JPH0119734B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、テレビジヨン受像機の内部に設置さ
れた陰極線管のネツク部に装着される陰極線管用
プリント板装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来のこの種の陰極線管用のプリント板装置
は、たとえば第１図に示すように構成されてい
る。すなわち、第１図の全体斜視図に示すよう
に、キヤビネツト１の中に陰極線管４や偏向コイ
ル５が設置されるとともに、陰極線管用プリント
板３、接続リード６、電気部品７やフライバツク
トランス８の装着された主プリント板２等が収納
固定されている。

しかし、この装置は、陰極線管用プリント板３
と主プリント板２との電気的接続には各種リード
線や平行線から構成される接続リード６を使用す
るものであり、線材の準備作業や線材の挿入作業
を要するものであつた。これらの両作業とも機械
化が困難で人手作業に依存するために生産性の向
上に限界が生じコスト高となるとともに、プリン
ト板２にトンネル半田や箔浮き現象が発生しやす
くて信頼性が悪化する要因となる等の欠点があつ
た。

発明の目的 本発明はこのような従来の欠点を解決するもの
で、陰極線管ソケツトを他の電気部品と同様に陰
極線管用プリント板部に装着して電気回路との接
続をすることにより、組立作業の簡略化と確実な
接触状態を保てるようにし、また、作業性を向上
でき、信頼性も高くサービス性にも優れた陰極線
管用プリント板装置を提供することを目的とする
ものである。

発明の構成 本発明においては、硬質印刷配線板の周辺部と
ともにフレキシブルプリント基板の絶縁体で陰極
線管プリント板部の周囲を連結保持し、この状態
で陰極線管用プリント板の銅箔パターンに陰極線
管ソケツトの各端子を挿入し、他の電気部品と同
様に半田デイツプ等の処理を施すことにより接続
をする。そして適宜分割して陰極線管のステム部
のベースピンとの間を接続するものである。

このような構成によつて、陰極線管用プリント
板は周囲を硬質印刷配線板等で保持された状態で
半田デイツプ処理まで施されることにより、陰極
線管ソケツトの取付位置は制限されることなく自
由な場所に設定することができ、かつ、他の電気
部品と同様に簡単に銅箔パターンと接続すること
が可能となる。また、半田デイツプ処理作業の完
了後は前もつて準備しているミシン目加工や分割
用スリツト加工にそつて分割し、陰極線管のベー
スピンとの接続をソケツトを利用して行えるもの
となる。

実施例の説明 以下、本発明の一実施例について第２図〜第４
図を用いて説明する。第２図は本発明の陰極線管
用プリント板装置が適用される携帯用テレビジヨ
ン受像機の構成を示す外観斜視図である。

この携帯用テレビジヨン受像機の筐体はエスカ
ツシヨン２１と上キヤビネツト２２と下キヤビネ
ツト２３で構成されている。そして、筐体の外表
面に一部あるいは全部が現われるように陰極線管
４、セツト脚２４、ロツドアンテナ２５、選局つ
まみ２６、インジケータ２７、電源スイツチ兼音
量調整用つまみ２８等が配置されている。また、
筐体の内部にはおのおの電子回路を構成するプリ
ント基板および内蔵スピーカや内蔵電池（いずれ
も図示なし）が収納され、これによつてテレビジ
ヨン受像機の回路が構成されている。

なお図示は省略しているが、プリント基板から
の映像出力信号は陰極線管４のステム部のベース
ピンに接続し供給することにより、陰極線管４管
面上に画像が表示される。

第３図は本発明の一実施例に使用されるプリン
ト基板の構成を示すもので、Ａは正面図、Ｂは同
図ＡのＡ―Ａの切断線における断面図である。

このプリント基板３０は、フレキシブルプリン
ト基板の絶縁体（例えばプラスチツクフイルム
等）３２と硬質印刷配線板の絶縁体（例えば積層
板等）３１を接着剤３３の使用により接合して周
囲を硬質印刷配線板の周辺部３１ａで形成し、図
示は省略しているが各種電気部品を両印刷配線板
側より挿入しフレキシブルプリント基板の銅箔パ
ターン３５並びに硬質印刷配線板の銅箔パターン
３４にて半田付け接続による電気回路を構成する
ものである。フレキシブルプリント基板は同基板
の絶縁体３２と同じく基板の銅箔パターン３５の
みの構成では各種電気部品を装着する場合の半田
付け作業性が悪い欠点をもつことに鑑み、硬質印
刷配線板の周辺部３１ａを形成して両基板の間を
複数のミシン目加工３１ｅや多数の分割用スリツ
ト加工３１ｆを介して連設している。従つてフレ
キシブルプリント基板部においても硬質印刷配線
板と同様に各種部品を装着し同一要領にて簡単に
半田付け接続を施すことが実現できるものであ
る。第３図に硬質印刷配線板の回路部３１ｂや前
記同配線板の連結部３１ｄ並びに硬質印刷配線板
の銅箔パターン３４を示しているのは発熱電気部
品は直接フレキシブルプリント基板に装着するこ
とが困難であることと前記発熱部品の放熱効果を
向上させるため、さらに強度アツプのためであ
る。発熱電気部品や特別に強度アツプを必要とす
る部品を使用しないでチツプ部品を中心とする回
路構成では周辺部以外はすべてフレキシブルプリ
ント基板で形成するようにしてもよい。

本装置の最大の特徴点は、硬質印刷配線板の絶
縁体３１とフレキシブルプリント基板の絶縁体３
２とを接着剤３３の使用により結合され、周囲の
硬質印刷配線板をフレキシブルプリント基板の絶
縁体３２に施された銅箔パターン３５を通じて接
続された陰極線管用プリント板部３１ｃが、３個
の分割用スリツト加工３１ｆと複数のミシン目加
工３１ｅにより分割可能に形成されている点であ
る。

このようにすると、陰極線管用プリント板部３
１ｃは、プリント基板３０の中央部近辺に配置さ
れ、その周囲に硬質印刷配線板の周辺部３１ａが
フレキシブルプリント基板の絶縁体３２で連結保
持されているために、硬質印刷配線板の回路部３
１ｂ上の各種電気部品と同様にして陰極線管ソケ
ツト４０が中心孔３１ｈを中心目印として端子孔
３１ｇに挿入され、他の各種電気部品（図示せ
ず）とともに半田デイツプ処理等により、各銅箔
パターン３４，３５と接続される。

これにより、陰極線管ソケツトを含む周辺の電
子回路が構成される。従つて、この構成によれ
ば、陰極線管ソケツト４０を接続するために特別
の独立したプリント板や接続リード類が不要であ
り、そのための準備工程や治工具等も必要とされ
ないものである。

かくして半田デイツプ処理工程を終了した後、
目視点検、電気点検を実施した後に複数のミシン
目加工３１ｅと多数の分割用スリツト加工３１ｆ
を利用して分割する。この際、硬質印刷配線板の
周辺部３１ａと配線板の連結部３１ｄは廃材とな
る。分割された陰極線管用プリント板３１ｃの陰
極線管ソケツト４０は陰極線管４のステム部のベ
ースピンに係合され、機械的・電気的な接続がな
される。

第４図に分割後の陰極線管用プリント板装置の
正面図を示す。陰極線管用プリント板部３１ｃは
硬質印刷配線板の回路部３１ｂに連結されたフレ
キシブルプリント基板の絶縁体３２によつて折曲
自在な状態で構成されるとともに、各種の電気信
号はフレキシブルプリント基板の銅箔パターン３
５から硬質印刷配線板の銅箔パターン３４を経由
しソケツト４０の各端子に電気的に接続される。

なお、両銅箔パターン３４，３５の面にはとも
に半田付け部以外にソルダーレジスト印刷を施
し、絶縁性の向上と生産性の向上を図るとよい。

かくして、陰極線管用プリント板装置は、従来
例の欠点であつた線準備作業や線挿入作業を伴う
ことがなくなり、さらに陰極線管用プリント板を
独立した状態で必要としないものであるので、組
立作業の簡略化と共に信頼性もサービス性をも優
れた接続装置を実現することができるものであ
る。しかも、本装置を構成するためのプリント基
板や陰極線管ソケツト等の使用部品自体は特別な
ものでなくてもよく、従来多く使用されている材
料を利用することによつて達成することができる
ものである。

特に、映像出力信号回路の帯域幅が30MHz以
上の広帯域用キヤラクターデイスプレイモニター
等に本装置を適用する場合には、従来のリード線
等による結合構成では問題となつていた浮遊容量
の変化等による特性の悪化も防止することができ
るという効果も生じる。

発明の効果 以上のように、本発明の陰極線管用プリント板
装置によれば、フレキシブルプリント板と硬質印
刷配線板を接着剤等により接合したプリント基板
を形成し、両者を硬質印刷配線板の周辺部とフレ
キシブルプリント基板の絶縁体で連結保持し、こ
のフレキシブルプリント基板を通じて電子回路を
構成するようにした陰極線管用プリント板部陰極
線管ソケツトを挿入して他の電気部品と同様に半
田デイツプ処理等を施すことにより接続したこと
を特徴とするもので、部品点数の削減を可能と
し、さらに、作業性およびサービス性にも優れる
ものである。また、フレキシブルプリント基板の
絶縁体部分を自在に変形することができるのでテ
レビジヨン受像機等の筐体内に小さいスペースで
収納することができ、その小型化に大きく貢献す
ることができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の陰極線管用プリント板装置の
構成を示す全体斜視図、第２図は本発明の一実施
例の陰極線管用プリント板装置が適用される携帯
用テレビジヨン受像機の構成を示す外観斜視図、
第３図Ａ，Ｂは本発明の一実施例における陰極線
管用プリント板装置に使用されるプリント基板の
正面図、Ａ―Ａ断面図、第４図は同陰極線管用プ
リント板装置の分割後の状態を示す正面図であ
る。 ３０…プリント基板、３１…硬質印刷配線板の
絶縁体、３１ａ…硬質印刷配線板の周辺部、３１
ｂ…硬質印刷配線板の回路部、３１ｃ…陰極線管
プリント板部、３１ｄ…硬質印刷配線板の連結
部、３１ｇ…CRTソケツト端子孔、３２…フレ
キシブルプリント基板の絶縁体、３３…接着剤、
３４…硬質印刷配線板の銅箔パターン、３５…フ
レキシブルプリント基板の銅箔パターン、４０…
CRTソケツト、３１ｈ…中心孔、３１ｅ…ミシ
ン目加工孔、３１ｆ…分割用スリツト加工、４１
…半田。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 硬質印刷配線板にて周辺部が連結保持される
   とともにフレキシブルプリント基板の絶縁体を通
   じて電子回路が接続された陰極線管プリント板部
   のソケツト挿着部の銅箔パターンにソケツトの各
   端子を挿入して半田デイツプ処理を施すことによ
   り接続することを特徴とする陰極線管用プリント
   板装置。