JP2007172722A - 磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面平滑性及び耐久性に優れるバックコート層を有し、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を提供する。
【解決手段】非磁性支持体と、非磁性支持体の一方の面上の下層非磁性層と、下層非磁性層上の上層磁性層と、非磁性支持体の他方の面上のバックコート層とを少なくとも有する磁気記録媒体であって、下層非磁性層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含み、上層磁性層は、強磁性粉末、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含み、バックコート層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、カルボン酸アミン塩、リン酸エステルアミン塩、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含む磁気記録媒体。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気記録媒体に関し、より詳しくは、表面平滑性及び耐久性に優れるバックコート層を有し、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体に関する。
従来より、磁気記録媒体は、非磁性支持体の一方の面上に磁性層を有し、前記非磁性支持体の他方の面上に走行耐久性向上等のためにバックコート層を有する。
近年、記録データ量の増大に対応すべく、磁気記録媒体の高密度記録化が求められている。高密度記録化のために記録波長が短波長化され、磁性層が薄膜化されている。また、記録波長の短波長化に伴い、スペーシングロスの観点から、磁性層表面はより平滑であることが要求される。
磁性層が薄膜化されると、磁性層表面に支持体の表面粗さが反映して磁性層表面の平滑性が損なわれ、電磁変換特性が悪化する。このため、支持体表面に下塗り層としての非磁性層を設け、これを介して磁性層が設けられる。
特開2001−344737号公報には、磁気記録媒体について、非磁性層がカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩から選択される少なくとも1種のアニオン性界面活性剤で処理されたカーボンブラックを含有することが開示されている。
されている。
特開2002−312922号公報には、磁気記録媒体について、磁性層がカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩から選択される少なくとも1種のアニオン性界面活性剤で処理された強磁性粉末を含有することが開示されている。
特開2001−344737号公報 特開2002−312922号公報
磁性層表面の平滑性を維持するためには、巻回状態において磁性層表面と接するバックコート層表面の平滑性及び耐久性を高める必要がある。
本発明の目的は、表面平滑性及び耐久性に優れるバックコート層を有し、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を提供することにある。
本発明者らは、バックコート層用塗料にカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩の両者を含有させることにより、バックコート層用塗料の経時安定性が向上し、バックコート層の表面平滑性及び耐久性が向上することを見いだした。
本発明には、以下の発明が含まれる。
(1) 非磁性支持体と、非磁性支持体の一方の面上の下層非磁性層と、下層非磁性層上の上層磁性層と、非磁性支持体の他方の面上のバックコート層とを少なくとも有する磁気記録媒体であって、
下層非磁性層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含み、
上層磁性層は、強磁性粉末、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含み、
バックコート層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、カルボン酸アミン塩、リン酸エステルアミン塩、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含む磁気記録媒体。
(2) バックコート層において、バックコート層を構成するカーボンブラック及びカーボンブラック以外の非磁性無機粉末の合計100質量部に対して、カルボン酸アミン塩2〜10質量部、及びリン酸エステルアミン塩1〜8質量部が含まれている、上記(1)に記載の磁気記録媒体。
(3) カルボン酸アミン塩は、重量平均分子量10000〜50000を有するものであり、リン酸エステルアミン塩は、重量平均分子量10000〜50000を有するものである、上記(1)又は(2)に記載の磁気記録媒体。
(4) カルボン酸アミン塩は、酸価10〜50KOHmg/g、及びアミン価10〜50KOHmg/gを有するものであり、リン酸エステルアミン塩は、酸価10〜50KOHmg/g、及びアミン価10〜50KOHmg/gを有するものである、上記(1)〜(3)のうちのいずれかに記載の磁気記録媒体。
本発明によれば、磁気記録媒体は、バックコート層にカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩の両者を含有している。バックコート層用塗料にカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩の両者を含有させることにより、バックコート層用塗料の分散性及び経時安定性が向上し、それによって良好なバックコート層塗膜が形成され、バックコート層の表面平滑性及び耐久性が向上する。その結果、巻回状態においてバックコート層表面と接する磁性層表面の平滑性が維持され、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体が提供される。
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体と、非磁性支持体の一方の面上の下層非磁性層と、下層非磁性層上の上層磁性層と、非磁性支持体の他方の面上のバックコート層とを少なくとも有する。例えば、下層非磁性層は厚み0.3〜2.5μmであり、上層磁性層は0.03〜0.30μmであり、バックコート層は厚み0.1〜1.0μmである。なお、上層磁性層上に潤滑剤塗膜や磁性層保護用の各種塗膜などが必要に応じて設けられてもよい。また、非磁性支持体の磁性層が設けられる前記一方の面には、塗膜と非磁性支持体との接着性の向上等を目的として、下塗り層(易接着層)が設けられてもよい。
[下層非磁性層]
下層非磁性層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含む。
下層非磁性層に含まれるカーボンブラックとしては、ゴム用ファーネスブラック、ゴム用サーマルブラック、カラー用ブラック、アセチレンブラック等を用いることができる。比表面積は5〜600m2 /g、DBP吸油量は30〜400ml/100g、粒子径は10〜100nmが好ましい。使用できるカーボンブラックは具体的には「カーボンブラック便覧」、カーボンブラック協会編を参考にすることができる。
カーボンブラックの配合量は、下層非磁性層において5〜30質量%、好ましくは10〜25質量%である。
下層非磁性層に含まれるカーボンブラック以外の非磁性無機粉末としては、例えば、α−酸化鉄(α−Fe2 3 )、α−水酸化鉄(α−FeO(OH))、CaCO3 、酸化チタン、硫酸バリウム、α−Al2 3 等の無機粉末が挙げられる。これらのうち、α酸化鉄、及びα水酸化鉄の少なくとも一方が含まれることが好ましい。また、α−酸化鉄、及びα−水酸化鉄は針状のものが好ましい。
カーボンブラックと前記カーボンブラック以外の非磁性無機粉末の配合比率は、質量比(カーボンブラック/カーボンブラック以外の非磁性無機粉末)で95/5〜5/95が好ましい。カーボンブラックの配合比率が5質量部を下回ると、表面電気抵抗に問題が生じることがある。カーボンブラック以外の非磁性無機粉末の配合比率が5質量部を下回ると、下層非磁性層の表面平滑性の悪化及び機械的強度の低下の可能性がある。下層非磁性層の表面平滑性の悪化は、上層磁性層の表面平滑性の悪化の原因となる。
下層非磁性層の結合剤樹脂材料として、熱可塑性樹脂、熱硬化性ないし反応型樹脂、放射線(電子線又は紫外線)硬化性樹脂等が、媒体の特性、工程条件に合わせて適宜組み合わせて選択されて使用される。これらのうち、電子線硬化性樹脂が好ましく、以下に示すような電子線線硬化性の塩化ビニル系共重合体及びポリウレタン樹脂の組み合わせが好ましい。
塩化ビニル系共重合体としては、塩化ビニル含有量50〜95質量%、特に55〜90質量%のものが好ましく、その平均重合度は100〜500程度であることが好ましい。特に塩化ビニルとエポキシ(グリシジル)基を含有する単量体との共重合体が好ましい。塩化ビニル系共重合体は、公知の手法により(メタ)アクリル系二重結合等を導入して電子線感応変性を行ったものである。
上記塩化ビニル系樹脂と併用するポリウレタン樹脂とは、ポリエステルポリオール及び/又はポリエーテルポリオール等のヒドロキシ基含有樹脂とポリイソシアネート含有化合物との反応により得られる樹脂の総称であって、数平均分子量5,000 〜200,000 程度で、Q値(質量平均分子量/数平均分子量)1.5〜4程度のものである。ポリウレタン樹脂は、公知の手法により(メタ)アクリル系二重結合を導入して電子線感応変性を行ったものである。
塩化ビニル系共重合体及びポリウレタン樹脂に加えて、非磁性層において全結合剤の20質量%以下の範囲で、公知の各種樹脂が含有されてもよい。
本発明においては、電子線硬化性結合剤樹脂の架橋率を向上させるために、架橋剤として電子線硬化性多官能モノマー、好ましくは多官能(メタ)アクリレートを用いることが好ましい。
多官能(メタ)アクリル系モノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、多官能(メタ)アクリル系モノマーとして、次のようなジアクリレートアダクト体が好ましく用いられる。
イソホロンジイソシアネート(IPDI)の2つのイソシアネート基に、ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)がヒドロキシ基を介してそれぞれ付加した構造のジアクリレートアダクト体(IPDI−2HPA)、
イソホロンジイソシアネート(IPDI)の2つのイソシアネート基に、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)がヒドロキシ基を介してそれぞれ付加した構造のジアクリレートアダクト体(IPDI−2HEA)、
トリレン 2,4−ジイソシアネート(TDI)の2つのイソシアネート基に、ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)がヒドロキシ基を介してそれぞれ付加した構造のジアクリレートアダクト体(TDI−2HPA)。
電子線硬化性多官能モノマーは、向上された架橋率を得るために、電子線硬化性結合剤樹脂と電子線硬化性多官能モノマーの合計100質量部に対して、1〜50質量部、好ましくは5〜40質量部使用するとよい。
下層非磁性層に用いる結合剤樹脂の含有量は、下層非磁性層中のカーボンブラックとカーボンブラック以外の前記非磁性無機粉末の合計100質量部に対し、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは12〜30質量部である。結合剤の含有量が少なすぎると、下層非磁性層における結合剤樹脂の比率が低下し、十分な塗膜強度が得られない。結合剤の含有量が多すぎると、テープ媒体の場合にテープ幅方向の湾曲が強く起きやすく、ヘッドとの接触が悪くなる傾向にある。
下層非磁性層には必要に応じて潤滑剤を含有することが好ましい。潤滑剤としては、飽和、不飽和に関わらず、ステアリン酸、ミリスチン酸等の脂肪酸、ブチルステアレート、ブチルパルミテート等の脂肪酸エステル、糖類など公知のものを、単独であるいは2種以上混合して用いることができ、融点の異なる脂肪酸を2種以上混合し用いることや、融点の異なる脂肪酸エステルを2種以上混合し用いることも好ましい。これは、磁気記録媒体の使用される、あらゆる温度環境に応じた潤滑剤を、媒体表面に持続して供給する必要があるからである。
下層非磁性層の潤滑剤の含有量は、目的に応じ適宜調整すればよいが、下層非磁性層中のカーボンブラックとカーボンブラック以外の前記非磁性無機粉末の合計質量に対し、1〜20質量%が好ましい。
下層非磁性層形成用の塗料は、公知の方法で、上記各成分に有機溶剤を加えて、混合、攪拌、混練、分散等を行い調製する。用いる有機溶剤は特に制限はなく、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤や、トルエン等の芳香族系溶剤などの各種溶媒の1種又は2種以上を、適宜選択して用いればよい。有機溶剤の添加量は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の各種無機粉末等、結合剤樹脂及び多官能モノマーの合計量100質量部に対し100〜900質量部程度とすればよい。
下層非磁性層の厚さは、通常0.3〜2.5μm、好ましくは0.3〜2.3μmである。非磁性層が薄すぎると、非磁性支持体の表面粗さの影響を受けやすくなり、その結果、非磁性層の表面平滑性が悪化して磁性層の表面平滑性も悪化しやすくなり、電磁変換特性が低下する傾向にある。また、光透過率が高くなるので、媒体端を光透過率の変化により検出する場合に問題となる。一方、非磁性層をある程度以上厚くしても性能は向上しない。
[上層磁性層]
上層磁性層は、少なくとも強磁性粉末及び結合剤樹脂材料を含有する。
本発明において、強磁性粉末としては、金属磁性粉末又は六方晶形板状微粉末を用いることが好ましい。金属磁性粉末としては、保磁力Hcが118.5〜278.5kA/m(1500〜3500Oe)、飽和磁化σsが70〜160Am2/kg(emu/g)、平均長軸長が0.03〜0.1μm、平均短軸長が8〜20nm、アスペクト比が1.2〜20であることが好ましい。また、金属磁性粉末を用いて作製した媒体のHcは118.5〜278.5kA/m(1500〜3500Oe)が好ましい。六方晶形板状微粉末としては、保磁力Hcが79.6〜278.5kA/m(1000〜3500Oe)、飽和磁化σsが40〜70Am2/kg(emu/g)、平均板粒径が15〜80nm、板比が2〜7であることが好ましい。また、六方晶形板状微粉末を用いて作製した媒体のHcは94.8〜318.3kA/m(1200〜4000Oe)が好ましい。
強磁性粉末は、磁性層を基準として70〜90質量%程度含まれていればよい。強磁性粉末の含有量が多すぎると、結合剤の含有量が減少するためカレンダー加工による表面平滑性が悪化しやすくなり、一方、強磁性粉末の含有量が少なすぎると、高い再生出力を得られない。
上層磁性層の結合剤樹脂材料として、特に制限なく、熱可塑性樹脂、熱硬化性ないし反応型樹脂、放射線(電子線又は紫外線)硬化性樹脂等が、媒体の特性、工程条件に合わせて適宜組み合わせて選択されて使用される。
上層磁性層に用いる結合剤樹脂の含有量は、強磁性粉末100質量部に対し、好ましくは5〜40質量部、特に好ましくは10〜30質量部である。結合剤の含有量が少なすぎると、磁性層の強度が低下し、走行耐久性が悪化しやすくなる。一方、結合剤の含有量が多すぎると、強磁性粉末の含有量が低下するため、電磁変換特性が低下する傾向にある。
さらに上層磁性層中には、磁性層の機械的強度を高めるためと、磁気ヘッドの目詰まりを防ぐために、例えばα−アルミナ(モース硬度9)等のモース硬度6以上の研磨材を含有させる。このような研磨材は通常、不定形状であり、磁気ヘッドの目詰まりを防ぎ、塗膜の強度を向上させる。
研磨材の平均粒径は、例えば0.01〜0.2μmであり、0.05〜0.2μmであることが好ましい。平均粒径が大きすぎると、磁性層表面からの突出量が大きくなって、電磁変換特性の低下、ドロップアウトの増加、ヘッド摩耗量の増大等を招く。平均粒径が小さすぎると、磁性層表面からの突出量が小さくなって、ヘッド目詰まりの防止効果が不十分となる。
平均粒径は、通常、透過型電子顕微鏡により測定する。研磨材の含有量は、強磁性粉末100質量部に対し、3〜25質量部、好ましくは5〜20質量部含有すればよい。
また、磁性層中には、必要に応じ、界面活性剤等の分散剤、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、シリコンオイル等の潤滑剤、その他の各種添加物を添加してもよい。
上層磁性層形成用の塗料は、公知の方法で、上記各成分に有機溶剤を加えて、混合、攪拌、混練、分散等を行い調製する。用いる有機溶剤は特に制限はなく、下層非磁性層に使用するものと同様のものが使用可能である。
上層磁性層の厚さは0.03〜0.30μm、更に好ましくは0.05〜0.25μmとする。磁性層が厚すぎると、自己減磁損失や厚み損失が大きくなる。
上層磁性層表面の中心線平均粗さ(Ra)は、好ましくは1.0〜5.0nm、より好ましくは1.0〜4.0nmとする。Raが1.0nm未満では表面が平滑すぎて、走行安定性が悪化して走行中のトラブルが生じやすくなる。一方、5.0nmを越えると、磁性層表面が粗くなり、MR型ヘッドを用いた再生システムでは、再生出力等の電磁変換特性が劣化する。
[バックコート層]
バックコート層は、走行安定性の改善や磁性層の帯電防止等のために設けられるものである。バックコート層表面はテープ巻回状態において磁性層表面と接するので、磁性層表面の平滑性を維持するためには、バックコート層表面の平滑性及び走行耐久性を高める必要がある。
従来、バックコート層は、例えば、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、及び結合剤樹脂を含むバックコート層用塗料を非磁性支持体裏面に塗布することにより形成されていた。バックコート層用塗料には塗料作製後の経時による粘度上昇が見られ、塗料作製後に経時されたバックコート層用塗料を用いて形成された塗膜表面の光沢(グロス)が低下する等の問題があった。磁性層側が凸になるように媒体の形状を維持するために、また、走行耐久性を高めるために、バックコート層の結合剤樹脂としてニトロセルロースが用いられることが多い。バックコート層用塗料がニトロセルロースを含有する場合、顕著に粘度上昇やグロス低下が見られる。バックコート層用塗料の経時安定性が悪いと、塗布性が悪化し、塗布形成されたバックコート層の表面平滑性が悪化する。バックコート層の表面平滑性が悪化すると、テープ巻回状態においてバックコート層の表面凸凹が磁性層表面に転写され磁性層表面の平滑性が低下し、その結果、エラーレートが悪化する。
そこで、本発明においては、バックコート層用塗料の経時安定性を向上させ、バックコート層の表面平滑性及び耐久性を向上させるために、バックコート層用塗料にカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩の両者を含有させる。すなわち、バックコート層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、カルボン酸アミン塩、リン酸エステルアミン塩、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含む。
バックコート層に含まれるカーボンブラックとしては、下層非磁性層の項で説明したのと同様のカーボンブラックを用いることができる。バックコート層には、走行安定性のために、比較的大きな粒子径50〜150nmを有するカーボンブラックと、比較的小さな粒子径13〜30nmを有するカーボンブラックとを併用することが好ましい。この場合、比較的大きな粒子径のカーボンブラックと、比較的小さな粒子径のカーボンブラックとの割合は、質量比として、(大きな粒子径のカーボンブラック)/(小さな粒子径のカーボンブラック)=5/95〜20/80程度とするとよい。
カーボンブラックの配合量は、バックコート層を基準として30〜80質量%、好ましくは35〜70質量%である。
バックコート層には、前記カーボンブラック以外に、機械的強度をコントロールするために、各種非磁性無機粉末を用いる。無機粉末として例えば、α−Fe2 3 、CaCO3 、酸化チタン、硫酸バリウム、α−Al2 3 等が挙げられる。
カーボンブラックと前記カーボンブラック以外の非磁性無機粉末の配合比率は、質量比(カーボンブラック/カーボンブラック以外の非磁性無機粉末)で70/30〜95/5が好ましい。カーボンブラックの配合比率が70質量部を下回ると、バックコート層の表面電気抵抗が高くなり、ゴミや埃の付着が起こりやすく、また光透過率が大きくなり、テープドライブ走行時にテープ終端検知の誤作動を起こすことがある。
バックコート層の結合剤樹脂材料として、特に制限なく、熱可塑性樹脂、熱硬化性ないし反応型樹脂、放射線(電子線又は紫外線)硬化性樹脂等が、媒体の特性、工程条件に合わせて適宜組み合わせて選択されて使用される。電子線硬化性樹脂も好ましく用いられるが、熱硬化性樹脂も好ましく用いられる。熱硬化性樹脂としては、ニトロセルロース樹脂、ポリウレタン樹脂が好ましく用いられる。ニトロセルロース樹脂は、走行耐久性向上、及び媒体の磁性層側への凸形状の維持の観点から好適に用いられる。
バックコート層に用いる結合剤樹脂の含有量は、カーボンブラック及び前記カーボンブラック以外の非磁性無機粉末の合計100質量部に対して、好ましくは50〜200質量部、特に好ましくは70〜150質量部である。結合剤の含有量が少なすぎると、バックコート層の強度が低下し、走行耐久性が悪化しやすくなる。一方、結合剤の含有量が多すぎると、カーボンブラックやカーボンブラック以外の非磁性無機粉末の含有量が低下するため、機械的強度が低下し、光透過率が増加する傾向にある。
バックコート層用塗料に用いるカルボン酸アミン塩は、一般的に、
11−COO- HN+ (R12)(R13)(R14
で表される。ここで、R11、R12、R13、及びR14は、同一でも異なっていてもよく、ポリマー鎖、又は、直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。ポリマー鎖としては、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルエステル等が挙げられる。
バックコート層用塗料に用いるリン酸エステルアミン塩は、一般的に、
21−OPO3 - HN+ (R22)(R23)(R24
で表される。ここで、R21、R22、R23、及びR24は、同一でも異なっていてもよく、ポリマー鎖、又は、直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。ポリマー鎖としては、ポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルエステル等が挙げられる。
バックコート層用塗料にカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩の両者を含有させることにより、バックコート層用塗料の分散性及び経時安定性が向上し、塗布適性を一定に維持することができ、その結果、塗布形成されたバックコート層の表面平滑性が向上する。カルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩の添加により、バックコート層用塗料の分散性及び経時安定性が向上する理由は次のように考えられる。
すなわち、カルボン酸アミン塩が、カーボンブラックあるいは前記カーボンブラック以外の非磁性無機粉末の表面に吸着し分散剤として作用し、バックコート層用塗料の分散性が向上する。また、リン酸エステルアミン塩もカーボンブラックあるいは前記カーボンブラック以外の非磁性無機粉末の表面に吸着し、主として塗料の経時安定性を向上させる役目を果たすと考えられる。従って、カルボン酸アミン塩又はリン酸エステルアミン塩のどちらか一方が存在しなければ、分散性もしくは経時安定性の一方、あるいは分散性及び経時安定性の両方が不十分となり、所望の効果は得られない。
カルボン酸アミン塩は、重量平均分子量10000〜50000を有するものが好ましく、リン酸エステルアミン塩は、重量平均分子量10000〜50000を有するものが好ましい。バックコート層に含まれるカーボンブラックの表面状態については、極性/無極性の比率として考えると、通常、無極性面が大半を占めている。このような無極性面を有するカーボンブラックを良好に分散し経時安定性を維持するためには、比較的高分子量を有する分散剤が適している。そのため、カルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩のいずれについても、前記の重量平均分子量を有するものが好ましい。重量平均分子量が10000よりも小さいと、含有するアミン塩の極性が強く発現し、結果として分散性が低下する傾向がある。重量平均分子量が50000よりも大きいと、逆に、含有するアミン塩の極性が発現しにくいため、結果として分散性が低下する傾向がある。カルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩のいずれについても、重量平均分子量20000〜40000を有するものがより好ましい。
カルボン酸アミン塩は、酸価10〜50KOHmg/g及びアミン価10〜50KOHmg/gを有するものが好ましく、さらに、前記酸価及びアミン価の範囲内において、酸価の値よりも大きいアミン価の値を有するものがより好ましい。また、リン酸エステルアミン塩は、酸価10〜50KOHmg/g及びアミン価10〜50KOHmg/gを有するものが好ましく、さらに、前記酸価及びアミン価の範囲内において、酸価の値よりも大きいアミン価の値を有するものがより好ましい。バックコート層に含まれるカーボンブラックの表面状態については、上記のとおりほとんどが無極性面であるが、僅かに存在する極性面において、酸性/塩基性の比率として考えると、通常、酸性面及び塩基性面がほぼ同比率の状態から、僅かに酸性面が塩基性面よりも高い比率の状態となっている。従って、このような表面性状を有するカーボンブラックを良好に分散し経時安定性を維持するためには、カルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩のいずれについても、酸価及びアミン価のバランスのとれた即ち前記の酸価10〜50KOHmg/g及びアミン価10〜50KOHmg/gを有するものが好ましく、前記酸価及びアミン価の範囲内において、酸価の値よりも大きいアミン価の値を有するものがより好ましい。カルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩のいずれについても、酸価10〜30KOHmg/g及びアミン価20〜40KOHmg/gを有するものがより好ましい。
なお、酸価とは、物質の遊離酸含量の尺度であり、物質(固形分)1g中の酸性基を中和するのに必要な水酸化カリウムのmg数で表される。指示薬としては一般的にフェノールフタレインが用いられる。アミン価とは、物質の遊離塩基含量の尺度であり、物質(固形分)1g中の塩基性基を、濃度既知の酸性溶液(例えば硫酸など)を加えて弱酸性とし、改めて酸性基を水酸化カリウムにて中和(逆滴定)した後、求められた遊離塩基含量(アミン量)のモル数を水酸化カリウムのmg数に換算した値で表される。指示薬としては一般的にフェノールフタレインが用いられる。
カルボン酸アミン塩の配合量としては、バックコート層において、バックコート層を構成するカーボンブラック及びカーボンブラック以外の非磁性無機粉末の合計100質量部に対して、カルボン酸アミン塩2〜10質量部が好ましく、3〜8質量部がより好ましい。カルボン酸アミン塩が2質量部よりも少ないと、バックコート層用塗料の経時安定性向上効果は得られにくく、一方、10質量部よりも多く用いても分散性及び経時安定性がさらに向上する訳ではない。
リン酸エステルアミン塩の配合量としては、バックコート層において、バックコート層を構成するカーボンブラック及びカーボンブラック以外の非磁性無機粉末の合計100質量部に対して、リン酸エステルアミン塩1〜8質量部が好ましく、2〜6質量部がより好ましい。リン酸エステルアミン塩が1質量部よりも少ないと、バックコート層用塗料の経時安定性向上効果は得られにくく、一方、8質量部よりも多く用いても分散性及び経時安定性がさらに向上する訳ではない。
カルボン酸アミン塩の具体例としては、DA−7300、DA−7500(楠本化成(株)製)等が挙げられる。2種以上を併用してもよい。リン酸エステルアミン塩の具体例としては、DA−325(楠本化成(株)製)等が挙げられる。2種以上を併用してもよい。
以上のように、バックコート層用塗料にカルボン酸アミン塩及びリン酸エステルアミン塩の両者を含有させることによって、熱硬化性樹脂としてニトロセルロース樹脂を用いて、カーボンブラックとして比較的大きな粒子径のカーボンブラックと比較的小さな粒子径のカーボンブラックとを併用した場合であっても、バックコート層用塗料の分散性及び経時安定性が向上する。その結果、バックコート層用塗料の塗布適性を一定に維持することができ、塗布形成されたバックコート層の表面平滑性が向上する。
バックコート層形成用の塗料は、公知の方法で、上記各成分に有機溶剤を加えて、混合、攪拌、混練、分散等を行い調製する。用いる有機溶剤は特に制限はなく、下層非磁性層に使用するものと同様のものが使用可能である。
バックコート層の厚さ(カレンダー加工後)は、1.0μm以下、好ましくは0.1〜1.0μm、より好ましくは0.2〜0.8μmである。バックコート層が1.0μmよりも厚くすることは、磁気記録媒体の全厚が大きくなるという観点から避けるべきであり、また、1.0μmよりも厚くしても性能は向上しない。
バックコート層表面の中心線平均粗さ(Ra)は、好ましくは5〜22nm、より好ましくは5〜20nmとする。Raが5nm未満では表面が平滑すぎ、一方、22nmを越えると、表面が粗すぎて凸凹が磁性層表面に転写するので好ましくない。また、バックコート層表面の中心線十点平均粗さ(Rz)は、好ましくは50〜150nm、より好ましくは50〜120nmとする。
[非磁性支持体]
非磁性支持体として用いる材料には特に制限はなく、目的に応じて各種可撓性材料、各種剛性材料から選択し、各種規格に応じて媒体状などの所定形状及び寸法とすればよい。例えば、可撓性材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネートなどの各種樹脂が挙げられる。
これら非磁性支持体の厚さは2.5〜10.0μmであることが好ましい。非磁性支持体の形態については特に制限はなく、テープ状、シート状、カード状、ディスク状等のいずれであっても良く、形態に応じて、また必要に応じて種々の材料を選択して使用することができる。
[磁気記録媒体の製造]
本発明において、調製された各非磁性層形成用塗料、磁性層形成用塗料、バックコート層形成用塗料を用いて、塗布、乾燥、カレンダー、硬化等により、それぞれの塗膜(塗層)を形成し、磁気記録媒体を製造する。
本発明において、下層非磁性層及び上層磁性層は、いわゆるウェット・オン・ドライ塗布方式によって形成することが好ましい。しかしながら、ウェット・オン・ウェット塗布方式によって形成してもよい。ウェット・オン・ドライ塗布方式の場合には、まず、非磁性支持体の一方の面上に、非磁性層用塗料を塗布、乾燥し、必要に応じてカレンダー処理を行い、未硬化の下層非磁性層を得る。その後、未硬化の下層非磁性層を硬化させる。下層非磁性層の結合剤樹脂材料として電子線硬化性樹脂を用いた場合には、電子線照射を行い下層非磁性層を硬化させる。次に、硬化された下層非磁性層上に磁性層用塗料を塗布、配向、乾燥して、上層磁性層を形成する。バックコート層の形成の順序は任意であり、すなわち、下層非磁性層の形成前、下層非磁性層の形成後であり上層磁性層の形成前、上層磁性層の形成後のいずれであってもよい。
塗布方法としては、グラビアコート、リバースロールコート、ダイノズルコート、バーコート等の公知の種々の塗布手段を用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜9及び比較例1〜4]
(非磁性層用塗料の調製)
非磁性粉末 針状α−Fe2 3 80.0質量部
(平均長軸長:0.1μm、結晶子径:12nm)
非磁性粉末 カーボンブラック 20.0質量部
(三菱化学(株)製 商品名:#950B、平均粒径:17nm、BET比表面積:250m2 /g、DBP吸油量:70ml/100g、pH:8)
電子線硬化型結合剤 電子線硬化性塩化ビニル樹脂 12.0質量部
(東洋紡績(株)製 商品名:TB−0246、(固形分)塩化ビニル−エポキシ含有モノマー共重合体、平均重合度:310、過硫酸カリ使用S含有量:0.6%(質量百分率)、2−イソシアネートエチルメタクリレート(MOI)を使用して日本ゼオン(株)製 MR110をアクリル変性したもの、アクリル含有量:6モル/1モル)
電子線硬化型結合剤 電子線硬化性ポリウレタン樹脂 10.0質量部
(東洋紡績(株)製 商品名:TB−0216、(固形分)ヒドロキシ含有アクリル化合物−ホスホン酸基含有リン化合物−ヒドロキシ含有ポリエステルポリオール、平均分子量:13,000、P含有量:0.2%(質量百分率)、アクリル含有量:8モル/1モル)
分散剤 リン酸エステル 1.0質量部
(東邦化学工業(株)製 商品名:RE−610)
研磨材 α−アルミナ 5.0質量部
(住友化学(株)製 商品名:HIT60A、平均粒径:0.18μm)
NV(固形分濃度)=33%(質量百分率)
上記の材料をニーダーで混練した後、0.8mmのジルコニアビーズを充填率80%(空隙率50vol%)で充填した横型のピンミルによって分散した。その後、さらに、下記潤滑剤材料:
潤滑剤 脂肪酸 1.0質量部
(日本油脂(株)製 商品名:NAA180)
潤滑剤 脂肪酸アマイド 0.5質量部
(花王(株)製 商品名:脂肪酸アマイドS)
潤滑剤 脂肪酸エステル 1.5質量部
(日光ケミカルズ(株)製 商品名:NIKKOLBS)
を添加して、
NV(固形分濃度)=25%(質量百分率)
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサン=2/2/1(質量比)
となるように希釈した後、分散を行った。続いて、得られた塗料をさらに絶対濾過精度3.0μmのフィルターで濾過して、非磁性塗料を作製した。
次いで、作製した非磁性塗料に熱硬化剤(日本ポリウレタン工業(株)製 コロネートL)0.2質量部を添加混合した後、さらに絶対濾過精度1.0μmのフィルターで濾過して、本実施例で用いる非磁性層用塗料を作製した。
(磁性層用塗料の調製)
強磁性粉末 Fe系針状強磁性粉末 100.0質量部
(Fe/Co/Al/Y=100/20/3/10(原子比)、Hc:180kA/m、σs:135Am2 /kg、BET比表面積値:55m2 /g、平均長軸長:0.09μm)
結合剤 塩化ビニル共重合体 10.0質量部
(日本ゼオン(株)製 商品名:MR110)
結合剤 ポリエステルポリウレタン 6.0質量部
(東洋紡績(株)製 商品名:UR8300)
分散剤 リン酸系界面活性剤 3.0質量部
(東邦化学工業(株)製、商品名:RE610)
研磨材 α−アルミナ 10.0質量部
(住友化学(株)製 商品名:HIT60A、平均粒径:0.18μm)
NV(固形分濃度)=30%(質量百分率)
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサノン=4/4/2(質量比)
上記の材料をニーダーで混練した後、前分散として、0.8mmのジルコニアビーズを充填率80%(空隙率50vol%)で充填した横型のピンミルによって分散した。次いで、
NV(固形分濃度)=15%(質量百分率)
溶剤比率 MEK/トルエン/シクロヘキサン=22.5/22.5/55(質量比)
となるように希釈してから、仕上げ分散を行った。続いて、塗布直前、得られた塗料に熱硬化剤(日本ポリウレタン工業(株)製 コロネートL)10質量部を添加混合した後、さらに絶対濾過精度1.0μmのフィルターで濾過して、磁性層用塗料を作製した。
(バックコート層用塗料の調整)
カーボンブラック 75質量部
(キャボット社製 商品名:BP−880、平均粒径17nm、BET比表面積210m2 /g)
カーボンブラック 10質量部
(キャボット社製 商品名:BP−130、平均粒径75nm、DBP吸油量69ml/100g、BET比表面積値25m2 /g)
硫酸バリウム 15質量部
(堺化学工業(株)製 バリファインBF−20、平均粒径30nm)
ニトロセルロース 50質量部
(旭化成工業(株)製 商品名:BTH1/2)
ポリウレタン樹脂 40質量部
(東洋紡績(株)製 商品名:UR−8300、スルホン酸Na含有)
分散剤1(下記のカルボン酸アミン塩A又はB) 表1に示した質量部
分散剤2(下記のリン酸エステルアミン塩C) 表1に示した質量部
メチルエチルケトンMEK 200質量部
トルエン 200質量部
シクロヘキサノン 170質量部
カルボン酸アミン塩A: 楠本化成(株)製 商品名:DA−7300、酸価15KOHmg/g、アミン価40KOHmg/g、重量平均分子量15000〜30000
カルボン酸アミン塩B: 楠本化成(株)製 商品名:DA−7500、酸価30KOHmg/g、アミン価40KOHmg/g、重量平均分子量15000〜30000
リン酸エステルアミン塩C:
楠本化成(株)製 商品名:DA−325、酸価14KOHmg/g、アミン価20KOHmg/g、重量平均分子量20000〜35000
分散剤1、分散剤2については、実施例1〜9及び比較例1〜4において、上記のカルボン酸アミン塩A又はB、リン酸エステルアミン塩Cを、表1に示した種類及び質量部に従ってそれぞれ添加した。
上記組成物をニーダーによって十分に混練した後、サンドグラインドミルによって5時間分散を行った。その後に組成物に下記材料を投入して、さらに1時間サンドグラインドミルによって分散を行った。
メチルエチルケトン 350質量部
トルエン 350質量部
シクロヘキサノン 100質量部
以上のようにしてバックコート層用塗料(I)を作製した。
作製されたバックコート層用塗料(I)を1週間静置した。1週間静置後のバックコート層用塗料(I)に、塗布直前に熱硬化剤(日本ポリウレタン工業(株)製 コロネートL)を15質量部添加混合して、得られた塗料をさらに絶対濾過精度1.0μmのフィルターで濾過して、実施例1〜9及び比較例1〜4で用いる各最終バックコート層用塗料とした。
(非磁性層形成工程)
厚み6.2μmのPEN製ベースフィルムの一方の面上に、カレンダー加工後の厚みが2.0μmになるように、非磁性層用塗料をノズルにより押し出し塗布法で塗布して、乾燥した。その後、プラスチックロールと金属ロールとを組み合わせたカレンダーによって、ニップ数4回、加工温度100℃、線圧3500N/cm、速度150m/分で加工を行い、さらに、4.0Mradの照射量で電子線照射を行い、非磁性層を形成した。
(磁性層形成工程)
上記のようにして形成した非磁性層上に、磁性層用塗料を、加工後の厚みが0.15μmになるようにノズルで塗布した後、配向処理と乾燥処理とを実施した。その後、プラスチックロールと金属ロールとを組み合わせたカレンダーによって、ニップ数4回、加工温度100℃、線圧3500N/cm、速度150m/分で加工を行い、磁性層を形成した。
(バックコート形成工程)
PEN製ベースフィルムの他方の面上に、各バックコート層用塗料を、加工後の厚みが0.7μmになるようにノズルで塗布した後、乾燥処理を実施した。次いで、プラスチックロールと金属ロールとを組み合わせたカレンダーによって、ニップ数4回、加工温度90℃、線圧2100N/cm、速度150m/分で加工を行い、バックコート層を形成した。
このような一連の処理が完了したPEN製ベースフィルムを巻き取りロールに巻き取り、ロール状態で24時間放置した後、60℃で48時間熱硬化を行い、次いで、1/2inch(=12.650mm)幅に裁断することにより、実施例1〜9及び比較例1〜4の各磁気テープのサンプルを作製した。
[バックコート塗料及び磁気テープの評価]
実施例1〜9及び比較例1〜4の各バックコート層用塗料及び各磁気テープのサンプルについて、次の方法に従い、バックコート塗料の分散性及び経時安定性、及び磁気テープのサンプルにおけるバックコート層表面粗さ、バックコート層の耐久摩擦係数、及び磁気テープのエラーレートに関する評価試験を実施した。
(バックコート層用塗料の分散性及び経時安定性の測定)
実施例1〜9及び比較例1〜4の各バックコート層用塗料(I)(作製直後のものであり、熱硬化剤は添加されていないもの)を密閉容器に入れ、静置状態にて常温で1週間保存し、その保存前後にて、以下の2項目について評価した。
・グロス(光沢)の測定:
各バックコート塗料の少量を平滑なガラス板上にたらし、間隙25μmのアプリケーターにて簡易的に塗膜を形成させ、塗料がたれないように静置にて乾燥させ、この塗膜のグロスを測定した。
グロス計:「GM−3D光沢計」(村上色彩技術研究所製)
JIS−Z−8741に準拠した(測定角度:入/出射角度−60°/60°)。
添付基準板で規定の指示値(92.1%)に校正し測定した。
保存前の塗料についての初期グロス(%)と1週間保存後の塗料についてのグロス(%)を測定した。
下式によりグロス低下Δ(point) を求めた。
グロス低下(point) =(初期グロス)−(1週間保存後のグロス)
・粘度の測定:
各バックコート塗料について、保存前の塗料についての初期粘度(mPa・sec)と1週間保存後の塗料についての粘度(mPa・sec)を測定した。
(液温:24〜26℃)
粘度計:B型粘度計(東京計器製) Hローター1号 100rpm
下式により粘度上昇率を求めた。
粘度上昇率=(1週間保存後の粘度)/(初期粘度)
(バックコート層表面粗さの測定)
JIS B 0601−1994に基づいて、バックコート層の表面粗度Ra(nm)、Rz(nm)を測定した。
Talar−Hobson製 Talystepを用いた。
カットオフフィルター 3.3〜167μmの範囲を測定した。
(バックコート層の耐久摩擦係数の測定)
直径2mmの円柱状のSUSピンの周囲に1/2inch幅テープを1/4周(90°)に亘って接触させ、常温において、30mm/sec、加重50gの条件下で300回に亘って往復走行させ、300回目の走行中での動摩擦係数μkを測定した。
(磁気テープのエラーレートの測定)
カートリッジに組み込んだ各磁気テープのサンプルについて、HP(ヒューレットパッカード)社製ドライブ(製品名:Ultrium460e)にてエラーレートを測定した。
測定にはSCSI制御ソフトを使用し、テープのデータ領域開始位置よりランダムデータを約8Gbit記録し、読み取った。その際、SCSI制御ソフトにより抽出された訂正可能なC1エラーの個数をbitに換算し、エラーレート(C1エラービット数/総書き込みビット数)とした。
以上の結果を表1に示す。
表1から、実施例1〜9で用いた各バックコート層用塗料の分散性及び経時安定性は良好であり、作製された各磁気テープサンプルは、バックコート層の表面平滑性及び耐久性に優れていた。そのため、特に実施例3〜7の各磁気テープサンプルについては、エラーレートが5.0×10-8であり非常に良好な結果を示した。
比較例1、2では、リン酸エステルアミン塩が用いられなかったために、バックコート層用塗料は経時によって著しく劣化した。作製された各磁気テープサンプルは、バックコート層の表面平滑性に劣っていた。そのため、エラーレートは5.0×10-6(比較例1)、1.0×10-6(比較例2)と劣っていた。
比較例3、4では、カルボン酸アミン塩が用いられなかったために、比較例3の初期グロス:130%、比較例4の初期グロス:133%が示すように、分散性が良くなかった。作製された各磁気テープサンプルは、バックコート層の表面平滑性に劣っていた。そのため、エラーレートは1.0×10-5(比較例3)、5.0×10-6(比較例4)と劣っていた。
Figure 2007172722

Claims (2)

  1. 非磁性支持体と、非磁性支持体の一方の面上の下層非磁性層と、下層非磁性層上の上層磁性層と、非磁性支持体の他方の面上のバックコート層とを少なくとも有する磁気記録媒体であって、
    下層非磁性層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含み、
    上層磁性層は、強磁性粉末、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含み、
    バックコート層は、カーボンブラック、カーボンブラック以外の非磁性無機粉末、カルボン酸アミン塩、リン酸エステルアミン塩、及び結合剤樹脂材料を少なくとも含む磁気記録媒体。
  2. バックコート層において、バックコート層を構成するカーボンブラック及びカーボンブラック以外の非磁性無機粉末の合計100質量部に対して、カルボン酸アミン塩2〜10質量部、及びリン酸エステルアミン塩1〜8質量部が含まれている、請求項1に記載の磁気記録媒体。
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