JPH0113682B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

アレルギーに原因する健康問題は最近増えつつ
ある。その際、家のほこりに対するアレルギーは
特に大きな役割を演じている。これはイエホコリ
ダニの排泄物により発生し、それはアレルゲンを
含有しておりそして非常に微塵エーロゾルを生じ
る。イエホコリダニの発生は工業国で年毎に頻繁
に観察されている。これの考えられる原因は居住
室内の微生物類および例えば真空掃除機の如き衛
生手段の結果としてのイエホコリダニの天敵の減
少である。イエホコリダニはそれらが隠れること
のできる場所並びに適当な滋養物を見つけられる
場所に生存する。その結果、織物製の物質、すな
わちベツド、装飾家具、じゆうたんなど、がそれ
らの好適な滞在場所である。 イエホコリダニを抑制するための満足な薬剤類
はなかつた。公知の薬剤類は、それらの組成のた
めに、例えばベツドのマツトレスの如き少面積の
処理用にのみ適している。それらは表面の噴霧に
より適用される。しかしながら、詳しい研究によ
ると、そこでは有効であるはずであつてもベツド
の処理は問題の一部分だけを解決するにすぎない
ことが示されている。原則的にはベツドに比べて
頻繁にはそして徹底的には掃除しない装飾家具類
が多くの場合ひどく感染されている。さらに、非
常に微細な粉塵がじゆうたん上での歩行の結果と
してじゆうたんから連続的に巻き上がつており、
これはアレルギー性の人は昼夜悩まされることを
意味している。 イエホコリダニが隠れたり下にもぐつたりする
という傾向は、該屋内家具の表面の処理が不充分
である結果である。じゆうたんは深くまで処理し
なければならず、そしてマツトレスおよび装飾家
具はダニの大多数が存在している１〜２cmの厚さ
の層のことろで処理すべきである。 一方、イエホコリダニを壊滅可能にするための
調合物（薬剤）は、人間の周辺で使用するため
に、生理学的に適合性でありそして毒学的に許容
できるものであることが要求される。 マツトレスに噴霧により適用される有機溶媒類
を基にした活性物質類を含有している２種の市販
の調合物類が、ベツド中のイエホコリダニの抑制
用に知られている。実際の活性物質類はある場合
にはフエノール誘導体類および多数の天然の精油
類からなつており、そして他の場合には抗生物質
ナタマイシンからなつている（A.ペナウド
（Penaud）他のイエホコリピロフリフイド
（pyroflyphid）ダニ類の壊滅方法、クリニカル・
アレルギー（Clinical Allergy）（1975）、109―
114頁；A.ペナウド他の居住室内のデルマトフア
ゴイデス（Dermatophagoides）種に対する殺ダ
ニ剤パラゲルム（Paragerm）の抑制試験の結
果、クリニカル・アレルギー（Clinical
Allergy）（1977）、49―53頁；殺菌・殺ダニ剤の
使用によるホコリダニの抑制のための方法の研究
（Mise au point d′une strategie de controle
de l′acarien des poussieres
（Deumatophagoides pteronyssinus）par
utilisation d′un fongicide）、アクタ・エコロジ
カ／エコロジカル．アプリカーシヨン（Acta
Oecologica／Oecol.Applic.）（1981）、17〜126頁
参照）。 両方の薬剤類の適用範囲は、安全性の理由のた
めに有機溶媒類を大面積に適用できないためおよ
びフエノール誘導体類および精油類は生理学的理
由および時に臭気理由のために満足のいくもので
はないというために、制限される。さらに例えば
ナタマイシンの如き抗生物質は原則的にはイエホ
コリダニ自身には適用されないが、ダニにより滋
養分として使用される皮膚に住みそしてこのダニ
滋用の滋養分を製造する菌・カビ類（fungi）に
適用される。試験で示されている如く、これはダ
ニを満足のいくように壊滅させない。 さらに、ガンマーヘキサクロロシクロヘキサ
ン、ピリミフオスメチル、ジエチル―ｍ―トルア
ミド、フタル酸ジブチルおよび安息香酸ベンジル
がダニを壊滅させる活性物質として文献中に記さ
れている（アグネス―ヘツラー―ハウプト）
（Agnes―Heller―Haupt）他のイエホコリダニ
類に対する殺ダニ剤の試験、J.Med.Entomology
11巻、No.５、551〜558（1974）参照）。これらの物
質の中では最初に記されている２種が実際に有効
であるが、それらは毒性および環境衛生上の理由
のために屋内では使用できない。残りの３種の活
性物質類を実用的用途用の生成物類に転化するこ
とも不可能である。 ヨーロツパ特許17315は、例えばピレスリン類
またはDDTの如き一般的な殺昆虫剤類はイエホ
コリダニ類に対して比較的有効でないということ
を開示している。この特許明細書に従うと、安息
香酸ベンジルが適当な活性物質であるとみなされ
ており、そして該特許の方法は物質を比較的長く
保持するためにこの化合物の欠点、すなわち比較
的高い蒸気圧、を減じることである。この目的の
ために、非―水性調合物中での安息香酸ベンジル
と脂肪酸エステル類および殺菌・殺カビ剤
（fungicidal agent）の組み合わせ物がそこで提
唱されている。 英国特許1368657に従うと、非―揮発性ポリア
ルキレングリコール類またはそれらのエーテル類
もしくはエステル類を安息香酸ベンジルに加える
ことにより同様な目的が得られると記されてい
る。しかしながら、これはベツドでの使用におい
てはかなりの欠点を生じ、そしてそれは該ヨーロ
ツパ特許17315中に詳細に記されている。両方の
参照文献では、使用する担体物質は揮発性有機溶
媒類である。 ヨーロツパ特許17315に従う薬剤の主な用途分
野は、マツトレスなどの製造用に使用する工業材
料の予防処理である。従つて、該発明はダニによ
る感染の保護である。この理由のために、この場
合も安息香酸ベンジルの蒸気圧の減少は非常に重
要である。同様に、そこではすなわち工業分野で
は、例えばクロロホルムまたは四塩化炭素の如き
生理学的に許容できない有機溶媒類の使用は不可
能である。この特許では織物加工の場合には例え
ば滑石またはエーロシルの如き適当な溶媒を用い
て分散されたような固体形の安息香酸ベンジルお
よび蒸気圧減少用添加物類の混合物の適用が有用
であることも示されている。しかしながら、この
示唆はそれ以上論じられておらず、そして該出願
の主題に関する技術的教示はなされていない。 まとめると、公知文献からみて、出願の主題に
関する従来の技術水準は下記の如くであつた。 一般的な公知の殺昆虫剤類はイエホコリダニ類
に対して有効ではなく、そして／または毒学的に
異議があるかもしくはそれらを屋内部分で使用で
きないほどの臭気拡散性を有している。殺ダニ剤
として有効であるとみなされている他の物質類の
なかでは、例えば安息香酸ベンジル、フタル酸ジ
ブチルなどの如きある種のエステル類も実際上生
理学的面から許容できるであろう。従つて、―意
図する用途型に関しての―この化合物に固有の欠
点のいくつかを克服するために、特殊な処方調合
による安息香酸ベンジルに関する試みもすでにな
されてきている。これらの欠点には比較的高い蒸
気圧も包含され、それは特に化合物を織物加工に
対して、長期間にわたり、予防作用を有するよう
にさせる場合には逆の要素となる（ヨーロツパ特
許17315参照）。しかしながら、この型の織物加工
を実行することは不可能であつた。さらに、イエ
ホコリダニがほとんどの家にすでに存在しており
そしてこれらはすでにじゆうたん、装飾家具およ
びベツドに感染しているという問題は解決されな
かつた。これまで公知の商業製品類は―上記の如
く―ベツドの処置用にのみ意図されており、そし
てそれらの有機溶媒含有量のために比較的小さい
制限された表面積にしか適用できなかつた。 従つて、本発明により解決される問題点の一つ
は、家庭内のどこででも素人により、できれば相
当余分な労力を使わずに、すなわち通常の掃除工
程の範囲内で、適用できる殺ダニ剤の発見であ
る。 イエホコリダニの寿命期間は約３箇月である。
殺されていない卵の孵化を含むと、ダニの数を壊
滅させるためまたはそれをダニが感染した部屋お
よび物質の住人がもはや困らない程度に減少させ
るためには２〜３週間にわたる殺ダニ剤の活性期
間が必要である。従つて、本発明により解決され
る他の問題は、イエホコリダニ類を壊滅させそし
てそれの成分類が繰り返しの適用後でさえ人間の
生理学的適合性に関して許容可能であるような薬
剤の発見である。 殺ダニ剤活性物質類の選択に際しては、生理学
的に良く研究されている安息香酸ベンジルが非常
によいであろう。しかしながら、従来の一般的な
クレンザー中で使用するためのこの化合物の実験
では相当な問題が生じており、すなわち高沸点流
体はそれと接触する全ての物質類、例えばじゆう
たん繊維、マツトレス織物および装飾カバー、に
「粘着」してしまい、そしてそこに汚れが非常に
付きやすくなるという傾向が生じる。この物質を
さらに使用すると、特別な薬剤類の適用直後にそ
れに比例して強まる汚れの再付着が始まるため、
掃除工程に逆効果が生じる。これに関しては、フ
タル酸ジブチルも同様な欠点を示した。従つて、
発明により解決しなければならない第三の問題点
は、付着傾向のない薬剤の提供である。 安息香酸ベンジルおよびフタル酸ジブチルを使
用する際の他の問題は、掃除効果が本質的に中に
存在している表面活性剤に基ずいているような一
般的な液体クレンザーはそれらのもともとの掃除
効果を失うという事実から生じる。（このことは、
表面活性剤の主部分が安息香酸ベンジルまたはフ
タル酸ジブチルの乳化用に消費されそして汚れの
乳化用にはもはや利用できないという事実にも関
関連している）。この欠点を除くために、出願人
は表面活性剤の部分を多くしようと試みた。しか
しながら、これには汚れの再付着性が好ましくな
い程度に始まつてしまうため新たな欠点を生じる
ことになる。 次に出願人は、この最初の問題は特許請求の範
囲に従い、クレンザー／活性物質組み合わせ物が
適用後に強い汚れ再付着抵抗傾向を示さない粉末
状乾燥残渣を生じるように、クレンザーを例えば
安息香酸ベンジルの如き殺ダニ剤活性物質と調合
すれば解決できるということを見出した。 しかしながら、論じられている該出願の主題の
調合技術面に従うと、例えば安息香酸ベンジルお
およびフタル酸ジブチルの如き特に殺ダニ剤活性
に関する他の条件にも合わなければならない。こ
れに関しては、下記のことがいえる：安息香酸ベ
ンジルの蒸気だけの作用によるダニの壊滅は不可
能であるため（上記の文献参照）、活性物質の他
の適用手段を見出さなければならない。ダニ類は
活性物質を含有している溶液中に浸漬させれば一
般的に認められているように壊滅させることがで
きるが、例えば有機溶媒類の如き有毒性の液体担
体物質類はここでは使用できない。一方、水性流
体中への浸漬による処理は、該流体がダニ類に達
した場合にのみ成功を収めるので、このためには
該流体が処理しようとする製品の全部分に存在し
ていなければならず、そしてそれはダニ類および
されらの周辺を完全に湿らさせなければならな
い。従つて、この目的の達成は、イエホコリダニ
の壊滅用の新規な薬剤を提供する際の別の問題点
である。 該出願人が見出した如く、ダニ類は殺ダニ剤活
性物質の経口的摂取により壊滅させることができ
る。それらは生活空間中で動くため、処理中には
直接到達しなかつた部分に固体活性物質がいく。
このことに関連すれば、適用後に生じる粉末状残
渣がダニ類によりいやがられるという反応なしに
飼料として摂取されるようなイエホコリダニ類の
壊滅用の薬剤を提供するということが、解決すべ
き別の問題点である。 調合技術およびダニ類に対する殺ダニ剤活性物
質の適用の両者に関する上記の全ての問題点は
今、本出願の主題により解決され、すなわち殺ダ
ニ剤活性化合物および織物製の屋内家具表面用の
液体、泡状または粉末状クレンザー並びに主な担
体流体としての水の組み合わせからなり、それの
粉末残渣（乾燥または適用後）がイエホコリダニ
類による経口的摂取用に適している平均粒子寸法
を有するイエホコリダニの壊滅剤により解決され
た。 本発明に従うこの方法で定義されているような
薬剤および上記の他の特許請求の範囲に従う他の
態様は、（殺ダニ剤活性物質類の「付着」により）
強まる汚れの再付着が避けられることおよび乾燥
または適用後に生じる粉末状残渣はそれの粒子寸
法のためにダニ類による経口的摂取に適している
だけでなく飼料としてそれらにより受容できると
いうことも、確実にした。 例えば、１重量％の安息香酸ベンジルを含有し
ている不活性担体物質の粒子の摂取後１時間以内
にダニ類は動けなくなりそして壊滅するというこ
とを実験的に証明できた。 本発明に従う薬剤、それの他の態様およびそれ
の適用を以下で詳細に論じる。 （液体または泡状クレンザーの場合の）本発明
に従うイエホコリダニ壊滅剤中の好適な担体流体
は水であり、または（粉末状クレンザーの場合に
は）主として水であり、すなわち少なくとも50重
量％の水を含有しているものである。 殺ダニ剤活性物質（下記の成分Ａ）としては、
高沸点エステル類、特に安息香酸ベンジル、サリ
チル酸ベンジル、安息香酸フエニル、サリチル酸
フエニルまたは混合および単一フタル酸塩類、例
えばフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタ
ル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ
イソデシル、フタル酸ジアリルもしくはフタル酸
ベンジルブチル、を使用できる。本発明に従う薬
剤中に存在している殺ダニ剤活性物質の量は変え
ることができる。一般に、それは本発明に従う組
成物に関して１〜20重量％の量である。１〜６重
量％の範囲の量が好適である。２〜６重量％の範
囲の量が特に適していると証されている。 本発明に従い存在している織物製の屋内家具表
面用の主要担体流体として水を有している液体の
泡状粉末クレンザーは各場合とも上記の条件に合
いそして乾燥または適用後に適当な平均粒子寸法
を有する希望する粉末状残渣を与えるように特別
に適合されている処方調合物である。 このことは、乾燥または適用後の粉末状残渣の
粒子寸法が一般に２〜100μmであることを意味す
る。10〜50μmの寸法範囲がここでは特に好適で
ある。 希望する粉末状残渣を得るためには、本発明に
従う特定の処方調合物は本質的に下記の成分類を
基にしている： Ａ 殺ダニ剤活性物質：１〜20重量％、特に１〜
６重量％。 Ｂ 水： 液体クレンザー用には10〜90重量％、特に40
〜70重量％； 泡状クレンザー用には、10〜90重量％、好適
には60〜90重量％、特に70〜90重量％； 粉末状クレンザー用には、５〜60重量％、特
に10〜30重量％。 Ｃ 溶解されたまたは分散されたプラスチツク
ス： 液体クレンザー用には、５〜90重量％、特に
20〜60重量％； 泡状クレンザー用には、１〜80重量％、特に
５〜10重量％。 無機または有機固体： ある場合だけの液体クレンザー用には、0.5
〜20重量％； 泡状クレンザー用には、0.5〜20重量％、特
に１〜５重量％； 粉末状クレンザー用には、20〜80重量％、特
に30〜70重量％。 Ｄ 表面活性剤類： 液体および泡状クレンザー類用には0.05〜10
重量％、特に２〜５重量％； 粉末状クレンザー用には、0.05〜10重量％、
特に0.05〜１重量％。 Ｅ 発泡防止剤： 液体クレンザー用には0.02〜５重量％、特に
0.3〜１重量％； 並びに適宜任意の添加物類、例えば香料（特
に0.2重量％）、防腐剤（特に0.2重量％）およ
び濃化剤（特に0.1〜２重量％）。 脂肪性の汚れを溶解させるための成分として、
粉末状クレンザーは好適には例えば白色スピリツ
トを１〜30重量％の量で、特に５〜20重量％の量
で、含有している。泡状クレンザー中の好適な抛
射薬は、５〜20重量％の量の、特に７〜13重量％
の量の、プロパンまたはブタンである。 下記のものが上記の成分Ｃの例として挙げられ
る：溶解された有機または無機重合体類、例えば
キサンタンゴムまたは水―ガラス；水性アクリレ
キト分散液からのアクリレート類；不活性物質
類、例えば珪酸塩類、例えばモントモリロナイ
ト、無定形シリカ、石英砂もしくは珪藻土の形の
SiO₂、または炭酸塩類、例えば沈澱もしくは粉
砕鉱物チヨーク；高表面積物質類、例えばセルロ
ース粉末、粉砕されたプラスチツクスフフオーム
（例えば尿素／ホルムアルデヒド樹脂）、プラスチ
ツクス粉末（例えばポリアミド、ポリウレタンも
しくはポリエチレ）、木片もしくはトウモロコシ
の穂軸、および非―膨潤性澱粉。下記のものも挙
げるべきである：珪酸アルミニウムナトリウム
（分子ふるい型）、研磨用アルミナ、酸化アルミニ
ウム、ホウ砂；並びに有機高分子生成物類、例え
ばポリスチレン、ポリプロピレンおよびポリビニ
ル樹脂類。本発明に従うと、１種以上のこれらの
成分Ｃが処方調合物中に存在することも可能であ
る。 詳しく言えば、これらの添加物類Ｃは本発明に
従う薬剤類の乾燥または適用後に殺ダニ剤活性物
質が固体状で（閉塞されて、もしくは吸収され
て、もしくは吸着されて）そして特にイエホコリ
ダニにより摂取できるような特許請求の範囲に従
う平均粒子寸法で存在するような粉末状残渣が確
実に生じる。 （殺ダニ剤活性物質と一緒になつて）粉末状残
渣を生成する能力のために、本発明に従つて存在
している成分Ｃは従来の一般的な織物基質用クレ
ンザー類の膜生成剤とは非常に異なつており、例
えば液体クレンザー類の如き従来のクレンザー類
では乾燥残渣が膜状で生じることが実際に望まれ
ており、換言すると織物繊維に汚れ―防止コーテ
イングが供されている。それとは対照的に、その
ような膜の生成は本出願の主題の場合には望まし
くなく、その理由は織物繊維に付着している殺ダ
ニ剤活性物質はもはやダニ類による経口的摂取用
に使用できなくなるからである。さらに、本発明
に従う薬剤類はできるだけ容易に吸い出すことの
できる乾燥残渣が生じるような従来の織物用クレ
ンザーの範ちゆうとは異なつており（これらの従
来のクレンザー類の場合には、空気流に広く露呈
される比較的大きい片状の粒子が実際に望まし
い）、それとは対照的に粉末状残渣の平均粒子寸
法は本出願の主題の場合にはある限度を越えては
ならず、その理由はそれ以外であるとダニ類が摂
取することができないためである。一方、多すぎ
る割合の極微細粒子も避けるべきであり、その理
由はそうしないと粒子が織物繊維に強力に付着し
てしまいその結果例えば濃色の織物の明色化を生
じる傾向があるためである。 特別な処方調合物用に使用される表面活性剤類
（成分Ｄ）は、織物用クレンザーの分野において
一般的なアニオン性、非―イオン性、カチオン性
または両性物質類であることができる。アニオン
性表面活性剤類の例として下記のものが挙げられ
る：スルホン化された芳香族炭化水素類、例えば
ｎ―アルキルベンゼンスルホネート類；スルホン
化された脂肪族炭化水素類、例えば第二級アルカ
ンスルホネート；スルホン化されたアルフアーオ
レフイン、例えばオレフインスルホネート；硫酸
化された脂肪族アルコール、例えばラルリル―硫
酸ナトリウム、硫酸化された脂肪族アルコールエ
ーテル、例えばナトリウムラウリルポリグリコー
ルエーテル―サルフエート、スルホン化された脂
肪酸メチルエステル類、例えばスルホン化された
パルムカーネル脂肪酸；スルホン化されたマレイ
ン酸エステル類、例えばスルホ琥珀酸ラウリル；
カルボキシメチル化された脂肪族アルコールポリ
グリコールエーテル類、例えばラウリルポリグリ
コールエーテル―アセテート。非―イオン性表面
活性剤類の例として挙げられるものは、脂肪族ア
ルコールエトキシレート、アルキルフエノールエ
トキシレート、脂肪酸エトキシレート、脂肪酸ア
ルキロールアミド、脂肪酸アルキロールアミドエ
トキシレート、脂肪族アミンエトキシレート、お
よびポリアルキレンオキシドブロツク重合体類で
ある。第四級アンモニウム化合物類がカチオン性
表面活性剤類として挙げられる。ベタイン類が両
性物質の例である。 処方調合物中に存在している発泡防止剤（成分
Ｅ）も一般的な型であることができる。脂肪酸
類、例えばナトリウム塩の形状のC₁₂―C₁₈―脂肪
酸類の市販の混合物類（石鹸類）がここでは特に
好適である。石鹸類の発泡防止効果に関しては、
ヘルブツト・スタツチエ（Helmut Stache）の
テンシド―タチエンブツフ（Tensid―
Taschenbuch）、ミユンヘン―ビエンナ（1979）、
201頁を参照のこと。 本発明に従うクレンザーが流体または泡または
粉末の形状で存在しているかどうかにより、個々
の場合に関して下記の指示を与える： １ 液体クレンザー（殺ダニ剤性のじゆうたんク
リーナー）。 殺ダニ剤活性物質を水性媒体中に加える。その
結果、ダニ類が流体中に浸つた時にすなわち皮膚
と接触した時に、ダニ類は壊滅する。同時に、流
体の乾燥後に生じそして適当な平均粒子寸法を有
する粉末状残渣は、それがダニ類により経口的に
摂取される効果を有しておりそしてこの方法でも
活性である。流体自身により湿らされていないか
または流体の乾燥後に未処理の場所から動いてく
るダニ類も影響を受ける。 ２ 泡状クレンザー（殺ダニ剤性の装飾物および
マツトレスクレンザー）。 ここでも上記の１に記されているのと同様なこ
とが適用できるが、この場合には処理しようとす
る対象物を過度に湿潤させず、その結果浸漬は表
面範囲だけでよい。 ここでは薬剤は主として乾燥後に、ダニ類によ
り経口的に摂取可能な粒子寸法を有する粉末状残
渣を介して作用する。粉末状残渣はダニ類も存在
している織物の孔を通つてはいりこみ、そこでダ
ニ類により摂取される。 ３ 粉末状クレンザー（殺ダニ剤性のじゆうたん
クリーナー）。 この態様では、過度の湿潤は避けるべきであ
る。の結果、敏感な織物類のできるだけ速やかな
再使用および比較的穏やかな処理が確実になされ
る。この場合の殺ダニ剤活性はダニ類による経口
的摂取にのみ基ずいている。この理由のために、
乾燥または適用後の（流体の吸着結合量を基にし
た）粉末状残渣の平均粒子寸法はここでは特に重
要であり、その結果粉末の大部分はダニ類により
経口的に摂取される。 下記の組成を有する（イエホコリダニの防除用
の）本発明に従う薬剤類が特に適していることが
証明された：

【表】

【表】 本発明に従う薬剤で処理しようとする織物製の
屋内家具表面は、イエホコリダニの存在が検出さ
れた場所である。それらは特にじゆうたん類、装
飾家具、並びに枕、毛布およびマツトレスも含む
ベツド類である。織物基質の繊維はここでは天然
および／または合成源であることができる。 本発明に従う薬剤は、泡状のクレンザーが乾燥
した後に、粒子が約１〜２cmの深さに浸透するよ
うな方法で、マツトレスまたは装飾家具に簡単に
適用される。 ダニ類により感染された表面または対象物上の
脱ダニ剤活性成分が例えば約２〜３週間のような
上記の如き望ましい長期にわたり活性であるため
には、本発明に従う薬剤の処理をこの期間内に１
回または２回繰り返すことが有利である。この方
法では、特定のダニの数が効果的に処理される。 下記の実施例は本発明を説明するものである
が、それの適用を限定するものではない。 実施例 １ 殺ダニ剤性のじゆうたんクリーナー（液体） 蒸留水 66.48％ 発泡防止剤（C₁₂―C₁₈―脂肪酸および45％水酸
化ナトリウム溶液） 0.7 トリエタノールアミン 2.00 表面活性剤混合物（ナトリウムラウリルエーテ
ル―サルフエート、アルキルフエノールエトキ
シレート） 4.62 安息香酸ベンジル 6.00 ポリアクリレート、40％ 20.00 防腐剤 0.20 100.00％ 実施例 ２ 殺ダニ剤性の装飾品およびマツトレスクレンザ
ー（泡状） 蒸留水 85.3％ 表面活性剤混合物（ラウリル硫酸ナトリウム、
アルキレンスルホネート、ヒドロキシアルカン
スルホネート、石鹸） 3.4 安息香酸ベンジル 2.00 セルロース 2.00 有機重合体（キサンタンゴム） 0.30 プロパン／ブタン 7.0 100.00％ 実施例 ３ 殺ダニ剤性の装飾品およびマツトレスクレンザ
ー（泡状） 蒸留水 73.6％ 表面活性剤混合物（実施例２と同一） 2.8 安息香酸ベンジル 2.6 ポリアクリレート、40％ 8.0 プロパン／ブタン 13.0 100.00％ 実施例 ４ 殺ダニ剤性の織物クレンザー（粉末） セルロース粉末 30.0％ 結晶性石英砂 30.0 塩化ナトリウム 2.0 白色スピリツト 12.0 蒸留水 15.8 SiO₂（珪藻土） 0.20 安息香酸ベンジル 5.00 100.00％ 本発明に従う上記の薬剤類をイエホコリダニ類
に関するそれらの効果に関して試験した。研究室
中で実施された試験で下記の結果が得られた： １ 実施例１に従うクレンザー 水中の３〜５重量％の安息香酸ベンジルの適用
濃度において、８日後に生じたイエホコリダニの
死亡率は77.8％（試験１）または99.9％（試験
２）であつた。 ２ 実施例２に従うクレンザー この泡を50〜100ｇ／m²の量で適用すると、１
日後に100％（試験１）および100％（試験２）の
イエホコリダニの死亡率を与えた。 ３ 実施例３に従うクレンザー この泡を50〜100ｇ／m²の量で適用すると、１
日後に100％のイエホコリダニの死亡率を与えた。 ４ 実施例４に従うクレンザー これを30〜50ｇ／m²の量で適用すると、１日後
および８日後にそれぞれ99.9％のイエホコリダニ
の死亡率を与えた。 上記の死亡率では、百分率データは常に存在し
ているダニに関するものである。 これらの試験は実際的条件下で生物学的研究室
中で実施され、そして５，６回繰り返された。示
されている効果の数値は常に確認されたものであ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 殺ダニ剤活性化合物および織物製の屋内家具
   表面用の液体、泡状または粉末状クレンザー並び
   に主要担体流体としての水の組み合わせ物からな
   り、それの（乾燥または適用後の）粉末残渣がイ
   エホコリダニ類による経口的摂取用に適している
   平均粒子寸法を有する、イエホコリダニを壊滅す
   るための薬剤。 ２ それの粉末状残渣が２〜100μmの平均粒子寸
   法を有する、特許請求の範囲第１項記載の薬剤。 ３ 殺ダニ剤活性化合物およびクレンザーの組み
   合わせ物が、生じる粉末状残渣が飼料としてダニ
   によりいやがられずに摂取されるように組合わさ
   れている、特許請求の範囲第１項記載の薬剤。 ４ 殺ダニ剤活性化合物が高沸点エステル、特に
   安息香酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、安息香
   酸フエニル、サリチル酸フエニルまたは混合およ
   び単一フタル酸塩類、例えばフタル酸ジメチル、
   フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸
   ジオクチル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジ
   アリルもしくはフタル酸ベンジルブチル、であ
   る、特許請求の範囲第１項記載の薬剤。 ５ ポリアルキレングリコール類、それらのエー
   テル類およびエステル類を含まず、そして脂肪酸
   エステル類も含まない、特許請求の範囲第１項記
   載の薬剤。 ６ 粉末状残渣を製造するために、乾燥後に２〜
   100μmの平均粒子寸法を与えるような水性プラス
   チツクス分散液または溶液を含有している、特許
   請求の範囲第１項記載の薬剤。 ７ 粉末状残渣を製造するために、無機または有
   機固体粉末を含有している、特許請求の範囲第１
   項記載の薬剤。 ８ それの分散液、溶液または固体粉末が適当な
   平均粒子寸法を有しているかまたは乾燥もしくは
   適用後にそれを生じる、特許請求の範囲第６また
   は７項に記載の薬剤。 ９ 適当な平均粒子寸法の粉末状残渣を製造する
   ために、所望の粉末状残渣を形成する１種以上の
   成分を含有している、特許請求の範囲第１項記載
   の薬剤。 １０ 殺ダニ剤活性化合物および織物製の屋内家
   具表面用の液体、泡状または粉末状クレンザー並
   びに主要担体流体としての水の組み合わせ物から
   なり、それの（乾燥または適用後の）粉末残渣が
   イエホコリダニ類による経口的摂取用に適してい
   る平均粒子寸法を有する薬剤を使用することを特
   徴とする、織物製の屋内装飾物の表面上のイエホ
   コリダニを壊滅させるための方法。