JPH01190907A - 再溶融チルカムシャフト - Google Patents

再溶融チルカムシャフト

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JPH01190907A
JPH01190907A JP63014174A JP1417488A JPH01190907A JP H01190907 A JPH01190907 A JP H01190907A JP 63014174 A JP63014174 A JP 63014174A JP 1417488 A JP1417488 A JP 1417488A JP H01190907 A JPH01190907 A JP H01190907A
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camshaft
chill
cam
chilled
preheating
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JP63014174A
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Kouji Watanabe
渡辺 浩児
Makoto Kano
眞 加納
Shigeoki Sawada
澤田 茂興
Ryoji Makino
牧野 良司
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Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/30Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for crankshafts; for camshafts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/02Valve drive
    • F01L1/04Valve drive by means of cams, camshafts, cam discs, eccentrics or the like
    • F01L1/047Camshafts
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L2820/00Details on specific features characterising valve gear arrangements
    • F01L2820/01Absolute values
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    • Y10T74/00Machine element or mechanism
    • Y10T74/21Elements
    • Y10T74/2101Cams

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
(産業上の利用分野) この発明は、内燃機関の動弁系構成部品として利用され
る再溶融チルカムシャフトに関するものである。 (従来の技術) 内燃機関の動弁系構成部品として利用されるカムシャフ
トは、カムとの摺動面が耐摩耗性に優れていることが要
求される。 そこで、表面の耐摩耗性に優れたカムシャフトを得る手
法として、カムシャフト鋳造型の一部に冷し金をセット
し、この冷し金に当たる部分を過冷却してチル硬化層を
形成させるものがあった。 、 しかし、この手法では一1冷し金をセットする工程がわ
ずられしいうえ、鋳ばりの発生が多いためその除去工数
が増大するという欠点があった。 このような冷し金を使用しない表面硬化の手法として、
高周波焼入れのほか、カムシャフトの表面をTIGアー
クなどの高密度エネルギー熱源によって再溶融したのち
自己冷却によりチル硬化層を形成させるものがあった。 従来の再溶融チルカムシャフトとしては、C:3.0〜
3.6%、Si:1.5〜2.4%、P:0.1%以下
、Mn:0.5〜2.0%、S:0.08〜0.2%、
残部Feの組成からなるねずみ鋳鉄を素材とするカムシ
ャフトの表面をプラズマアーク等により再溶融してチル
硬化層を形成したもの(特開昭60−184694号)
や、再溶融・自己冷却されたセメンタイトを主要な相と
するチル硬化層をカム摺動面の全周にわたって形成させ
たもの(特開昭60−234167号)や、セメンタイ
トを主要な相とするチル硬化層と焼入硬化層とをカム摺
動面の全周にわたって形成させたもの(特開昭60−2
34169号)や、カム摺動面の10〜75面積%をセ
メンタイト組織を主要な相とするチル硬化部とし、残部
を焼入硬化部としたもの(特開昭60−258426号
)などがあった、そのほか、類似の再溶融チルカムシャ
フト(特開昭55−148772号、特開昭60−23
4168号、特開昭61−522号)が開発されていた
。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の再溶融チルカムシャフ
トにあっては。 ■カムシャフト素材に、Cr 、 M oおよびNiが
全く含まれていないか、含有量をコントロールしていな
かったこと、 ■再溶融処理後に冷却速度をコントロールする設備が必
要であったこと、 ■カムシャフト素材を再溶融処理前に予熱しなかったこ
と、 などといった理由により、カム部を再溶融処理した後の
冷却時に、チル組織との境界部分(チル組織の直下およ
び両側)に、マルテンサイト、ベイナイト変態相、トル
ースタイトの混在組織が得られず、マルテンサイトあ゛
るいはベイナイト変態相だけの場合は運転時の耐ピツチ
ング性に劣るという問題点を有し、また、Cr 、 M
 o 、 N iの含有量をコントロールしない場合に
は、チル組織中に欠陥が発生するという問題点があった
。さらに、予熱をコントロールしない場合には、仕上げ
研磨後にクラックが発生したり、耐ピツチング性に劣る
パーライト組織が発生したりするという問題点を有し、
加えて、再溶融後に冷却速度をコントロールする場合に
はそのための設備を導入するのに費用がかかるという問
題点があるといういくつかの課題を残していた。 (発明の目的) この発明は、上述した従来の課題にかんがみてなされた
もので、チル組織中に欠陥が発生せず、仕上げ研磨後に
クラックが発生することがなく、また耐ピッチング性に
劣るパーライト組織が発生することもなく、作動時にお
ける耐ピツチング性が良好であり、相手材ロッカーアー
ム(チツ、プ)に対する攻撃性も小さく、特性の優れた
再溶融チルカムシャフトを提供することを目的としてい
る。
【発明の構成】
(問題点を解決するための手段) この発明に係る再溶融チルカムシャフトは、合金鋳鉄を
カムシャフト素材とし、この素材をより望ましくは20
0〜300℃の温度範囲で予熱した後に少なくともカム
表層部分を再溶融させ、空冷してチル層を形成すること
によって、上記した従来の問題点を解決したものである
。 すなわち、この発明に係る再溶融チルカムシャフトは、
合金鋳鉄をカムシャフト素材とし、予熱後の高密度エネ
ルギー熱源の照射による再溶融部を空冷チル組織とし、
前記再溶融による熱影響部は0.5〜2mm厚さのマル
テンサイト、ベイナイト変態相、トルースタイトの混在
組織からなる硬化層を、少なくともカム部に形成させた
構成としたことを特徴としているものである。 この発明に係る再溶融チルカムシャフトは、合金鋳鉄を
素材としており、この合金鋳鉄中における各成分の好ま
しい範囲としては、重量%で、C:3.O〜3.5%、
Cr:0.5〜1.0%、Mo:0.1〜0.3%、N
i:0.1〜0.3%、Mn:0.5〜1.0%、P:
0.1%以下、S:0.1%以下、Si:1.5〜2.
5%、残部Feおよび不純物からなるものがよい。 このような各成分の範囲とするのが好ましい理由は、C
含有量が少ないと不完全チル組織を生じやすくなり、耐
摩耗性が低下するので、3.0%以上とするのが好まし
く、C含有量が多すぎると黒鉛化現象が次第に顕著とな
るので、3.5%以下とするのが好ましく、Cr含有量
が少ないと、白銑化(チル化)傾向が抑制され、チル組
織の厚さが薄くなるとともに、カムシャフト素材の焼入
性が低下し、熱影響部は加熱・冷却時に恒温変態面1i
(T、T、T、曲線)のパーライトノーズにかかるよう
になる結果、パーライト基地を有するようになり、摩耗
量が大きくなったり、ピッチングを発生したりするので
、0.5%以上とするのが好ましく、Cr含有量が多量
となっても、耐摩耗性の向上代が少ないだけでなく、か
えって相手チップ材への攻撃性が大きくなり、さらには
カム素材を鋳造した段階でチルが内部まで入ってしまう
ために中空油孔などの加工が困難となるので、1.0%
以下とするのが好ましく、Mo含有量が少ないと、Cr
の場合と同様の理由で耐摩耗性が不十分となったり、ピ
ッチングを発生したりするので0.1%以上とするのが
好ましく、Mo含有量が多量となっても耐摩耗性の向上
代が少ないだけでなく、相手材ロッカーアーム(チップ
)への攻撃性が大きくなり、さらにはカム素材を鋳造し
た段階でチルが内部にまで入ってしまうために中空油孔
などの加工が困難となるので、0.3%以下とするのが
好ましく、Niが適量台まれていないと、熱影響部の組
織をマルテンサイト、ベイナイト変態相、トルースタイ
トの混在組織からなる硬化層とすることができないため
、自己の耐摩耗性に劣ると共に相手材ロッカーアーム(
チップ)に対する攻撃性が大きくなるので、0.1〜0
.3%とするのが好ましく、Mniが少なすぎると黒鉛
化現象が顕著となるので、0.5%以上とするのが好ま
しく、多すぎると黒鉛化は防止されるものの鋳造後にチ
ル組織があられれて全体の硬度が高くなり、加工性が低
下するので、1.0%以下とするのが好ましく、P含有
量が多すぎると、チル組織中に脆いステダイト相(Fe
−Fe3 C−Fe3 F)が析出し、これに沿ったク
ラックが形成されやすくなるため耐ピッチング性に劣る
こととなるので、0.1%以下とするのが好ましく、S
含有量が多すぎると加工性が低下するので0.1%以下
とするのが好ましいことによるものである。 この発明に係る再溶融チルカムシャフトは、より望まし
くは上記成分の合金鋳鉄をカムシャフトの素材とし、鋳
造により製作したカムシャフト素材の再溶融処理に先立
って予熱を行う、すなわち、予熱を行わないで再溶融処
理を行い、自己冷却と共に空冷を行った場合には、冷却
速度が大きすぎるために熱影響部はマルテンサイト基地
となりやすいためである。このようなカムシャフトでは
、相手材ロッカーアーム(チップ)に対する攻撃性が大
きいだけでなく、使用中に割れやピッチングを発生しや
すくなるので好ましくない。 そのため、この発明に係る再溶融チルカムシャフトでは
再溶融処理に先立って予熱を行い、再溶融処理後の冷却
速度が過大なものにならないようにして、熱影響部がマ
ルテンサイト、ベイナイト変態相、トルースタイトの混
在組織からなるようにした。この場合、予熱温度が低す
ぎると上述した効果を得がたく、高すぎると冷却速度が
遅くなりすぎてパーライトを生じ、#摩耗性が低下する
ので、予熱温度は200〜3QO’0の範囲とするのが
とくに望ましい。 このようにして、カムシャフト素材に対する予熱を行っ
たのちに、上記好ましい200〜300°Cの状態で高
密度エネルギー熱源の照射による再溶融処理を行うが、
再溶融処理を行う場合の手段としては、TIGアーク、
プラズマアーク、レーザビーム、1を子ビームなどの高
密度エネルギー熱源を使用するのが好ましい。 第1図はこの発明の一実施態様による再溶融チルカムシ
ャフトのカム軸直角方向断面図、第2図はカム軸方向の
カム部断面図であって、この再溶融チルカムシャフト1
は、カム部2の表面に再溶融チル硬化層3を有し、この
チル硬化M3の直下および両側の再溶融にょる熱影響部
4は0.5〜2mm厚さのマルチサイト、ベイナイト変
態相。 トルースタイトの混在組織からなる硬化層となっており
、中央部には中空油孔5を有している共に上記中空油孔
5と外部とを連通ずるカム油孔6を有している構造をな
すものである。 このような構造の再溶融チルカムシャフト1を製造する
に際しては、上記所定成分の合金鋳鉄溶湯を用いてカム
シャフト素材を鋳造し、次いで型殖しを行ったのちカム
シャフト素材を200〜300℃に予熱し、高密度エネ
ルギー熱源として例えばTIGアークを使用して、第3
図に示すよウニ、TIGアーク用トーチ11のタングス
テン電極12とカム部2の表面との間でアーク13を発
生させ、カム部2を回転させながら、かつまたカム部2
とタングステン電極12との間隔を調整しながら、一部
重複しあるいは近接したアーク軌跡14でカム部2の表
面の一部(実線のアーク軌跡)ないしは全周にわたって
(仮想線を含むアーク軌跡14)再溶融して順次大気中
で空冷し、当該表面に再溶融チル硬化層3を形成させる
と共に、再溶融による熱影響部4には0.5〜2.0m
m厚さのマルテンサイト、ベイナイト変態相。 トルースタイトの混在組織からなる硬化層を形成させる
。 (実施例および比較例) 第1表のNo、  1〜15に示す成分組成を有する合
金鋳鉄を冷し金を用いずに鋳放してカムシャフト素材を
製作し、この状態で、中空油孔(5)およびカム油孔(
6)の加工を行うとともにカム部(2)およびジャーナ
ル部の黒皮を切削し、所定の寸法となるように機械加工
を行って再溶融用のカムシャフト粗材を得た。 次に、前記各カムシャフト粗材を同じく第1表に示した
予熱温度に到達するように抵抗加熱もしくは炉中加熱で
予熱しくただし、No、13.14は予熱せず、)、T
IGアーク用トーチ(11)を用いて第2表に示す条件
で高密度エネルギーを照射することによりカム摺動表面
部分を加熱再溶融し、同じく第1表に示すようにNo、
1.13゜14についは大気中の空冷にて自己冷却させ
、No、 2〜12.15については室温の保温層中に
搬入して150〜350℃の温度範囲での保持時間が同
じく第1表に示すものとなるように冷却させ、カム部(
2)の表面に再溶融チル硬化層(3)と熱影響部(4)
とを形成させた。 続いて、再溶融チル化したカムシャフトffi材のカム
部(2)の研磨を行って製品カムシャフトを得た。 第 2 表 TIGアーク照射条件 また、別の比較のために、第1表の尚、16に示す成分
組成を有する鋳鉄を冷し金を用いた鋳型内で鋳造してカ
ムシャフト粗材を製作し、中空油孔(5)およびカム油
孔(6)の加工を行うとともにカム部(2)およびジャ
ーナル部の黒皮を切削し、所定寸法となるように機械加
工を行ってカムシャフト粗材を得た。 次に、上記陥、1〜16の各カムシャフトについて、チ
ルマトリックスおよびチル直下両側の熱影響部の組織を
調べたところ、同じく第1表に示す結果であった。また
、チル層内における欠陥の有無を調べたところ、同じく
第1表に示す結果であった。さらに、これらのうちチル
層内に欠陥を有する階、2のカムシャフトの金属組織を
第4図に示し、チル層内に欠陥のない健全な陽、1のカ
ムシャフトの金属組織を第5図に示す。 (耐久試験) 次に第1表に示したカムシャツ)No、1−16につい
て、次の第3表に示す耐久条件で耐久試験を行った。 第3表 耐久条件 次いで、耐久試験後の各カムおよびロッカーアームチッ
プの最大摩耗深さとカムノーズ部のピッチング発生の有
・無を調べた。その結果を同じく第1表にまとめて示す
。 第1表に示した結果より明らかなように、実施例Nb、
lのカムシャフトは、Cr:0.5〜1.0%、Mo:
0.1−0.3%、Ni:0.1〜0.3%に調整した
合金鋳鉄製カムシャフト粗材を適温で予熱した後に、カ
ム表層部分を再溶融させ、大気中にて空冷させたもので
あり、このカムシャフトでは、表面のチル硬化層の直下
および両側の熱影響部が、ベイナイト変態層とトルース
タイトの混在した組織となっていることから、非常に優
れた耐摩耗性を有すると共に相手材であるロッカーアー
ムチップに対する攻撃性も小さいものとなっている。 また、比較例No、2.4,5.6のカムシャフトでは
、MOの含有量が多すぎるために、チル層内に欠陥を生
じやすく、ピッチングを起こしやすいものとなっていた
。 さらに、比較例陽、3のカムシャフトでは、Niを含ま
ず、熱影響部の組織はベイナイトとなっており、摩耗特
性はやや良好な値を示すが、冷却速度を調整するための
保温設備が必要であった。 さらにまた、比較例陽、7のカムシャフトは、Cr含有
量が0.3%で少ないため、白銑(チル)化傾向が抑制
され、チル組織の厚さが薄くなるとともに、粗材の焼入
性が低下し、熱影響部は加熱、冷却時に恒温変態曲線(
T、T、T、曲線)のパーライトノーズに引っかかる結
果、パーライト組織の基地となり、このようにチル硬化
層周辺および直下にやわらかいパーライト基地を有する
カムにおいては摩耗量が大きいだけでなくピッチングを
発生してしまう。 また、比較例陽、8のカムシャフトは、予熱温度が高い
ためにパーライト組織となっているので、耐摩耗性が不
十分となり、相手材ロッカーアームチップに対する攻撃
性も大きいものとなる。 さらに、比較倒動、9のカムシャフトは。 Cr含有量が少ないため、陽、7と同様に耐摩耗性が悪
化している。 さらにまた、比較例No、10のカムシャフトは、C含
有量が2.8%と少ないため不完全チル組織を生じやす
<、#摩耗性があまり良くないものとなっている。 また、比較例+b、11のカムシャフトは、P含有量が
0.2%と多いため、チル組織内に脆いステダイト相(
Fe−Fe3 C−Fe5F)が析出し、これに沿った
クラックが形成されるために耐ピツチング性に劣るもの
となっている。 さらに、比較倒動、12のカムシャフトは、Cr含有量
およびMo含有量が共に多すぎるものであり、耐摩耗性
の向上代が少ないだけではなく、相手材ロッカーアーム
チップへの攻撃性が大きくなっていると共に、カムシャ
フト粗材に鋳込んだ段階でチルが内部まで入ってしまう
ために、中空油孔等の加工が困難になるので好ましくな
い。 さらにまた、比較倒動、13のカムシャフトは、予熱な
しで再溶融処理したのち大気中で放冷させたため、冷却
速度が大きく、熱影響部はマルテンサイト基地となる。 このカムシャフトでは、相手材ロッカーアームチップへ
の攻撃性が多少大きくなるだけでなく、耐久中に割れ。 ピッチングを発生しやすくなるので好ましくない。 また、比較例No、14のカムシャフトでは、Cr、M
o、Niの添加がなく、再溶融処理後空冷しているため
、熱影響部がパーライト基地となり、No、7の場合と
同様の理由で耐摩耗性に劣るものとなっている。 さらに、比較倒動、15のカムシャフトでは、予熱温度
が高すぎるために、再溶融処理後の冷却速度が遅く、パ
ーライトを生じるために崩、7と同様の理由で耐摩耗性
に劣るものとなっている。 さらにまた、比較例No、16のカムシャフト、即ち従
来のチルカムシャフトにおいては、チル組織が粗大であ
るためにやわらかく、耐スカッフィング性に劣り、摩耗
量が大きいものとなっている。
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明に係る再溶融チルカ
ムシャフトは、合金鋳鉄をカムシャフト素材とし、予熱
後の高密度エネルギー熱源の照射による再溶融部を空冷
チル組織とし、前記再溶融による熱影響部は0.5〜2
mm厚さのマルテンサイト、ベイナイト変態相、トルー
スタイトの混在組織からなる硬化層を、少なくともカム
部に形成させたものであるから、チル組織中に欠陥の発
生がなく、仕上げ研磨後にクラックが発生するおそれも
なく、耐ピツチング性に劣るパーライト組織が発生する
こともないため、作動時における耐ピツチング性が著し
く良好であり、相手材であるロッカーアーム(チップ)
に対する攻撃性も小さいという、特性の優れた再溶融チ
ルカムシャフトであるという著大なる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はこの発明の一実施態様による再溶
融チルカムシャフトを示す各々軸直角方向断面図および
カム軸方向のカム部断面図、第3図は再溶融チル化処理
要領を示す斜視説明図、第4図は比較例によるカムシャ
フトのチル硬化層内欠陥部分の金属組織を示す顕微鏡写
真(350倍)、第5図は実施例によるカムシャフトの
チル硬化層および熱影響部の金属組織を示す顕微鏡写真
(100倍)である。 1・・・再溶融チルカムシャフト、 2・・・カム部、 3・・・再溶融チル硬化層、 4・・・熱影響部。 特許出願人   日産自動車株式会社 代理人弁理士  小  塩    豊

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)合金鋳鉄をカムシャフト素材とし、予熱後の高密
    度エネルギー熱源の照射による再溶融部を空冷チル組織
    とし、前記再溶融による熱影響部は0.5〜2mm厚さ
    のマルテンサイト、ベイナイト変態相、トルースタイト
    の混在組織からなる硬化層を、少なくともカム部に形成
    させたことを特徴とする合金鋳鉄製再溶融チルカムシャ
    フト。
JP63014174A 1988-01-25 1988-01-25 再溶融チルカムシャフト Pending JPH01190907A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63014174A JPH01190907A (ja) 1988-01-25 1988-01-25 再溶融チルカムシャフト
US07/301,077 US4905538A (en) 1988-01-25 1989-01-24 Camshaft

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63014174A JPH01190907A (ja) 1988-01-25 1988-01-25 再溶融チルカムシャフト

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