JPH0110947Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、カセツトテーププレーヤ、アンプ、
イコライザ等の車載用音響機器を覆うラツクに係
り、特に車に取付けられた車載用音響機器に簡単
に着脱可能としたラツクの取付装置に関するもの
である。

近時、乗用車等には、車内オーデイオ用の各種
の音響機器が装備されるようになつている。とこ
ろが、従来はこれらの音響機器、及び音響機器を
覆うラツクは、音響機器をラツク内に収納した状
態で共に取付金具と一体化し、その後に取付金具
を自動車の所定の場所に取付けることにより全体
が固定されていたが、車のダツシユボード下側な
ど、狭い空間にラツクごとの音響機器を取付ける
のは、作業がむずかしく、取付作業時間を多くつ
いやしていた。

本考案は、上記の欠点に鑑み、音響機器とラツ
クとを着脱自在にすることにより、車載用音響機
器の取付時間を短縮するばかりか、取付作業を簡
単にしたことを目的とするものである。

本考案は、上記の目的を達成するため、積み重
ねた複数の車載用音響機器を一体に取付けるとと
もに、係合部を設けた取付金具と、前記一体化さ
れた音響機器を覆うように装着するとともに、そ
の内面側に前記係合部と係合する弾性部材を設
け、前面に前記音響機器の操作面を露出するため
の開口を設けたラツクとからなり、該ラツクは前
記係合部と弾性部材との係合箇所を覆うように前
記音響機器に対して着脱自在に装着されるように
したことを特徴とするものである。

以下、本考案の実施例を図面によつて説明す
る。

第１図は、車載用音響機器にラツクを装着した
状態を示したもので、車載用音響機器Ａとして、
最上部にカヤツトテーププレーヤ１、次にグラフ
イツクイコライザ２、その下にアンプ３が重ねら
れ、これら車載用音響機器Ａの周囲はラツク４が
覆つている。前記カセツトテーププレーヤ１は、
その操作面１ａにカセツト挿入口１ｂ、各種ダイ
ヤル１ｃ、操作釦１ｄを備えており、またグラフ
イツクイコライザ２も操作面２ａに各種の操作レ
バ２ｂを有している。

第２図は、カセツトテーププレーヤ１、グラフ
イツクイコライザ２、アンプ３、ラツク４、及び
その取付用部品を分解して示したもので、カセツ
トテーププレーヤ１、グラフイツクイコライザ
２、アンプ３のそれぞれの両側面にはネジ孔１
ｅ，２ｃ，３ａが設けられている。前記カセツト
テーププレーヤ１の上面には、第１の取付金具５
が載置され、第１の取付金具５の両端には立下つ
たフランジ５ａが形成されており、またカセツト
テーププレーヤ１、グラフイツクイコライザ２、
アンプ３の両側には板状の第２の取付金具６が配
されている。この第２の取付金具６の上端には、
内側へ折れ曲つたカギ部６ａが形成されるととも
に、前記ネジ孔１ｅ，２ｃ，３ａと対応する位置
に孔６ｂが穿設されている。そして、第２の取付
金具６のカギ部６ａを第１の取付金具５の係合孔
５ｂに係合し、第２の取付金具６の内面に形成し
た突起６ｃを第１の取付金具５のフランジ５ａに
係合し、前記孔６ｂを介して外方より挿入される
ネジ７を前記ネジ孔１ｅ，２ｃ，３ａにそれぞれ
螺合して、第４図に示す如くカセツトテーププレ
ーヤ１、グラフイツクイコライザ２、アンプ３の
車載用音響機器Ａを一体化している。

一体化された車載用音響機器Ａは、その背面に
第３の取付金具８が固着されており、ネジ９、ナ
ツト１０によつて取り付けられる取付金具８によ
つて車内の所定位置に固定しているものである。

車載用音響機器Ａを覆うラツク４は、第５図に
示す如く箱形で、前面にカセツトテーププレーヤ
１、グラフイツクイコライザ２の操作面１ａ，２
ａ及びアンプ３の前面を露出する開口４ａを有
し、後面は開放し、側部内壁には第４の取付金具
１１を備えている。この取付金具１１は第６図、
第７図、第８図に拡大して示す如く、両端１２ａ
が波形に変形した弾性部材１２と、この弾性部材
１２をラツク４の内壁に取付けるための補強部材
１３とからなつており、起立片１２ｂ，１３ａを
重ね合わせてラツク４の内壁に固定されている。
そしてこの第４の取付金具によつてラツク４は車
載用音響機器Ａの周囲に装着される。

即ち、前記第２の取付金具６の中央部側面に形
成された前後方向の溝状の係合部６ｄの上壁に前
記弾性部材１２の湾曲した両端１２ａの上面が弾
接し、弾性部材１２の中央部下面が係合部６ｄの
下壁に弾接することにより、ラツク４は前後に着
脱できるように固定されている。この際、係合部
６ｄの下壁に形成した突出部６ｅが弾性部材１２
の中央部上面に設けた凹部１２ｃに係合し、車載
用音響機器Ａに対するラツク４の前後方向の位置
決めを行つている。

従つてこれらの機器の装着はまずカセツトテー
ププレーヤ１、グラフイツクイコライザ２、アン
プ３を第１、第２の取付金具５，６にて一体化
し、次に、これを第３の取付金具８により車の所
定位置に固定し、次にラツク４を前方より押し込
み、第４の取付金具１１の弾性部材１２を車載用
音響機器Ａの側面に固定された第２の取付金具６
の係合部６ｄに係合させれば完了する。

尚本実施例において弾性部材１２をラツク４
に、係合部６ｄを車載用音響機器Ａ側の取付金具
６にそれぞれ設けたが、弾性部材１２を取付金具
６に形成し、係合部６ｄをラツク４に形成しても
よい。また弾性部材１２及び係合部６ｄの形状は
本実施例の図面に記載されたものに限られること
なく、ラツク４を前方より押し込むことにより装
着でき、着脱が可能であるものであれば良い。ま
たラツク４を取り外しを容易に行えるようにする
ため、弾性部材１２に外部よりドライバー等の治
具をあて、弾性力を解除するための窓、切欠き等
をラツク４に形成することもできる。

以上説明したように、本考案によれば、複数の
音響機器を取付金具によつて一体に取付けるの
で、複数の音響機器を単体として取扱え、複数の
音響機器へのラツクの取付作業が極めて容易に行
なえるとともに、一体化によつてあたかも一つの
ものとして一体感を生み高級感を与えて商品価値
を高めることができ、また、係合部を取付金具に
設けてあるので、一体化した取付金具の係合部に
ラツクの弾性部材を係合するだけでラツクを装着
でき、別個に係合部の取付作業を必要とせず、取
付作業を簡素化でき、また、ラツクによつて係合
部と弾性部材との取付個所が覆われているので、
音響機器の側面が露出される位置に配置されて
も、取付個所が露呈することなく美感を良くして
品質の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は車載用音響機器にラツクを装着した状
態を示す斜視図、第２図は車載用音響機器と取付
金具とラツクの分解斜視図、第３図は第２の取付
金具の斜視図、第４図は車載用音響機器を取付金
具で一体化した状態を示す一部を省略した断面
図、第５図はラツクの一部を省略した斜視図、第
６図は第４の取付金具を示す斜視図、第７図は第
４の取付金具のうちの弾性部材を示す斜視図、第
８図は第４の取付金具のうち補強部材を示す斜視
図である。 ４……ラツク、６……取付金具、６ｄ……係合
部、１２……弾性部材、Ａ……車載用音響機器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 積み重ねた複数の車載用音響機器を一体に取付
   けるとともに、係合部を設けた取付金具と、前記
   一体化された音響機器を覆うように装着するとと
   もに、その内面側に前記係合部と係合する弾性部
   材を設け、前面に前記音響機器の操作面を露出す
   るための開口を設けたラツクとからなり、該ラツ
   クは前記係合部と弾性部材との係合箇所を覆うよ
   うに前記音響機器に対して着脱自在に装着される
   ようにしたことを特徴とする車載音響機器用ラツ
   クの取付装置。