JPH0125143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、屋内を区分する間仕切り壁の組立
装置に関するものである。最近、多数の壁パネル
を間柱と固定枠で連組する方式の間仕切り装置
は、施工の簡便さと仕上がりの良好さ故に多用さ
れる傾向にある。しかし、この種の間仕切り装置
においては、床面に取り付ける固定枠に間柱を
各々立設させ、該間柱間に壁パネルを順次嵌め込
むものであり、間柱間の固定枠と壁パネル間に、
間柱のパネル受辺の厚み分の隙間が形成され、該
隙間によつて壁パネル背面中央の支持が不十分と
なり、壁パネルの撓みやガタ付の原因となる欠点
があつた。

この考案は上記の如き現状に鑑み提起するもの
で、目的とするところは、間仕切り壁の組立にあ
たり、前述の隙間を塞ぐと共に、壁パネルの背面
を広範囲にわたつて支持せしめ、壁パネルの撓み
やガタ付を未然に防ぎ、しかも、壁パネルの固定
に釘やビス類を使用せずに組立施工できるように
したものである。

次に、この考案の主たる構成とするところは、
固定枠には取り付け基板の略中央表面に相対する
突条を形成する。間柱には前記突条に嵌合する縦
方向の長溝を隔壁の下端に設けると共に、隔壁の
表裏にパネル受辺とパネル係合辺とを各々形成す
る。また、被覆体は合成樹脂製で、幅方向の両側
に屈曲辺を各形成し、壁パネルの側端にはパネル
係合辺に嵌着する嵌合溝を形成せしめたものであ
る。従つて、この考案によると、前述の隙間が塞
がるので、壁パネル背面中央部が広範囲にわたつ
て支持され、壁パネルの撓みやガタ付が未然に防
がれると共に、釘やビス類を使用せず能率よく設
置しえる効果を達成するものである。

次に、この考案の実施例を図面について詳述す
ると、床面１５の間仕切り壁設置線上に取り付け
る長手方向の固定枠１は、アルミニウム等の軽金
属から所定寸法に製作され、該固定枠１には取り
付け基板５と、その表面中央に相対する突条６，
６を幅方向に設けてその両側壁パネル４の下端を
載せる載置片を形成してある。次に、前記突条
６，６に嵌着支持される間柱２は、中央に隔壁７
を有し、該隔壁７の下端に縦方向の長溝１０，１
０を形成する。また、隔壁７の両端にはパネル受
辺８，８を設けると共に、その前方に連接壁１
３，１３を介してパネル係合辺９，９をパネル受
辺８，８と平行して一体に形成してある。更に、
間柱２，２間の固定枠１の上部から被嵌する被覆
体３は、合成樹脂等から製作され、その幅方向の
両側に相対する下向きの屈曲辺１１，１１を設け
て断面チヤンネル状に形成されている。また、壁
パネル４，４には、前記間柱２に設けたパネル係
合辺９，９に嵌着する嵌合溝１２を左右両側面に
形成せしめてある。符号１４は、突条６，６と平
行して突出した挟持突条であり、壁パネル４，４
の幅寸法に合う位置に設けて下端を嵌合挟持する
ものである。１６は床面１５に敷設する固定枠１
の取り付け基板５を固着する各種の釘を示すもの
である。

この考案は上記の如き構成からなり、施工法を
説明すると、まず、墨出しされた床面１５の基準
線上に固定枠１を釘止めする。また、前記基準線
と対応する天井側にも枠材（図示せず）を固定す
る。次に、間柱２の下端に設けた長溝１０，１０
を固定枠１の突条６，６に嵌入して立設する。更
に、間柱２，２の間の固定枠１の上方より被覆体
３を被嵌する。そして、間柱２のパネル係合辺９
に壁パネル４の側面に設けた嵌合溝１２を嵌合す
ると共に、壁パネル４の下端を取り付け基板５に
載置する。次に、前述の如く起立された壁パネル
４，４の他方の嵌合溝１２に間柱２のパネル係合
辺９を嵌め、また、パネル係合辺９，９に別の壁
パネルの嵌合溝を順次嵌合させて連組するもので
ある。その際、間柱２の表面に位置するパネル係
合辺９，９には、両側より壁パネル４，４が嵌合
されるので、該パネル係合辺９，９は内側に隠れ
る。

以上の如く、この考案は床面に固定する固定枠
と、該固定枠の突条間に嵌着される被覆体によ
り、壁パネル背面は広範囲にわたつて支持され、
壁パネルの撓みは勿論のこと、ガタ付もなくなる
効果がある。また、固定枠の突条の両側の受持部
とによつて間柱の立設が簡単確実にできると共
に、壁板の下端部からの吸湿を防止する効果があ
る。更にまた、間柱の隔壁端部に一体形成したパ
ネル受辺と、パネル係合辺とによつて、間柱の起
立状態を安定せしめる効果と、間柱が強靭化され
ると共に、壁パネルを安定よく係合支持する効果
と、間柱が壁パネルの内部に隠れて面一の美しい
壁面を得られる効果がある。なお、被覆体の幅方
向両側に下向きに設けた屈曲辺は、固定枠の突条
と確実に嵌着して直線的に嵌合されると共に、突
条を保護して壁パネルを安定的に受止め、また、
壁パネルの外側に設けた嵌合溝は、間柱のパネル
係合辺と確実に嵌合して壁パネルの張設が容易に
できる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一部欠除した全体の斜面
図、第２図は固定枠と間柱との分解斜面図、第３
図は被覆体の斜面図、第４図はパネルを張設した
横断平面図、第５図は第１図のＡ−Ａ線の縦断側
面図、第６図は他の実施例の取り付け基板にパネ
ルを張設した縦断側面図である。符号１は固定
枠、２は間柱、３は被覆体、４は壁パネル、５は
取り付け基板、６は突条、７は隔壁、８はパネル
受辺、９はパネル係合辺、１０は長溝、１１は屈
曲辺、１５は床面である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床面に敷設する長手方向の固定枠１と、固定枠
   １に立設する間柱２と、各間柱２，２間に張設す
   る壁パネル４，４とからなる間仕切り壁の組立装
   置において、固定枠１には取り付け基板５の表面
   中央に相対する突条６，６を設けて両側に壁パネ
   ル４，４の下端を載せる載置片を形成し、間柱２
   には前記突条６，６に係合する長溝１０，１０を
   隔壁７の下端に設けると共に、隔壁７の両端にパ
   ネル受辺８とパネル係合辺９とを各々形成し、被
   覆体３は合成樹脂製として、その幅方向の両側に
   屈曲辺１１，１１を各形成し、前記間柱２，２間
   に固定枠１に被覆体３を嵌着すると共に、壁パネ
   ルの両側面に設けた嵌合溝１２，１２を間柱２の
   パネル係合辺９に嵌め、壁パネル４，４の背面を
   固定枠１の突条６，６と被覆体３で支持すること
   を特徴とした間仕切り壁組立装置。