JPH01193348A - 塩化ビニル樹脂製にぎり部材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塩化ビニル樹脂組成物から射出成型して「ヒケ
」がなく美麗なる外観を有し、さらには艶消性に優れた
にぎり部材を製造する方法に関する〇 〔従来の技術〕 塩化ビニル樹脂は安価であり、良好な化学的物理的性質
を有しているため、射出成型、押出成型、カレンダー成
型、ブロー成型などの各種の分野用途に広く用いられて
いる。そのひとつに射出成型法で得られるにぎり部材が
ある。にぎり部材は手に受ける触感が重要視され、ソフ
ト感のあるフィーリングを求められていることから、射
出成型法により製造されるにぎり部材は厚物成形が多く
なっている。このために厚物射出成型において「ヒケ」
がなく、美麗なる外観を有し、さらには高級感を与える
艶消性の優れた材料が望まれている。

ここにいうにぎり部材は射出成型して得られる椅子の把
手やアームレスト、アシストグリップ、ノブ等の自動車
部品が上げられる。さらに「ヒケ」としては成型品表面
に部分的に凹状のもの、円形なりレータ−状のもの、棒
状、線状のへこみを生じるもの等が挙げられる。

軟質塩化ビニル樹脂（以下「軟質塩ビ」という。）の厚
物射出成型分野における「ヒケ」を改善する方法として
は、化学発泡剤を用いる方法や炭酸カルシウム等の無機
質充填剤を用いる方法が実用化されている。しかし、こ
れらの方法はいずれも満足すべきものとはいい難いもの
であった。化学発泡剤を用いる方法は成型品表面に銀条
やフクレ、泡等の不良が発生しやすく、マタ成型品表面
をコントロールするには加工中がせまく製品歩留りが悪
いという欠点がある。

無機質充填剤を用いる方法は少量添加では効果は薄く、
「ヒケ」をなくすには多を添加となり、成型品表面に傷
がつきやすく（白化しやすい）、比重が重くなる、など
未だ満足できるものではない。またにぎり部材は手に受
ける触感が重要視されることで、ベトッキ感もひとつの
要素となることを考慮するといずれも満足できるものが
得られていないのが現状である。

〔発明が解決しようとする課題〕 本発明の目的は、化学発泡剤を用いる方法や無機質充填
剤を用いる方法における銀条やフクレ、泡等の成形不良
発生や、成型品の傷がつきやすい等の問題点を解決し、
「ヒケ」がなく実施な外観を有し、さらに、好ましくは
高級感を与える艶消性に優れたＫぎり部材を射出成型法
により製造する方法を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、平均重合度４００〜３０００のストレート塩
化ビニル樹脂及びポリエチレングリコールジアクリレー
トもしくはポリエチレングリコールジメタアクリレート
の含有量ｏ、ｏ　５〜３．０東ｉチで、かつ平均重合度
が４００〜３０００の塩化ビニル共重合体の円安なくと
も１種１００重量部に対して、比Ｎｏ、１５〜０．７、
粒径５〜３００μ、圧縮強度７０　ｋｇ／ｃｒｎ２以上
の微小中空球を３〜１５重量部及び塩化ビニル樹脂用可
塑剤３〜１５重量部１５０重希組成物を射出成型してに
ぎり部材を製造する方法である。

本発明で用いるストレート塩化ビニル樹脂は懸濁重合法
により製造したものが好ましい。また塩化ビニル共重合
体はポリエチレングリフールジアクリレート（以下ＰＥ
ＧＤＡという）もしくはポリエチレングリコールジメタ
アクリレート（以下、ＰＥＧＤＭという）と塩化ビニル
との共重合体であり、該ＰＥ０ＤＡもしくはＰＥ（）Ｄ
Ｍの含有量は０．０５〜３．ｏ重量％である。

核含有量が３．ｏ重量％を超えると該共重合体を用いて
成型品とした時の該成型品の表面は肌荒れして外観が悪
くなり、また０、０５重Ｊｌチ未満では艶消性が失なわ
れるか、もしくは艶消性が著しく減退するので好ましく
ない。塩化ビニル共１合体は懸濁重合法により製造した
ものが好ましい。

本発明で用いる塩化ビニル共重合体は塩化ビニル部分が
９７．０〜９９．９５重量％であるが、本発明の目的を
阻害しない限り、その１部を他のビニル単量体例えば、
酢酸ビニル、セチルビニルエーテルなどとおきかえるこ
とができる。

この場合該塩化ビニル共重合体中の塩化ビニル成分は３
０東量チ以上、好ましくは５０重量−以上である。

本発明で用いるストレート塩化ビニル樹脂、さらには塩
化ビニル共重合体の平均重合度は４００〜３０００であ
り、好ましくは平均重合度７００〜２５００のものであ
る。

本発明で用いる微小中空球は主成分がアルミナシリケー
ト系、マグネシウムシリケート系、ホウ硅酸塩ガラス系
等の無機質フィラー及びエポキシ系等の有機質フィラー
があげられる。これらはすべて本発明に使用できるが、
射出成型により、成型品表面に「ヒケ」がなく美麗な外
観を得るためには比重０．１５〜０．７、粒径５〜３ｏ
ｏμ、圧縮強度７０　ｋｇ／ｃｕｔ２以上の無機質フィ
ラーであることが好ましい。

比ｇ　ｏ、７を超えると「ヒケ」防止への寄与が少なく
、多量の添加を必要とし、該成型品の表面は肌荒れして
外観が悪くなる欠点があり、比重はより軽い方が好まし
い。粒径が３００μを超えると、圧縮強度を低下し、射
出成型時の圧力によって中空球が破壊され「ヒケ」防止
への寄与が少なく、また該成型品の表面に中空球が浮き
出して外観が悪くなるので好ましくない。

圧縮強度が７０ｋｇ／ｃｒｎ２未満であると、前述のよ
うに射出成型時の圧力によらて中空球が破壊され「ヒケ
」防止への寄与がなくなる。該無機質フィラーの配合量
は３〜１５重量部、好ましくは５〜１０重量部であり、
該配合量が１５重置部を超えると該成型品の表面が肌荒
れして外観が悪くなり、該配合量が３重量部未満だと「
ヒケ」防止への寄与がなくなるので好ましくない。

本発明で用いる可塑剤は特に限定されず一般に塩化ビニ
ル樹脂に用いる可塑剤が用いられ、例えば、フタル酸エ
ステル系、トリメリット酸エステル系、直鎖アルコール
系、ポリエステル系、アジピン酸エステル系などの可塑
剤が用いられる。これらの可塑剤は１種類もしくは２種
類以上を併用してもかまわない。該可塑剤の配合量は３
０〜１５０重量部である。該配合量が３０重量部未満だ
と成型性が悪くなるので好ましくない。また、１５０重
量部を超えると成型品が柔らかくなりすぎ、配合した可
塑剤がブリードして成型品にベトッキ感を与えるので好
ましくない。

また本発明における組成物には安定剤としてステアリン
酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステ
アリン酸カルシウムなどの金属石けん類、バリウム−亜
鉛系の有機複合安定剤、ジプチル錫ラウレートなどの有
機錫系安定剤、有機ホスファイト系安定剤などを単独で
、もしくは併用することができ、その添加量はそれぞれ
ｏ、１〜５．０重量部が好ましい。

さらに、その他の添加剤として、加工助剤。

酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、炭酸カルシウムなど
を必要に応じて添加することができる。

本発明における組成物はストレート塩化ビニル樹脂及び
ＰＥＧＤＡもしくはＰＥＧＤＭの含有量が０．０５〜３
．０重ｆ％の塩化ビニル共重合体の内の少なくとも１ｆ
ｉＩに対し、特定の微小中空球及び可塑剤のそれぞれ所
定量をヘンシェルミキサー（商品名）、スーパーミキサ
ーなどの一攪拌混合装置に入れ、樹脂温度１２０〜１４
０℃になるまで攪拌混合したのち、得られた該混合物を
バンバリーミキサ−、ロール、単軸もしくは２軸の押出
機で樹脂温度１２０〜１６０℃で溶融混練してペレット
化することにより製造される。かくして得られた組成物
は射出成型法により、所望の成型品の製造に供される。

〔発明の効果〕

本発明における組成物を用い、射出成型して得られたに
ぎり部材は、従来技術における問題点　（１）成型品表
面に銀条やフクレ、泡等の不良が発生しやすい。（２）
成型品表面をコントロールするには加工中がせまく製品
歩留りが悪い。

（３ン成型品表面に傷がつきやすく（白化しゃすい）比
重が重くなる。等が解決され、「ヒケ」がなく美麗な外
観を有したものが得られる。さらに高級感のある艶消性
に優れたベトッキ感のないものが得られる。

〔実施例〕

以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。

実施例及び比較例で用いた評価方法は次の方法によった
。

１）表面性（外観）：射出成型品（自動車用アシストグ
リップ）の目視判定により次の基準で評価した。

ヒケ、フラッシュ、フローマーク、艷ムラなし　　　　
　　　　　・・・・・曲○ヒケ、フラッシュ、７０−マ
ーク、艶ムラわずかにあり　　　　　　・・・・・・・
・・Δヒケ、フラッシュ、フローマーク、艶ムラ著しく
あり　　　　　　　・・・・・・・・・Ｘ尚、射出成品
は第１表の成型条件にて製造した。

第　　１　表 ２）比ｉ：第１表の条件で成型した自動車用アシストグ
リップよシテストピースを採取し、ＪＩＳ　Ｋ　７１１
２によって比″Ｍを測定した。

３）艶消性（光沢度）：射出成型にて自動車用アームレ
ス）ｆ第２表の条件で作成し、光沢度を測定し評価した
。測定器は日本電色製グロスメーターＴＣ−１８０ＤＰ
を用いた。

第　　２　　表 ４）ベトッキ感：＠１表の条件で射出成型された自動車
用アシストグリップ′５Ｉ：にぎった感触で次の基準で
評価した。

ベトッキ感なし　　　　　・・・０ ベトツキ感わずかＫあり　・・・△ ベトッキ感著しくあり　　・・・× 実施例１〜６、比較例１〜１３ ストレート塩化ビニル樹脂平均重合度７００のもの、同
平均重合度１８００のもの、ＰＥＧＤＡ含有ｉ３重量％
平均重合度７００の塩化ビニル共重合体及びＰＥＧＤＡ
含有−１ｉ３重量％平均重合度２１ｏｏの塩化ビニル共
重合体をそれぞれ用い、アルミナシリケート系微小中空
球（Ａ、Ｂ、Ｃ）、ジー２−エチルへキシルフタレート
（ＤＯＰ）、有機錫系安定剤及び顔料（カーポンプ２フ
２５０重滑チ）、発泡剤（アゾジカルボン酸アミド：Ａ
ＤＣＡ）、炭酸カルシウムのそれぞれを後述の第３表、
第４表に記載の配合割合に配合し、スーパーミキサーで
樹脂温度１４０℃になるまで攪拌混合したのち、口径５
５ｍｍの単軸押出機を用いて、溶融混練温度１５０℃で
溶融混練押出ベレット化とした。

この得られたベレットを用いて射出成型により、所定の
成型品を作成し、表面性（外観）、比重、艶消性（光沢
度）及びベトッキ感を評価した。

その結果を第３表、第４表に示した。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 平均重合度４００〜３０００のストレート塩化ビニル樹
   脂及びポリエチレングリコールジアクリレートもをくは
   ポリエチレングリコールジメタアクリレートの含有量０
   ．０５〜３．０重量％でかつ平均重合度４００〜３００
   ０の塩化ビニル共重合体の内の少なくとも一種１００重
   量部に対して、比重０．１５〜０．７、粒径５〜３００
   μ、圧縮強度７０ｋｇ／ｃｍ＾２以上の微小中空球で不
   活性安定な無機質フィラーを３〜１５重量部及び塩化ビ
   ニル樹脂用可塑剤３０〜１５０重量部を混合してなる組
   成物を射出成型することを特徴とするにぎり部材の製造
   方法。