JP7820186B2 - カーテンウォール - Google Patents

カーテンウォール

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Description

本発明は、四周枠組みされている複数のカーテンウォールユニットが上下左右に並設されて建築物の壁面を構成するカーテンウォールに関する。
カーテンウォールユニットを上下左右に並設して建築物の壁を構成するカーテンウォールが知られている。また、特許文献1のように、横方向に隣接するカーテンウォールユニット同士が入隅部および出隅部を形成する雁行形状となるように見込み方向にずらして配置する場合がある。特許文献1に記載のカーテンウォールは、フラットな壁面をベースに構成されており、異なる見込み寸法の第1縦枠と第2縦枠とが壁面から突出して設けられ、第1縦枠および第2縦枠の室外端部にパネルが保持されている。そして、カーテンウォールユニットには室内側に内上枠および内下枠が設けられ、室外側に外上枠および外下枠が設けられ、外上枠および内上枠と外下枠および内下枠とには雁行形状を形成するための三角形の横板部材がそれぞれ取り付けられる。横板部材は、外上枠および内上枠間を塞ぐことで、カーテンウォールユニットの上方から外パネルの室内側に雨水が降り込むことを防いでいる。
特開2016-121454号公報
特許文献1に記載のカーテンウォールユニットは、内上枠、内下枠、外上枠、外下枠および横板部材を有していて部材点数が多く、複雑形状である。また、三角形の横板部材を素材板から切り出すのは必ずしも歩留まりが良くないためコスト高になる。横板部材は比較的面積が大きく取り扱いに不便であって施工性が良くない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、上記の横板部材のように上下のカーテンウォールユニット間を仕切る部材を設けることなく雨水の浸入を抑制し、部材点数の削減及び施工性の向上を実現することのできるカーテンウォールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるカーテンウォールは、面材を保持する枠体を備える複数のカーテンウォールユニットが上下左右に並設されて建築物の壁面を構成するカーテンウォールであって、前記枠体は、上枠および下枠と、左右のうち一方で前記上枠および前記下枠に接合されていて、前記上枠および前記下枠より見込み寸法が大きい第1縦枠と、左右のうち他方で前記上枠および前記下枠に接合されていて、前記第1縦枠より見込み寸法が小さい第2縦枠と、を有し、前記第1縦枠における、前記上枠および前記下枠よりも見込み方向に突出した雁行形成突出部には、横に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記第2縦枠が対向して配設され、前記雁行形成突出部の上面には、上側に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記雁行形成突出部の下部が嵌め込まれて固定される連結部材が設けられており、前記連結部材は、横に隣接する他のカーテンウォールユニットの前記上枠の少なくとも一部によって形成される横隣接横枠空洞部と対向する位置に設けられていることを特徴とする。
本発明にかかるカーテンウォールでは、上下のカーテンウォールユニット間を仕切る部材を設けることなく雨水の浸入を抑制し、部材点数の削減及び施工性の向上を実現することができる。
実施の形態にかかるカーテンウォールを室外側から見た正面図である。 図1におけるII~II線視による縦断面図である。 図1におけるIII~III線視による横断面図である。 ユニットの正面図である。 ユニットの横断面図である。 横方向に隣接するユニット間の第1縦枠と第2縦枠とを示す横断面図である。 上下左右4つのユニットの各隅部が隣接している箇所を室外側から見た斜視図である。 上下左右4つのユニットの各隅部が隣接している箇所を室内側から見た斜視図である。 3つのユニットの各隅部が隣接している箇所を室外側から見た一部分解斜視図である。 3つのユニットの各隅部が隣接している箇所を室内側から見た一部分解斜視図である。 第1ユニット,第2ユニットおよび連結部材を室外側から見た斜視図である。 第1ユニット,第2ユニットおよび連結部材を室内側から見た斜視図である。 第1ユニット,第2ユニットおよび連結部材を室外側から見た一部拡大斜視図である。 連結部材およびキャッチパンによって形成される排水経路を説明する図である。
以下に、本発明にかかるカーテンウォールの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態にかかるカーテンウォール10を室外側から見た正面図である。図2は、図1におけるII~II線視による縦断面図である。図3は、図1におけるIII~III線視による横断面図である。
カーテンウォール10はビルなどの建築物の壁を構成するものである。ここで例示する建築物は、上層の床スラブS1と下層の床スラブS2との間に天井板材Pを設けることにより、天井板材Pよりも下方に室内空間を構成するとともに、天井板材Pよりも上方に天井裏空間を構成したものである。上下の床スラブS1,S2の室外側となる部分には、複数のユニット12を上下左右に並設することによってカーテンウォール10が構成してある。
本出願において、見込み方向とはカーテンウォール10の室内外方向をいう。見込み面とは見込み方向に沿って延在する面をいう。見付け方向とは見込み方向に直交する方向であり、上下方向に長尺な第1縦枠26(図4参照)等の場合はその長手方向に直交する左右方向をいい、左右方向に長尺な上枠22(図4参照)等の場合はその長手方向に直交する上下方向をいう。見付け面とは見付け方向に沿った面をいう。また、以下の説明における「右」、「左」は室外側から見た状態を基準とする。
ユニット12は設備が整った製造工場で予め構成したもので、基本的には互いに同一構造を有している。以下の説明では、ユニット12同士の位置関係を表すために、あるユニット12を第1ユニット12Aとして特定し、その右横に隣接するものを第2ユニット12Bとし、上側に隣接するものを第3ユニット12Cとし、右斜め上に隣接するものを第4ユニット12Dと呼ぶこととする。ユニット12,12A~12Dはカーテンウォールユニットであるがここでは略して「ユニット」と呼ぶ。
図3は、図1におけるIII~III線視による横断面図である。横方向に隣接するユニット12同士は出隅部14および入隅部16を形成する雁行形状となるように傾斜して配置されている。これにより単調でなく変化のあるイメージの好適な外観が得られる。各ユニット12の出隅部14には室外側に突出する化粧パネル18が設けられている。各ユニット12の出隅部14と入隅部16との間にはゴンドラレール20が設けられている。ユニット12は適度な間隔で躯体Fに固定されている。化粧パネル18およびゴンドラレール20は省略してもよい。
図4は、ユニット12の正面図である。図5は、ユニット12の横断面図である。ユニット12は、面材32を保持する枠体21を備える。枠体21は、横枠である上枠22、下枠24、および縦枠である第1縦枠26、第2縦枠28によって四周枠組みされており、縦長の長方形状を成している。第1縦枠26は、枠体21の右側で上枠22および下枠24に接合されていている。第2縦枠28は、枠体21の左側で上枠22および下枠24に接合されていている。ユニット12では、第1縦枠26と第2縦枠28との間において天井板材P(図2参照)に対応する部分に上枠22及び下枠24に対して平行となるように無目30を設けている。上枠22、下枠24、第1縦枠26、第2縦枠28、無目30は、それぞれアルミニウム合金等の金属によって成形した押し出し形材であり、長手に沿った全長にわたる部分がほぼ一様の断面形状を有するように構成してある。
カーテンウォール10では、枠体21が面材32の四周に設けられて該面材32を保持しているため、隣接するユニット12の横枠同士は、連続した直線状ではなく、ユニット12とともに雁行形状に沿い、平行かつ非連続の関係になっている。つまり、ユニット12および枠体21は建築物の仮想的な連続的かつ単一平面の壁面33(図3参照)に対して傾斜している。なお、カーテンウォール10では、仮想的な壁面33に沿った箇所には枠材など特段の構成要素は設けられていない。
面材32は、無目30を境に上下個別に構成してある。図示の例では、第1縦枠26、第2縦枠28、上枠22及び無目30によって囲まれる部分にそれぞれ押縁を介して単層ガラス板が上方の面材32として配設してあり、第1縦枠26、第2縦枠28、下枠24及び無目30によって囲まれる部分にそれぞれ押縁34(図5参照)を介して複層ガラスが下方の面材32として配設してある。設計条件により無目30は省略して、面材32を上枠22から下枠24にまで亘って設けるようにしてもよい。また、基本的に面材32は製造工場で予めユニット12の一部として組み込まれているが、設計条件または施工条件によっては、施工現場で面材32を枠体に取り付けるようにしてもよい。
図5は、ユニット12の横断面図である。右の第1縦枠26には化粧板36が設けられている。左の第2縦枠28には化粧板38が設けられている。第1縦枠26の見込み寸法W1はやや長く設定されており、該見込み寸法W1は第2縦枠28の見込み寸法W2より大きくなっている。換言すれば、第2縦枠28の見込み寸法W2は第1縦枠26の見込み寸法W1より小さい。面材32は第1縦枠26および第2縦枠28における各室外側端部近傍に設けられている。つまり、第1縦枠26および第2縦枠28は面材32を基準とすると室内側に突出しており、その突出量は第1縦枠26の方が大きい。
第1縦枠26の突出方向と面材32との角度θ1は鋭角になっている。第2縦枠28の突出方向と面材32との角度θ2は鈍角になっている。第1縦枠26の見込み面と第2縦枠28の見込み面とは平行に設定されている。角度θ1を鋭角とし、角度θ2を鈍角にしてもよい。また、角度θ1および角度θ2を直角にしてもよい。さらに、ユニット12では正面視で右側に突出量の大きい第1縦枠26が設けられて左側に突出量の小さい第2縦枠28が設けられているが、左右逆の構成として第1縦枠26に相当する枠を左側、第2縦枠28に相当する枠を右側に設けてもよい。
第1縦枠26には、面材32の固定部から室内側に向かって順に第1空洞部(上隣接縦枠空洞部)26a、第2空洞部(上隣接縦枠空洞部)26b、および第3空洞部26cが形成されていている。第1空洞部26aおよび第2空洞部26bは、それぞれ見込み方向に適度な長さが確保されており、適度な断面積を有している。第1空洞部26aおよび第2空洞部26bの断面積はおおよそ等しい。第3空洞部26cは第1縦枠26における最も室内側に設けられており、第1空洞部26aおよび第2空洞部26bよりも小さく設定されている。第3空洞部26cは化粧板36の取り付けなどの理由から設けられており、室内側構成部材とみなされているものであり、設計条件によっては省略しまたは中実にしてもよい。
第1縦枠26における外周側見込面からは一対のヒレ片26dが突出している。一対のヒレ片26dのうち一方は第2空洞部26bにおける室内側端部近傍から外周側に突出しており、他方はそれよりやや室外側箇所から外周側に突出している。一対のヒレ片26dは、面材32と平行になっている。第1縦枠26における外周側見込面のうち、ヒレ片26dの箇所よりも室外側部分には、アタッチメント18aおよびゴンドラレール20が取り付けられる。アタッチメント18aは化粧パネル18を第1縦枠26に取り付けるための部材である。アタッチメント18aはボルト40(図6参照)によって第1縦枠26に固定されている。
第2縦枠28における室内側端部には第4空洞部28aが形成されている。第4空洞部28aは上記の第3空洞部26cと同様に、設計上では室内側構成部材とみなされているものであり、省略しまたは中実にしてもよい。第2縦枠28における面材32の固定部と第4空洞部28aの室外側を構成する部分は、一対の壁28bを形成している。一対の壁28bは面材32と平行になっており、その間には外周側に開口する凹部28cが形成されている。
図6は、横方向に隣接するユニット12間の第1縦枠26と第2縦枠28とを示す横断面図である。ここで示される2つのユニット12は、例えば第1ユニット12Aと第2ユニット12Bに相当する。
第1ユニット12Aの第1縦枠26と第2ユニット12Bの第2縦枠28とは外周側見込み面同士が対向するように配設されており、一対のフック42によって開き止め処理がなされている。本実施形態においては、第1縦枠26と第2縦枠28とはフック42以外では連結されていない。第1ユニット12Aの第1縦枠26と第2ユニット12Bの第2縦枠28の各室内側見付け面はほぼ一致しており、それらを覆う化粧板36,38の室内側見付け面は同一面を形成している。
第1縦枠26における一対のヒレ片26dは第2縦枠28における凹部28cに嵌り込んでいる。ヒレ片26dと壁28bとの各隙間にはシール材46が設けられており、第1縦枠26の外周側見込み面と第2縦枠28の対面する外周側見込み面の間で四方が囲まれた第5空洞部(上隣接縦枠空洞部)48が形成されている。また、一対のヒレ片26dの下端部の少なくとも一部は後述する切欠60h(図13参照)に嵌り込んでいる。
第2縦枠28の室外側見付け面とゴンドラレール20の室内側見付け面との間にはシール材50が設けられており、第5空洞部48は室外に対して二重にシールされている。また、フック42およびボルト40は、シール材50によって室外と仕切られた空間に設けられている。
図7は、上下左右4つのユニット12A~12Dの各隅部が隣接している箇所を室外側から見た斜視図である。図8は、上下左右4つのユニット12A~12Dの各隅部が隣接している箇所を室内側から見た斜視図である。図7、図8に示すように、上枠22および下枠24の見込み寸法は、第2縦枠28と同じでW2となっている。つまり、ユニット12四周を形成する枠材のうち上枠22、下枠24および第2縦枠28の見込み寸法がW2であり、第1縦枠26の見込み寸法W1だけがW2より大きくなっている。
1つのユニット12における上枠22、下枠24、第1縦枠26および第2縦枠28はそれぞれ室外側見付け面が面材32にほぼ沿っている(図5参照)。したがって、第1縦枠26だけが見込み寸法W1とW2との差に応じて上枠22、下枠24および第2縦枠28よりも見込み方向(この場合室内側)に突出した雁行形成突出部54(図5、図6も参照)となり、出隅部14および入隅部16を有する雁行形状が形成される。そして、右側の第2ユニット12Bの第2縦枠28は、左側に隣接する第1ユニット12Aにおける第1縦枠26の雁行形成突出部54を含む箇所に対向している。
なおこの実施例の場合、雁行形成突出部54は、上枠22、下枠24および第2縦枠28よりも室内側に突出しているが、室外側に突出させても雁行形状を形成することができる。ただし、後述するように雁行形成突出部54の上部には連結部材60、キャッチパン62,64,66およびカバー部材68が設けられるため、これらの防水性向上などの観点からは雁行形成突出部54を室内側に突出させることが好ましい。
第2ユニット12Bの上枠22の外周側見込み面からは上方に向かって一対の突片56(図9も参照)が設けられている。一対の突片56の間には一対のシール材57を介して第4ユニット12Dにおける下枠24の一部が嵌り込んでおり、第6空洞部58が形成されている。本実施例では第6空洞部58が上枠22とそれに隣接する下枠24とによって形成されているが、このような横枠空洞部は上枠22のみによって形成されているものであってもよい。つまり本願における横枠空洞部は、上枠22の少なくとも一部によって形成されるものとする。
ここでは識別のために第1ユニット12Aの第6空洞部58を第6空洞部(横枠空洞部)58Aとも呼び、横に隣接する第2ユニット12Bの第6空洞部58を第6空洞部(横隣接横枠空洞部)58Bとも呼ぶこととする。
図9は、3つのユニット12A~12Cの各隅部が隣接している箇所を室外側から見た一部分解斜視図である。図10は、3つのユニット12A~12Cの各隅部が隣接している箇所を室内側から見た一部分解斜視図である。図9、図10では、第3ユニット12Cを分離した状態で示し、第4ユニット12Dを省略している。
室外側の突片56における正面視右端部近傍には排水孔59が形成されている。排水孔59は第6空洞部58と外部とを連通している。第1ユニット12Aにおける第1縦枠26の雁行形成突出部54の上面には連結部材60が設けられている。連結部材60は、上側に隣接する第3ユニット12Cにおける雁行形成突出部54の下部54aが嵌め込まれ、該下部54aをロックして固定するものである。
また、連結部材60は第2ユニット12Bにおける突片56の小口(換言すれば第6空洞部58B)と対面する位置にあり、該突片56を含む経路R3に沿った等圧空間の形成に寄与している。経路R3については後述する。カーテンウォール10は雁行形状となっているが、雁行形成突出部54に連結部材60が設けられていることから等圧空間が確保される。連結部材60には第1キャッチパン62、第2キャッチパン64、第3キャッチパン66およびカバー部材68がそれぞれ接して設けられている。キャッチパン62、64、66は周囲の枠材とのシールおよび排水の経路設定に用いられるものであり、例えばシリコーンスポンジなどのゴム部品である。キャッチパン62,64,66は、上枠22や連結部材60などに対して接着剤などの固定手段により固定されている。連結部材60、キャッチパン62,64,66およびカバー部材68は、予めユニット12に組み付けられていてもよいし、施工現場で組み付けてもよい。設計条件により、連結部材60は単体またはキャッチパンと一体的になって排水経路の一部を形成する。
図11は、第1ユニット12A,第2ユニット12Bおよび連結部材60を室外側から見た斜視図である。図12は、第1ユニット12A,第2ユニット12Bおよび連結部材60を室内側から見た斜視図である。連結部材60は、雁行形成突出部54の上面に対して複数のネジBよりネジ孔60aを介して固定される。また、連結部材60は一対の突片56のうち室内側のものに対して、複数のネジBによりネジ孔60bを介して見込み方向に固定される。
連結部材60の室内側にはカバー部材68が複数のネジBによって固定される。連結部材60は第1ユニット12Aの雁行形成突出部54に対して確実に固定されていればよく、設計条件によっては、第1縦枠26および上枠22の少なくとも一方にねじBで固定してもよい。連結部材60は、溶接などと比較して、ねじBによる簡易な固手段で固定可能であるが、設計条件によっては他の固定手段を用いてもよい。
図13は、第1ユニット12A,第2ユニット12Bおよび連結部材60を室外側から見た一部拡大斜視図である。図14は、連結部材60およびキャッチパン62,64.66によって形成される排水の経路R1~R3を説明する図である。
連結部材60は、内周側壁60cおよび外周側壁60dを有して上方に開口する略コ字形状であり凹部60eが形成されている。連結部材60の底部における室外側寄りの箇所には、見込み方向にやや長い窪み60fが形成されている。外周側壁60dにおける下部には、窪み60fと連通する排水孔60gが形成されている。外周側壁60dにおける室内側部分は、第2ユニット12Bの第6空洞部58Bと対向する箇所に切欠60hが形成されている。つまり、連結部材60は切欠60hの箇所で第6空洞部58Bと対向している。
突片56には、内周側壁60cの端面と当接させるための切欠56aと、凹部60eを室外側に開口させる切欠56bとが形成されている。上記のとおり連結部材60の室内側見込み面にはカバー部材68が設けられており、凹部60eは室内空間と仕切られている。内周側壁60c、外周側壁60d、および突片56bの各上面は同じ高さになっている。内周側壁60cおよび外周側壁60dには、それぞれ見込み方向に沿ってシール材70が設けられている。カバー部材68の室内側はキャッチパン72で覆われている。キャッチパン72は第2ユニット12Bにおける室内側壁62bと圧接することで止水性を確保している。連結部材60は、例えばアルミニウム合金などの金属材である。連結部材60は押し出し形材を加工して形成してもよい。
キャッチパン62,64,66について図9、図10、図13を参照しながら説明する。第1キャッチパン62は、室外側壁62aおよび室内側壁62bが上方に突出していて上方に開口する略コ字形状であり、第2ユニット12Bにおける一対の突片56と第1ユニット12Aにおける連結部材60との間に設けられている。室外側壁62aおよび室内側壁62bは、実質的に第6空洞部58Bの一部を形成している。
第2キャッチパン64は、連結部材60の凹部60eにおける室内寄りに配置される底部64aをベースとして室外側壁64bおよび室内側壁64cが上方に突出する形状となっている。室外側壁64bは切欠60hに嵌るように配置されており、上記の室外側壁62aと接し、該室外側壁62aを延長する形状となっている。室内側壁64cは上記の室内側壁62bと接し、該室内側壁62bを延長する形状となっている。連結部材60の凹部60eは、室外側壁64bおよび室内側壁64cによって第6空洞部58Bと連通可能な構成となっている。
第3キャッチパン66は、連結部材60に対して室外側に接するように設けられており、底部66aをベースとして外周側壁66b、内周側壁66cおよび室外側壁66dが上方に突出する形状となっている。第3キャッチパン66は平面視で略L字形状であって、室外側かつ外周側の位置に切欠66eが形成されている。
外周側壁66bは上記の外周側壁60dと接し、該外周側壁60dを室外側に延長する形状となっている。内周側壁66cは上記の内周側壁60cと接し、該内周側壁60cを室外側に延長する形状となっている。つまり、連結部材60の凹部60eは外周側壁66bおよび内周側壁66cによって室外側に延長されている。
第1ユニット12Aにおける連結部材60の凹部60eの部分に第3ユニット12Cにおける雁行形成突出部54の下部54aを挿入すると、互いの嵌合により該下部54aは引き抜き不能にロックされる。そして、第3ユニット12Cの第1縦枠26における第1空洞部26a、第2空洞部26bおよび第3空洞部26cを形成する四周の壁部が、連結部材60のシール材70、第1キャッチパン62、第2キャッチパン64および第3キャッチパン66によってシールされる。ただし、室外側かつ外周側で第3キャッチパン66の切欠66eの箇所だけはシールされない。
また、一対のヒレ片26dのうち室内側のものは、第1キャッチパン62の室内側壁62bおよび第2キャッチパン64の室内側壁64cに当接してシールされる。一対のヒレ片26dのうち室外側のものは、第1キャッチパン62の室外側壁62aおよび第2キャッチパン64の室外側壁64bの各上面に当接してシールされる。上記のとおりヒレ片26dの下端部の少なくとも一部は切欠60h(図13参照)に嵌り込んでおり、第5空洞部48と第6空洞部58Bと連通させる経路R3の一部を形成している。
第3ユニット12Cにおける第1空洞部26aと第2空洞部26bとの仕切壁26e(図14参照)は、第3キャッチパン66の底部66aに当接する。したがって第1空洞部26aと第2空洞部26bとは仕切られている。第1縦枠26の内周側見込み面26f(図14参照)は、第3キャッチパン66の底部66aに当接する。したがって、第1空洞部26aは第6空洞部58Aに対して仕切られる。第3キャッチパン66には切欠66eが形成されていることから、経路R1で示すように第1空洞部26aはこの部分で外気と連通する。つまり、切欠66eは第1空洞部26aの排水孔となっている。
第3ユニット12Cの第1縦枠26の外周側見込み面26gは、第2キャッチパン64の底部64aに当接する。したがって、第2空洞部26bは第6空洞部58Bに対して仕切られる。連結部材60における第2空洞部26bが嵌り込む箇所には、底面に窪み60fが形成されていることから、該第2空洞部26bは経路R2で示すように窪み60fおよび排水孔60gを介して外気と連通する。
上記のとおり第5空洞部48は下端開口が第6空洞部58Bと連通している。第6空洞部58Bには排水孔59が形成されていることから、第5空洞部48は経路R3で示すように排水孔59を介して外気と連通する。経路R3は正面視で、第3ユニット12Cの第1縦枠26と第2ユニット12Bの上枠22とに沿ったL字を形成している。
このように、第1空洞部26a、第2空洞部26b、および第6空洞部58Bは互いに仕切られており、独立的な経路R1~R3によって外気と連通し、独立的な等圧空間および排水の経路が形成されている。このように複数の空洞部を独立的に仕切ることにより、何等かの要因により漏水が発生した場合に排水路が限定されて漏水箇所の特定が容易となる。また、各空洞部が等圧空間となることにより、いずれかの空洞部に雨水等が浸入した場合でも、圧力差がないことから雨水が隣接する他の部分に浸入することが防止される。
ただし、これらの空洞部の排水経路の区分は上記の例に限らず、漏水の経路が特定されるように任意に設定可能である。例えば、第3ユニット12Cにおける第1縦枠26の外周側見込み面26gで、切欠60hに対面する箇所に開口を設けることにより、第2空洞部26bを第5空洞部48とともに第6空洞部58Bに連通させてもよい。
また例えば、第3ユニット12Cにおける第1縦枠26の内周側見込み面26fで、所定の開口を設けることにより、第1空洞部26aを第6空洞部58Aに連通させてもよい。この場合、第3キャッチパン66の切欠66eをなくして第1空洞部26aの下面を底部66aで塞いでもよい。このように、連結部材60は周囲に設けられるキャッチパンの形状により種々の排水の経路を設定可能となっている。また、連結部材60は4つのユニット12A~12Dの隅部同士が隣接している箇所に設けられており、いろいろな組み合わせでの排水の経路設定が可能である。
連結部材60およびキャッチパン62,64,66によって相互に連通させることが可能な空洞部は、代表的には以下の3種が挙げられる。すなわち、(1:横枠空洞部)第1ユニット12Aにおける第6空洞部58A、(2:横隣接横枠空洞部)第2ユニット12Bにおける第6空洞部58B、(3:縦枠空洞部)第3ユニット12Cにおける第1縦枠26の第1空洞部26a、第2空洞部26b、および第3ユニット12Cの第1縦枠26と第4ユニット12Dの第2縦枠28とによって形成される第5空洞部48、である。上記の例では、このうち(2)と(3)とが連通して正面視でL字形状の排水の経路R3が形成されている。連結部材60キャッチパンは、設計条件により1つ以上が連結部材60に接触(接着などを含む)して設けられていればよい。
ここで、(3)の縦枠空洞部は複数が設けられているが、設計条件により(1)の横枠空洞部および(2)の横隣接横枠空洞部についても複数設けることが可能である。連結部材60および所定形状のキャッチパンによれば、1つ以上の縦枠空洞部、1つ以上の横隣接横枠空洞部、および1つ以上の上隣接縦枠空洞部から設計条件によって選択された2つ以上を連通させることができる。
上記の例では、第2縦枠28の見込み寸法は上枠22および下枠24と同じでW2であると説明したが、これに限らず、第1縦枠26の見込み寸法W1が上枠22および下枠24の見込み寸法より大きく、かつ、第2縦枠28の見込み寸法が第1縦枠26の見込み寸法W1より小さければ雁行形成突出部54が形成される。そして、雁行形成突出部54には、横に隣接する他のユニット12における第2縦枠28が対向して配設され、該第2縦枠28は見込み寸法が第1縦枠26より小さいことから雁行形状が形成される。
外観上で雁行形状を形成しているのは、主体的には面積の大きい面材32である。面材32は面積が大きくしかも複層ガラスである場合にはある程度の重量があるが、枠体21によって直接的に保持されているため十分な強度が担保されており、特許文献1のような多くの枠材や横板部材が不要となる。
そして、第1ユニット12Aの雁行形成突出部54の上面には、第3ユニット12Cにおける雁行形成突出部54の下部54aが嵌め込まれて固定される連結部材60が設けられていることにより、ユニット12の上下間の接続を簡易構造とすることができる。
また連結部材60は、第2ユニット12Bの第6空洞部58Bと対向する位置に設けられていることから、少なくとも該第2ユニットとの等圧空間および排水経路R3の形成に寄与し、上からの雨水を適正に排出することができる。したがって、雨水の進入防止のために第1ユニット12Aと第3ユニット12Cとの間の仕切部材(例えば特許文献1における横板部材)を設ける必要がなく、部材点数の削減及び施工性の向上を実現することができる。このような仕切部材は三角形になるため歩留まりの悪くなるが、本実施例ではこのような歩留まりの悪い部材が不要であって、コストを抑制することができる。このような仕切部材は比較的面積が大きくなって取り扱いに不便であるが、本実施例ではこのような歩留まりの悪い部材が不要であって、施工性が良い。
カーテンウォール10では、枠材内または枠材間に形成される空洞部を等圧空間にし、さらに排水の経路を形成するのに連結部材60およびキャッチパン62,64,66が用いられている。連結部材60およびキャッチパン62,64,66による等圧空間および排水経路のための通路は適度に狭く設定することが可能であり、例えば上枠22や下枠24と同形状の枠材を雁行形成突出部54の上面に設けることと比べると見付け寸法を相当小さくすることができ、好適な外観が得られる。また、見付け寸法が小さくなる分だけゴンドラレール20などのレイアウトの自由度が高まる。
カーテンウォール10では、ユニット12の傾斜角度を変える場合には、上枠22、下枠24と第1縦枠26との角度θ1(図5参照)、および第2縦枠28との角度θ2を変えるとともにキャッチパン62,64,66などの形状を変更すれば足り、連結部材60については基本的にそのまま利用可能である。
本発明は、面材を保持する枠体を備える複数のカーテンウォールユニットが上下左右に並設されて建築物の壁面を構成するカーテンウォールであって、前記枠体は、上枠および下枠と、左右のうち一方で前記上枠および前記下枠に接合されていて、前記上枠および前記下枠より見込み寸法が大きい第1縦枠と、左右のうち他方で前記上枠および前記下枠に接合されていて、前記第1縦枠より見込み寸法が小さい第2縦枠と、を有し、前記第1縦枠における、前記上枠および前記下枠よりも見込み方向に突出した雁行形成突出部には、横に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記第2縦枠が対向して配設され、前記雁行形成突出部の上面には、上側に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記雁行形成突出部の下部が嵌め込まれて固定される連結部材が設けられており、前記連結部材は、横に隣接する他のカーテンウォールユニットの前記上枠の少なくとも一部によって形成される横隣接横枠空洞部と対向する位置に設けられていることを特徴とする。
このようなカーテンウォールでは、連結部材により上下のカーテンウォールユニットが連結される。また連結部材は、横に隣接する他のカーテンウォールユニットの隣接横枠空洞部と対向する位置に設けられていることから、該他のカーテンウォールユニットとの等圧空間および排水経路の形成に寄与し、上からの雨水を適正に排出することができる。したがって、雨水の進入防止のために上下のユニット間を仕切る部材を設ける必要がなく、部材点数の削減及び施工性の向上を実現することができる。
本発明は、前記連結部材は、前記第1縦枠および前記上枠の少なくとも一方にねじで固定されていることを特徴とする。本発明では連結部材をねじで固定することができ、溶接が不要となる。
前記連結部材には1つ以上のキャッチパンが接して設けられており、前記連結部材および前記キャッチパンは、前記上枠の少なくとも一部によって形成される1つ以上の横枠空洞部、横に隣接する他のカーテンウォールユニットの前記上枠の少なくとも一部によって形成される1つ以上の横隣接横枠空洞部、上側に隣接する他のカーテンウォールユニットの前記第1縦枠の少なくとも一部によって形成される1つ以上の上隣接縦枠空洞部、のうち2つ以上を連通させていることを特徴とする。連結部材は、周囲に接して設けられるキャッチパンの形状により、空洞部を選択的に連通させて種々の経路設定が可能となる。
本発明は、前記連結部材および前記キャッチパンは、前記横枠空洞部、前記横隣接横枠空洞部、前記上隣接縦枠空洞部のうち1つ以上を独立的に外気と連通させる排水孔を形成していることを特徴とする。独立的に排水孔を形成することにより、漏水箇所の特定が容易となる。また、連結部材とキャッチパンによれば独立的に排水孔の形成が容易である。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10 カーテンウォール、12 ユニット(カーテンウォールユニット)、12A 第1ユニット、12B 第2ユニット、12C 第3ユニット、12D 第4ユニット、22 上枠、24 下枠、26 第1縦枠、26a 第1空洞部(上隣接縦枠空洞部)、26b 第2空洞部(上隣接縦枠空洞部)、28 第2縦枠、48 第5空洞部(上隣接縦枠空洞部)、54 雁行形成突出部、54a 下部、58 第6空洞部、58A 第6空洞部(横枠空洞部)、58B 第6空洞部(横隣接横枠空洞部)、60 連結部材、62,64,66,72 キャッチパン

Claims (4)

  1. 面材を保持する枠体を備える複数のカーテンウォールユニットが上下左右に並設されて建築物の壁面を構成するカーテンウォールであって、
    前記枠体は、
    上枠および下枠と、
    左右のうち一方で前記上枠および前記下枠に接合されていて、前記上枠および前記下枠より見込み寸法が大きい第1縦枠と、
    左右のうち他方で前記上枠および前記下枠に接合されていて、前記第1縦枠より見込み寸法が小さい第2縦枠と、
    を有し、
    前記第1縦枠における、前記上枠および前記下枠よりも見込み方向に突出した雁行形成突出部には、横に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記第2縦枠が対向して配設され、
    前記雁行形成突出部の上面には、上側に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記雁行形成突出部の下部が嵌め込まれて固定される連結部材が設けられており、
    前記上枠には、上方に向かう突片を少なくとも一部とする長手方向の横枠空洞部が設けられ、
    前記連結部材は、横に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記横枠空洞部と対向する位置に設けられている
    ことを特徴とするカーテンウォール。
  2. 請求項1に記載のカーテンウォールにおいて、
    前記連結部材は、前記第1縦枠および前記上枠の少なくとも一方にねじで固定されている
    ことを特徴とするカーテンウォール。
  3. 請求項1又は2に記載のカーテンウォールにおいて、
    前記第1縦枠には長手方向に沿う縦枠空洞部が設けられており、
    前記連結部材には1つ以上のキャッチパンが接して設けられており、
    前記連結部材および前記キャッチパンは、
    該連結部材を備えているカーテンウォールユニットにおける前記横枠空洞部、
    横に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記横枠空洞部
    側に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける縦枠空洞部、
    のうち2つ以上を連通させている
    ことを特徴とするカーテンウォール。
  4. 請求項3に記載のカーテンウォールにおいて、
    前記連結部材および前記キャッチパンは、
    前記連結部材を備えているカーテンウォールユニットにおける前記横枠空洞部、
    横に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける前記横枠空洞部、
    上側に隣接する他のカーテンウォールユニットにおける縦枠空洞部、
    のうち1つ以上を独立的に外気と連通させる排水孔を形成している
    ことを特徴とするカーテンウォール。
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