JP2002017767A - 潜熱放熱体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 潜熱蓄熱材の過冷却を利用して、必要な時に
起熱用トリガーを作用させる熱刺激放熱方法に措いて、
トリガーの小型化と起熱機能作用と効果が求められてい
た。トリガーに採用する素材が磁体／磁体、磁体／非磁
体の組み合わせにおいて、素材を潜熱蓄熱材と密封でき
る容器に充てんして、繰り返し使用可能とした熱刺激療
法に使用できる熱刺激放熱体に関する。 【解決手段】 【構成】トリガーの形状が円球又はだ円球、円盤状で大
きさを任意に選択できる。材質が金属またはプラスチッ
クと合成になる磁体及び非磁体金属を、単独もしくは複
合して、潜熱蓄熱体容器に装着して密封して身体に接触
する放熱部に円盤状で中心に突起を有する良好な熱伝導
体又は磁鉄鉱になる粒を容器底に重層して張り付けられ
た両面接着テープで支持された構成になる熱刺激放熱体
で、該、放熱体を過冷却状態で維持し、使用する時にト
リガーで起熱して放熱する潜熱を神経径絡（ツポ）の部
分に張り付けて熱刺激を与える。再度融解すれば、何度
も繰り返し使用できる温熱用具に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、加熱すると熱を吸収し
ながら融解して液化し、凝固するときに放熱する潜熱を
応用して、つぼの熱刺激放熱体や温湿布体などの理学治
療用具に提供する潜熱放熱体である。

【０００２】

【従来の技術】蓬を主材にしたモグサが既に炙の代名詞
であるが、酸化鉄、水、酸素の反応熱を応用した炙が既
に知られている。更に物質が融解状態で起こす過冷却現
象を蓄熱放熱に応用する技術が提案されている。従来は
薄膜等になるプラスチック包装材内に酢酸ナトリウム水
和物とトリガーを混入する方法や針状の突起物を用いる
方法においては代表例として日本国実用新案登録第２５
２３６３７号、日本国特許第２５６６４４５号、米国特
許第４，０７７，３９０号、米国特許第４，４６０，５
４６号等が既に公知である。

【０００３】従来から知られるモグサの炙は、モグサの
燃焼熱を利用するので、煙りや臭い、火傷や火災の危険
性があった。酸化鉄を主材とした化学反応を応用した炙
は、放熱上昇温度が緩慢な為に、熱刺激用には効果が不
充分であった。解決する方法として、酢酸ナトリウム水
和物は液化から凝固時に放熱する。該、物質の結晶化速
度が速い特徴をもつ。因に、温度上昇に要する時間は他
の水和物にくらべて、約１００倍の速さがあり、熱刺激
には急激な温度上昇特性が適している。従来、過冷却を
破る方法において、密封包装体を針等を用いて孔を開け
る際に起こる粒子刺激や蓄熱溶液内で金属片をプラスチ
ック枠で固定し、該トリガーを直接、物理的圧力を加え
反発力の衝撃を応用した各種のトリガー方式の技術が提
案されてきた。

【０００４】しかしながら方法において、針等によるト
リガー刺激方式は内容物の流出が起こるため内容物の残
臭、再利用の課題を解決できていなかった。従来から知
られている金属トリガーの形状が半球円盤状に加工され
た単独バネ式又は、該、金属をプラスチック枠に装着し
て、圧縮ポンプ作用を応用した技術が採用されている
が、トリガーのバネ構造を物理的に機能させるには小型
化に限界があった。少なくとも使用する蓄熱包装物はト
リガーを収容できる容積でなければならない。その方法
において、本発明が提案する熱刺激用の容積には従来の
トリガー形態では収容できない。従来のトリガー方式を
採用すると制約される容量を越えて放熱体が過大になり
過ぎるなど、方法に措いて解決できていなかった。

【０００５】

【発明が解決しょうとする課題】本発明は容器の大小及
び形状に制約されないで、簡単に装着できるトリガーを
提案して、機能を損なわずに小型化できるのが特徴であ
る。従来知られているような反発応力を利用するバネ方
法がその機能上、小型化に限界があった事に比べて、磁
性体／磁性体もしくは磁性体／非磁性体を合わせた簡単
な構造であるから大きさも自由に設計でき、機能上の不
具合が発生しない。蓄熱体に密閉して作用できるから、
再活性化すれば、繰り返し利用できる放熱体で経済的で
ある。従来、用いられて来た炙の熱刺激方法は、モグサ
をツボ上で燃焼させて、身体上の神経経絡に熱刺激で生
理的機能回復治療の目的に供されていた。ゆえに、提供
される熱刺激体は火傷の防止上、放熱温度と持続時間が
制限される。従来は燃焼するモグサの量や台座等を施し
て熱伝達距離を調整していた。本発明のつぼ用熱刺激体
は、火を使わないので煙りや臭いが発生しない。温度の
立ち上がり速く一定温度で一定時間放熱するから火傷等
の危険を防止する、予め、制約される大きさに機能と効
果を設計できる優位性がある。使用において温度立ち上
がりは短く、加熱維持にかかる所要時間は３分ないし５
分とされ、刺激放熱温度は４３℃から５５℃の範囲が理
学療法の見地から良好とされている。それゆえに蓄熱材
の容量や放熱量が制約されるが、本発明は制約される範
囲内で機能を発揮する熱刺激放熱体を提供できる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の手段として用い
られる潜熱蓄熱組成物は、酢酸ナトリウム水和物を主剤
とした電解質蓄熱材である。本発明に採用した潜熱蓄熱
素材は単位重量当たりの熱量は６０ｃａｌ／ｇ、単位当
たりの容量熱量は８５ｃａｌ／ｍｌであり、比重は１．
４２、融点及び凝固点は５７．５℃にあり、所要熱量を
減少させずに融点／凝固点の変更、例えば５７℃から３
０℃まで任意に変更できる潜熱蓄熱材技術を該、熱刺激
に採用すれば、任意の温度を選択できるので好ましい。

【０００７】本発明に有効な蓄熱性能を有する酢酸ナト
リウム系潜熱蓄熱材料が、合成樹脂例えばポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロン、エラスト
ーマや用途別に精密合成し材料化された変性高分子樹脂
が与えられる。成型法は積層になるフイルム包装体のラ
ミネート材やブロー又はインジェクションに成るドーム
状成型物である。成型される容器は、耐強度に措いて、
耐熱／耐寒性及び成型性と適度の柔軟性に優れ、熱伝導
性や透湿性能、電子マイクロ波の影響を受けない容器材
料は示唆した合成樹脂の内より選択する事が、放熱体機
能の効果として好ましい。

【０００８】トリガーに用いる金属は触媒的反応性は銅
やコンスタンタンやＳＡＳ、ニッケル合金、磁鉄があ
る。磁性体は磁鉄鉱や合成構成物が、プラスチックと合
成になる成型物が半円球、円球もしくはだ円、円盤、リ
ング、その他異形の使用に措いて単独もしくは複数が与
えられて、磁性体／磁性体又は磁性体／非磁性体の組合
せが好ましい。非磁性体は磁性を帯びる金属もしくは金
属との合成構造物であればよい。

【０００９】組み合わせに措いて金属や磁性合成物の２
種類が磁性体／非磁性体もしくは磁性体／磁性体は相互
の磁力作用で、蓄熱材容器内で磁力で引き合って接合し
ている。作用において接合状態にある一方の磁性体もし
くは非磁性体を移動又は離合にかかる何らかの圧力を加
わえると、圧力に反発する磁力応力の働きが、接合面で
摩擦現象として発生する。摩擦の衝撃で起熱するトリガ
ーである。複合し接触する面の一方もしくは相互の面
が、ナシ地のように凹凸にすれば、抵抗を調整できるの
で好ましい。

【００１０】密閉したドーム容器に採用する放熱板はド
ームのボトムシートに重層して接着した両面接着テープ
が支持体で身体に密着保持部分を残した中心部にアルミ
ニウム円盤板、もしくは銅板、磁鉄鉱粒のいずれかを張
り付けてなる熱伝導体である。

【００１１】本発明の蓄熱方法に措いて、電気式小型恒
温器、温水や蒸気加熱又は電子レンジによる方法が効率
的で好ましい。

【００１２】

【実施例１】本発明の実施例である。酢酸ナトリウム系
になる蓄熱材の融点／凝固点を５５℃に調整したを、オ
レフィン製ドーム成型の寸法が１０ｍｍφ×４ｍｍｔの
容器に半円球状磁体１ｍｍφと非磁体３ｍｍφ×０．５
ｍｍｔの円盤を充てんした重量は３．５ｇ、熱量０３Ｋ
ｃａｌを温水加熱槽内で７５℃に加熱し溶解した試料を
室温２０℃の雰囲気において、自然冷却又は水冷で過冷
却状態とした後、当該、試料のドームを圧縮して装着し
た磁体／非磁気体を作用して、起熱機能による蓄熱材の
破過冷却状態を確 繰り返しても安定して適性で良好な蓄熱、起熱機能、所
要の温度と放熱持続効果を発揮することを確認した。

【００１３】

【実施例２】以上の構造になる放熱体の蓄熱／放熱機能
状況と温度変化を測定した。実施例において、予め事前
に試料２０点を作成して、１０点の融点／凝固点を５５
℃に１０点を４５℃にそれぞれ変更調整した酢酸ナトリ
ウム水和化合物とトリガーの種類と組み合わせが、磁気
体／磁気体及び磁気体／非磁気体の各々１０組合計２０
組を制作して、融点の異なる蓄熱材がトリガーの種類変
化での作用を確認するための配布をして、機能の有効性
を実施した。比較実施に措いて当該、蓄熱体と同んじ容
積に水を充てんした５点の機能との比較も併せて実施し
た。室温２０℃に措いて、融解温度が温水７３℃３分で
２０体とも完全に融解液状化した試料を、水温１５℃の
水に浸して、冷却し、該、試料が水温に均衡するまで冷
却しても、試料全部が過冷却状態を呈した。当該試料に
トリガーを作用させて、異なる融点をもつ蓄熱体と、組
み合わせの異なるトリガーに措いても何ら支障なく同時
に過冷却を破り、凝固と放熱がスムースに起ることを確
認し、トリガーの信頼性を得た。放熱による温度の変化
と推移は凝固開始１０秒で放熱体の内部に設定した温度
センサー計測は規定の設定通り５５℃／１０点の試料と
４５℃／１０点の各試料は、各々設定した融点までに全
体が上昇に要する時間は２０秒であった。潜熱放熱は以
降２分間にわたり一定温度を放熱し続けた。開始度は試
料全てに措いて設定した温度で潜熱を放出し続け、実施
に用いた試料は、引き続き繰り返し蓄熱 維持できた。尚、水を充てんした容器５点は、同じ雰囲
気温度において５５℃温度の持続はなく２０℃に到達は
１分２５秒で終了した。実施結果から、本発明の熱刺激
材は起熱から全体凝固成長が速く、設定された融点に上
昇する速度に比例するから、従来のモグサより短時間で
急激な熱刺激を得ることができる。尚、使用面に接触す
る熱伝導体と伝導点は身体のツボと呼ばれる神経径絡に
集熱する突起が熱の集熱に効果的に作用した。

【００１４】

【発明の効果】本発明の熱刺激体は以上のように構成さ
れ、過冷却状態にして小型で持ち運びと、どこでも使用
できる、使用後は再加熱すれば、繰り返し再活性できる
利便性に特徴がある。トリガー形状や大きが自由に変更
できるので、容器の設計も自在となる。応用として熱刺
激体の外、蓄熱包装容器を変更すれば、カイロや温湿
布、暖房具等に応用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ドーム容器にトリガーを装着した潜熱蓄熱放熱
体の全体構造を示した側断面図。（１）の容器に、
（２）の潜熱蓄熱剤と（３）のだ円球又は球の磁性体ト
リガーが（４）の円盤板状の磁性体に磁気作用で図示の
ように接合した状態である。（５）の容器底に両面粘着
テープ（６）の片面が重層して粘着し、一方の粘着面に
（７）の熱伝導良好体を支持している。

【図２】ドーム容器の平面図中心の円形は上部の部分を
示す。中間の円形は蓄熱剤充てん部分で外周円は容器の
底材のシールフランジを示している。

【図３】起熱用トリガーの形状を示す側断平面である。
３はボール状の球形。 ４ａは網目になる円盤。
４ｂはリング状円盤。

【図４】容器の底部の放熱面に沿って重層される両面に
粘着層を有する両面粘着性テープ（６）の一方の円周の
中心に支持され接合する突起を有する（７）の熱伝導良
好体である。

【符号の説明】

１〜 ドーム状容器 ２〜 潜熱蓄熱材 ３〜 球円状トリガー ４ａ〜 網状円盤型トリガー ４ｂ〜 リング状円盤トリガー ５〜 容器フランジ ６〜 両面粘着テープ ７〜 突起つき熱伝導体

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C099 AA01 CA03 CA04 CA07 CA09 CA11 CA12 CA19 GA02 HA08 JA11 LA08 LA16 LA26 LA30 PA10

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】相変化する潜熱蓄熱組成物と起熱の作用を
   するトリガーが磁性体の金属片又は磁性体を有する合成
   物が有効な形状としたものを、合成樹脂からなる軟包装
   容器に充てん密封されている。使用において容器の底部
   が両面粘着テープで重層接着して、放熱面に熱伝導点を
   有する熱伝導体を支持し、構成された潜熱放熱体に関す
   る。
2. 【請求項２】潜熱蓄熱組成物が、酢酸ナトリウム水和物
   を主材とした組成で、蓄熱剤の所要熱量を落とさずに融
   点／凝固点を５７℃から３０℃において融点／凝固点の
   温度を任意に変換できる素材を充てんした請求項１記載
   の潜熱放熱体に関する。
3. 【請求項３】トリガーになる金属片の形状が、例えば円
   盤、網状円盤、リング状円盤、円球、だ円球等で、有効
   な形状であればよく、金属磁性体もしくはプラスチック
   に磁性体が合成された構成物と金属非磁性体から選択さ
   れ、単独又は、組み合わせして装置内に装着した請求項
   １記載の潜熱放熱体に関する。