JPH0124408B2 - - Google Patents

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JPH0124408B2
JPH0124408B2 JP58079282A JP7928283A JPH0124408B2 JP H0124408 B2 JPH0124408 B2 JP H0124408B2 JP 58079282 A JP58079282 A JP 58079282A JP 7928283 A JP7928283 A JP 7928283A JP H0124408 B2 JPH0124408 B2 JP H0124408B2
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JP
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ethylene
weight
polymer
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vinyl acetate
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JP58079282A
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JPS59204645A (ja
Inventor
Hirofumi Murakami
Junichi Takeda
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の目的 本発明は塗装性、印刷性および接着性のすぐれ
たオレフイン系重合体組成物に関する。さらにく
わしくは、(A)結晶性プロピレン系重合体、(B)重合
度が2〜200のスチレン系重合体、(C)エチレン―
酢酸ビニル共重合体および/またはエチレン―ア
クリル酸エステル共重合体ならびに(D)エチレン系
重合体からなるオレフイン系重合体組成物に関す
るものであり、塗装性、印刷性および接着性が改
善されたオレフイン系重合体組成物を提供するこ
とを目的とするものである。 〔〕 発明の背景 オレフイン系重合体(エチレン系重合体、プロ
ピレン系重合体およびエチレンまたはプロピレン
を主成分とする他のオレフインとの共重合体)は
周知のごとく、広く工業的に製造され、汎用樹脂
として多方面に使用されている。しかしながら、
オレフイン系重合体は分子内に極性基を有しな
い、いわゆる非極性、化学的に極めて不活性な高
分子物質であり、さらに結晶性が高く、溶剤類に
対する溶解性も著しく低いため、塗装、印刷また
は接着などの分野に用いる場合、それらが非常に
乏しい。これらの問題点を解決するため、可成り
以前から下記のごとき種々の方法が提案されてき
た。 (a) オレフイン系重合体またはその成形物を外部
から表面処理し、物理的または化学的な方法に
よつて変性する方法〔以下「変性方法」と云
う〕。 (b) オレフイン系重合体に他の高分子物質または
添加剤を添加する方法〔以下「添加方法」と云
う〕。 以下、これらの方法についてさらに詳細に説明
し、問題点を記述する。 (1) 変性方法 この方法としては、「火焔処理法、オゾン処
理法、コロナ放電処理法、プラズマ処理法およ
び紫外線または電子線照射処理法〔以下「変性
方法(a)」と云う〕ならびに「クロム酸混液およ
び濃硫酸のごとき鉱酸を用いて処理する方法お
よびポリオレフインに極性基を含有する化合物
などを用いて架橋剤の存在下または不存在下で
グラフト化などの化学処理法」〔以下「変性方
法(b)」と云う〕があげられる。 これらの変性方法により、オレフイン系重合
体またはその成形物の表面に極性基に富んだ化
学的に活性なサイトを与え、かつ物理的に表面
が粗面化される。その結果、塗装性、印刷性お
よび接着性の向上した効果が得られると考えら
れる。 しかしながら、この変性方法(a)を実施するた
めには、被処理成形物の形状が著しく限定され
ること、さらに処理後の放置によつて処理効果
が著しく経時的に変化するばかりでなく、処理
による活性化度がかならずしも充分でない場合
が多い。その上、種々の高価な処理装置を要す
るため、経済的にも不利があるなどの欠点を有
する。 また、変性方法(b)のうち、鉱酸を用いる処理
方法では、使用する薬品が公害源となり易く、
中和工程、水洗工程および乾燥工程のごとき繁
雑な後処理の工程が必要となる。さらに、グラ
フト化などの化学処理法でも、単量体の塗布、
グラフト開始剤の選択、グラフト化の雰囲気な
どに細かい配慮を必要とし、またグラフト反応
時間が長く、したがつて連続生産に適さないな
どの欠点を有している。 (2) 添加方法 この方法としては、オレフイン系重合体に
「ゴム物質および/または極性基を含有する樹
脂を添加するいわゆる樹脂ブレンドによる方
法」〔以下「添加方法(a)」と云う〕および「充
填剤(たとえば、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、タルク、クレー、木粉)のごとき添加剤を
添加する方法」〔以下「添加方法(b)」と云う〕
があげられる。 添加方法(a)のうち、オレフイン系重合体にゴ
ム物質を添加する場合では、一般にゴム物質は
団塊状であるため、オレフイン系重合体との樹
脂ブレンド(混練り)するさい、連続混合機
(たとえば、押出機)を用いて連続的に混練り
を行なうことがほとんど不可能であるばかりで
なく、得られる混合物の成形物の剛性、硬度お
よび耐熱性のごとき機械的特性が著しく低下す
るなどの欠点がある。 一方、極性基を含有する樹脂をオレフイン系
重合体に添加する場合には、該樹脂とオレフイ
ン系重合体との相溶性が一般に劣るため、得ら
れる組成物の成形物の物性(たとえば、強度、
耐衝撃性)が低下するばかりでなく、極端な場
合には、層剥離を生じることもあるなどの欠点
がある。 また、添加方法(b)の場合では、得られる組成
物の流動特性が低下するため、成形加工が困難
になるばかりでなく、たとえ成形物が得られた
としても、耐衝撃性および伸びのごとき機械的
特性が低下し、外観などが悪化するなどの問題
点があり、その利用範囲が制限されるなどの欠
点を有する。 これらのことから、本発明者の一部らは、これ
らの欠点を有さず、塗装性、印刷性および接着性
のすぐれたオレフイン系重合体組成物を得るため
に種々探索した結果、 (A) ポリオレフイン(オレフイン系重合体)100
重量部 (B) 0.5〜20.0重量部の重合度が2〜200のスチレ
ンを主成分とするスチレン系重合体 および (C) 3.0〜28.0重量部の酢酸ビニル含有率が5〜
50重量%のエチレン―酢酸ビニル共重合体およ
び/またはアクリル酸エステルの含有率が5〜
40重量%のエチレン―アクリル酸エステル共重
合体 からなるポリオレフイン組成物が、 前記のごとき欠点がなく、かつ塗装性、印刷性お
よび接着性がすぐれていることを見出し、以前に
提案した(特開昭56−98246号)。しかしながら、
塗装性、印刷性および接着性は実用上においてか
ならずしも満足すべき組成物ではない。 〔〕 発明の構成 以上のことから、本発明者らは、これらの欠点
を有さず、塗装性、印刷性および接着性がきわめ
てすぐれたオレフイン系重合体組成物を得るため
に種々探索した結果、 (A) メルトフローインデツクス(JIS K―6758に
したが、温度が230℃および荷重が2.16Kgの条
件で測定、以下「MFI」と云う)が0.01〜100
g/10分である結晶性プロピレン系重合体100
重量部、 (B) 重合度が2〜200のスチレンを主成分とする
スチレン系重合体0.5〜20.0重量部、 (C) 酢酸ビニル含有率が5.0〜50重量%であるエ
チレン―酢酸ビニル共重合体および/またはア
クリル酸エステルの含有率が5.0〜40重量%で
あるエチレン―アクリル酸エステル共重合体
3.0〜28.0重量部、 ならびに (D) 密度が0.900〜0.975g/cm3であり、かつメル
トインデツクス(JIS K―6760にしたがい、温
度が190℃および荷重が2.16Kgの条件で測定、
以下「M.I.」と云う)が少なくとも0.1g/10
分であるエチレン系重合体3.0〜30.0重量部 からなるオレフイン系重合体組成物が、前記の欠
点がなく、かつ塗装性、印刷性および接着性が非
常にすぐれていることを見出し、本発明に到達し
た。 〔〕 発明の効果 本発明によつて得られる組成物は上記の特性を
有するばかりでなく、かつ下記のごとき効果(特
徴)を発揮する。 (1) オレフイン系重合体が有している耐衝撃性、
剛性および伸び率のごとき機械的特性の低下が
ほとんどない。 (2) 成形性がすぐれており、押出機のごとき連続
混練り機を使用して連続的に混練りすることも
できるため、製造コストが安価にすることもで
きる。 (3) オレフイン系重合体とスチレン系重合体なら
びにエチレン―酢酸ビニル共重合体またはエチ
レン―アクリル酸エステル共重合体との相溶性
が良好であるため、成形品の層剥離が生じな
い。 (4) 前記変性方法(a)のごとく、高価な処理装置を
必要としない。 (5) 得られる成形物の外観が非常にすぐれている
ばかりでなく、高光沢である。 (6) 機械的強度(たとえば、剛性、耐衝撃性)が
良好である。 本発明によつて得られるオレフイン系重合体組
成物は以上のごときすぐれた効果(特徴)を発揮
するため、塗装または印刷されて多方面にわたつ
て利用することができる。代表的な用途を下記に
示す。 (1) バンパー、バンパーコーナーおよびフロント
グリルのごとき自動車部品 (2) フエンダー、レツグシールドおよびサイドカ
バーのごとき二輪車部品 (3) オーデイオ、テレビ、扇風機およびラジオカ
セツトのごとき家庭電器製品の部品 (4) ヘルメツト (5) 容器類 (6) 家具類 (7) 日用品雑貨 (8) 建材など 〔〕 発明の具体的な説明 (A) プロピレン系重合体 本発明において使われるプロピレン系重合体
は結晶性であり、プロピレン単独重合体ならび
にプロピレンとエチレンおよび/または炭素数
が4〜12個のα―オレフイン(たとえば、ブテ
ン―1、ヘキセン―1、4―メチルペンテン―
1、オクテン)とのランダムまたはブロツク共
重合体からえらばれる。それらのプロピレン系
重合体のうち、ランダムおよびブロツク共重合
体のエチレンおよびα―オレフインの共重合割
合は通常多くとも25重量%(好適には、20重量
%以下)である。また、MFIは0.01〜100g/
10分であり、0.01〜50g/10分が望ましく、と
りわけ0.1〜50g/10分が好適である。MFIが
0.01g/10分未満のプロピレン系重合体を使用
するならば、組成物を製造するさいに混練する
ことが困難であり、均一の組成物を得ることが
難しい。かりに、均一の組成物が得られたとし
ても、成形物の製造が不可能になることがあ
る。一方、MFIが100g/10分を越えたプロピ
レン系重合体を使用すれば、混練性および成形
性は良好であるが、その反面すぐれた機械的強
度を有する組成物を得ることができない。 (B) スチレン系重合体 また、本発明において使用されるスチレン系
重合体の重合度は2〜200であり、特に5〜100
が望ましい。本発明において用いられるスチレ
ン系重合体は、重合度が200を越えるスチレン
系重合体と比較して低粘度のため、オレフイン
系重合体組成物を製造するさい、容易に混合分
散し、かつ各種溶剤への溶解性に富むものであ
る。本発明において使われるスチレン系重合体
はスチレン単独重合体でもよく、スチレンと他
の単量体(共重合割合は40モル%以下)との共
重合体でよい。他の単量体としては、モノオレ
フイン(炭素数は多くとも8個)、ジオレフイ
ン(炭素数は多くとも8個)ならびに(メタ)
アクリル酸エステル(炭素数は多くとも8個)
およびアクリロニトリルのごとき極性基含有ビ
ニル化合物があげられる。該スチレン系重合体
は単独で用いてもよく、二種以上併用してもよ
い。 (C) エチレン―酢酸ビニル共重合体 さらに、本発明において用いられるエチレン
―酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有率
は、5〜50重量%であり、特に10〜40重量%が
好ましい。酢酸ビニルの含有率が5重量%以下
のエチレン―酢酸ビニル共重合体を使用すれ
ば、改質の効果が満足すべきものではないから
望ましくない。一方、酢酸ビニルの含有率が50
重量%以上のエチレン―酢酸ビニル共重合体を
使つた場合、プロピレン系重合体との相溶性が
悪いため、組成物の物性が低下するのみなら
ず、層剥離などを生じるため好ましくない。 (D) エチレン―アクリル酸エステル共重合体 また、本発明において使われるエチレン―ア
クリル酸エステル共重合体中のアクリル酸エス
テルの含有率は、5〜40重量%であり、とりわ
け10〜30重量%が望ましい。アクリル酸エステ
ルの含有率が5重量%以下のエチレン―アクリ
ル酸エステル共重合体を用いる場合、改質の効
果が満足すべきものではないから好ましくな
い。一方、アクリル酸エステルの含有率が40重
量%以上のエチレン―アクリル酸エステル共重
合体を使用すると、プロピレン系重合体との相
溶性が悪いため、組成物の物性が低下するばか
りか、層剥離を生じるため望ましくない。 該共重合体の単量体であるアクリル酸エステ
ルはアクリル酸と炭素が1〜8個のアルコール
から得られるものである。 (E) エチレン系重合体 さらに、本発明において使用されるエチレン
系重合体はエチレン単独重合体およびエチレン
と炭素数が多くとも12個のα―オレフイン共重
合体からえらばれる。エチレン系重合体のう
ち、エチレンとα―オレフインとの共重合体の
α―オレフインの共重合割合は一般には多くと
も20重量%(好適には、15重量%以下)であ
る。また、該α―オレフインの代表例として
は、プロピレン、ブテン―1、ヘキセン―1、
4―メチルペンテン―1およびオクテン―1が
あげられる。このエチレン系重合体の密度は
0.900〜0.975g/cm3であり、特に0.900〜0.970
g/cm3が好ましい。さらに、M.I.は0.1〜100
g/10分であり、0.1〜50g/10分が望ましく、
殊に0.5〜20g/10分が好適である。M.Iが0.1
g/10分未満のエチレン系重合体を用いると、
均一の組成物を得ることが難しく、たとえ成形
物が得られたとしても、該成形物の塗装性およ
び外観がよくない。 本発明のプロピレン系重合体およびエチレン
系重合体は遷移金属化合物(たとえば、チタン
系化合物または担体(たとえば、マグネシウム
化合物、その処理物)に遷移金属化合物を担持
させることによつて得られる担体担持触媒と有
機金属化合物(たとえば、有機アルミニウム化
合物とから得られる触媒系(いわゆるチーグラ
ー触媒)あるいは担体(たとえば、シリカ)に
クロム含有化合物(たとえば、酸化クロム)な
どを担持させることによつて得られる触媒系
(いわゆるフイリツプス)を用いて単独重合さ
せることによつて得られる。さらに、エチレン
系重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体およ
びエチレン―アクリル酸エステル共重合体はラ
ジカル開始剤(たとえば、有機過酸化物)を用
いてエチレンを単独重合あるいは共重合させる
ことによつても得られる。これらのプロピレン
系重合体、エチレン系重合体、エチレン―酢酸
ビニル共重合体およびエチレン―アクリル酸エ
ステル共重合体は、いずれも工業的に生産さ
れ、多方面にわたつて利用されているものであ
る。 (F) 組成割合 本発明のプロピレン系重合体100重量部に対
するスチレン系重合体、エチレン―酢酸ビニル
共重合体、エチレン―アクリル酸エステル共重
合体およびエチレン系重合体の組成割合は、ス
チレン系重合体が0.5〜20.0重量部であり、1.0
〜20.0重量部が望ましく、とりわけ1.0〜15.0重
量部が好適である。100重量部のプロピレン系
重合体に対するスチレン系重合体の組成割合が
0.5重量部未満では、改質の効果がほとんどな
い。一方、20.0重量部を越えると、得られる組
成物の耐衝撃性、伸び率、耐寒性などの物性が
低下し、さらに塗装性、印刷性および接着性に
ついても、増量効果が認められない。また、エ
チレン―酢酸ビニル共重合体および/またはエ
チレン―アクリル酸共重合体の組成割合は3.0
〜28.0重量部であり、5.0〜28.0重量部が望まし
く、とりわけ5.0〜25.0重量部が好適である。
100重量部のプロピレン系重合体に対するエチ
レン―酢酸ビニル共重合体および/またはエチ
レン―アクリル酸エステル共重合体の組成割合
が3.0重量部未満では、改質の効果がほとんど
ない。一方、28.0重量部を越えると、増量効果
がないばかりか、得られる組成物の剛性、強度
および耐熱性が満足すべきものではないために
好ましくない。さらに、エチレン系重合体の組
成割合は3.0〜30.0重量部であり、5.0〜28.0重
量部が好ましく、特に5.0〜25.0重量部が好適
である。100重量部のプロピレン系重合体に対
するエチレン系重合体の組成割合が3.0重量部
未満では、改質の効果がほとんどない。一方、
30.0重量部を越えると、得られる組成物の塗装
性、印刷性および接着性について、増量効果が
認められない。 (G) 混合方法、成形方法、用途など 本発明の組成物を製造するにあたり、プロピ
レン系重合体、スチレン系重合体ならびにエチ
レン―酢酸ビニル共重合体および/またはエチ
レン―アクリル酸エステル共重合体およびエチ
レン系重合体を混合するのみで目的を達成する
ことができるけれども、プロピレン系重合体が
有している諸特性を本質的に損なわない範囲内
(通常、プロピレン系重合体に対して30重量%
以下)で他の樹脂やゴム類を添加することがで
きる。さらに、必要に応じて、プロピレン系重
合体に一般に使われている酸素、光または熱に
対する安定剤、難燃化剤、充填剤、補強剤、加
工性改良剤、滑剤、帝電防止剤および顔料のご
とき添加剤を添加してもよいことはもちろんの
ことである。 また、該組成物を得るには、タンブラー、リ
ボンブレンダーおよびヘンセルミキサーのごと
き混合機を使つてドライブレンドしてもよく、
またバツ式混練り機(たとえば、バンバリーミ
キサー)を用いて混練りすることができるが、
前記したごとく連続式混合機を使用して連続的
に混練りすることもできる。また、これらの方
法を併用する(たとえば、ドライブレンドした
後、連続的に混練りする)ことによつてさらに
均一に混合することもできる。 得られた混合物(組成物)はプロピレン系重
合体の諸物性が本質的に変化しないため、プロ
ピレン系重合体の成形において一般に用いられ
ている射出成形法、押出成形法および吹込み成
形法を適用することによつて所望の成形物を作
成することができる。 本発明の理論的背景はかならずしも明確では
ないが、プロピレン系重合体に均一に分散した
スチレン系重合体が、塗料、印刷インキおよび
接着剤の溶剤に溶解され、成形物の表面が物理
的に粗面化される。一方、プロピレン系重合体
に均一に分散したエチレン―酢酸ビニル共重合
体またはエチレン―アクリル酸エステル共重合
体が、成形物の表面において塗料などの成分と
相溶する。一方、プロピレン系重合体に均一に
分散したエチレン系重合体が成形物の表面に浸
透した塗料成分を捕獲する作用として働くため
に相乗的な効果を発揮するものと思われる。 前記のようにして得られる成形物は、塩素化
ポリプロピレン、環化ゴム、塩酸ゴムなどを主
成分とするポリプロピレン用プライマーとの密
着性がすぐれ、さらに変性アクリル系塗料など
に対して良好な密着性を有する。 さらに、該成形物の表面に塗装または印刷さ
れたものは、自動車部品、家電部品、雑貨類、
建材家具、包装材料、容器類などとして広く利
用することができる。 〔〕 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 実施例および比較例において、塗膜剥離強度テ
ストは試片より幅が10mmの短冊上の試片を切り出
し、その試片の一端から一部分の塗膜を強引に剥
した後、プラスチツクの引張試験などで用いられ
ている引張試験機を用いて引張速度が50mm/分、
剥離角度が180度および温度が20℃の条件のもと
で塗膜を剥離してその時の強度を塗膜剥離強度
(g/10mmとした。また、アイゾツト衝撃強度は
ASTM D―256にしたがい、ノツチ付で測定し
た。さらに、曲げ弾性率はASTM D―790にし
たがつて測定した。 なお、実施例および比較例において使用した配
合成分であるプロピレン系重合体、スチレン系重
合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体、エチレン
―アクリル酸エステル共重合体およびエチレン系
重合体の物性を下記に示す。 〔(A) プロピレン系重合体〕 プロピレン系重合体として、密度が0.900g/
cm3であるプロピレン―エチレンブロツク共重合
体〔MFI10.0g/10分、エチレン含有量6.9
g/10分、以下「PP(A)」と云う〕およびプロ
ピレン単独重合体〔MFI10.8g/10分、以下
「PP(B)」と云う〕を使用した。 〔(B) スチレン系重合体〕 スチレン系重合体として、平均重合度が約25
のスチレン系重合体〔以下「PS(i)」と云う〕
を使つた。 〔(C) エチレン―酢酸ビニル共重合体〕 エチレン―酢酸ビニル共重合体として、酢酸
ビニル含有率が33重量%のエチレン―酢酸ビニ
ル共重合体〔M.I.30g/10分、以下「EVA(1)」
と云う〕および酢酸ビニル含有率が55重量%の
エチレン―酢酸ビニル共重合体〔M.I.15g/10
分、以下「EVA(2)」と云う〕を用いた。 〔(D) エチレン―アクリル酸エステル共重合体〕 エチレン―アクリル酸エステル共重合体とし
て、アクリル酸エチルの含有率が18重量%のエ
チレン―アクリル酸エチル共重合体〔M.I.6.0
g/10分、以下「EEA()」と云う〕および
アクリル酸エチルの含有率が50重量%のエチレ
ン―アクリル酸エチル共重合体〔M.I.2.5g/
10分、以下「EEA()」と云う〕を使用した。 〔(E) エチレン系重合体〕 エチレン系重合体として、密度が0.950g/cm3
のエチレン系重合体〔M.I.1.0g/10分、以下
「PE(a)」と云う〕、密度が0.918g/cm3の低密度
ポリエチレン〔M.I.2.0g/10分、以下「PE
(b)」と云う〕を使つた。 実施例1〜7、比較例1〜8 第1表に種類が示されるプロピレン系重合体
100重量部ならびに第1表に種類が示されるスチ
レン系重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体ま
たはエチレン―アクリル酸エステル共重合体およ
びエチレン系重合体(それぞれの配合量を第1表
に示す)をあらかじめリポンブレンダーを使つて
10分間ドライブレンドを行なつた。得られた各混
合物をベント付押出機(径50mm)を使用して樹脂
温度が230℃において溶融・混練しながらペレツ
ト(組成物)を製造した。得られたそれぞれのペ
レツトを5オンス射出成形機を用いて230℃の樹
脂温度において射出成形し、平板状の試片(150
×150、厚さ2mm)を作成した。 このようにして得られた各試片の片面にホルプ
レン用プライマー(川上塗料社製、商品名ハイプ
ラス150HB)を塗膜剥離テスト用として厚さが
5ないし10ミクロンになるようにスプレーガンを
使つて吹付けた。つづいて、二液状ウレタン塗料
(日本ビーケミカル社製、商品名R―264)を塗膜
剥離テスト用として厚さが35ないし40ミクロンに
なるようにスプレーガンを使用して吹付けた。つ
づいて、90℃の温度において30分間加熱乾燥を行
なつた。ついで、室温において、一昼夜放置した
後、各試料の塗膜剥離強度テストを行なつた。そ
れらの結果を第2表に示す。また、前記の各ペレ
ツトのMFIならびに各試片の曲げ弾性率および
アイゾツト衝撃強度(ノツチ付)を第2表に示
す。 なお、第1表において、組成成分()はプロ
ピレン系重合体を表わし、組成成分()はスチ
レン系重合体を示す。また、組成成分()はエ
チレン―酢酸ビニル共重合体またはエチレン―ア
クリル酸エステル共重合体を表わし、組成成分
()はエチレン系
【表】
【表】
【表】
【表】 重合体を示す。 以上の実施例および比較例の結果から、本発明
によつて得られる組成物は、接着性がすぐれてお
り、さらに加工性および流動性(混練性)が良好
であるのみならず、耐衝撃性および剛性のごとき
機械的特性についてもすぐれているために前記の
ごとく多方面にわたつて利用することが可能であ
ることは明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) メルトフローインデツクスが0.01〜100
    g/10分である結晶性プロピレン系重合体100
    重量部、 (B) 重合度が2〜200のスチレンを主成分とする
    スチレン系重合体0.5〜20.0重量部、 (C) 酢酸ビニル含有率が5.0〜50重量%であるエ
    チレン―酢酸ビニル共重合体および/またはア
    クリル酸エステルの含有率が5.0〜40重量%で
    あるエチレン―アクリル酸エステル共重合体
    3.0〜28.0重量部 ならびに (D) 密度が0.900〜0.975g/cm3であり、かつメル
    トインデツクスば少なくとも0.1g/10分であ
    るエチレン系重合体3.0〜30.0重量部 からなるオレフイン系重合体組成物。
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