JPH01168725A - 開環共重合体水素添加物およびその製造方法 - Google Patents

開環共重合体水素添加物およびその製造方法

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JPH01168725A
JPH01168725A JP32668987A JP32668987A JPH01168725A JP H01168725 A JPH01168725 A JP H01168725A JP 32668987 A JP32668987 A JP 32668987A JP 32668987 A JP32668987 A JP 32668987A JP H01168725 A JPH01168725 A JP H01168725A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性、光学特性および成形性に優れた新規
な開環共重合体水素添加物に関し、さらに詳しくは、多
環ノルボルネン系開環共重合体水素添加物およびその製
造方法に関する。
従来の技術 従来、光学用高分子材料としてポリメタクリル酸メチル
やポリカーボネート等が使用されてきたが、前者は吸水
性に、また後者は射出成形時の複屈折等の問題を抱えて
おり、ますます高度化する要求に応えることが困難にな
ってきている。
近年、これらの欠点を改良した高分子材料として、多環
ノルボルネン第七ツマ−を用いた重合体が開発されてい
る0例えば、特開昭80−26024号公報にはテトラ
シクロドデセン類の開環重合体またはテトラシクロドデ
セン類とノルボルネン類の開環共重合体の水素化物が透
明性、耐水性、耐熱性に優れていることが記載されてい
る。
しかしながら、テトラシクロドデセン類の開環重合体の
水素化物は、成形性が必ずしも良いとはいえず、かつ複
屈折値が要求物性を充分に満たしている程小さいとはい
い難い、また、テトラシクロドデセン類とノルボルネン
類の開環共重合体の水素化物も同様の問題点を有してお
り、ノルボルネン類の共重合割合が40〜50モル%程
度と高くなると上記問題点が幾分改善されるものの、ガ
ラス、転移温度(T g)が90〜100℃と低くなり
、耐熱性は必ずしも十分とはいえない。
また、特公昭58−43412号公報には、ジシクロペ
ンタジェン開環重合体の水素化物が容易に熱溶融成型加
工することができ、透明で強じんなシートを与えること
が記載されているが、この水素化物は、光ディスクとし
て使用するにはガラス転移温度(T g)が95℃程度
で、耐熱性が不十分であるという欠点を有する。
一方、多環ノルボルネン系モノマーを用いた重合体であ
っても、水素添加していないものは、耐酸化劣化性に劣
り、光学用材料としては不適当である。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、耐熱性、光学特性および成形性に優れ
た新規な高分子材料を提供することにある。
さらに、本発明の目的は、ガラス転移温度が高く、かつ
光学的歪の少ない成形物を与える多環ノルボルネン系開
環共重合体水素添加物を得ることにある。
本発明者らは、多環ノルボルネン第七ツマ−を用いて光
学用高分子またはその原料として好適な新規な合成樹脂
を開発すべく鋭意研究した結果。
テトラシクロドデセン類と、ジシクロペンタジェン類お
よび/またはジヒドロジシクロペンタジェン類とを開環
共重合して得られる開環共重合体の水素添加物が熱的性
質に優れ、かつ成形物に光学的歪を生じ難いポリマーで
あり、成形性も良好であることを見い出し、その知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明の要旨は、 (1) (A)下記一般式CI)で表わされる経返し単
位またはそのアルキル置換体90〜10モル%と、 (B)下記一般式〔!■〕で表わされる繰返し単位また
はそのアルキル置換体10〜90モル%とを含み、 かつ、25°C,トルエン中で測定した極限粘度[η]
が0.01〜20dll/gであり、主鎖を構成する(
CニC)結合の少なくとも50%が単結合である多環ノ
ルボルネン系開環共重合体水素添加物、および 〔I〕          (II) (ただし、式中ニは単結合または二重結合を示す、) (2) (A)下記一般式〔I′〕で表わされる繰返し
単位またはそのアルキル置換体10〜90モル%と、 (B)下記一般式(II’)で表わされる繰返し単位ま
たはそのアルキル置換体90〜10モル%とを含み。
かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
0.01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環
共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部または
全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化すること
を特徴とする主鎖を構成する(CニC:)結合の少なく
とも50%が単結合である多環ノルボルネン系開環共重
合体水素添加物の製造方法、にある。
(I′)          C11′)(ただし、式
中=は単結合または二重結合を示す、) 本発明で使用する開環共重合体は、単量体として、(A
)テトラシクロドデセン類すなわち、テトラシクロドデ
センおよびそのアルキル置換体(以下、「A成分」と称
することがある)と、(B)ジシクロペンタジェン類、
すなわちジシクロペンタジェンとそのアルキル置換体、
および/またはジヒドロジシクロペンタジェン類、すな
わち2.3−ジヒドロジシクロペンタジェンおよびその
アルキル置換体C以下、「B成分」と称することがある
)を用いたものであり、環状オレフィンの公知の開環重
合法により製造することができる。そして、これら開環
重合体の水素添加物は、通常の水素添加反応方法を利用
して製造することができる。
以下、本発明の各構成要素について詳述する。
(単量体) 本発明に使用するA成分は、下記一般式(m)で表わさ
れるテトラシクロドデセン(以下、「TCDJと略称す
ることがある)およびそのアルキル置換体である。
このTCD類は、シクロペンタジェン類とノルボルネン
類とをディールスΦアルダー反応させ、反応混合物から
蒸留などの手法によって分離することにより得ることが
できる。
このTCD類は、TCDのメチル、エチル、プロピルな
どの低級アルキル置換体であってもよく、また、アルキ
ル置換基は*aであってもよい。
本発明で用いるB成分は、ジシクロペンタジェン(以下
、rDCPJと略称することがある)類および/または
2.3−ジヒドロジシクロペンタジェン(r4.7−メ
タノ−2,3,3a、4゜7.7a−ヘキサヒドロイン
デン」、以下、「HDCPJと略称することがある)類
である。
DCP類およびHDCP類は、これらのメチル、エチル
などの低級アルキル置換体であってもよく、また、これ
らは、それぞれ単独で用いてもよく、また適宜混合して
用いることもできる。
本発明においては、上記AI&分90〜10モル%、好
ましくは80〜20モル%、さらに好ましくは70〜3
0モル%と、上記B成分10〜90モル%、好ましくは
20〜80モル%、さらに好ましくは30〜70モル%
の割合で使用される。
A成分の使用比率が上昇するにつれガラス転移温度は上
昇するが、ガラス転移温度があまりに高くなると加工が
しにくくなり、かつ光学特性において重視されている複
屈折率が増大する。逆に、B成分が多くなると、ガラス
転移温度が十分に高くならず、また、その割には複屈折
率の改良効果に乏しい。
本発明においては、上記A成分およびB成分の他に、本
発明の効果を実質的に妨げない範囲内において開環重合
可能な他のシクロオレフィン類を使用することができる
。使用可能なシクロオレフィンの具体例として、例えば
シクロペンテン、シクロオクテン、5,6−シヒドロジ
シクロペンタジエンなどのごとき反応性の二重結合を1
個有する化合物が例示される。
また、多環ノルボルネン系モノマーの中には反応性の二
重結合を2個以上有する化合物も存在するが、そのよう
な化合物の場合は重合体のゲル化を惹起しやすいので、
できるだけ除去することが好ましい。
本発明で用いるモノマー混合物は予め用意したA成分と
B成分を混合して調製することもできるが、DCP類と
ノルボルネン類とを加熱処理することによって直接合成
することもできる。
熱処理の条件としては、DCP類とノルボルネン類とを
窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気下、120〜250℃
、好ましくは150〜230℃の温度で、0.5〜20
時間、好ましくは1−10時間加熱する方法が挙げられ
る。処理の反応形式は、バッチ式、連続式のいずれでも
よく、反応系に不活性溶媒が存在してもよい。
さらに、重合に際しては、A成分、B成分の他にブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ブ
テン−2、ペンテン−2,1,4−ヘキサジエンなどの
鎖状のモノオレフィン、鎖状の非共役ジオレフィン類を
分子量rJRsのために10モル%程度までの範囲で添
加してもよい。
(重合触媒) これらの単量体の開環共重合体は、通常のノルボルネン
類の重合法により製造されるが、重合触媒としては、例
えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム
、イリジウム、白金などのごとき白金族金属化合物(例
えば、特公昭46−14910号)または、チタン、バ
ナジウム、モリブデン、タングステンなどの遷移金属化
合物と周wi律表第1−rW族の有機金属化合物の系な
どが挙げられ、この触媒系に第三級アミンなどの第三成
分を組み合わせてもよい(例えば、特公昭41−201
11号、特公昭57−17883号、特公昭57−61
044号、特開昭54−86600号、特開昭58−1
27728号など)。
重合触媒は、これらの単量体の開環重合が可能な金属化
合物であれば特に制限されない゛が、好ましくは、四ハ
ロゲン化チタンなどの遷移金属化合物と有機アルミニウ
ム化合物などの有機金属を含む触媒系あるいは、これに
脂肪族または芳香族第三級アミンなどの第三成分を組み
合わせた触媒系である。
以下に、重合触媒の具体例を挙げる。
金属化合物としては、チタン、バナジウム、タングステ
ン、モリブデン等の遷移金属化合物が好ましく、具体的
には、これら遷移金属のハロゲン化物、オキシハライド
、酸化物、カルボニル化合物、有機アンモニウム塩等が
ある。
具体例として。
TiCJl  、TiBr  、VOCjL3、VOB
r  、WBr  、WBr  、WBr6.wc交 
、wc文 、wc文 、wc交6゜W F  、  W
 I  、  W I  、  W OB r a 、
WOCI  、WOF  、MoB r2゜MoBr 
 、MoBr  、MoC14、MoC1、MoF  
、Mo0CJ14゜MoOF  、WO、H2WO4,
NaWO4゜K  W O、(N H)  W O、C
a W O4…CuWO、MgWO4、 (Go)  WC(OCH3)  (CH3)。
(Co) 5WC(QC,、H5)(CH3)、(Co
)  WCC0C2H3)(C4H5)、(CO)5M
oC(OC2H5)(CH3)、(Co)   Mo=
C(QC2H5)(N(C2H5)2)、トリデシルア
ンモニウムモリブデン酸塩、トリデシルアンモニウムタ
ングステン酸塩等がある。
九1il囮渣j 有機金属化合物としては、周期律表の第1族から第■族
までの有機金属化合物、例えば有機アルミニウム化合物
1、有機スズ化合物あるいはりチュウム、ナトリウム、
マグネシウム、亜鉛、カドミウム、ホウ素等の化合物が
ある。
有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリーn−プロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリ
オクチルアルミニウム、トリフェニルアルミニウム、ト
リベンジルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノク
ロリド、ジ−n−ピロピルアルミニウムモノクロリド、
ジ−イソブチルアルミニウムモノクロリド、ジ−n−ブ
チルアルミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウム
モノプロミド、ジエチルアルミニウムモノクロリド、ジ
エチルアルミニウムモノヒドリド、ジ−n−プロピルア
ルミニウムモノヒドリド、ジイソブチルアルミニウムモ
ノヒドリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、エチ
ルアルミニウムセスキプロミド、イソブチルアルミニウ
ムセスキクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、エ
チルアルミニウムジブロミド、プロピルアルミニウムジ
クロリド、イソブチルアルミニウムジクロリド、エチル
アルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムシイオシ
ド等がある。
有機スズ化合物としては、テトラメチルスズ。
ジエチルジメチルスズ、テトラエチルスズ、ジブチルジ
エチルスズ、テトラブチルスズ、テトライソクミルスズ
、テトラフェニルスズ、トリエチルスズクロリド、トリ
エチルスズクロリド、トリエチルスズプロミド、トリエ
チルスズクロリド。
ジエチルスズシイオシド、ジエチルスズジクロリド、ジ
エチルスズプロミド、ジエチルスズシイオシド、エチル
スズトリクロリド、エチルスズトリクロリド、エチルス
ズトリプロミド、エチルスズトリクロリドなどがあげら
れる。その他n−ブチルリチウム、n−ペンチルナトリ
ウム、メチルマグネシウムプロミド、エチルマグネシウ
ムプロミド、メチルマグネシウムプロミド、n−プロピ
ルマグネシウムクロリド、t−ブチルマグネシウムクロ
リド、アリルマグネシウムクロリド、ジエチル亜鉛、ジ
エチルカドミウム、トリメチルホウ素、トリエチルホウ
素、トリーnニブチル−ホウ素などがあげられる。
乳旦貞遣 上記触媒系に第三成分を加えて、重合活性を高め、開環
重合の選択性を向上させることができる。具体例として
は、分子状酸素、アルコール、エーテル、過酸化物、カ
ルボン酸、酸無水物、酸クロリド、エステル、ケトン、
含窒素化合物、含硫黄化合物、含ハロゲン化合物1分子
状ヨウ素、その他のルイス酸等が挙げられる。その中で
も、脂肪族または芳香族第三級アミンが好ましく、その
具体例としては、トリエチルアミン、ジメチルアニリン
、トリーn−ブチルアミン、ピリジン、α−ピコリンな
どがある。
(溶媒) 本発明で使用する開環共重合体の重合は、溶媒を用いな
くても可能であるが、不活性有機溶媒中でも実施するこ
とができる。
具体例として、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素、n−ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなど
の脂肪族炭化水素、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水
素、メチレンジクロリド、ジクロルエタン、ジクロルエ
チレン、テトラクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン、トリクロルベンゼンなどのハロゲン化炭化
水素等が挙げられ、これらの二種以上を混合して使用し
てもよい。
(重合温度) BF41;I重合の温度条件については、特に制限はな
いが、−20℃〜100℃の任意の温度を選択するのが
通常である。
(重合圧力) 重合圧力の条件は、通常0〜50 K g / c m
″の範囲から選択することが好ましい。
(水素添加) 本発明の開環共重合体水素添加物は、前記開環共重合体
を水素添加してそのオレフィン系不飽和基(主鎖の二重
結合および不飽和環の二重結合)の一部または全部を飽
和させることにより得ることができ、それによりポリマ
ーの耐熱劣化性や耐光劣化性をさらに改善することがで
きる。水素添加率は、開環重合体のすべての二重結合が
水素添加により飽和された場合を100%とすると、理
論的には0−100%の範囲があり、実際にも、その範
囲で任意に選択できるが、耐熱劣化性や耐光劣化性を向
上させるためには、主鎖二重結合の50%以上が水素添
加されることが必要である。
この開環共重合体の水素添加反応は通常の方法により行
われる。水素化触媒としては、オレフィン化合物の水素
化に際して一般に使用されているものであれば使用可能
であり、特に制限されないが、たとえば次のようなもの
がある。不均一系触媒としては、ニッケル、パラジウム
、白金またはこれらの金属をカーボン、シリカ、ケイソ
ウ土。
アルミナ、酸化チタン等の担体に相持させた固体触媒、
例えばニッケル/シリカ、ニッケル/ケイソウ土、パラ
ジウム/カーボン、パラジウム/シリカ、パラジウム/
ケイソウ土、パラジウム/アルミナなどが挙げられる。
また、均一系触媒としては、周期律表第■族の金属を基
体とするもの、例えば、ナフテン酸ニッケル/トリエチ
ルアルミニウム、オクテン酸コバル)/n−ブチルリチ
ウム、ニッケルアセチルアセトネート/トリエチルアル
ミニウムなどのNi、Co化合物と周期律表第工〜■族
金属の有機金属化合物からなるもの、あるいはRh化合
物などが挙げられる。
水素添加反応は、触媒の種類により均一系または不均一
系で、1〜150気圧の水素圧下、0〜180℃、好ま
しくは20〜100℃で行われる。水素添加率は、水素
圧、反応温度、反応時間、触媒濃度などを変えることに
よって任意に調節することができるが、水添物が優れた
耐熱劣化性及び耐光劣化性を示すためには重合体中の主
鎖二重結合の50%以上が水素添加されることが必要で
、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上
の水添率とされる。
(開環共重合体水素添加物) 本発明で使用する開環共重合体は、25℃、トルエン中
で測定した極限粘度[η]が0.01〜20dl/g、
好ましくは061〜10du/gのものであるが、本発
明の開環共重合体水素添加物の[η]も同じ<0.01
〜20dl/g、好ましくは0.1〜10dl/gであ
る。[η]が上記範囲にあることによって、耐熱性、耐
水性。
透明性、#薬品性、耐溶剤性、加工性および機械的特性
が良好である。
TCD類単独またはTCD類の共重合割合が極端に大き
な開環重合体水素添加物は、ガラス転移温度が高く耐熱
性に優れているが、その反面、加工がしにくいという問
題がある。これに対して、本発明の開環共重合体水素添
加物は、前記A成分(TCD類)と前記B成分(DCP
類、HDCP類)とを特定割合で共重合することにより
、重合体のガラス転移温度を適宜制御し、耐熱性と加工
性ツバランスをとることができる。具体的には、本発明
の水素添加物は、ガラス転移温度(T g)を約り10
℃〜約150℃の範囲で適宜制御することができ、その
結果、成形性も良好である。
また、複屈折値から明らかなように、Tgが高い領域に
おいても光学的に歪の少ない成形物が得られる。
さらに、光線透過性や耐水性、耐薬品性、耐溶剤性、機
械的強度なども高度にバランスしており、特に光学用材
料として好適である。
また1本発明の開環重合体水素添加物は、使用する開環
共重合体に比較して、耐熱劣化性や耐光劣化性がさらに
改善されている。
(成形加工) 本発明の開環共重合体水素添加物は、周知の方法によっ
て成形加工することができる。また、成形加工にあたっ
ては、各種添加剤、例えば、無機および有機の充填剤、
安定剤、帯電防止剤、滑剤などを添加してもよい。
(用途) 本発明の開環共重合体水素添加物は、ガラス転移温度が
高く、しかも不飽和基が水素添加されていることからも
明らかなように耐熱劣化性・耐光劣化性に憬れており、
かつ光学的特性に優れ、透明性や耐水性、耐薬品性、機
械的特性などのバランスがとれた重合体であるから、各
種の成形品として広範な分野において有用である。
例えば、光学用レンズ、光ディスク、光ファイバー、ガ
ラス窓用途などの光学分野、電気アイロンの水タンク、
電子レンジ用品、液晶表示用基板、プリント基板、高周
波用回路基板、透明導電性シートやフィルムなどの電気
分野、注射器、ピペット、アニマルゲージなどの医療、
化学分野、カメラボディ、各種計器類ハウジング、フィ
ルム、シート、ヘルメットなど種々の分野で利用できる
実施例 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない、なお、部は、特に断りのない限り重量
基準である。
実施例1 充分乾燥し、窒素置換した反応器に、テトラシクロドデ
セン(TCD)50部、ジシクロペンタジェン(DCP
)50部、七ツマ−の合計量に対してl−ヘキセンを1
モル%、およびトルエン300部を仕込んだ1次いで、
1モル濃度のトリエチルアルミニウムのトルエン溶液1
6部、トリエチルアミン4部および1モル濃度の四塩化
チタンのトルエン溶液3部を添加し、25℃で2時間反
応させた。
反応溶液をアセトン/イソプロピルアルコール(1/1
)中に注ぎ、ポリマーを凝固させ、沈殿を濾別・乾燥し
、ポリマー74部を得た。収率は、74%であった・ 得られたポリマーのプロトンNMRスペクトルによる解
析の結果、ポリマー中のTCD成分とDCP成分のモル
比は、45 : 55であった。また、25℃、トルエ
ン中で測定した極限粘度は。
0.62d交/gであった。
上記ポリマー50部をシクロヘキサン500部に溶解し
、パラジウム−カーボン触媒5部を使用して、水素圧6
0 K g / c tn’、温度140℃で4時間水
素添加反応を行なった。得られたポリマー溶液を濾過し
て触媒を除去した後、アセトン/イソプロピルアルコー
ル(1/1)中に注いで凝固し、沈殿を濾別轡乾燥して
ポリマー43部を得た。
このポリマーのプロトンNMRスペクトルによる解析の
結果、二重結合に起因するプロトンの吸収が消えており
、はぼ完全に水添されている(水添率10O%)ことが
確認された。
この水添ポリマーの25℃、トルエン中で測定した極限
粘度は0.60dl/gであった。DSC分析による水
添ポリマーのガラス転移温度は、127℃であった。
この水添ポリマーを350℃、射出圧2,000 K 
g / cゴで射出成形し、直径13cm、厚さ1.2
mmの光デイスク板を作成し、光透過率(830部mで
測定)、複屈折値(ダブルパルス、633部mで測定)
および吸水率(25℃、24時間浸漬後の重量変化率)
を測定した。その結果、光透過率:91%、複屈折値(
光デイスク板の内周部〜外周部)=20〜60nm、吸
水率=0.1%以下であった。
耐溶剤性は、上記光デイスク板を酢酸エチルおよびアセ
トンに室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。
耐薬品性は、97.6%硫酸および28%アンモニア水
中に室温で20時間浸漬し、外観の変化を観察した。そ
の結果、いずれも外観の変化は見られなかった。
以上の結果から、本発明の開環共重合体水素添加物は、
耐熱性および光学的特性に優れているとともに、耐水性
や耐溶剤性などの諸物性が良好であることがわかる。
実施例2〜5 七ツマ−の組成を第1表に示す組成割合に変えた以外は
、実施例1と同様にして、開環共重合、水素添加および
射出成形を行なった。
得られたポリマーおよび光デイスク板について、実施例
1と同様にして測定した物性値を第1表に示した。
比較例1〜3 比較のため、七ツマ−としてTCDのみ、DCPのみ、
およびTCDとノルボルネン(NB)を用いた場合につ
いても、実施例1と同様にしてポリマーおよび光デイス
ク板を得、それれらの物性値を測定し、第1表に示した
第1表から明らかなように、本発明の開環共重合体水素
添加物は、Tgが110〜150℃と好適な範囲にあり
、しかも比較的Tgが高い領域においても複届折値が良
好で光学的特性に優れている。また、耐水性や耐薬品性
なども高く、バランスの良いポリマーである・ (以下余白) 発明の効果 本発明の新規な開環共重合体水素添加物は、耐熱性およ
び光学的特性に優れ、かつ透明性、耐水性、耐薬品性、
耐溶剤性などのバランスがとれた重合体であって、光学
分野をはじめ広範な分野で利用可能であるという優れた
効果を有するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)下記一般式〔 I 〕で表わされる繰返し単
    位またはそのアルキル置換体90〜10モル%と、 (B)下記一般式〔II〕で表わされる繰返し単位または
    そのアルキル置換体10〜90モル%とを含み。 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gであり、主鎖を構成する(C¥
    …¥C)結合の少なくとも50%が単結合である多環ノ
    ルボルネン系開環共重合体水素添加物。 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I 〕▲数式、化
    学式、表等があります▼〔II〕 (ただし、式中¥…¥は単結合または二重結合を示す。 )
  2. (2)(A)下記一般式〔 I ′〕で表わされる繰返し
    単位またはそのアルキル置換体90〜10モル%と、 (B)下記一般式〔II′〕で表わされる繰返し単位また
    はそのアルキル置換体10〜90モル%とを含み、 かつ、25℃、トルエン中で測定した極限粘度[η]が
    0.01〜20dl/gである多環ノルボルネン系開環
    共重合体に含まれるオレフィン系不飽和基の一部または
    全部を、水素化触媒を用いて水素により水素化すること
    を特徴とする主鎖を構成する(C¥…¥C)結合の少な
    くとも50%が単結合である多環ノルボルネン系開環共
    重合体水素添加物の製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼〔 I ′〕▲数式、
    化学式、表等があります▼〔II′〕 (ただし、式中¥…¥は単結合または二重結合を示す。 )
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