JPH01211215A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH01211215A
JPH01211215A JP3405588A JP3405588A JPH01211215A JP H01211215 A JPH01211215 A JP H01211215A JP 3405588 A JP3405588 A JP 3405588A JP 3405588 A JP3405588 A JP 3405588A JP H01211215 A JPH01211215 A JP H01211215A
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lubricant
back coat
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千葉 一信
Akihiko Hirano
明彦 平野
Kenichi Sato
研一 佐藤
Yoshito Ebine
義人 海老根
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分腎〕 本発明は、磁性層として金属磁性薄膜を使用した磁気記
録媒体に関するものであり、特に潤滑剤の添加による耐
久性の改善に関するものである。
〔発明の概要〕
本発明は、金属磁性薄膜からなる磁性層とバックコート
層を有してなる磁気記録媒体において、上記バックコー
ト層側に添加する潤滑剤量を金属磁性薄膜側に添加する
潤滑剤量よりも数倍多くすることにより、耐久性や走行
安定性に優れた磁気記録媒体を提供しようとするもので
ある。
〔従来の技術〕
磁性層を金属磁性薄膜で形成したいわゆる蒸着型磁気記
録媒体は、磁性塗料を塗布することにより磁性層を形成
したいわゆる塗布型磁気記録媒体に比べ、磁気特性や電
磁変換特性等に優れた特性を有している。
また、塗布型磁気記録媒体は磁性層の膜厚が3〜4μm
と非常に厚いのに対して、蒸着型磁気記録媒体は磁性層
の膜厚が0.2μm程度と非常に薄いことから蒸着型磁
気記録媒体は、記録減磁や厚み損失等の点で非常に有利
であるとともに磁気記録媒体の薄物化や長時間化への発
展の可能性も非常に高い。
しかし、このように様々な点において優れた特性を示す
蒸着型磁気記録媒体においても、その耐久性や走行安定
性、あるいは耐蝕性等の点で問題が多く、その改善が大
きな課題となっている。
そこで、上述の問題点を解決する手法の一つとして潤滑
剤や保護膜等を金属磁性薄膜上に塗布形成する試みがな
されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来使用される潤滑剤や保護膜では、例
えばシャトル初期では潤滑剤や保護膜を形成した効果が
顕著に現れるものの、シャトル回数が数千回〜数百回の
レベルになると潤滑剤や保護膜が削り取られてしまい磁
気記録媒体の耐久性や走行安定性が急激に劣化してしま
うのが現状である。
そこで、本発明は上述の従来の実情に鑑みて提案された
ものであって、磁性層及びバックコート層に添加する潤
滑剤量を調整し耐久性や走行安定性さらには耐蝕性に優
れた磁気記録媒体を提供することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上述の目的を達成せんもの鋭意研究の結果
、金属磁性薄膜側の潤滑剤量よりバックコート層側の潤
滑剤量を多くすることにより、良好な耐久性を発揮する
磁気記録媒体を得ることができるとの知見を得るに至う
た。
本発明は上述の知見に基づきなされたものであって、非
磁性支持体の一方の面に金属磁性薄膜を有し、他方の面
にバックコート層を有してなる磁気記録媒体において、
上記金属磁性薄膜及びバックコート層は潤滑剤を保持し
ており、上記バックコート層側の潤滑剤量は金属磁性薄
膜側の潤滑剤量の3倍以上であることを特徴とするもの
である。
このようにバックコート層側の潤滑剤量を金属磁性薄膜
側の潤滑剤量の3倍以上とすることによって、磁性層面
からバックコート層面への潤滑剤の移行を抑制すること
ができるだけでなく、バックコート層面から磁性層面へ
の潤滑剤の移行を積極的に図ることにより磁性層の耐久
性や走行安定性さらには耐蝕性等の経時変化を防止する
ことができる。なお、バックコート層側の潤滑剤量は、
金属磁性薄膜側の潤滑剤量の3倍以上であればよいが、
5倍以上とすることによりその効果が一層顕著なものと
なる。また、本発明では磁性層は金属磁性薄膜であるた
め潤滑剤はトップコートされる。一方、バックコート層
への潤滑剤の添加形式としては内添もしくはトップコー
トのいずれであってもよいが、トップコートすることに
よりバックコート層面から磁性層面への潤滑剤の移行を
より積極的に図ることができる。
ここで、磁性層及びバックコート層に使用する潤滑剤と
しては通常この種の磁気記録媒体の潤滑剤として使用さ
れるものであればいずれのものも使用することができる
かかる潤滑剤としては、脂肪酸またはその金属塩、脂肪
酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪族アルコールまたはそ
のアルコキシド、脂肪族アミン、多価アルコール、ソル
ビタンエステル、マンニラタンエステル、硫黄化脂肪酸
、脂肪族メルカプタン、変性シリコーンオイル等が挙げ
られる。
これら通常使用される潤滑剤の他、より一層の潤滑効果
を高めるためには、パーフルオロアルキルエチレンオキ
シド、パーフルオロポリエーテル類、高級アルキルスル
ホン酸またはその金属塩、パーフルオロアルキルスルホ
ン酸またはそのアンモニウム塩あるいはその金属塩、パ
ーフルオロアルキルカルボン酸等の含フツ素潤滑剤が挙
げられる。これら含フツ素潤滑剤は潤滑効果に優れるこ
とから従来使用されている潤滑剤と併用してもよく、ま
た含フツ素潤滑剤を単独で用いてもよい。
特に、一般弐〇、Ft□IcoOR’  (但し、式中
mは6〜10の整数を表し、R゛は炭素数1〜25の炭
化水素基を表す。)で示されるパーフルオロアルキルカ
ルボン酸エステルや一般式R” C00(CHz )j
CvFzh−+ (但し、RI +は炭素数1〜25の
炭化水素基を表し、0≦j≦5、k≧3である。)で示
されるカルボン酸パーフルオロアルキルエステルが併用
する潤滑剤として好適であまた、より厳しい使用条件に
対処し、かつ潤滑効果を持続させるために、重量比で3
0 : 70〜70 : 30程度の配合比で極圧剤を
併用してもよい。
上記極圧剤ば、境界潤滑領域において部分的に金属接触
を生じたとき、これに伴う摩擦熱によって金属面と反応
し、反応生成物被膜を形成することにより摩擦・摩耗防
止作用を行うものであって、リン系極圧剤、イオウ系極
圧剤、ハロゲン系極圧剤、有機金属系極圧剤、複合型極
圧剤等が知られている。
具体的に例示すれば、上記リン系極圧剤としては、トリ
ブチルホスフェート トリオクチルホスフェート、MJ
−2−エチルへキシルホスフェート、トリラウリルホス
フェート、トリオレイルホスフェート、ジブチルホスフ
ェートジオクチルホスフェート、ジー2−エチルへキシ
ルホスフェート、ジラウリルホスフェート ジオレイル
ホスフェート等のリン酸エステル、トリブチルホスファ
イト、トリオクチルホスファイト、トリー2−エチルへ
キシルホスファイト トリラウリルホスファイト トリ
オレイルホスファイト、ジブチルホスファイト、ジオク
チルホスファイト、ジー2−エチルへキシルホスファイ
ト、ジラウリルホスファイト、ジオレイルホスファイト
等の亜リン酸エステル、ジブチルホスフェートブチルア
ミン塩。
ジブチルホスフェートオクチルアミン塩、ジブチルホス
フェートステアリルアミン塩、ジオクチルホスフェート
ブチルアミン塩、ジオクチルホスフェートオクチルアミ
ン塩、ジオクチルホスフェートラウリルアミン塩、ジオ
クチルホスフェートステアリルアミン塩、ジー2−エチ
ルへキシルホスフェートブチルアミン塩、ジー2−エチ
ルへキシルホスフェートオクチルアミン塩、ジー2−エ
チルへキシルホスフェートラウリルアミン塩、ジー2−
エチルへキシルホスフェートステアリルアミン塩、ジラ
ウリルホスフェートブチルアミン塩。
ジラウリルホスフェートオクチルアミン塩、ジラウリル
ホスフェートラウリルアミン塩、ジラウリルホスフェー
トステアリルアミン塩、ジオレイルホスフェートブチル
アミン塩、ジオレイルホスフェートオクチルアミン塩、
ジオレイルホスフェートラウリルアミン塩、ジオレイル
ホスフェートステアリルアミン塩等のリン酸エステルア
ミン塩が挙げられる。
上記イオウ系極圧剤としては、硫化抹香鯨油、硫黄化ジ
ペンテン等不飽和結合を有する鉱油、油脂や脂肪酸等に
硫黄を加えて加熱することにより製造される硫化油脂類
、二硫化ジベンジル、二硫化ジフェニル、二硫化ジ−t
−ブチル、二硫化ジー5ec−ブチル、二硫化ジ−n−
ブチル、二硫化ジ−t−オクチル、二硫化ジエチル等の
ジサルファイド類、硫化ベンジル、硫化ジフェニル、硫
化ジビニル、硫化ジメチル、硫化ジエチル、硫化ジ−t
−ブチル、硫化ジー5ec−ブチル、硫化ジ−n−ブチ
ル等のモノサルファイド類、三硫化ジメチル、三硫化ジ
−t−ブチル、ポリ硫化ジ−t−ノニル、オレフィンポ
リサルファイド等のポリサルファイド類、一般式 %式%(1) (但し、式中Rは炭化水素基を表す。)で示されるチオ
カーボネート類、元素硫黄等が挙げられる。
上記ハロゲン系極圧剤としては、臭化アリル。
臭化オクタデシル、臭化シクロヘキシル、臭化ステアリ
ル、臭化ベンジル等の臭素化合物、ヨウ化ベンジル、ヨ
ウ化アリル、ヨウ化ブチル、ヨウ化オクタデシル、ヨウ
化シクロヘキシル等のヨウ素化合物、ヘキサクロロエタ
ン、モノクロルエタン。
塩素化パラフィン、塩素化ジフヱニル、塩素化油脂、メ
チルトリクロロステアレートペンタクロロペンタジェン
酸、ヘキサクロルナフテン酸化合物のエステル、ヘキサ
クロルナフテン酸化合物のイミド誘導体等の塩素化合物
が挙げられる。
上記有機金属系極圧剤としては、ジイソブチルジチオリ
ン酸亜鉛、イソブチルペンチルジチオリン酸亜鉛、イソ
プロピル−1−メチルブチルジチオリン酸亜鉛、イソブ
チルノニルフエニルジチオリン酸亜鉛、イソブチルヘプ
チルフエニルジチオリン酸亜鉛、ジヘプチルフェニルジ
チオリン酸亜鉛、ジノニルフエニルジチオリン酸亜鉛、
モリブデンジチオフォスフェート等のチオリン酸塩類、
ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカル
バミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチ
ルフエニルジチオカルバミン酸亜鉛。
ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメ
チルジチオカルバミン酸鉄、ジエチルジチオカルバミン
酸セレン、ジエチルジチオカルバミン酸銀等のチオカル
バミン酸塩類、モリフデン、アンチモン等の金属アルキ
ルジチオカルバミン酸塩類、等が挙げられる。
上記複合型極圧剤としては、ジー2−エチルへキシルチ
オリン酸アミン等のジアルキルチオリン酸アミン類、塩
化プロピルホスフェート、臭化プロピルホスフェート、
ヨウ化プロピルホスフェート、塩化ブチルホスフェート
、臭化ブチルホスフェート、ヨウ化ブチルホスフェート
等に代表されるハロゲン化アルキルのリン酸エステル類
、クロロナフサザンテート等の他、一般式 (但し、各−船式中Rは水素原子またはアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基を表す。)で示されるチオフォ
スフェート類、−S式(但し、式中Rは水素原子または
アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す。) で示されるチオフォスファイト類等が効果が高い。
上述の極圧剤は車体で使用してもよいが、2種以上を混
合して使用することも可能である。
また、必要に応じて防錆剤を併用してもよい。
使用可能な防錆剤としては、通常この種の磁気記録媒体
の防錆剤として使用されるものであれば如何なるもので
もよく、例えば二価フェノール。
アルキルフェノールあるいはニトロソフェノール等のフ
ェノール類、純ナフトール又はニトロ、ニトロソ、アミ
ノ、ハロゲノ置換ナフトール等のナフトール類、メチル
キノン、ヒドロキシキノン。
アミノキノン、ニトロキノン又はハロゲキノキン等のキ
ノン類、ベンゾフェノン及びその誘導体であるヒドロキ
シベンゾフェノン、アミノベンゾフェノン等のジアリー
ルケトン、アクリジン、4−キノリツール、キヌレン酸
又はリボフラビン等の窒素原子を含む複素環化合物、ト
コフェロール又はグアノシン等の酸素原子を含む複素環
化合物、スルホラン、スルホレン又はビチオン等の硫黄
原子を含む複素環化合物、チオフェノール、ジチゾン又
はチオオキシン等のメルカプト基を有する化合物、エン
タチオ酸又はルベアン酸等のチオカルボン酸またはその
塩、ジアゾスルフィド又はベンゾチアゾリン等のチアゾ
ール系化合物等が挙げられる。上記防錆剤は、潤滑剤と
混合させて用いてもよいが、例えば金属磁性薄膜の表面
に先ず上記防錆剤を塗布し、しかる後潤滑剤を塗布する
というように、2層以上に分けて被着すると効果が高い
本発明が適用される磁気記録媒体の磁性層を形成する金
属磁性薄膜は、真空蒸着法やイオンブレーティング法、
スパッタリング法等の真空薄膜形成技術により連続膜と
して形成される。
上記真空蒸着法は、10−’〜10−’Torrの真空
下で強磁性金属材料を抵抗加熱、高周波加熱、電子ビー
ム加熱等により蒸発させ、ディスク基板上に蒸発金属(
強磁性金属材料)を沈着するというものであり、一般に
高い抗磁力を得るため基板に対して上記強磁性金属材料
を斜めに蒸着する斜方蒸着法が採用される。あるいは、
より高い抗磁力を得るために酸素雰囲気中で上記蒸着を
行うものも含まれる。
上記イオンブレーティング法も真空蒸着法の一種であり
、10−4〜10−’Torrの不活性ガス雰囲気中で
DCグロー放電、RFグロー放電を起こして、放電中で
上記強磁性金属材料を蒸発させるというものである。
上記スパッタリング法は、10−3〜10−’Torr
のアルゴンガスを主成分とする雰囲気中でグロー放電を
起こし、生じたアルゴンガスイオンでターゲット表面の
原子をたたき出すというものであり、グロー放電の方法
により直流2極、3極スパツタ法や、高周波スパッタ法
、またはマグネトロン放電を利用したマグネトロンスパ
ッタ法等がある。
このスパッタリング法による場合には、CrやW。
V等の下地膜を形成しておいてもよい。
なお、上記いずれの方法においても、基板上にあらかじ
めBi、Sb、Pb、Sn、Ga、In。
Cd、Ge、St、Tj!等の下地金属層を被着形成し
ておき、基板面に対して垂直方向から成膜することによ
り、磁気異方性の配向かなく面内等方法に優れた磁性層
を形成することができる。
このような真空薄膜形成技術により金属磁性薄膜を形成
する際に、使用される金属磁性材料としては、F e 
+  Co + N i等の金属の他に、Co−Ni合
金、co−pt金合金Co−Ni−Pt合金、Fe−C
o合金、Fe−Ni合金、Fe−Go−Ni合金、Fe
−Co−B合金、Co−N1−Fe−B合金、Co−C
r合金あるいはこれらにCr、AJ等の金属が含有され
たもの等が挙げられる。特に、Co−Cr合金を使用し
た場合には、垂直磁化膜が形成される。
上記磁性層にはその他通常添加される各種の添加剤がい
ずれも使用することができる。
一方、本発明が適用される磁気記録媒体のバックコート
層は、帯電防止機能や摩擦低減機能、さらには傷付き防
止(耐久性向上)機能等を有しており、非磁性粉末を結
合剤中に分散させ、これを有機溶剤に溶解してバックコ
ート層塗料を調製し、磁性層形成面とは反対の面に塗布
形成される。上記バックコート層を構成する非磁性粉末
としては、この種の磁気記録媒体の非磁性粉末として通
常使用されるものがいずれも使用できるが、例えば例え
ばコンタクトブラック、チャンネルブラック、ロールブ
ラック、ディスクブラック、ファーネスブラック、サー
マルブランク、ランプブラック等あらゆる種類のカーボ
ンブラックやCaCO5粉末、BaSO4粉末、ZnO
粉末、tx  Fetus粉末、TiO2粉末、Al1
zOs粉末、Cr、O,粉末等の非磁性粉末が挙げられ
る。また、バックコート層も磁性層と同様にその他通常
添加される各種の添加剤がいずれも使用することができ
る。
本発明が適用される磁気記録媒体は、上述したように非
磁性支持体上に磁性層として金属磁性薄膜及びバックコ
ート層を設けたものである。
ここで非磁性支持体の素材としては、ポリエチレンテレ
フタレート等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン類、セルローストリアセテ
ート、セルロースダイアセテート、セルロースアセテー
トブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリイミド、ポリアミドイミド等のプラスチック、
アルミニウム合金、チタン合金等の軽金属、アルミナガ
ラス等のセラミックス等が挙げられる。この非磁性支持
体の形態としては、フィルム、シートディスク、カード
、ドラム等のいずれでもよい。
上記非磁性支持体の特にバックコート層形成面側におい
ては、その表面粗さを0.1μm以下、より好ましくは
0.07μm以下とすることが望ましい。このようにバ
ックコート層形成面の表面粗さを規定することにより、
バックコート層側に形成された潤滑剤の磁性層側への転
写効率を高くすることができ、さらには捩水性が向上す
る。したがって、バックコート層側の潤滑剤が良好に磁
性層側へ転写されるとともに、空気中の水分による悪影
響等も受けず磁性層側の耐久性や走行安定性ひいては耐
蝕性の改善を図ることができる。
〔作用〕
磁気記録媒体の磁性層側及びバックコート層側に潤滑剤
を塗布する際にバックコート層側の潤滑剤量を金属磁性
薄膜側の潤滑剤量の3倍以上とすることによって、磁性
層面からバックコート層面への潤滑剤の移行を抑制する
ことができるだけでなく、バックコート層面から磁性層
面への潤滑剤の移行を積極的に図ることにより磁性層の
耐久性や走行安定性さらには耐蝕性等の経時変化を防止
することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明がこ
の実施例に限定されるものではないということはいうま
でもない。
先ず、磁性層及びバックコート層への潤滑剤塗布量の相
違による耐久性への影響を調べた。
1舅炎上 第1図に示すように、バックコート層形成面側の平均表
面粗さが0.06μmの非磁性支持体(1)上にCo−
Ni系合金を連続斜方蒸着により金属磁性薄膜側(2)
を形成した。そして、この金属磁性薄膜(2)上に第1
表中に示される潤滑剤〔パーフルオロポリエーテル(フ
ォンプリンZ−DEAL) )を塗布量5■/Mとなる
ように含有した潤滑剤塗料を塗布した。一方、上記金属
磁性薄膜基(2)形成面とは反対面にカーボンと第1表
中に示される潤滑剤〔パーフルオロポリエーテル(フォ
ンブリンZ−DEAL) )を塗布量15*/rrrと
なるように混合したバックコート層塗料を塗布しバック
コート層(3)を形成してサンプルテープを作製した。
施2〜tJ6 実施例1において用いた非磁性支持体のバックコート層
形成面側の平均表面粗さ及び潤滑剤の塗布量を第1表に
示すように変え、他は実施例1と同様の方法でサンプル
テープを作製した。
枦11〜 虻 4 実施例1!:おいて用いた非磁性支持体のバックコート
層形成面側の平均表面粗さ及び潤滑剤の塗布量を第1表
に示すように変え、他は実施例1と同様の方法でサンプ
ルテープを作製した。
第1表 これら各サンプルテープを2時間長の8ミリカセツトに
装着して、塗布直後及び塗布後30日間室温にて保存し
たものについて室温にて100パス後のスチル特性及び
シャトル耐久性を測定した。
なお、スチル特性はテープに4.2MHzの映像信号を
記録し、この再生出力が50%に減衰するまでの時間を
測定したものであり、シャトル耐久性は100回走行後
の出力の変動を測定したものである。
その結果を第2表に示す。
第2表 第2表より明らかなように、バックコート層側の潤滑剤
量を磁性層側の潤滑剤量に対して3倍以上添加すること
により、スチル特性及びシャトル耐久性ともに非常に優
れた結果が得られ、磁気記録媒体の耐久性の向上が図ら
れたといえる。
次に、使用する潤滑剤の種類の相違による耐久性への影
響を調べた。
災施■1 第1図に示すように、所定の膜厚を有した非磁性支持体
(1)上にCo−Ni系合金を連続斜方蒸着し金属磁性
薄膜尋(2)を形成した。そして、この金属磁性薄膜(
2)上に第3表中に示される潤滑剤(亜リン酸ジドデシ
ル)を塗布量5■/dとなるように含有した潤滑剤塗料
を塗布した。一方、上記金属磁性薄膜静(2)形成面と
は反対面にカーボンと第3表中に示される潤滑剤〔パー
フルオロポリエーテル(フオンプリンZ−DEAL) 
)を塗布量15■/rrrとなるように混合したバック
コート層塗料を塗布しバックコート層(3)を形成して
サンプルテープを作製した。
尖施斑l二災施拠工 実施例7において用いた非磁性支持体上に形成する磁性
層及びバックコート層に塗布する潤滑剤の種類を第3表
に示すように変え、他は実施例7と同様の方法でサンプ
ルテープを作製した。
1較1ニル較班1 実施例7において用いた非磁性支持体上に形成する磁性
層及びバックコート層に塗布する潤滑剤の種類を第3表
に示すように変え、他は実施例7と同様の方法でサンプ
ルテープを作製した。
(以下余白) 第3表 これら各サンプルテープを2時間長の8ミリカセツトに
装着して、塗布直後及び塗布後30日間室温にて保存し
たものについて室温にて100バス後のスチル特性及び
シャトル耐久性を測定した。
さらに、40℃、80χR)の条件で摩擦係数を測定し
た。
なお、スチル特性はテープに4.2MHzの映像信号を
記録し、この再生出力が50%に減衰するまでの時間を
測定したものであり、シャトル耐久性は100回走行後
の出力の変動を測定したものである。また、摩擦係数は
低速のテープ速度(0,4mm/5ee)における磁性
層表面とISステンレスとの摩擦係数を測定したもので
ある。
その結果を第4表及び第5表に示す。
第4表 (以下余白) 第5表 第4表及び第5表より明らかなように、潤滑剤としてフ
ッ素系のものを使用することによりより一層潤滑剤効果
が発揮され磁気記録媒体の耐久性が向上することがわか
る。
さらに、磁性層及びバックコート層に塗布形成する潤滑
剤層中に極圧剤を併用することによる耐久性への影響を
調べた。
尖施五刊 第1図に示すように、所定の膜厚を有した非磁性支持体
(1)上にCo−Ni系合金を連続斜方蒸着し金属磁性
薄膜層(2)を形成した。そして、この金属磁性薄膜(
2)上に第6表中に示される潤滑剤〔パーフルオロポリ
エーテル(フォンブリン2−25) )を塗布量51I
f/iとなるように含有し、さらに極圧剤(二硫化オク
チル)を添加した潤滑剤塗料を塗布した。一方、上記金
属磁性薄膜層(2)形成面とは反対面にカーボンと第6
表中に示される潤滑剤[パーフルオロポリエーテル(フ
ォンプリンz−25)]を塗布量15■/n(となるよ
うに含有し、さらに極圧剤(二硫化ヘンシル)を添加し
タハンクコート層塗料を塗布しバックコート層(3)を
形成してサンプルテープを作製した。
大履■旦二寒血燃且 実施例10において用いた非磁性支持体上に形成する磁
性層及びバックコート層に塗布する潤滑剤の種類と極圧
剤の種類を第6表に示すように変え、他は実施例10と
同様の方法でサンプルテープを作製した。
+ 8〜−9 実施例10において用いた非磁性支持体上に形成する磁
性層及びバックコート層に塗布する潤滑剤の種類と極圧
剤の種類を第6表に示すように変え、他は実施例10と
同様の方法でサンプルテープを作・ 製した。
第6表 これら各サンプルテープを2時間長の8ミリカセツトに
装着して、塗布直後及び塗布後30日間室温にて保存し
たものについて一5℃の温度条件下にて100パス後の
スチル特性及びシャトル耐久性を測定した。また、常温
にてスチル特性を測定した。スチル特性はテープに4.
2MHzの映像信号を記録し、この再生出力が50%に
減衰するまでの時間を測定したものであり、シャトル耐
久性は100回走行後の出力の変動を測定したものであ
る。
その結果を第7表及び第8表に示す。
第7表 (以下余白) 第8表 第7表より明らかなように、極圧剤を併用することによ
って低温条件下での耐久性が著しく改善されている。
さらにまた、非磁性支持体のバックコート層形成面側の
平均表面粗さの相違による耐久性への影響を調べた。
実施例14 第1図に示すように、所定の膜厚を有しバックコート層
形成面側の平均表面粗さ0.07μmの非磁性支持体(
1)上にCo−Ni系合金を連続斜方蒸着により金属磁
性薄膜@(2)を形成した。そして、この金属磁性薄膜
(2)上に潤滑剤〔パーフルオロポリエーテル(フオン
ブリンZ−DEAL) )を塗布Ml 5 #/ rd
となるように含有した潤滑剤塗料を塗布した。一方、上
記金属磁性薄膜量(2)形成面とは反対面にカーボンと
潤滑剤〔パーフルオロポリエーテル(フオンブリンZ−
DEAL) )を塗布量15■/dとなるように混合し
たバックコート層塗料を塗布しバックコート層(3)を
形成してサンプルテープを作製した。
15〜−乍116 実施例14において用いた非磁性支持体のバックコート
層形成面側の平均表面粗さを第9表に示すように変え、
他は実施例14と同様の方法でサンプルテープを作製し
た。
ル較皿刊 実施例14において用いた非磁性支持体のバ・ツクコー
ト層形成面側の平均表面粗さを第9表に示すように変え
、磁性層のみを形成し、バックコート層は形成せず、他
は実施例14と同様の方法でサンプルテープを作製した
ル較桝旦 実施例14において用いた非磁性支持体のバラフコ−)
11形成面側の平均表面粗さを第9表に示すように変え
、他は実施例14と同様の方法でサンプルテープを作製
した。
第9表 これら各サンプルテープを2時間長の8ミリカセツトに
装着して、塗布11t2日後及び塗布後3ケ月間室温に
て保存したものについて常温条件下にて100パス後の
シャトル耐久性を測定した。また、塗布直後及び塗布後
2日後のものについては水の接触角を測定した。なお、
シャトル耐久性は100回走行後の出力の変動を測定し
たものである。
その結果を第10表及び第11表に示す。
第10表 (以下余白) 第11表 第10表から明らかなように、バックコート層の表面粗
さを規定することにより長期間のシャトル耐久性が向上
する。また、第11表から明らかなように、水の接触角
も塗布直後より塗布後2日後の方が大きく捩水性に優れ
たものとなり、走行安定性の向上につながる。
〔発明の効果〕
以上の説明より明らかなように、本発明においては、金
属磁性薄膜側に塗布する潤滑剤量に対してバックコート
層に塗布する潤滑剤量を3倍以上としているため、磁性
層面からバックコート層面への潤滑剤の移行を抑制する
ことができ、さらにバックコート層面から磁性層面への
潤滑剤の移行を積極的に図ることができる。
また、潤滑剤の種類、併用する極圧剤、使用する非磁性
支持体のバックコート層形成面側の平均表面粗さ等の条
件を付加することによりより一層耐久性や走行安定性を
改善することができる。
゛  したがって、磁性層の耐久性や走行安定性さらに
は耐蝕性等に優れ、経時変化の少ない磁気記録媒体を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した磁気記録媒体の一構成例を示
す要部概略図である。 1・・・非磁性支持体 2・・・金属磁性薄膜 3・・・バックコート層

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 非磁性支持体の一方の面に金属磁性薄膜を有し、他方の
    面にバックコート層を有してなる磁気記録媒体において
    、 上記金属磁性薄膜及びバックコート層は潤滑剤を保持し
    ており、上記バックコート層側の潤滑剤量は金属磁性薄
    膜側の潤滑剤量の3倍以上であることを特徴とする磁気
    記録媒体。
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