JPH01253482A - 取扱容易な感熱孔版印刷用原紙及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、取扱が容易な改良された感熱孔版印刷用原紙
及びその製造方法に関するものである。

（従来の技術） 加熱により穿孔され易いプラスチックフィルムとインク
透過性のめる基材とを積層接着した感熱孔版印刷用原紙
が軽印刷分野に広く用いられている。この種原紙は、穿
孔を容易にするために極めて薄いプラスチックフィルム
を用い、又インク透過性をよくするために薄葉紙や紗等
の基材を用いているので、全体として腰が弱く、手によ
る取扱や印刷機での走行性等がよくないものが多かった
。

特にプラスチックフィルムを用いた場合には帯電する傾
向が大きく、原紙同志、あるいは紙と原紙、器材と原紙
などの間に電気力によるまつわり付きが生じて、取扱性
不良、走行性不良、しわの発生、機械の誤動作などのト
ラブルを起こすことが多かった。

（発明が解決しようとする課題） 従来の感熱孔版印刷用原紙（以下、単に原紙と記す）に
は帯電性を減少させるために、帯電防止用薬剤類をプラ
スデックフィルムに混入或いは塗布したものがあるが、
これらの原紙は帯電によるトラブル減少には有効であっ
ても、接着剤を施用した場合に、接着性が箸しく悪く、
且つフィルム面と接触する物体を帯電防止剤で汚染する
という問題点があった。特に原紙のフィルム面と接触す
る穿孔のためのサーマルヘッドがこれで汚染されると、
種々の１〜ラブルの原因となるので避けねばならない。

又、この種の帯電防止プラスチックフィルムは帯電防止
剤の練り込みや塗布のために余分な手間を要するなどの
多くの欠点を持っていた。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、原紙の積層の接着剤として導電性あるいは帯
電防止性の接着剤を用いて、導電性あるいは帯電防止性
の接着剤層を原紙中に形成させることを特徴とするもの
である。

ここで、導電性があるものとは、同化した接着剤層の体
積抵抗比率を低下させて電荷の拡散を早めるタイプのも
のを指し、帯電防止性があるものとは体積抵抗率よりも
主として表面抵抗率を低下させて電荷の拡散を早めるタ
イプのものを指１゜導電性の接着剤としては、接着剤自
体が導電性の構造のもの、例えば第４級アンモニウム基
を有するアクリル樹脂等を用いることもできるし、又プ
ラスチックスに混入して導電性プラスチックスを作るた
めに用いられているカーボンブラック、その伯の導電剤
を混入した接着剤を用いることもできる。

帯電防止性の接着剤としては、プラスチックの帯電防止
のために塗布或いは混入するために用いられる帯電防止
剤を混入した接着剤が用いられる。

導電剤を例示すると、導電性のカーボンブラック、グラ
ファイト、酸化錫、酸化亜鉛、金属粉末等があげられ、
帯電防止剤としては、各種のカヂオン系、アニオン系、
非イオン系、両性の帯電防止剤が用いられる。

接着剤が必要とする導電性あるいは帯電防止性の程度と
しては、通常のプラスデック性の接着剤の体積抵抗比率
である１０　　Ω−ｃｍ、又は表面抵抗率１０　　Ωよ
りも明らかに低下した程度、即ら体積抵抗比で１０　　
Ω−ｃｍ、表面抵抗率で１０　０よりも低下させるよう
にすべきである。

（作　用〕 導電性あるいは帯電防止性の接着剤層を有する原紙は、
原紙の加工機や印刷機などの走行、及び手による取板な
どの際に、静電気帯電によるトラブルを生じないという
有用な効果があるが、これは主としてプラスチックフィ
ルム面に生成した静電荷が容量的に結合した導電性ある
いは帯電防止性の接着剤層に移り、この層で拡散するた
めと推察される。又、接着剤層は必ずしもプラスチック
フィルムに沿った平らな層ではなく、基材の繊維により
生成された鋭角の部分を有覆るが、電荷は接着剤層の鋭
角に凸出した部分に集まって、ここから特に有効に大気
中に拡散されることも考えられる。この作用は比較的粒
径の大きい導電剤を混入した際にも、接着剤層から突出
した導電剤によって、電荷が集められて、有効に人気中
に拡散されるものと考えられる。また、既に述べたよう
に、帯電防止性プラスチックフィルムはその表面に帯電
防止剤の８層を有していると考えられるので、接着剤と
の接着が悪いが、本発明では帯電防止したプラスチック
フィルムを用いる必要がないので、良好な接着を示す。

さらに、本発明の原紙では、帯電防止剤や導電性はサー
マルヘッドと直接接触するフィルムの面にはないので、
サーマルヘッドを汚染することがない。

〔実施例〕

以下実施例で本発明を説明づる。

実施例１ 厚さ２ミクロンのポリニスデルの熱収縮性二軸延伸フィ
ルムに、旭化成工業■製エポキシ樹脂Ａ　Ｅ　Ｒ３３０
とその硬化剤である三相化学ｖｉＪ製サンマイド３０５
の混合物、及びこれに両性の帯電防止剤である花王■製
エレクトロストリッパーＡＣを樹脂分に対して５　ＰＨ
Ｒ添加したものをイソプロピルアルコールとｎヘプタン
との混合溶剤で溶解した溶液を、不揮発分として１．５
グラム／ＴＩｔの割合で塗布乾燥する。次にこの面に９
．５グラム／尻のインク透過性が大きなマニラ麻薄葉紙
を圧着して連続的に巻き取った後、４０℃で７２時間放
置して樹脂分を硬化させた。こうして１ｑた原紙を、リ
コー仔１製デジタル孔版印刷機プリポー１−３３８７０
により、印刷原紙としての走行性および印刷性をテスト
したが、良好な結果を得た。

比較のために、帯電防止剤エレクトロストリッパーＡＣ
を配合することなく上記の操作をくりかえして得た原紙
は、帯電性が大きく原紙が印刷機の送りローラーに巻ぎ
つくなどの欠点があり、満足に印刷機にかけることがで
きなかった。

静電気の発生状態を比較するために、上記原紙を幅２８
０ミリにスリットしたものを内径５０ミリの紙管にフィ
ルム面を巻きの内側にして１５０メートル巻き、相対湿
度５０％、２０’Ｃの室内で放置後、巻出したフィルム
面の帯電圧を測定した。接着層に帯電防止剤を配合して
いない比較リンプルは３キロポル１−以上の帯電圧を示
したが、帯電防止剤を配合したものとは帯電圧２００ボ
ルト以下であった。

また、比較のために帯電防止剤を配合した接着剤と、配
合していない接着剤とをそれぞれポリエステルフィルム
上に不揮発分で１ミクロンの厚みに塗布硬化させた表向
の表面抵抗率を測定したが、配合したものは相対湿度５
０％、２０°Ｃにおいて１０１０Ω、配合していないも
のは１０　　Ωであった。

実施例２ 接着剤として、エポキシ樹脂Ａ　Ｅ　Ｒ３３０と溶剤と
カーボンブラックとを予め練り合わけたマスターバツヂ
を用いて、導電性カーボンブラックを樹脂分に対してＴ
ｏ　Ｐｉｌｌ？添加し、硬化剤を配合した接着剤の混合
溶液を用い、その他は実施例１と同様にして原紙を作っ
た。この原紙を、実施例１と同様にして印刷テスｌ〜を
行い、良好な結果を１９だ。

実施例１と同様に測定したフィルム面の帯電圧は５０ボ
ルト以下であった。

また、比較のためにカーボンを配合した接着剤と、配合
していない接着剤とをそれぞれ硬化させて体積抵抗率を
測定した。配合したものは１０”Ω−Ｃ１ｎ　、配合し
ていないものは１０　　Ω−ｃｍであった。

〔発明の効果〕

本発明によると、帯電によるまつわり、取扱性不良、ご
みの吸着、印刷機の走行不良等のトラブルのない良好な
原紙が得られ、且つこの原紙を特別の工程を付加するこ
となく容易に製造できるという効果がある。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、熱収縮性プラスチックフィルムにインク透過性基材
   を積層した感熱孔版印刷用原紙において、積層の接着剤
   層として導電性又は帯電防止性の接着剤層を用いた取扱
   容易な感熱孔版印刷用原紙。 ２、熱収縮性プラスチックフィルムとインク透過性基材
   とを導電剤又は帯電防止剤を配合した接着剤により接着
   積層することを特徴とする取扱容易な感熱孔版印刷用原
   紙の製造方法。