JPH0125144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、屋内を区分する間仕切り壁の支持
装置に関するものである。

最近、多数の壁パネルを間柱と固定部材で組立
する方式の間仕切り装置は、施工の簡便さと仕上
がりの良好さ故に多用される傾向にある。しか
し、前記間仕切り装置においては、床面に取り付
ける固定部材に間柱を各々立設させ、該間柱間に
壁パネルを順次嵌め込むものであり、間柱間の固
定部材と壁パネル背面間に間柱の隙間が形成さ
れ、該隙間によつて壁パネル背面中央部の支持が
不十分となり、壁パネルの撓みやガタ付の原因と
なるばかりか、固定部材は長尺材で構成されてい
たので取り扱いにくく、しかも、高価につく欠点
があつた。

この考案は上記の如き現状に鑑み提起するもの
で、目的とするところは、間仕切り壁の構成にあ
たり、前述の隙間を塞ぐと共に、壁パネルの背面
を広範囲にわたつて受止せしめ、壁パネルの撓み
やガタ付を未然に防ぎ、材料費の軽減と取り扱い
を容易にすると共に、壁パネルの固定に釘やビス
を使用せずに組立施工できるようにしたものであ
る。次に、この考案の主たる構成とするところ
は、アルミニウム等の軽金属からなる固定部材は
取り付け基板の表面中央に相対する起立片を設け
て両側に載置部を形成し、該起立片に立設する間
柱には、前記起立片に嵌合する縦方向の長溝を隔
壁の下端に設けると共に、隔壁の表裏にパネル受
辺とパネル係合辺とを各々形成する。また、固定
部材間に架設する連接被嵌体は合成樹脂から製作
され、幅方向の両側に下向きの屈曲片を各形成
し、壁パネルの左右両側端にはパネル係合辺に嵌
着する嵌合溝を形成せしめたものである。従つ
て、この考案によると、前述の隙間が生じないの
で壁パネル背面は広範囲にわたつて支持され、壁
パネルの撓みやガタ付が未然に防がれると共に、
固定部材を短尺のものとし、連接被嵌体を安価な
合成樹脂製としたので材料費の軽減と取り扱いが
容易となり、しかも、釘やビスを使用しないので
能率よく設置できるばかりか、仕上がりが良好と
なる高価を達成するものである。

この考案の実施例を図面について詳述すると、
床面１７の間仕切り壁設置線上に間隔を設けて取
り付ける固定部材１は、アルミニウム等の軽金属
から30cm程度の短尺に製作され、該固定部材１に
は、取り付け基板５を形成すると共に、表面の幅
方向両側に載置部１４，１４を残して相対する起
立片６，６を形成してある。次に、前記起立片
６，６に嵌着支持される間柱２，２には、中央に
隔壁７を有し、この隔壁７の下端に縦方向の長溝
１１，１１を形成してある。また、隔壁７の幅方
向両端には、パネル受辺８，８を設けると共に、
その前方に連接壁１０，１０を介してパネル係合
辺９，９を該パネル受辺８，８と平行して一体に
形成してある。次に、固定部材１，１間に架設さ
れる合成樹脂製の連接被嵌体３には、間仕切り用
の壁パネル４，４は、各種の構成材料より構成さ
れ、前記間柱２に設けたパネル係合辺９，９に嵌
着する嵌合溝１３，１３を左右の縦方向の両側面
に形成に形成してある。符号１５は、第６図に示
す実施例の如く、取り付け基板５の起立片６，６
と並設された支持突片で壁パネル４の下端を挟持
するものである。１６は、固定部材１を床面１７
に固定する釘類を示す。

この考案は上記の如き構成からなり、今この考
案の使用法を説明すると、間仕切り壁を構成する
床面１７の墨出し基準線上に所定間隔を設けて固
定部材１，１……を釘１６，１６を以て固定し、
該固定部材１，１間に連接被嵌体３を図示の如く
被嵌する。また、同時に固定部材１，１の起立片
６，６に長溝１１，１１を嵌着して間柱２，２を
起立せしめる。次に、間柱２のパネル係合辺９，
９に壁パネル４，４の嵌合溝１３，１３を嵌め込
み、間柱２と壁パネル４とを側方より順次係合し
て組立するものである。この時、壁パネル４，４
の下端は、取り付け基板５の載置部１４，１４に
位置し、また、間柱２のパネル係合辺９，９には
壁パネル４，４が嵌合するので、前記パネル係合
辺９，９が表面に露出しないものである。

以上の如く、この考案は床面に取り付ける固定
部材と、該固定部材との間にまたがつて非着され
る連接被嵌体により、各固定部材は一連に直線状
態で連絡され、壁パネル背面を広範囲にわたつて
支持し、壁パネルの撓みは勿論のこと、ガタ付も
なくなり、また、固定部材を短尺とし、連接被嵌
体を安価な合成樹脂製としたことによつて、固定
部材のコストを著しく軽減し、取り扱いも容易に
なる効果がある。更に、固定部材に間柱を立設す
るだけで壁パネルの取り付け位置が定まり、壁パ
ネルの張設が容易に行える効果と、間柱のパネル
係合辺に壁パネルの嵌合溝を嵌め込むことにより
間柱と壁パネルが密に接合されて隙間等が生じな
いばかりか、間柱のパネル係合辺が壁パネルの嵌
合溝内に位置するので張設された各壁パネルは面
一の美しい壁面となる効果がある。なお、連接被
嵌体の幅方向の両側に下向きに設けた屈曲片は、
固定部材の起立片と確実に嵌着して取着が容易に
できる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一部欠除した装置の斜面
図、第２図は固定部材と柱材との分解斜面図、第
３図は連接被嵌体の斜面図、第４図は壁パネルを
間柱に張設した横断平面図、第５図は第１図のＡ
−Ａ線の縦断側面図、第６図は同じく他の実施例
の縦断側面図である。符号１は固定部材、２は間
柱、３は連接被嵌体、４は壁パネル、５は取り付
け基板、６は起立片、７は隔壁、８はパネル受
辺、９はパネル係合辺、１１は長溝、１２は屈曲
片、１３は嵌合溝、１７は床面である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定間隔を設けて床面に取り付けする固定部材
   １と、該固定部材１に各々立設する間柱２，２
   と、固定部材１と固定部材１との端部に架設する
   連接被嵌体３と、各間柱２，２間に建付けする壁
   パネル４，４とからなり、前記固定部材１には取
   り付け基板５の表面中央に相対する起立片６，６
   を設けて両側に載置部１４，１４を形成し、該起
   立片６，６に立設する間柱２には、隔壁の下方に
   起立片６に嵌着する縦方向の長溝１１，１１を各
   形成し、該隔壁７の両端にパネル受辺８とパネル
   係合辺９とを各形成し、前記連接被嵌体３は合成
   樹脂より構成され、その幅方向の両側に下向きの
   屈曲辺１２，１２を形成し、間仕切り用の壁パネ
   ルには両側の縦方向に前記パネル係合辺９に係合
   する嵌合溝１３，１３を設けると共に、壁パネル
   ４の下端を各取り付け基板５に載置することを特
   徴とする間仕切り壁の支持装置。