JPH06204022A - フェライトペースト組成物および配線基板 - Google Patents

フェライトペースト組成物および配線基板

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JPH06204022A
JPH06204022A JP4359449A JP35944992A JPH06204022A JP H06204022 A JPH06204022 A JP H06204022A JP 4359449 A JP4359449 A JP 4359449A JP 35944992 A JP35944992 A JP 35944992A JP H06204022 A JPH06204022 A JP H06204022A
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JP
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ferrite
weight
paste composition
substrate
glass frit
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JP4359449A
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Katsuhiko Igarashi
克彦 五十嵐
Takeshi Nomura
武史 野村
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TDK Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/14Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates
    • H01F41/16Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates the magnetic material being applied in the form of particles, e.g. by serigraphy, to form thick magnetic films or precursors therefor

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  • Power Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産性を向上させ低コスト化をはかるため、
厚膜法を用いて基板上にインダクタ部を形成する。この
とき、インダクタ部の基板への接着性を向上させ、しか
も良好な磁気特性を実現する。 【構成】 磁性層3、磁性層、誘電体層または絶縁層
4、磁性層5、内部導体6、7を有するインダクタ部を
基板2上に設けた配線基板を作製する際に、PbO :
10〜88重量%、B23 :4〜30重量%、SiO
2 :8〜60重量%、MnO :0〜20重量%および
CoO :0〜10重量%を含有するガラスフリットを
含む無機結合剤とフェライトの粉末とをビヒクル中に分
散したフェライトペースト組成物を用いて磁性層を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚膜法により基板表面
にインダクタ部を形成するためのフェライトペースト組
成物と、基板表面にインダクタ部を有する配線基板とに
関する。
【0002】
【従来の技術】各種高周波回路においては、フィルタと
してLC回路が広く用いられている。LC回路には、小
型化できること、堅牢性が高いことなどから、それぞれ
厚膜技術により作製される積層インダクタと積層コンデ
ンサとを一体的に形成したLC複合部品が利用されてい
る。しかし、このようなLC複合部品は生産性を高くす
ることが難しいため、低コスト化が困難である。
【0003】一方、アルミナ等の基板上に、印刷法によ
り直接インダクタ部を形成すること方法も知られている
(IEEE TRANSACTIONS ON COMPONENTS,HYBRIDS,AND MANU
FACTURING TECHNOLOGY,VOL.CHMT-8,NO.1,MARCH 1985
)。この方法は、フェライトと硼珪酸ガラスとBi2
3 とを含むペーストを基板上に塗布し、焼成して磁性
層を形成するものであり、生産性が高くなり、低コスト
化がはかれると考えられる。上記文献ではLiフェライ
トにBi23 を組み合わせることにより各種特性が改
善できるとしているが、硼珪酸ガラスとBi23 との
組み合わせでは基板への接着作用が不十分であるため、
インダクタ部の磁性層の剥離が生じやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、生産性を
向上させ低コスト化をはかるため、厚膜法を用いて基板
上にインダクタ部を形成する。このとき、インダクタ部
の基板への接着性を向上させ、しかも良好な磁気特性を
実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(8)の本発明により達成される。 (1)ガラスフリットを含む無機結合剤とフェライトの
粉末とをビヒクル中に分散したフェライトペースト組成
物であって、前記ガラスフリットが、PbO :10〜
88重量%、B23 :4〜30重量%、SiO2 :8
〜60重量%、MnO :0〜20重量%およびCoO
:0〜10重量%を含有することを特徴とするフェラ
イトペースト組成物。 (2)前記フェライトがNi−Cu−Znフェライトま
たはNi−Znフェライトである上記(1)のフェライ
トペースト組成物。 (3)前記フェライトに対する前記ガラスフリットの含
有量が0.3〜20重量%である上記(1)または
(2)のフェライトペースト組成物。 (4)前記ガラスフリット中のPbOの一部または全部
が、ZnOに置換されている上記(1)ないし(3)の
いずれかのフェライトペースト組成物。 (5)前記無機結合剤がBi23 およびCuOの少な
くとも1種を含み、Bi23 とCuOとの合計含有量
が前記フェライトに対し10重量%以下である上記
(1)ないし(4)のいずれかのフェライトペースト組
成物。 (6)上記(1)ないし(5)のいずれかのフェライト
ペースト組成物を焼成して形成された磁性層を含むイン
ダクタ部を基板上に有することを特徴とする配線基板。 (7)基板上にインダクタ部およびコンデンサ部を含む
回路を有する上記(6)の配線基板。 (8)前記基板がセラミックス材料またはガラス−セラ
ミックス複合材料から構成される上記(6)または
(7)の配線基板。
【0006】
【作用および効果】本発明では、厚膜法により基板上に
インダクタ部を形成する。インダクタ部の磁性層形成に
は、フェライトおよびガラスフリットを含有するペース
ト組成物を用いる。ガラスフリットは、一般にペースト
組成物の焼成温度を低下させる作用および磁性層を基板
表面に接着させる作用を有するが、本発明では上記組成
のガラスフリットを用いるので、低温焼成が可能となっ
て導体材料として安価で電気特性の良好なAg系材料が
使えることに加え、磁性層を基板に強固に接着でき、ま
た、高周波用のNi−Cu−ZnフェライトやNi−Z
nフェライトを用いた場合にも磁気特性の劣化が抑えら
れる。
【0007】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。図1に本発明の配線基板の構成例を示す。
同図において、基板2表面には、磁性層3、内部導体
6、磁性層、誘電体層または絶縁層4、内部導体7、磁
性層5が順次形成されており、これらはインダクタ部ま
たはLC回路を構成している。本発明のフェライトペー
スト組成物は、このような配線基板の磁性層の形成に適
用される。
【0008】<フェライトペースト組成物>本発明のフ
ェライトペースト組成物は、ガラスフリットを含む無機
結合剤とフェライトの粉末とを含有する。ガラスフリッ
トの組成は、PbO :10〜88重量%、好ましくは
40〜70重量%、B23 :4〜30重量%、好まし
くは15〜25重量%、SiO2 :8〜60重量%、好
ましくは10〜50重量%、MnO :0〜20重量
%、好ましくは0〜10重量%、およびCoO :0〜
10重量%、好ましくは0〜8重量%である。ガラスフ
リット組成の限定理由は下記のとおりである。
【0009】PbOが前記範囲未満となるとフェライト
の焼結性が低下するため、良好な磁気特性が得られなく
なり、また、基板への接着性が著しく低下する。PbO
が前記範囲を超える組成ではガラス化が困難である。
【0010】なお、PbOの一部または全部がZnOに
置換されていてもよい。この場合でも接着性向上効果は
同様であるが、Ni−Cu−Znフェライトと組み合わ
せた場合には透磁率が向上する。
【0011】B23 およびSiO2 の少なくとも一方
が前記範囲未満となるとガラス化が困難となり、また、
少なくとも一方が前記範囲を超えると、フェライトの焼
結性が低下して良好な磁気特性が得られなくなり、ま
た、基板への接着性が著しく低下する。
【0012】MnOは透磁率を向上させ、また、基板と
の接着性を向上させる。ただし、MnOが前記範囲を超
えるとインダクタンスの低下が問題となり、高周波域に
おいて共振しやすくなる。なお、MnOの効果を十分に
発現させるためには、0.3重量%以上添加することが
好ましい。
【0013】CoOはQを向上させる。ただし、CoO
が前記範囲を超えるとインダクタンスの低下が問題とな
り、高周波域において共振しやすくなる。なお、CoO
の効果を十分に発現させるためには、0.3重量%以上
添加することが好ましい。
【0014】このような組成を有するガラスの軟化点
は、400〜600℃程度である。
【0015】なお、上記組成のガラスフリットに加え、
25 系、BaO系、CaO系、SrO系等のガラス
フリットが含有されていてもよい。上記組成を外れるこ
のようなガラスフリットは、ガラスフリット全体の10
重量%以下とすることが好ましい。
【0016】フェライトペースト組成物中のガラスフリ
ットの含有量は、フェライトに対し0.3〜20重量
%、特に1〜10重量%とすることが好ましい。ガラス
フリットの含有量が前記範囲未満となると十分な接着強
度が得られず、前記範囲を超えると十分な磁気特性が得
られなくなる。
【0017】ガラスフリットの平均粒子径は特に限定さ
れないが、通常、0.1〜10μmであることが好まし
い。
【0018】無機結合剤には、ガラスフリットの他、他
の無機粒子が含まれていてもよい。このような無機粒子
としては、Bi23 、CuO、TiO2 、ZrO2
CoO、NiO、Al23 、Cr23 等の少なくと
も1種が挙げられるが、これらのうち特にBi23
よびCuOの少なくとも1種が好ましい。Bi23
フェライトの焼結性を向上させ、また、基板への接着性
を向上させる。CuOは基板への接着性を向上させる。
Bi23 とCuOとの合計含有量は、フェライトに対
し10重量%以下であることが好ましく、ガラスフリッ
ト以外の無機粒子の合計含有量もこの範囲であることが
好ましい。合計含有量が前記範囲を超えると、十分な磁
気特性が得られなくなる傾向にあり、また、基板への接
着性がかえって低下する。これらの無機粒子の平均粒子
径は0.1〜10μm であることが好ましい。
【0019】本発明は特にNi−Cu−Znフェライト
またはNi−Znフェライトを含むペーストに適用され
ることが好ましい。具体的組成は目的に応じて適宜決定
すればよいが、例えば、Ni−Cu−Znフェライトで
は、NiOの含有量を8〜15モル%、CuOの含有量
を5〜15モル%、ZnOの含有量を20〜30モル%
とすることが好ましく、Ni−Znフェライトでは、N
iOの含有量を10〜25モル%、ZnOの含有量を1
5〜40モル%とすることが好ましい。また、この他、
Co、Mn等が全体の5重量%程度以下含有されていて
もよい。さらにCa、Si、Bi、V、Pb等が1重量
%程度以下含有されていてもよい。
【0020】フェライトの粉末は、通常、下記のように
して製造する。まず、所定量のNiO、CuO、Fe2
3 、CoO、PbO、MgO等のフェライト原料粉末
をボールミル等により湿式混合する。原料粉末の粒径は
0.1〜10μm 程度とすることが好ましい。得られた
混合物をスプレードライヤーなどにより乾燥し、その後
仮焼する。次いで、ボールミルなどにより0.01〜
0.1μm 程度の粒子径となるまで湿式粉砕し、スプレ
ードライヤーなどにより乾燥する。なお、CoO、Pb
OおよびMgOの粉末は仮焼後に添加してもよい。
【0021】ガラスフリットおよびフェライトの粉末が
分散されるビヒクルは、エチルセルロース、ニトロセル
ロース、アクリル系樹脂等のバインダ、テルピネオー
ル、ブチルカルビトール等の溶剤から構成され、さら
に、必要に応じてその他分散剤や活性剤等が適宜添加さ
れる。フェライトペースト組成物中のビヒクルの含有率
は、通常、10〜70重量%程度とする。なお、予め調
製したビヒクルとガラスフリットおよびフェライトの粉
末とを混練してもよく、混練工程においてバインダを投
入してもよい。フェライトペースト組成物の粘度は、磁
性層形成の際に用いる方法に応じて適宜設定すればよ
い。
【0022】<配線基板>図1に示されるような構成の
配線基板は、下記のようにして製造されることが好まし
い。
【0023】まず、基板2の材料となるグリーンシート
を作製するために、絶縁性材料と上記したようなビヒク
ルとを含有する基板用ペーストを調製する。用いる絶縁
性材料は特に限定されず、アルミナ、結晶化ガラス等の
セラミックス材料や、酸化物骨材とガラスとを含み低温
焼成が可能なガラス−セラミックス複合材料、例えば、
アルミナ−ホウケイ酸ガラス、アルミナ−鉛ホウケイ酸
ガラス、アルミナ−ホウケイ酸バリウムガラス、アルミ
ナ−ホウケイ酸カルシウムガラス、アルミナ−ホウケイ
酸ストロンチウムガラス、アルミナ−ホウケイ酸マグネ
シウムガラス等から適宜選択して用いればよい。このよ
うなガラス−セラミックス複合材料において、ガラスの
含有率は一般に50〜80重量%程度とするのがよい。
【0024】このような基板用グリーンシートを焼成
し、単層の基板とするか、あるいは、複数のグリーンシ
ートを用い、シート間に各種回路用ペーストのパターン
を形成して同時に焼成し、多層配線基板とする。なお、
多層配線基板を形成する際に、各グリーンシートおよび
各種回路用ペーストを別個に焼成する方法を用いてもよ
い。
【0025】次いで、基板2表面に前記フェライトペー
スト組成物を印刷して焼成し、磁性層3を形成する。
【0026】続いて、磁性層3上に内部導体用ペースト
を所定パターンに印刷して焼成し、内部導体6を形成す
る。内部導体用ペーストは、導電材および上記したよう
なビヒクルを含有する。内部導体は、インダクタとして
実用的なQを得るためには抵抗率の小さいことが必要で
あるので、導電材にはAgを主体とするもの、特に銀の
含有量が90重量%以上のものを用いることが好まし
く、例えば、Ag、Ag−Pt、Ag−Pd等を用いる
ことが好ましい。なお、PdやPtの添加量は多くても
3重量%であり、通常は1重量%以下である。これらは
Agのマイグレーションを防ぐために添加される。導電
材粒子の平均粒子径は、0.01〜10μm 程度とする
のが好ましい。その理由は、平均粒子径が0.01μm
未満であると収縮率が大きくなりすぎ、また10μm を
超えるとフェライトペースト組成物の印刷性、分散性が
悪くなるからである。内部導体用ペーストには、接着性
を向上させるために導電材に対し5〜10重量%程度の
ガラスフリットが含有されることが好ましい。
【0027】内部導体6形成後に、磁性層、誘電体層ま
たは絶縁層4を形成する。
【0028】この層を磁性層とする場合には、上記した
磁性層3と同様にして形成すればよく、この場合、通常
のインダクタとなる。
【0029】この層を誘電体層とする場合には、フェラ
イトの替わりに各種誘電体材料を用いる。用いる誘電体
は特に限定されず、BaTiO3 等のチタン酸複合酸化
物系材料やTiO2 系材料などから適宜選択すればよ
い。そして、低温焼成および接着性向上のために、この
ような誘電体材料に加えガラスフリットを添加する。ガ
ラスフリットの添加量は、誘電体材料に対し3〜20重
量%程度とすることが好ましい。この層を誘電体層とし
た場合には、内部導体6、7の周囲に比較的大きな浮遊
容量が生じて、LC回路が形成される。
【0030】この層を絶縁層とする場合には、低温焼成
および接着性向上のために、基板材料として例示したよ
うなガラス−セラミックス複合材料を用いることが好ま
しい。絶縁層は、反磁界によるL値の低下を抑えるため
に設けられる。
【0031】なお、誘電体層や絶縁層とする場合には、
磁性層と同様な条件で焼成可能なように構成材料を選択
することが好ましい。
【0032】次に、前述した内部導体6と同様にして内
部導体7を形成し、さらに、磁性層5を形成する。
【0033】なお、各内部導体は、公知の積層型チップ
インダクタの製造方法と同様な積層方法を用いて、イン
ダクタ部内においてコイルパターンを構成するように設
けられる。
【0034】上記各層の厚さや磁性層の積層数は特に限
定されず、目的とする特性に応じて適宜決定すればよい
が、磁性層や誘電体層、絶縁層の厚さは、通常、20〜
50μm とすることが好ましく、磁性層の積層数は1〜
5程度とすることが好ましい。また、内部導体の厚さは
3〜10μm とすることが好ましい。
【0035】各ペーストの焼成条件は、保持温度800
〜950℃、温度保持時間5〜10分間程度とすること
が好ましい。
【0036】なお、内部導体を外部の回路と接続するた
めに、磁性層などからなる積層体の側面に端子電極が設
けられる。端子電極は、通常、Ag系材料から構成する
ことが好ましく、ガラスフリットを添加することが好ま
しい。端子電極の厚さは、通常、5〜20μm とするこ
とが好ましい。
【0037】以上では各層を別個に焼成する方法を説明
したが、各層用のペーストを印刷積層後、同時に焼成し
てもよい。また、各層を基板用のグリーンシートと同時
に焼成してもよい。この場合、基板材料には低温焼成材
料を用いる。ただし、同時焼成を行なう場合には、焼成
時のクラック発生を防ぐために各層の熱膨張率を適宜調
整することが好ましい。
【0038】また、各層をシート法により形成してもよ
いが、印刷法を用いるほうが生産性が高く低コスト化が
可能である。
【0039】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について説明す
る。
【0040】<フェライトペースト組成物>下記のフェ
ライト粉末、ガラスフリットおよびビヒクルを含むペー
ストを調製した。また、さらにBi23 およびCuO
を含むペーストも調製した。表1に示される添加量は、
いずれもフェライト粉末に対する重量比である。Fe2
3 、NiO、CuOおよびZnOの粉末を、最終組成
でNiO : 9.3モル%、CuO :12.9
モル%、ZnO :28.4モル%、Fe23 :4
9.4モル%となるように秤量し、これらをボールミル
を用いて湿式混合し、次いで、この湿式混合物をスプレ
ードライヤーにより乾燥した後、仮焼し、これをボール
ミルにて粉砕した後、スプレードライヤーで乾燥し、平
均粒子径3μm のフェライト粉末とした。
【0041】ガラスフリットには、下記表1に示される
組成で平均粒子径0.8μm のものを用いた。Bi2
3 には平均粒子径0.2μm のものを、CuOには平均
粒子径0.8μm のものを用いた。ビヒクルには、バイ
ンダとしてエチルセルロースを30重量部、溶剤として
テルピネオールを70重量部用いた。ビヒクルの添加量
は、固形分の合計100重量部に対し40重量部とし
た。
【0042】<絶縁層用ペースト>平均粒子径0.5μ
m のα−Al23 34重量部、平均粒子径1μm のガ
ラスフリット66重量部およびビヒクルを混練して調製
した。ガラスフリットには、SiO2 −Al23 −B
23 −SrO−CaO−MgOガラスを用いた。ビヒ
クルにはエチルセルロースおよびテルピネオールを用
い、固形分の合計100重量部に対し46重量部添加し
た。
【0043】<内部導体用ペースト>導電粒子には平均
粒子径1μm のAg−Pt(Pt含有量1重量%)を9
5重量部用い、ガラスフリットにはZnO−B23
SiO2 ガラス2重量部を用い、さらに、Bi23
3重量部添加した。ビヒクルにはエチルセルロースおよ
びテルピネオールを用い、固形分の合計100重量部に
対し25重量部添加した。
【0044】<端子電極用ペースト>導電粒子には平均
粒子径1μm のAgを97重量部用い、ガラスフリット
にはPbO−B23 −SiO2 ガラスを3重量部用い
た。ビヒクルにはエチルセルロースおよびテルピネオー
ルを用い、固形分の合計100重量部に対し30重量部
添加した。
【0045】<基板>α−アルミナ55重量部とビヒク
ル45重量部とを混練して調製したペーストを用いて、
厚さ3mmのグリーンシートを作製した。ビヒクルにはブ
チラール樹脂、ジブチルフタレート、トルエンおよびエ
タノールを用い、固形分の合計100重量部に対し82
重量部添加した。
【0046】このグリーンシートを1550℃で2時間
焼成し、基板とした。
【0047】<配線基板の作製>図1に示される構成の
配線基板を作製した。まず、基板2表面にフェライトペ
ースト組成物を印刷し、空気中において900℃で10
分間焼成して、厚さ50μm の磁性層3を形成した。磁
性層3上に内部導体用ペーストを印刷し、空気中におい
て850℃で10分間焼成して、厚さ10μm の内部導
体6を形成した。この上に、絶縁層用ペーストを印刷し
て空気中において900℃で10分間焼成し、厚さ30
μm の絶縁層4を形成した。絶縁層4上に内部導体6と
同様にして内部導体7を形成し、さらに磁性層3と同様
にして磁性層5を形成した。次いで、端子電極用ペース
トを側面に印刷し、空気中において850℃で10分間
焼成して端子電極を形成し、インダクタ部を有する配線
基板とした。
【0048】インダクタ部の寸法は8.4mm×4mm×
0.12mmであり、巻数は2ターンであった。
【0049】表1に示される各配線基板に対して、イン
ダクタ部の接着強度、LおよびQの周波数特性の測定を
行なった。接着強度は、インダクタ部の表面側に粘着テ
ープを貼付し、テープを引き剥したときにインダクタ部
が基板から剥離しなかったものを○として評価した。ま
た、焼成中に磁性層が基板から剥離してしまったものを
×として評価した。これらの結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】上記表1において、配線基板No. 4、5、
13では、100MHz において共振が発生しており、L
およびQの測定が不可能であった。
【0052】上記結果から、本発明の効果が明らかであ
る。なお、PbOの一部または全部をZnOに置換した
場合や、Ni−Znフェライトを用いた場合でも、ほぼ
同等の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面にインダクタ部を有する配線基板の構成例
を示す断面図である。
【符号の説明】
2 基板 3 磁性層 4 磁性層、誘電体層または絶縁層 5 磁性層 6,7 内部導体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラスフリットを含む無機結合剤とフェ
    ライトの粉末とをビヒクル中に分散したフェライトペー
    スト組成物であって、 前記ガラスフリットが、 PbO :10〜88重量%、 B23 :4〜30重量%、 SiO2 :8〜60重量%、 MnO :0〜20重量%および CoO :0〜10重量% を含有することを特徴とするフェライトペースト組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記フェライトがNi−Cu−Znフェ
    ライトまたはNi−Znフェライトである請求項1のフ
    ェライトペースト組成物。
  3. 【請求項3】 前記フェライトに対する前記ガラスフリ
    ットの含有量が0.3〜20重量%である請求項1また
    は2のフェライトペースト組成物。
  4. 【請求項4】 前記ガラスフリット中のPbOの一部ま
    たは全部が、ZnOに置換されている請求項1ないし3
    のいずれかのフェライトペースト組成物。
  5. 【請求項5】 前記無機結合剤がBi23 およびCu
    Oの少なくとも1種を含み、Bi23 とCuOとの合
    計含有量が前記フェライトに対し10重量%以下である
    請求項1ないし4のいずれかのフェライトペースト組成
    物。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかのフェライ
    トペースト組成物を焼成して形成された磁性層を含むイ
    ンダクタ部を基板上に有することを特徴とする配線基
    板。
  7. 【請求項7】 基板上にインダクタ部およびコンデンサ
    部を含む回路を有する請求項6の配線基板。
  8. 【請求項8】 前記基板がセラミックス材料またはガラ
    ス−セラミックス複合材料から構成される請求項6また
    は7の配線基板。
JP4359449A 1992-12-25 1992-12-25 フェライトペースト組成物および配線基板 Withdrawn JPH06204022A (ja)

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