JPH01172421A - 開環共重合体水素添加物およびその製造方法 - Google Patents

開環共重合体水素添加物およびその製造方法

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JPH01172421A
JPH01172421A JP32954087A JP32954087A JPH01172421A JP H01172421 A JPH01172421 A JP H01172421A JP 32954087 A JP32954087 A JP 32954087A JP 32954087 A JP32954087 A JP 32954087A JP H01172421 A JPH01172421 A JP H01172421A
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西 義一
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正義 大島
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Yoshio Natsuume
伊男 夏梅
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性1機械的強度、透明性および耐吸水性
などに優れた新規な開環共重合体水素添加物に関し、さ
らに詳しくは、耐熱性と機械的強度に調和のとれた、特
に光学材料として有用な多環ノルボルネン系開環共重合
体水素添加物およびその製造方法に関する。
従来の技術 従来、光学用高分子材料としてボリメ′タクリル酸メチ
ルやポリカーボネート等が使用されてきたが、前者は吸
水性に、また後者は射出成形時の複屈折等の問題を抱え
ており、ますます高度化する要求に応えることが困難に
なってきている。
近年、これらの欠点を改良した高分子材料として、多環
ノルボルネン糸上ツマ−を用いた重合体が開発されてい
る0例えば、特開昭60−26024号にはテトラシク
ロドデセン類の開環重合体またはテトラシクロドデセン
類とノルボルネン類の開環共重合体の水素化物が透明性
、耐水性、耐熱性に優れていることが記載されている。
テトラシクロドデセン類の開環重合体の水素化物は、光
学用材料として有用であるが、ランプや赤外線ヒーター
などの発熱体の近傍で使用した場合、熱変形を生じるこ
とがある。これは、テトラシクロドデセン類の開環重合
体水素化物のガラス転移温度(T g)が163℃程度
であり、耐熱性が不十分であることによる。
また、テトラシクロドデセン類とノルボルネン類の開環
共重合体の水素化物もガラス転移温度が低く、耐熱性が
不十分である。
特公昭58−43412号公報には、ジシクロペンタジ
ェン開環重合体の水素化物が容易に熱溶融成形加工する
ことができ、透明で強じんなシートを与えることが記載
されているが2.この水素化物は、光ディスクとして使
用するにはガラス転移温度が95℃程度で、耐熱性が不
十分であるという欠点を有する。
本発明者らは、ペンタシクロペンタデカジエンおよび/
またはペンタシクロペンタデセンの開環重合体の水素化
物が、ガラス転移温度が195℃と優れた耐熱性と透明
性を有することを見い出し、先に特許出願したが(特願
昭61−290990号、同62−216462号)、
この水素化物は成形性が必ずしも良いとはいえず、また
、成形物の機械的強靭性も十分とはいえなかった。
一方、多環ノルボルネン系モノマーを用いた重合体であ
っても、水素添加していないものは、耐酸化劣化性に劣
り、光学用材料としては不適当である。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、耐熱性および機械的強度に調和のとれ
た新規な高分子材料を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、ガラス転移温度が高く、かつ
曲げ強度に優れ、透明性、耐吸水性であり、光学材料と
して有用な成形物を与える多環ノルボルネン系開環共重
合体水素添加物を得ることにある。
本発明者らは、多環ノルボルネン糸上ツマ−を用いて光
学用高分子またはその原料として好適な新規な合成樹脂
を開発すべく鋭意研究した結果、(A)テトラシクロド
デセン類および(B)ペンタシクロペンタデカジエン類
および/またはペンタシクロペンタデセン類を開環共重
合して得られる開環共重合体の水素添加物が熱的性質に
優れ、かつ機械的強度が高く、光学材料として好適であ
ることを見い出し、その知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
問題点を解決するための手段 本発明の要旨は、 (1) (A)下記−教戒〔I〕で表わされる綴返し単
位またはそのアルキル置換体90〜30モル%と、 (B)下記−教戒(II)で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体10〜70モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
0.O1〜20dl/gであり、主鎖を構成する(C−
C)結合の少なくとも50%が単結合である多環ノルボ
ルネン系開環共重合体水素添加物、および (以下余白) (I)(rl) (ただし1式中二は単結合または二重結合を示す、) (2) (A)下記−教戒〔I′〕で表わされる繰返し
単位またはそのアルキル置換体90〜30モル%と。
(B)下記−教戒〔n′〕で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体10〜70モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
0.01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環
共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部または
全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化すること
を特徴とする主鎖を構成する(CニC)結合の少なくと
も50%が単結合である多環ノルボルネン系開環共重合
体水素添加物の製造方法、にある。
CI ’)          (■′〕(ただし1式
中二は単結合または二重結合を示す、) 本発明で使用する開環共重合体は、単量体として、多環
ノルボルネン系化合物のうち、特に、(A)テトラシク
ロドデセン類すなわち、テトラシクロドデセンおよびそ
のアルキル置換体(以下、「A成分」と称することがあ
る)、および(B)4,9,5.8−ジメタノ−3a、
4,4a、5,8,8a、9,9a−オクタヒドローl
H−ベンゾインデン(すなわち、ペンタシクロペンタデ
カジエン)、4,9,5.8−ジメタノ−2,3,3a
、4,4a、5,8,8a、9,9a−デカヒドロ−I
H−ベンゾインデン(すなわち、ペンタシクロペンタデ
セン)、またはこれらのアルキル置換体(以下、「B成
分」と称することがある)を必須成分としたものであり
、環状オレフィンの公知の開環重合法により製造するこ
とができる。そして、これら開環共重合体の水素添加物
は、通常の水素添加反応方法を利用して製造することが
できる。
以下1本発明の各構成要素について詳述する。
(単量体) 本発明で用いるへ成分は、下記−教戒(m)で表わされ
るテトラシクロドデセン(以下、rTCD」と略称する
ことがある)およびそのアルキル置換体である。
このTCD類は、シクロペンタジェン類とノルボルネン
類とをディールス・アルダ−反応させ、反応混合物から
蒸留などの手法によって分離することにより得ることが
できる。
このTCDiは、TCDのメチル、エチル、プロピルな
どの低級アルキル置換体であってもよく、また、アルキ
ル置換基は複数であってもよい。
本発明に使用するB成分は下記2種の単量体から選択さ
れる。第一の単量体は、下記−教戒(IV)で表わされ
るペンタシクロペンタデカジエン(r4,9,5.8−
ジメタノ−3a、4.4a、5,8,8a、9,9a−
オクタヒドロ−1H−ベンゾインデン」)である(以下
、この単量体をrPcDEJと略称する)。
このPCDEは、シクロペンタジェンとジシクロペンタ
ジェンとをディールス−アルダ−反応させ1反応混合物
から蒸留などの手法によって分離することにより得るこ
とができる。
B成分のうちの他の単量体は、下記−教戒(V)で表わ
されるペンタシクロペンタデセン(r4 、9 、5 
、8−ジメタノ−2,3,3a。
4.4a、5,8,8a、9.9a−デカヒドロ−IH
−ベンゾインデン」)である(以下、「PCPDJと略
称する)。
この化合物は、シクロペンテンとシクロペンタジェンと
をディールス−アルダ−反応させ、その生成物とシクロ
ペンタジェンとを再度ディールス・アルダ−反応させる
ことにより製造することができる。
上記PCDEおよびPCFDは、それぞれ単独で用いて
もよく、また任意の割合で混合して用いることもできる
また、PCDEおよびPCFDは、それぞれメチル、エ
チルなどのアルキルff#体であってもよい。
本発明においては、上記A成分90〜30モル%、好ま
しくは80〜40モル%、上記B成分10〜70モル%
、好ましくは20〜60モル%。
の割合で使用される。
B成分を使用することにより、A成分単独の場合と比較
して、ガラス転移温度を高め、耐熱性を向上させるとと
もに、機械的強度に調和のとれた水素化物を得ることが
できる。
B成分の使用比率が上昇するにつれガラス転移温度は上
昇するが、ガラス転移温度があまりに高くなると加工が
しにくくなり、また1機械的強度が不十分になるという
問題が生ずる。逆に、B成分の使用割合が少ないとガラ
ス転移温度が充分に高くならず、とくに耐熱劣化性や耐
光劣化性を改善する目的で重合体を水素添加すると元の
重合体に比較して大幅にガラス転移温度が低下するため
、実用上問題が生ずる。
本発明においては、上記A成分およびB成分の他に、本
発明の効果を実質的に妨げない範囲内においてR環重合
可t@な他のシクロオレフィン須を使用することができ
る。使用可能なシクロオレフィンの具体例として、例え
ばシクロペンテン、シクロオクテン、5.6−シヒドロ
ジシクロペンタジエンなどのごとき反応性の二重結合を
1個有する化合物が例示される。
また、多環ノルボルネン糸上ツマ−の中には反応性の二
重結合を2(IN以上有する化合物も存在するが、その
ような化合物の場合は重合体のゲル化を惹起しやすいの
で、できるだけ除去することが好ましい。
本発明で用いる各モノマーまたはモノマー混合物は予め
用意した各成分を使用することもできるが、DCP類ま
たはDCP類とノルボルネン類との加熱処理、あるいは
シクロペンテンの存在下でのDCP類またはDCP類と
ノルボルネン類との加熱処理によって得られる七ツマー
混合物を、必要に応じて低沸留分を除去して使用するこ
ともできる。熱処理の条件としては、DCP類、DCP
類とノルボルネン類、またはこれらとシクロペンテンと
を窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、120〜250
℃、好ましくは150〜230℃の温度で、0.5〜2
0時間、好ましくは1〜10時間加熱する方法が挙げら
れる。処理の反応形式は、バッチ式、連続式のいずれで
もよく、反応系に不活性溶媒が存在してもよい。
さらに、重合に際しては、A成分およびB成分の他にブ
テン−1、ペンテン−1,ヘキセン−1,オクテン−1
、ブテン−2,ペンテン−2,1,4−ヘキサジエンな
どの鎖状のモノオレフィン、鎖状の非共役ジオレフィン
類を分子量調節のために10モル%程度までの範囲で添
加してもよい。
(重合触fi) これらの単量体の開環共重合体は、通常のノルボルネン
類の重合法により製造されるが、重合触媒としては1例
えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム
1 イリジウム、白金などのごとき白金族金属化合物(
例えば、特公昭46−14910号)または、チタン、
バナジウム、モリブデン、タングステンなどの遷移金属
化合物と周期律表第1−IV族の有機金属化合物の系な
どが挙げられ、この触媒系に第三級アミンなどの第三成
分を組み合わせてもよい(例えば、特公昭41−201
11号、特公昭57−17883号、特公昭57−61
044号、特開昭54−86600号、特開昭58−1
27728号など)。
重合触媒は、これらの単量体の開環重合が可能な金属化
合物であれば特に制限されないが、好ましくは、四ハロ
ゲン化チタンなどの遷移金属化合物と有機アルミニウム
化合物などの有機金属を含む触媒系あるいは、これに脂
肪族または芳香族第三級アミンなどの第三成分を組み合
わせた触媒系である。
以下に1重合触媒の具体例を挙げる。
遷移金属化合物 金属化合物としては、チタン、バナジウム、タングステ
ン、モリブデン等の遷移金属化合物が好ましく、具体的
には、これら遷移金属のハロゲン化物、オキシハライド
、酸化物、カルボニル化合物、有機アンモニウム塩等が
ある。
具体例として、 − TiC1、TiBr  、VOCl3、VOBr  、
WBr  、WBr  、WBr6.wc文 、wc見
 、we文 、WC!16 。
W F  、  W I   、W I   、  W
 OB r 4 。
W OCfL   、  W OF  、  M o 
B r 2 。
MoBr  、MoBr  、MoCJ14、MoC1
、MoF  lMo0C見4、M o OF  、  
W O、HW O、N a W O< 。
K  W O、(N H)   W O、Ca W O
4,CuWo4.MgWO4、 (CO)   WC(OCH3)(CH3)、(CO)
  WC(OC2H5)(CH3)、(CO) s W
C(OC2H5)  (C4H5)、(Co)   M
OC(OC2H5)(CH3)、(CO)   MO=
C(OC2H5)(N CC2H3)2 )、)リデシ
ルアンモニウムモリフテン酸塩、トリデシルアンモニウ
ムタングステン酸塩等がある。
11主員立渣j 有機金属化合物としては1周期律表の第1族から第■族
までの有機金属化合物、例えば有機アルミニウム化合物
、有機スズ化合物あるいはりチュウム、ナトリウム、マ
グネシウム、亜鉛、カドミウム、ホウ素等の化合物があ
る。
有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリーn−プロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイン
ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ
オクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ト
リベンジルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノク
ロリF、ジ−n−ピロピルアルミニウムモノクロリド、
ジ−イソブチルアルミニウムモノクロリド、ジ−n−ブ
チルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウム
モノプロミド、ジエチルアルミニウムモノヒドリド、ジ
エチルアルミニウムモノヒドリド、ジ−n−プロビルア
ルミニウムモノヒドリド、ジイソブチルアルミニウムモ
ノヒドリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキプロミド、イソブチルアルミニウ
ムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジブロミド、プロピルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムジクロリド、エチル
アルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムシイオシ
ド等がある。
有機スズ化合物としては、テトラメチルスズ、ジエチル
ジメチルスズ、テトラエチルスズ、ジブチルジエチルス
ズ、テトラブチルスズ、テトラインクミルスズ、テトラ
フェニルスズ、トリエチルスズクロリド、トリエチルス
ズクロリド、トリエチルスズプロミド、トリエチルスズ
クロリド、ジエチルスズジフルオリド、ジエチルスズジ
クロリド、ジエチルスズプロミド、ジエチルスズシイオ
シド、エチルスズトリクロリド、エチルスズトリクロリ
ド、エチルスズトリプロミド、エチルスズトリクロリド
などがあげられる。その他n −ブチルリチウム、n−
ペンチルナトリウム、メチルマグネシウムプロミド、エ
チルマグネシウムプロミド、メチルマグネシウムプロミ
ド、n−プロピルマグネシウムクロリド、t−ブチルマ
グネシウムクロリド、アリルマグネシウムクロリド、ジ
エチル亜鉛、ジエチルカドミウム、トリメチルホウ素、
トリエチルホウ素、トリーn−ブチル−ホウ素などがあ
げられる。
第三成分 上記触媒系に第三成分を加えて、重合活性を高め、開環
重合の選択性を向上させることができる。具体例として
は、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カ
ルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、
含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物1分子
状ヨウ素。
その他のルイス酸等が挙げられる。その中でも、脂肪族
または芳香族第三級アミンが好ましく、その具体例とし
ては、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、トリーn
−ブチルアミン、ピリジン。
α−ピコリンなどがある。
(・溶媒) 本発明で使用する開環共重合体の重合は、溶媒を用いな
くても可能であるが、不活性有機溶媒中でも実施するこ
とができる。
具体例として、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなど
の脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素、メチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエ
チレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素等が挙げられ、これらの二種以上を混合して使用し
てもよい。
(重合温度) 開環重合の温度条件については、特に制限はないが、−
20℃〜100℃の任意の温度を選択するのが通常であ
る。
(重合圧力) 重合圧力の条件は1通常O〜50 K g / c m
″の範囲から選択することが好ましい。
(以下余白) (水素添加) 本発明の開環共重合体水素添加物は、前記開環共重合体
を水素添加してそのオレフィン系不飽和基(主鎖の二重
結合および不飽和環の二重結合)の一部または全部を飽
和させることにより得ることができ、それによりポリマ
ーの耐熱劣化性や耐光劣化性をさらに改善することがで
きる。水素添加率は、開環重合体のすべての二重結合が
水素添加により飽和された場合を100%とすると、理
論的には0−100%の範囲があり、実際にも、その範
囲で任意に選択できるが、耐熱劣化性や耐光劣化性を向
上させるためには、主鎖二重結合の50%以上が水素添
加されることが必要である。
この開環共重合体の水素添加反応は通常の方法により行
われる。水素化触媒としては、オレフィン化合物の水素
化に際して一般に使用されているものであれば使用可能
であり、特に制限されないが、たとえば次のようなもの
がある。不均一系触媒としては、ニッケル、パラジウム
、白金またはこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイソ
ウ土。
アルミナ、酸化チタン等の担体に担持させた固体触媒1
例えばニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ±、パラ
ジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウム/
ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げられる。
また、均一系触媒としては1周期律表第■族の金属を基
体とするもの、例えば、ナフテン酸ニッケル/トリエチ
ルアルミニウム、オクテン酸コバルト/n−ブチルリチ
ウム、ニッケルアセチルアセトネート/トリエチルアル
ミニウムなどのNi、Co化合物と周期律表第1−m族
金属の有機金属化合物からなるもの。
あるいはRh化合物などが挙げられる。
水素添加反応は、触媒の種類により均一系または不均一
系で、1−150気圧の水素圧下、0〜180℃、好−
ましくは20〜100℃で行われる。水素添加率は、水
素圧、反応温度、反応時間、触媒濃度などを変えること
によって任意に調節することができるが、水添物が優れ
た耐熱劣化性及び耐光劣化性を示すためには重合体中の
主鎖二重結合の50%以上が水素添加されることが必要
で、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以
上の水添率とされる。
(開環共重合体水素添加物) 本発明で使用する開環共重合体は、25℃、トルエン中
で測定した極限粘度[η]が0.O1〜20d又/g、
好ましくは0.1〜10d文/gのものであるが1本発
明の開環共重合体水素添加物の[η]も同じ<0.01
〜20d文/g、好ましくは0.1−10dl/gであ
る。[η]が上記範囲にあることによって、耐熱性、耐
水性、透明性、耐薬品性、耐溶剤性、加工性および機械
的特性が良好である。
TCD類の開環共重合体を水素添加した開環重合体水素
添加物は、透明性や耐水性に優れ、ガラス転移温度も比
較的高いけれども、耐熱性の点では未だ不十分である。
一方、PCDE類やPCPD類の開環共重合体を水素添
加した開環重合体水素添加物は、ガラス転移温度が高く
耐熱性が優れているものの、機械的強度が不十分である
という欠点を持っている。
これに対して1本発明の開環共重合体水素添加物は、前
記A成分(TCD類)および前記B成分(PCDE類、
PCPD類)を特定割合で共重合することにより1重合
体のガラス転移温度を適宜制御し、高度に耐熱性である
とともに機械的強度も優れている。
具体的には、本発明の水素添加物は、ガラス転移温度(
T g)を約り65℃〜約190℃、好ましくは170
℃〜180℃の範囲で適宜制御することができる。
また、曲げ強度の測定値から明らかなように、本発明の
水素添加物は、TCD類の開環重合体水素添加物と同等
かそれ以上の機械的強度を有するものである。
さらに、光線透過性や耐水性なども高度にバランスして
おり、特に光学用材料として好適である。
また1本発明の開環重合体水素添加物は、使用する開環
共重合体に比較して、耐熱劣化性や耐光劣化性がさらに
改善されている。
(成形加工) 本発明の開環共重合体水素添加物は、周知の方法によっ
て成形加工することができる。また、成形加工にあたっ
ては、各種添加剤、例えば、無機および有機の充填剤、
安定剤、帯電防止剤、滑剤などを添加してもよい。
(用途) 本発明の開環共重合体水素添加物は、ガラス転移温度が
高く、しかも不飽和基が水素添加されていることからも
明らかなように耐熱劣化性9耐光劣化性に優れており、
かつ機械的特性や光学的特性に優れた重合体であるから
、耐熱性光学材料を始めとして各種の成形品として広範
な分野において有用である。
例えば、光硬化性樹脂用の注形用型、レジスト露光用マ
スク材料、ランプの保護ケース、光学用レンズ、光ディ
スク、光ファイバー、ガラス窓用途などの光学分野、電
気アイロンの水タンク、電子レンジ用品、液晶表示用基
板、プリント基板、高周波用回路基板、透明導電性シー
トやフイルムなどの電気分野、注射器、ピペット、アニ
マルゲージなどの医療、化学分野、カメラボディ、各種
計器類ハウジング、フィルム、シート、ヘルメットなど
種々の分野で利用できる。
実施例 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない、なお、部は、特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 充分乾燥し、窒素置換した反応器に、ペンタシクロペン
タデカジエン(PCDE)40部、テトラシクロドデセ
ン(TCD)60部、モノマーの合計量(100部)に
対して1−ヘキセンを1モル%、およびトルエン300
部を仕込んだ0次いで、1モル濃度のトリエチルアルミ
ニウムのトルエン溶液16部、トリエチルアミン4部お
よび1モル濃度の四塩化チタンのトルエン溶液3部を添
 、加し、25℃で2時間反応させた。
反応溶液をアセトン/イソプロピルアルコール(1/1
)中に注ぎ、ポリマーを凝固させ、沈殿を濾別−乾燥し
、ポリマー62部を得た。収率は、62%であった。
得られたポリマーのプロトンNMRスペクトルによる解
析の結果、ポリマー中のPCDE成分とTCD成分に由
来する各成分のモル比は、34:66であった。また、
25℃、トルエン中で測定した極限粘度は、0 、67
 d l / gであった。
上記ポリマー50部をシクロへ午サン450部に溶解し
、パラジウム−カーボン触媒5部を使用して、水素圧8
0 K g / c m’ 、温度140”c−c4時
間水素添加反応を行なった。得られたポリマー溶液を濾
過して触媒を除去した後、アセトン/イソプロピルアル
コール(1/1)中に注いで凝固し、沈殿を濾別・乾燥
してポリマー40部を得た。
このポリマーの lH−NMRスペクトルによる解析の
結果、二重結合に起因するプロトンの吸収が消えており
、はぼ完全に水添されている(水添率Zoo%)ことが
確認された。
この水添ポリマーの25℃、トルエン中で測定した極限
粘度は0.66dfL/srであった。DSC分析によ
る水添ポリマーのガラス転移温度は、174℃であった
この水添ポリマーを230℃で圧縮成形し、直径10c
m、厚さ2mmの板を作成した。成形した板は1強靭で
1曲げ強度(ASTM  0790に準じて測定)は、
810Kg/cm″であった。
25℃の水中に24時間浸漬した後の吸水率は。
0.1%以下であった。
以上の結果から1本発明の開環共重合体水素添加物は、
耐熱性および機械的に優れているとともに、耐水性など
の諸物性が良好であることがわかる。
実施例2〜5 七ツマ−の組成を第1表に示す組成割合(実験番号2〜
4)に変えた以外は、実施例1と同様にして、開環共重
合、水素添加および射出成形を行なった。
得られたポリマーおよび圧縮成形した板について、実施
例1と同様にして測定した物性値を第1表に示した。な
お、実施例1(実験番号l)についても合せて示した。
比較例1〜2 比較のため、七ツマ−としてPCDHのみ、およびTC
Dのみを用いた場合についても、実施例1と同様にして
ポリマーおよび板を得、それれらの物性値を測定し、第
1表に示した。
第1表から明らかなように1本発明の開環共重合体水素
添加物は、Tgが170−180”c!と高く、しかも
曲げ強度も750〜810 (Kg/cm″)と好適な
範囲にある。
また、耐水性や透明性なども高く、バランスの良いポリ
マーである。
(以下余白) 発明の効果 本発明の新規な開環共重合体水素添加物は、耐熱性およ
び機械的特性に優れ、かつ透明性、#水性などのバラン
スがとれた重合体であって、光学分野をはじめ広範な分
野で利用可能であるという優れた効果を有するものであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)下記一般式〔 I 〕で表わされる繰返し単
    位またはそのアルキル置換体90〜30モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位または
    そのアルキル置換体10〜70モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gであり、主鎖を構成する(C¥
    ・・・¥C)結合の少なくとも50%が単結合である多
    環ノルボルネン系開環共重合体水素添加物。 ▲数式、化学式、表等があります▼▲数式、化学式、表
    等があります▼ 〔 I 〕〔II〕 (ただし、式中¥・・・¥は単結合または二重結合を示
    す。)
  2. (2)(A)下記一般式〔 I ′〕で表わされる繰返し
    単位またはそのアルキル置換体90〜30モル%と、 (B)下記一般式〔II′〕で表わされる繰返し単位また
    はそのアルキル置換体10〜70モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環
    共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部または
    全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化すること
    を特徴とする主鎖を構成する(C¥・・・¥C)結合の
    少なくとも50%が単結合である多ノルボルネン系開環
    共重合体水素添加物の製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼▲数式、化学式、表
    等があります▼ 〔 I ′〕〔II′〕 (ただし、式中¥・・・¥は単結合または二重結合を示
    す。)
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