JPH0142368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 この考案は電子チユーナ等の高周波電気機器に
利用される。

ロ 従来技術 テレビ用電子チユーナ等の高周波電気機器はプ
リント基板に高周波回路部品を組込み配線したプ
リント配線体を枠形ベース内に組付け、枠形ベー
スの開口面にシールドカバーを被嵌して高周波シ
ールドした構造が一般的である。この高周波電気
機器はプリント配線体から枠形ベースを絶縁手段
を介して外部に導出された入出力用リード端子を
有し、マザーボードやメインプリント基板等の外
部取付部材に前記リード端子の先端部を半田付け
して実装されるのが一般的であり、この取付形態
には外部取付部材上方の空間的スペースの関係か
ら縦置仕様のものと横置仕様のものに大別され
る。

例えば第１図と第２図から縦置仕様の従来電子
チユーナ１を説明すると、２はプリント基板３に
チユーナ回路部品を組付けたプリント配線体、４
はプリント配線体２を収納する枠形ベース、５，
５はベース４の上下開口に被嵌されたシールドカ
バーである。ベース４はコ字状のベース本体４ａ
の両端部にベースプレート４ｂを嵌め込み固定し
たもので、ベースプレート４ｂからプリント配線
体２より延びる複数本の入出力用リード端子６，
６…が絶縁部材７，７…を介して外部にストレー
トに導出される。８は電子チユーナ１を含むテレ
ビ部品組立用の外部取付部材であるメインプリン
ト基板で、これに電子チユーナ１がベース４より
ストレートに延びるリード端子６，６…をメイン
プリント基板８の取付穴９，９…に挿通して半田
１０，１０…にて固定して縦置仕様で実装され
る。また第３図と第４図から横置仕様の従来電子
チユーナ１１を説明すると、これの上記電子チユ
ーナ１との大きな相違点は枠形ベース４′から導
出した角リード端子１２，１２…を上記例より長
くして同一方向に約90゜折曲した点のみである。
これの実装は電子チユーナ１１をメインプリント
基板８上に横置きしてリード端子１２，１２…の
折曲先端部を取付穴９，９…に挿通し半田付けし
て行われる。

ところで上記電子チユーナの如き高周波電気機
器の外部取付部材への取付けはユーザ側の都合で
縦置仕様から横置仕様、又はその逆に変更される
ことが多々あるが、上記構造のものでは横置仕様
のものを縦置仕様に変更する場合は実行可能であ
るが長目のリード端子を切断する手間が必要で作
業性悪く、また逆に縦置仕様のものを横置仕様に
変更することは難しかつた。また最近の電子チユ
ーナ等はテレビセツトの小形化指向により横置仕
様のものの要求が増加しているが、上記横置構造
のものはリード端子の外部導出長が長くて且つ外
部導出部分で折曲するため、折曲先端部の位置が
バラツキ易くて外部取付部材の取付穴への挿通が
難しくなるなどの問題があつた。

ハ 考案の目的 本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、
縦置仕様、横置仕様等のいずれの変更にも容易に
対処し、いずれの実装をも容易ならしめた構造の
高周波電気機器を提供することを目的とする。

ニ 考案の構成 本考案はプリント配線体にＬ字形入出力用リー
ド端子の中央部を貫通させて電気的機械的に接続
固定し、このリード端子の一端部をプリント配線
体を収納する枠形ベースから、他端部を枠形ベー
スの開口に被嵌されたシールドカバーから絶縁手
段を介して外部に導出したことを特徴とする。こ
のようにするとベースから導出されたリード端子
の端部を利用することにより縦置仕様の実装が、
シールドカバーより導出されたリード端子の端部
を利用することにより横置仕様の実装が可能であ
り、また縦置から横置仕様又はその逆の変更等が
容易に可能となる。

ホ 実施例 本考案を電子チユーナに適用した一例を第５図
及び第６図に示すと、１３はプリント基板１４に
チユーナ回路部品を組込み配線したプリント配線
体、１５はプリント配線体１３を収納する枠形ベ
ース、１６，１６はベース１５の上下開口に被嵌
されたシールドカバー、１７，１７…はプリント
基板１４から外部へ延びる複数の入出用リード端
子である。この実施例の特徴はリード端子１７，
１７…にＬ字形のものを使用すること、このリー
ド端子１７，１７…折曲された中央部をプリント
基板１４の一端部に貫通させて半田１８，１８…
で電気的機械的に接続固定すること、そして各リ
ード端子１７，１７…の一端部１７ａ，１７ａ…
をベース１５から絶縁部材１９，１９…を介して
外部にストレートに導出し、他の一端部１７ｂ，
１７ｂ…をプリント基板１５の裏面から裏面シー
ルドカバー１６の対応する位置に予め穿設したリ
ード導出穴２０，２０…の中心を通して外部にス
トレートに導出することである。各リード端子１
７，１７…の両端部の外部導出長は実装上必要最
小限の長さに設定される。またリード端子１７，
１７…の裏面側シールドカバー１６との絶縁状態
を安定にする目的で、第１０図及び第１１図に示
すようにシールドカバー１６のリード導出穴２
０，２０…にリード端子１７，１７…の一端部１
７ｂ，１７ｂ…が挿通されるリード挿通穴２１，
２１…を有する絶縁部材２２を嵌めて固着するよ
うにしてもよい。

上記電子チユーナ２３は例えば第７図の縦置仕
様、第８図の横置仕様で実装され、特別用途では
第９図に示すケーブルコネクタ仕様で実装され
る。即ち、第７図はリード端子１７，１７のベー
ス１５からの突出端部１７ａ，１７ａ…を外部取
付部材であるメインプリント基板２４の取付穴２
５，２５…に挿通して半田２６，２６…で接続し
たものである。第８図はリード端子１７，１７…
のシールドカバー１６からの突出部分１７ｂ，１
７ｂ…をメインプリント基板２４の取付穴２５，
２５…に挿通して半田２６，２６…接続したもの
である。このような電子チユーナ２３はそのリー
ド端子１７，１７…により縦置、横置仕様のいず
れでも可能で変更は自在且つ容易である。またい
ずれの仕様に際してもリード端子１７，１７…の
外部導出長は短かくストレートなため実装が容易
である。また第９図はメインプリント基板２４の
取付穴２５，２５…の位置にコネクタ２７を取付
けてコネクタ２７から延びるケーブル２８，２８
…をリード端子１７，１７のいずれかの端部に接
続するようにしたもので、この実装においてはケ
ーブル２８，２８…を接続するリード端子１７，
１７の両端部の選択が可能で便利である。

ヘ 考案の効果 以上の如く、本考案によれば外部取付部材への
縦置、横置等の実装形態の変更に容易に追従で
き、而もいずれの形態に対してもリード切断等の
手間が省略できて実装を作業性良く行えて、適応
性に優れた実用価値大なる高周波電気機器が提供
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の高周波電気機器の実
装時の正面及びＡ−Ａ線に沿う断面図、第３図及
び第４図は他の従来の高周波電気機器の実装時の
正面図及びＢ−Ｂ線に沿う断面図、第５図及び第
６図は本考案の一実施例を示す裏面図及びＣ−Ｃ
線に沿う断面図、第７図乃至第９図は第５図の高
周波電気機器の実装形態の三例を示す各側面図、
第１０図及び第１１図は第５図の高周波電気機器
の変形例を示す部分裏面図及びＤ−Ｄ線に沿う拡
大断面図である。 １３……プリント配線体、１４……プリント基
板、１５……枠形ベース、１６……シールドカバ
ー、１７……リード端子、１９，２２……絶縁手
段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プリント基板に回路部品を組付けたプリント配
   線体を枠形ベースに収納してこの枠形ベースの開
   口面にシールドカバーを被嵌したものにおいて、
   Ｌ字形リード端子を前記プリント基板に貫通して
   電気的機械的に接続し、このリード端子の一端部
   を前記枠形ベースから、他端部を前記シールドカ
   バーからそれぞれ絶縁手段を介し外部導出したこ
   とを特徴とする高周波電気機器。