JPH0121891Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車用グローブボツクスのふたの
改良に関する。

従来の自動車用グローブボツクスとしては例え
ば第１図、第２図に示すようなものがある。グロ
ーブボツクス１は本体２、表ぶた３、蝶番４、把
手５、把手の爪６、ばね７、把手の支点８、本体
の突起９、ふたの開き角度規制ステー１０からな
り、ふたの裏側１１にはコーヒーカツプ１９を置
いたとき、滑り落ちないように凹み１２が設けら
れている。

しかしながらこのような従来の自動車用グロー
ブボツクス１にあつては、表ぶた３を開けて凹み
１２にコーヒーカツプ１９を置いているとき、グ
ローブボツクス１に積んである手荷物１８がくず
れて表へとび出し、コーヒーカツプ１９を倒して
乗員の衣服を汚してしまうという問題点があつ
た。

これに対処するため、グローブボツクス開口部
に中ぶたと表ぶたとを設けた二重ぶた構造の自動
車用グローブボツクスが実開昭57−143945号公報
に開示されているが、グローブボツクスを開くに
は表ぶたを先ず開きそれから中ぶたを開くと云う
二段階の操作が必要であり、グローブボツクスへ
の物に出し入れが面倒であるため実用化までに至
つていない。

この考案はこのような従来の問題点に着目して
なされたもので、グローブボツクスに中ぶたを簡
単な開閉機構を用いて追加することにより、上記
問題点を解決することを目的としている。

以下この考案を図面に基づいて説明する。第３
図と第４図は、この考案の第１実施例を示す図で
ある。

まず構成を説明すると、グローブボツクス１ａ
の開口部２ａの下縁には蝶番４を介して表ぶた３
の下縁が枢着されており、該表ぶた３には先端部
に上側爪６と下側爪１３とが突設されている把手
５が支点８を介して上下回動可能に取付けられて
おり、把手５の上側爪６は開口部２ａの上縁に形
成されている係合段部９に係合可能となつてお
り、該把手５は上側爪６が上行するようにばね７
で付勢されており、そして該表ぶた３は開き角度
規制ステー１０にて全開状態で水平になるように
規制されており、この表ぶた３の裏側においてグ
ローブボツクス１ａの開口部２ａの下縁には中ぶ
た１５の下縁が蝶番１６を介して枢着されてい
る。そしてこの中ぶた１５の上部と開口部２ａの
上縁との間には磁石１４を取付けたロツク装置が
設けられている。また、中ぶた１５の上部には把
手５を通過させる貫通口１７が穿設されている。
そして把手５の下側爪１３は該貫通口１７の下縁
に係合可能とされている。更に、従来と同様に表
ぶた３の裏面１１にはコツプ置き用の凹み１２が
設けられている。

次に作用を説明する。グローブボツクス１ａに
手荷物１８を入れるとき、表ぶた３の把手５を手
前にひつぱりあげるとばね７に逆つて、把手５は
矢印の方向に回転し把手５の上側爪６は開口部２
ａの上縁の係合段部９からはずれると同時に、把
手５の下側爪１３が中ぶた１５の貫通口１７の下
縁２０にひつかかる。そのまま表ぶた３をひく
と、中ぶた１５の上縁２１は開口部２ａ上縁に固
着された磁石１４からはずれて、中ぶた１５と表
ぶた３が同時に開かれて、表ぶた３の開き角度規
制ステー１０で止まるまで移動する。手荷物１８
を入れ終つたとき、表ぶた３を持ちあげて閉めれ
ば中ぶた１５も表ぶた３とともに閉まり、中ぶた
１５のみ閉めるときは把手５の上側爪６がばね７
により上行状態になつているので、把手５は中ぶ
た１５の貫通口１７を干渉することなく通り抜け
て閉められる。開いている表ぶた３の裏面１１は
テーブルとして使用でき、凹み１２にはコーヒー
カツプ１９を置くことができ、中ぶた１５は閉つ
ているので、グローブボツクス１ａ内の手荷物１
８がくずれず、コーヒーカツプ１９を倒すことが
ない。

第５図と第６図は第２実施例を示す。この実施
例では、中ぶた１５ａに凸部２２を形成し、この
凸部２２に穴２３をあけることにより、表ぶた３
と中ぶた１５ａわ開けたとき、表ぶたの凹み１２
と中ぶたの穴２３でコーヒーカツプ１９の倒れを
完全に防止することができる。

第７図は第３実施例を示す。この実施例では、
中ぶた１５ｂ表ぶた３ａ側に物入れ２４を設け、
表ぶた３ａに表ぶたの凹み１２ａをつくることに
より通常目にふれると困る小物部品の格納に便利
である。

以上説明してきたように、グローブボツクスの
開口部の下縁に中ぶたと表ぶた下縁を蝶番を介し
て枢着し該表ぶたには先端部に上側爪と下側爪と
を形成した把手を上下回動可能に取付け、中ぶた
には該把手が貫通する貫通口を取付け、該グロー
ブボツクスの開口部上縁には該把手の上側爪が係
合する係合段部を設け、該中ぶた貫通口の下縁に
は該把手の下側爪が係合可能であり、また該中ぶ
た上縁は該グローブボツクスの開口部上縁に磁着
される自動車用グローブボツクスの蓋構造とした
ため、中ぶたの把手を手前にひつぱりあげて該把
手の下側爪を中ぶた貫通口の下縁に係合すれば、
表ぶたと中ぶたとも同時に開けることができるの
で、従来の使い勝手を損うことなくグローブボツ
クスに物の出し入れができるという効果が得られ
る。また中ぶたを閉じ表ぶたのみを開いて該表ぶ
たをテーブルとして使用している場合は、グロー
ブボツクス内の手荷物が閉じた状態の中ぶたによ
りくずれ落ちないという効果が得られる。

さらに、中ぶたに凸部を形成し、該凸部に穴を
あけておけば、表ぶたに該中ぶたをかさねてテー
ブルとして利用するとき容器が倒れないという効
果が得られる。

くわえて、中ぶたに物入れをつくると失いやす
い小物部品や通常目にふれては困る小物部品の格
納に便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は従来の実施例を示す断面図、
第３図と第４図はこの考案の第１実施例を示す断
面図、第５図と第６図はこの考案の第２実施例を
示す断面図、第７図はこの考案の第３実施例を示
す断面図である。 図中、１，１ａ……グローブボツクス、２，２
ａ……本体、３……表ぶた、４……蝶番、５……
把手、６……把手の上側爪、７……ばね、９……
突起、１０……開き角度規制ステー、１２……凹
み、１３……下側爪、１４……磁石、１５，１５
ａ……中ぶた、１６……蝶番、１７……貫通口、
２２……凸部、２４……物入れ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ グローブボツクスの開口部の下縁に中ぶたと
   表ぶた下縁を蝶番を介して枢着し該表ぶたには
   先端部に上側爪と下側爪とを形成した把手を上
   下回動可能に取付け、中ぶたには該把手が貫通
   する貫通口を取付け、該グローブボツクスの開
   口部上縁には該把手の上側爪が係合する係合段
   部を設け、該中ぶた貫通口の下縁には該把手の
   下側爪が係合可能であり、また該中ぶた上縁は
   該グローブボツクスの開口部上縁に磁着される
   ことを特徴とするグローブボツクスの蓋構造。 ２ 上記中ぶたには凸部を形成し、該凸部には容
   器の通過する穴を穿設した凸状板を設けた実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の自動車用グロ
   ーブボツクス。 ３ 上記中ぶたの表ぶた側には小物入れを設けた
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の自動車用
   グローブボツクス。