JPH0112012Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 考案の技術分野 この考案は、たとえば流体輸送用のパイプライ
ンに使用されるようなパイプ支持用の高荷重用Ｕ
ボルトに関する。

(ロ) 考案の背景 近年使用されているＵボルトは、Ｕ字形ボルト
の外周面に、パイプとの接触安定化を図るべく弾
性体からなる熱収縮チユーブを数ケ所被覆配設し
たＵボルトが使用されている（たとえば実公昭50
−17078号公報）。

しかし、この種のＵボルトは、パイプの上半円
部に接触する当該Ｕボルトの周接対応面が線接触
となつて対接するため、このＵボルトに負荷がか
かつたときは線接触部分の支持圧が集中的に高め
られて熱収縮チユーブが著しく変化される。特に
大径パイプ等の高荷重がかかる場合にあつては、
その荷重の増加に伴い熱収縮チユーブが強圧縮さ
れてついには破断に至る。またこの場合は破断し
た部分よりＵボルトを介してパイプに対する亀裂
を誘起する問題が生じるため、高荷重用に適した
Ｕボルトの開発が望まれていた。

(ハ) 考案の目的 そこでこの考案は、高荷重に対しても熱収縮チ
ユーブが破損されることのない高荷重用Ｕボルト
の提供を目的とする。

(ニ) 考案の要約 この考案は、熱収縮チユーブを被覆するＵ字形
ボルトの被覆位置にはパイプに周接対応すべき当
該ボルトの周接対応面を平面状に切欠いて形成し
た高荷重用Ｕボルトであることを特徴とする。

(ホ) 考案の効果 そしてこの考案によれば、パイプを支持すべき
Ｕボルトの周接対応面が熱収縮チユーブを介して
平面対接するため、このＵボルトは平面接触作用
に基づいて支持圧が均一に分散されることにな
り、高荷重がかかつても周接対応面の熱収縮チユ
ーブは一定圧のもとで圧縮対応して安定した支持
を維持する。このため、パイプはＵボルトによつ
て安定して支持される。また、現状のように線接
触作用に基づいて局部的に高荷重がかかることが
ないため、確実にＵボルトの寿命延長が図れ、ひ
いてはパイプに対する保護機能が高められる。

なお、平面形式には他部材を要することなく、
周接対応面を切欠くだけの簡単な構成にて設ける
ことができる。

(ヘ) 考案の実施例 この考案の一実施例を以下図面に基づいて詳述
する。

図面は大径のパイプラインに使用される高荷重
用のＵボルトを示し、第１図に示すように、この
Ｕボルト１は金属材のＵ字形ボルト２と、熱収縮
チユーブ３とから構成され、このＵ字形ボルト２
は対応した半円形を有するＵ字形に屈曲して形成
され、このボルト２の両端部には螺着接続用のオ
ネジ５，５を刻設しており、屈曲部の内周面には
その半円形の周方向を３等分した各位置に熱収縮
チユーブ３…が加熱して一体に外嵌固定される。

上述の熱収縮チユーブ３…を配設すべきＵ字形
ボルト２の各位置には第２図に示すように、パイ
プ４と対応するその周接対応面を切欠いて設けて
いる。なおこの平面部６は切欠き形成によつて平
面部両端に角部が生じないよう面取りをしてなめ
らかにする。また、上述の熱収縮チユーブ３はた
とえば四ふつ化エチレン樹脂等の弾力性を有し、
かつ電気絶縁性を兼備した樹脂材が適している。

このように構成された高荷重用Ｕボルトは、パ
イプ４に対してＵボルト１の平面部６が対応し、
この平面部６を介して熱収縮チユーブ３の接触面
積の大きい平面対接作用によつてパイプ４は常に
一定圧のもとで安定して支持され、高荷重に適し
た支持作用を発揮する。

なお、上述の一実施例においては、熱収縮チユ
ーブを３ケ所に分割して配設したが、これに限ら
ず全周面に、あるいは数ケ所に配設してもよい。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は高
荷重用Ｕボルトを一部断面して示す正面図。第２
図は第１図のＡ−Ａ断面図である。 １……Ｕボルト、２……Ｕ字形ボルト、３……
熱収縮チユーブ、６……平面部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 熱収縮チユーブを被覆したパイプ支持用の高荷
   重用Ｕボルトであつて、 前記熱収縮チユーブを被覆するＵ字形ボルトの
   被覆位置には前記パイプに周接対応すべき当該ボ
   ルトの周接対応面を平面状に切欠いて形成したこ
   とを特徴とする高荷重用Ｕボルト。