JPH01213289A - フェロセンの製造方法 - Google Patents

フェロセンの製造方法

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JPH01213289A
JPH01213289A JP3761788A JP3761788A JPH01213289A JP H01213289 A JPH01213289 A JP H01213289A JP 3761788 A JP3761788 A JP 3761788A JP 3761788 A JP3761788 A JP 3761788A JP H01213289 A JPH01213289 A JP H01213289A
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JP
Japan
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ferrocene
dimethyl sulfoxide
solvent
mixture
cyclopentadiene
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JP3761788A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Fujiishi
藤石 博士
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野1 本発明は、フェロセンの製造方法に関し、さらに詳しく
は、塩化鉄(II)、シクロペンタジェンを水酸化アル
カリと反応させて、フェロセンを製造する方法に関する
[従来の技術] フェロセンは、一般にシクロペンタジニエル基(π−C
I H% )と遷移金属とが結合してサンドイッチ型の
構造を示すメタロセンの類に属し、その中で最も安定な
ものである。また、フェロセンは、芳香族的な性質をも
っているため、ベンゼンの置換反応を行なうときと同じ
条件で核置換を起こさせることができ、非常に多くのフ
ェロセン誘導体が知られている。この他、分子の中に鉄
原子を含む有機遷移金属化合物であるため、触媒として
も多方面で利用されている。
フェロセンの合成方法としては、無水塩化鉄(II)と
シクロペンタジェンをジエチルアミン中で反応させる方
法(例えば、Organic 5yntheses。
collective  Vol IV、 P476、
 John Wiley & 5ons夏nc、  (
1963) ) 、無水塩化鉄(11)とナトリウムシ
クロペンタジエニドをテトラヒドロフラン中で反応させ
る方法(例えば、Nature、 168.1039 
(1951)、JACS、74.5531(1952)
) 、無水塩化鉄(II )と臭化シクロペンタジェニ
ルマグネシウムをテトラヒドロフラン中で反応させる方
法(例えば、 JACS。
76.197011954) ) 、鉄粉とシクロペン
タジェニルの熱反応による直接合成法(例えば、1Is
P2898360)等が知られている。これに対し、塩
化鉄(II)4水和物を原料とする方法としてInor
ganicsyntheses、 No、11. P1
20 McGraw 1lill t19681には、
1.2−ジメトキシエタンを溶媒として用い、シクロペ
ンタジェンおよび水酸化カリウムと反応させる合成方法
がある。この方法は、1.2−ジメトキシエタンを反応
溶媒として、水酸化カリウムおよびシクロペンタジェン
を加えて充分撹拌し、ジメチルスルホキシドに溶解した
塩化鉄(11)4永和物をゆっくり滴下しながら約1時
間撹拌を行なった後、1.2−ジメトキシエタン中に溶
解しているフェロセンを取り出すために、大量の水を加
゛^て濾過することにより、フェロセンを回収し。
不純物等は水と共に濾?#12fMに除去されるという
合成法であって、溶媒の1.2−ジメトキシエタンのフ
ェロセンに対する溶解力が大きいという性質を利用し、
高収率であり1合成時間が短く、発熱等を伴わない安定
反応であるなどの工業的に優れた特徴を有している。
しかし1反応主溶媒である1、2−ジメトキシエタンは
、高価であり1口取工程を取り入れても、フェロセンを
安価に製造することには限界があった。
また、溶媒系が1.2−ジメトキシエタンとジメチルス
ルホキシドの2種混合系になるため、溶媒回収は複雑な
操作が必要となるという問題点があった。
一方、ジメチルスルホキシドを反応主溶媒として用いた
ところ1反応の収率は高いがフェロセンの溶解性が1.
2−ジメトキシエタンに比べ低いため、濾過、瀉解、再
結晶などの従来の手法では不純物等の除去が不充分とな
り、高純度品を得る点に問題点があった。
[!!題点を解決するための手段] 本発明者は、上記の塩化鉄(II)4水和物−水酸化カ
リウム法に於ける問題点を解決するために、反応系全体
の見直しを行ない、単独溶媒系で実施出来る方法の検討
を行なった。このため各種のアブロティツク溶媒、例え
ばジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフランな
どを使用して反応したが収率が低く実用化するには問題
があった。
一方ジメチルスルホキシドは、上記の如く反応収率は良
いとしても精製法に問題があり、この点の解決が必要と
された。しかるに、ジメチルスルホキシドを溶媒とした
反応系を減圧蒸留したところ、驚くべきことにジメチル
スルホキシドとフェロセンとが共沸状態にて、塔頂から
回収され、しかも、この操作に於いて反応副生成物およ
び未反応物といった不純物は塔底に残留し、生成フェロ
センのMWも同時に行なえ、操作の簡単化と高純度品を
得るのにきわめて有効であることを見出したのである。
更に、ジメチルスルホキシドとフェロセンの分離は、ジ
メチルスルホキシドとは相互溶解せず、フェロセンを溶
解する物質1例えば液状シクロパラフィンを該溶液に添
加し、フェロセンをジメチルスルホキシド相から、シク
ロパラフィン相へ移行させ、シクロパラフィンを蒸発除
去させる事に依り、純度の良いフェロセンを固体結晶と
して得ることを見出したのである。ここで、シクロパラ
フィンにはシクロベンクン、シクロヘキサン、ツクaへ
ブタン、シクロオクタンがあるが、特にシクロヘキサン
が好ましい。
更に、ジメチルスルホキシドとシクロパラフィンは各々
回収再使用する事が可能であり、安価に7エロセンを製
造する事が出来る。
[発明の構成の具体的説明] 以下、本件発明の詳細な説明する。
本発明に用いられる原料として塩化鉄(II )は、商
業的に4水和物がもっとも安価で入手出来、そのまま用
いることが可能である。中和剤としては、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム等のアルカリが使用出来る。
本発明の反応に用いられる原料のモル比は相当広範囲に
実施可能であるが、−例をあげると塩化鉄をlとして水
酸化アルカリ5〜15.好ましくは7〜8.シクロペン
タジェン2〜2.5、ジメチルスルホキシド35〜40
(うち、塩化鉄(II)4水和物溶解のためにlO〜1
2使用)が適している。
フェロセンの合成方法は、Nt雰囲気中にジメチルスル
ホキシド25〜27モルに対し、水酸化カリウム8モル
を加えた後、シクロペンタジェン2〜2.5モルを加え
て、常温、常圧にて、撹拌を行なつ、数分後、あらかじ
めジメチルスル永Nシt’io〜12モルに塩化鉄(7
J)4水和物1モルを溶解した溶液を撹拌槽中にゆっく
り注油し、45〜60分充分撹分売行なう、このとき、
生成したフェロセンは、大部分溶媒中に溶解しているが
、一部過飽和状態となったものが溶液中に橙色の結晶状
態で浮遊している。
次に、反応の溶媒として初めから加えても良いが1反応
終了後にこの反応液に22〜30モル、特に好ましくは
25〜27モルのジメチルスルホキシドを加え、温度9
0〜100℃、圧力40■lHR以下で、減圧蒸留を行
なうことによりジメチルスルホキシドとフェロセンが共
沸状態で回収される。この共沸状態とは、ジメチルスル
ホキシドの蒸留に伴い、フェロセンが昇華温度4100
℃以上)以下で同時に留出することをいう、また、ここ
で特異な現象として注目されるのは留出成分のジメチル
スルホキシドに対するフェロセンの濃度が減圧度一定な
ら常に一定であり、他の不純物等を含まないということ
である。
つまり、との減圧蒸留工程を行なうことにより、製品で
あるフェロセンと反応溶媒であるジメチルスルホキシド
とを他の不純物等から完全に分離することができる。
減圧蒸留工程直前に加えたジメチルスルホキシドは、減
圧蒸留の冷却管中でのフェロセン結晶の堆積を防止する
効果を有する。
上記操作により得られたジメチルスルホキシド溶液中の
フェロセンを液状シクロパラフィン類、特に好ましくは
、シクロヘキサンを油剤としてジメチルスルホキシド溶
液/抽剤=50150の容量比で液−液抽出を行ない、
油剤中にフェロセンを移行させる。
油剤中のフェロセンは、シクロパラフィンを常圧蒸留で
分離を行なうことにより、固体結晶として容易に取り出
すことが可能になると共に、回収されたシクロパラフィ
ンは再び液−液抽出工程に循環利用される。
また、液−液抽出により、フェロセンを移行させた抽残
液(ジメチルスルホキシド)はそのまま反応槽へ循環再
使用する。
[実施例1] ジメチルスルホキシド120mg中に、水酸化カリウム
30gを加え、常温でN2雰囲気で充分撹拌し、シクロ
ペンタジェンl1mβを加えた。
10分後に、あらかじめ塩化鉄(II)4水和物13g
をジメチルスルホキシド50 m itに溶解した液を
ゆっくり滴下し、約60分売分攪拌を行ない反応を終了
した。
このようにして、得られた反応液にジメチルスルホキシ
ド120mβを加えた後、ヴイグリュー管と冷却管を取
り付けた蒸留装置を用いて、液温が90℃となるようオ
イルバス温度を調整し、更に内圧が40−18g以下に
なるように調整し、減圧蒸留によりジメチルスルホキシ
ドとフェロセンを蒸発回収した。
上記回収#Iv(ジメチルスルホキシド中にフェロセン
が溶解している)と1等量のシクロヘキサンを用いて、
液−液抽出を行ない、抽出相と抽残相に分けた。抽残相
は、さらに新しいシクロヘキサンに接触させ抽出操作を
行なった。この様な抽出操作を5回繰り返して得られた
抽出相をまとめ、シクロヘキサンを蒸発させフェロセン
を回収したところ収率は90%であった。抽残相は、残
存フェロセンを2%、溶解シクロヘキサンを5%含むジ
メチルスルホキシドから成り、続いてこれをそのまま溶
媒として再度前と同様の手順によりフェロセンの合成に
供したところ、収率が86%でフェロセンが得られ、溶
媒の循環使用は充分に可能であった。
[比較例1] 1.2−ジメトキシエタン120mI2中に、水酸化カ
リウム50gを加え常温でNw雰囲気で充分撹拌し、シ
クロペンタジェン11mgを加えた。
10分後にあらかじめ塩化鉄(II)4水和物13gを
ジメチルスルホキト50mgに溶解した液をゆっくり滴
下し、約60分売分攪拌を行ない反応を終了した。
このようにして得られた反応液を200gの氷と6Nの
塩酸180mgの入った中に流し込み、溶解していたフ
ェロセンを再結晶させ、減圧濾過後、水で充分洗浄し乾
燥させて固体結晶を得た。
フェロセンの収率は70%であった。濾液中の1゜2−
ジメトキシエタンは、水と共沸をつくる他。
ジメチルスルホキシド、塩酸を混合しているため、溶媒
回収は非常に困難である。
[比較例21 実施例1において得られた反応液を200gの水と6N
の塩ft1F 180 mβの入った中に流し込み、溶
解していたフェロセンを再結晶させ、減圧濾過後、水で
充分洗浄し、乾燥させて固体結晶を得た。収率は85%
であった。濾液中のジメチルスルホキシドは、塩酸、水
を混合しているため、溶媒回収は非常に困難である。
[効 果] 本発明に依れば、フェロセン製造における反応溶媒の回
収が容易であり、またフェロセンを純度よく安価に製造
する事が可能である。
特許出願人  昭和電工株式会社

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)塩化鉄(II)、シクロペンタジエンおよび水酸化
    アルカリをジメチルスルホキシド単独溶媒中で反応し、
    得られた反応混合物を減圧蒸留して、共沸によりフェロ
    センおよびジメチルスルホキシドを混合物として分離す
    ることを特徴とするフェロセンの製造方法
  2. (2)塩化鉄(II)、シクロペンタジエンおよび水酸化
    アルカリをジメチルスルホキシド単独溶媒中で反応し、
    得られた反応混合物に更にジメチルスルホキシドを加え
    てから減圧蒸留して、共沸によりフェロセンおよびジメ
    チルスルホキシドを混合物として分離することを特徴と
    するフェロセンの製造方法
  3. (3)ジメチルスルホキシドとフェロセンの混合共沸溶
    液にジメチルスルホキシドとは非混和であって、フェロ
    センを溶解する液体を加えて、フェロセンを抽出分離す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項および第2項
    記載のフェロセンの製造方法
JP3761788A 1988-02-22 1988-02-22 フェロセンの製造方法 Pending JPH01213289A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998030567A1 (fr) * 1997-01-14 1998-07-16 Sumitomo Chemical Company, Limited Procede servant a preparer des sels metalliques de cyclopentadienyle et procede servant a preparer des derives de cyclopentadiene
CN109988195A (zh) * 2019-03-26 2019-07-09 西北工业大学 通过多级分离制备高纯度乙基二茂铁的方法及水蒸气蒸馏装置

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