JPH01172422A - 開環共重合体水素添加物およびその製造方法 - Google Patents

開環共重合体水素添加物およびその製造方法

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JPH01172422A
JPH01172422A JP32954187A JP32954187A JPH01172422A JP H01172422 A JPH01172422 A JP H01172422A JP 32954187 A JP32954187 A JP 32954187A JP 32954187 A JP32954187 A JP 32954187A JP H01172422 A JPH01172422 A JP H01172422A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性、光学特性および成形性に優れた新規
な開環共重合体水素添加物に関し、さらに詳しくは、耐
熱性に優れ、かつ成形物に光学的歪の少ない多環ノルボ
ルネン系開環共重合体水素添加物およびその製造方法に
関する。
従来の技術 従来、光学用高分子材料としてポリメタクリル酸メチル
やポリカーボネート等が使用されてきたが、前者は吸水
性に、また後者は射出成形時の複屈折等の問題を抱えて
おり、ますます高度化する要求に応えることが困難にな
ってきている。
近年、これらの欠点を改良した高分子材料として、多環
ノルボルネン系モノマーを用いた重合体が開発されてい
る0例えば、特開昭60−26024号にはテトラシク
ロドデセン類の開環重合体またはテトラシクロドデセン
類とノルボルネン類の開環共重合体の水素化物が透明性
、耐水性、耐熱性に優れていることが記載されている。
しかしながら、テトラシクロドデセン類の開環重合体の
水素化物は、成形性が必ずしも良いとはいえず。
かつ複屈折値が要求物性を充分に満たしている程小さい
とはいい難い、また、テトラシクロドデセン類とフルボ
ルネン類の開環共重合体の水素化物も同様の問題点を有
しており、ノルボルネン類の共重合割合を40〜50モ
ル%程度と高くすると上記問題点が幾分改善されるもの
の、ガラス転移温度(T g)が95〜105℃と低く
なり、耐熱性が必ずしも十分であるとはいえなくなる。
また、特公昭58−43412号公報には、ジシクロペ
ンタジェン開環重合体の水素化物が容易に熱溶融成形加
工することができ、透明で強じんなシートを与えること
が記載されているが、この水素化物は、光ディスクとし
て使用するにはガラス転移温度が95℃程度で、耐熱性
が不十分であるという欠点を有する。
一方、多環ノルボルネン糸上ツマーを用いた重合体であ
っても、水素添加していないものは、耐酸化劣化性に劣
り、光学用材料としては不適当である。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、耐熱性、光学特性および成形性に優れ
た新規な高分子材料を提供することにある。
さらに1本発明の目的は、ガラス転移温度が高く、かつ
光学的歪の少ない成形物を与える多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物を得ることにある。
本発明者らは、多環ノルボルネン系モノマーを用いて光
学用高分子またはその原料として好適な新規な合成樹脂
を開発すべく鋭意研究した結果、(A)ペンタシクロペ
ンタデカジエン類および/またはペンタシクロペンタデ
セン類、(B)テトラシクロドデセン類および(C)ジ
シクロペンタジェン類、ジヒドロジシクロペンタジェン
類およびノルボルネン類から選ばれる少なくとも1種の
七ツマ−を開環共重合して得られる開環共重合体の水素
添加物が熱的性質に優れ、かつ成形物に光学的歪を生じ
難いポリマーであり、成形性も良好であることを見い出
し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
問題点を解決するための手段 本発明の要旨は、 (1) (A)下記−教戒〔I〕で表わされる繰返し単
位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と。
(B)下記−教戒(II )で表わされる繰返し単位ま
たはそのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記−教戒(m)で表わされる繰返し単位もしく
はそのアルキル置換体または下記−教戒〔IV〕で表わ
される繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはアルキ
リデン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し単位
5〜85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
0、O1〜20d文/gであり、主鎖を構成する(C−
C)結合の少なくとも50%が単結合である多環ノルボ
ルネン系開環共重合体水素添加物1.および (以下余白) 〔I〕               〔■〕(m) 
              (rV)(ただし、式中
ニは単結合または二重結合を示す、) (2) (A)下記−教戒〔I′〕で表わされる繰返し
単位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記−教戒(II’)で表わされる繰返し単位ま
たはそのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記−教戒〔III′〕で表わされる繰返し単位
もしくはそのアルキルM!!!!体または下記−教戒〔
IV′〕で表わされる繰返し単位、そのアルキル置換体
もしくはアルキリデン置換体から選ばれる少なくとも1
種の繰返し単位5〜85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
0.01〜20d見/gである多環ノルボルネン系開環
共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部または
全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化すること
を特徴とする主鎖を構成する(CニC)結合の少なくと
も50%が単結合である多環ノルボルネン系開環共重合
体水素添加物の製造方法、にある。
(以下余白) (I  ’)            (■ ′〕(I
II’)              (IT’)(た
だし、式中二は単結合または二重結合を示す、) 本発明で使用する開環共重合体は、単量体として、(A
)多環ノルボルネン系化合物のうち特に、4,9,5.
8−ジメタノ−3a、4,4a、5,8,8a、9,9
a−オクタヒドロ−IH−ベンゾインデン(すなわち、
ペンタシクロペンタデカジエン)、4,9,5.8−ジ
メタノ−2,3,3a、4,4a、5,8,8a、9,
9a−デカヒドロ−IH−ベンゾインデン(すなわち、
ペンタシクロペンタデセン)、またはこれらのアルキル
置換体(以下、「A成分」と称することがある)を選択
し、コモノマーとして(B)テトラシクロドデセン類す
なわち、テトラシクロドデセンおよびそのアルキル置換
体(以下、「B成分」と称することがある)、および(
C)4.7−メタノ−3a、4,7.7a−テトラヒド
ロ−IH−インデン(すなわち、ジシクロペンタジェン
)、4.7−メタノ−2,3,3a、4,7゜7a−へ
キサヒドロインデン(すなわち、ジヒドロジシクロペン
タジェン)、これらのアルキル置換体、および未置換ま
たは置換ノルボルネンから選ばれる少なくとも1種のモ
ノマー(以下、「C成分」と称することがある)を必須
成分としたものであり、環状オレフィンの公知の開環重
合法により製造することができる。そして、これら開環
共重合体の水素添加物は、通常の水素添加反応力法を利
用して製造することができる。
以下1本発明の各構成要素について詳述する。
(単量体) 本発明に使用するAI&分は下記2種の単量体から選択
される。第一の単量体は、下記−教戒(V)で表わされ
るペンタシクロペンタデカジエン(r4,9,5.8−
ジメタノ−3a、4゜4a、5,8,8a、9,9a−
オクタヒドロ−IH−ベンゾインデン」)である(以下
、この単量体をrPcDEJと略称する)。
このPCDEは、シクロペンタジェンとジシクロペンタ
ジェンとをディールス・アルダ−反応させ、反応混合物
から蒸留などの手法によって分離することにより得るこ
とができる。
A成分のうちの他の単量体は、下記−教戒(Vl)で表
わされるペンタシクロペンタデセン(r4,9,5.8
−ジメタノ−2,3,3a。
4.4a、5.8,8a、9,9a−デカヒドロ−IH
−ベンゾインデン」)である(以下、「PCPDJと略
称する)。
この化合物は、シクロペンテンとシクロペンタジェンと
をディールス赤アルダー反応させ、その生成物とシクロ
ペンタジェンとを再度ディールス・フルダー反応させる
ことにより製造することができる。
上記PCDEおよびPCFDは、それぞれ単独で用いて
もよく、また任意の割合で混合して用いることもできる
また、PCDEおよびPCFDは、それぞれメチル、エ
チル、プロピルなどのアルキル置換体であってもよい。
本発明で用いるB成分は、下記−教戒〔■〕で表わされ
るテトラシクロドデセン(以下、rTCD」と略称する
ことがある)およびそのアルキル置換体である。
このTCD類は、シクロペンタジェン類とノルボルネン
類とをディールス・アルダ−反応させ。
反応混合物から蒸留などの手法によって分離することに
より得ることができる。
このTCD類は、TCDのメチル、エチル、プロピルな
どの低級アルキル置換体であってもよく、また、アルキ
ル置換基は複数であってもよい。
本発明で使用するC成分は、ジシクロペンタジェン(以
下、rDCPJと略称することがある)、2.3−ジヒ
ドロジシクロペンタジェン(r4.7−メタノ−2,3
,3a、4,7,7a−ヘキサヒドロインデン」、以下
、rHDCP」と略称することがある)、これらのメチ
ル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル置換体、
または、未置換または置換ノルボルネン(以下、rNB
Jと略称することがある)である、これらは、それぞれ
単独で用いてもよく、また適宜混合して用いることもで
きる。
置換ノルボルネンとしては、5−メチル−2−ノルボル
ネン、5.6−シメチルー2−フルボルネン、5−エチ
ル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン
などのアルキル置換ノルボルネン、またはエチリデンノ
ルボルネンなどのアルキリデン置換ノルボルネンがある
本発明においては、上記A成分85〜5モル%、好まし
くは70〜10モル%、上記B成分10〜90モル%、
好ましくは20〜80モル%、上記C成分5〜85モル
%、好ましくは10〜70モル%の割合で使用される。
A成分を使用することにより、例えば従来公知のテトラ
シクロドデセン類(B成分)とノルボルネン類(C成分
)の開環共重合体の水素化物と比較して、より高いガラ
ス転移温度債域でも、光学的歪の少ない成形物を得るこ
とができる。A成分の使用比率が上昇するにつれガラス
転移温度は上昇するが、ガラス転移温度があまりに高く
なると加工がしにくくなるという問題が生ずる。また、
A成分を使用しないとガラス転移温度が充分に高くなら
ず、とくに耐熱劣化性や耐光劣化性を改善する目的で重
合体を水素添加すると元の重合体に比較して大幅にガラ
ス転移温度が低下するため、実用上問題が生ずる。
また、BI&分の使用比率が上昇するにつれガラス転移
温度は上昇するが、ガラス転移温度があまりに高くなる
と加工がしにくくなり、かつ光学特性において重視され
ている複屈折値が悪化する。
逆に、C成分が多くなると、ガラス転移温度が十分に高
くならず、また、その割には複屈折値の改良効果に乏し
い。
本発明においては、上記A成分、B成分およびC成分の
他に、本発明の効果を実質的に妨げない範囲内において
開環重合回部な他のシクロオレフィン類を使用すること
ができる。使用可部なシクロオレフィンの具体例として
1例えばシクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジ
ヒドロジシクロペンタジェンなどのごとき反応性の二重
結合を1個有する化合物が例示される。
また、多環ノルボルネン系モノマーの中には反応性の二
重結合を2個以上有する化合物も存在するが、そのよう
な化合物の場合は重合体のゲル化を惹起しやすいので、
できるだけ除去することが好ましい。
本発明で用いる七ツマー混合物は予め用意した各成分を
混合して調製することもできるが、DCP類とノルボル
ネン類との加熱処理またはシクロペンテンの存在下での
DCP類とノルボルネン類との加熱処理によって直接合
成することもできる。熱処理の条件としては、DCP類
とノルボルネン類、またはこれらとシクロペンテンとを
窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、120〜250℃
、好ましくは150〜230℃の温度で、0゜5〜20
時間、好ましくは1〜10時間加熱する方法が挙げられ
る。処理の反応形式は、バッチ式、連続式のいずれでも
よく、反応系に不活性溶媒が存在してもよい。
さらに、重合に際しては、A成分、B成分およびC成分
の他にブテン−1,ペンテン−1、ヘキセン−1、オク
テン−1、ブテン−2、ペンテン−2,1,4−ヘキサ
ジエンなどの鎖状のモノオレフィン、鎖状の非共役ジオ
レフィン類を分子量mfr1のためにlθモル%程度ま
での範囲で添加してもよい。
(重合触媒) これらの単量体の開環共重合体は、通常のノルボルネン
類の重合法により製造されるが1重合触媒としては、例
えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム
、イリジウム、白金などのごとき白金族金属化合物(例
えば、特公昭46−14910号)または、チタン、バ
ナジウム、モリブデン、タングステンなどの遷移金属化
合物と周期律表第1−IT族の有機金属化合物の系など
が挙げられ、この触媒系に第三級アミンなどの第三成分
を組み合わせてもよい(例えば、特公昭41−2011
1号、特公昭57−17883号、特公昭57−610
44号、特開昭54−86600号、特開昭58−12
7728号など)。
重合触媒は、これらの単量体の開環重合が可能な金属化
合物であれば特に制限されないが、好ましくは、四ハロ
ゲン化チタンなどの遷移金属化合物と有機アルミニウム
化合物などの有機金属を含む触媒系あるいは、これに脂
肪族または芳香族第三級アミンなどの第三成分を組み合
わせた触媒系である。
以下に、重合触媒の具体例を挙げる。
11東凰立渣j 金属化合物としては、チタン、バナジウム、タングステ
ン、モリブデン等の遷移金属化合物が好ましく、具体的
には、これら遷移金属のハロゲン化物、オキシハライド
、酸化物、カルボニル化合物、有機アンモニウム塩等が
ある。
具体例として。
TiCjL  、TiBr  、VOCl2゜VOBr
  、WBr  、WBr  、WBr8.wcst 
 、wc文 、wc見 、wci6゜WF  、WI 
 、WI  、WOB ri 。
WOC14、WOF4 、MoB r2 。
MoB r  、MoB r  、MoC14゜MoC
1、MoF  、Mo0Cu4゜MoOF  、WO、
HWO、Nano、 。
K  WO、(NH)  WO、CaWO4゜Cu W
 O、M g W O4。
(Go) 5WC(OCH3)(CH3)。
(co)5WC(OC2H5)(CH3)、(CO)5
WC(OC2H5)(C4H5)。
(CO)5MoC(OC2H5)(CH3)、(Co)
 5Mo=C(QC,、H5)(N(C2H5)2)、
トリデシルアンモニウムモリブデン酸塩、トリデシルア
ンモニウムタングステシ酸塩等がある。
九1皇1太渣j 有機金属化合物としては1周期律表の第1族から第■族
までの有機金属化合物、例えば有機アルミニウム化合物
、有機スズ化合物あるいはリチュウム、ナトリウム、マ
グネシウム、亜鉛、カドミウム、ホウ素等の化合物があ
る。
有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリーn−プロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ
オクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ト
リベンジルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド、ジ−n−ピロピルアルミニウムモノクロリド、
ジ−イソブチルアルミニウムモノクロリド。
ジ−n−ブチルアルミニウムモノクロリド、ジエチルア
ルミニウムモノプロミド、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド、ジエチルアルミニウムモノヒドリド、ジ−n−
プロピルアルミニウムモノヒドリド、ジイソブチルアル
ミニウムモノヒドリド、メチルアルミニウムセスキクロ
リド、エチルアルミニウムセスキプロミド、イソブチル
アルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムジク
ロリド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアル
ミニウムジクロリド、イソブチルアルミニウムジクロリ
ド、エチルアルミニウムジプロミド、エチルアルミニウ
ムシイオシド等がある。
有機スズ化合物としては、テトラメチルスズ、ジエチル
ジメチルスズ、テトラエチルスズ、ジブチルジエチルス
ズ、テトラブチルスズ、テトライソクミルスズ、テトラ
フェニルスズ、トリエチルスズクロリド、トリエチルス
ズクロリド、トリエチルスズプロミド、トリエチルスズ
クロリド、ジエチルスズシイオシド、ジエチルスズジク
ロリド、ジエチルスズプロミド、ジエチルスズシイオシ
ド、エチルスズトリクロリド、エチルスズトリクロリド
、エチルスズトリプロミド、エチルスズトリクロリドな
どがあげられる。その他n−ブチルリチウム、n−ペン
チルナトリウム、メチルマグネシウムイオジド、エチル
マグネシウムプロミド、メチルマグネシウムプロミド、
n−プロピルマグネシウムクロリド、t−ブチルマグネ
シウムクロリド、アリルマグネシウムクロリド、ジエチ
ル亜鉛、ジエチルカドミウム、トリメチルホウ素、トリ
エチルホウ素、トリーn−ブチル−ホウ素などがあげら
れる。
第三成分 上記触媒系に第三成分を加えて、重合活性を高め、開環
重合の選択性を向上させることができる。具体例として
は、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カ
ルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、
含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物1分子
状ヨウ素、その他のルイス酸等が挙げられる。その中で
も、脂肪族または芳香族第三級アミンが好ましく、その
具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルアニリン
、トリーn−ブチルアミン、ピリジン。
α−ピコリンなどがある。
(溶媒) 本発明で使用する開環共重合体の重合は、溶媒を用いな
くても可能であるが、不活性有機溶媒中でも実施するこ
とができる。
具体例として、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなど
の脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素、メチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエ
チレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素等が挙げられ、これらの二種以上を混合して使用し
てもよい。
(重合温度) 開環重合の温度条件については、特に制限はないが、−
20℃〜100℃の任意の温度を選択するのが通常であ
る。
(重合圧力) 重合圧力の条件は、通常0〜50 K g / c m
’の範囲から選択することが好ましい。
(以下余白) (水素添加) 本発明の開環共重合体水素添加物は、前記開環共重合体
を水素添加してそのオレフィン系不飽和基(主鎖の二重
結合および不飽和環の二重結合)の一部または全部を飽
和させることにより得ることができ、それによりポリマ
ーの耐熱劣化性や耐光劣化性をさらに改善することがで
きる。水素添加率は、開環重合体のすべての二重結合が
水素添加により飽和された場合を100%とすると、理
論的には0〜100%の範囲があり、実際にも、その範
囲で任意に選択できるが、耐熱劣化性や耐光劣化性を向
上させるためには、主鎖二重結合の50%以上が水素添
加されることが必要である。
この開環共重合体の水素添加反応は通常の方法により行
われる。水素化触媒としては、オレフィン化合物の水素
化に際して一般に使用されているものであれば使用可能
であり、特に制限されないが、たとえば次のようなもの
がある。不均一系触媒としては、ニッケル、パラジウム
、白金またはこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイソ
ウ土、アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた固体
触媒、例えばニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ土
、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジ
ウム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げら
れる。また、均一系触媒としては、周期律表第■族の金
属を基体とするもの、例えば、ナフテン酸ニッケル/ト
リエチルアルミニウム、オクテン酸コバル)/n−ブチ
ルリチウム、ニッケルアセチルアセトネート/トリエチ
ルアルミニウムなどのNi、Go化合物と周期律表第工
〜■族金属の有機金属化合物からなるもの、あるいはR
h化合物などが挙げられる。
水素添加反応は、触媒の種類により均一系または不均一
系で、1〜150気圧の水素圧下、0〜180℃、好ま
しくは20〜100℃で行われる。水素添加率は、水素
圧1反応源度、反応時間、触媒濃度などを変えることに
よって任意に調節することができるが、水添物が優れた
耐熱劣化性及び耐光劣化性を示すためには重合体中の主
鎖二重結合の50%以上が水素添加されることが必要で
、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上
の水添率とされる。
(開環共重合体水素添加物) 本発明で使用する開環共重合体は、25℃、トルエン中
で測定した極限粘度[η]が0.01〜20dll/g
、好ましくはo、l−10dJl/gのものであるが、
本発明の開環共重合体水素添加物の[η]も同じ<0.
01〜20dl/g、好ましくは0.1〜10dll/
gである。[η]が上記範囲にあることによって、耐熱
性、耐水性、透明性、耐薬品性、耐溶剤性、加工性およ
び機械的特性が良好である。
TCD類とNB類との開環共重合体を水素添加した開環
重合体水素添加物は、ガラス転移温度が比較的高く耐熱
性に優れているが、その反面、複屈折値が必ずしも充分
ではないという問題がある。これに対して1本発明の開
環共重合体水素添加物は、前記A成分(PCDE類、P
CPD類)、前記B成分(TCD類)および前記C成分
(DCP類、HDCP類、NB類)とを特定割合で共重
合することにより1重合体のガラス転移温度を適宜制御
し、耐熱性と加工性のバランスをとることができるとと
もに、ガラス転移温度が高い債城においても光学的歪の
少ない成形物を得ることができる。
具体的には1本発明の水素添加物は、ガラス転移温度(
T g)を約り10℃〜約180℃、好ましくは120
℃〜160°Cの範囲で適宜制御することができる。
また、複屈折値から明らかなように、Tgが高い領域に
おいても光学的に歪の少ない成形物が得られる。
さらに、光線透過性や耐水性、耐薬品性、耐溶剤性1機
械的強度なども高度にバランスしており、特に光学用材
料として好適である。
また1本発明の開環重合体水素添加物は、使用する開環
共重合体に比較して、耐熱劣化性や耐光劣化性がさらに
改善されている。
(成形加工) 本発明の開環共重合体水素添加物は、周知の方法によっ
て成形加工することができる。また、成形加工にあたっ
ては、各種添加剤、例えば、無機および有機の充填剤、
安定剤、帯電防止剤、滑剤などを添加してもよい。
(用途) 本発明の開環共重合体水素添加物は、ガラス転移温度が
高く、しかも不飽和基が水素添加されていることからも
明らかなように耐熱劣化性・耐光劣化性に優れており、
かつ光学的特性に優れ、透明性や耐水性、耐薬品性、機
械的特性などのバランスがとれた重合体であるから、各
種の成形品として広範な分野において有用である。
例えば、光学用レンズ、光ディスク、光ファイバー、ガ
ラス窓用途などの光学分野、電気アイロンの水タンク、
電子レンジ用品、液晶表示用基板、プリント基板、高周
波用回路基板、透明導電性シートやフィルムなどの電気
分野、注射器、ピペット、アニマルゲージなどの医療、
化学分野、カメラボディ、各種計器類ハウジング、フィ
ルム、シート、ヘルメットなど種々の分野で利用できる
実施例 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが1本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない、なお1部は、特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 充分乾燥し、窒素置換した反応器に、ペンタシクロペン
タデカジエン(PCDE)20部、テトラシクロドデセ
ン(TCD)35部、ジシクロペンタジェン(DCP)
45N、七ツマ−の合計ff1(100部)に対してl
−ヘキセンを1モル%、およびトルエン300部を仕込
んだ0次いで、1モル濃度のトリエチルアルミニウムの
トルエン溶液16部、トリエチルアミン4部および1モ
ル濃度の四塩化チタンのトルエン溶液3部を添加し、2
5℃で2時間反応させた。
反応溶液をアセトン/イソプロピルアルコール(1/1
)中に注ぎ、ポリマーを凝固させ、沈殿を濾別・乾燥し
、ポリマー70部を得た。収率は、70%であった。
得られたポリマーのプロトンNMRスペクトルによる解
析の結果と重合後の未反応モノマー量のガスクロマトグ
ラフィーによる分析を基に算出したところ、ポリマー中
のPCDE成分、TCD成分およびDCP成分に由来す
る各成分のモル比は、16:33:51であった。また
、25℃、トルエン中で測定した極限粘度は、0.61
dll/gであった。
上記ポリマー50部をシクロヘキサン500部に溶解し
、パラジウム−カーボン触媒5部を使用して、水素圧6
0 K g / c rn’、温度tao”cでa時間
水素添加反応を行なった。得られたポリマー溶液を濾過
して触媒を除去した後、アセトン/イソプロピルアルコ
ール(1/1)中に注いで凝固し、沈殿を濾別・乾燥し
てポリマー41部を得た。
このポリマーのプロトンNMRスペクトルによる解析の
結果、二重結合に起因するプロトンの吸収が消えており
、はぼ完全に水添されている(水添率100%)ことが
確認された。
この水添ポリマーの25℃、トルエン中で測定した極限
粘度は0.59du/gであった。DSC分析による水
添ポリマーのガラス転移温度は。
133℃であった。
この水添ポリマーを350℃で射出成形し、直径13c
m、厚さ1.2mmの光デイスク板を作成し、光透過率
(830部mで測定)、複屈折値(ダブルパルス、63
3部mで測定)および吸水率(25℃、24時間)を測
定した。その結果、光透過率:90%、複屈折値(光デ
イスク板の内周部〜外周部):10〜40nm、吸水率
:0゜1%以下であった。
耐溶剤性は、上記光デイスク板を酢酸エチルおよびアセ
トンに室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。
耐薬品性は、97.6%硫酸および28%アンモニア水
中に室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。そ
の結果、いずれも外観の変化は見られなかった。
以上の結果から、本発明の開環共重合体水素添加物は、
耐熱性および光学的特性に優れているとともに、耐水性
や耐溶剤性などの諸物性が良好であることがわかる。
実施例2〜5 七ツマ−の組成を第1表に示す組成割合に変えた以外は
、実施例1と同様にして、開環共重合。
水素添加および射出成形を行なった。
得られたポリマーおよび光デイスク板について、実施例
1と同様にして測定した物性値を第1表に示した。なお
、実施例1の七ツマー組成および物性値についても合せ
て示した。
比較例1〜3 比較のため、モノマーとしてTCDのみ、DCPのみ、
およびTCDとNBを用いた場合についても、実施例1
と同様にしてポリマーおよび光デイスク板を得、それれ
らの物性値を測定し、第1表に示した。
(以下余白) 第1表から明らかなように、本発明の開環共重合体水素
添加物は、Tgが125〜約160℃と好適な範囲にあ
り、しかも比較的Tgが高い領域においても複屈折値が
良好で光学的特性に優れている。また、耐水性や耐薬品
性なども高く、バランスの良いポリマーである。
発明の効果 本発明の新規な開環共重合体水素添加物は、耐熱性およ
び光学的特性に優れ、かつ透明性、耐水性、#薬品性、
耐溶剤性などのバランスがとれた重合体であって、光学
分野をはじめ広範な分野で利用可能であるという優れた
効果を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)下記一般式〔 I 〕で表わされる繰返し単
    位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位または
    そのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III〕で表わされる繰返し単位もし
    くはそのアルキル置換体または下記一般式〔IV〕で表わ
    される繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはアルキ
    リデン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し単位
    5〜85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gであり、主鎖を構成する(C¥
    ・・・¥C)結合の少なくとも50%が単結合である多
    環ノルボルネン系開環共重合体水素添加物。 ▲数式、化学式、表等があります▼▲数式、化学式、表
    等があります▼ 〔 I 〕〔II〕 ▲数式、化学式、表等があります▼▲数式、化学式、表
    等があります▼ 〔III〕〔IV〕 (ただし、式中¥・・・¥は単結合または二重結合を示
    す。)
  2. (2)(A)下記一般式〔 I ′〕で表わされる繰返し
    単位またはそのアルキル置換体85〜5モル%と、 (B)下記一般式〔II′〕で表わされる繰返し単位また
    はそのアルキル置換体10〜90モル%、および (C)下記一般式〔III′〕で表わされる繰返し単位も
    しくはそのアルキル置換体または下記一般式〔IV′〕で
    表わされる繰返し単位、そのアルキル置換体もしくはア
    ルキリデン置換体から選ばれる少なくとも1種の繰返し
    単位5〜85モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環
    共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部または
    全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化すること
    を特徴とする主鎖を構成する(C¥・・・¥C)結合の
    少なくとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開
    環共重合体水素添加物の製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼▲数式、化学式、表
    等があります▼ 〔 I ′〕〔II′〕 ▲数式、化学式、表等があります▼▲数式、化学式、表
    等があります▼ 〔III′〕 〔IV′〕 (ただし、式中¥・・・¥は単結合または二重結合を示
    す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02276816A (ja) * 1989-01-09 1990-11-13 Mitsui Petrochem Ind Ltd 環状オレフィン系重合体からなる射出成形品
WO2000012586A1 (fr) * 1998-08-28 2000-03-09 Nippon Zeon Co., Ltd. Copolymere de norbornene produit par polymerisation par ouverture de cycle
JP2011026588A (ja) * 2009-06-30 2011-02-10 Jsr Corp 環状オレフィン系開環共重合体の製造方法

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