JPH062669Y2 - 温湿布体 - Google Patents

温湿布体

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JPH062669Y2
JPH062669Y2 JP1987162492U JP16249287U JPH062669Y2 JP H062669 Y2 JPH062669 Y2 JP H062669Y2 JP 1987162492 U JP1987162492 U JP 1987162492U JP 16249287 U JP16249287 U JP 16249287U JP H062669 Y2 JPH062669 Y2 JP H062669Y2
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JP1987162492U
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義信 山口
正英 武井
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義信 山口
株式会社武田産業
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、温湿布体、特に蓄熱物質を有して繰返し使用
することができる医療用の温湿布体に関する。
従来の技術 従来、リハビリ用に物理療法の一種として温湿布による
温熱療法が広く行われている。該温熱療法に用いられる
温湿布体として、従来、硅酸塩のゲルを綿布の袋に入れ
たものが知られている。該湿布体は、硅酸塩の畜熱力を
利用するもので、温水器の中に漬けておき、必要時に取
り出して患部に当てて使用するものであり、繰返し使用
することができる。
考案が解決しようとする問題点 然しながら、硅酸塩は比重が大きく、しかも単位体積当
りの潜熱量が小さいため、硅酸塩を用いた温熱湿布体
は、所定時間一定温度を持続するためには、容量を大き
くしなければならない。そのため、湿布具が大きくな
り、しかも重くて取扱が不便であった。さらに、所定温
度に加熱するのに長時間を必要とし、病院等における湿
布体の回転効率を悪くしていた。
本考案は、上記従来の温熱湿布体の欠点に鑑み創案され
たものであって、蓄熱容量が大きく、長時間に渡って放
熱し、しかも短時間で加熱することができ、軽量で取扱
が簡単であり、熱効率が優れた温湿布体を提供すること
を目的とするものである。
問題点を解決するための手段 本考案は、蓄熱体として、畜熱効率が極めて高い一定温
度で相変化する持水塩からなる蓄熱物質の採用を可能に
する方法を見い出して、上記問題点を解決したものであ
る。上記の蓄熱物質は、大なり小なり過冷却現象と比重
差による相分離現象があり、そのため過冷却防止材と相
分離防止材が欠かせない。特に、酢酸ナトリウムは、そ
の現象が顕著であり、従来、多糖類や、各種セルロー
ズ、パラフィン、カルボン酸、アセトン、粘土類等の増
粘材を添加して使用している。このように上記蓄熱物質
はコスト高になると共に、安定して使用することが困難
であるという欠点がある。また、上記畜熱物質は、溶融
すると液体となるので、保形性に欠ける問題点がある
が、このような問題点を次の手段によって解決して温湿
布体への適用を図った。
即ち、本考案の温湿布体は、一定温度で相変化する持水
塩からなる蓄熱物質を連続気泡を有するプラスチック発
泡体に含浸させ、水遮断性包装材で密封してなることを
特徴とする構成を採用することによって、上記目的を達
成することができたものである。
上記蓄熱物質としては、酢酸ナトリウム3水塩系、チオ
硫酸ナトリウム5水塩系、塩化ナトリウム系、炭酸ナト
リウム系、塩化カルシウム系、塩化マグネシウム、及び
オレフィン系等、融解時流動化して固形化の過程で潜熱
を放出する持水塩からなる蓄熱物質が利用できる。
また、上記プラスチック発泡体として、発泡ウレタン、
発泡塩化ビニール、発泡オレフィン等の連続気泡を有す
るシート等を使用することができる。
さらに蓄熱物質を密封包装するための基材としては、液
不透過性のものであれば、例えば、プラスチックフイル
ム、アルミ箔、ゴム弾性体からなるシート等適宜のもの
が使用できるが、内部の蓄熱物質を含浸させた基材と熱
溶着できるものが好ましい。
作用 湿布体を蓄熱物質の融点温度以上の温湯に漬けておけ
ば、蓄熱物質は融解し融解潜熱を吸収する。使用時に取
り出して患部に当てれば、持水塩の蓄熱物質は従来使用
されている硅酸塩と比較して蓄熱効果が非常に高いの
で、小体積であっても、融解潜熱を長時間持続して放熱
し、長時間温熱効果を奏する。特に、連続気泡を有する
プラスチック発泡体に融解した持水塩からなる蓄熱物質
を含浸させているので、プラスチック発泡体の連続気泡
が連続的に分散した微細なセル構造体となり、蓄熱物質
はその中に収納されることによって、水溶液の移動がな
く無水結晶塩の沈降を完全に防止し安定する。従って、
繰返し使用しても安定した組成物が得られ、長期に渡っ
て高い蓄熱効率を維持する。従って、従来のように増粘
剤を混入する必要がないので、コストが易くなると共に
安定して使用することができる。また、蓄熱物質は融解
して液状になってもプラスチック発泡体に含浸されてい
る状態であるので、例え湿布体が垂直状態で患部に当て
られても、液が一方に偏ったりすることがなく、均一に
患部を温めることができる。さらに、放熱しながら蓄熱
物質は次第に固化するが、連続気泡を有する樹脂発泡体
に含浸させてあるので、蓄熱物質が固化してもフレキシ
ブルの状態を保ち、湿布体として良好に人体に適合する
ことができる。そして、蓄熱物質は連続気泡を有する樹
脂発泡体に含浸させてあるので、従来相分離防止材とし
て使用している多糖類等の増粘材や、過冷却防止材を挿
入しなくても、蓄熱物質が相分離や過冷却を起こすこと
がない。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
図において、1は腹部湿布用の温熱湿布体を示し、腹部
を覆うように中央部を幅広い形状に形成されている。該
湿布体1は、第2図に断面が示されているように、蓄熱
体3を水遮断性シート包装材からなる包装袋5内に密封
されている。蓄熱体3は、上記湿布体の形状に形成され
た連続気泡を有する発泡ウレタンシートのプラスチック
発泡体4に、酢酸ナトリウム3水塩の溶液を含浸させて
形成されている。包装袋5は、蓄熱体3のプラスチック
発泡体4とヒートシール可能な同系材料の包装フイルム
を採用して形成され、蓄熱体3が包装袋5内での移動を
阻止するために、プラスチック発泡体4の裏面に包装袋
の複数個所を高周波溶接によりスポット溶接をおこなっ
た。図中6が該溶接部である。また、包装袋5の表面に
は、遠赤外線を放射するチタン系の酸化セラミック被膜
8をコーティングしてある。それにより、蓄熱物質の融
解潜熱を人体が吸収し易い遠赤外線に変換し、9μ〜1
0μの波長域を連続して放射するようにしてある。この
ようにして、厚さが7mm〜10mmの極めて薄い湿布体を
得ることができた。
以上のように形成された温湿布体は、次のようにして使
用される。
上記温湿布体1を温度60度以上の温湯に漬けておけ
ば、蓄熱物質は融解し融解潜熱を吸収する。使用時に取
り出して、固定用の紐等が付いた布袋に収納して患部に
当てて固定する。畜熱物質は融解することによって液化
するが、連続気泡を有する合成樹脂発泡体に含浸させて
あるので、密封袋内で一方に偏ったりすることがなく患
部に均一に作用する。前記酢酸ナトリウム系の蓄熱物質
は融点である59℃以下になると、融解潜熱を持続して
放熱する。上記実施例で蓄熱体の厚さを8mm、平面積を
200cm2に形成して、その放熱時間を測定したとこ
ろ、30℃以上の温度を2時間にわたって維持した。従
来の硅酸塩による温湿布体でそのエネルギーを維持する
ためには、ほぼ25倍の体積が必要であるので、従来の
ものと比べて飛躍的に軽量で効果的に温湿布を行うこと
ができた。しかも、本実施例では、融解潜熱を遠赤外線
に変換して放射するようにしてあるので、人体に良く吸
収され、温湿布効果を一段と高めることができた。そし
て、蓄熱物質は潜熱を放出しながら固化していくが、本
実施例のものは、連続気泡を有する樹脂発泡体に含浸さ
せてあるので、蓄熱物質が固化してもフレキシブルの状
態を保ち、湿布体として良好に人体に適合することがで
きた。さらに、数十回繰り返して使用しても蓄熱物質が
相分離を起こすことなく、その効果を低下させることな
く使用することができた。
本考案は上記実施例のものに限らず種々の設計変更が可
能である。例えば、第3図および第4図に示すものはド
ーナツ状に形成された温湿布体10であり、肘や膝等の
関節部に適用するのに好都合である。このように湿布体
の形状は、温湿布を行う場所に適合するように四辺形
状、円形状等任意の形にすることができる。また、蓄熱
物質を含浸させた連続気泡を有するプラスチック発泡体
が包装袋内での移動を阻止するための、包装袋との溶接
は、スポット溶接に限らず、筋状、波状、円状等に任意
の形態で行うことができる。第5図及び第6図は、四角
形状の温湿布体13に、包装袋14の両面からスポット
溶接を行った実施例をしめしている。15はその溶接部
である。さらに、第7図に示すようにプラスチック発泡
体16を複数個に分割して、その境界部17で袋の表側
シールと裏側シートとを直接溶着しても良い。
そして遠赤外線放射素子は、上記実施例のものの他、コ
バルト系、ジルコニア系、アルミナ系等の酸化物セラミ
ックスを使用することができる。また、包装袋表面への
適用はコーティングの他、印刷等適宜の方法で行うこと
ができる。遠赤外線放射素子は、蓄熱体の包装表面に変
えて、湿布体を収納する収納袋の表面に上記の方法で適
用しても良い。なお、温湿布体に上記実施例のように遠
赤外線放射素子を適用することが望ましいが、適用しな
くても十分な温湿布効果を奏することは云うまでもな
い。
効果 本考案の温湿布体は、以上のように構成され、融解潜熱
を利用する蓄熱物質を使用しているので蓄熱効率が高
く、硅酸塩を使用している従来のものと比較して小体積
であっても、融解潜熱を長時間持続して放熱し、温熱効
果を長時間維持する。また、固化した蓄熱物質は温湯等
で加熱すれば極めて短時間に融解するので、病院等で使
用する場合、その回転効率を高めることができる。さら
に蓄熱物質が融解して液状になってもプラスチック発泡
体に含浸されているので、どのような状態で使用しても
液が一方に偏ったりすることがなく、均一に患部を温め
ることができる。そして、本考案の温湿布体は、蓄熱物
質が固化してもフレキシブルの状態を保ち、良好に人体
に適合することができる。さらに、本考案の温湿布体
は、この種蓄熱物質に従来必要とされている相分離防止
材や過冷却防止材を添加しなくても、蓄熱物質が相分離
や過冷却を起こすことなく繰返し使用することが出来、
しかも安価に製作できるので、極めて経済的である等の
優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の温湿布体の実施例の平面図、第2図は
第1図のA−A断面図、第3図は他の実施例の平面図、
第4図は第3図のB−B断面図、第5図は本考案のさら
に他の実施例の平面図、第6図は第5図のC−C断面
図、第7図は他の実施例の平面図である。 1,10:温湿布体、3:蓄熱体 8,16:プラスチック発泡体、5:包装袋 6,15:スポット溶接部、8:酸化セラミック被膜

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一定温度で相変化する持水塩からなる蓄熱
    物質を連続気泡を有するプラスチック発泡体に含浸さ
    せ、水遮断性包装材で密封してなることを特徴とする温
    湿布体。
JP1987162492U 1987-10-26 1987-10-26 温湿布体 Expired - Lifetime JPH062669Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP1987162492U JPH062669Y2 (ja) 1987-10-26 1987-10-26 温湿布体

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JP1987162492U JPH062669Y2 (ja) 1987-10-26 1987-10-26 温湿布体

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Publication Number Publication Date
JPH0168024U JPH0168024U (ja) 1989-05-01
JPH062669Y2 true JPH062669Y2 (ja) 1994-01-26

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ID=31446367

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JP4609912B2 (ja) * 2001-03-05 2011-01-12 株式会社広電 白金触媒発熱と蓄熱材発熱とを組み合わせた保温器

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JPH0168024U (ja) 1989-05-01

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