JPH0125502B2 - - Google Patents

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JPH0125502B2
JPH0125502B2 JP60024538A JP2453885A JPH0125502B2 JP H0125502 B2 JPH0125502 B2 JP H0125502B2 JP 60024538 A JP60024538 A JP 60024538A JP 2453885 A JP2453885 A JP 2453885A JP H0125502 B2 JPH0125502 B2 JP H0125502B2
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JP
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ethylene
weight
polymer
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copolymer
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JP60024538A
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Hirofumi Murakami
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Showa Denko KK
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Publication date
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Publication of JPH0125502B2 publication Critical patent/JPH0125502B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の目的 本発明は塗装性、印刷性および接着性のすぐれ
たオレフイン系重合体組成物に関する。さらにく
わしくは、(A)結晶性プロピレン系重合体、(B)分子
量が2.2万ないし40万のスチレン系重合体、(C)エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体およびエチレン−メタクリ
ル酸エステル共重合体からなる群からえらばれた
少なくとも一種のエチレン共重合体ならびに(D)ス
ラツグウールあるいはこれらと(E)エチレン系重合
体からなるオレフイン系重合体組成物に関するも
のであり、塗装性、印刷性および接着性が改善さ
れ、かつ剛性が高いオレフイン系重合体組成物を
提供することを目的とするものである。 〔〕 発明の背景 オレフイン系重合体(エチレン系重合体、プロ
ピレン系重合体およびエチレンまたはプロピレン
主成分とする他のオレフインの共重合体)は周知
のごとく、広く工業的に製造され、汎用樹脂とし
て多方面に使用されている。しかしながら、オレ
フイン系重合体は分子内に極性基を有しない、い
わゆる非極性、化学的に極めて不活性な高分子物
質であり、さらに結晶性が高く、溶剤類に対する
溶解性も著しく低いため、塗装、印刷または接着
などの分野に用いる場合、それらが非常に乏し
く、また高い剛性が必要な分野に用いる場合、剛
性は充分とは云えない。 これらの問題点を解決するため、可成り以前か
ら下記のごとき種々の方法が提案されてきた。 (a) オレフイン系重合体またはその成形物を外部
から表面処理し、物理的または化学的な方法に
よつて変性する方法。 (b) オレフイン系重合体に他の高分子物質または
添加剤を添加する方法〔以下「添加方法」と云
う〕。 以下、これらの方法のうち、添加方法について
さらに詳細に説明し、問題点を記述する。 この方法としては、オレフイン系重合体に「ゴ
ム物質および/またはは極性基を含有する樹脂を
添加するいわゆる樹脂ブレンドによる方法」〔以
下「添加方法(a)」と云う〕および「充填剤(たと
えば、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、
クレー、木粉)のごとき添加剤を添加する方法」
〔以下「添加方法(b)」と云う〕があげられる。 添加方法(a)のうち、オレフイン系重合体にゴム
物質を添加する場合では、一般にゴム物質は団塊
状であるため、オレフイン系重合体との樹脂ブレ
ンド(混練り)するさい、連続混合機(たとえ
ば、押出機)を用いて連続的に混練りを行なうこ
とがほとんど不可能であるばかりでなく、得られ
る混合物の成形物の剛性、硬度および耐熱性のご
とき機械的特性が著しく低下するなどの欠点があ
る。 一方、極性基を含有する樹脂とオレフイン系重
合体に添加する場合には、該樹脂とオレフイン系
重合体との相溶性が一般に劣るため得られる組成
物の成形物の物性(たとえば、強度、耐衝撃性)
が低下するばかりでなく、極端な場合には、層剥
離を生じることもあるなどの欠点がある。 また、添加方法(b)の場合では、プロピレン系重
合体用プライマーを使用してポリウレタンなどの
塗装する場合、塗装密度性が非常に乏しく、その
利用範囲が制限されるなどの欠点を有する。 〔〕 発明の構成 以上のことから、本発明者らは、これらの欠点
を有さず、塗装性、印刷性および接着性がきわめ
てすぐれ、かつ剛性が高いオレフイン系重合体組
成物を得るために種々探索した結果、 (A) メルトフローインデツクス(JIS K−6758に
したがい、温度が230℃および荷重が2.16Kgの
条件で測定、以下「MFI」と云う)が0.01〜
100g/10分である結晶性プロピレン系重合体
100重量部、 (B) 分子量が2.2万ないし40万のスチレンを主成
分とするスチレン系重合体0.5〜20.0重量部、 (C) 酢酸ビニル含有率が5.0〜50重量%であるエ
チレン−酢酸ビニル共重合体および/またはア
クリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステ
ルの含有率が5.0〜40重量%であるエチレン−
アクリル酸エステル共重合体もしくはエチレン
−メタクリル酸エステル共重合体3.0〜28.0重
量部ならびに (D) 繊維の太さが3.0〜10ミクロンであり、かつ
長さが50〜500ミクロンである人工の非結晶質
のスラツグウール5.0〜40重量部 あるいはこれらと (E) 密度が0.900〜0.975g/cm3であり、かつメル
トフローインデツクス(JIS K−6760にしたが
い、温度が190℃および荷重が2.16Kgの条件で
測定、以下「M.I.」と云う)が少なくとも0.1
g/10分であるエチレン系重合体3.0〜30.0重
量部 が前記の欠点がなく、かつ塗装性、印刷性および
接着性および剛性がすぐれていることを見出し、
本発明に到着した。 〔〕発明の具体的な説明 (A) プロピレン系重合体 本発明において使われるプロピレン系重合体は
結晶性であり、プロピレン単独重合体ならびにプ
ロピレンとエチレンおよび/または炭素数は4〜
12個のα−オレフインン(たとえば、ブテン−
1、ヘキセン−1,4−メチルペンテン−1、オ
クテン−1)とのランダムまたはブロツク共重合
体からえらばれる。これらのプロピレン系重合体
のうち、ランダムおよびブロツク共重合体のエチ
レンおよびα−オレフインの共重合割合は通常多
くとも25重量%(好適には、20重量%以下)であ
る。また、MFIは、0.01〜100g/10分であり、
0.01〜50g/10分が望ましく、とりわけ0.1〜50
g/10分が好適である。MFIが0.01g/10分未満
のプロピレン系重合体を使用するならば、組成物
を製造するさいに混練することが困難であり、均
一の組成物を得ることが難しい。かりに、均一の
組成物が得られたとしても、成形物の製造が不可
能になることがある。一方、MFIが100g/10分
を越えたプロピレン系重合体を使用すれば、混練
性および成形性は良好であるが、その反面すぐれ
た機械的強度を有する組成物を得ることがでな
い。 (B) スチレン系重合体 また、本発明において使用されるスチレン系重
合体の分子量は22000ないし40万であり、22000〜
35万が好ましく、特に22000ないし30万が好適で
ある。分子量が40万を越えるとプロピレン系重合
体との混合性が悪く、混練り時の分散が困難であ
る。一方、分子量が22000未満のものは、得られ
る組成物の耐衝撃性が劣る。本発明において使わ
れるスチレン系重合体はスチレン単動重合体でも
よく、スチレンと他の単量体(共重合割合は40モ
ル%以下)との共重合体でよい。他の単量体とし
ては、モノオレフイン(炭素数は多くとも8個)、
ジオレフイン(炭素数は多くとも8個)ならびに
(メタ)アクリル酸エステル(炭素数は多くとも
8個)およびアクリロニトリルのごとき極性基含
有ビニル化合物があげられる。該スチレン系重合
体は単独で用いてもよく、二種以上併用してもよ
い。 (C) エチレン・酢酸ビニル共重合体 さらに、本発明において用いられるエチレン−
酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有率は、
5〜50重量%であり、特に10〜40重量%が好まし
い。酢酸ビニルの含有率が5重量%未満のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体を使用すれば、改質の効
果が満足すべきものではないから望ましくない。
一方、酢酸ビニルの含有率が50重量%を越えたエ
チレン−酢酸ビニル共重合体を使つた場合、プロ
ピレン系重合体との相溶性が悪いため、組成物の
物性が低下するのみならず、層剥離などを生じる
ため好ましくない。 (D) エチレン−アクリル酸エステル共重合体お
よびエチレン−メタクリル酸エステル共重合体 また、本発明において使われるエチレン−アク
リル酸エステル共重合体のアクリル酸エステルお
よびエチレン−メタクリル酸エステル共重合体中
のメタクリル酸エステルの含有率は、いずれも5
〜40重量%であり、とりわけ10〜30重量%が望ま
しい。アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステルの含有率が5重量%未満のエチレン−アク
リル酸エステル共重合体またはエチレン−メタク
リル酸エステル共重合体を用いる場合、改良の効
果が満足すべきものではないから好ましくない、
一方、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エ
ステルの含有率が40重量%を越えたエチレン−ア
クリル酸エステル共重合体またはエチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体を使用すると、プロピ
レン系重合体との相溶性が悪いため、組成物の物
性が低下するばかりか、層剥離を生じるため望ま
しくない。 該共重合体の単量体であるアクリル酸エステル
およびメタクリル酸エステルはアクリル酸または
メタクリル酸と炭素が1〜8個のアルコールとか
ら得られるものである。 本発明を実施するにあたり、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合、エチレン−アクリル酸エステル共重
合体およびエチレン−メタクリル酸エステル共重
合体は単独で用いてもよく、二種以上を併用して
もよい。 (E) スラツグウール さらに、本発明において使用されるスラツグウ
ールは、高炉滓、ケイ酸を主成分とする鉱石など
の原料をキユポラで溶解し、(約1500℃)、溶けた
ものを遠心力で繊維化した人工の非結晶質の鉱物
繊維である。このスラツグウールの太さは3.0〜
10ミクロンである。また、長さは50〜500ミクロ
ンであり、50〜400ミクロンのものが望ましく、
とりわけ50〜300ミクロンのものが好適である。
長さが500ミクロンを越えたスラツグウールを用
いると、得られる組成物の成形物の外観が悪くな
る。一方、30ミクロン未満のものを使用すると、
組成物の剛性の改良効果が充分でない。 本発明のオレフイン系重合体組成物を製造する
にあたり、以上の結晶性プロピレン系重合体、ス
チレン系重合体、スラツグウールならびにエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸
エステル共重合体およびエチレン−メタクリル酸
エステル共重合体からなる群からえらばれた少な
くとも一種のエチレン共重合体を後記の組成割合
で均一に配合(混合)させることによつて得られ
るけれども、さらにこれらに後記のエチレン系重
合体を配合させるこちによつて一層塗装密着性が
改良された組成物を得ることができる。 (F) エチレン系重合体 本発明において使用されるエチレン系重合体は
エチレン単独重合体およびエチレンと炭素数が多
くとも12個のα−オレフイン共重合体からえらば
れる。エチレン系重合体のうち、エチレンとα−
オレフインとの共重合体のαオレフインの共重合
割合は一般には多くとも20重量%(好適には、15
重量%以下)である。また、該α−オレフインの
代表例としては、プロピレン、ブテン−1、ヘキ
セン−1、4−メチルペンテン−1およびオクテ
ン−1があげられる。このエチレン系重合体の密
度は0.900〜0.975g/cm3であり、特に0.900〜
0.970g/cm3が好ましい。さらに、M.I.は少なく
とも0.1/10分であり、0.1〜50g/10分が望まし
く、殊に0.5〜20g/10分が好適である。M.I.が
0.1g/10分未満のエチレン系重合体を用いると、
均一の組成物を得ることが難しく、たとえ成形物
が得られたとしても、該成形物の塗装性および外
観がよくない。 本発明のプロピレン系重合体、エチレン系重合
体、スチレン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体
およびエチレン−メタクリル酸エステル共重合体
は、いずれも工業的に生産され、多方面にわたつ
て利用されているものである。 (G) 組成割合 本発明のプロピレン系重合体100重量部に対す
るスチレン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、
エチレン−メタクリル酸エステル共重合体および
エチレン系重合体の組成割合は、スチレン系重合
体が0.5〜20.0重量部であり、1.0〜20.0重量部が
望ましく、とりわけ1.0〜15.0重量部が好適であ
る。100重量部のプロピレン系重合体に対するス
チレン系重合体の組成割合が0.5重量部未満では、
改良の効果がほとんどない。一方、20.0重量部を
越えると、得られる組成物の耐衝撃性、伸び率、
耐寒性などの物性が低下し、さらに塗装性、印刷
性および接着性についても、増量効果が認められ
ない。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−アクリル酸共重合体およびエチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体の組成割合は合計量
として、3.0〜28.0重量部であり、5.0〜28.0重量
部が望ましく、とりわけ5.0〜25.0重量部が好適
である。100重量部のプロピレン系重合体に対す
るエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸エステル共重合体およびエチレン−メタ
クリル酸共重合体の組成割合が合計量として3.0
重量部未満では、改質の効果がほとんどない。一
方、28.0重量部を越えると、増量効果がないばか
りか、得られる組成物の剛性、強度および耐熱性
が満足すべきものではないために好ましくない。
さらに、エチレン系重合体の組成割合は多くとも
30.0重量部であり28.0重量部以下が好ましく、特
に3.0〜25.0重量部が好適である。100重量部のプ
ロピレン系重合体に対するエチレン系重合体の組
成割合が30.0重量部を越えると、得られる組成物
の塗装性、印刷性および接着性について、増量効
果が認められない。また、スラツグウールの組成
割合は5.0〜40重量部であり、5.0〜35重量部が望
ましく、とりわけ5.0〜30重量部が好適である。
100重量部のプロピレン系重合体に対するスラツ
グウールの組成割合が5.0重量部未満では、スラ
ツグウールを添加する効果が乏しい。一方、40重
量部を越えると、得られる組成物の塗装性、印刷
性および接着性について、増量効果が認められな
い。 100重量部のプロピレン系重合体に対するその
他の重合体(スチレン系重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル
共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重
合体およびエチレン系重合体)の組成割合は、そ
れらの重合体の合計量として一般には10〜45重量
部cm2ある。100重量部のプロピレン系重合体に対
するその他の重合体の合計量が10重量部未満で
は、得られる組成物の塗装性がよくない。一方、
45重量部を越えると、プロピレン系重合体が有す
る機械的強度(とりわけ、剛性)がよくない。 (H) 混合方法、成形方法用途など 本発明の組成物を製造するにあたり、プロピレ
ン系重合体、スチレン系重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル
共重合体およびエチレン−メタクリル酸エステル
共重合体からなる群からえらばれた少なくとも一
種のエチレン共重合体ならびにスラツグウールあ
るいはこれらとエチレン系重合体とを混合するの
みで目的を達成することができるけれども、プロ
ピレン系重合体が有している諸特性を本質的に損
なわない範囲内に通常、プロピレン系重合体に対
して30重量%以下)で他の樹脂やゴム類を添加す
ることができる。さらに、必要に応じて、プロピ
レン系重合体に一般に使われている酸素、光また
は熱に対する安定剤、難燃化剤、充填剤、補強
剤、加工性改良剤、滑材、帯電防止剤および顔料
のごとき添加剤を添加してもよいことはもちろん
のことである。 また、該組成物を得るには、タンブラー、リボ
ンブレンダーおよびヘンセルミキサーのごとき混
合機を使つてドライブレンドしてもよく、またバ
ツ式混練り機(たとえば、バンバリーミキサー)
を用いて混練りすることができるが、前記したご
とく連続式混合機を使用して連続的に混練りする
こともできる。また、これらの方法を併用する
(たとえば、ドライブレンドした後、連続的に混
練りする)ことによつてさらに均一に混合するこ
とができる。 得られた混合物(組成物)はプロピレン系重合
体の諸物性が本質的に変化しないため、プロピレ
ン系重合体の成形において一般に用いられている
射出成形法、押出成形法および吹込み成形法を適
用することによつて所望の成形物を作成すること
ができる。 本発明の理論的背景はかならずしも明確ではな
いが、プロピレン系重合体に均一に分散したスチ
レン系重合体が、塗料、印刷インキおよび接着剤
の溶剤に溶解され、成形物の表面が物理的に粗面
化される。一方、プロピレン系重合体に均一に分
散したエチレン−酢酸ビニル共重合体またはエチ
レン−アクリル酸エステル共重合体が、成形物の
表面において塗料などの成分と相溶する。一方、
プロピレン系重合体に均一に分散したスラツグウ
ールが前述した効果を阻害することなく、剛性の
著しい向上をはかることができる。また、プロピ
レン系重合体に分散したエチレン系重合体が成形
物の表面に浸透した塗料成分を捕獲する作用とし
て働くために相乗的な効果を発揮するものと思わ
れる。 前記のようにして得られる成形物は、塩素化ポ
リプロピレン、環化ゴム、塩酸ゴムなどを主成分
とするポリプロピレン用プライマーとの密着性が
すぐれ、さらに変性アクリル系塗料などに対して
良好な密着性を有する。 〔〕 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、塗膜剥離
強度テストは試片より幅が10mmの短冊上の試片を
切り出し、その試片の一端から一部分の塗膜を強
引に剥した後、プラスチツクの引張試験などで用
いられている引張試験機を用いて引張速度が50
mm/分、剥離角度が180度および温度が20℃の条
件のもとで塗膜を剥離してその時の強度を塗膜剥
離強度(g/10mmとした)。また、アイゾツト衝
撃強度はASTM D−256にしたがつてノツチ付
で測定した。さらに、曲げ弾性率はASTM D−
747にしたがつて測定した。 なお、実施例および比較例において使用した配
合成分であるプロピレン系重合体、スチレン系重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタ
クリル酸エステル共重合体、スラツグウールおよ
びエチレン系重合体の物性を下記に示す。 〔(A) プロピレン系重合体〕 プロピレン系重合体として、密度が0.900g/
cm3であるプロピレン−エチレンブロツク共重合体
〔MFI 10.0g/10分、エチレン含有量18重量、以
下「PP(A)」と云う〕およびプロピレン単独重合
体〔MFI 10.0g/10分、以下「PP(B)」と云う〕
を使用した。 〔(B) スチレン系重合体〕 スチレン系重合体として、平均分子量が約30万
のスチレン単独重合体〔以下「PS()」と云う〕
および平均分子量が約15000のスチレン系重合体
〔以下「PS()」と云う〕を使つた。 〔(C) エチレン−酢酸ビニル共重合体〕 エチレン−酢酸ビニル共重合体として、酢酸ビ
ニル含有率が33重量%のエチレン−酢酸ビニル共
重合体〔M.I.30g/10分、以下「EVA(1))」と云
う〕および酢酸ビニル含有率が55重量%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体〔M.I.15g/10分、以下
「EVA(2)」と云う〕を用いた。 〔(D) エチレン−アクリル酸エステル共重合体〕 エチレン−アクリル酸エステル共重合体とし
て、アクリル酸エチルの含有率が18重量%のエチ
レン−アクリル酸エチル共重合体〔M.I.6.0g/
10分、以下「EEA()」と云う〕およびアクリ
ル酸エチルの含有率が50重量%のエチレン−アク
リル酸エチル共重合体〔M.I.2.5g/10分、以下
「EEA()」と云う〕を使用した。 〔(E) エチレン−メタクリル酸エステル共重合
体〕 エチレン−メタクリル酸エステル共重合体とし
て、メタクリル酸エチルの含有率が10重量%であ
るエチレン−メタクリル酸メチル共重合体〔M.
I.3.0g/10分、以下「EMMA(i)」と云う〕およ
びメタクリル酸エチルの含有率が50重量%のエチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体〔M.I.9.0
g/10分、以下「EMMA(ii)」と云う〕を使つた。 〔(F) スラツグウール〕 スラツグウールとして、平均の長さが150ミク
ロンであるスラツグウール〔以下「SW(a)」と云
う、平均の太さ5.0ミクロン〕および平均の長さ
が30ミクロンであるスラツグウール〔以下「SW
(b)」と云う、平均の太さ5.0ミクロン〕を用いた。 〔(G) その他の無機充填剤〕 比較のために、その他の無機充填剤として、平
均粒径が13ミクロンであるチヨツプドガラス繊維
(平均の長さ3mm、以下「GF」と云う)、平均粒
径が3ミクロンであるタルク(アスペクト比約
7)および平均粒径が7ミクロンであるマイカ
(アスペクト比約30)を使用した。 〔(H) エチレン系重合体〕 エチレン系重合体として、密度が0.950g/cm3
のエチレン系重合体〔M.I.1.0g/10分、以下
「PE(a)」と云う〕、密度が0.920g/cm3の低密度ポ
リエチレン〔MI.3.0g/10分、以下「PE(b)」と
云う〕および密度が0.920g/cm3の直鎖状状低密
度エチレン−ブテン−1共重合体〔ブテン含有率
7.0重量%、M.I.2.0g/10分、以下「PE(c)」と云
う〕を用いた。 実施例1〜11、比較例1〜14 第1表に種類が示されるプロピレン系重合体
100重量部ならびに第1表に種類が示されるスチ
レン系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体およびエ
チレン−メタクリル酸エステル共重合体からなる
群からえらばれたエチレン系重合体、スラツグウ
ールまたはエチレン系重合体ならびに、エチレン
系重合体(それぞれの配合量を第1表に示す)を
あらかじめリボンブレンダーを使つて10分間ドラ
イブレンドを行なつた。得られた各混合物をベン
ト付押出機(径50mm)を使用して樹脂温度が230
℃において溶融・混練しながらベレツト(組成
物)を製造した。得られたそれぞれのベレツトを
5オンス射出成形機を用いて230℃の樹脂温度に
おいて射出成形し、平板状の試片(150×150、厚
さ2mm)を作成した。 このようにして得られた各試片の片面にポリプ
ロピレン用プライマー(川上塗料社製、商品名ハ
イプラス150HB)を塗膜剥離テスト用として厚
さが5ないし10ミクロンになるようにスプレーガ
ンを使つて吹付けた。つづいて、二液状ウレタン
塗料(日本ビーケミカル社製、商品名R−264)
を塗膜剥離テスト用として厚さが35ないし40ミク
ロンになるようにスプレーガンを使用して吹付け
た。つづいて、90℃の温度において30分間加熱乾
燥を行なつた。ついで、室温において、一昼夜放
置した後、各試料の塗膜剥離強度テストを行なつ
た。それらの結果を第2表に示す。また、前記の
各ベレツトのMFIならびに各試片の曲げ弾性率
およびアイゾツト衝撃強度(ノツチ付)を第2表
に示す。 なお、第1表において、組成成分()はプロ
ピレン系重合体を表わし、組成成分()はスチ
レン系重合体をす。また、組成成分()はエチ
レン系共重合体を表わし、組成成分()はスラ
ツグウールまたはその他の無機充填剤を示す。さ
らに、組成成分()はエチレン系重合体を表わ
す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 以上の実施例および比較例の結果から、本発明
によつて得られる組成物は、接着製が良好であ
り、さらに加工性および流動性(混練性)がすぐ
れているばかりでなく、剛性が高いため、後記の
ごとく多方面にわたつて利用することができるこ
とは明らかである。 〔〕 発明の効果および用途 本発明によつて得られる組成物は前述の特性を
有するばかりでなく、かつ下記のごとき効果(特
徴)を発揮する。 (1) 成形性がすぐれており、押出機のごとき連続
混練機を使用して連続的に混練りすることもで
きるため、製造コストが安価にすることもでき
る。 (2) オレフイン系重合体とスチレン系重合体なら
びにエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体またはエチレン
−メタクリル酸エステル共重合体との相溶性が
良好であるため、成形品の層剥離が生じない。 (3) 機械的強度(たとえば、剛性、耐衝撃性)が
良好である。 本発明によつて得られるオレフイン系重合体組
成物は以上のごときすぐれた効果(特徴)を発揮
するため、塗装または印刷されて多方面にわたつ
て利用することができる。代表的な用途を下記に
示す。 (1) リヤーオーターグリルおよびフロントグリル
のごとき自動車部品 (2) フエンダー、レツグシールドおよびサイドカ
バーのごとき二輪車部品 (3) オーデイオ、テレビ、扇風機およびラジオカ
セツトのごとき家庭電気製品の部品 (4) 船外機カバー (5) 容器類 (6) 家具類 (7) 日用品雑貨 (8) 建材など。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) メルトフローインデツクスが0.01〜100
    g/10分である結晶性プロピレン系重合体100
    重量部、 (B) 分子量が2.2万ないし40万のスチレンを主成
    分とするスチレン系重合体0.5〜20.0重量部、 (C) 酢酸ビニル含有率が5.0〜50重量%であるエ
    チレン−酢酸ビニル共重合体および/またはア
    クリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステ
    ルの含有率が5.0〜40重量%であるエチレン−
    アクリル酸エステル共重合体もしくはエチレン
    −メタクリル酸エステル共重合体3.0〜28.0重
    量部 ならびに (D) 繊維の太さが3.0〜10ミクロンであり、かつ
    長さが50〜500ミクロンである人工の非結晶質
    のスラツグウール5.0〜40重量部からなるオレ
    フイン系重合体組成物。
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