JPH01110708A - フェライト焼結体、チップインダクタおよびlc複合部品 - Google Patents

フェライト焼結体、チップインダクタおよびlc複合部品

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JPH01110708A
JPH01110708A JP62289095A JP28909587A JPH01110708A JP H01110708 A JPH01110708 A JP H01110708A JP 62289095 A JP62289095 A JP 62289095A JP 28909587 A JP28909587 A JP 28909587A JP H01110708 A JPH01110708 A JP H01110708A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
■ 発明の背景 技術分野 本発明は、各種磁性材料として用いられるフェライト焼
結体、この焼結体を磁性材料として用いるチップインダ
クタおよび1つのチップ内にコンデンサ部とインダクタ
部とをもつ、LC複合部品に関する。 先行技術とその問題点 各種フェライトが、そのすぐれた磁気特性から各種磁心
材料として用いられている。 そして、このうち特にN
iフェライト、Ni−Znフェライト、Ni−Cu−Z
nフェライト等のNi系フェライトが印刷法やグリーン
シート法等の低温焼結用材料として多用されてきている
。 しかし、フェライト焼結体は機械的強度の点で満足でき
ない。 また、焼結密度を高め機械的強度を大きくする
ためには焼結温度を高くする必要があり、製造費の増大
を招くという問題がある。 一方、フェライトはペースト化して、印刷法やグリーン
シート法により内部に内部導体を形成したのち焼結して
チップインダクタや1つのチップにインダクタ部とコン
デンサ部とをもっLC複合部品として用いられている。 このような場合にも、前記の機械的強度が低い点や焼結
温度を高くせざるをえない点が大きな問題となっている
。 また、これらインダクタでは、インダクタンスやQ値の
周波数特性が不十分であり、例えば200KHzをこえ
る高周波帯域では、インダクタンスやQ値が実質的にゼ
ロになってしまう。 周波数特性を向上させるこためにはインダクタ部に非磁
性セラミックを用いて空芯コイルとすればよいが、この
ものはインダクタンス、Q値とも不十分な特性しか得ら
れない。 また、1つのチップにインダクタ部とコンデンサ部とを
もつLC複合部品では、焼結時、インダクタ部のフェラ
イトとコンデンサ部の8電体材料の収縮率の違いにもと
づき、LC界面の剥離、そり等が発生し、表面実装部品
としての機能を満足することができなくなるという問題
がある。 なお、フェライト焼結体としては、各種磁心、磁気シー
ルド材、電波シールド材、アッテネータ等の用途に用い
られるが、これらの用途においても焼結温度、焼結密度
、機械的強度等の改善と、透磁率損失等の電磁気特性の
周波数特性の改良等が望まれる。 II  発明の目的 本発明の目的は、従来に比較して機械的強度が高く、焼
結温度を低くでき、しかも高周波特性の良好なフェライ
ト焼結体、チップインダクタおよび同時焼成においても
そり、剥離等の生じないLC複合部品を提供することに
ある。 III  発明の開示 このような目的は下記の本発明によって達成される。 すなわち、本発明は、フェライトとホウケイ酸ガラスと
を含有することを特徴とするフェライト焼結体である。 また、第2の発明は、フェライトとホウケイ酸ガラスと
酸化ホウ素とを含有することを特徴とするフェライト焼
結体である。 また、第3の発明は、セラミック磁性層と内部導体層と
を積層したチップインダクタにおいて、セラミック磁性
層がフェライトとホウケイ酸ガラスとを含有することを
特徴とする特許インダクタである。 また、第4の発明は、セラミック磁性層と内部導体層と
を積層したチップインダクタにおいて、セラミック磁性
層がフェライトとホウケイ酸ガラスと酸化ホウ素とを含
有することを特徴とするチップインダクタである。 また、第5の発明は、セラミック誘電体層と電極層とを
積層したコンデンサ部と、フェライト磁性層と内部導体
層とを積層したインダクタ部とを一体化したセラミック
LC複合部品において、セラミック磁性層がフェライト
とホウケイ酸ガラスとを含有することを特徴とするLC
複合部品である。 また、第6の発明は、セラミック誘電体層と電極層とを
積層したコンデンサ部と、セラミック磁性層と電極層と
を積層したインダクタ部とを一体化したセラミックLC
複合部品において、セラミック磁性層がフェライトとホ
ウケイ酸ガラスと酸化ホウ素とを含有することを特徴と
するLC複合部品である。 なお、特開昭58−135133号、 同58−135177号公報には、フェライトに高ケイ
酸ガラスを添加して焼き縮みを小さくする旨の提案がな
されているが、このものでは、当然のことながら焼結密
度や機械的強度が不十分であり、また、高周波特性も向
上しない。 ■ 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。 本発明のフェライト焼結体はフェライトとホウケイ酸ガ
ラスを含有し、さらに好ましくはこれに酸化ホウ素を含
有するものである。 このような本発明のフェライト焼結体は、950℃、特
に900℃以下での低温焼成が可能で、このような温度
でも十分な焼結密度を得ることができ高い機械的強度を
有する。 本発明のフェライト焼結体に用いるフェライトは公知の
スピネル構造を有するソフトフェライトのいずれであっ
てもよいが、一般に、Ni5Cu%Mn、Zn、Feの
うちの1種以上を含有するものが好適に使用される。 このうち、特に高周波用に有効であり、低温焼結が可能
である点では、Niフェライト、N 1−Cuフェライ
ト、Ni−Znフェライト、Ni−Cu−Znフェライ
ト、あるいはこれらにLiを含有するもの等のNi系フ
ェライトが好適である。 Ni系フェライトの場合、Niの含有量は、NiOに換
算して45〜55 m o 11%が好ましく、このN
iの一部をCuおよび/またはZn、あるいはLi等が
40m0λ%程度以下置換してもよい。 この他、Co、Mn等が全体の5wt%程度以下含有さ
れていてもよい。 さらに、Ca、Si%Bi、V、P
b等が1wt%程度以下含有されていてもよい。 本発明のフェライト焼結体は、このようなフェライトに
対して前記のホウケイ酸ガラスを15〜75wt%、よ
り好ましくは25〜35wt%添加する。 ホウケイ酸ガラスの添加量が15wt%未満では本発明
の効果がなく、75wt%をこえると、ガラス成分が多
すぎ、焼結時に敷物等に付着し取扱いにくく、また形状
変化が非常に大きくなり、変形度が大きくなり、加えて
透磁率も悪くなるからである。 用いるホウケイ酸ガラスとしては、通常のホウケイ酸ガ
ラスの他、アルミナホウケイ酸ガラス、アルカリホウケ
イ酸ガラス等種々のものが使用可能である。 ホウケイ酸ガラスを用いることにより、本発明のフェラ
イト焼結体は、チップインダクタやLC複合部品や、各
種磁心等に用いる際に、機械的強度が高く、低損失、高
Q値等の電磁気特性の高周波特性の優れたものとなる。 このような効果は、ホウケイ酸ガラスを用いた時のみに
得られ名効果であり、鉛ガラスや高ケイ酸化ガラスでは
実現しない。 このようなホウケイ酸ガラスは、65〜90wt%の酸
化ケイ素(通常5in2)と8〜30wt%の酸化ホウ
素(通常B203 )とを含有するものである。 このようなホウケイ酸ガラスのうち、特に好適なものは
、75〜90wt%、より好ましくは80〜84wt%
との酸化ケイ素と、8〜20wt%より好ましくは14
〜18wt%の酸化ホウ素とを含有するのである。 このような場合において上記の量範囲に対し酸化ケイ素
が過剰となり、酸化ホウ素が過少となると、線膨張率が
過小となりまた焼結性の低下により焼結密度が低くなる
。 また、酸化ケイ素が過少となり、酸化ホウ素が過剰
となると線膨張率が過大となる。 また、焼結時に、発泡してしまい、焼結密度が低くなり
、さらに寸法も狂ってしまう、そのため比抵抗が高くな
り、Q値が低くなってしまう。 さらに、このような組成では内部導体に対する悪影響が
なく、内部導体の特性劣化がない。 この他、ホウケイ酸ガラス中には5wt%以下の酸化ア
ルミニウム(通常Aj!20s)、5wt%以下のに%
Na% Li等の1価の金属M1の酸化物(通常   
M2’O)の1種以上、5wt%以下の Ba%Ca%
Sr%Zn等の2価の金属M2の酸化物(通常M” O
)の1種以上を含有してもよい。 本発明のフェライト焼結体の別の態様では、このような
フェライト焼結体にさらに酸化ホウ素を含有する。 この場合、本発明のフェライト焼結体は、このようなフ
ェライトに10冑t%以下、特に0.1〜10wt%、
より好ましくは0.5〜10wt%の酸化ホウ素が含有
されることが好ましい。 酸化ホウ素の添加により焼結性が向上し、機械的強度が
向上するが、その含有量が10wt%をこえると耐湿性
の点で不十分となり、保存性、耐久性に欠けるからであ
る。 なお、酸化ホウ素は、通常、フェライトとは粒界を隔て
て通常B20.の形で含有される。 本発明のフェライト焼結体は、基本的には従来公知の方
法によって製造される。 す なわち、例えばNi−C
u−Znフェライトの場合には、所定量のNi01Cu
O1ZnO1Fe20.、等のフェライト原料粉末と前
記のホウケイ酸ガラスの所定量とをボールミル等により
湿式混合する。 用いる粉末の粒径は0.1〜10μm
程度とする。 こうして湿式混合したものを、通常スプレードライヤー
により乾燥し、その後仮焼する。 これを通常は、ボールミルで粉体粒径0.01〜0.1
μm程度の粒径となるまで湿式粉砕し、スプレードライ
ヤーにより乾燥し、公知の方法により各種焼結体とする
。 また、本発明の別の態様では、得られた混合フェライト
粉末に酸化ホウ素粉末を加え、必要に応じバインダーお
よび溶剤を添加して、公知の方法により各種焼結体とす
ればよい。 また、ペースト化して焼結体とするには、得られた混合
フェライト粉末やもしくはこれに酸化ホウ素粉末を加え
、これをエチルセルロース等のバインダーとチルビオネ
ール、ブチルカルピトール等の溶剤中に溶かしてペース
トとすればよい。 これらを適当な形状に成形し、あるいは印刷ないしグリ
ーンシート等としてシート化し、950℃以下、例えば
850〜930℃で焼結する。 焼結時間は通常0.5
〜4時間程度とする。 なお、用いる酸化ホウ素粉末は0.1〜10μm程度の
粒径とする。 ホウケイ酸ガラス、酸化ホウ素を含有させない従来の場
合には、十分な焼結密度を得るために、焼結温度は11
00℃程度とされていたのに比べ、本発明のようにホウ
ケイ酸ガラスを例えば30wt%含有させることにより
、950℃以下と低い温度で、同程度の相対焼結密度を
得ることができる。 また、これに酸化ホウ素を10賃t%以下加えることに
よって、より低温(850〜950℃)でも高い焼結密
度のものが得られ、抗折強度が高くなる等の点でより好
ましい結果を得る。 なお、前記では、ホウケイ酸ガラスとフェライト原料と
の混合フェライト粉末を用いてペースト化し、あるいは
これに酸化ケイ素粉末を加えたものをペースト化して焼
成することによってスピネルフェライトとガラス等との
混合物を得ているが、フェライト粉末とガラス粉末およ
び酸化ホウ素粉末とをペースト化する際に添加しても良
い。 このようにして作成されるフェライト焼結体は、低温焼
成が可能で周波数特性等の点ですぐれた電磁気特性を有
し、また高い機械的強度を持ち、各種電子部品の磁心や
チップインダクタ用絶縁磁性体等や、磁気ないし電磁波
シールド材、アッテネータ等に好適に用いることができ
る。 また、加工性にもすぐれている。 なお、シールド材等の用途において、焼結体を用いる他
、これを粉砕して、これをバインダーと混合して用いて
もよい。 第1図に本発明のチップインダクタの1例が示される。 本発明のチップインダクタ1は、第1図に示されるよう
に従来公知の構造をもち、スパイラル状等の所定のパタ
ーンに形成した内部導体層2とフェライト磁性層3とを
交互に積層して、フェライト磁性体中に所定巻形状およ
び巻数の内部導体を形成し、内部導体層2の両端部を外
部電極41.45に接続したものであり、従来公知の方
法で作製される。 このチップインダクタ1のフェライト磁性層用ペースト
は、上記したフェライト焼結体用ペーストと同様にして
作製することができる。” このフェライト磁性層用ペーストと、AgあるいはAg
−Pd等の内部導体用ペーストとを、例えばPET等の
基板上に各所定パターンをもつように交互に印刷または
グリーンシート等により積層し、950℃以下、好まし
くは850〜930℃で、0.5〜4時間焼結を行い、
本発明のチップインダクタ1を得ることができる。 このようにして作製される本発明のチップインダクタ1
は、フェライト磁性層にホウケイ酸ガラス、もしくはこ
れに酸化ホウ素を含み焼結性を高めているので高い機械
的強度を持っている。 また、同じ焼結密度を得るのに
必要な焼結温度は、従来の場合に比べて低くてよい。 さらに、電磁気特性等の高周波特性の点でも優れた特性
を有する。 なお、フェライト磁性層3の積層数は目的に応じて選定
すればよいが、通常は、1〜20層とする。 −層当り
の厚さも目的に応じ適当に選定すればよいが、通常は1
0〜30μm程度とする。 また、内部導体2は例えば
Ag。 Ag−Pd等の金属から形成し、通常その厚さは10〜
25μm程度とする。 また、外部電極4は、同様にAg、Ag−Pd等の金属
から形成することができ、その厚さは通常50〜500
μm程度とする。 第2図に本発明のLC複合部品の一例が示される。 本発明のLC複合部品5は、インダクタ部6とコンデン
サ部7とを一体化したものである。 インダクタ部6は、所定のパターンに形成した内部導体
65を互いに導通するように介在させながら、フェライ
ト磁性層61を積層したものである。 また、このイン
ダクタ部6に積層一体止されるコンデンサ部7は、内部
電極75とセラミックの誘電体層71とを、交互に積層
したものである。 第2図に示される例では、インダクタ部6およびコンデ
ンサ部7は、それぞれ複数のしおよびCを有し、これら
から所定のLC回路が構成されるように所定の外部電極
8を設けている。 本発明のLC複合部品5の、インダクタ部6は、前述の
第1図に示されるチップインダクタ1と同様のものであ
り、低温焼成が可能で、周波数特性、機械的強度に優れ
たものであり、しかも、フェライト磁性層にホウケイ酸
ガラスを添加し、その含有量を調節することによって、
その収縮率の調節ができるので、インダクタ部6の収縮
率とコンデンサ部7の収縮率とをほぼ一致させ、焼成時
のインダクタ、コンデンサ両部界面でのそり、!IIM
等の発生を回避するものである。 すなわち、通常前述のようなNi系フェライトの線膨張
率は90X10−’〜115X10−’deg−’であ
るが、これにホウケイ酸ガラスを17〜75wt%添加
することにより、線膨張率を90 X 10””〜70
 x 10−’deg−’ とすることができる。 こ
れは後述のコンデンサ部7の誘電体層71に用いるTi
O2系の誘電材料の線膨張率75 x 10−’ 〜8
5 X 10−’deg−’とほぼ一致するものである
。 また、収縮率も15〜20%程度となり、これもTiO
2系の誘電材料の15〜18%とほぼ同等となる。 また、インダクタ部6に酸化ホウ素を好ましくは10w
t%以下含有させることにより、インダクタ部6の焼結
密度が大きくなり、高い機械的強度のLC複合部品5が
得られる。 コンデンサ部7の誘電体層71を構成する材質としては
種々の誘電材料を用いてよいが、TiO□を主成分とす
るTiO2系が好ましい。 Tie□系としてはN iO%Cu O%M n 30
4 、A 11203 、M gOs S s 02等
を、総計10moj1%程度以下含有するものが、誘電
体損失および線膨張率の変化等の点で好ましい。 なお、Tie、系の誘電体層71の収縮率は15〜18
%程度である。 そして、上記のフェライトにホウケイ
酸ガラスを添加することにより、その収縮率をこれと同
等なものとすることができる。 コンデンサ部7の誘電体層71の積層数は目的に応じて
定めればよいが、通常は1〜10程度とする。 −層当
りの厚さは通常50〜150μm程度とする。  また
、コンデンサ部の内部電極75は、Ag、Ag−Pd等
の金属から形成すればよく、その厚さは、通常5〜15
μm程度とされる。 なお、磁性層61の積層数は目的に応じて選定すわばよ
いが、通常は、1〜2ONとするい一層当りの厚さも目
的に応じ適当に選定すればよいが、通常は10〜30μ
m程度とする。 また、内部導体65は例えばAig、Ag−Pd等の金
属から形成し、通常その厚さは10〜30μmと程度と
する。 また、外部電極8は、上記と同様にAg−Pd等の金属
から形成することができ、その厚さは通常50〜500
μm程度とする。 本発明のLC複合部品は、従来公知の印刷法やグリーン
シートによって製造される。 すなわち、セラミック磁性層、誘電体層および内部電極
、導体のペーストを用意し、これらを印刷法やグリーン
シートにより、例えばPET等の基板上に一層ごとに積
層していくものである。 この場合コンデンサ部7の誘電体層71および内部電極
75や、インダクタ部6の内部導体65や外部電極8の
ペーストはバインダー、溶剤を用いて作製すればよい。 これら各ペーストを用い、印刷法やグリーンシートによ
りコンデンサ部、インダクタ部とを積層して形成した後
、所定形状に切断し基板から積層品を剥離して、950
を以下、例えば850〜930℃で焼成する。 焼成時
間は0.5〜4時間時間上する。 焼成後、Agペーストを焼きつけて外部電極とする。 なお、このようにして製造されるLC複合部品の大きさ
等は、目的に応じ選定すればよい。 ■ 発明の具体的作用効果 本発明のフェライト焼結体は、ホウケイ酸ガラスを含有
する。 そのため950℃以下の低温焼成でも十分な焼
結密度が得られ、機械的強度が高い。 しかも加工性に
優れ、また、電磁気特性の高周波特性にも優れる。 また、本発明のチップインダクタは、磁性層として前記
のフェライト焼結体を用いるため、低温焼成が可能で、
機械的強度が高く、しかも電磁気特性の高周波特性に優
れる。 また、本発明のLC複合部品は、インダクタ部として前
記のチップインダクタを用いるため、低温焼成が可能で
、機械的強度が高く、しかも電磁気特性の高周波特性に
優れる。 また、インダクタ部とコンデンサ部との焼結時収縮率を
、添加する酸化ホウ素の量の調節により近似させること
ができ、従って焼結時収縮率の違いにもとづく、両部界
面でのそり、剥離の発生を回避することができる。 従
って、そり、剥離等のために、部品を表面実装できない
という問題もなくなる。 ■ 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を挙げて、本発明をさらに
詳細に説明する。 実施例I Ni系フェライトにホウケイ酸ガラスとあるいはこれに
B20.とを添加することによって、本発明のフェライ
ト焼結体用のペーストを作製した。 用いたNi系フェライト原料は、粒径 0.1〜1.0μm程度のNip、およびFe203の
粉体で、NiO換算で52mou%、Fe2O,換算で
48moIL%の組成となるように配合した。 このフェライト原料と、平均粒径5μm、Si0.80
.3wt%、B2O317,5wt%、K2O2,2w
t%の組成のポウケイ酸ガラス(ガラスI)粉末とをボ
ールミルを用いて湿式混合した。 次いで、この湿式混合物をスプレードライヤーにより乾
燥し、850℃にて仮焼し、顆粒とし、これをボールミ
ルにて粉砕したのちスプレードライヤーで乾燥し、平均
粒径0.1μmの粉体とした。 得られた粉体とあるいはこれに平均粒径5.0μmの 
B2O3粉体な加えたものを、所定量のエチルセルロー
スとともにチルビオネール中に溶解し、ヘンシェルミキ
サーで混合しフェライト焼結体ペーストを作製した。 このペーストを印刷法にてPET基板上に印刷し、次い
で基板から積層品を剥離して900℃で2時間焼成し、
3.OX3.0XI5.00mmの棒状の試料を得た。 得られた試料の相対焼結密度(焼結密度/理論密度)、
線膨張率および収縮率を表1に示す。 なお、表1には
下記の比較ガラスを用いた結果も併記する。 比較ガラスII (高ケイ酸ガラス) 95wt%SiO25wt%Na2O 比較ガラスm (鉛ガラス) 42wt%Sin、−52wt%pbo−5,5wt%
AfL203−0. 5wt%B2O3ガラス■(ホウ
ケイ酸ガラス) 70wt%S i 02−25.0wt%B2035w
t%Na2O さらに、従来材としてFe2O345,5moJ2%、
NiO44moJ:L%、CuO8mo1%、ZnO2
moft%、Co。 O,6moJZ%の組成を有するものを用いた結果も併
記する(サンプルNo、10)。 なお、サンプルNo、1は、前記のフェライトのみのも
のである。 表1に示される結果より、本発明のサンプルNo、2〜
6は低温での焼成でも、十分な焼結密度が得られ、機械
的強度に優れることがわかる。  また、収縮率も16
.5〜23.2%と大きくすることができる。 これは、TiO2系の誘電材料の収縮率15〜18%と
ほぼ同等であり、LC複合部品として用いた際、ソリや
剥蔑、クラックのない良好なものが得られる。 このこ
とは実施例3にてより詳しく実証する。 なお、サンプルNo、2とNo、10の焼成温度と相対
焼結密度との関係を表2に示す。 表          2 また、サンプルNo、2および8につき、それぞれコア
を作成し、磁気損失の周波数特性を測定したところ、5
00MG以上では、サンプルNo、8の磁気損失はサン
プルNo、2の2倍以上であった。 実施例2 次に、前記サンプルN082.4.7.8.9.10の
フェライト焼結体用ペーストを磁性層として用い、また
、内部導体層としてAgペーストとを用い、印刷積層法
によって3.2mmX2.5mmX1.Ommの第1図
に示されるチップインダクタを作製した。 各フェライト層の厚さは40μm2導電体の厚さは20
μm1その線巾は300μm、コイルは長径2.5mm
、短径1.3mmの楕円形とし2.5タ一ン積層した。  外部電極はAg−Pd−ペーストで構成した。  ま
た、焼成温度は870℃で2時間とした。 このようにして得られたチップインダクタの各周波数で
のQ値およびインダクタンスを測定した。 結果を表3に示す。 なお、磁性層として、Fe2 03  46no1%、
ZnO44mo1%、CuO10m0℃%の組成に、C
oo、MnOを各fat%加えた非磁性材を用いた空芯
コイルのものも併記する。 表3に示される結果より、本発明のサンプルは比較サン
プルに比べて優れた周波数特性を有することがわかる。 また、磁性層に比較ガラスIIとして高ケイ酸ガラスを
加えたものは、他のサンプルに比べて強度が低かった。 また、磁性層に比較ガラスmとして鉛ガラスを加えたサ
ンプルNo、8では、鉛が内部導体層の銀を拡散させて
しまい、電極が消失したり、断線が発生して、測定不能
であった。 また、同様の実験をフェライト原料を他の種々のNi−
Znフェライトに変え、あるいはガラス材質を他の種々
のホウケイ酸ガラスに変え、その含有量を30wt%と
したものでも行なったが、すべて同様の結果を得た。 さらに、フェライト原料をNi−Cuフェライトにホウ
ケイ酸ガラスを25wt%含有させたもの、Ni−Cu
−Znフェライトにホウケイ酸ガラス28wt%含有さ
たものNi−Cu−Zn−Liフェライトにホウケイ酸
ガラス23wt%含有させたものでも同様の結果を得た
。 実施例3 Ni系フェライトに全体の10〜80wt%となるよう
にホウケイ酸ガラスを添加することによって、本発明の
LC複合部品の磁性層用ペーストを作製した。 用いたNi系フェライト原料は、粒径 0.1〜1.0.um程度のNi01COoおよびFe
2O3の粉体で、NiO換算で52mo!1%、Fe2
O3換算で48mo41%であり、これにCooが0.
4wt%含有される組成となるように配合した。 このフェライト原料と、平均粒径5μm、5i0282
.0wt%、B2O316,0wt%、AIL203 
 0.3wt%、K2O1,7wt%の組成のホウケイ
酸ガラス粉末とをボールミルを用いて湿式混合した。 次いで、この湿式混合物をスプレードライヤーにより乾
燥し、800℃にて仮焼し、顆粒とし、これをボールミ
ルにて粉砕したのちスプレードライヤーで乾燥し、平均
粒径0.1μmの粉体とした。 次いで、この粉体を所定量のエチルセルロースとともに
チルビオネール中に溶解し、ヘンシェルミキサーで混合
しインダクタ部セラミック磁性層のペーストを作製した
。 このペーストを印刷法にてPET基板上に印刷し、次い
で基板から積層品を剥離して870℃で、2時間焼成し
、3.OX3.0X15.00mmの棒状の試料を得た
。 得られた試料の線膨張率を表4に示す。 なお、表4に
は前記の比較ガラスII、IIIおよびガラス■を用い
た結果も併記する。 表   4 ガラス    添加量    線膨張率(wt%)  
  (x 10−’deg−’)なしくNiFe204
)      0     115ホウケイ酸ガラス 
 to      104ホウケイ酸ガラス  20 
    96ホウケイ酸ガラス  30      8
2    (ホウケイ酸ガラス  40     74
ホウケイ酸ガラス  50     65ホウケイ酸ガ
ラス  60     62ホウケイ酸ガラス  70
     48ホウケイ酸ガラス  80     4
3比較ガラスII     25      92比較
ガラスIII     40      88ガラスm
V       50      96Si02   
   20      85Ti02系    085 次に、上記試料にて収縮率を算出した。 結果を表5に
示す。 表   5 ガラス    ガラス添加量  収縮率(wt%)  
       (%) なしくNiFe204)0    16. 5ホウケイ
酸ガラス   30    14.5比較ガラスII 
     25     8.0比較ガラスIII  
    40    17.1ガラスIV      
  50    20.3Sin2      20 
    0.5Tie2系    0  16.7 なお、表4、表5には下記のコンデンサ部のTiO2系
の誘電体層の値を併記する。 これらの結果から本発明のホウケイ酸ガラスによれば、
線膨張率および収縮率をTiO2系の誘電体層とほぼ等
しくすることができることがわかる。 さらに、下記衣6に100MHzでの初透磁率μiを示
す。 表   6 ホウケイ酸ガラス   30     2.5表6に示
される結果から、本発明によればμiが低下して、磁性
層としての高周波側の周波数特性が改善されることがわ
かる。 次に、Ti0291wt%、Ni0% Cub。 Mn3O4各3wt%の組成で、平均粒径0. 1〜1
.0μmの粉体な用い、上記の磁性層用のペーストと同
様のバインダーと溶剤を用いてコンデンサ部の誘電体層
のペーストを作製した。 ホウケイ酸ガラス30wt%添加の磁性層用ペーストと
、上記の誘電体層用ペーストと、内部電極および導体用
のAgペーストとを印刷法により積層した。 インダク
タ部−層当りの厚さは408m1積層数は10、コンデ
ンサ部−層当りの厚さは100μm1積層数は2とした
。 また、内部電極および導体の厚さは20μmとした
。 印刷積層後、870℃、2時間、焼成を行なった。 その後、徐冷して4つのLと3つのCを有する100M
Hz以上のバイパスフィルター回路の4.5mmx3.
2mmx1.5mmのLC複合部品を得た。 得られたLC複合部品のコンデンサ、インダクタ両部界
面には、そり、剥離あるいはクラックの発生等は一切認
められなかった。 また、内部導体の特性劣化も生じな
かった。 また、使用周波帯域が無添加のものが100
〜500MHzの帯域を通過させていたのに対し、本発
明の部品は高域端が500MHz程度高周波側に伸び、
100MHz 〜IGHzの帯域を通過させることがで
きた。 これに対し、上記比較ガラスII、ガラス■およびS 
i O,を用いたサンプルでは、そりや剥離やクラック
が発生した。 また、比較ガラスH1では、内部導体の特性劣化が生じ
た。 表7には、各サンプルのそり、剥離およびクラックの発
生を顕微鏡で観察し、サンプル100個中の不良品個数
を調べた結果を示す。 また、40℃、相対湿度85〜90%にて1000時間
保存後の内部導体の抵抗を測定し、初期の抵抗値から1
0%以上に変化したサンプル個数をサンプル100個あ
たりの個数として表7に併記する。 表   7 ガラス     添加量   不良個数   抵抗劣化
(wt%)   (個/100個)   (個/100
個)なしくNiFe204)0     87    
   0ホウケイ酸ガラス   30     0  
    0比較ガラスII      25     
58       5比較ガラスIII      4
2     9’8      86ガラスrV   
     60     62      36SiO
z         20    100      
 □実施例4 実施例3と同様にして、同組成のフェライト原料とホウ
ケイ酸ガラスの混合物粉体を作成した。 得られた粉体と平均粒径5.0μmの 8203粉体とを、所定量のエチルセルロースとともに
チルビオネール中に溶解し、ヘンシェルミキサーで混合
しインダクタ部セラミック磁性層のペーストを作製した
。 このペーストを印刷法にてPET基板上に印刷し、次い
で基板から積層品を剥離して870℃で2時間焼成し、
3.OX3.0X15.00mmの棒状の試料を得た。 得られた試料の線膨張率および収縮率を表8、表9に示
す。 なお、表8には下記の比較ガラスII 、 II
Iおよびガラス■を用いた結果も併記する。 表   8 ガラス    添加量    線膨張率(wt%)  
  (x 10−’deg−’)なしくNiFe204
)     0     115ホウケイ酸ガラス  
10     104ホウケイ酸ガラス  20   
  96ホウケイ酸ガラス  30     82ホウ
ケイ酸ガラス  40     74ホウケイ酸ガラス
  50     65ホウケイ酸ガラス  60  
   62ホウケイ酸ガラス  70     48ホ
ウケイ酸ガラス  80      43比較ガラスI
I     25      92比較ガラスIII 
    40      88ガラスmV      
 50      96Si02      20  
    85TiO□系    085 次に、上記試料にて収縮率を算出した。 結果を表9に
示す。 表   9 ガラス    ガラス添加量  収縮率(wt%)  
       (%) なし          0    16.5ホウケイ
酸ガラス   30    14.5比較ガラスII 
     25     8.0比較ガラスIII  
    40    17.1ガラスIV      
  50    20.3Stow        2
0     0.5Ti02系    0   1B、
7 なお、表8、表9には下記のコンデンサ部のTiO2系
の誘電体層の値を併記する。 これらの結果から本発明のホウケイ酸ガラスによれば、
線膨張率および収縮率をTiO2系の誘電体層とほぼ等
しくすることができることがわかる。 次に、上記試料にて下記表3に示されるように820.
の添加量を変え、抗折強度を測定した。 結果を表10に示す。 表   10 ガラス    ガラス添加量  B2O3添加量  抗
折強度(wt%)       (wt%)    (
Kgf/mm2)な  し             
 OO8,7ホウケイ酸ガラス   30     0
      3.5ホウケイ酸ガラス   30   
  0. 5    6. 1ホウケイ酸ガラス   
30     1      7.5ホウケイ酸ガラス
   30     1. 5    8.9ホウケイ
酸ガラス   30     2     10.0ホ
ウケイ酸ガラス   30     3     10
.3ホウケイ酸ガラス   30     4    
 10.0ホウケイ酸ガラス   30     6 
     9. 7ホウケイ酸ガラス   30   
  8      8.5ホウケイ酸ガラス   30
    10      8.0ホウケイ酸ガラス  
 30    15      7.5表10に示され
る結果から、B203による機械的強度の向上が明らか
である。 なお、添加量15wt%のものは、耐湿性が不十分であ
った。 さらに、下記表11に100MHzでの初透磁率μiを
示す。 表     11 (wt%)   (wt%)    μiな   し 
       OO13,1ホウケイ酸 ガラス  30    2     2.5表11に示
される結果から、本発明によればμiが低下して、磁性
層としての高周波側の周波数特性が改善されることがわ
かる。 次に比較例3と同様にしてLC複合部品を得た。 得られたLC複合部品のコンデンサ、インダクタ両部界
面には、そり、剥離あるいはクラックの発生等は一切認
められなかった。 また、内部導体の特性劣化も生じな
かった。 また、使用周波帯域が無添加のものに比較し
て、500M)Iz程度高周波側に伸びた。 これに対し、上記比較ガラスII、ガラス■および5i
02を用いたサンプルでは、そりや剥離やクラックが発
生した。 また、比較ガラスIIIでは、内部導体の特性劣化が生
じた。 表12には、各サンプルのサンプル100個中のそり、
剥離およびクラックの発生個数を不良品個数として示す
。 また、40℃、相対湿度85〜90%にて1000
時間保存後の内部導体の抵抗を測定し、初期の抵抗値か
ら10%以上に変化したサンプル個数をサンプル100
個あたりの個数として表12に併記する。 表     12 ガラス    ガラス添加量 B20.添加量 不良個
数  特性劣化(wt%)     (wt%)  (
個/100個) (個7100個)なし       
  0   0    8フ    0ホウケイ酸ガラ
ス  30    0      0    0ホウケ
イ酸ガラス  30    2      0    
0ホウケイ酸ガラス  30    4      0
    0ホウケイ酸ガラス  30   15   
   0    2比較ガラス!1    25   
 −     56    5比較ガラスIII   
  42    −     98   86ガラスI
V       60    −     62   
36St(h       20         1
00    −以上より本発明の効果は明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のチップインダクタの実施例を一部切
欠いて示す正面図である。 第2図は、本発明のLC複合部品の実施例を一部切欠い
て示す斜視図である。 符号の説明 1・・・・チップインダクタ、 2・・・・内部導体、 3・・・・フェライト磁性層、 41.45・・・・外部電極、 5・・・・LC複合部品、 6・・・・インダクタ部、 61・・・・フェライト磁性層、 65・・・・内部導体、 711争コンデンサ部、 71・・・・誘電体層、 75・・・・内部電極、 8・・・・外部電極 特許出願人 ティーデイ−ケイ株式会社手続ネ甫正書(
自発) 1.事件の表示 昭和62年特許願第289095号 2、発明の名称 3、補正をする者 事件との関係   特許出願人 名  称  ティーデイ−ケイ株式会社4、代理人 住  所  〒113 東京都文京区湯島3丁目23番1号 天神弥栄興産ビル3階 ′F1839−0367  Fax、 839−032
7明細書の全文 明     細     書 1、発明の名称 フェライト焼結体、チップインダクタ およびLC複合部品 2、特許請求の範囲 (1)フェライトとホウケイ酸ガラスとを誉有し、ホウ
ケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt%であることを
特徴とするフェライト焼結体。 (2)ホウケイ酸ガラスは、65〜90wt%の酸化ケ
イ素と8〜30wt%の酸化ホウ素とを含有する特許請
求の範囲第1項に記載のフェライト焼結体。 (3)ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸化ケ
イ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許請
求の範囲第2項に記載のフェライト焼結体。 (4)フェライトがNi系フェライトである特許請求の
範囲第1項ないし第3項のいずれかに。 記載のフェライト焼結体。 (5)フェライトとホウケイ酸ガラスと酸化ホウ素とを
含有することを特徴とするフェライト焼結体。 (6)酸化ホウ素の含有量が10wt%以下である特許
請求の範囲第5項に記載のフェライト焼結体。 (7)ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt%で
ある特許請求の範囲第5項または第6項に記載のフェラ
イト焼結体。 (8)ホウケイ酸ガラスは65〜90wt%の酸化ケイ
素と8〜30wt%の酸化ホウ素とを含有する特許請求
の範囲第5項ないし第7項のいずれかに記載のフェライ
ト焼結体。 (9)ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸化ケ
イ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許請
求の範囲第8項に記載のフェライト焼結体。 (10)フェライトがNi系フェライトである特許請求
の範囲第5項ないし第9項のいずれかに記載のフェライ
ト焼結体。 (11)セラミック磁性層と内部導体層とを積層したチ
ップインダクタにおいて、セラミック磁性層がフェライ
トとホウケイ酸ガラスとを含有することを特徴とするチ
ップインダクタ。 (12)ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt%
である特許請求の範囲第11項に記載のチップインダク
タ。 (13)ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸化
ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許
請求の範囲第11項または第12項に記載のチップイン
ダクタ。 (14)フェライトがNi系フェライトである特許請求
の範囲第11項ないし第13項のいずれかに記載のチッ
プインダクタ。 (15)セラミック磁性層と内部導体層とを積層したチ
ップインダクタにおいて、セラミック磁性層がフェライ
トとホウケイ酸ガラスと酸化ホウ素とを含有することを
特徴とするチップインダクタ。 (16)酸化ホウ素の含有量が10wt%以下である特
許請求の範囲第15項に記載のチップインダクタ。 (17)ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt%
である特許請求の範囲第15項または16項に記載のチ
ップインダクタ。 (18)ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸化
ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許
請求の範囲第15項ないし第17項のいずれかに記載の
チップインダクタ。 (19)フェライトがNi系フェライトである特許請求
の範囲第15項ないし第18項のいずれかに記載のチッ
プインダクタ。 (20)セラミック誘電体層と電極層とを積層したコン
デンサ部と、フェライト磁性層と内部導体層とを積層し
たインダクタ部とを一体化したセラミックLC複合部品
において、セラミック磁性層がフェライトとホウケイ酸
ガラスとを含有することを特徴とするLC複合部品。 (21)ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt%
である特許請求の範囲第20項に記載のLC複合部品。 (22)ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸化
ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許
請求の範囲第20項または第21項に記載のLC複合部
品。 (23)フェライトがNi系フェライトである特許請求
の範囲第20項ないし第22項のいずれかに記載のLC
複合部品。 (24)誘電体層がT i Oを系である特許請求の範
囲第20項ないし第23項のいずれかに記載のLC複合
部品。 (25)コンデンサ部とインダクタ部とが同時−焼成し
て一体化されている特許請求の範囲第20項ないし第2
4項のいずれかに記載のLC複合部品。 (26)セラミック誘電体層と電極層とを積層したコン
デンサ部と、セラミック磁性層と内部導体層とを積層し
たインダクタ部とを一体化したセラミックLC複合部品
において、セラミック磁性層がフェライトとホウケイ酸
ガラスと酸化ホウ素とを含有することを特徴とするLC
複合部品。 (27)酸化ホウ素の含有量が10wt%以下である特
許請求の範囲第26項に記載のLC複合部品。 (28)ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75 w’
t%である特許請求の範囲第26項または第27項に記
載のLC複合部品。 (29)ホウケイ酸ガラスが75〜90wt%の酸化ケ
イ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許請
求の範囲第26項ないし第28項のいずれかに記載のL
C複合部品。 (30)フェライトがNi系フェライトである特許請求
の範囲第26項ないし第29項のいずれかに記載のLC
複合部品。 (31)誘電体層がT i Om系である特許請求の範
囲第26項ないし第30項のいずれかに記載のLC複合
部品。 (32)コンデンサ部とインダクタ部とが同時焼成して
一体化されている特許請求の範囲第26項ないし第31
項のいずれかに記載のLC複合部品。 3、発明の詳細な説明 ■ 発明の背景 技術分野 本発明は、各種磁性材料として用いられるフェライト焼
結体、この焼結体を磁性材料として用いるチップインダ
クタおよび1つのチップ内にコンデンサ部とインダクタ
部とをもつ、LC複合部品に関する。 先行技術とその問題点 各種フェライトが、そのすぐれた磁気特性から各種磁心
材料として用いられている。 そして、このうち特にN
iフェライト、Ni−Znフェライト、Ni−Cu−Z
nフェライト等のNi系フェライトが印刷法やグリーン
シート法等の低温焼結用材料として多用されてきている
。 しかし、フェライト焼結体は機械的強度の点で満足でき
ない。 また、焼結密度を高め機械的強度を太き(する
ためには焼結温度を高(する必要があり、製造費の増大
を招くという問題がある。 一方、フェライトはペースト化して、印刷法やグリーン
シート法により内部に内部導体を形成したのち焼結して
チップインダクタや1つのチップにインダクタ部とコン
デンサ部とをもつLC複合部品として用いられている。 このような場合にも、前記の機械的強度が低い点や焼結
温度を高くせざるをえない点が大きな問題となっている
。 また、これらインダクタでは、インダクタンスやQ値の
周波数特性が不十分であり、例えば200KHzをこえ
る高周波帯域では、インダクタンスやQ値が実質的にゼ
ロになってしまう。 周波数特性を向上させるこためにはインダクタ部に非磁
性セラミックを用いて空芯コイルとすればよいが、この
ものはインダクタンス、Q値とも不十分な特性しか得ら
れない。 また、1つのチップにインダクタ部とコンデンサ部とを
もつLC複合部品では、焼結時、インダクタ部のフェラ
イトとコンデンサ部の誘電体材料の収縮率の違いにもと
づき、LC界面の剥離、そり等が発生し、また線膨張率
の違いにもとづきクラックが発生し表面実装部品として
の機能を満足することができなくなるという問題がある
。 なお、フェライト焼結体としては、各種磁心、磁気シー
ルド材、電波シールド材、アッテネータ等の用途に用い
られるが、これらの用途においても焼結温度、焼結密度
、機械的強度等の改善と、透磁率損失等の電磁気特性の
周波数特性の改良等が望まれる。 ■ 発明の目的 本発明の目的は、従来に比較して機械的強度が高く、焼
結温度を低くでき、しかも高周波特性の良好なフェライ
ト焼結体、チップインダクタおよび同時焼成においても
そり、剥離等の生じないLC複合部品を提供することに
ある。 ■ 発明の開示 このような目的は下記の本発明によって達成される。 すなわち、本発明は、フェライトとホウケイ酸ガラスと
を含有し、ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt
%であることを特徴とするフェライト焼結体である。 また、第2の発明は、フェライトとホウケイ酸ガラスと
酸化ホウ素とを含有することを特徴とするフェライト焼
結体である。 また、第3の発明は、セラミック磁性層と内部導体層と
を積層したチップインダクタにおいて、セラミック磁性
層がフェライトとホウケイ酸ガラスとを含有することを
特徴とするチップインダクタである。 また、第4の発明は、セラミック磁性層と内部導体層と
を積層したチップインダクタにおいて、セラミック磁性
層がフェライトとホウケイ酸ガラスと酸化ホウ素とを含
有することを特徴とするチップインダクタである。 また、第5の発明は、セラミック誘電体層と電極層とを
積層したコンデンサ部と、フェライト磁性層と内部導体
層とを積層したインダクタ部とを一体化したセラミック
LC複合部品において、セラミック磁性層がフェライト
とホウケイ酸ガラスとを含有することを特徴とするLC
複合部品である。 また、第6の発明は、セラミック誘電体層と電極層とを
積層したコンデンサ部と、セラミック磁性層と内部導体
層とを積層したインダクタ部とを一体化したセラミック
LC複合部品において、セラミック磁性層がフェライト
とホウケイ酸ガラスと酸化ホウ素とを含有することな特
徴とするLC複合部品である。 なお、特開昭58−135133号、 同58−135606号、同58−135607号、同
58−135608号、同58−135609号公報に
は、フェライトにガラスを添加して焼き縮みを小さくす
る旨の提案がなされているが、このものでは、当然のこ
とながら焼結密度や機械的強度が不十分である。 これ
は、これら公報では、ガラスと称するのみで、どのよう
な組成のガラスを用いるかについて開示がなく、本発明
のようなホウケイ酸ガラスを用いていないからであると
考えられる。 また、特開昭51−151331号公報および米国特許
第4540500号明細書には、リチウムホウケイ酸ガ
ラスを5%以下添加したフェライトが開示されている。  しかし、このものは、ガラス量が少なく、本発明の効
果は実現しない。 さらに、特開昭59−90915号公報には、チップ部
品において、導電層と絶縁層との間にガラス中間層を設
ける旨が開示されるが、このものは本発明のようにガラ
スを層中に混合するのではなく、ガラスを別層として設
層するので、例えばインダクタを形成する場合、Q値が
低下する、膨張率の制御ができない等の欠点をもつ。 IV  発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。 本発明のフェライト焼結体はフェライトとホウケイ酸ガ
ラスを含有し、さらに好ましくはこれに酸化ホウ素を含
有するものである。 このような本発明のフェライト焼結体は、950℃、特
に900℃以下での低温焼成が可能で、このような温度
でも十分な焼結密度を得ることができ高い機械的強度を
有する。 本発明のフェライト焼結体に用いるフェライトは公知の
スピネル構造を有するソフトフェライトのいずれであっ
てもよいが、一般に、N1、Cu、Mn、Zn、Feの
うちの1種以上を含有するものが好適に使用される。 このうち、特に高周波用に有効であり、低温焼結が可能
である点では、Niフェライト、N 1−Cuフェライ
ト、N 1−Znフェライト、NL−Cu−Znフェラ
イト、あるいはこれらにLiを含有するもの等のNi系
フェライトが好適である。 Ni系フェライトの場合、Niの含有量は、NiOに換
算して45〜55m0I2%が好ましく、このNiの一
部をCuおよび/またはZn、あるいはLi等が40m
o1%程度以下置換してもよい。 この他、Co、Mn等が全体の5wt%程度以下含有さ
れていてもよい。 さらに、Ca、Si、Bi、v、P
b等が1wt%程度以下含有されていてもよい。 本発明のフェライト焼結体は、このようなフェライトに
対して前記のホウケイ酸ガラスを15〜75wt%、よ
り好ましくは25〜35wt%添加する。 ホウケイ酸ガラスの添加量が15wt%未満では本発明
の効果がな(,75wt%をこえると、ガラス成分が多
すぎ、焼結時に敷物等に付着し取扱いにく(、また形状
変化が非常に大きくなり、変形度が太き(なり、加えて
透磁率も悪くなるからである。 用いるホウケイ酸ガラスとしては、通常のホウケイ酸ガ
ラスの他、アルミナホウケイ酸ガラス、アルカリホウケ
イ酸ガラス等種々のものが使用可能である。 ホウケイ酸ガラスを用いることにより、本発明のフェラ
イト焼結体は、チップインダクタやLC複合部品や、各
種磁心等に用いる際に、機械的強度が高く、低損失、高
Q値等の電磁気特性の高周波特性の優れたものとなる。 このような効果は、ホウケイ酸ガラスを用いた時のみに
得られる効果であり、鉛ガラスや高ケイ酸化ガラスでは
実現しない。 このようなホウケイ酸ガラスは、65〜90wt%の酸
化ケイ素(通常5iO=)と8〜30wt%の酸化ホウ
素(通常B、O,)とを含有するものである。 このようなホウケイ酸ガラスのうち、特に好適なものは
、75〜90wt%、より好ましくは80〜84wt%
との酸化ケイ素と、8〜20wt%より好ましくは14
〜18wt%の酸化ホウ素とを含有するのである。 このような場合において上記の量範囲に対し酸化ケイ素
が過剰となり、酸化ホウ素が過少となると、線膨張率が
過小となりまた焼結性の低下により焼結密度が低(なる
。 また、酸化ケイ素が過少となり、酸化ホウ素が過剰
となると線膨張率が過大となる。 また、焼結時に、発泡してしまい、焼結密度が低くなり
、さらに寸法も狂ってしまう、そのため比抵抗が高くな
り、Q値が低(なってしまう。 さらに、このような組成では内部導体に対する悪影響が
なく、内部導体の特性劣化がない。 この他、ホウケイ酸ガラス中には5 w t%以下の酸
化アルミニウム(通常A℃−03)、5wt%以下のに
、Na、Li等の1価の金属M1の酸化物(通常 M1
□0)の1種以上、5wt%以下のBa、Ca%Sr、
Zn等の2価の金属M2の酸化物(通常M20)の1種
以上を含有してもよい。 本発明のフェライト焼結体の別の態様では、このような
フェライト焼結体に加え、さらに酸化ホウ素を含有する
。   ゛ この場合、本発明のフェライト焼結体は、このようなフ
ェライトに10wt%以下、特に0.1〜10wt%、
より好ましくは0.5〜10wt%の酸化ホウ素が含有
されることが好ましい。 酸化ホウ素の添加により焼結性が向上し、機械的強度が
向上するが、その含有量が10wt%をこえると耐湿性
の点で不十分となり、保存性、耐久性に欠けるからであ
る。 なお、酸化ホウ素は、通常、フェライトとは粒界を隔て
て焼成過程でホウケイ酸ガラスに固溶する。 本発明のフェライト焼結体は、基本的には従来公知の方
法によって製造される。 すなわち1例えばNL−Cu
−Znフェライトの場合には、所定量のNip、Cub
、ZnO1Fe208等のフェライト原料粉末と前記の
ホウケイ酸ガラスの所定量とをボールミル等により湿式
混合する。 用いる粉末の粒径は0.1〜10μm程度
とする。 こうして湿式混合したものを、通常スプレードライヤー
により乾燥し、その後仮焼する。 これを通常は、ボールミルで粉体粒径0.01〜0.5
μm程度の粒径となるまで湿式粉砕し、スプレードライ
ヤーにより乾燥し、公知の方法により各種焼結体とする
。 また、本発明の別の態様では、得られた混合フェライト
粉末に酸化ホウ素粉末を加え、必要に応じバインダーお
よび溶剤を添加して、公知の方法により各種焼結体とす
ればよい。 また、ペースト化して焼結体とするには、得られた混合
フェライト粉末やもしくはこれに酸化ホウ素粉末を加え
、これをエチルセルロース等のバインダーとテルピネオ
ール、・ブチルカルピトール等の溶剤中に溶かしてペー
ストとすればよい。 これらを適当な形状に成形し、あるいは印刷ないしグリ
ーンシート等としてシート化し、950℃以下、例えば
850〜930℃で焼結する。 焼結時間は通常0.5
〜4時間時間上する。 なお、用いる酸化ホウ素粉末はO,1〜10μm程度の
粒径とする。 ホウケイ酸ガラス、酸化ホウ素を含有させない従来の場
合には、十分な焼結密度を得るために、焼結温度は11
00℃程度とされていたのに比べ、本発明のようにホウ
ケイ酸ガラスを例えば30wt%含有させることにより
、950℃以下と低い温度で、同程度の相対焼結密度を
得ることができる。 また、これに酸化ホウ素を10wt%以下加えることに
よって、より低温(850〜950℃)でも高い焼結密
度のものが得られ、抗折強度が高くなる等の点でより好
ましい結果を得る。 なお、前記では、ホウケイ酸ガラスとフェライト原料と
の混合フェライト粉末を用いてペースト化し、あるいは
これに酸化ホウ素粉末を加えたものをペースト化して焼
成することによってスピネルフェライトとガラス等との
混合物を得ているが、フェライト粉末とガラス粉末およ
び酸化ホウ素粉末とをペースト化する際に添加しても良
い。 このようにして作成されるフェライト焼結体は、低温焼
成が可能で周波数特性等の点ですぐれた電磁気特性を有
し、また高い機械的強度を持ち、各種電子部品の磁心や
゛チップインダクタ用絶縁磁性体等や、磁気ないし電磁
波シールド材、アッテネータ等に好適に用いることがで
きる。 また、加工性にもすぐれている。 なお、シールド材等の用途において、焼結体を用いる他
、これを粉砕して、これをバインダーと混合して用いて
もよい。 第1図に本発明のチップインダクタの1例が示される。 本発明のチップインダクタ1は、第1図に示されるよう
に従来公知の構造をもち、スパイラル状等の所定のパタ
ーンに形成した内部導体2とフェライト磁性層3とを交
互に積層して、フェライト磁性層中に所定巻形状および
巻数の内部導体を形成し、内部導体2の両端部を外部電
極41.45に接続したものであり、従来公知の方法で
作製される。 このチップインダクタ1のフェライト磁性層用ペースト
は、上記したフェライト焼結体用ペーストと同様にして
作製することができる。 このフェライト磁性層用ペーストと、AgあるいはAg
−Pd等の内部導体用ペーストとを、例えばPET等の
基板上に各所定パターンをもつように交互に印刷または
グリーンシート等により積層し、950℃以下、好まし
くは850〜930℃で、0.5〜4時間焼結を行い、
本発明のチップインダクタ1を得ることができる。 このようにして作製される本発明のチップインダクタ1
は、フェライト磁性層にホウケイ酸ガラス、もしくはこ
れに酸化ホウ素を含み焼結性を高めているので高い機械
的強度を持っている。 また、同じ焼結密度を得るのに
必要な焼結温度は、従来の場合に比べて低くてよい。 さらに、電磁気特性等の高周波特性の点でも優れた特性
を有する。 なお、フェライト磁性層3の積層数は目的に応じて選定
すればよいが、通常は、1〜20層とする。 −層当り
の厚さも目的に応じ適当に選定すればよいが、通常はl
O〜30μm程度とする。 また、内部導体2は例えば
Ag、Ag−Pd等の金属から形成し、通常その厚さは
lO〜25μm程度とする。 また、外部電極41.45は、同様にAg、Ag−Pd
等の金属から形成することができ、その厚さは通常10
〜300μm程度とする。 第2図に本発明のLC複合部品の一例が示される。 本発明のLC複合部品5は、インダクタ部6とコンデン
サ部7とを一体化したものである。 インダクタ部6は、所定のパターンに形成した内部導体
65を互いに導通するように介在させながら、フェライ
ト磁性層61を積層したものである。 また、このイン
ダクタ部6に積層一体止されるコンデンサ部7は、内部
電極75とセラミックの誘電体層71とを、交互に積層
したものである。 第2図に示される例では、インダクタ部6およびコンデ
ンサ部7は、それぞれ複数のしおよびCを有し、これら
から所定のLC回路が構成されるように所定の外部電極
8を設けている。 本発明のLC複合部品5の、インダクタ部6は、前述の
第1図に示されるチップインダクタ1と同様のものであ
り、低温焼成が可能で、周波数特性、機械的強度に優れ
たものであり、しかも、フェライト磁性層にホウケイ酸
ガラスを添加し、その含有量を調節することによって、
その収縮率の調節ができるので、インダクタ部6の収縮
率とコンデンサ部7の収縮率とをほぼ一致させ、焼成時
のインダクタ、コンデンサ両部界面でのそり、剥離等の
発生を回避するものである。 すなわち、通常前述のようなNi系フェライトの線膨張
率は90X10−’〜115X10−’de(’である
が、これにホウケイ酸ガラスを15〜75wt%添加す
ることにより、線膨張率を90X10−’ 〜70X1
0−’deg−’ とすることができる。 これは後述
のコンデンサ部7の誘電体層71に用いるT i Om
系の誘電材料の線膨張率75 X 10−’〜85 X
 10−’deg−’とほぼ一致するものである。 また、収縮率も15〜20%程度となり、これもTiO
□系の誘電材料の15〜18%とほぼ同等となる。 また、インダクタ部6に酸化ホウ素を好ましくは10w
t%以下含有させることにより、インダクタ部6の焼結
密度が大きくなり、高い機械的強度のLC複合部品5が
得られる。 コンデンサ部7の誘電体層71を構成する材質としては
種々の誘電材料を用いてよいが、Ti0zを主成分とす
るTi Oi系が好ましい。 Ti Ox系としてはNip、CuOlMn3O4、A
A* Os 、MgO,S i Oa等を、総計10m
oβ%程度以下含有するものが、誘電体損失および線膨
張率の変化等の点で好ましい。 なお、T i Oz系の誘電体層71の収縮率は15〜
18%程度である。 そして、上記のフェライトにホウ
ケイ酸ガラスを添加することにより、その収縮率をこれ
と同等なものとすることができる。 コンデンサ部7の誘電体層71の積層数は目的に応じて
定めればよいが、通常は1〜10程度とする。 −層当
りの厚さは通常50〜150μm程度とする。 また、
コンデンサ部の内部電極75は、Ag、Ag−Pd等の
金属から形成すればよ(、その厚さは、通常5〜15μ
m程度とされる。 なお、磁性層61の積層数は目的に応じて選定すればよ
いが、通常は、1〜20層とする。 −層当りの厚さも目的に応じ適当に選定すればよいが、
通常はlO〜30tLm程度とする。 また、内部導体65は例えばAg、Ag−Pd等の金属
から形成し、通常その厚さは10〜30μmと程度とす
る。 また、外部電極8は、上記と同様にAg−Pd等の金属
から形成することができ、その厚さは通常10〜300
tLm程度とする。 本発明のLC複合部品は、従来公知の印刷法やグリーン
シート法によって製造される。 すなわち、セラミック磁性層、誘電体層および内部電極
、導体のペーストを用意し、これらを印刷法やグリーン
シート法により、例えばりET等の基板上に一層ごとに
積層していくものである。 この場合コンデンサ部7の誘電体層71および内部電極
75や、インダクタ部6の内部導体65や外部電極8の
ペーストはバインダー、溶剤を用いて作製すればよい。 これら各ペーストを用い、印刷法やグリーンシート法に
よりコンデンサ部、インダクタ部とを積層して形成した
後、所定形状に切断し基板から積層品を剥離して、95
0’C以下、例えば850〜930’Cで焼成する。 
焼成時間は0.5〜4時間時間上する。 焼成後、Agペーストを焼きつけて外部電極とする。 なお、このようにして製造されるLC複合部品の大きさ
等は、目的に応じ選定すればよい。 ■ 発明の具体的作用効果 本発明のフェライト焼結体は、ホウケイ酸ガラスを含有
する。 そのため950℃以下の低温焼成でも十分な焼
結密度が得られ、機械的強度が高い。 しかも加工性に
優れ、また、電磁気特性の高周波特性にも優れる。 また、本発明のチップインダクタは、磁性層として前記
のフェライト焼結体を用いるため、低温焼成が可能で、
機械的強度が高く、しかも電磁気特性の高周波特性に優
れる。 また、本発明のLC複合部品は、インダクタ部として前
記のチップインダクタを用いるため、低温焼成が可能で
、機械的強度が高く、しかも電磁気特性の高周波特性に
優れる。 また、インダクタ部とコンデンサ部との焼結時収縮率を
、添加する酸化ホウ素の量の調節により近似させること
ができ、従って焼結時収縮率の違いにもとづく、両部界
面でのそり、剥離の発生を回避することができる。 従
って、そり、剥離等のために、部品を表面実装できない
という問題もなくなる。 ■ 発明の具体的実施例 以下、本発明の具体的実施例を挙げて、本発明をさらに
詳細に説明する。 実施例I Ni系フェライトにホウケイ酸ガラスとあるいはこれに
B20.とを添加することによって、本発明のフェライ
ト焼結体用のペーストを作製した。 用いたNi系フェライト原料は、粒径 0.1〜1.0um程度のNi01およびF e z 
Osの粉体で、NiO換算で52mo42%、Fe20
m換算で48moA%の組成となるように配合した。 このフェライト原料と、平均粒径5μm、Sing  
80.3wt%、B、0. 17.5wt%、Ki O
2,2wt%の組成のホウケイ酸ガラス(ガラス■)粉
末とをボールミルを用いて湿式混合した。 次いで、この湿式混合物をスプレードライヤーにより乾
燥し、850℃にて仮焼し、顆粒とし、これをボールミ
ルにて粉砕したのちスプレードライヤーで乾燥し、平均
粒径0.1μmの粉体とした。 得られた粉体とあるいはこれに平均粒径5.0μmのB
20.粉体を加えたものを、所定量のエチルセルロース
とともにテルピネオール中に溶解し、ヘンシェルミキサ
ーで混合しフェライト焼結体ペーストを作製した。 このペーストを印刷法にてPET基板上に印刷し、次い
で基板から積層品を剥離して900℃で2時間焼成し、
3.OX3.0X15.00mmの棒状の試料を得た。 得られた試料の相対焼結密度(焼結密度/理論密度)、
線膨張率および収縮率を表1に示す。 なお、表1には
下記のホウケイ酸ガラスおよび比較ガラスを用いた結果
も併記する。 比較ガラス■(高ケイ酸ガラス) 95wt%Sing −5wt%N a x O比較ガ
ラス■(鉛ガラス) 42wt%Sign−52wt%pbo−5,5wt%
Aρz Os −〇、 5wt%B2O3ガラス■(ホ
ウケイ酸ガラス) 70wt%Sing−25.Owt%B2035wt%
N a x O さらに、従来材としてFezes  45.5moI2
%、NiO44mo12%、CuO8moβ%、Zn0
 2mo12%、Co。 O,6mo12%の組成を有するものを用いた結果も併
記する(サンプルNo、10)。 なお、サンプルNo、1は、前記のフェライトのみのも
のである。 表1に示される結果より、本発明のサンプルNo、2〜
6およびNo、9は低温での焼成でも、十分な焼結密度
が得られ、機械的強度に優れることがわかる。 また、
収縮率も16.5〜23.2%と大きくすることができ
る。 これは、T i Om系の誘電材料の収縮率15〜18
%とほぼ同等であり、LC複合部品として用いた際、ソ
リや剥離、クラックのない良好なものが得られる。 こ
のことは実施例3にてより詳しく実証する。 なお、サンプルNo、2とNo、IOの焼成温度と相対
焼結密度との関係を表2に示す。 表         2 (比較) また、サンプルN002および8につき、それぞれコア
を作成し、磁気損失の周波数特性を測定したところ、5
00MHz以上では、サンプルNo、8の磁気損失はサ
ンプルNo、2の2倍以上であった。 実施例2 次に、前記サンプルNo、2.4.7.8.9.10の
フェライト焼結体用ペーストを磁性層用として用い、ま
た、内部導体用としてAgペーストを用い、印刷積層法
によって3.2mmX2.5mmX1.Ommの第1図
に示されるチップインダクタを作製した。 各フェライト層の厚さは40μm、導体層の厚さは20
μm、その線巾は300μm、コイルは長径2.5 m
 m s短径1.3mmの楕円形とし2.5タ一ン積層
した。 外部電極はAg−Pdペーストで構成した。 
また、焼成温度は870℃で2時間とした。 このようにして得られたチップインダクタの各周波数で
のQ値およびインダクタンスを測定した。 結果を表3に示す。 なお、磁性層として、Few  Os   46mo1
2%、ZnO44mo42%、CuOlomol%の組
成に、Coo、MnOを各1wt%加えた非磁性材を用
いた空芯コイルのものも併記する。 表3に示される結果より、本発明のサンプルは比較サン
プルに比べて優れた周波数特性を有することがわかる。 また、磁性層に比較ガラス■として高ケイ酸ガラスを加
えたものは、他のサンプルに比べて強度が低かった。 また、磁性層に比較ガラス■として鉛ガラスを加えたサ
ンプルNo、8では、鉛が内部導体層の銀を拡散させて
しまい、電極が消失したり、断線が発生して、測定不能
であった。 また、同様の実験をフェライト原料を他の種々のN 1
−Znフェライトに変え、あるいはガラス材質を他の種
々のホウケイ酸ガラスに変え、その含有量を30wt%
とじたものでも行なったが、すべて同様の結果を得た。 さらに、フェライト原料をNi−Cuフェライトにホウ
ケイ酸ガラスを25wt%含有させたもの、Ni−Cu
−Znフェライトにボウケイ酸ガラス28wt%含有さ
たものNi−Cu−Zn−Liフェライトにホウケイ酸
ガラス23wt%含有させたものでも同様の結果を得た
。 実施例3 Ni系フェライトに全体の10〜80wt%となるよう
にホウケイ酸ガラスを添加することによって、本発明の
LC複合部品の磁性1用ペーストを作製した。 用いたNi系フェライト原料は、粒径 0.1〜1.0μm程度のNip、CooおよびFew
 Onの粉体で、NiO換算で52mo42%、Fe1
on換算で48moA%であり、これにCooが0.4
wt%含有される組成となるように配合した。 このフェライト原料と、平均粒径5μm、SiOx  
82.0wt%、B20g  16.0wt%、Aj2
a  Os   0.3wt%、K、  01.7wt
%の組成のホウケイ酸ガラス粉末とをボールミルを用い
て湿式混合した。 次いで、この湿式混合物をスプレードライヤーにより乾
燥し、800℃にて仮焼し、顆粒とし、これをボールミ
ルにて粉砕したのちスプレードライヤーで乾燥し、平均
粒径0.1μmの粉体とした。 次いで、この粉体を所定量のエチルセルロースとともに
テルピネオール中に溶解し、ヘンシェルミキサーで混合
しインダクタ部セラミック磁性層のペーストを作製した
。 このペーストを印刷法にてPET基板上に印刷し、次い
で基板から積層品を剥離して870℃で、2時間焼成し
、3.OX3.0x15.00mmの棒状の試料を得た
。 得られた試料の線膨張率を表4に示す。 なお、表4に
は前記の比較ガラス■、■およびガラスIVを用いた結
果も併記する。 表   4 ガラス    添加量    線膨張率(wt%)  
  (X 10−’deg−’)なしくNiFe204
)     Ol 15ホウケイ酸ガラス  10  
   104ホウケイ酸ガラス  20     96
ホウケイ酸ガラス  30     82ホウケイ酸ガ
ラス  40     74ホウケイ酸ガラス  50
     65ホウケイ酸ガラス  60     6
2ホウケイ酸ガラス  70     48ホウケイ酸
ガラス  80     43比較ガラスII    
 25      92比較ガラスm     40 
     88ガラスTV       50    
  96SiO□      20     857’
 i 02系    0    85次に、上記試料に
て収縮率を算出した。 結果を表5に示す。 表   5 ガラス    ガラス添加量  収縮率(wt%)  
   (%) なしくNtFe*OJ      O16,5ホウケイ
酸ガラス   30    14.5比較ガラスII 
     25     8.0比較ガラスII+  
    40    17.1ガラスTV      
  50    20.3SiOi        2
0     0.5TiO□系    0   16.
7 なお、表4、表5には下記のコンデンサ部のT L O
2系の誘電体層の値を併記する。 これらの結果から本発明によれば、線膨張率および収縮
率をT i Oa系の誘電体層とほぼ等しくすることが
できることがわかる。 さらに、下記表6にloOMHzでの初透磁率μiを示
す。 表    6 ホウケイ酸ガラス   30     2. 5表6に
示される結果から、本発明によればμiが低下して、磁
性層としての高周波側の周波数特性が改善されることが
わかる。 次に、TiOa91wt%、Nip、Cub。 Mni 04各3wt%の組成で、平均粒径0. 1〜
1.0μmの粉体を用い、上記の磁性層用のペーストと
同様のバインダーと溶剤を用いてコンデンサ部の誘電体
層のペーストを作製した。 ホウケイ酸ガラス30wt%添加の磁性層用ペーストと
、上記の誘電体要用ペーストと、内部電極および導体用
のAgペーストとを印刷法により積層した。 インダク
タ部−層当りの厚さは40μm、積層数はlO、コンデ
ンサ部−層当りの厚さは100μm、積層数は2とした
。 また、内部電極および導体の厚さは20μmとした
。 印刷積層後、870℃、2時間、焼成を行なった。 その後、徐冷して4つのLと3つのCを有する100M
Hz以上のバイパスフィルター回路の4.5mmX3.
2mmX1.5mmのLC複合部品を得た。 得られたLC複合部品のコンデンサ、インダクタ両部界
面には、そり、剥離あるいはクラックの発生等は一切認
められなかった。 また、内部導体の特性劣化も生じな
かった。 また、使用周波帯域が無添加のものが100
〜500MHzの帯域を通過させていたのに対し、本発
明の部品は高域端が500 M Hz程度高周波側に伸
び、100MHz〜IGHzの帯域を通過させることが
できた。 これに対し、上記比較ガラス■、ガラス!■およびS 
i Oxを用いたサンプルでは、そりや剥離やクラック
が発生した。 また、比較ガラス■では、内部導体の特性劣化が生じた
。 表7には、各サンプルのそり、剥離およびクラックの発
生を顕微鏡で観察し、サンプル100個中の不良品個数
を調べた結果を示す。 また、40℃、相対湿度85〜90%にて1000時間
保存後の内部導体の抵抗を測定し、初期の抵抗値から1
0%以上に変化したサンプル個数をサンプル100個あ
たりの個数として表7に併記する。 表   7 実施例4 実施例3と同様にして、同組成のフェライト原料とホウ
ケイ酸ガラスの混合物粉体を作成した・ 得られた粉体と平均粒径5,0μmの B803粉体とを、所定量のエチルセルロースとともに
チルビオネール中に溶解し、ヘンシェルミキサーで混合
しインダクタ部セラミック磁性層のペーストを作製した
。 このペーストを印刷法にてPET基板上に印刷し、次い
で基板から積層品を剥離して870℃で2時間焼成し、
3.OX3.0X15.00mmの棒状の試料を得た。 得られた試料の線膨張率および収縮率を表8、表9に示
す。 なお、表8には下記の比較ガラス■、■およびガ
ラス■を用いた結果も併記する。 一表 8 ガラス    添加lit    B、0.添加量  
線膨張率(wt%)     (wt%)   (XI
O−’deg−’)なしくNLFezO4)     
 0     0     115ホウケイ酸ガラス 
 10     2     105ホウケイ酸ガラス
  20     2      95ホウケイ酸ガラ
ス  30     2      85ホウケイ酸ガ
ラス  40     2      75ホウケイ酸
ガラス  50     2      67ホウケイ
酸ガラス  60     2      63ホウケ
イ酸ガラス  70     2      50ホウ
ケイ酸ガラス  80     2      45比
較ガラスn     25            9
2比較ガラスIII     40         
   88ガラスIV       50      
      96Si0.      20     
       85TiO□系    0      
  85次に、上記試料にて収縮率を算出した。 結果
を表9に示す。 表   9 ガラス    ガラス添加量  B2O3添加量  収
縮率(wt%)       (wt%)   (%)
なし          OO16,5ホウケイ酸ガラ
ス   30     2     16.8比較ガラ
スI[258,0 比較ガラスm      40           
17. 1ガラスIV        50     
−     20.3SiO□       20  
           Q、5TiOz系    0 
  −   16.7なお、表8、表9には下記のコン
デンサ部のTiO□系の誘電体層の値を併記する。 これらの結果から本発明によれば、線膨張率および収縮
率をT i Oz系の誘電体層とほぼ等しくすることが
できることがわかる。 次に、上記試料にて下記表10に示されるようにB20
.の添加量を変え、抗折強度を測定した。 結果を表10に示す。 表   10 ガラス    ガラス添加量  B□03添加量  抗
折強度(wt%)       (wt%)    (
Kgf/mm”)な  し             
  0        0          3. 
7ホウケイ酸ガラス   30     0     
 3.5ホウケイ酸ガラス   30     0.5
    6.1ホウケイ酸ガラス   30     
1      7.5ホウケイ酸ガラス   30  
   1.5    8’、9ホウケイ酸ガラス   
30     2     10.0ホウケイ酸ガラス
   30     3     10.3ホウケイ酸
ガラス   30     4     10.0ホウ
ケイ酸ガラス   30     6      9.
7ホウケイ酸ガラス   30     8     
 8.5ホウケイ酸ガラス   30    10  
    8.0ホウケイ酸ガラス   30    1
5      7.5表10に示される結果から、B2
O3による機械的強度の向上が明らかである。 なお、添加量15wt%のものは、耐湿性が不十分であ
った。 さらに、下記表11に100MHzでの初透磁率μiを
示す。 表     11 (wt%)   (wt%)    μiな   し 
      0         0        
  13.1表11に示される結果から、本発明によれ
ばμiが低下して、磁性層としての高周波側の周波数特
性が改善されることがわかる。 次に比較例3と同様にしてLC複合部品を得た。 得られたLC複合部品のコンデンサ、インダクタ両部界
面には、そり、剥離あるいはクラックの発生等は一切認
められなかった。 また、内部導体の特性劣化も生じな
かった。 また、使用周波帯域が無添加のものに比較し
て、500 M Hz程度高周波側に伸びた。 これに対し、上記比較ガラス■、ガラスIVおよびSi
O□を用いたサンプルでは、そりや剥離やクラックが発
生した。 また、比較ガラス■では、内部導体の特性劣化が生じた
。 表12には、各サンプルのサンプル100個中のそり、
剥離およびクラックの発生個数を不良品個数として示す
。 また、40℃、相対湿度85〜90%にて1000
時間保存後の内部導体の抵抗を測定し、初期の抵抗値か
ら10%以上に変化したサンプル個数をサンプル100
個あたりの個数として表12に併記する。 表     12 ガラス    ガラス添加量 Biam添加量 不良個
数  特性劣化(wt%)     (wt%)  (
個/100個) (個/100個)なし       
  OO870 ホウケイ酸ガラス  30    0      0 
   0ホウケイ酸ガラス  30    2    
  0    0ホウケイ酸ガラス  30    4
      0    0ホウケイ酸ガラス  30 
  15      0    2比較ガラスff  
   25    −     56    5比較ガ
ラスIII     42    −     98 
  86ガラスIV       60    −  
   62   36Si0.      20   
 −    100    −
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のチップインダクタの実施例を一部切
欠いて示す正面図である。 第2図は、本発明のLC複合部品の実施例を一部切欠い
て示す斜視図である。 符号の説明 1・・・チップインダクタ、 2・・・内部導体、 3・・・フェライト磁性層、 41.45・・・外部電極、 5・・・LC複合部品、 6・・・インダクタ部、 61・・・フェライト磁性層、 65・・・内部導体、 7・・・コンデンサ部、 71・・・誘電体層、 75・・・内部電極、 8・・・外部電極

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) フェライトとホウケイ酸ガラスとを含有するこ
    とを特徴とするフェライト焼結体。
  2. (2) ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt%
    である特許請求の範囲第1項に記載のフェライト焼結体
  3. (3) ホウケイ酸ガラスは、65〜90wt%の酸化
    ケイ素と8〜30wt%の酸化ホウ素とを含有する特許
    請求の範囲第1項または第2項に記載のフェライト焼結
    体。
  4. (4) ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸化
    ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許
    請求の範囲第3項に記載のフェライト焼結体。
  5. (5) フェライトがNi系フェライトである特許請求
    の範囲第1項ないし第4項のいずれかに記載のフェライ
    ト焼結体。
  6. (6) フェライトとホウケイ酸ガラスと酸化ホウ素と
    を含有することを特徴とするフェライト焼結体。
  7. (7) 酸化ホウ素の含有量が10wt%以下である特
    許請求の範囲第6項に記載のフェライト焼結体。
  8. (8) ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt%
    である特許請求の範囲第6項または第7項に記載のフェ
    ライト焼結体。
  9. (9) ホウケイ酸ガラスは65〜90wt%の酸化ケ
    イ素と8〜30wt%の酸化ホウ素とを含有する特許請
    求の範囲第6項ないし第8項のいずれかに記載のフェラ
    イト焼結体。
  10. (10) ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸
    化ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特
    許請求の範囲第9項に記載のフェライト焼結体。
  11. (11) フェライトがNi系フェライトである特許請
    求の範囲第6項ないし第10項のいずれかに記載のフェ
    ライト焼結体。
  12. (12) セラミック磁性層と内部導体層とを積層した
    チップインダクタにおいて、セラミック磁性層がフェラ
    イトとホウケイ酸ガラスとを含有することを特徴とする
    チップインダクタ。
  13. (13) ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt
    %である特許請求の範囲第12項に記載のチップインダ
    クタ。
  14. (14) ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸
    化ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特
    許請求の範囲第12項または第13項に記載のチップイ
    ンダクタ。
  15. (15) フェライトがNi系フェライトである特許請
    求の範囲第12項ないし第14項のいずれかに記載のチ
    ップインダクタ。
  16. (16) セラミック磁性層と内部導体層とを積層した
    チップインダクタにおいて、セラミック磁性層がフェラ
    イトとホウケイ酸ガラスと酸化ホウ素とを含有すること
    を特徴とするチップインダクタ。
  17. (17) 酸化ホウ素の含有量が10wt%以下である
    特許請求の範囲第16項に記載のチップインダクタ。
  18. (18) ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt
    %である特許請求の範囲第16項または17項に記載の
    チップインダクタ。
  19. (19) ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸
    化ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特
    許請求の範囲第16項ないし第18項のいずれかに記載
    のチップインダクタ。
  20. (20) フェライトがNi系フェライトである特許請
    求の範囲第16項ないし第19項のいずれかに記載のチ
    ップインダクタ。
  21. (21) セラミック誘電体層と電極層とを積層したコ
    ンデンサ部と、フェライト磁性層と内部導体層とを積層
    したインダクタ部とを一体化したセラミックLC複合部
    品において、セラミック磁性層がフェライトとホウケイ
    酸ガラスとを含有することを特徴とするLC複合部品。
  22. (22) ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt
    %である特許請求の範囲第21項に記載のLC複合部品
  23. (23) ホウケイ酸ガラスは、75〜90wt%の酸
    化ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特
    許請求の範囲第21項または第22項に記載のLC複合
    部品。
  24. (24) フェライトがNi系フェライトである特許請
    求の範囲第21項ないし第23項のいずれかに記載のL
    C複合部品。
  25. (25) 誘電体層がTiO_2系である特許請求の範
    囲第21項ないし第24項のいずれかに記載のLC複合
    部品。
  26. (26) コンデンサ部とインダクタ部とが同時焼成し
    て一体化されている特許請求の範囲第21項ないし第2
    5項のいずれかに記載のLC複合部品。
  27. (27) セラミック誘電体層と電極層とを積層したコ
    ンデンサ部と、セラミック磁性層と電極層とを積層した
    インダクタ部とを一体化したセラミックLC複合部品に
    おいて、セラミック磁性層がフェライトとホウケイ酸ガ
    ラスと酸化ホウ素とを含有することを特徴とするLC複
    合部品。
  28. (28) 酸化ホウ素の含有量が10wt%以下である
    特許請求の範囲第27項に記載のLC複合部品。
  29. (29) ホウケイ酸ガラスの含有量が15〜75wt
    %である特許請求の範囲第27項または第28項に記載
    のLC複合部品。
  30. (30) ホウケイ酸ガラスが75〜90wt%の酸化
    ケイ素と8〜20wt%の酸化ホウ素とを含有する特許
    請求の範囲第27項ないし第29項に記載のLC複合部
    品。
  31. (31) フェライトがNi系フェライトである特許請
    求の範囲第27項ないし第30項のいずれかに記載のL
    C複合部品。
  32. (32) 誘電体層がTiO_2系である特許請求の範
    囲第27項ないし第31項のいずれかに記載のLC複合
    部品。
  33. (33) コンデンサ部とインダクタ部とが同時焼成し
    て一体化されている特許請求の範囲第27項ないし第3
    2項のいずれかに記載のLC複合部品。
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