JPH01206949A - 粉末状油脂組成物の製造法 - Google Patents

粉末状油脂組成物の製造法

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JPH01206949A
JPH01206949A JP63029309A JP2930988A JPH01206949A JP H01206949 A JPH01206949 A JP H01206949A JP 63029309 A JP63029309 A JP 63029309A JP 2930988 A JP2930988 A JP 2930988A JP H01206949 A JPH01206949 A JP H01206949A
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杉谷 勇
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は常温固形脂がオカラに吸収、抱合又は吸着され
た粉末状の油脂組成物を提供するものである。
(従来技術) 従来から粉末化された油脂の製造法が多く知られている
。その方法の一つに油脂を水性媒体と均質化(乳化)し
て噴霧乾燥(スプレードライ)する方法がある。例えば
、粉末状のコーヒー用クリーム等はこの方法による。こ
の方法は油脂として液体油が主に用いられ、乳化剤を必
要とし、その他の原料も水溶性の原料が主である。工業
的な欠点は噴霧乾燥にコストがかかることであ°る。
その他の方法に、粉体と油脂の混合により油脂含有粉末
を得る方法がある。例えば特公昭45−33742には
穀粉(乾燥小麦粉)100重■部に対し■油脂を40重
量部用いた粉末混合法による粉末状油脂が開示されてい
る。該発明の穀粉は米粉、澱粉、小麦粉等所謂油脂との
乳化能力に乏しい原料しか開示されていない。このよう
な難点を改善しようとして、特開昭53−139605
には穀粉に界面活性剤を浸潤させて乳化能力を付与して
同様に粉末油脂を得ている。しかし、この方法では、わ
ざわざ界面活性剤を浸潤させる工程を要し、それでも精
々油脂含量は60重量%までである。
以上の発明においては、原料は穀粉しか用いられておら
ず、原料に関する研究が充分なされていない。
ところで、オカラは、豆腐や大豆蛋白製造に際し、安価
に得られる原料でありながらその用途が限られていた。
本発明は、穀粉等に比べ極めて油脂の吸着、抱合又は吸
収能の高い原料としてオカラを用いるところに特長の一
つがある。
(解決しようとする問題点) 本発明者等は高油分の粉末状の油脂組成物を目的とした
。まず、従来の乳化し噴霧乾燥する方法では工業的にコ
ストが高くかかり不都合であることから、本発明者等は
コストの低い粉末混合法を検討したが、どうしても油脂
含量を高めることが困難であった。そこで、更に■原料
の選択、■油脂の選択、■油脂と原料の混合方法、■粉
末化方法等について鋭意研究を進めた。
(問題を解決する手段) 本発明者等は鋭意研究の過程で、■油脂原料として常温
固形脂を用いること、■乾燥オカラを用いること、によ
り高含量の油脂を吸収、抱合又は吸着した油脂N■成物
が容易に得られる知見を得た。
又、■得られた油脂組成物は常温で固化するので粉末化
が容易かつ経済的である知見を得た。
即ち、本発明は、常温固形脂を溶融状態で乾燥オカラに
吸収、抱合又は吸着させ、粉末化する粉末状油脂組成物
の製造法である。
本発明に用いる常温固形脂はラード、ヘッド等の獣脂、
それらの硬化脂、パーム油、シア脂、サル脂、イリソベ
脂、コカム脂、ココア脂等の植物脂、これらの硬化脂、
分割指等の他に、菜種、大豆、ひまわり、サフラワー、
コーン、落花生等の油料種子から得られる液状植物油、
魚油等の液状動物油等の硬化脂、分別指等常温で固形状
の油脂を1種又は2種以上用いることができる。
常温で固形状の油脂を用いることにより、得られる粉末
状油脂組成物の油分が高(てもべとついたり、塊となる
ことがなく、従って、粉末流動性(サラサラした状B)
に優れ、他の粉末原料との均一混合に好適である。例え
ば、本発明の粉末状油脂組成物を飼料等に用いる場合、
動物の体温(通常咄乳類で37℃〜39℃、鳥類で40
〜42℃)で簿け、体温未満で固体である常温固形脂が
好適である。換言すれば、S CI  (Solid 
Content IndeX)が動物の体温以上で10
%以下の油脂(例えばハードバター)のほうが保管時は
固形で動物が食した時体内で液状になる粉末状油脂組成
物が得られ好ましい。
本発明に用いる乾燥オカラは、大豆、脱脂大豆等から豆
乳や蛋白を抽出した残渣、或いは大豆、脱脂大豆等から
豆腐を製造した残渣(所謂卯の花、豆腐カス)、大豆原
料から醤油を絞った残渣(醤油カス)等のオカラと称さ
れるものの乾燥、粉末化した乾燥オカラが好適である。
オカラが乾燥していないと油脂の吸収、抱合又は吸着が
不十分となり好ましくない。通常オカラの水分は15%
以下が適当であり、好ましくは10%以下、更に好まし
くは7%以下が適当である。
又、乾燥オカラは粉末化していることにより溶融状とな
った油脂を多量に吸収、抱合又は吸着することができる
。粉末化した乾燥オカラはその粒子が小さい程、その立
体的微細構造の総表面面積が大きくなるので多量の油脂
を吸収、抱合又は吸着できる。又、オカラは、澱粉原料
、穀粉等と異なり、繊維性でありながらその微細構造は
立体的に複雑な空間を有し、極めて優れた油脂の吸収、
抱合又は吸着効果を有する。
油脂との混合方法にもよるが、乾燥オカラは本発明の粉
末状油脂組成物中3重量%以上用いることができる。3
重量%以上で、オカラが溶融油脂を吸収、抱合又は吸着
する能力を有し、粉末状の油脂組成物を得ることができ
、粉末状油脂組成物の粒子化の際の粉砕が容易になる。
本発明において、常温固形脂を溶融状態で乾燥オカラに
吸収、抱合又は吸着するには、乾燥オカラと常温固形脂
溶融物を混合することができる。
混合手段は公知の攪拌装置、混合装置を用いることがで
きる。従来技術のような乳化装置も必要でないので装置
的に簡単であり工業的利点がある。
混合方法はオカラに溶融油脂を攪拌・混合することもで
きるが、この方法では、油脂含量が高く(通常50重量
%以上)なると、油脂が、主にオカラの表面に付着する
だけなので、後述のように溶融油脂にオカラを攪拌・混
合するほうが好ましい。
即ち、添加順序を変えて、常温固形脂の溶融物に乾燥オ
カラを加え、混合等すれば、オカラに油脂が吸収、抱合
又は吸着されるので油脂含有量の高い油脂組成物(油脂
含量97重量%以下)を得ることができ好適である。
本発明において、粉末化は、前期油脂組成物を■固化後
粉砕したり、■噴霧冷却することにより行うことができ
る。
油脂含量が低い(通常50重量%未満)場合は、乾燥オ
カラに常温固形脂の溶融物をまぶすだけで粉末化できる
が、高い油脂含量の油脂組成物(通常50%以上、好ま
しくは65%以上)を得るには、この方法は適当ではな
い。
先ず、本発明の■固化後粉砕する方法は、常温固形脂溶
融物と乾燥オカラからなる油脂組成物を固化した後粉砕
することができる。常温固形脂溶融物と乾燥オカラから
なる溶融状態の油脂組成物を固形脂の融点以下に冷却す
れば容易に固化するので、これを公知の粉砕手段を用い
て粉砕して粉末化することができる。粉砕手段は簡単に
はミキサー等の攪拌(粉砕)手段で充分であり、微粉砕
する為にロール等にかけてもよい。通常、前記粉砕化方
法は融点40℃以上の油脂を用いた場合に有効である。
又、前記粉砕化方法は油脂組成物中の油脂含有量が高く
ても低くても利用でき、通常、常温固形脂と乾燥オカラ
の割合が97;3〜50:50(重量比)が適当である
次ぎに、■噴霧冷却する方法は、常温固形脂溶融物と乾
燥オカラからなる油脂組成物を溶融状態で噴霧冷却する
。熔融状態の油脂組成物をノズルから噴霧しながら固形
油脂の融点より低い温度(通常20℃以上低い温度が適
当である)の冷風を当てることにより粉末化する方法で
ある。このためには、例えば、スプレークーラー等公知
の噴霧冷却手段を用いることができる。
この方法は噴霧乾燥(スプレードライ)法に比べ乾燥(
水分を飛ばす)という工業的にコストのかかる要素がな
いので経済的である。又、この方法において、常温固形
脂と乾燥オカラからなる熔融状の油脂組成物が容易にノ
ズルを通過するには、通常、常温固形脂と乾燥オカラの
割合が97:3〜65:35(重量比)が適当である。
乾燥オカラの割合が40重量比を超えるとノズルを通過
しにくくなる。
このようにして得られた粉末状の油脂組成物は牛、豚、
鶏等の家畜、犬、猫等のペット動物、魚等の飼料に用い
ることができる。通常、飼料にある割合混合する等して
飼料と併用する。例えば、家畜に用いると、体重が増加
したり、霜降り状の肉が得られやすくなったり、牛乳等
の乳成分中の乳脂含量が高くなる等の効果がある。又、
惣菜、製菓等の食品原料等に用いることもできる。オカ
ラに血中コレステロールを下げる効果があるので動物脂
を含む油脂組成物でもコレステロールがたまる心配が少
ない。
(実施例) 以下実施例により本発明の実施態様を説明する。
実施例1 脱脂大豆から工業的に蛋白を抽出して残った残渣(オカ
ラ)(水分83%)を殺菌、乾燥、粉砕して得た乾燥オ
カラ(水分4.3%、蛋白24%、したものに下記配合
割合(重量比)で混合した。
No、    1 2 3 4 5 6 7オカラ  
Q  3 5 20 35 50 60硬化油 100
 97 95 80 65 50 40ブロツク状の型
に流し込み、常温固化した。これを粗砕し、粉砕機(ミ
キサー)にて細粉砕して粉末状の油脂組成物を得た。
No、1は粉砕工程中粉砕に伴う熱発生により粉砕機の
壁や羽根に付着する傾向にあり、粉砕が困難であった。
No、 7は溶融した油脂とオカラを均一に混合する際
、攪拌に機械的負荷が大きく、時間を要した。
No、2〜No、(iは油脂がオカラに吸収・抱合・吸
着された粉末状の油脂組成物であった。
得られた粉末状の油脂組成物は顕微鏡観察するとNo、
1が油脂だけの不定型に比べ、No、2〜No、7はオ
カラ粒子に油脂が吸収されたり、抱合されたり、吸着さ
れたりした粒型を呈していた。
実施例2 実施例1のNo、2〜No、5と同様にして得たオカラ
と油脂からなる油脂組成物の溶融物を、10 K g 
/ ctA圧にてスプレークーラーに供給し、15℃の
冷風を当てながら粉末化した。
No、6+No、7はスプレークーラーのノズル通過が
困難であった。
この方法は実施例1のように、−旦固化した後粉砕する
という2段工程を要せず、溶融状態で噴霧冷却するとい
う1段工程で連続して大量の粉末状油脂組成物を得るこ
とができた。
実施例3 融点の異なる油脂(下記)を用いて実施例1及び実施例
2と同様にして粉末状の油脂組成物を得た。
No、   油脂の種類   融点(’c)l   牛
脂        40 2   ラード       33 3   パーム油     36 4   硬化パーム油    45 5   硬化ラード     50 6   硬化牛脂      53 7   硬化ヤシ油     33 8   硬化パーム油    38 得られた粉末状の油脂組成物は、手で握り摩擦すると、
融点の低い(50℃未満)油脂を用いて得られた油分の
高い(油分80%以上)粉末状油脂組成物はペースト化
する傾向にあったが、融点の高い(50°C以上)の油
脂は手に付着することはなかった。
(効果) 本発明により 高油分の粉末状油脂組成物を容易に、経
済的に得ることができる。又、得られる粉末状油脂組成
物は動物の飼料として用いると、体重増加、乳脂含量増
加等の効果がある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)常温固形脂を溶融状態で乾燥オカラに吸収、抱合
    又は吸着させ、粉末化する粉末状油脂組成物の製造法。
  2. (2)吸収、抱合又は吸着が常温固形脂溶融物に乾燥オ
    カラを混合することにより行われる請求項1記載の製造
    法。
  3. (3)粉末化が固化後粉砕することにより行われる請求
    項1記載の製造法。
  4. (4)粉末化が噴霧冷却することにより行われる請求項
    1記載の製造法。
  5. (5)粉末状油脂組成物中乾燥オカラの割合が3重量%
    以上である請求項1記載の製造法。
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