JPH0125792B2 - - Google Patents

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JPH0125792B2
JPH0125792B2 JP61073859A JP7385986A JPH0125792B2 JP H0125792 B2 JPH0125792 B2 JP H0125792B2 JP 61073859 A JP61073859 A JP 61073859A JP 7385986 A JP7385986 A JP 7385986A JP H0125792 B2 JPH0125792 B2 JP H0125792B2
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Japan
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printing ink
silica
printing
ink composition
weight
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Yoshio Ichikawa
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Description

【発明の詳細な説明】 ≪産業上の利用分野≫ 本発明は印刷用インキの組成物に関し、更に詳
しくは被印刷体即ち鉄、アルミニユウムおよび他
の金属ならびにセメント、石膏、ガラス、セラミ
ツクス、プラスチツク、紙、繊維およびその他の
製品の表面またはその塗膜面に不燃で耐熱性、耐
侯性、耐湿性、耐有機薬品性、硬度、屈曲性など
に優れた木目、花柄、幾何学的な模様、或いは文
字その他様々な形状を印刷するため好適な、印刷
用インキの組成物に関する。
≪従来の技術≫ 従来より印刷用インキには高温で焼成するガラ
スインキ以外、不燃で耐侯性に優れ、しかも低温
で硬化するものは見当らない。
通常の印刷物には不燃性や耐侯性が殆ど要求さ
れないが、ビルや住宅などの内外装面や電気関連
その他の産業用機器、或いは家庭用品などの化粧
や表示には不燃性や耐熱性、耐侯性に優れた印刷
物が望まれている。
印刷用インキの成分は顔料(または染料)とこ
れを固着させるビヒクル及び補助剤であつて、こ
の際従来より顔料に無機系のものを使用するケー
スは多いものの、ビヒクルに無機系のものを用い
ることは殆んどないがこれはインキに要求される
種々の性能が無機系のビヒクルには不向きのため
である。
即ちインキの粘度調節が任意にできる、粘着性
が小さく密着性が大きい、大気中に曝されてもあ
る期間ゲル化しない、印刷後の乾燥が早い、印刷
物に屈曲性があるなどの要求を満足させることが
難しいためである。
≪発明が解決しようとする問題点≫ 本発明は粘度を0.3〜300ポアズと広範囲に調節
することができるようにして、凹版印刷、フレキ
ソ印刷、孔版印刷など多種の印刷に使用すること
ができ、一般のインキ分類ではグラビアインキ、
フレキソインキ、スクリーンインキに属するもの
を作ることができるようにしている。
ここで上記凹版印刷は版面全体にインキをつ
け、非画線部のインキを拭きとり、凹画線につま
つたインキを基材に移して印刷するため、そのイ
ンキは流動性が大きく、粘着性が小さく、拭きと
りが容易で、しかも印刷後は早く乾燥することな
どが求められ、その粘度を0.3〜6ポアズである。
またフレキソ印刷用インキは、凹版印刷用イン
キと類似しているが、より速乾性で高濃度、高着
色力のものが求められ、その粘度は1〜10ポアズ
である。
さらに孔版印刷に用いるスクリーンインキは印
刷されたインキ膜が厚くなるため版上でのインキ
の安定性が求められ、前記2種のインキに比し粘
度が20〜300ポアズと高い、その上印刷後の速乾
性が要求されるものである。
本発明はこれらの要求を満たし、かつ印刷物が
屈曲性に富み、不燃で高耐侯性、耐熱性、高硬度
になるものであつて、従来のインキでは満足でき
なかつた様々の用途に使用できるようにすること
を目的とするものである。
また、特に本発明が水を含有する加水分解型の
インキであるのに拘らず印刷用インキの重要な要
素の一つであるポツトライフ即ち大気中に長時間
曝されてもゲル化することがなく、しかも低コス
トで製造できるようにして、従来の技術的課題を
解決し、もつて不燃で耐熱性、耐侯性にすぐれた
印刷物を作るための印刷用インキの組成物を提供
しようとしている。
≪問題点を解決するための手段≫ 即ち、本発明は上記の目的を達成するために、 (a) 式R1Si(OR23(式中、R1は炭素数1〜8の有
機基、R2は炭素数1〜5のアルキル基または
炭素数1〜4のアシル基を示す。)で表わされ
るオルガノアルコキシシランの加水分解物もし
くはその部分縮合物。
(b) 低級脂肪族アルコール (c) 親水性の中・高沸点有機溶剤 (d) 繊維状のチタン酸カリウム (e) 顔料 (f) 超微粒子状の金属酸化物 から成り、固形分が10〜70重量%であることを特
徴とする印刷用インキの組成物を提供するもので
ある。
≪実施例≫ 以下、本発明を構成要件別に詳述する。
(a) 式R1Si(OR23で表わされるオルガノアルコ
キシシランの加水分解物もしくはその部分縮合
物。
オルガノアルコキシシランの加水分解物もし
くは部分縮合物はオルガノアルコキシシランを
加水分解して得られるものである。
オルガノアルコキシシランは水媒体中で加水
分解反応によつて加水分解物を生成するととも
に重縮合反応が生起して、部分縮合物を生成す
る。
かかるR1Si(OR23で示されるオルガノアル
コキシシランR1は炭素数1〜8の炭素を有す
る有機基であり、 例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基などのアルキル基、その他
r−クロロプロピル基、ビニル基、3,3,3
−トリフロロプロピル基、r−グリシドキシプ
ロピル基、r−メタクリルオキシプロピル基、
r−メルカプトプロピル基、フエニル基、3,
4−エポキシシクロヘキシルエチル基、r−ア
ミノプロピル基などである。
またR2は炭素数1〜5のアルキル基または
炭素数1〜4のアシル基であり、例えばメチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ア
セチル基などである。
これらのオルガノアルコキシシランの具体例
として、例えばメチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロ
ピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメ
トキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラ
ン、r−クロロプロピルトリメトキシシラン、
r−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメ
トキシシラン、r−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、r−メタクリルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピ
ルトリエトキシシラン、フエニルトリメトキシ
シラン、r−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルト
リエトキシシランなどを挙げることができる。
これらのオルガノアルコキシシランは、1種
または2種以上を併用することができる。
また、これらのオルガノアルコキシシランの
うち、特にメチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシランが好ましい。
かかるオルガノアルコキシシランの加水分解
物もしくは部分縮合物は、組成物中でオルガノ
アルコキシシランに水を加えて生成したもの、
或いは組成物調整の際に別途加水分解して得ら
れたもの、或る程度水を共沸留去して高分子量
化したもの、を添加して加水分解物の縮合反応
を制御しながら加水分解後に前記(b)の低級脂肪
族アルコールいずれでも良いがインキの粘度を
10ポアズ以上に高める場合は、前記の水を共沸
留去して高分子量化したものを使用する。
この(a)は組成物中においてビヒクルとして結
合剤の働きをするものである。
(a)の組成物中における割合は15〜65重量%、
好ましくは25〜45重量%であり、15重量%未満
で得られる印刷物の密着力が弱くなり、また硬
度が充分に向上せず、一方65重量%を超えると
印刷物の可塑性がなくなり、亀裂や剥離が生じ
やすくなり、また、組成物の保存安定性が悪化
するなどの結果を招き好ましくない。
また加水分解に必要な水の割合は前記オルガ
ノアルコキシシランに対し20〜180重量%であ
り、好ましくは40〜100重量%であるが、前記
(f)に水性のコロイド状アルミナ及びシリカを使
用した場合は、この水を含むものである。
猶、水の割合が20重量%未満では(a)オルガノ
アルコキシシランの加水分解が充分に生起し難
く、一方180重量%を超えると組成物の安定性
が悪化したり、粘度が増大し過ぎたりして好ま
しくない。
かかる水には水道水、蒸留水またはイオン交
換水を用いる。
(b)の低級脂肪族アルコール 低級脂肪族アルコールは(a)オルガノアルコキ
シシランの加水分解物もしくは、その部分縮合
物の縮合反応を前記(c)親水性の中・高沸点有機
溶剤とともに制御するため、また前記(e)顔料の
分散媒として、更にインキ組成物の粘度を調節
するため或いは印刷後の乾燥速度を早せるため
に使用するものである。
かかる低級脂肪族アルコールとしてはメタノ
ール、エタノール、n−プロピルアルコール、
i−プロピルアルコール、sec−ブチルアルコ
ール、tert−ブチルアルコールなどを挙げるこ
とができ、好ましくはi−プロピルアルコー
ル、sec−ブチルアルコールである。
これらの低級脂肪族アルコールは1種でもま
た2種以上でも併用することができる。
本発明の組成物中、低級脂肪族アルコールの
割合は組成物中2〜30重量%、好ましくは5〜
15%であり、2重量%未満では加水分解によつ
て生成したシラノール化合物の縮合が進みすぎ
てゲル化が生起し、また顔料の分散性が充分に
できなくなりまた印刷後の乾燥速度が低下した
りする、一方30重量%を超えると相対的に他の
成分が少なくなり、得られる印刷物の密着が弱
くなつたり、印刷物が薄すぎて目的とする印刷
物を作ることができなくなるなど好ましくな
い。
(c) 親水性の中・高沸点有機溶剤 親水性の中・高沸点有機溶剤が沸点120〜320
℃の範囲内の親水性の有機溶剤のことで、これ
は(1)顔料の分散媒として、(2)本組成物の粘度を
調整するため、(3)印刷工程でインキを大気中に
長時間曝して使用する場合があるため、加水分
解型である本組成物のゲル化を防止するため、
(4)本組成物の乾燥速度を調整するためのもので
ある。
かかる親水性の中・高沸点有機溶剤として
は、エチレングリコールエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、酢酸エチレングリコールモ
ノエチルエーテルなどのエチレングリコール誘
導体や、1,3−ブタンジオール、3−メチル
ペンタン−1,3,5−トリオール、3−メチ
ル−3メトキシブタノール、メトキシブタノー
ル、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコー
ル、シエチレングリコールモノブチルエーテル
などを挙げることができ、これらから成る群よ
り選ばれた1種もしくは2種以上のものが使用
される。
この他親水性の中・高沸点有機溶剤であれば
いかなるものでも使用可能であるが、好ましく
はエチレングリコールモノブチルエーテル、3
−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、
1,3−ブタンジオールなどである。
本発明の組成物中、親水性の中・高沸点有機
溶剤の割合は組成物中5〜40重量%、好ましく
は10〜25重量%であり、5重量%未満では、加
水分解によつて生成したシラノール化合物の縮
合が進みすぎてゲル化が生起しやすくなつた
り、乾燥速度が速くなり過ぎたりし、一方40重
量%を超えると相対的に他の成分が少なくな
り、得られる印刷物の密着力が弱くなつたり、
印刷物が薄すぎて目的とする印刷物を作ること
ができなくなつたりし、また粘度が低くなり過
ぎたりして好ましくない。
(d) 繊維状のチタン酸カリウム 繊維状のチタン酸カリウムは市販のチタン酸
カリウムのウイスカー即ち微細な単結晶繊維の
ことで化学組成はK2O・6TiO2で繊維の平均長
さは10〜50μm、平均径は0.05〜0.5μm、かさ
比重が0.3以下のものである。
本発明においてこのウイスカーは粘度を高め
るため、また印刷物の密着性を改良し、曲げ性
を出すため、或いは耐熱性や耐摩耗性を向上さ
せるために使用するものである。
本発明の組成物中、このチタン酸カリウム繊
維の割合は組成物中0.5〜8重量%、好ましく
は2〜5重量%であり、0.5重量%未満では目
的とする増粘性の付与や、密着性の改善などが
できず、また8重量%を超えると、粘度が高く
なり過ぎたり、前記(e)顔料による着色ができな
かつたりして好ましくない。
(f) 顔料 本発明における顔料は、組成物に色を与える
のが主な目的であるが、同時に粘度や硬さ、乾
燥性、光沢或いはその他の性状にも密接な関連
をもつている。
かかる顔料としては、平均粒径が0.08〜5μm
の非水溶性の無機質顔料1種または2種以上の
ものであり、具体的には市販のチタン、鉄、コ
バルト、クロム、銅などの酸化物やカーボン、
またチタンとアンチモン、チタンとコバルト、
チタンとニツケル、コバルトとアルミニウム、
コバルトとリン、鉄とクロム、クロムとアルミ
ニウム、クロムとスズ、鉄とジルコニウム、銅
とクロム、アンチモンと鉛、鉄と亜鉛などの2
種合成酸化物、或いは鉄とクロムと亜鉛、鉄と
コバルトとクロム、コバルトとクロムとアルミ
ニウム、チタンとアンチモンとクロム、チタン
と鉄と亜鉛、クルムと銅とマンガンなどの3種
合成酸化物や鉄とクロムとアルミニウムと亜
鉛、チタンとニツケルとコバルトとアルミニウ
ムなどの4種合成酸化物などを挙げることがで
きるが、これらに限定されるものではない。
これらの微粒子状の顔料の平均粒径は0.08〜
5μm、好ましくは0.2〜1μmであることが必要
であり、0.08μm未満では色が薄くなつたり、
組成物の粘度が上昇したりする。
一方5μmを超えると得られる組成物の分散
性が悪化したり、印刷面がざらついたりして好
ましくまい。
この顔料の組成物中の割合は1〜60重量%、
好ましくは20〜40重量%であり、1重量%未満
では色が薄すぎたり、得られる印刷膜が薄すぎ
たりする。
一方60重量%を超えると組成物の粘度が上昇
したり、密着力が弱くなつたり、硬度が低下し
たりして好ましくない。
(f) 超微粒子状の金属酸化物 超微粒子状の合属酸化物は市販の平均粒径が
5〜80mμ(nm)の超微粒子状のアルミナ、シ
リカ、チタニア及びコロイド状のアルミナ、シ
リカの1種または2種以上のものである。
本発明においてこの超微粒子状の金属酸化物
は顔料の沈降防止および増粘、出防止、転位性
と着色性の向上のため、また印刷物の耐熱性、
硬度、付着強度、耐摩性などの向上を目的とし
て使用される。
また水性コロイド状アルミナ、シリカを使用
した場合はこの水を(a)オルガノアルコキシシラ
ンの加水分解に使用することができ、このコロ
イド状アルミナ、シリカの固形分は5〜40重量
%である。
前記の金属酸化物のうち、好ましくはコロイ
ド状アルミナおよび、超微粒子状であるアルミ
ナである。
このアルミナは本発明の組成物中の他の固体
成分即ち顔料とは対照的に強く正に帯電する性
質をもつため、組成物の溶液中において顔料と
安定した凝集物を形成するほか、(a)オルガノア
ルコキシシランの加水分解もしくはその部分縮
合物のゲル化を妨げて該組成物を長時間安定化
させるものである。
この超微粒子状の金属酸化物は平均粒径が5
〜80mμ(nm)のためほとんど着色せず、色相
には殆ど影響を与えないものである。
本発明の組成物中におけるこの超微粒子状の
金属酸化物の割合は0.5〜8重量%、好ましく
は1〜4重量%である(但しこの数字はコロイ
ド状アルミナ、シリカの場合はアルミナ、シリ
カ分換算とする。)。
0.5重量%未満では目的とする顔料の沈降防
止および増粘或いは印刷物のの耐熱性、硬度な
どの向上が充分に達成し難く、一方8重量%を
超えると増粘し過ぎたり、着色効果が薄れるな
どの弊害が起こり好ましくない。
前記(a)オルガノアルコキシシランの加水分解時
に、必要に応じて各種の有機酸、無機酸またはア
ルミニウムキレート等の加水分解触媒を使用する
ことができる。
かかる加水分解触媒としては酢酸、無水酢酸、
クロロ酢酸、塩酸、蟻酸、プロピオン酸、マレイ
ン酸、クエン酸、グリコール酸、トルエンスルホ
ン酸などの酸類及びアルミニウムアセチルアセト
ネート、アルミニユウムジ−nプトキシモノエチ
ルアセトアセテートなどのアルミニユウムキレー
トなど、或いはその他の酸、アルミニウムキレー
トを挙げることができる。
これらの中で好ましくは酢酸または無水酢酸で
ある。
また、この加水分解触媒(f)は超微粒子状の金属
酸化物に水性でPHが酸性のコロイド状アルミナま
たはシリカを使用した場合はこれに含まれる酸を
充当することができる。
この加水分解触媒の使用量は加水分解に使用さ
れる水の量に対し、0.03〜10重量%、好ましくは
0.05〜2重量%である。
本発明の組成物は粘度を0.3〜300ポアズに調節
する。
この粘度は(1)本組成物(a)オルガノアルコキシシ
ランの加水分解物もしくはその部分縮合物の粘度
と(2)本組成物(b)低級脂肪族アルコール、(c)親水性
の中・高沸点有機溶剤、(d)繊維状のチタン酸カリ
ウム、(e)顔料、(f)超微粒子状の金属酸化物などの
使用量、特に前記(b)および(f)の使用量により調節
することができる。
前記(a)オルガノアルコキシシランの加水分解も
しくはその部分縮合物の粘度は組成物中で水を加
えて生成したもの、或いは組成物調整の際に別途
加水分解して得られた加水分解物もしくはその部
分縮合物に(b)低級脂肪族アルコールを加えて縮合
反応を制御しながら或る程度水を共沸留去して高
分子量化したものなどを用いることにより異なつ
てくる。
このためインキの種類により調節するものであ
る。
この粘度はグラビアインキ用が0.3〜6ポアズ、
フレキソインキ用が1〜10ポアズ、スクリーンイ
ンキ用が20〜300ポアズに調節する。
本発明の組成物は前記のように(a)〜(f)成分より
なるが、全組成物中の固形物の割合は10〜70重量
%、好ましくは30〜50重量%であり、10重量%未
満では粘度が低すぎたり、得られる印刷物の色が
印刷膜が薄すぎたりする、一方70重量%を超える
とゲル化しやすくなつたり、粘度が上昇しすぎた
り、密着性が悪化したりして好ましくない。
また本発明の印刷用インキの組成物は必要に応
じて硬化促進剤としてナフテン酸、オクチル酸、
亜硝酸、アルミン酸、炭酸などのアルカリ金属
塩、或いはこの他の補助剤として界面活性剤、各
種カツプリング剤、増粘剤、ワツクスその他従来
公知の添加剤を用いることができる。
本発明の組成物を調整するに際しては、例えば
オルガノアルコキシシランに水及び酸を加えて、
これに(b)〜(f)成分を加えて一度に調合してもよい
し、また予めオルガノアルコキシシランの加水分
解物もしくはその部分縮合物を作り、これに(b)〜
(f)成分を加えて調合してもよい。更に(a)と(b)で前
述した如く或る程度の水を共沸留去して高分子量
化したものに(c)〜(f)を加えて調合してもよい。
この調合液は高速撹拌機、ボールミルその他の
分散機により均一な安定性の良い分散液とするの
が可能である。
このようにして得られた本発明の印刷用インキ
は凹版印刷、フレキソ印刷、孔版印刷などに使用
することができる。
凹版印刷には彫刻凹版式とグラビア式の2種が
あり、いずれも画線部が凹状版でインキをその凹
部につめて印刷するものである。
この印刷法によつて得られる印刷物は厚くイン
キをつけることができるので凹凸があり、迫力の
ある印刷効果が得られる。
本発明の組成物はこの凹版印刷用のインキとし
て好適であるが、一般にはグラビアインキ及び特
殊グラビアインキと呼ばれるものに属するもので
あり、これらは殆ど同質のものであるが、グラビ
アインキが紙を印刷対象とするものであるのに対
し、特殊グラビアインキはプラスチツクや建材な
ど特殊な印刷素材を対象としている。
凹版印刷用のインキは全てのインキの中で最も
低粘度で流動性が大きく、粘着性が小さく、拭き
とりが容易で、しかも印刷後は早く乾燥すること
が望ましいものである。
フレキソ印刷はゴム版または感光性樹脂版のよ
うな弾性凸版を使用する印刷法で、これに使用す
るフレキソインキはグラビアインキに比し粘度が
高く、顔料比率の高い高着色のものであり、印刷
後は速乾性のものである。
孔版印刷はスクリーン印刷と謄写印刷があり、
いづれも網目を通してインキをすりこんで印刷す
る。
この印刷法は最も厚盛に印刷できるので、グラ
ビア印刷よりも更に迫力のある印刷物ができる。
このためスクリーンインキは粘度が20〜300ポ
アズと高く、印刷後のインキの安定性が求めら
れ、その上速乾性が求められる。
本発明の組成物はこれらの要求性能を充分に満
足されるものであり、更に印刷物が従来の印刷用
インキでは望むべくもない不燃で超耐侯性のもの
になる。
本発明の組成物を、これらの印刷法により印刷
し、70〜300℃で1〜60分加熱すると硬化する。
しかし基材がセメント製品のようにポーラスな
ものの場合は、常温のみで硬化させることができ
る。
そしてこの硬化した印刷物は250℃前後で60分
位の加熱をしない限り更に約20日間にわたり硬化
が進行する。
これは前記の条件以下で硬化させた場合は水酸
基が残存しているためであるが、実際にはこの状
態で充分使用できるものになる。
このため通常の硬化条件は、加熱温度が80℃の
場合加熱時間は約40分、100℃の場合は約30分、
120℃の場合は約20分、150℃の場合は約10分であ
る。
更に加熱方法として遠赤外線加熱装置を使用す
ると加熱時間が前記の1/2から1/3に短縮すること
ができる。
これは本発明によつて印刷された印刷物が遠赤
外線領域の放射率が高いためである。
こうして得られた印刷物は硬度が鉛筆硬度で3
〜4Hになり、水による連続120時間の煮沸試験、
更に500℃で連続120時間の耐熱試験にも全く変化
が起きないものになる。
本発明の組成物は凹版印刷、スクリーン印刷或
いはアレキソ印刷などの方法により紙をはじめ
鉄、アルミニウム、ステンレスおよびその他の金
属ならびにセメント、石膏、ガラス、セラミツク
ス、プラスチツクおよびその他の製品の表面また
はその塗膜面に印刷し、加熱硬化させると、不燃
で耐熱性、耐侯性、耐海水性、耐熱水性、耐有機
薬品性、硬度、屈曲性などに優れた印刷物を作る
ことができ、ビルや住宅などの、内外面、屋外構
築物、各種の産業機器や家庭用機器などに使用で
きるものである。
以下、実施例を挙げ本発明を更に具体的に説明
するが、本発明は特許請求の範囲を超えない限り
以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、断らない限り
重量基準である。
本発明組成物を用いて各種の基材に耐久性の不
燃化粧模様及び文字を印刷し、その性能を調べる
ため、第1表に示すNo.1〜No.5の5種類の組成物
を作製した。
組成物No.1はメチルトリメトキシシラン20部に
水道水10部と無水酢酸0.1部を加えた混合物を15
〜30℃の温度に保持し、撹拌しながら20時間の加
水分解反応を行つた。
次にイソプロピルアルコール8部、エチレング
リコールモノブチルエーテル20部、チタン酸カリ
ウムウイスカー2部、顔料(FeとMnの合成酸化
物−黒色)35部、超微粒子状アルミナ3部を加え
た混合物を15〜30℃の温度下においてボールミル
で3時間混練して得たものである。
組成物No.2はメチルトリメトキシシラン22部に
コロイド状アルミナ20部と無水酢酸0.2部を加え
た混合物を15〜30℃の温度に保持し、撹拌しなが
ら20時間の加水分解反応を行つた。
つぎにエチルアルコール10部を加え70〜80℃の
温度下で水をエチルアルコールとともに共沸し
て、粘度を高めた後、エチレングリコールモノブ
チルエーテル5部、3−メチルペンタン−1,
3,5−トリオール7部、チタン酸カリウムウイ
スカー4部、顔料(FiとFeとZnの合成酸化物−
茶色)32部を加えた混合物を15〜30℃の温度下に
おいてボールミルで3時間混練して得たものであ
る。
組成物No.3は組成物No.1と同様の操作で得たも
のである。
組成物No.4は組成物No.1のメチルトリメトキシ
シラン及び水道水に代えてメチルトリメトキシシ
ラン及びコロイド状シリカを用いたもので、その
他はNo.1と同様の操作で得たものである。
組成物No.5は組成物No.2のメチルトリメトキシ
シラン及びコロイド状アルミナに代えてメチルト
リメトキシシラン及び、水道水を用いたもので、
その他はNo.1と同様の操作で得たものである。
つぎに後掲第1表の組成物No.1〜No.5の物性を
調べた。
その結果を第2表に示す。なお、第2表の試験
項目は、下記に従い測定したものである。
[粘度] B型粘度計による(JIS K5702) [PH] PH計による(JIS Z8802) [貯蔵安定性] 金属容器に入れて密閉し、35℃、50℃、70℃
で72時間保持し、常温まで自然冷却した。
その時の粘度と、標準組成物の粘度を比較し
た。
プラスチツク容器(PP)に入れて密栓し、
3ケ月間室内に放置してその状態を観察した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) 式R1Si(OR23(式中、R1は炭素数1〜8
    の有機基、R2は炭素数1〜5のアルキル基ま
    たは炭素数1〜4のアシル基を示す。)で表わ
    されるオルガノアルコキシシランの加水分解物
    もしくはその部分縮合物 (b) 低級脂肪族アルコール (c) 親水性の中・高沸点有機溶剤 (d) 繊維状のチタン酸カリウム (e) 顔料 (f) 超微粒子状の金属酸化物 から成り、固形分が10〜70重量%であることを特
    徴とする印刷用インキの組成物。 2 前記組成物の粘度が0.3〜300ポアズ(P)で
    ある特許請求の範囲第1項記載の印刷用インキの
    組成物。 3 前記(a)オルガノアルコキシシランの加水分解
    時に加水分解触媒を使用する特許請求の範囲第1
    項記載の印刷用インキの組成物。 4 前記(c)親水性の中・高沸点有機溶剤は沸点が
    120〜320℃である特許請求の範囲第1項記載の印
    刷用インキの組成物。 5 前記(d)繊維状のチタン酸カリウムの平均繊維
    径が0.05〜0.5μmであり平均長が10〜50μmであ
    る特許請求の範囲第1項記載の印刷用インキの組
    成物。 6 前記(e)顔料が不水溶性の無機顔料から選ばれ
    た少なくとも1種であり、その平均粒径が0.08〜
    5μmである特許請求の範囲第1項記載の印刷用
    インキの組成物。 7 前記(f)超微粒子状の金属酸化物が超微粒子状
    のアルミナ、シリカ、チタニア及びコロイド状の
    アルミナ、シリカから選ばれた少なくとも1種で
    ある特許請求の範囲第1項記載の印刷用インキの
    組成物。 8 前記超微粒子状のアルミナ、シリカ、チタニ
    アの平均粒径が5〜80mμである特許請求の範囲
    第7項記載の印刷用インキの組成物。 9 前記コロイド状のアルミナ、シリカの固形分
    が5〜40重量%である特許請求の範囲第7項記載
    の印刷用インキの組成物。 10 前記コロイド状のアルミナ、シリカのアル
    ミナ、シリカ分の平均粒径が5〜80mμである特
    許請求の範囲第7項記載の印刷用インキの組成
    物。
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