JPH0839574A - 中空プラスチック品の製造方法 - Google Patents
中空プラスチック品の製造方法Info
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- JPH0839574A JPH0839574A JP6178930A JP17893094A JPH0839574A JP H0839574 A JPH0839574 A JP H0839574A JP 6178930 A JP6178930 A JP 6178930A JP 17893094 A JP17893094 A JP 17893094A JP H0839574 A JPH0839574 A JP H0839574A
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- mold
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C33/00—Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
- B29C33/44—Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor with means for, or specially constructed to facilitate, the removal of articles, e.g. of undercut articles
- B29C33/52—Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor with means for, or specially constructed to facilitate, the removal of articles, e.g. of undercut articles soluble or fusible
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C33/00—Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
- B29C33/02—Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor with incorporated heating or cooling means
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C33/00—Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
- B29C33/38—Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor characterised by the material or the manufacturing process
- B29C33/3842—Manufacturing moulds, e.g. shaping the mould surface by machining
- B29C33/3857—Manufacturing moulds, e.g. shaping the mould surface by machining by making impressions of one or more parts of models, e.g. shaped articles and including possible subsequent assembly of the parts
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29L—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
- B29L2031/00—Other particular articles
- B29L2031/748—Machines or parts thereof not otherwise provided for
- B29L2031/7506—Valves
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】中空なプラスチック品の内面が複雑であっても
これを容易に形成することが可能であり、安価にプラス
チック品を製造することができ、少量生産に好適な方法
を提供する。 【構成】電熱線39が埋設された低融点合金からなる溶
融中子51を簡易主型40a,40b内に配置する。そ
して簡易主型40a,40bの中にゆっくり硬化する熱
硬化性プラスチック材料または二液混合硬化性プラスチ
ック材料を注入して、硬化させることによって、溶融中
子51を内蔵するプラスチック品を成形する。この後、
電熱線39に通電して溶融中子51を溶融せしめて、プ
ラスチック品から排出する。
これを容易に形成することが可能であり、安価にプラス
チック品を製造することができ、少量生産に好適な方法
を提供する。 【構成】電熱線39が埋設された低融点合金からなる溶
融中子51を簡易主型40a,40b内に配置する。そ
して簡易主型40a,40bの中にゆっくり硬化する熱
硬化性プラスチック材料または二液混合硬化性プラスチ
ック材料を注入して、硬化させることによって、溶融中
子51を内蔵するプラスチック品を成形する。この後、
電熱線39に通電して溶融中子51を溶融せしめて、プ
ラスチック品から排出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空なプラスチック品
を容易に製造することのできる方法およびこの方法に供
される溶融中子に関する。
を容易に製造することのできる方法およびこの方法に供
される溶融中子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、中空なプラスチック品の製造が困
難であった分野として、まず給水・給湯や特殊流体の導
通に使用される弁の弁箱の製造方法が挙げられる。図1
は、従来の逆止弁の一例を示す。この逆止弁1は、垂直
に設置される配管3,4の間に取付けられている。ここ
では、水などの液体(以下液体とする)が、下方の配管
3から上方の配管4へ向けて流れるようになっており、
この流れが停止すると、逆止弁1が配管3,4内の液体
の下方への逆流を防止するようになっている。
難であった分野として、まず給水・給湯や特殊流体の導
通に使用される弁の弁箱の製造方法が挙げられる。図1
は、従来の逆止弁の一例を示す。この逆止弁1は、垂直
に設置される配管3,4の間に取付けられている。ここ
では、水などの液体(以下液体とする)が、下方の配管
3から上方の配管4へ向けて流れるようになっており、
この流れが停止すると、逆止弁1が配管3,4内の液体
の下方への逆流を防止するようになっている。
【0003】この逆止弁1は、青銅や鋳鉄などの鋳物か
ら成る弁箱5を有する。この弁箱5は湾曲した管状であ
り、その一方の端部5aが上流側の配管3に接続され、
他方の端部5bが下流側の配管4に接続されている。弁
箱5の内部には、ボール弁6が配置されている。このボ
ール弁6としては、例えば中心部が鉄鋼から成りその外
側をゴムで被覆した球体や、全体的にシリコンゴムなど
の合成ゴムで成る球体が使用される。また弁箱5の側部
には、ボール弁6を弁箱5内に挿入するための孔5cが
穿設されており、孔5cはボール弁6を配置した後に蓋
7によって閉塞される。
ら成る弁箱5を有する。この弁箱5は湾曲した管状であ
り、その一方の端部5aが上流側の配管3に接続され、
他方の端部5bが下流側の配管4に接続されている。弁
箱5の内部には、ボール弁6が配置されている。このボ
ール弁6としては、例えば中心部が鉄鋼から成りその外
側をゴムで被覆した球体や、全体的にシリコンゴムなど
の合成ゴムで成る球体が使用される。また弁箱5の側部
には、ボール弁6を弁箱5内に挿入するための孔5cが
穿設されており、孔5cはボール弁6を配置した後に蓋
7によって閉塞される。
【0004】さて液体が下方から上方へ向けて流される
と、この流れに押圧されてボール弁6が仮想線で示すよ
うに図中の上部左側に移動し、これによりボール弁6と
弁箱5の間にできる隙間(図中ボール弁6の右下)を液
体が通過して流れることが可能となる。一方、液体の流
れが停止すると、ボール弁6は自重および液体の重量が
加わるために、下方へ移動し、弁箱5の下端側に形成さ
れた弁座5dに嵌まり込む。これによって、弁箱5の下
端側が閉塞されるため、液体が下方へ逆流することが防
止される。
と、この流れに押圧されてボール弁6が仮想線で示すよ
うに図中の上部左側に移動し、これによりボール弁6と
弁箱5の間にできる隙間(図中ボール弁6の右下)を液
体が通過して流れることが可能となる。一方、液体の流
れが停止すると、ボール弁6は自重および液体の重量が
加わるために、下方へ移動し、弁箱5の下端側に形成さ
れた弁座5dに嵌まり込む。これによって、弁箱5の下
端側が閉塞されるため、液体が下方へ逆流することが防
止される。
【0005】図2は、従来の減圧弁の一例を示す。この
減圧弁11は、上流側の配管13と下流側の配管14と
の間に取付けられ、自動的に配管13内の圧力より配管
14の圧力を小さくし、しかも減圧後の配管14内の圧
力を一定に保持するものである。減圧弁11は、青銅な
どの鋳物から成る弁箱15とその内部に配設されたバル
ブアッセンブリ16とを有している。弁箱15にはボン
ネット17が固定されており、ボンネット17に螺合さ
れた調圧ネジ18を調節すると、上バネ受け19とダイ
アフラム20に挟まれた調圧バネ21がこれに応じて圧
縮される。これによって、調圧バネ21の力が調節され
ている。
減圧弁11は、上流側の配管13と下流側の配管14と
の間に取付けられ、自動的に配管13内の圧力より配管
14の圧力を小さくし、しかも減圧後の配管14内の圧
力を一定に保持するものである。減圧弁11は、青銅な
どの鋳物から成る弁箱15とその内部に配設されたバル
ブアッセンブリ16とを有している。弁箱15にはボン
ネット17が固定されており、ボンネット17に螺合さ
れた調圧ネジ18を調節すると、上バネ受け19とダイ
アフラム20に挟まれた調圧バネ21がこれに応じて圧
縮される。これによって、調圧バネ21の力が調節され
ている。
【0006】配管13に流れる液体は、まず空間22に
入り込み、これによりダイアフラム20が調圧バネ21
の力に抗して上方に押圧され、バルブアッセンブリ16
が移動して、流路が開きこれにより配管14に液体が流
れ込むようになっている。このように流路の大きさを狭
めることにって、流速を上げて圧力を減少せしめること
ができる。
入り込み、これによりダイアフラム20が調圧バネ21
の力に抗して上方に押圧され、バルブアッセンブリ16
が移動して、流路が開きこれにより配管14に液体が流
れ込むようになっている。このように流路の大きさを狭
めることにって、流速を上げて圧力を減少せしめること
ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図1および
図2に示す逆止弁1や減圧弁11には以下のような問題
がある。すなわち、弁箱5,15を鋳物で製作した場合
には、錆による赤水の発生や管の詰まり、並びに孔食や
潰食による水漏れのおそれを完全に回避することができ
ない。近年、配管については、これらの問題を解決する
ため既存の鋼製の管を硬質塩化ビニルやポリブテンなど
のプラスチック材料からなる管に交換したり、また当初
からプラスチック管を設置したりすることが行われてい
るが、逆止弁や減圧弁については依然として鋳物の弁箱
が使用されている。その理由は主に、逆止弁や減圧弁が
配管ほど大量には製造されず、しかも弁箱の形状が複雑
なため、鋳物の方が製造しやすく、結果的にコストも安
く抑えることができるからである。
図2に示す逆止弁1や減圧弁11には以下のような問題
がある。すなわち、弁箱5,15を鋳物で製作した場合
には、錆による赤水の発生や管の詰まり、並びに孔食や
潰食による水漏れのおそれを完全に回避することができ
ない。近年、配管については、これらの問題を解決する
ため既存の鋼製の管を硬質塩化ビニルやポリブテンなど
のプラスチック材料からなる管に交換したり、また当初
からプラスチック管を設置したりすることが行われてい
るが、逆止弁や減圧弁については依然として鋳物の弁箱
が使用されている。その理由は主に、逆止弁や減圧弁が
配管ほど大量には製造されず、しかも弁箱の形状が複雑
なため、鋳物の方が製造しやすく、結果的にコストも安
く抑えることができるからである。
【0008】すなわち、もし金型を用いて弁箱を射出成
形するならば、弁箱5の内面の部分a,b,c(図3参
照)は、金型を抜外す方向に向けて小さくなるいわゆる
逆テーパであるため、金型を相当複雑に組合わせて使用
しなければならない。さらに射出成形の場合は、金型の
抜き勾配を考慮する必要がある。あるいは金型の製作条
件のために、弁箱の形状が制限されることがある。極端
な場合には、弁箱を部分毎に製造し、これらの部分を接
着剤やネジで相互に固定したりしてようやく所望の形状
を得ることができるということもある。この点では、鋳
物砂からなる主型および中子を用いて鋳造する方が、弁
箱の成形後の取出しが容易であるから有利である。
形するならば、弁箱5の内面の部分a,b,c(図3参
照)は、金型を抜外す方向に向けて小さくなるいわゆる
逆テーパであるため、金型を相当複雑に組合わせて使用
しなければならない。さらに射出成形の場合は、金型の
抜き勾配を考慮する必要がある。あるいは金型の製作条
件のために、弁箱の形状が制限されることがある。極端
な場合には、弁箱を部分毎に製造し、これらの部分を接
着剤やネジで相互に固定したりしてようやく所望の形状
を得ることができるということもある。この点では、鋳
物砂からなる主型および中子を用いて鋳造する方が、弁
箱の成形後の取出しが容易であるから有利である。
【0009】上述のような弁箱の逆テーパの内面を形成
するためには、例えば、溶融中子を用いる方法も考えら
れる。この方法は、最近、自動車の排気管をプラスチッ
ク材料で作る際、排気管の内周面を形成するために用い
られている技術である。しかし、従来の溶融中子を溶融
する加熱方法では、中子が溶融されるまで時間がかかる
上、場合によっては、成形したプラスチック製品が熱で
変形したり破損したりするおそれがあった。また従来の
加熱方法では、大きな熱量が必要であり、費用がかかる
ため、少量生産には適していなかった。
するためには、例えば、溶融中子を用いる方法も考えら
れる。この方法は、最近、自動車の排気管をプラスチッ
ク材料で作る際、排気管の内周面を形成するために用い
られている技術である。しかし、従来の溶融中子を溶融
する加熱方法では、中子が溶融されるまで時間がかかる
上、場合によっては、成形したプラスチック製品が熱で
変形したり破損したりするおそれがあった。また従来の
加熱方法では、大きな熱量が必要であり、費用がかかる
ため、少量生産には適していなかった。
【0010】また、弁箱を鋳物で製造するために必要な
木型の製作費は、大抵の場合、プラスチック材料の射出
成形に必要な金型の製作費の10分の1程度で済む。こ
のために、鋳造工程自体の費用が射出成形工程の費用に
比較して割高であるといえども、逆止弁を相当数製造す
るのでない限り、弁箱は鋳物で製造する方が遙に安上が
りである。またボール弁の動きや流れの状態の性能を改
善するため、弁箱は通常、1回の試作では好適な形状を
得ることが困難であり、何回も試作することが必要とな
る。このように弁箱の試作を繰り返す場合、鋳造する場
合は木型を修正するだけで簡単かつ廉価に異なる形状の
弁箱を得ることが可能であるが、射出成形する場合は新
しく金型を製作しなければならないので面倒であり、か
つ極めて高価になる。
木型の製作費は、大抵の場合、プラスチック材料の射出
成形に必要な金型の製作費の10分の1程度で済む。こ
のために、鋳造工程自体の費用が射出成形工程の費用に
比較して割高であるといえども、逆止弁を相当数製造す
るのでない限り、弁箱は鋳物で製造する方が遙に安上が
りである。またボール弁の動きや流れの状態の性能を改
善するため、弁箱は通常、1回の試作では好適な形状を
得ることが困難であり、何回も試作することが必要とな
る。このように弁箱の試作を繰り返す場合、鋳造する場
合は木型を修正するだけで簡単かつ廉価に異なる形状の
弁箱を得ることが可能であるが、射出成形する場合は新
しく金型を製作しなければならないので面倒であり、か
つ極めて高価になる。
【0011】一方、寸法精度を上げるためには金型が好
適であることは事実である。例えば、金型を使用すると
弁箱1の厚さtや内径dの寸法誤差を0.1mm 以内または
0.01mm以内にすることができるのに対し、木型を使用す
ると寸法誤差を1mm以内にまでしか抑えることができな
い。しかし、通常の場合この種の弁箱には、厳密な寸法
精度が要求されることがないので、鋳造で十分である。
適であることは事実である。例えば、金型を使用すると
弁箱1の厚さtや内径dの寸法誤差を0.1mm 以内または
0.01mm以内にすることができるのに対し、木型を使用す
ると寸法誤差を1mm以内にまでしか抑えることができな
い。しかし、通常の場合この種の弁箱には、厳密な寸法
精度が要求されることがないので、鋳造で十分である。
【0012】また、弁箱の開発のためには、上述のよう
にその内部の流れを研究するために、数個の透明な試作
品が必要になることがある。この場合、一旦クレイモデ
ルなどを作り、このクレイモデルを基にシリコンなどで
簡易な型を製作し、このシリコン型に材料を流入して試
作品を製造することがある。しかし、この場合でも費用
はかなり高くなる。
にその内部の流れを研究するために、数個の透明な試作
品が必要になることがある。この場合、一旦クレイモデ
ルなどを作り、このクレイモデルを基にシリコンなどで
簡易な型を製作し、このシリコン型に材料を流入して試
作品を製造することがある。しかし、この場合でも費用
はかなり高くなる。
【0013】このために、加工の容易さを優先して、流
路の形状を大まかに近似させただけである図4および図
5に示すような模擬試料を作って研究せざるをえなくな
る。この模擬試料1’は、透明な管状の本体5eと、同
じく透明な管状の分岐部5fとを斜めに交差するように
組合わせ、これらを接着することによって構成されてい
る。しかし、本体5eおよび分岐部5fは、アクリルな
どの高価な合成樹脂から形成されることが多いため、こ
の模擬試料の製作もかなり費用がかかってしまう。また
その流路は所望の形状に近似せしめられているとはいえ
完全に合致しているわけではない。これよりもさらに流
路の形状を近似させるには、小さい部品を準備してこれ
らを接着などで結合して形成する以外に方法がなく、こ
の方法でもやはり模擬試料が高額になる。
路の形状を大まかに近似させただけである図4および図
5に示すような模擬試料を作って研究せざるをえなくな
る。この模擬試料1’は、透明な管状の本体5eと、同
じく透明な管状の分岐部5fとを斜めに交差するように
組合わせ、これらを接着することによって構成されてい
る。しかし、本体5eおよび分岐部5fは、アクリルな
どの高価な合成樹脂から形成されることが多いため、こ
の模擬試料の製作もかなり費用がかかってしまう。また
その流路は所望の形状に近似せしめられているとはいえ
完全に合致しているわけではない。これよりもさらに流
路の形状を近似させるには、小さい部品を準備してこれ
らを接着などで結合して形成する以外に方法がなく、こ
の方法でもやはり模擬試料が高額になる。
【0014】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたものであり、複雑な形状の内面を有する中空
プラスチック品であっても、これを容易且つ安価に形成
することが可能な、プラスチック品の製造方法を提供す
ることを目的とする。
になされたものであり、複雑な形状の内面を有する中空
プラスチック品であっても、これを容易且つ安価に形成
することが可能な、プラスチック品の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る中空プラスチック品の製造方法は、マ
スターモデルからプラスチック用主型を作り、中子取り
型からプラスチック用中子を作ると共に該中子に加熱手
段を設け、上記主型内に上記中子を配置した後主型内に
プラスチック材料を注入して硬化させ、次に加熱手段に
より中子を溶融せしめて排出させることによりプラスチ
ック品を成形するようになっている。本発明によれば、
中空鋳物部品を半分に分割して、プラスチック用主型と
中子取り型にされる。
め、本発明に係る中空プラスチック品の製造方法は、マ
スターモデルからプラスチック用主型を作り、中子取り
型からプラスチック用中子を作ると共に該中子に加熱手
段を設け、上記主型内に上記中子を配置した後主型内に
プラスチック材料を注入して硬化させ、次に加熱手段に
より中子を溶融せしめて排出させることによりプラスチ
ック品を成形するようになっている。本発明によれば、
中空鋳物部品を半分に分割して、プラスチック用主型と
中子取り型にされる。
【0016】
【作用】まず、低融点合金からなり加熱することにより
溶融可能になされた溶融中子を準備する。この溶融中子
は、例えば、電熱線を埋設して形成することによって、
通電することにより溶融可能になされたものであっても
よい。
溶融可能になされた溶融中子を準備する。この溶融中子
は、例えば、電熱線を埋設して形成することによって、
通電することにより溶融可能になされたものであっても
よい。
【0017】他方、マスターモデルを準備する。マスタ
ーモデルとしては、クレイモデルや木型であってもよ
く、また既存の中空の鋳物部品を分割し、各分割された
部分をマスターモデルとして使用することも可能であ
る。このようにして、さらに製作にかかる労力および費
用を削減することができる。そして、このマスターモデ
ルの外面に離型剤を塗布した後、セラミック片と黒鉛の
混合物またはセラミック片と低融点合金との混合物にマ
スターモデルを型取りして、主型を形成する。セラミッ
ク片と黒鉛の混合物によって主型を成形する場合には、
マスターモデルに離型剤を塗布した後、その周囲に低融
点合金を付着させてもよい。この場合、低融点合金を主
型内に残して、マスターモデルを取出すことによって、
主型を形成する。
ーモデルとしては、クレイモデルや木型であってもよ
く、また既存の中空の鋳物部品を分割し、各分割された
部分をマスターモデルとして使用することも可能であ
る。このようにして、さらに製作にかかる労力および費
用を削減することができる。そして、このマスターモデ
ルの外面に離型剤を塗布した後、セラミック片と黒鉛の
混合物またはセラミック片と低融点合金との混合物にマ
スターモデルを型取りして、主型を形成する。セラミッ
ク片と黒鉛の混合物によって主型を成形する場合には、
マスターモデルに離型剤を塗布した後、その周囲に低融
点合金を付着させてもよい。この場合、低融点合金を主
型内に残して、マスターモデルを取出すことによって、
主型を形成する。
【0018】次いで、主型内に上記の溶融中子を配置し
て、この後、熱硬化性プラスチック材料または二液混合
硬化性プラスチック材料を注入して硬化させて、溶融中
子を内蔵したままのプラスチック品を成形する。プラス
チック材料として、ゆっくり硬化する材料を選択するこ
とによって、材料に高温高圧をかける必要がなく、射出
成形機のような高価な機械も金型も使用することなく、
上記の主型で容易に成形を行うことが可能である。この
後、成形されたプラスチック品を主型から取出す。この
時、主型内の低融点合金を溶融せしめることにより、取
出しを容易にすることが可能である。
て、この後、熱硬化性プラスチック材料または二液混合
硬化性プラスチック材料を注入して硬化させて、溶融中
子を内蔵したままのプラスチック品を成形する。プラス
チック材料として、ゆっくり硬化する材料を選択するこ
とによって、材料に高温高圧をかける必要がなく、射出
成形機のような高価な機械も金型も使用することなく、
上記の主型で容易に成形を行うことが可能である。この
後、成形されたプラスチック品を主型から取出す。この
時、主型内の低融点合金を溶融せしめることにより、取
出しを容易にすることが可能である。
【0019】そして、埋設された電熱線または溶融中子
自体に通電し、溶融中子を溶融せしめて、プラスチック
品から排出することができる。これで、溶融中子が溶融
されるまで時間を短縮し、成形したプラスチック品が熱
で変形したり破損したりするおそれを少なくすることが
できる。上記の溶融中子をなす低融点合金は溶融して排
出した後、再利用可能である。また主型の材料も再利用
することができる。
自体に通電し、溶融中子を溶融せしめて、プラスチック
品から排出することができる。これで、溶融中子が溶融
されるまで時間を短縮し、成形したプラスチック品が熱
で変形したり破損したりするおそれを少なくすることが
できる。上記の溶融中子をなす低融点合金は溶融して排
出した後、再利用可能である。また主型の材料も再利用
することができる。
【0020】複数の試作品を製作する場合や設計変更す
る場合には、あらかじめこの溶融中子の寸法を加減して
おくとよい。または、マスターモデルの外面に部分的に
プラスチック材料などを肉盛りしたり、外面を部分的に
削ったりして製造すべきプラスチック品と近似した形状
にした後、外面および肉盛りした部分に離型剤を塗布し
ておく。これで試作品の製作や設計変更にかかる労力お
よび費用の削減が可能である。
る場合には、あらかじめこの溶融中子の寸法を加減して
おくとよい。または、マスターモデルの外面に部分的に
プラスチック材料などを肉盛りしたり、外面を部分的に
削ったりして製造すべきプラスチック品と近似した形状
にした後、外面および肉盛りした部分に離型剤を塗布し
ておく。これで試作品の製作や設計変更にかかる労力お
よび費用の削減が可能である。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照して詳細に説明する。実施例の方法では、まず図6に
示すように、一対のマスターモデル30a,30bを準
備する。これらのマスターモデル30a,30bは、互
いに対称な形状であり、組合わせると、所望の弁箱の外
面とほぼ同一な輪郭となる。マスターモデル30a,3
0bとしては、木型またはクレイモデルであるとよい。
また、図7に示すように、一対の中子取り型31a,3
1bも準備する。これらの中子取り型31a,31bも
互いに対称な形状であり、組合わせるとその内面32
a,32bが弁箱の内面とほぼ同一な形状となる。
照して詳細に説明する。実施例の方法では、まず図6に
示すように、一対のマスターモデル30a,30bを準
備する。これらのマスターモデル30a,30bは、互
いに対称な形状であり、組合わせると、所望の弁箱の外
面とほぼ同一な輪郭となる。マスターモデル30a,3
0bとしては、木型またはクレイモデルであるとよい。
また、図7に示すように、一対の中子取り型31a,3
1bも準備する。これらの中子取り型31a,31bも
互いに対称な形状であり、組合わせるとその内面32
a,32bが弁箱の内面とほぼ同一な形状となる。
【0022】そして、図8に示すように、一方のマスタ
ーモデル30aの表面全体に、例えばグリース、ワック
ス、シリコーン油等の離型剤33を塗布する。またその
外側にはさらに、例えば錫−ビスマス等の融点200度
以下の低融点合金35を溶融して、少量ずつふり注ぐ。
液状の低融点合金35は、離型剤33の内部を浸透しマ
スターモデル30aの外面上を薄く広がり固化する。こ
れを繰返すことにより、数mmの厚さの低融点合金35の
皮膜をマスターモデル30aの外側に形成する。この低
融点合金35の皮膜の最もマスターモデル30aに近い
層は、離型剤33を含有することになるので、後述する
ようにマスターモデル30aを低融点合金35から取出
すことが容易になる。
ーモデル30aの表面全体に、例えばグリース、ワック
ス、シリコーン油等の離型剤33を塗布する。またその
外側にはさらに、例えば錫−ビスマス等の融点200度
以下の低融点合金35を溶融して、少量ずつふり注ぐ。
液状の低融点合金35は、離型剤33の内部を浸透しマ
スターモデル30aの外面上を薄く広がり固化する。こ
れを繰返すことにより、数mmの厚さの低融点合金35の
皮膜をマスターモデル30aの外側に形成する。この低
融点合金35の皮膜の最もマスターモデル30aに近い
層は、離型剤33を含有することになるので、後述する
ようにマスターモデル30aを低融点合金35から取出
すことが容易になる。
【0023】次に、このようになされたマスターモデル
30aを型枠36a内に配置する。さらに図8および図
9に示すように、型枠36aを台32の上に載置し、型
枠36aの内部に鋳物砂の代わりに、再使用可能な材
料、例えば直径1ないし5mm程度のセラミックボール
と膨張性黒鉛の混合物38などを詰め込んで、適当に固
めておく。ここで、セラミックボールと膨張性黒鉛の混
合物38を用いるのは、型として使用する時には簡単に
崩れず、かつ使用後には簡単に壊すことができるからで
ある。
30aを型枠36a内に配置する。さらに図8および図
9に示すように、型枠36aを台32の上に載置し、型
枠36aの内部に鋳物砂の代わりに、再使用可能な材
料、例えば直径1ないし5mm程度のセラミックボール
と膨張性黒鉛の混合物38などを詰め込んで、適当に固
めておく。ここで、セラミックボールと膨張性黒鉛の混
合物38を用いるのは、型として使用する時には簡単に
崩れず、かつ使用後には簡単に壊すことができるからで
ある。
【0024】この後、混合物38からマスターモデル3
0aを取出す。この時には、離型剤33の作用によりマ
スターモデル30aは取出しやすくなっており、また離
型剤33を含有する低融点合金35が混合物38内に残
される。これによって図10に示すように、弁箱の外面
を形成する一つの簡易主型40aが完成する。同様にし
て、図11に示すように他方のマスターモデル30bか
らも、型枠36bを用いることによって、もう一つの簡
易主型40bを完成させる。この時には、通常の鋳造作
業の場合と同様の方法で注入口41および空気抜き4
2,43を形成しておく。
0aを取出す。この時には、離型剤33の作用によりマ
スターモデル30aは取出しやすくなっており、また離
型剤33を含有する低融点合金35が混合物38内に残
される。これによって図10に示すように、弁箱の外面
を形成する一つの簡易主型40aが完成する。同様にし
て、図11に示すように他方のマスターモデル30bか
らも、型枠36bを用いることによって、もう一つの簡
易主型40bを完成させる。この時には、通常の鋳造作
業の場合と同様の方法で注入口41および空気抜き4
2,43を形成しておく。
【0025】一方、図12に示すように、一つの中子取
り型31bの内面32bが露出する側面の部分には、そ
れぞれ当て板44a,44b,44cを当てて、200
度C程度まで耐えうる耐熱性粘着テープ45で固定す
る。そして内面32bに離型剤33と同様の離型剤47
を塗布した後、中子取り型31bの内部にピン48を配
設すると共に、直径5mm程度のニクロム線などの電熱線
49を配置する。そして、中子取り型31bの内部に、
融点200度以下の例えば錫−ビスマス合金等の低融点
合金50を流し込み、この後冷却して硬化させる。なお
ピン48は、低融点合金50にその一部が埋設され、そ
の他の部分が露出するように配設しておき、電熱線49
は低融点合金50の表面付近になるように配置してお
く。
り型31bの内面32bが露出する側面の部分には、そ
れぞれ当て板44a,44b,44cを当てて、200
度C程度まで耐えうる耐熱性粘着テープ45で固定す
る。そして内面32bに離型剤33と同様の離型剤47
を塗布した後、中子取り型31bの内部にピン48を配
設すると共に、直径5mm程度のニクロム線などの電熱線
49を配置する。そして、中子取り型31bの内部に、
融点200度以下の例えば錫−ビスマス合金等の低融点
合金50を流し込み、この後冷却して硬化させる。なお
ピン48は、低融点合金50にその一部が埋設され、そ
の他の部分が露出するように配設しておき、電熱線49
は低融点合金50の表面付近になるように配置してお
く。
【0026】同様にして、他方の中子取り型31aにも
低融点合金50を流し込む。ただしピン48はここでは
用いない。この後、低融点合金50が完全に硬化する前
に、図13に示すように、両方の中子取り型31a,3
1bを重ね合わせる。これにより低融点合金50の互い
に合わせられた面が、余熱により溶けて結合する。ま
た、ピン48によって両方の低融点合金50の結合状態
が補強される。低融点合金50が冷却により硬化したな
ら、これを中子取り型31a,31bから取出す。この
ようにして、図14に示すように弁箱の内面を形成する
ための中子(以下溶融中子とする)51が完成する。こ
の溶融中子51の中央には上述した電熱線49が埋設さ
れている。
低融点合金50を流し込む。ただしピン48はここでは
用いない。この後、低融点合金50が完全に硬化する前
に、図13に示すように、両方の中子取り型31a,3
1bを重ね合わせる。これにより低融点合金50の互い
に合わせられた面が、余熱により溶けて結合する。ま
た、ピン48によって両方の低融点合金50の結合状態
が補強される。低融点合金50が冷却により硬化したな
ら、これを中子取り型31a,31bから取出す。この
ようにして、図14に示すように弁箱の内面を形成する
ための中子(以下溶融中子とする)51が完成する。こ
の溶融中子51の中央には上述した電熱線49が埋設さ
れている。
【0027】次いで、図15および図16に示すよう
に、この溶融中子51を内蔵させるようにして、前記の
両方の簡易主型40a,40bを組合わせる。この状態
で、注入口41からプラスチック材料52を注入する。
このプラスチック材料52としては、時間をかけて硬化
する熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂
などが好適である。このプラスチック材料52の融点
は、低融点合金35,50の融点よりも低くなければな
らないことは当然であるが、後述するように溶融中子5
1場合によっては低融点合金35を溶融するすることを
考慮して、両者の融点の違いは僅かであることが好まし
い。またプラスチック材料52として、混合することに
よって硬化を開始する二液混合硬化性樹脂であってもよ
い。なお、プラスチック材料52を注入する際には、必
要に応じて適当なポンプ(図示せず)によって簡易主型
40a,40bが壊れない程度の圧力、例えば0.2 ない
し0.3kgf/cm2程度の圧力をかけてもよい。
に、この溶融中子51を内蔵させるようにして、前記の
両方の簡易主型40a,40bを組合わせる。この状態
で、注入口41からプラスチック材料52を注入する。
このプラスチック材料52としては、時間をかけて硬化
する熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂
などが好適である。このプラスチック材料52の融点
は、低融点合金35,50の融点よりも低くなければな
らないことは当然であるが、後述するように溶融中子5
1場合によっては低融点合金35を溶融するすることを
考慮して、両者の融点の違いは僅かであることが好まし
い。またプラスチック材料52として、混合することに
よって硬化を開始する二液混合硬化性樹脂であってもよ
い。なお、プラスチック材料52を注入する際には、必
要に応じて適当なポンプ(図示せず)によって簡易主型
40a,40bが壊れない程度の圧力、例えば0.2 ない
し0.3kgf/cm2程度の圧力をかけてもよい。
【0028】この後、プラスチック材料52をゆっくり
硬化させる。プラスチック材料52が上記のような熱硬
化性樹脂であれば、数時間ないしは数日かけて、ゆっく
りプラスチック材料を冷却する。そして、プラスチック
材料52が接触しても変形しない程度十分に硬化したな
ら、簡易主型40a,40bを分離して、ここから図1
7に示すように、溶融中子51を内蔵したままのプラス
チック品すなわち弁箱5を取出す。
硬化させる。プラスチック材料52が上記のような熱硬
化性樹脂であれば、数時間ないしは数日かけて、ゆっく
りプラスチック材料を冷却する。そして、プラスチック
材料52が接触しても変形しない程度十分に硬化したな
ら、簡易主型40a,40bを分離して、ここから図1
7に示すように、溶融中子51を内蔵したままのプラス
チック品すなわち弁箱5を取出す。
【0029】なお弁箱5と簡易主型40a,40bとが
密着したり簡易主型40a,40b同士が密着したりし
て、容易に弁箱5を取出すことができないときは、プラ
スチック材料52が硬化した後に、簡易主型40a,4
0b内にある低融点合金35(図15参照)を溶解すれ
ばよい。このためには、溶融中子51に電熱線49を埋
設したように、予め低融点合金35にも電熱線を埋設し
ておき、この電熱線に通電して低融点合金35を溶かす
ようにすると好ましい。これによって弁箱5の取出しが
非常に容易になる。この場合には、通電時間を短く(数
秒間)設定しておき、既に冷却して硬化した弁箱5の表
面に損傷を与えないようにすることが必要である。
密着したり簡易主型40a,40b同士が密着したりし
て、容易に弁箱5を取出すことができないときは、プラ
スチック材料52が硬化した後に、簡易主型40a,4
0b内にある低融点合金35(図15参照)を溶解すれ
ばよい。このためには、溶融中子51に電熱線49を埋
設したように、予め低融点合金35にも電熱線を埋設し
ておき、この電熱線に通電して低融点合金35を溶かす
ようにすると好ましい。これによって弁箱5の取出しが
非常に容易になる。この場合には、通電時間を短く(数
秒間)設定しておき、既に冷却して硬化した弁箱5の表
面に損傷を与えないようにすることが必要である。
【0030】そして弁箱5を取出したなら、ここに内蔵
された溶融中子51に埋設された電熱線49に通電し、
溶融中子51を溶融して弁箱5の内部から排出する。こ
の場合、既に冷却して硬化した弁箱5の表面に損傷を与
えないように、通電時間を短く設定しておくことはいう
までもない。これによって図18に示すような弁箱5を
得ることが可能である。
された溶融中子51に埋設された電熱線49に通電し、
溶融中子51を溶融して弁箱5の内部から排出する。こ
の場合、既に冷却して硬化した弁箱5の表面に損傷を与
えないように、通電時間を短く設定しておくことはいう
までもない。これによって図18に示すような弁箱5を
得ることが可能である。
【0031】このようにして製造された弁箱5は、1m
m程度の範囲内の寸法精度を有している。従って通常の
用途の弁箱として、問題なく使用することができる。こ
の後、特に精密に加工すべき部分、例えば、配管3,4
(図1参照)に接続されるためのネジ部5e,5f(図
3参照)や、蓋7を取付けるためのネジ部5g、および
弁座5dを、機械加工によって仕上げる。
m程度の範囲内の寸法精度を有している。従って通常の
用途の弁箱として、問題なく使用することができる。こ
の後、特に精密に加工すべき部分、例えば、配管3,4
(図1参照)に接続されるためのネジ部5e,5f(図
3参照)や、蓋7を取付けるためのネジ部5g、および
弁座5dを、機械加工によって仕上げる。
【0032】以上のようにして弁箱を製造した場合に
は、木型やクレイモデルをマスターモデル30a,30
bとして使用し、簡易型40a,40bを簡単に製作す
ることが可能であるから、金型を製作しなければならな
い射出成形に比較して、安価に製造することができる。
従って、プラスチック製の弁箱5を安価に少量生産する
ことができるようになる。
は、木型やクレイモデルをマスターモデル30a,30
bとして使用し、簡易型40a,40bを簡単に製作す
ることが可能であるから、金型を製作しなければならな
い射出成形に比較して、安価に製造することができる。
従って、プラスチック製の弁箱5を安価に少量生産する
ことができるようになる。
【0033】また設計変更や性能試験のために、製品あ
るいは試作品となる弁箱の肉厚を調節したい場合には、
簡易主型40a,40bあるいは溶融中子51に、上述
した耐熱性テープ45と同様のテープを適当な厚さだけ
貼着しておけばよい。あるいはマスターモデル30a,
30bあるいは溶融中子51を削ったり、マスターモデ
ル30a,30bにエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂等の適当なプラスチック
材料を貼着させておくことによっても、簡易主型40
a,40bあるいは溶融中子51の寸法調節ができるの
で結果的に弁箱の肉厚を簡単に調節することが可能であ
る。
るいは試作品となる弁箱の肉厚を調節したい場合には、
簡易主型40a,40bあるいは溶融中子51に、上述
した耐熱性テープ45と同様のテープを適当な厚さだけ
貼着しておけばよい。あるいはマスターモデル30a,
30bあるいは溶融中子51を削ったり、マスターモデ
ル30a,30bにエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂等の適当なプラスチック
材料を貼着させておくことによっても、簡易主型40
a,40bあるいは溶融中子51の寸法調節ができるの
で結果的に弁箱の肉厚を簡単に調節することが可能であ
る。
【0034】これによって、設計変更や試験のために、
微妙に異なる寸法の製品あるいは試作品を簡単かつ、安
価に製造することが可能となる。またプラスチック材料
として、硬化速度が遅いものを選択することによって、
射出成形機などの高価な機械が不要であり、材料に高温
高圧をかける必要もないので、さらに原価を低減するこ
とが可能である。
微妙に異なる寸法の製品あるいは試作品を簡単かつ、安
価に製造することが可能となる。またプラスチック材料
として、硬化速度が遅いものを選択することによって、
射出成形機などの高価な機械が不要であり、材料に高温
高圧をかける必要もないので、さらに原価を低減するこ
とが可能である。
【0035】このようにして製造された弁箱はプラスチ
ック製であるから、錆の発生がないから耐久性が優れて
いるだけでなく、耐圧性、耐熱性も良好である。また、
製造工程中に使用される低融点合金、セラミックボール
および黒鉛は、再利用することができるから、廃棄物を
少なくすることができ、地球環境上好ましい。
ック製であるから、錆の発生がないから耐久性が優れて
いるだけでなく、耐圧性、耐熱性も良好である。また、
製造工程中に使用される低融点合金、セラミックボール
および黒鉛は、再利用することができるから、廃棄物を
少なくすることができ、地球環境上好ましい。
【0036】なお、上述の実施例では、溶融中子51、
場合によっては低融点合金35の皮膜中に電熱線を埋設
しておくようにしているが、電熱線を使用しなくても低
融点合金35,50を溶融することが可能である。例え
ば、電熱線の代わりにパイプを使用し、このパイプ内に
加熱流体を流して低融点合金35,50を溶融するよう
にしてもよい。
場合によっては低融点合金35の皮膜中に電熱線を埋設
しておくようにしているが、電熱線を使用しなくても低
融点合金35,50を溶融することが可能である。例え
ば、電熱線の代わりにパイプを使用し、このパイプ内に
加熱流体を流して低融点合金35,50を溶融するよう
にしてもよい。
【0037】図19は、他の実施例の方法にて、簡易主
型を形成する過程を示す。同図において、符号56aは
底板を有する箱状の型枠を示す。底板を下にして載置し
た状態で、型枠56aの内部には後述の高さ調節用の台
57が載置される。そして型枠56aの内部に、直径1
ないし5mm程度のセラミックボールと錫−ビスマス等
の低融点合金の混合物58を流入する。
型を形成する過程を示す。同図において、符号56aは
底板を有する箱状の型枠を示す。底板を下にして載置し
た状態で、型枠56aの内部には後述の高さ調節用の台
57が載置される。そして型枠56aの内部に、直径1
ないし5mm程度のセラミックボールと錫−ビスマス等
の低融点合金の混合物58を流入する。
【0038】そして、図20に示すように型枠56aの
中に、離型剤33を塗布したマスターモデル30aを入
れる。この後、混合物58を冷却させ硬化せしめて、図
21に示すようにマスターモデル30aを型枠56aか
ら取出す。このようにして、簡易主型60aを製作し、
この簡易主型60aを用いて上述の方法と同様に、弁箱
5を製造する。この低融点合金とセラミックボールから
構成された簡易主型60aは、10回以上の繰返し使用
に十分耐えることが可能である。また不要になったな
ら、加熱して簡易主型60a溶融せしめ、これを別の用
途に利用することができる。
中に、離型剤33を塗布したマスターモデル30aを入
れる。この後、混合物58を冷却させ硬化せしめて、図
21に示すようにマスターモデル30aを型枠56aか
ら取出す。このようにして、簡易主型60aを製作し、
この簡易主型60aを用いて上述の方法と同様に、弁箱
5を製造する。この低融点合金とセラミックボールから
構成された簡易主型60aは、10回以上の繰返し使用
に十分耐えることが可能である。また不要になったな
ら、加熱して簡易主型60a溶融せしめ、これを別の用
途に利用することができる。
【0039】図22は、さらに他の実施例の方法にて、
簡易主型を形成する過程を示す。ここでは、まず鋳物製
の弁箱を二分割し、各部分をマスターモデルとする。そ
してマスターモデル61aの外面に離型剤33を塗布
し、これを型枠56aに入れて型取りし、簡易主型を得
ることができる。
簡易主型を形成する過程を示す。ここでは、まず鋳物製
の弁箱を二分割し、各部分をマスターモデルとする。そ
してマスターモデル61aの外面に離型剤33を塗布
し、これを型枠56aに入れて型取りし、簡易主型を得
ることができる。
【0040】また、この方法では、マスターモデル61
aを中子取り型として用い、この内面に離型剤47を塗
布した後、ここに低融点合金60を入れて上述の方法と
同様に溶融中子を得ることができる。このように既存の
製品をマスターモデルに転用することができるので、製
造にかかる労力および費用を削減することができる。こ
の方法でも、マスターモデル61aを削るか、またはこ
れに耐熱性テープ等を貼着することによって、製品とな
る弁箱の厚さを調節することが可能である。
aを中子取り型として用い、この内面に離型剤47を塗
布した後、ここに低融点合金60を入れて上述の方法と
同様に溶融中子を得ることができる。このように既存の
製品をマスターモデルに転用することができるので、製
造にかかる労力および費用を削減することができる。こ
の方法でも、マスターモデル61aを削るか、またはこ
れに耐熱性テープ等を貼着することによって、製品とな
る弁箱の厚さを調節することが可能である。
【0041】以上、本発明について、弁箱を製造する場
合を実施例として説明したが、本発明はこれに限られる
ことなく、他のプラスチック品を製造する場合にも適用
することが可能である。
合を実施例として説明したが、本発明はこれに限られる
ことなく、他のプラスチック品を製造する場合にも適用
することが可能である。
【0042】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明によれば、プラスチック材料として、ゆっくり硬化す
る材料を選択することによって、材料に高温高圧をかけ
る必要がなく、射出成形機のような高価な機械も金型も
使用することなく、上記の簡易主型で容易にプラスチッ
ク材料の成形を行うことが可能である。また、本発明に
よれば、プラスチック品の寸法調節が容易であるから、
試作品の製作や設計変更にかかる労力および費用の削減
が可能である。
明によれば、プラスチック材料として、ゆっくり硬化す
る材料を選択することによって、材料に高温高圧をかけ
る必要がなく、射出成形機のような高価な機械も金型も
使用することなく、上記の簡易主型で容易にプラスチッ
ク材料の成形を行うことが可能である。また、本発明に
よれば、プラスチック品の寸法調節が容易であるから、
試作品の製作や設計変更にかかる労力および費用の削減
が可能である。
【図1】本発明の実施例に係る方法で製造可能な形状を
有する、従来使用されてきた弁箱の使用状態を示す側面
断面図である。
有する、従来使用されてきた弁箱の使用状態を示す側面
断面図である。
【図2】上記の方法で製造可能な、従来使用されてきた
弁箱の他の例を示す側面断面図である。
弁箱の他の例を示す側面断面図である。
【図3】図1の弁箱を単独で示す側面断面図である。
【図4】上記の弁箱の性能試験のために、従来使用され
ている模擬試料を示す側面断面図である。
ている模擬試料を示す側面断面図である。
【図5】図4に示す模擬試料のV-V 線矢視断面図であ
る。
る。
【図6】実施例に係る方法で使用される簡易主型用の一
対のマスターモデルを示す斜視図である。
対のマスターモデルを示す斜視図である。
【図7】本方法で使用される溶融中子を形成するための
中子取り型を示す斜視図である。
中子取り型を示す斜視図である。
【図8】本方法の途中で図6の一方のマスターモデルに
より、一方の簡易主型を形成する過程を示す側面断面図
である。
より、一方の簡易主型を形成する過程を示す側面断面図
である。
【図9】図8と同じ過程を示す斜視図である。
【図10】本方法の途中で形成された一方の簡易主型を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図11】図6の他方のマスターモデルにより、他方の
簡易主型を形成する過程を示す斜視図である。
簡易主型を形成する過程を示す斜視図である。
【図12】図7の一方の中子取り型により、溶融中子の
半分を形成する過程を示す斜視図である。
半分を形成する過程を示す斜視図である。
【図13】図12に示す過程の後、溶融中子全体を形成
する過程を示す斜視図である。
する過程を示す斜視図である。
【図14】図13に示す過程を経て形成された溶融中子
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図15】簡易主型と溶融中子とを組合わせて、弁箱を
製造する過程を示す側面断面図である。
製造する過程を示す側面断面図である。
【図16】図15と同じ過程を示す斜視図である。
【図17】図15および図16の過程の後に得られる、
溶融中子を内蔵したままの弁箱を示す斜視図である。
溶融中子を内蔵したままの弁箱を示す斜視図である。
【図18】完成した弁箱を示す斜視図である。
【図19】本発明の他の実施例に係る方法において、簡
易主型を形成する過程を示す側面断面図である。
易主型を形成する過程を示す側面断面図である。
【図20】図19の次の過程を示す側面断面図である。
【図21】図20の次の過程で形成された簡易主型を示
す側面断面図である。
す側面断面図である。
【図22】本発明のさらに他の実施例に係る方法におい
て、簡易主型を形成する過程を示す正面断面図である。
て、簡易主型を形成する過程を示す正面断面図である。
【図23】同方法において、溶融中子を形成する過程を
示す正面断面図である。
示す正面断面図である。
1 逆止弁 5,15 弁箱 11 減圧弁 30a,30b,61a 簡易主型用マスターモデル 31a,31b,60a 中子取り型 33,47 離型剤 35,50 低融点合金 36a,36b,56a,56b 型枠 38 セラミックボールと黒鉛の混合物 48 ピン 49 電熱線 51 溶融中子 52 プラスチック材料 58 セラミックボールと低融点合金の混合物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】最初調圧バネ21によってバルブアッセン
ブリ16が下方へ移動し流路が開いているため、配管1
3の液体は配管14に流れる。配管14に流れた液体の
一部は、まず空間22に入り込み、これによりダイアフ
ラム20が調圧バネ21の力に抗して上方に押圧され、
バルブアッセンブリ16が移動して、流路が閉じこれに
より配管14に液体が流れ込むことを停止するようにな
っている。このように流路の大きさを狭めることにっ
て、上流側の圧力を減少せしめることができる。
ブリ16が下方へ移動し流路が開いているため、配管1
3の液体は配管14に流れる。配管14に流れた液体の
一部は、まず空間22に入り込み、これによりダイアフ
ラム20が調圧バネ21の力に抗して上方に押圧され、
バルブアッセンブリ16が移動して、流路が閉じこれに
より配管14に液体が流れ込むことを停止するようにな
っている。このように流路の大きさを狭めることにっ
て、上流側の圧力を減少せしめることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る中空プラスチック品の製造方法は、マ
スターモデルからプラスチック用主型(以下単に主型と
いう)を作り、中子取り型からプラスチック用溶融中子
を作ると共に該中子に加熱手段を設け、上記主型内に上
記中子を配置した後主型内にプラスチック材料を注入し
て硬化させ、次に加熱手段により中子を溶融せしめて排
出させることによりプラスチック品を成形するようにな
っている。本発明によれば、既存の中空鋳物部品を半分
に分割して、プラスチック用主型と中子取り型に利用す
ることができる。
め、本発明に係る中空プラスチック品の製造方法は、マ
スターモデルからプラスチック用主型(以下単に主型と
いう)を作り、中子取り型からプラスチック用溶融中子
を作ると共に該中子に加熱手段を設け、上記主型内に上
記中子を配置した後主型内にプラスチック材料を注入し
て硬化させ、次に加熱手段により中子を溶融せしめて排
出させることによりプラスチック品を成形するようにな
っている。本発明によれば、既存の中空鋳物部品を半分
に分割して、プラスチック用主型と中子取り型に利用す
ることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【作用】まず、中子取り型を利用して低融点合金からな
り加熱することにより溶融可能になされた溶融中子を準
備する。この溶融中子は、例えば、電熱線を埋設して形
成することによって、通電することにより溶融可能にな
されたものであってもよい。
り加熱することにより溶融可能になされた溶融中子を準
備する。この溶融中子は、例えば、電熱線を埋設して形
成することによって、通電することにより溶融可能にな
されたものであってもよい。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】他方、マスターモデルを準備する。マスタ
ーモデルとしては、クレイモデルや木型であってもよ
く、また既存の中空の鋳物部品を分割し、各分割された
部分の外面をマスターモデルとして使用することも可能
である。このようにして、さらに製作にかかる労力およ
び費用を削減することができる。そして、このマスター
モデルの外面に離型剤を塗布した後、セラミック片と黒
鉛の混合物またはセラミック片と低融点合金との混合物
にマスターモデルを型取りして、主型を形成する。セラ
ミック片と黒鉛の混合物によって主型を成形する場合に
は、予めマスターモデルに離型剤を塗布した後、その周
囲に低融点合金を付着させてもよい。この場合、低融点
合金を主型内に残して、マスターモデルを取出すことに
よって、主型を形成する。
ーモデルとしては、クレイモデルや木型であってもよ
く、また既存の中空の鋳物部品を分割し、各分割された
部分の外面をマスターモデルとして使用することも可能
である。このようにして、さらに製作にかかる労力およ
び費用を削減することができる。そして、このマスター
モデルの外面に離型剤を塗布した後、セラミック片と黒
鉛の混合物またはセラミック片と低融点合金との混合物
にマスターモデルを型取りして、主型を形成する。セラ
ミック片と黒鉛の混合物によって主型を成形する場合に
は、予めマスターモデルに離型剤を塗布した後、その周
囲に低融点合金を付着させてもよい。この場合、低融点
合金を主型内に残して、マスターモデルを取出すことに
よって、主型を形成する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】そして、図8に示すように、一方のマスタ
ーモデル30aの表面全体に、例えばグリース、ワック
ス、シリコーン油等の離型剤33を塗布する。またその
外側にはさらに、例えば錫−ビスマス等の融点200度
以下の低融点合金35を溶融して、少量ずつふり注ぐ。
液状の低融点合金35は、離型剤33を介してマスター
モデル30aの外面上を薄く広がり固化する。これを繰
返すことにより、数mmの厚さの低融点合金35の皮膜を
マスターモデル30aの外側に形成する。この低融点合
金35の皮膜の最もマスターモデル30aに近い層は、
離型剤33でおおわれているので、後述するようにマス
ターモデル30aを低融点合金35から取出すことが容
易になる。
ーモデル30aの表面全体に、例えばグリース、ワック
ス、シリコーン油等の離型剤33を塗布する。またその
外側にはさらに、例えば錫−ビスマス等の融点200度
以下の低融点合金35を溶融して、少量ずつふり注ぐ。
液状の低融点合金35は、離型剤33を介してマスター
モデル30aの外面上を薄く広がり固化する。これを繰
返すことにより、数mmの厚さの低融点合金35の皮膜を
マスターモデル30aの外側に形成する。この低融点合
金35の皮膜の最もマスターモデル30aに近い層は、
離型剤33でおおわれているので、後述するようにマス
ターモデル30aを低融点合金35から取出すことが容
易になる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】同様にして、他方の中子取り型31aにも
低融点合金50を流し込む。ただしピン48はここでは
用いない。この後、低融点合金50が完全に硬化する前
に、図13に示すように、両方の中子取り型31a,3
1bを重ね合わせる。これにより低融点合金50の互い
に合わせられた面が、余熱により溶けて結合する。ま
た、ピン48によって両方の低融点合金50の結合状態
が補強される。低融点合金50が冷却により硬化したな
ら、これを中子取り型31a,31bから取出す。この
ようにして、図14に示すように弁箱の内面を形成する
ための中子(以下溶融中子とする)51が完成する。こ
の溶融中子51の中央には上述した電熱線49が埋設さ
れている。尚、中子取りの構造によっては端部がふさが
っていて、当て板44a,44b,44cを設けなくて
もよいものがあり、この場合は中子取り31a,31b
を重ね合わせた状態で一部に穴を明け、ここから溶融金
属を注入すれば一辺に中子が完成することは言うまでも
ない。
低融点合金50を流し込む。ただしピン48はここでは
用いない。この後、低融点合金50が完全に硬化する前
に、図13に示すように、両方の中子取り型31a,3
1bを重ね合わせる。これにより低融点合金50の互い
に合わせられた面が、余熱により溶けて結合する。ま
た、ピン48によって両方の低融点合金50の結合状態
が補強される。低融点合金50が冷却により硬化したな
ら、これを中子取り型31a,31bから取出す。この
ようにして、図14に示すように弁箱の内面を形成する
ための中子(以下溶融中子とする)51が完成する。こ
の溶融中子51の中央には上述した電熱線49が埋設さ
れている。尚、中子取りの構造によっては端部がふさが
っていて、当て板44a,44b,44cを設けなくて
もよいものがあり、この場合は中子取り31a,31b
を重ね合わせた状態で一部に穴を明け、ここから溶融金
属を注入すれば一辺に中子が完成することは言うまでも
ない。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】次いで、図15および図16に示すよう
に、この溶融中子51を内蔵させるようにして、前記の
両方の簡易主型40a,40bを組合わせる。この状態
で、注入口41からプラスチック材料52を注入する。
このプラスチック材料52としては、時間をかけて硬化
する熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂
などが好適である。このプラスチック材料52の融点
は、低融点合金35,50の融点よりも低くなければな
らないことは当然であるが、後述するように溶融中子5
1は場合によっては低融点合金35を溶融することを考
慮して、両者の融点の違いは僅かであることが好まし
い。またプラスチック材料52として、混合することに
よって硬化を開始する二液混合硬化性樹脂であってもよ
い。なお、プラスチック材料52を注入する際には、必
要に応じて適当なポンプ(図示せず)によって簡易主型
40a,40bが壊れない程度の圧力、例えば0.2 ない
し0.3kgf/cm2程度の圧力をかけてもよい。
に、この溶融中子51を内蔵させるようにして、前記の
両方の簡易主型40a,40bを組合わせる。この状態
で、注入口41からプラスチック材料52を注入する。
このプラスチック材料52としては、時間をかけて硬化
する熱硬化性樹脂、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂
などが好適である。このプラスチック材料52の融点
は、低融点合金35,50の融点よりも低くなければな
らないことは当然であるが、後述するように溶融中子5
1は場合によっては低融点合金35を溶融することを考
慮して、両者の融点の違いは僅かであることが好まし
い。またプラスチック材料52として、混合することに
よって硬化を開始する二液混合硬化性樹脂であってもよ
い。なお、プラスチック材料52を注入する際には、必
要に応じて適当なポンプ(図示せず)によって簡易主型
40a,40bが壊れない程度の圧力、例えば0.2 ない
し0.3kgf/cm2程度の圧力をかけてもよい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】この後、プラスチック材料52をゆっくり
硬化させる。プラスチック材料52が上記のような熱硬
化性樹脂であれば、数時間ないしは数日かけて、ゆっく
りプラスチック材料を硬化する。そして、プラスチック
材料52が接触しても変形しない程度十分に硬化したな
ら、簡易主型40a,40bを分離して、ここから図1
7に示すように、溶融中子51を内蔵したままのプラス
チック品すなわち弁箱5を取出す。
硬化させる。プラスチック材料52が上記のような熱硬
化性樹脂であれば、数時間ないしは数日かけて、ゆっく
りプラスチック材料を硬化する。そして、プラスチック
材料52が接触しても変形しない程度十分に硬化したな
ら、簡易主型40a,40bを分離して、ここから図1
7に示すように、溶融中子51を内蔵したままのプラス
チック品すなわち弁箱5を取出す。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】図19は、他の実施例の方法にて、簡易主
型を形成する過程を示す。同図において、符号56aは
底板を有する箱状の型枠を示す。底板を下にして載置し
た状態で、型枠56aの内部には後述の高さ調節用の台
57が載置される。そして型枠56aの内部に、直径1
ないし5mm程度のセラミックボールと溶融状態の錫−
ビスマス等の低融点合金の混合物58を流入する。
型を形成する過程を示す。同図において、符号56aは
底板を有する箱状の型枠を示す。底板を下にして載置し
た状態で、型枠56aの内部には後述の高さ調節用の台
57が載置される。そして型枠56aの内部に、直径1
ないし5mm程度のセラミックボールと溶融状態の錫−
ビスマス等の低融点合金の混合物58を流入する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】図22は、さらに他の実施例の方法にて、
簡易主型を形成する過程を示す。ここでは、まず鋳物製
の弁箱を二分割し、各部分の外面をマスターモデルとす
る。そしてマスターモデル61aの外面に離型剤33を
塗布し、これを型枠56aに入れて型取りし、簡易主型
を得ることができる。
簡易主型を形成する過程を示す。ここでは、まず鋳物製
の弁箱を二分割し、各部分の外面をマスターモデルとす
る。そしてマスターモデル61aの外面に離型剤33を
塗布し、これを型枠56aに入れて型取りし、簡易主型
を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 境 寅雄 東京都千代田区神田神保町3−10 宝栄ビ ル3階 株式会社青葉技術内 (72)発明者 大久保 博之 東京都千代田区神田神保町3−10 宝栄ビ ル3階 株式会社青葉技術内
Claims (2)
- 【請求項1】 マスターモデルからプラスチック用主型
を作り、中子取り型からプラスチック用中子を作ると共
に該中子に加熱手段を設け、前記主型内に前記中子を配
置した後主型内にプラスチック材料を注入して硬化さ
せ、次に前記加熱手段により中子を溶融せしめて排出さ
せることによりプラスチック品を成形するようにした中
空プラスチック品の製造方法。 - 【請求項2】 中空鋳物物品を半分に分割して、プラス
チック用主型と中子取り型にした、請求項1に記載の中
空プラスチック品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6178930A JPH0839574A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 中空プラスチック品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6178930A JPH0839574A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 中空プラスチック品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0839574A true JPH0839574A (ja) | 1996-02-13 |
Family
ID=16057133
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6178930A Pending JPH0839574A (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 中空プラスチック品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0839574A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100338835B1 (ko) * | 2000-03-27 | 2002-05-30 | 최병구 | 신체 보조기구의 제조 방법 |
KR100342251B1 (ko) * | 1999-10-09 | 2002-06-27 | 최병구 | 의수(義手) 금형 |
JP2007038109A (ja) * | 2005-08-02 | 2007-02-15 | Bridgestone Corp | 気流式粉砕装置 |
JP2012045543A (ja) * | 2011-08-29 | 2012-03-08 | Bridgestone Corp | 分級ローター用羽根ピンの製造方法 |
IT201700051356A1 (it) * | 2017-05-11 | 2018-11-11 | Hp Composites S R L | Sistema per la realizzazione di un modello per la produzione di un manufatto cavo in materiale composito. |
-
1994
- 1994-07-29 JP JP6178930A patent/JPH0839574A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100342251B1 (ko) * | 1999-10-09 | 2002-06-27 | 최병구 | 의수(義手) 금형 |
KR100338835B1 (ko) * | 2000-03-27 | 2002-05-30 | 최병구 | 신체 보조기구의 제조 방법 |
JP2007038109A (ja) * | 2005-08-02 | 2007-02-15 | Bridgestone Corp | 気流式粉砕装置 |
JP2012045543A (ja) * | 2011-08-29 | 2012-03-08 | Bridgestone Corp | 分級ローター用羽根ピンの製造方法 |
IT201700051356A1 (it) * | 2017-05-11 | 2018-11-11 | Hp Composites S R L | Sistema per la realizzazione di un modello per la produzione di un manufatto cavo in materiale composito. |
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