JPH01219380A - ルーツ型ポンプロータの成形方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は金属表面に樹脂を被覆する方法に関するもので
、自動車用スーパーチャージャー用ロータの表面のコー
ティングに利用されるものである。

（従来の技術） 本発明に係る従来技術としては、実開昭５９−１７４３
８９号公報がある。

このものはルーツ型ポンプロータに、その外周表面に連
続的に樹脂をコーティングするもので、Ａ１合金よりな
るまゆ状のロータの表面にテフロン樹脂を粉体流動浸漬
法でコーティングするものである。

またテフロン樹脂をコーティングする方法にかえて射出
成形法による場合には、樹脂の流動性が悪いために肉厚
が２１１ｊＩ以下の場合には射出成形による成形が困難
である。

このために前記成形方法の関連技術として、特願昭６１
−２６３０３７号に示すように、流動性の良い液晶性ポ
リエステル樹脂又はその組成物をＡ１合金よりなる、ま
ゆ状ロータの表面に射出成形法るよる成形方法を提案し
た。

前記成形方法はＡｉ！合金よりなるロータの表面には多
少の凹凸部があり、この凹凸部に溶融樹脂が浸入し樹脂
が凝固状態になって固着するものである。

しかし前記成形方法は長時間の使用により、樹脂の密着
性が劣化するという問題点がある。

本発明は自動車用スーパーチャージャとして使用される
ルーツ型ポンプロータの成形に於いて、まゆ状ロータの
表面に液晶ポリエステル樹脂又はその組成物を射出成形
により製造する場合に、長期間にわたって使用しても樹
脂の密着性の低下がなく剥離のない成形方法を技術的課
題とするものである。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 前記技術的課題を解決するために講じた技術的手段は次
のとおりである。

ルーツ型ポンプロータの樹脂成形でインサート部材とし
て、外周がまゆ状でアルミ合金よりなるロータ素材を使
用し、液晶性ポリエステル樹脂又はその組成物を射出成
形法にて成形する場合に、前記ロータ素材を液晶性ポリ
エステル樹脂の溶融温度の２５０〜３２０℃まで加熱後
、前記液晶性ポリエステル樹脂を射出成形して、まゆ状
ロータを製造するものであり、ロータ素材の表面にショ
ツトブラスト、又はローレットにより凹凸面又は微細穴
を設けるものである。

（作用） 前記技術的手段は次のように作用する。すなわち、Ａ１
合金よりなるロータ素材を高温加熱後、ただちに金型内
にて液晶性ポリエステル樹脂を射出すれば、樹脂の流動
性は極めて良く、ロータ素材表面の凹凸面は勿論、極め
て微細な穴の部分にも流動浸入し、ロータの冷却により
、Ａ１合金は液晶性ポリエステル樹脂より熱膨張係数が
大きいために（ＡＩｌ＝２３．９Ｘ１０−６．樹脂＝　
１６．５　Ｘｌ　０’−”）　、冷却による収縮率も太
き（、凹凸面又は微細な穴に流入した樹脂はＡ１合金に
て強く締付けられ、その結果ロータと樹脂の密着力は大
巾に増大し、長期間の使用によっても、樹脂部のゆるみ
、剥れの発生はまったく無いものである。

（実施例） 以下実施例について説明する。

第１図の１はまゆ状をしたルーツ型ポンプロータの樹脂
成形前のロータ素材で、Ａｆｆｉ合金をダイカスト鋳造
にて成形したものであり、回転軸３がインサートされ、
軽量化のための抜孔２ａがある。

第２図の４は加熱炉で、前記ロータ素材１を加熱するも
ので、電熱源５により複数個のロータ素材を載置台４ａ
上に置き、液晶性ポリエステル樹脂の溶融温度である２
８０〜３２０℃程度迄加熱する。

第３図は射出成形法による前記ロータの成形状況を示す
もので、６は射出シリンダー、７は金型、８は溶融され
た樹脂、９はロータ素材表面に密着した樹脂である。

射出成形に使用する樹脂材料は液晶性芳香族ポリエステ
ル樹脂、黒鉛、フッ素樹脂よりなる液晶ポリマー樹脂組
成物（ベクトラ）を使用する。

ロータ素材１の表面に液晶ポリマー樹脂９が密着成形さ
れるが、Ａ１合金の熱膨張係数は２３．９ｘｉｏ−’で
あるのに対して前記液晶ポリマー樹脂の熱膨張係数は３
５〜２００℃の範囲に於いて１６．５Ｘ１０−’である
。

次に樹脂の密着性について説明する。

ロータ素材１の表面を拡大すれば凹凸面が連続して形成
されているが、第４図（イ）に示す様に表面にショツト
ブラスト等により１０ａ、１０ｂ。

・・・に示すように微細穴を形成した場合に、（１）（
イ）に示すようにＡ１１表面に微細な穴１０ａ、ｌＱｂ
、　　・・・を設ける。

（２）Ａｆ素材を２８０℃迄加熱すれば（ロ）に示す様
に微細な°穴１０ａ、１０ｂ、　　・・・に熱膨張力１
１が作用し、１２ａ、１２ｂ、−・−に示す様に微細穴
は拡大する。

（３）樹脂を射出する、ロータ素材が加熱されているた
めに樹脂は固化することなく、（ハ）に示すように微細
な穴１２ａ、１２ｂ、　　・・・の穴の奥まで入り込む
、又樹脂が収縮０の材料の場合には固化してもスキ間は
生じない。

（４）（ニ）に示すように温度が下がると樹脂よりＡｌ
素材の方が熱膨張が大きいために、穴の中に入った樹脂
はＡｌの収縮の為収縮力１３が作用し、強固に圧縮し微
細穴も１４ａ、１４ｂ。

・・・を収縮し樹脂とＡｌは強力に固着するものである
。

以上の様にＡＩｌと樹脂との熱膨張の差を利用して樹し
の密着性を計るものである。

又前記ＡＮ合金に対して、更に熱膨張係数の大きいマグ
ネシウム（熱膨張係数２６．ＯＸ　１０−’）を使用す
れば効果は太き（、又Ａ１合金ロータ素材の表面にショ
ツトブラストの他にローレットなどにより表面の面粗度
を２０μｍ以上に粗（して凹凸部又は微細な穴を多数形
成すれば密着力は更に増大する。

〔発明の効果〕

本発明は次の効果を有する。すなわち、従来密着を確保
する為に、素材にアンダーカット部を設ける方法もある
が、平面特に金属が薄肉のものは加工が極めて困難であ
り、他の方法としてプライマー（接着剤）処理して、化
学的に結合する方法もあるが工数が増加する上に樹脂材
料によっては（例えばテフロン）、良いプライマーが無
い場合もある。

これに対して本発明は、Ａ１合金よりなるロータ素材を
加熱するのみで密着力の極めて大なるロータを得ること
ができ、コスト的に低価格にて成形できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はロータ素材の外観斜視図、第２図は加熱炉の説
明図、第３図は射出成形の要部の説明図、第４図は射出
工程の説明図で、（イ）はロータ素材加熱前、（ロ）は
ロータ素材加熱後、（ハ）射出中、（ニ）射出、冷却後
の状況を示す。 １・・・ロータ素材、４・・・加熱炉。 ６・・・射出成形用シリンダー。 ７・・・金型、８，９・・・樹脂。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）ルーツ型ポンプロータの樹脂成形でインサート部
   材として外周が、まゆ状でアルミ合金よりなるロータ素
   材を使用し、液晶ポリエステル樹脂又はその組成物を射
   出成形法にて成形する場合に、前記ロータ素材を液晶ポ
   リエステル樹脂の溶融温度まで加熱後、前記液晶ポリエ
   ステル樹脂を射出成形して表面に密着させて製造するル
   ーツ型ポンプロータの成形方法。
2. （２）前記第１項のまゆ状のインサート部材がマグネシ
   ウム合金よりなるルーツ型ポンプロータの成形方法。
3. （３）前記第１項のロータ素材の表面をショットブラス
   ト又はローレットにより粗くしたルーツ型ポンプロータ
   の成形方法。