JPH0122064Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、用心錠に関するものである。

従来、引き違い扉に取付けられる用心錠は、扉
枠の縦框には、先端にスライダを有する鎖の末端
が固定され、また扉には、スライダのレールが固
定される。

そして、扉を閉じた状態にして先端から上記レ
ールにスライダを嵌め込み、扉の開放にともない
レールの末端にスライダをスライドさせて、緊張
する鎖により一定の幅以上に扉が開放しないよう
になつている。

このような用心錠にあつては、扉の開放にとも
ない上記扉と扉枠の縦框との間（開口）で鎖を張
設するので、クリツパ等の工具で鎖を切断するこ
とができる欠点があつた。

また、レールからスライダを取り外す場合、上
記レールの先端迄スライダをスライドさせるので
手間がかかると共に、スライダには、レールの先
端にスライダが戻されたとき、上記レールからス
ライダが自然に脱落しない抜止め装置が組み込ま
れているので、レールにスライダを嵌め込むとき
及びレールからスライダを取り外すとき一々抜止
め装置を操作しなければならない欠点もあつた。

この考案は、クリツパ等の工具で切断されない
ようにすると共に、簡単に操作できるようにして
上述の欠点を解消することを目的としている。

この考案は、引き違い扉の召し合せ部分におい
て、屋外扉の縦框室内面に縦方向の座板を取付け
ると共に、この座板に昇降するよう設けてあるピ
ンに帯状の錠板の末端を取付け、また室内扉の縦
框に起伏回動するフツクを取付けて、上記錠板の
先端に設けてある透孔にフツクを係合させ、扉の
開放にともない錠板を引き出しながら、上記錠板
により扉の開放幅を規制するようにした用心錠を
提供する。

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図において、Ａは室外扉側金具で、この室外扉
側金具Ａは、縦長な取付け座板１と、この座板１
に縦方向のガイド部２により昇降自在に設けたピ
ン３と、このピン３に末端を回動自在に取付けた
帯状の錠板４と、この錠板４の先端に設けた透孔
５とによつて構成されている。

上記のガイド部２は、図示の場合座板１の上下
端部間に長孔を設けて、この長孔にピン３の末端
部を貫通させると共に、ピン３の末端に設けてあ
る鍔６により、上記長孔からピン３が抜けないよ
うになつている。

Ｂは室内扉側金具で、この室内扉側金具Ｂは、
取付け座板７と、この座板７の表面から突出する
水平のピン８と、倒れ方向に回動したとき透孔５
に嵌入係止するよう上記ピン８により起伏回動可
能に軸支したフツク９とによつて構成されてい
る。

なお、図示のように錠板４の一側に上記錠板４
の先端部を突出させて室外扉の縦框にフツク９の
先端が当接することなく透孔５に上記フツク９の
先端を嵌入させるようになつている。

また、上記の屋外扉側金具Ａには、垂直に起さ
れた錠板４が自然に倒れるのを防止する仮止め装
置１１が設けられている。

上記の仮止め装置１１は、図示の場合座板１に
取付けた凹部１２を有するバネ板１３と、錠板４
に設けた突軸１４とで構成され、起る方向に錠板
４を回動させると、バネ板１３に当接する突軸１
４により上記バネ板１３を押し戻し、そして凹部
１２に突軸１４が嵌入するようになつている。

図中１０は座板１の片側縁から突出する突出板
で、この突出板１０により垂直に起した錠板４を
ストツプさせるようになつている。１５はデツト
ポイントの通過後にフツク９を強制回動させるバ
ネ、１６は座板７に連なるカバーである。

この考案に係る用心錠は、以上の構成であつて
第１図で示したように引き違い扉に於ける召し合
せ部分で、屋外扉ａの縦框の室内面に金具Ａの座
板１を、屋内扉ｂの縦框の側面に金具Ｂの座板７
を夫々ビスを介して取付ける。

このとき、仮止め装置１１により停止している
錠板４の透孔５に倒れ方向に回動させたフツク９
が嵌入係止するようにしておく。

しかして、屋外扉ａの閉鎖後に透孔５にフツク
９を嵌入係止させておくことにより、屋外扉ａの
開放にともない仮止め装置１１の係止を解いて倒
れ方向に（第８図で示したように）錠板４を回動
させる。

そして倒れた錠板４により屋外扉ａの開放を途
中でストツプさせる。

また、外側扉ａの閉鎖にともない起る方向に錠
板４を回動させ、そして仮止め装置１１により起
立した錠板４の回動を止める。

なお、透孔５からフツク９を脱出させておくこ
とにより、外側縁ａを全開することができる。

以上のように、この考案に係る用心錠によれば
透孔にフツクを嵌入係止して、屋外扉を開放させ
ると、倒れ方向に錠板を回動させ、そして錠板の
長さだけ屋外扉を開放させるので、屋外扉の開放
幅を規制することができると共に、扉の召し合せ
部分に錠板が位置するので、クリツパ等の工具で
切断されるおそれがない。

また、フツクの回動のみで旋錠、解錠すること
ができる。

さらに、仮止め装置により起立した錠板の回動
を止めるようにしてあるので、自然に錠板が倒れ
一々手で錠板を起すような不便がなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る用心錠の平面図、第２
図は同上の要部を示す拡大平面図、第３図は同上
の一部切欠側面図、第４図は同一部切欠正面図、
第５図は同一部切欠正面図、第６図は縦断側面
図、第７図は扉も開放した平面図、第８図は同上
の正面図である。 Ａ……室外扉側金具、Ｂ……室内扉側金具、１
……座板、２……ガイド部、３……ピン、４……
錠板、５……透孔、６……鍔、７……座板、８…
…ピン、９……フツク、１０……突出板、１１…
…仮止め装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 屋外扉の縦框室内面に取付ける縦方向の座板と
   この座板に昇降するよう設けたピンと、このピン
   に末端を回動自在に取付けた錠板と、この錠板の
   先端に設けた透孔と、座板に垂直に起された錠板
   を仮止めするよう設けた仮止め装置とで構成した
   屋外扉側の金具と、屋内扉の縦框に取付ける座板
   と、この座板に軸支すると共に、倒れ方向に回動
   したとき透孔に先端を嵌入係止させるフツクとで
   構成した室内扉側金具とから成る用心錠。