JPH01135353A - 灸 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、医療用の灸、特に蓄熱材を利用した医療用灸
に関する。

従来の技術 灸は、肌の局部、経穴、灸穴を加温することによって、
その熱気によって血行を促進させて病を治すものであり
、もぐさが一般に使用されている。

従って、温灸効果を高めるには、血行を促進する最適な
温度で長時間加熱することが望ましい。しかしながら、
従来の灸は、一般にもぐさを円錐状に形作って、なるべ
く一定温度で皮膚を加温するようにしているが、もぐさ
は火を点じて円錐頂部から次第にもえるため皮膚面はゆ
っくりと加熱され１次第に火が皮膚に近付くにしたがっ
て熱くなり、皮膚を一定温度で加温するようにもぐさの
燃焼をコントロールすることはできなかった。しかも、
もぐさを長時間一定位置で燃焼を持続させることはでき
ず、温灸効果を長時間持続させることはできなかった。

そして、もぐさに火を点じて皮膚上で焼くので、直接高
温の火が皮膚に作用して火傷することがあり１手軽に使
用することはできなかった。

また、近時、上記灸の欠点を解消するものとして、セラ
ミックス盤にもぐさを載せた灸が知られている。

発明が解決しようとする問題点 セラミックス盤にもぐさを載置したものは、直接もぐさ
が皮膚上で燃焼しないので、皮膚の火傷を防ぐと共にも
ぐさのみの場合に比較して長時間加温することができる
。しかしながら、もぐさを燃焼させて加温することには
変りないので１人体に最も有効に作用する温度域で長時
間加温することは依然として困難であった。

本発明は、上記実状に鑑み創案されたものであって、人
体に最も有効に作用する一定温度をすぐに放熱して、そ
の温度を長時間持続して、高い温灸効果を長時間に渡っ
て維持し、さらに火を使わないで単に皮膚に接着するの
みで使用することができ、しかも安価に製造するとかで
きる医療用灸を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本発明者は１種々研究を重ねた結果、必要時に少量で一
定時間一定温度を持続して放熱する蓄熱材と、該蓄熱材
の放熱を人体に最も吸収されやすい遠赤外線に変換して
長時間に渡って優れた温灸効果を持続させる手段を見出
し、本発明に到達したものである。

即ち、本発明の灸は、水不透過性の柔軟材料で形成され
た一端が開口した容器に、持水塩からなる蓄熱物質を過
冷却状態で充填し、該容器の前記開口部をフィルム蓋片
で密封し、該フィルム蓋片の外側表面に遠赤外線放射体
を直接塗布するか又は遠赤外線放射体を塗布したシート
を接着してなり、前記過冷却状態の蓄熱物質に外部より
刺激を与えることにより発熱して一定波長域の遠赤外線
を放射することを特徴とする構成を採用することによっ
て、上記目的を達成できたものである。

上記持水塩からなる蓄熱物質としては、融解温度が４０
℃〜８０℃であり、その温度範囲内で融解潜熱を放熱す
る、酢酸ナトリウム３水塩系、チオ硫酸ナトリウム５水
塩系、リン酸水素ナトリュウム１２水塩系等を採用する
ことができる。これらの蓄熱物質を直接または、不織布
、紙、連続気泡を有する発泡プラスチック等に含浸させ
て、上記容器に収納する。

上記遠赤外線放射体としては、ジルコニア系。

アルミナ系、チタン系、コバルト系等の金属酸化物で人
体への接点温度が４０’Ｃ〜６０℃の範囲で、人体への
吸収率が高い波長域である９μ〜１１μの電磁波を放射
するものが良い、該遠赤外線放射体は、放射素子を容器
開口部を覆う蓋片に直接プリント印刷して塗布しても良
いし、不織布等に放射素子を印刷して塗布し、該不織布
を接着剤で前記容器開口部を覆った蓋片に接着する等、
適宜の手段が採用できる。

作用 水酸性ナトリウム等持水塩は、蓄熱作用が優れており、
融解潜熱を結晶化の過程で放熱する。そして、結晶核質
を有さない持水塩からなる蓄熱物質の融解溶液は、融解
温度以下の過冷却の状態で固結せず潜熱を保持したまま
この状態を維持することができる。この状態は、外部よ
り刺激を与えない限り結晶化を開始せず、したがって潜
熱も放熱しない、必要時に容器外部より針を突き刺すこ
とによって、これまで平衡状態を保って純安定状態にあ
った融解溶液のイオン基の電荷が失われ、純安定状態が
崩れて塩溶液の分子の結晶化を生じて結晶核ができ、そ
れが順次拡大されて固化現象が拡がる。その過程で水素
結合の変化で保有されていた潜熱が放出される。該潜熱
の放熱は融解温度の範囲内で一定時間はぼ一定温度を保
つ、蓄熱体からの放熱は、遠赤外線放射体に吸収され、
該遠赤外線放射体から波長域８μ〜１１μの電磁波。

即ち遠赤外線に変換されて放射される。遠赤外線放射体
から放射される電磁波の波長は、その物体の種類と加え
られる熱エネルギー量とによって決る６本発明において
は、熱源として融解潜熱を利用するので、遠赤外線放射
体に加えられる熱量（温度）は一定に保つ事ができ、常
に最も人体に吸収され易い波長域である８μ〜１１μ電
磁波を安定して長時間放射させることができる。したが
って、遠赤外線放射体面が皮膚に接触するように貼付け
て固定すれば、長時間にわたって一定温度で人体を内部
より効率的に加温することができ、温灸効果を促進する
。また、遠赤外線は皮膚内部に吸収されて皮膚内部で熱
エネルギーに変換されるので、熱効率が良く皮膚表面を
高温に加温する必要がないので、皮膚面を火傷させる危
険もない。

実施例 以下、第１図及び第２図に基づいて本発明の灸の実施例
を詳細に説明する。

本実施例の灸は１合成樹脂フィルム、又は合成樹脂フィ
ルムとアルミ箔との複合材料等の水不透過性の柔軟性フ
ィルムにより成形された、開口部にフランジ２を有する
小型の円筒状成形容器１に。

持水塩からなる蓄熱物質２が融解溶液の状態で密封充填
されている。該容器ｌのフランジ２にアルミ箔とプラス
チックフィルムとの複合シートよりなる蓋片５を接着し
て前記蓄熱物質を容器内に密封しである。上記蓋片の材
質は単に合成樹脂フィルム等水不透過性のものであれば
任意のものでよい。そして、前記蓋片５の上部に、遠赤
外線放射素子７を表面に印刷した不織布からなる遠赤外
線放射体６を接着し、該放射体の外側外周部に皮膚面に
接着するための離型紙付きの両面接着テープ８が貼付さ
れている。

上記のものは、１個の灸について説明したが。

例えば１錠剤包装と同様に、容器を構成するシート基材
に設けられた多数の円筒状ポケットに蓄熱物質を充填し
て、その表面に蓋材シートを接着し、さらにその上面に
遠赤外線放射体及び両面接着テープを順次接着して構成
し、使用時に個々に切り離すようにしてもよい。

また容器への蓄熱物質の充填は９種々の手段が採用でき
るが、−例として、蓄熱物質生産時に型枠に入れて加温
冷却して、丸薬状にしたものを一般の薬包製方式で容器
内に密封包装し、その後加温して蓄熱物質を融解させて
過冷却状態にする等適宜の方法が採用できる。

以上のように構成された灸を使用するには、接着テープ
の離型紙を剥がして皮膚に灸を接着し、容器底面に針１
０を突き刺すことによって、蓄熱物質の結晶化が開始さ
れ、一定温度の放熱を開始してお灸が行われる。

以上の様に構成された灸において、蓄熱物質として酢酸
ナトリウム３水塩Ｃ００Ｎａ−３Ｈ２０を採用し、固形
時の大きさが直径１５ｍｍ高さ１０Ｉの円筒状にし、遠
赤外線としてジルコニア系のセラミックス粒子を不織布
に印刷によって塗布したものを使用して、その機能を実
験した。その結果、蓄熱物質は放熱開始から１０分間も
ほぼ５８℃の一定温度を放熱し続け、その間遠赤外線放
射体表面温度は約４８℃を持続し続けた。したがって、
遠赤外線放射体から一定波長の遠赤外線が放射し続けら
れたことになり、従来のもぐさによる灸に比較して、一
定温度で長時間持続して遠赤外線を放射してお灸をする
ことができ、極めて高い温灸効果が期待できる。

なお、上記実施例では、蓄熱物質をそのままの状態で容
器に密封しであるが、蓄熱物質を不織布等に含浸させた
状態で容器内に密封しても良い。

この場合、融解溶液状態での保形性が良いことの利点が
ある。

また、前記遠赤外線放射体の表面に遠赤外線放射素子の
他に、５００ガウス以上の磁気を出すフェライト等を同
時に塗布することができる。その場合、磁気と遠赤外線
の相乗効果により、より一層の温灸効果、磁気効果が促
進が期待できる。

さらに、本発明の灸は、従来のもぐさによる灸と違って
火を使わないので、煙や匂いを発することがないが、心
理的要因として従来のもぐさと同様な匂いを発すること
を望むならば、特定温度に加温することによって匂いを
発する香料を前記遠赤外線放射素子を塗布する不織布に
予め染み込ませておけば良い。

効果 本発明は１以上のように、熱源として融解潜熱を利用す
るので、使用開始から直ぐに融解温度の範囲内で一定時
間はぼ一定温度で放熱を続け、遠赤外線放射体に加えら
れる熱量（温度）は一定に保つ事ができ、常に最も人体
に吸収され易い波長域である遠赤外線を安定して持続し
て放射することができる。したがって、遠赤外線放射体
面が皮膚に接触するように貼付けて固定すれば、長時間
にわたって一定温度で人体を内部より効率的に加温する
ことができ、温灸効果を一段と促進することができる。

そして、小型にでき、文人を使わないので、安全であり
、場所を選ばずいつでも簡単に使用することができる等
、従来の灸と比較して特段に優れた効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の灸の実施例を示すものであり、第１図は
その断面図、第２図はその斜視図である。 １：包装容器　　２：フランジ部　　３：蓄熱物質　　
５：Ｍ片　　６：遠赤外線放射体７：遠赤外線放射素子
　　　１０：針 特許出願人　　　　山　口　着信 （他１名） 出願人代理人　弁理士　大域重信 （他２名） 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　水不透過性の柔軟材料で形成された一端が開口した容
   器に、持水塩からなる蓄熱物質を過冷却状態で充填し、
   該容器の前記開口部をフイルム蓋片で密封し、該フイル
   ム蓋片の外側表面に遠赤外線放射体を直接塗布するか又
   は遠赤外線放射体を塗布したシートを接着してなり、前
   記過冷却状態の蓄熱物質に外部より刺激を与えることに
   より発熱して一定波長域の遠赤外線を放射することを特
   徴とする灸。