JPH01168724A - 開環共重合体水素添加物およびその製造方法 - Google Patents

開環共重合体水素添加物およびその製造方法

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JPH01168724A
JPH01168724A JP32668887A JP32668887A JPH01168724A JP H01168724 A JPH01168724 A JP H01168724A JP 32668887 A JP32668887 A JP 32668887A JP 32668887 A JP32668887 A JP 32668887A JP H01168724 A JPH01168724 A JP H01168724A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性、光学特性および成形性に侵れた新規
な開環共重合体水素添加物に関し、さらに詳しくは、多
環ノルボルネン系開環共重合体水素添加物およびその製
造方法に関する。
従来の技術 従来、光学用高分子材料としてポリメタクリル酸メチル
やポリカーボネート等が使用されてきたが、前者は吸水
性に、また後者は射出成形時の複届折等の問題を抱えて
おり、ますます高度化する要求に応えることが困難にな
ってきている。
近年、これらの欠点を改良した高分子材料として、多環
ノルボルネン糸上ツマ−を用いた重合体が開発されてい
る0例えば、特開昭60−28024号公報にはテトラ
シクロドデセン類の開環重合体またはテトラシクロドデ
セン類とノルボルネン類の開環共重合体の水素化物が透
明性、耐水性、耐熱性に優れていることが記載されてい
る。
しかしながら、テトラシクロドデセン類の開環重合体の
水素化物は、成形性が必ずしも良いとはいえず、かつ複
屈折値が要求性能を充分に満たしている程小さいとはい
い難い、また、テトラシクロドデセン類とノルボルネン
類の開環共重合体の水素化物も同様の問題を有しており
、ノルボルネン類の共重合割合が40〜50モル%と高
くなると上記問題点が幾分改善されるものの、ガラス転
移温度(T g)が90−100℃と低くなり、耐熱性
は必ずしも十分とはいえない。
また、特公昭5g−43412号公報には、ジシクロペ
ンタジェン開環重合体の水素化物が容易に熱溶融成形加
工することができ、透明で強じんなシートを与えること
が記載されているが、この水素化物は、光ディスクとし
て使用するにはガラス転移温度(T g)が95℃程度
と低く、耐熱性が不十分であるという欠点を有する。
一方、多環ノルボルネン系モノマーを用いた重合体また
は共重合体であっても、水素添加していないものは、耐
酸化劣化性に劣り、光学用材料としては不適当である。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、耐熱性、光学的特性および成形性に優
れた新規な高分子材料を提供することにある。
さらに1本発明の目的は、ガラス転移温度が高く、かつ
光学的歪の少ない成形物を与える多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物を得ることにある。
本発明者らは、多環ノルボルネン系モノマーを用いて光
学用高分子またはその原料として好適な新規な合成樹脂
を開発すべく鋭意研究した結果。
テトラシクロドデセン類、ノルボルネン類およびジシク
ロペンタジェン類の王者を開環共重合して得られる開環
共重合体の水素添加物が熱的性質に優れ、かつ成形物に
光学的歪を生じ難いポリマーであり、成形性も良好であ
ることを見い出し、その知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
問題点を解決するための手段 本発明の要旨は、 (1) (A)下記一般式CI)で表わされる繰返し単
位またはそのアルキル置換体90〜10モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位、そ
のアルキル置換体またはアルキリデン置換体から選ばれ
る少なくとも1種の繰返し単位5〜50モル%、および (C)下記一般式(DI)で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体5〜80モル%とを含み。
かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度【η]が
0.01〜20d旦/gであり、主鎖を構成する<C−
C)結合の少なくとも50%が単結合で、ある多環ノル
ボルネン系開環共重合体水素添加物、および CI)       、  (n) (ただし、式中二は単結合または二重結合を示す、) (2) (A)下記一般式〔I′〕で表わされる繰返し
単位またはそのアルキル置換体90〜10モル%と。
(B)下記一般式〔■′〕で表わされる繰返し単位、そ
のアルキル置換体またはアルキリデン置換体から選ばれ
る少なくとも1種の繰返し単位5〜50モル%、および (C)下記一般式〔m′〕で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体5〜80モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
0.01〜20dll/gである多環ノルボルネン系開
環共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部また
は全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化するこ
とを特徴とする主鎖を構成するCG−C)結合の少なく
とも50%が単結合フある多環ノルボルネン系開環共重
合体水素添加物の製造方法、にある。
(I ’)         (n ’)(ただし、式
中ニは単結合または二重結合を示す、) 本発明で使用する開環重合体は、単量体として、(A)
テトラシクロドデセン類すなわち、テトラシクロドデセ
ンおよびそのアルキル置換体(以下、rA成分」という
ことがある)と。
(B)未置換または置換ノルボルネン(以下、rB酸成
分ということがある、および(C)ジシクロペンタジェ
ン類すなわち、ジシクロペンタジェンとそのアルキル ドロジシクロペンタジェン類すなわち.、3−ジヒドロ
ジシクロペンタジェンおよびそのアルキル置換体(以下
「C成分」ということがある)を必須成分として用いた
ものであり,環状オレフィンの公知の開環重合法により
製造することができる、そして、これら開環共重合体の
水素添加物は、通常の水素添加反応方法を利用して製造
することができる。
以下、本発明の各構成要素について詳述する。
(単量体) 本発明で使用するA成分は、下記一般式(IV)で表わ
されるテトラシクロドデセン(以下、「TCDJと略称
することがある)およびそのアルキル置換体である。
このTCD類は、シクロペンタジェンとノルボルネン類
とをディールス・アルダ−反応させ、反応混合物から蒸
留などの手法によって分離することにより得ることがで
きる。
このTCD[は、TCDのメチル、エチル、プロピルな
どの低級アルキル置換体であってもよく、また、アルキ
ル置換基は複数であってもよい。
本発明で用いるB成分は、未置換または置換ノルボルネ
ン(以下、rNBJと略称することがある)である、置
換ノルボルネンとしては、5−メチル−2−ノルボルネ
ン、5.6−シメチルー2−ノルボルネン、5−エチル
−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネンな
どのアルキル置換ノルボルネン、またはエチリデンノル
ボルネンなどのフルキリデン置換ノルボルネンがある。
本発明で用いるC成分は、ジシクロペンタジェン(以下
、rDCPJと略称することがある)、、3−ジヒドロ
ジシクロペンタジェン(「4゜7−メタノ−2,3,3
a、4,7.7a−へキサヒドロインデン」、以下、r
HDcPJと略称することがある)、これらのメチル、
エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル置換体である
これらの各単量体成分は、それぞれ単独で用いてもよく
、また適宜混合して用いることもできる。
本発明においては、上記A成分90〜10モル%、好ま
しくは80〜20モル%、上記B成分5〜50モル%、
好ましくは10〜40モル%。
およびC成分5〜80モル%、好ましくは10〜70モ
ル%の割合で使用される。 A成分の使用比率が上昇す
るにつれガラス転移温度は上昇するが、ガラス転移温度
があまりに高くなると加工がしに〈〈なり、かつ光学特
性において一視されている複屈折値が増大する。
・B成分の使用比率が上昇するにつれ光学特性は良好に
なるが、あまり多過ぎるとガラス転移温度が低下する。
C成分を上記特定の比率で使用することにより、A成分
およびB成分からなる開環共重合体の水素化物と比較し
て、より高いガラス転移温度領域でも光学的に歪の少な
い成形物を得ることができる。C成分が多くなり過ぎる
と、ガラス転移温度が十分に高くならず、また、その割
には複屈折値の改良効果に乏しい。
本発明においては、上記A成分、B1!を分およびCt
分の他に、本発明の効果を実質的に妨げない範囲内にお
いて開環重合可能な他のシクロオレフィン類を使用する
ことができる。使用可能なシクロオレフィンの具体例と
して1例えばシクロペンテン、シクロオクテン、5.6
−シヒドロジシクロペンタジエンなどのごとき反応性の
二重結合を1個有する化合物が例示される。
また、多環ノルボルネン第七ツマ−の中には反応性の二
重結合を2個以上有する化合物も存在するが、そのよう
な化合物の場合は重合体のゲル化を惹起しやすいので、
できるだけ除去することが好ましい。
本発明で用いる七ツマー混合物は予め用意したA成分、
B成分およびC成分を混合して調製することもできるが
、DCP類とノルボルネン類とを加熱処理するか、また
はシクロペンテンの存在下にDCP類とノルボルネン類
とを加熱処理することによって直接合成することもでき
る。
熱処理の条件としては、DCP類とノルボルネン類とを
窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、120〜250℃
、好ましくは150〜230℃の温度で、0.5〜20
時間、好ましくは1〜10時間加熱する方法が挙げられ
る。処理の反応形式は、バッチ式、連続式のいずれでも
よく、反応系に不活性溶媒が存在してもよい。
さらに、重合に際しては、A成分、B成分およびC成分
の他にブテン−1,ペンテン−1,ヘキセン−1、オク
テン−1、ブテン−2,ペンテン−2,1,4−ヘキサ
ジエンなどの鎖状のモノオレフィン、鎖状の非共役ジオ
レフィン類を分子量調節のために10モル%程度までの
範囲で添加してもよい。
(重合触媒) これらの単量体の開環共重合体は、通常のノルボルネン
類の重合法により製造されるが、重合触媒としては、例
えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム
、イリジウム、白金などのごとき白金族金属化合物(例
えば、特公昭46−14910号)または、チタン、バ
ナジウム、モリブデン、タングステンなどの遷移金属化
合物と周期律表第1−IT族の有機金属化合物の系など
が挙げられ、この触媒系に第三級アミンなどの第三成分
を組み合わせてもよい(例えば、特公昭41−2011
1号、特公昭57−17883号、特公昭57−610
44号、特開昭54−88800号、特開昭58−12
7728号公報など)。
重合触媒は、これらの単量体の開環重合が可能な金属化
合物であれば特に制限されないが、好ましくは、四ハロ
ゲン化チタンなどの遷移金属化合物と有機アルミニウム
化合物などの有機金属を含む触媒系あるいは、これに脂
肪族または芳香族第三級アミンなどの第三成分を組み合
わせた触媒系である。
以下に、重合触媒の具体例を挙げる。
11皇1丈直遣 金属化合物としては、チタン、バナジウム、タングステ
ン、モリブデン等の遷移金属化合物が好ましく、具体的
には、これら遷移金属のハロゲン化物、オキシハライド
、酸化物、カルボニル化合物、有機アンモニウム塩等が
ある。
具体例として、 TiCJl  、TfBr  、VOCJI3゜VOB
r  、WBr  、WBr  、WBr、、we皇、
wci、、wcx5.wc見。。
WF4.Wl 、Wl  、WOB r4、WOCI 
 、WOF  、MoB r2゜MoBr  、MoB
r  、MoCJL4゜MoC1、MoF  、Mo0
C1,、MoOF  、WO、H2WO4,Nano、
、K  WO、(N H)  No  、  CaWO
4゜CuWO、MgWO,、 (Co) 5WC(OCH3)(CH3)、(CO) 
 WC(QC,、H5)(CH3)、(co)5WC(
oC2H5)(C4H5)、(CO) 5MoC(QC
2H5)(CH3)、(Co)5 MO=C(QC2H
5) (N(C2H5)2)、トリデシルアンモニウムモリフ
テン酸塩、トリデシルアンモニウムタングステン酸塩等
がある。
11i盈豆直j 有機金属化合物としては、周期律表の第1族から第■族
までの有機金属化合物1例えば有機アルミニウム化合物
、有機スズ化合物あるいはりチュウム、ナトリウム、マ
グネシウム、亜鉛、カドミウム、ホウ素等の化合物があ
る。
有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリーn−プロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ
オクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ト
リベンジルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド、ジ−n−ピロピルアルミニウムモノクロリド、
ジ−イソブチルアルミニウムモノクロリド、シーn−7
’チルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウ
ムモノプロミド、ジエチルアルミニウムモノクロリド、
ジエチルアルミニウムモノヒドリド、ジ−n−プロピル
アルミニウムモノヒドリド、ジイソブチルアルミニウム
モノヒドリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エ
チルアルミニウムセスキプロミド、イソブチルアルミニ
ウムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、
エチルアルミニウムジブロミド、プロピルアルミニウム
ジクロリド、イソブチルアルミニウムジクロリド、エチ
ルアルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムシイオ
シド等がある。
有機スズ化合物としては、テトラメチルスズ、ジエチル
ジメチルスズ、テトラエチルスズ、ジブチルジエチルス
ズ、テトラブチルスズ、テトライソクミルスズ、テトラ
フェニルスズ、トリエチルスズクロリド、トリエチルス
ズクロリド、トリエチルスズプロミド、トリエチルスズ
クロリド、ジエチルスズジフルオリド、ジエチルスズジ
クロリド、ジエチルスズプロミド、ジエチルスズシイオ
シド、エチルスズトリクロリド、エチルスズトリクロリ
ド、エチルスズトリプロミド、エチルスズトリクロリド
などがあげられる。その他n−ブチルリチウム、n−ペ
ンチルナトリウム、メチルマグネシウムイオジド、エチ
ルマグネシウムプロミド、メチルマグネシウムプロミド
、n−プロピルマグネシウムクロリド、t−ブチルマグ
ネシウムクロリド、アリルマグネシウムクロリド、ジエ
チル亜鉛、ジエチルカドミウム、トリメチルホウ素、ト
リエチルホウ素、トリーn−ブチル−ホウ素などがあげ
られる。
第三成分 上記触媒系に第三成分を加えて、重合活性を高め、開環
重合の選択性を向上させることができる。具体例として
は、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カ
ルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、
含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物、分子
状ヨウ素。
その他のルイス酸等が挙げられる。その中でも。
脂肪族または芳香族第三級アミンが好ましく、その具体
例としては、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ト
リーn−ブチルアミン、ピリジン。
α−ピコリンなどがある。
(溶媒) 本発明で使用する開環共重合体の重合は、溶媒を用いな
くても可能であるが、不活性有機溶媒中でも実施するこ
とができる。
具体例として、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなど
の脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素、メチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエ
チレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、トリクロルベンゼンなどの/−ロゲン化炭
化水素等が挙げられ、これらの二種以上を混合して使用
してもよい。
(重合温度) 開環共重合の温度条件については、特に制限はないが、
−20℃〜100℃の任意の温度を選択するのが通常で
ある。
(重合圧力) 重合圧力・の条件は、通常O〜50 K g / c 
m″の範囲から選択することが好ましい。
(以下余白) (水素添加) 本発明の開環共重合体水素添加物は、前記開環共重合体
を水素添加してそのオレフィン系不飽和基(主鎖の二重
結合および不飽和環の二重結合)の一部または全部を飽
和させることにより得ることができ、それによりポリマ
ーの耐熱劣化性や耐光劣化性をさらに改善することがで
きる。水素添加率は、開環重合体のすべての二重結合が
水素添加により飽和された場合を100%とすると、理
論的には0−100%の範囲があり、実際にも、その範
囲で任意に選択できるが、耐熱劣化性や耐光劣化性を向
上させるためには、主鎖二重結合の50%以上が水素添
加されることが必要である。
この開環共重合体の水素添加反応は通常の方法により行
われる。水素化触媒としては、オレフィン化合物の水素
化に際して一般に使用されているものであれば使用可能
であり、特に制限されないが、たとえば次のようなもの
がある。不均一系触媒としては、ニッケル、パラジウム
、白金またはこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイソ
ウ±、アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた固体
触媒、例えばニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ土
、パラジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジ
ウム/ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げら
れる。また、均一系触媒としては、周期律表wSvI族
の金属を基体とするもの、例えば、ナフテン酸ニッケル
/トリエチルアルミニウム、オクテン酸コバル)/n−
ブチルリチウム、ニッケルアセチルアセトネート/トリ
エチルアルミニウムなどのNi、Go化合物と周期律表
第工〜■族金属の有機金属化合物からなるもの、あるい
はRh化合物などが挙げられる。
水素添加反応は、触媒の種類により均一系または不均一
系で、1〜150気圧の水素圧下、0〜180℃、好ま
しくは20〜100℃で行われる。水素添加率は、水素
圧、反応温度、反応時間、触媒濃度などを変えることに
よって任意に調節することができるが、水添物が優れた
耐熱劣化性及び耐光劣化性を示すためには重合体中の主
鎖二重結合の50%以上が水素添加されることが必要で
、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上
の水添率とされる。
(開環共重合体水素添加物) 本発明で使用する開環共重合体は、25℃、トルエン中
で測定した極限粘度[η]が0.01〜20dl/g、
好ましくは0.1〜10d見/gのものであるが、本発
明の開環共重合体水素添加物の[η]も同じ<0.01
〜20dJl/g、好ましくは0.11−1Od/gで
ある。[η]が上記範囲にあることによって、耐熱性、
耐水性、透明性、耐薬品性、耐溶剤性、加工性および機
械的特性が良好である。
TCD類単独またはTCD類の共重合割合が極端に大き
な開環重合体水素添加物は、ガラス転移温度が高く耐熱
性に優れているが、その反面、加工がしにくいという問
題がある。また、TCD類とNBgiの開環共重合体水
素添加物は、複屈折値が大きく、成形物に光学的歪を生
じ易い、これに対して、本発明の開環共重合体水素添加
物は、前記A成分(TCD類)と前記B成分、(NB類
)およびC成分(DCP類、HDCP類)とを特定割合
で共重合することにより、ii重合体ガラス転移温度を
適宜制御1、耐熱性と加工性のバランスをとることがで
きる。具体的には、本発明の水素添加物は、ガラス転移
温度(T g)を約り00℃〜約135℃の範囲で適宜
制御することができ、その結果、成形性も良好である。
また、複屈折値から明らかなように、Tgが高い領域に
おいても光学的に歪の少ない成形物が得られる。
さらに、光線透過性や耐水性、耐薬品性、耐溶剤性、機
械的強度なども高度にバランスしており、特に光学用材
料として好適である。
また、本発明の開環重合体水素添加物は、使用する開環
共重合体に比較して、耐熱劣化性や耐光劣化性がさらに
改善されている。
(成形加工) 本発明の開環共重合体水素添加物は、周知の方法によっ
て成形加工することができる。また、成形加工にあたっ
ては、各種添加剤1例えば、無機および有機の充填剤、
安定剤、帯電防止剤、滑剤などを添加してもよい。
(用途) 本発明の開環共重合体水素添加物は、ガラス転移温度が
高く、しかも不飽和基が水素添加されていることからも
明らかなように耐熱劣化性・耐光劣化性に優れており、
かつ光学的特性に優れ、透明性や耐水性、耐薬品性1機
械的特性などのバランスがとれた重合体であるから、各
種の成形品として広範な分野において有用である。
例えば、光学用レンズ、光ディスク、光ファイバー、ガ
ラス窓用途などの光学分野、電気アイロンの水タンク、
電子レンジ用品、液晶表示用基板、プリント基板、高周
波用回路基板、透明導電性シートやフィルムなどの電気
分野、注射器、ピペット、アニマルゲージなどの医療、
化学分野、カメラボディ、各種計器類ハウジング、フィ
ルム、シート、ヘルメットなど種々の分野で利用できる
実施例 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが1本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない、なお、部は、特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 充分乾燥し、窒素置換した反応器に、テトラシクロドデ
セン(TCD)55部、ノルボルネン(NB)10部お
よびジシクロペンタジェン(DCP)35部を仕込み(
計Zoo部)、七ツマ−の合計量に対してl−ヘキセン
を1モル%、およびトルエン300部を仕込んだ0次い
で、1モル濃度のトリエチルアルミニウムのトルエン溶
液16部、トリエチルアミン4部および1モル濃度の四
塩化チタンのトルエン溶液3部を添加し、25℃で2時
間反応させた。
反応溶液をアセトン/イソプロピルアルコール(1/1
)中に注ぎ、ポリマーを凝固させ、沈殿を濾別・乾燥し
、開環共重合体(ポリマー)72部を得た。
得られたポリマー中のTCD、NBおよびDCFDの各
成分に由来する単位の組成割合(モル%)ヲ、プロトン
NMRスペクトルによる解析の結果と重合後の残留モノ
マー量のガスクロマトグラフィーによる分析を基に算出
したところ、TCD成分49モル%、NB成分13モル
%、DCP成分38モル%であった。
上記ポリマー50部をシクロヘキサン500部に溶解し
、パラジウム−カーボン触媒5部を使用して、水素圧6
0 K g / c m″、温度140℃で4時間水素
添加反応を行なった。得られたポリマー溶液を濾過して
触媒を除去した後、アセトン/イソプロピルアルコール
(1/1)中に注いで凝固し、沈殿を濾別命乾燥して水
添ポリマー46部を得た。
この水添ポリマーのプロトンNMRスペクトルによる解
析の結果、二重結合に起因するプロトンの吸収が消えて
おり、はぼ完全に水添されている(水添率100%)こ
とが確認された。
この水添ポリマーの極限粘度は、25℃、トルエン中で
測定したところ、0.61di/fであった。また、D
SC分析により測定したガラス転移温度は、120℃で
あった。
この水添ポリマーを350℃、射出圧2,000 K 
g / c m″で射出成形し、直径13cm、厚さ1
.2mmの光デイスク板を作成し、光透過率(830部
mで測定)、複屈折値(ダブルパルス。
633部mで測定)および吸水率(25℃、24時間浸
漬後の重量変化率)を測定した。その結果、光透過率:
91%、複屈折値(光デイスク板の内周部〜外周部):
lO〜40nm、吸水率=0.1%以下であった。
耐溶剤性は、上記各党ディスク板を酢酸エチルおよびア
セトンに室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した
。耐薬品性は、97.6%硫酸および28%アンモニア
水中に室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。
その結果、いずれも外観の変化は見られなかった。
以上の結果から、本発明の開環共重合体水素添加物は、
耐熱性および光学的特性に優れているとともに、耐水性
や耐溶剤性などの諸物性が良好であることがわかる。
実施例2〜5 七ツマ−の組成を第1表に示す組成割合に変えた以外は
、実施例1と同様にして、開環共重合、水素添加および
射出成型を行なった。
得られたポリマーおよび光デイスク板について、実施例
1と同様にして測定した物性値を第1表に示した。
比較例1〜3 比較のため、七ツマ−としてTCDのみ、DCPのみ、
およびTCDとNBを用いた場合についても、実施例1
〜5と同様にしてポリマーおよび光デイスク板を得、そ
れれらの物性値を測定し。
第1表に示した。
第1表から明らかなように、本発明の開環共重合体水素
添加物は、Tgが100〜135℃と好適な範囲にあり
、しかも比較的Tgが高い領域においても複屈折値が良
好で光学的特性に優れている。また、耐水性や耐薬品性
なども高く、バランスの良いポリマーである。
なお、表中0印は、外観の変化がないことを示す。
発明の効果 本発明の新規な開環共重合体水素添加物は、耐熱性およ
び光学的特性に優れ、かつ透明性、耐水性、耐薬品性、
耐溶剤性などのバランスがとれた重合体であって、光学
分野をはじめ広範な分野で利用可能であるという優れた
効果を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)下記一般式〔 I 〕で表わされる繰返し単
    位またはそのアルキル置換体90〜10モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位、その
    アルキル置換体またはアルキリデン置換体から選ばれる
    少なくとも1種の繰返し単位5〜50モル%、および (C)下記一般式〔III〕で表わされる繰返し単位また
    はそのアルキル置換体5〜80モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gであり、主鎖を構成する(C¥
    …¥C)結合の少なくとも50%が単結合である多環ノ
    ルボルネン系開環共重合体水素添加物。 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕▲数式、化
    学式、表等があります▼〔II〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔III〕 (ただし、式中¥…¥は単結合または二重結合を示す。 )
  2. (2)(A)下記一般式〔 I ′〕で表わされる繰返し
    単位またはそのアルキル置換体90〜10モル%と、 (B)下記一般式〔II′〕で表わされる繰返し単位、そ
    のアルキル置換体またはアルキリデン置換体から選ばれ
    る少なくとも1種の繰返し単位5〜50モル%、および (C)下記一般式〔III′〕で表わされる繰返し単位ま
    たはそのアルキル置換体5〜80モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環
    共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部または
    全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化すること
    を特徴とする主鎖を構成する(C¥…¥C)結合の少な
    くとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開環共
    重合体水素添加物の製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I ′〕▲数式、
    化学式、表等があります▼〔II′〕 ▲数式、化学式、表等があります▼〔III′〕 (ただし、式中¥…¥は単結合または二重結合を示す。 )
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WO2000012586A1 (fr) * 1998-08-28 2000-03-09 Nippon Zeon Co., Ltd. Copolymere de norbornene produit par polymerisation par ouverture de cycle
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