JP3608859B2 - 中空成型品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、局部的な厚肉部を有するプラスチック製薄肉中空成型品及びその成型品を一体的に成形する製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、回転成形は大型容器等の中空成型品の大量生産に活用されている。プラスチックやゴムの固形分が液体に分散したペーストやラテックス或いは金属やプラスチックの固形分が気体に分散した粉体の流動性を利用した成形方法である。このような流動性材料を中空金型に投入して密閉し、炉内で回転しながら加熱溶融・固化し、その後冷却して中空成形物を得る方法である。回転遠心力を利用して金型内に投入した材料を分散させ、金型内面の凹凸に沿って均一に付着させ溶融して均一な膜厚を得るのに適している。また、金型はマスターの電鋳加工等により容易にまた安価に作製できるので、所望の形状を精度良く安価に大量に複製できる。従って、用途的に形状重視の安価な成型品に利用されることが多い。
【0003】
しかし、均一な肉厚をもち、中空軽量化や材料の削減が可能な中空体の優れた製造方法でありながら、工業的な機能部品に使用されることが少ない。中空部分の成形収縮率の振れが大きく寸法精度が安定しないため中空体自体の成形は良いが他の部品との接合に難点がある、中空体は基本的に均一な膜厚であり局部的な変化は形状面のみで部分的な物性面の変化に乏しい等の課題がある。
このような課題に対して、別の射出成型品等の部品を後接着、或いは液状樹脂の塗布・注入等の工夫はあるがコストアップや手間を避けることは出来ず、外観的にも限界もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、局部的な厚肉部を有するプラスチック製薄肉中空成型品及びその成型品を安価に一体的に成形するための製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、肉厚部と肉薄部を有する中空成形品の肉厚部と肉薄部のほぼ境界部分に割面を有する中空の割金型を予熱した後、前記割金型を開いて水平に配置し、両割金型に紛体あるいはペースト状のプラスチック材料を満杯に注入しプラスチック材料を溶融着肉させた後、前記肉薄部を形成する割金型から未付着材料を排出した後、厚肉部割金型と合わせて密閉し、肉厚部金型を下向きにして加熱炉で加熱することにより局部的な肉厚部と均一な肉薄部を一体成形することを特徴とする中空成形品の製造方法である。さらには、厚肉部形成工程において、厚肉部を成形する割金型部を下にして厚肉部中央に直交する鉛直軸を回転軸にして、一軸回転させながら厚肉部を形成させる請求項1記載の中空成型品の製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下図面により本発明を詳しく説明する。図1は本発明の一実施例となる中空成型品であり、図2はその断面図である。また、図3は使用する金型の一実施例となる電鋳型を示す図であり、図4はその型開き状態図である。
【0007】
図1に示す中空成型品は、ほぼ球形に近い形状の薄肉部(1)の下部に厚肉部(2)、更に別の成型品等への接合に利用できる取付部(3)で構成されている。薄肉部(1)は材料の流動性を利用することから球形のような平滑であることが好ましいが、特に拘る程度ではなく種々の凹凸形状が可能である。また、薄肉部(1)と厚肉部(2)で形成される中空内腔は成形直後から閉鎖系であることも可能であるが、冷却後の離型時成型品体積を縮小して離型性を良くするためには薄肉部(1)に部分的な開口部となりうる部分を設けることもある。また、図2に示すように厚肉部(2)の内腔表面は溶融したプラスティック材料が流下沈静化した実質的に水平面を少なくとも中央部に有しており、その辺縁部が持ち上がるようにやや湾曲する傾向があり、更に薄肉部(1)形状は中空割型の割面に当たる型合せ面(4)は厚肉部(2)の中空体内面にほぼ平行であることが、金型の取付や成形作業の操作性上望ましい、等が成型品の設計上の留意点である。
【0008】
図2、3は上述実施例に使用する電鋳型の模式図である。基本的に薄肉部金型(5)、厚肉部金型(6)、より構成される。薄肉部金型(5)では薄肉部が、厚肉部金型(6)では厚肉部分が、更に底部に設けられた取付部金型(7)で取付部(3)が形成される。これら金型の本体は、例えば電鋳型であれば木製または蝋製のマスターから転写により容易に作製され、銅、真鍮等の熱伝導性の良い材料で作製されることが好ましく、その部位の成型品肉厚に応じて電鋳厚みを調整して材料の溶融着肉を同じように進行させる配慮が必要である。原則的には、薄肉部金型(5)は肉厚に厚肉部金型(6)及び取付部金型(7)は薄肉にし、具体的には加熱炉の伝熱具合、成型品の目標肉厚等で試験成形しながら調整する。少なくとも薄肉部金型(5)は金型本体の肉厚をほぼ同じにして均一な熱伝導が付着した成形材料に効率よく与えられることが肝要である。また、金型にはフレーム(11)がそれぞれの金型に取り付けられており、加熱炉内の回転駆動部への設置と金型開閉時のハンドリングに供される。これら金型は、型合せ面(4)で接合したとき全周に亘って原則的に一致しており、材料投入後の型閉時に留め金で金型内が密閉固定される構造になっている。また、炉内の加熱による材料及び空気の膨張で材料が漏出して投入材料の定量性が損なわれないようなシール性が肝要である。
【0009】
使用するプラスティック材料は、薄肉部(1)が先に溶融着肉し、その後、薄肉部(1)の硬化と平行して厚肉部(2)及び取付部(3)の金型表面より内部の未溶融材が硬化する経過をとるため、加熱劣化や変色が起こりにくい熱安定性が要求される。かつ、薄肉部(1)の肉厚の均一化や厚肉部(2)への流下と接合一体化のためには適度な流動性が必要である。例えば塩ビプラスチゾルの場合、次のような配合材料で作製することができる。
PVCペーストレジン:100部(重合度1600)
可塑剤(DOP) : 80部
可塑剤(DNP) : 50部
安定剤(Ca・Zn系) : 2部
【0010】
成型方法の一実施例を説明すると、型合わせでは、まず、厚肉金型(6)を二軸回転成形装置上で移動させるため円盤に固定する。厚肉金型(6)に成型品を形成するに必要な所定量のプラスチック材料を計量して投入する。また、この際薄肉金型(5)にも補助的に材料投入することや、解放部を備えた成型品であればその開口部から材料投入することを併用してもよい。次に、型合わせ後に固定させた型に上から薄肉部金型(5)を位置決め穴(10)と位置決めピン(9)を合わせながら型合わせして固定ハンドル(8)を厚肉部金型(6)の固定フック(12)にしっかり固定させる。型合せ後、型を加熱炉に入れ二軸回転させながら約260℃で3分程度型を加熱する。次に、加熱炉の中で二軸回転を終了し円盤を水平回転させながら5分30秒程度加熱する。金型内の材料は一定時間の二軸回転中に遠心力で一定の厚さで型の内壁で着肉し均一な肉厚の薄肉部(1)を形成する。水平回転の際、未硬化の材料は、重力により厚肉部金型(6)流下して硬化し薄肉部(1)と厚肉部(2)及び取付部(3)が一体化される。その際、材料の流動性(粘度)や金型形状によっては、重力と回転運動の併用のよる接合部の均質一体化を必要とせず、水平回転せずに加熱炉の中で水平を維持した状態の静置でも良い。その後炉から出し水冷後、金型を開き成形品を脱型する。また、本実施例では金型の加熱を均一にするために金型の回転を行ったものである。予熱炉及び加熱炉の性能や方式(電熱、ガス燃焼、高周波)により加熱状態が異なることは本発明を制約するものではない。
【0011】
更に、成型方法の別の一実施例を説明すると、型合わせでは、まず、厚肉金型(6)を二軸回転成形装置上で移動させるため円盤に固定する。固定させた型に上から薄肉部金型(5)を位置決め穴(10)と位置決めピン(9)を合わせながら型合わせして固定ハンドル(8)を厚肉部金型(6)の固定フック(12)にしっかり固定させる。型合せ後、型を予熱炉に入れ回転させながら約260℃で3分程度型を熱する。次に、予熱炉から型を出し金型を開き、双方の型を水平状態に置く。各型に材料を型に満杯に投入し、20〜30秒後に薄肉部金型(5)内の材料を一気に排出し排出しきった時点で再度型を合わせる。更に、厚肉部金型(6)を下向きにして型を加熱炉に入れ約260℃で水平回転させながら5分30秒程度加熱する。薄肉部金型(5)内の材料は一定時間後一気に排出した時点で一定の厚さで型の内壁で着肉し均一な肉厚の薄肉部(1)を形成する。水平回転の際、未硬化の材料は、重力により厚肉部金型(6)流下して硬化し薄肉部(1)と厚肉部(2)及び取付部(3)が一体化される。その際、材料の流動性(粘度)や金型形状によっては、重力と回転運動の併用のよる接合部の均質一体化を必要とせず、水平回転せずに加熱炉の中で水平を維持した状態の静置でも良い。その後炉から出し水冷後、金型を開き成形品を脱型する。また、本実施例では金型の加熱を均一にするために金型の回転を行ったものである。予熱炉及び加熱炉の性能や方式(電熱、ガス燃焼、高周波)により加熱状態が異なることは本発明を制約するものではない。
【0012】
【発明の効果】
本発明の方法に従うことにより、従来作製するのに手間のかかった局部的な厚肉部を有する薄肉中空成型品を一体で成形することができ、あらかじめ厚肉成形品を作っておいたり、後加工で貼り合わせをする手間がなくなり、工業的な局部的な厚肉部を有する薄肉中空成型品及びその製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施例の外観図
【図2】本発明による一実施例の断面図
【図3】本発明に使用する金型の一実施例の型合せ状態図
【図4】本発明に使用する金型の一実施例の型開き状態図
(a)薄肉部用金型 (b)厚肉部用金型
【符号の説明】
1.薄肉部
2.厚肉部
3.取付部
4.型合せ面
5.薄肉部金型
6.厚肉部金型
7.取付部金型
8.固定ハンドル
9.位置決めピン
10.位置決め穴
11.フレーム
12.固定フック

Claims (2)

  1. 肉厚部と肉薄部を有する中空成形品の肉厚部と肉薄部のほぼ境界部分に割面を有する中空の割金型を予熱した後、前記割金型を開いて水平に配置し、両割金型に紛体あるいはペースト状のプラスチック材料を満杯に注入しプラスチック材料を溶融着肉させた後、前記肉薄部を形成する割金型から未付着材料を排出した後、厚肉部割金型と合わせて密閉し、肉厚部金型を下向きにして加熱炉で加熱することにより局部的な肉厚部と均一な肉薄部を一体成形することを特徴とする中空成形品の製造方法。
  2. 厚肉部形成工程において、厚肉部を成形する割金型部を下にして厚肉部中央に直交する鉛直軸を回転軸にして、一軸回転させながら厚肉部を形成させる請求項1記載の中空成型品の製造方法。
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