856588A JP 8856588 A JP8856588 A JP 8856588A JP H01261358 A JPH01261358 A JP H01261358A
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aqueous solution
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JP8856588A
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Norisue Takeshita
竹下 徳末
Tadashi Yao
正 矢尾
Tetsuo Takano
哲雄 高野
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、N−フェニルカーバメートとメチレン化剤を
原料とするポリメチレンポリフェニルポリカーバメート
(以下、ポリカーバメートと略記する)の製造法に関す
る。
より詳しくは、触媒の酸水溶液中でN−フェニルカーバ
メートにホルムアルデヒドなどのメチレン化剤を作用さ
せて縮合反応によりポリカーバメ −トを製造する方法
において、芳香族系有機溶剤ヲ用いて反応混合物からメ
チレンジフェニルジカーバメート生成物を効率的に分離
し、かつ触媒の酸水溶液を長期間反復使用することがで
きる、改良されたポリカーバメートの製造方法に関する
ポリカーバメートは医薬、農薬、化成品の中間原料とし
て有用な物質であり、特に熱分解により容易に対応する
ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(以下、
単にポリイソシアネートと略記する)に転化されること
から、ポリイソシアネート製造の中間体として有用であ
る。
ポリイソシアネート、中でも2核体のメチレンジフェニ
ルジイソシアネート(以下、MDIと略記)は、ポリウ
レタンエラストマーおよび被覆材料製造の原料として有
用な物質であり、この用途における使用量は、揮発性が
高く毒性の強いことが問題となっているトリレンジイソ
シアネート(TDI)を現在では凌いでおり、工業的規
模での大量生産が行われている。
〔従来の技術〕
従来、芳香族イソシアネート類は一般に芳香族ニトロ化
合物を水素還元して芳香族アミンを得、これにホスゲン
を作用させてイソシアネートとすることにより工業的に
生産されてきた。しかし、この方法は工程が複雑な上、
有毒なホスゲンを使用すること、塩化水素が大量に副生
ずることなどの問題点があった。そこで、ホスゲンを使
用しない芳香族イソシアネート類の製造方法が20年来
盛んに研究されている。
ホスゲンを使用しない方法は、■直接法と、■カーバメ
ート経由法に大別される。
第一の直接法は、不活性溶剤中で芳香族ニトロ化合物に
パラジウム系触媒の存在下で一酸化炭素を作用させ、芳
香族イソシアネート化合物を直接製造する方法であるが
、反応条件が過酷である、触媒の生産性が低い、副反応
が併発しやすいといった欠点がある。さらに、致命的な
ことに、この方法はMDIのような多核構造のポリイソ
シアネートの製造に適用することは困難である。
第二のカーバメート経由法は、芳香族ニトロ化合物とア
ルコールとに白金族金属触媒またはセレン触媒の存在下
で一酸化炭素を作用させて、中間生成物の芳香族カーバ
メートを得、次いでこのカーバメートを熱分解して芳香
族インシアネートを得る方法である。
本発明のポリカーバメートの製造法は、この第二〇カー
バメート経由法による上記ポリイソシアネートの製造に
おいて実施されるものである。この方法は、下記反応式
に示すように、N−フェニルカーバメー) (1)を酸
触媒の存在下でホルムアルデヒド等のメチレン化剤との
縮合により架橋してポリカーバメート(n)を生成させ
るものであり、この縮合反応については、例えば、米国
特許第2.946.768号および特公昭57−570
29号などに開示されている。
(式中、mは0または1〜6の整数、Rは炭素数1〜6
の低級アルキル基を意味する)。
得られたポリカーバメートは、熱分解すると、式(II
I)で示される対応するポリイソシアネートに転化され
る。
(III) (式中、mは上と同じ意味である)。
この方法は、原料となるN−フェニルカーバメートをニ
トロ化合物あるいはアミノ化合物から合成する優れた方
法が近年開発されたため、ポリカーバメートおよびポリ
イソシアネートの存利な製造法として注目されている。
上記一般式(III)のポリイソシアネートうち、ピュ
アMDIと一般に呼ばれる4、4”−メチレンジフェニ
ルジイソシアネート (以下、4.4’−MDIと略記
する)が最も機能性が高く、そのため高価値の製品であ
る。したがって、ポリイソシアネート製造原料となる一
般式(II)のポリカーバメートについても、4,4゛
−メチレンジフェニルジカーバメート (以下、4.4
’−MDtJと略記する)を高収率で製造することが望
まれ、それには原料のN−フェニルカーバメートの反応
率が高いと同時に、4.4°−MDUへの選択率が高い
ことが必要である。
しかし、上記縮合反応において、4.4’−MDU以外
のMDU異性体、すなわち、2.2’−MDUおよび2
.4’ −M D Uの生成や、3核体以上〔一般式(
11)でm≧1〕のポリカーバメートの生成が避けられ
ない。
ところが、これらのポリカーバメート縮合生成物は沸点
が非常に高いので、縮合生成物を蒸留により各化合物に
分離して、望ましい4,4°−MDUを単離することは
非常に困難である。そのため、縮合生成物の蒸留による
精製は、従来は未反応のN−フェニルカーバメートの回
収を行うにとどめ、残留するポリカーバメート混合物は
そのまま熱分解工程に供給していた。従って、熱分解反
応生成物は、縮合反応生成物に含まれる各種のポリカー
バメートに対応する各種のポリイソシアネート、すなわ
ち、望ましい4,4°−MD I以外に、2.4’−お
よび2,2°−MD I、ならびに3核体以上の多核体
ポリイソシアネート等を含有する混合物となり、これを
通常は蒸留などの手段により精製していた。
一方、上記の縮合反応において、酸触媒として−gに無
機酸の水溶液が大量に使用される0反応終了後、有機物
質(ili1合反応主反応生成物未反応N−フェニルカ
ーバメート)を分離した後に残る酸水溶液は強酸性であ
り、また多くの有機物質を含有するため、そのまま廃棄
すると環境汚染を引き起こす、しかし、その無害化処理
には大きな経済的負担を伴う。
この酸触媒の使用量を低減させる方法として、反応混合
物を50℃以上に加熱して油水分離を行うか、あるいは
室温まで冷却した後で濾過などの固液分離を行って有a
物質を回収した後、残留する酸水溶液を縮合反応に再使
用することが提案されている(特公昭57−57030
号)。
しかし、この方法は、原料のN−フェニルカーバメート
の反応率が低い場合には、有機物質中に比較的低融点の
原料が多く含まれることになり、その目的を有効に達成
できるが、原料の反応率が高い場合には、次に述べるよ
うに、工業的規模での実施は困難であることが判明した
すなわち、原料の反応率が高い場合には、反応後に得ら
れた反応混合物中の有機物質は非常に高沸点のMDUを
主成分とするポリカーバメート生成物がほとんどである
。この混合物を油水分離するには、一般に縮合反応温度
よりさらに高温の加熱を必要とし、副反応が起こって反
応生成物が劣化する可能性が大きい、一方、冷却して固
液分離により有機物質を分離しようとすると、室温程度
の冷却ではポリカーバメートが粘稠となるため、さらに
低温への冷却が必要であり、冷却に要するコストが嵩む
また、これらの分離方法では分離が不完全なため、回収
されたポリカーバメート生成物には、触媒である酸がか
なり含まれており、これを水洗により完全に除去するに
は多量の洗浄水が必要であり、その廃水処理を行わなけ
ればならないので、操作が煩雑になる。一方、残留する
酸水溶液中にもポリカーバメート生成物が含まれており
、このような酸水溶液を縮合反応に再使用しても、効率
的に縮合反応を行うことが困難である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑み、反応率が
高い場合であっても縮合反応混合物から効率的に触媒の
酸水溶液と有機物質層とを油水分離することができ、そ
れにより分離された酸水溶液を縮合反応に長期間反復使
用することが可能となり、しかも分離された有機物質層
から4,4°−MDUを高純度で容易に取得することの
できる、上記縮合反応の工業的規模での実施に非常に有
用なポリカーバメートの製造方法を提供するものである
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、縮合反応混合物に芳香族県有1a溶剤を添
加して有機物質を溶解させた後、油水分離することによ
って、 ■縮合反応生成物であるポリカーバメートおよび未反応
のN−フェニルカーバメートは芳香族系溶剤にほぼ完全
に溶解するので、分離された酸水溶液中には有機物質が
ほとんど存在せず、酸触媒の反復使用において有機物質
を除去する必要がなく、そのまま縮合反応に再循環でき
る、 ■縮合反応生成物および未反応原料の溶解性がよく、溶
剤の使用量が少量ですむので、効率的に油水分離が行え
る、 ■油水分離後の芳香族系溶剤溶液から4,4°−MDU
が優先的に析出するため、4,4°−Ml)IJが富化
された高品質のポリカーバメート生成物を取得すること
ができ、これを熱分解することにより、商品価値の高い
4.4’−MDIを高濃度で含むピュアMDtに相当す
るポリイソシアネートを直接製造することができる、お
よび ■芳香族系溶剤は疎水性であり、酸水溶液と完全に分離
し易く、分離された有機層の洗浄などの後処理も容易で
ある、 という利点が得られることを知り、この知見に基づいて
本発明を完成した。
ここに、本発明の要旨は、触媒の酸水溶液中でN−フェ
ニルカーバメートをメチレン化剤と縮合反応させてポリ
カーバメートを製造する方法において、縮合反応で得ら
れた反応混合物を芳香族系有機溶剤で処理して、酸水溶
液層と反応生成物を含有する有機溶剤層とに油水分離し
、分離された前記酸水溶液層を前記縮合反応に再使用す
ることを特徴とする、ポリカーバメートの製造方法であ
る。前記酸水溶液から分離された前記有機溶剤層から反
応生成物を析出させることにより、メチレンジフェニル
ジカーバメートを取得することができる。
〔作用〕
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明のポリカーバメートの製造方法の出発原料は、上
記−形式(1)で示されるN−フェニルカーバメートで
ある。−形式(1)において、Rはメチルもしくはエチ
ルであるのが、ポリカーバメートの熱分解反応が容易と
なることから特に好ましい。
メチレン化剤としては、ホルムアルデヒドまたはホルム
アルデヒドを発生させる物質が使用される。ホルムアル
デヒドを発生させる物質とは、縮合反応条件下で分解等
によりホルムアルデヒドを発生させる物質であり、その
具体例には、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、メ
チラールおよびその他のホルマール類が含まれる0通常
は、主として経済的理由から、ホルムアルデヒド水溶液
(ホルマリン)が使用される。
酸触媒としては、硫酸、塩酸、リン酸、ポリ硫酸、ポリ
リン酸、ホウ酸、臭化水素酸、過塩素酸などの無機酸、
三フフ化ホウ素などのルイス酸、およびメタンスルホン
酸などの有機酸が使用できるが、特に硫酸が好ましい。
以下、説明の簡略化のために、ホルムアルデヒドでメチ
レン化剤を、また硫酸で酸触媒を代表させて説明する。
ホルムアルデヒドとN−フェニルカーバメートとの供給
比は、モル比で0.4〜0.6の範囲内が好ましい。こ
の供給比を下回ると原料の転化率が低く、効率的に縮合
反応を実施できず、また上回ると高沸点物(すなわち、
3核体以上の多核体)の生成割合が増大し、望ましいM
DUへの選択率が低下する。
使用する硫酸水溶液の酸濃度は好ましくは20〜80重
量%、さらに好ましくは40〜60重量%である。
供給する硫酸濃度が20重量%未満の場合、あるいは8
0重量%を超える場合には、目的とする縮合生成物への
選択率が低くなる傾向がある。
硫酸水溶液とN−フェニルカーバメートとの供給比は、
N−フェニルカーバメートに対する硫酸のモル比で2以
上とすることが好ましい、この供給比を下回ると、縮合
反応に対する反応促進効果が低下する。
反応温度は好ましくは60〜120℃、さらに好ましく
は80〜100℃である。反応温度が低すぎると縮合反
応速度が低下し、一方、高くなりすぎると高沸点生成物
の生成量が増加する。
反応時間は反応条件により異なるが、0.1〜10時間
、好ましくは0.5〜5時間である。反応時間が短すぎ
ると反応は完結せず、長すぎると副反応の併発が著しく
なるからである。
縮合反応は、回分式、連続式および半連続式のいずれで
も実施でき、また反応成分の添加量にも特に制限はない
が、一般にはN−フェニルカーバメートと酸触媒の混合
物にメチレン化剤を添加することにより反応を実施する
ことが好ましい。
縮合反応で得られた反応混合物に、本発明により芳香族
県有i溶剤を添加する。芳香族系溶剤の添加量は、原料
であるN−フェニルカーバメートに対する重量比で0.
1〜10倍量の範囲が好ましく、さらに好ましくは1〜
5倍量である。0.1倍量未満では、反応混合物中に存
在する有機物質をすべて溶解することが困難であり、1
0倍量を超えると、溶剤のコストおよび生成物と溶剤の
分離コストが割高となり、経済的に不利である。なお、
この芳香族系溶剤の添加量は、縮合反応生成物の全量を
溶解すれば目的を達成するので、添加温度に応して適宜
調節することができる。
芳香族系溶剤の添加温度は、溶解度が添加温度に伴って
増大するので、可及的に高いことが好ましいが、使用す
る芳香族系溶剤の沸点および縮合反応温度のいずれか低
い方を超えるべきではない。
芳香族系溶剤の沸点を超えると、溶剤の沸騰により操作
が煩雑となり、また、縮合反応温度を超えると、上述し
たように好ましくない副反応の併発が著しくなるからで
ある。
芳香族系溶剤の添加後、混合物を通常は攪拌して、反応
生成物などの有機物質を有機溶剤に完全に溶解させる。
その後、油水分離処理により、硫酸水溶液N(水層)と
芳香族県有a溶剤層とに分離する。
硫酸水溶液層は、そのまま、あるいは適当な濃縮後に、
触媒として縮合反応に再使用される。この硫酸水溶液は
未反応原料、反応中間体、縮合反応生成物および副生物
などの有機物質を含有しているが、その量は合計で0.
1重量%未満と非常にHIitであるので、酸触媒の再
使用を長期間反復実施しても反応成績に著しい悪影響を
及ぼさない。
また、後出の実施例にも示すように、酸触媒の再使用に
際して、追加の酸の補給を必要としないので、反応系を
酸触媒に関して実質的にクローズド化することができる
。循環再使用中に硫酸水溶液中の有機物の量が増大して
きた場合には、少量を廃液として抜きとり、廃液処理す
るが、その処理量は非常に少量ですむ。
一方、芳香族系溶剤層を冷却すると、優先的に4.4°
−MDUが析出するので、それにより4.4’ −MD
Uを高濃度←含む高品質のポリカーバメート生成物を取
得することができる。この析出処理に先立って、必要に
応じて、この溶液を濃縮してもよいが、上記の有機溶剤
の添加量および添加温度の適当な選択によりこの濃縮が
不要となるようにすることが好ましい、残留する母液か
ら蒸留により芳香族系溶剤を回収し、この溶剤は縮合反
応生成物の処理に再使用される。取得した反応生成物を
熱分解して対応するポリイソシアネートに転化させると
、商品価値の高い4.4’−MDIを高濃度で含有する
ピュアMDIに相当する高品質のポリイソシアネートが
直接得られる。
芳香族炭化水素溶剤としては、ベンゼンならびにそのア
ルキルおよび/またはハロゲン置換体が適当である。た
だし、上述した本発明の目的が達成される限り、他の芳
香族系溶剤も使用できる。
また、溶剤回収操作を容易にするために、溶剤は常圧沸
点が200℃以下のものが特に好ましい。このような芳
香族系溶剤の具体例としては、ベンゼン、トルエン、0
−キシレン、−一キシレン、p−キシレン、エチルベン
ゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、0−クロロト
ルエン、m−クロロトルエン、p−クロロトルエン、0
−ジクロロベンゼン、訃ジクロロベンゼン、p−ジクロ
ロベンゼンなどがある。
これらは単独で用いても、2種以上を混合してもよい。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例により例示する。実施例中、%は
特に言及のない限り重量%である。
去11上 温度計、攪拌機、還流冷却器および滴下漏斗を取りつけ
たsoo aJ容のフラスコに、エチルN−フェニルカ
ーバメート (RP C) 33.3g 、 96%硫
酸102.1 gおよび蒸留水76.1gを入れ、内容
物を攪拌しなから油浴で50℃まで加熱した後、37%
ホルムアルデヒド水溶液6.49 gを滴下した0滴下
終了後、混合液を撹拌しながら70℃に加熱し、この温
度に60分間保持した後、90℃に加熱してさらに2時
間線合反応させた。
反応終了後、得られた反応混合物に熱トルエン(約50
℃)15Mを添加し、温度90℃の混合液を約10分間
攪拌して反応生成物をトルエンに十分に溶解させた後、
硫酸層を分液し、トルエン層は熱水(100cd)で洗
浄した。その結果、180.6 gの硫酸層と160.
2 gのトルエン層が得られた。トルエン層を高速液体
クロマトグラフィーにより分析したところ、このトルエ
ン層には未反応のRFe5.5g、 4.4°−MDU
17.5g、2.4’−MDU 2.5gが含まれてい
た。このトルエン溶液を室温に冷却して14.5 gの
析出物を回収した。この析出物の組成は、RFe5.2
%、4,4°−M D U93.2%、2.41−MD
Uo、3%であった。すなわち、析出前のトルエン溶液
中の各成分の含有量に比べて、析出物は4.4’−MD
Uを非常に高い割合で含有し、4,4゛−MDUが優先
的に析出したことがわかる。
回収された硫酸溶液をそのまま触媒として再使用し、上
と同量のE P C33,3gおよび37%ホルムアル
デヒド水溶液6.49gを反応成分として前記反応およ
び生成物回収操作を繰り返し、縮合反応をさらに4回反
復実施した0反応成績を次の第1表にまとめて示す。
第1表 第1表の結果かられかるように、生成物回収操作で分離
された酸水溶液を触媒として再使用し、新たな触媒を追
加せずに反応を反復実施しても、初回に比べて著しい反
応成績の低下が起ころなかった。
スl■IL トルエン(150aJ)の代わりにキシレン(100c
d)を用いて反応混合物を処理した以外は、実施例1と
同様の操作で反応および生成物回収処理を行った。結果
を次の第2表に示す。
第2表 ス111走 トルエン(150cd)の代わりに0−クロロトルエン
(100cd)を用いて反応混合物を処理した以外は、
実施例1と同様の操作で反応および生成物回収処理を行
った。結果を次の第3表に示す。
第3表 トルエン(150cd)の代わりにクロロベンゼン(1
00cd)を用いて反応混合物を処理した以外は、実施
例1と同様の操作で反応および生成物回収処理を行った
。結果を次の第4表に示す。
第4表 比較例としてトルエン(150aJ)の代わりに1メチ
ルエチルケトン/  (100cd)を用いて反応混合
物を処理した以外は、実施例1と同様の操作に洗浄水と
の分離は良くなかった。
〔発明の効果〕
本発明によれば、回収された酸水溶液の長期間の循環再
使用が可能となり、従来の方法と比較して酸の使用量の
節減が図られると共に、酸水溶液のクローズド化により
公害防止の点で非常に有効であり、廃液処理に要する経
費と手間が大幅に節減される。さらに、芳香族系有機溶
剤の使用により反応混合物中の有機物質がほぼ完全に有
機層中に移行するので、従来の分離法では酸水溶液中に
溶解していた分の生成物まで回収することができ、回収
率が増大する。また、酸水溶液から分離された芳香族系
溶剤溶液を冷却することによって、高純度のMDUが析
出するので、この析出物を熱分解して対応するポリイソ
シアネートに転化させると、商品価値の高いピュアMD
Iを容易に得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)触媒の酸水溶液中でN−フェニルカーバメートを
    メチレン化剤を用いて縮合反応させてポリメチレンポリ
    フェニルポリカーバメートを製造する方法において、縮
    合反応で得られた反応混合物を芳香族系有機溶剤で処理
    して、酸水溶液層と反応生成物を含有する有機溶剤層と
    に油水分離し、分離された前記酸水溶液層を前記縮合反
    応に再使用することを特徴とする、ポリメチレンポリフ
    ェニルポリカーバメートの製造方法。
  2. (2)前記酸水溶液から分離された前記有機溶剤層から
    メチレンジフェニルジカーバメートを取得する、請求項
    (1)記載の方法。
JP8856588A 1988-04-11 1988-04-11 芳香族ポリカーバメートの製造方法 Pending JPH01261358A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102267925A (zh) * 2010-06-02 2011-12-07 中国科学院过程工程研究所 一种无机液体酸催化的苯氨基甲酸酯缩合产物的后处理方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102267925A (zh) * 2010-06-02 2011-12-07 中国科学院过程工程研究所 一种无机液体酸催化的苯氨基甲酸酯缩合产物的后处理方法

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