JP3640332B2 - パネルユニットの雨仕舞い装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネルユニットの雨仕舞い装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーテンウォールを構築するに際して、四周の窓枠内にパネルが固定されて一体化されたパネルユニット相互が上下および左右に連続して外壁面を構成することは、施工性にきわめて優れる。
【0003】
この種の構造においては、水密性が問題となる。この場合における水密構造として、室内側および室外側のそれぞれにおいて、隣接するパネルユニット相互をシール材を圧接することにより四周にわたる空間を構成し、その空間の一部に開口部を形成し、等圧空間とすることが知られている。
【0004】
かかる思想の下で、実用新案登録第2540224号のものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このものは、構造が著しく複雑で施工能率が悪いにも係わらず、一方のパネルユニットの室内側ウインドバリア用シール材の端面と、他方のパネルユニットの室内側ウインドバリア用シール材の端面との当接面間を通って雨水が室内側に浸入する虞れが多分にある構造である。
【0006】
したがって、本発明の主たる課題は、施工・組み立て能率がきわめて高まり、しかも、雨水の浸入を確実に防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明は、四周の窓枠内にパネルが固定されて一体化されたパネルユニット相互が上下および左右に連続して外壁面を構成した構造にあって、
前記パネルユニットの窓枠四周にそれぞれ外方に突出する舌片を有する上下左右のレインバリア用シール材を有し、
上レインバリア用シール材は、その舌片が隣接する上方パネルユニット下枠材下面に接触し、かつ当該上レインバリア用シール材の上面は、室外側に向かって下方傾斜する断面形状を有し、
下レインバリア用シール材は、少なくともその両端部においてその舌片が隣接する下方パネルユニットの上枠材上面に形成された前記上レインバリア用シール材上面に接触し、中間部において、室内外に連なる開口部を有し、かつ当該開口部は、前記舌片の下縁から切欠したものであり、
前記上レインバリア用シール材の舌片が隣接する上方パネルユニット下枠材下面に接触する位置は、下レインバリア用シール材の舌片が隣接する下方パネルユニットの上枠材上面に形成された前記上レインバリア用シール材上面に接触する位置より室内側にあって、
左右縦レインバリア用シール材の舌片は、対応して隣接するパネルユニットの右左縦レインバリア用シール材の舌片と重合接触しており、
前記上下左右のレインバリア用シール材の位置より室内側において、隣接するパネルユニット相互が上下左右の室内側ウインドバリア用シール材により気密化され、
前記上レインバリア用シール材の舌片が隣接する上方パネルユニット下枠材下面に接触していることにより、前記下レインバリア用シール材と前記上レインバリア用シール材とで囲まれる第1の空間と、前記上レインバリア用シール材と前記上下室内側ウインドバリア用シール材とで囲まれる第2の空間とが区分けされ、
当該第2の空間は、左右レインバリア用シール材と左右室内側ウインドバリア用シール材とで囲まれる縦空間を介して、前記開口部を通じて室外に開口する空間である前記第1の空間と等圧になるように構成され:
上枠材、下枠材、左枠材及び右枠材により構成される窓枠内に開閉障子を有する開閉障子部においては;
上枠材に設けた上レインバリア用シール材の室外側延在片が、前記障子上框に接触して間隙を封止し、
左右縦枠材に設けた左右縦レインバリア用シール材の室外側延在片が、それぞれ前記障子左右縦框に接触して間隙を封止し、
前記上レインバリア用シール材および左右縦レインバリア用シール材の窓内方において、上下および左右枠材と対応する框との間に框の閉止時において当接するタイト材が設けられ、
これらのタイト材を境とする窓外方の上、右、下および左の空間が連通している、ことを特徴とするパネルユニットの雨仕舞い装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明を図面に示す、パネルがガラス板である実施の形態を参照しながらさらに詳説する。パネルとして、無機質板、金属板などの適宜の板状体を用いることができる。
【0009】
具体的な説明に入る前に、以下の実施の形態の背景について説明すると、建築物の外壁を構成するカーテンウォールについての最近の傾向として、ガラス板などのパネルを保持する窓枠を極力露出させず、窓全体があたかもパネル群のみで構成されている意匠的外観を呈するように構築することが好まれている。
【0010】
かかる要請に基づくものとして、たとえばガラスをその四周において、窓枠に接着剤を用いて固定するものがある。
【0011】
しかしながら、この場合には、ガラスの保持を確実にするために特別な固定手段が必要となり、施工または工場における組み立てにおいて多大な手間を要する。なお、この一つの例外を除いて、カーテンウォールにおいては、ガラスを窓枠に固定するには、対向する窓枠の室外側における離間間隔を、ガラスの対応する長さより小さくしておき、いわゆるケンドン方式またはやり越し方式により、窓枠に嵌め込み、グレージングチャンネルにより固定するのが一般的である。
【0012】
そこで、前記の意匠的外観の要請に十分に対応できるとともに、パネル保持の安定性に優れ、しかも、パネルの取付がきわめて容易である窓におけるパネルの固定装置および窓用パネルユニットが必要となる。
【0013】
このために、実施の形態においては、上下左右の窓枠にパネルが固定された構造にあって、前記窓枠の対向する少なくとも一方の枠材間の室外側における離間間隔が、パネルの対応する長さより大きく形成され、前記パネルの四周が、前記窓枠の室外側においてグレージングガスケットを介して固定されているものである。
【0014】
(全体構造について)
図1〜図8は代表的な実施の形態を示したもので、図1はパネルユニットPUの概要正面図であり、その要部の形態が断面で図2および図3に示されている。
【0015】
パネルユニットPUは、横断面形状で同一の上下枠材10,20および左右枠材30,40で枠組みされる窓枠の中間に、ガラスに対して窓枠を構成する中桟枠材50を有し、この中桟枠50を境にして上下ガラスG1,G2が嵌め込まれ、一つのユニットとして構成したものである。
【0016】
また、窓枠の対向する少なくとも一方の枠材間、実施の形態においては上下方向の枠材間の室外側における離間間隔が、ガラスG1,G2の対応する長さより大きく形成され、そのガラスG1,G2パネルの四周が、窓枠の室外側においてグレージングガスケット60を介して固定されているものである。
【0017】
具体的には、窓枠の対向する両方の枠材間、すなわちガラスG1については、上枠材10と中桟枠材50間、およびガラスG2については、中桟枠材50と下枠材20との間のそれぞれの室外側における各離間間隔Dが、ガラスG1,G2の対応する長さHよりそれぞれ大きく形成されている。左右枠材30,40間のガラス幅Wについては、左右の離間間隔Dより若干大きい。
【0018】
この条件下で、上下枠材10,20、左右枠材30,40および中桟枠材50の中間壁部に室外側に開口する係止溝62に係止された背面固定材63に、ガラスG1,G2の周囲背面が保持された状態で、そのガラスG1,G2の室外側にグレージングガスケット60を配置し、上下枠材10,20、左右枠材30,40および中桟枠材50の室外側において窓枠内方に開口して形成された係止溝61に、グレージングガスケット60の四周を係止して、各ガラスG1,G2の室外面を押さえて、各ガラスG1,G2を窓枠に固定するものである。
【0019】
ここで、背面固定材63としては、EPDM(エチレン・プロピレンダイマーゴム)、シリコーンゴムなどを用いることができる。グレージングガスケットとしては、EPDM(エチレン・プロピレンダイマーゴム)、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、サントプレーンゴムなどを用いることができる。
【0020】
かかるガラスの固定形態によれば、各窓枠を構成する枠材10、20、30、40、50の室外側の外部に露出する縁面の幅をきわめて小さくできる。したがって、窓全体としてみれば、あたかもガラス群のみで構成されている意匠的外観を呈する。その結果、興趣が増す外壁を構築することができる。
【0021】
しかも、ガラスの固定にあたりグレージングガスケット60を用いて簡単に窓枠に固定でき、接着剤による背面固定方向と比較して、格段に組み立て性または施工性に優れたものとなる。さらに、接着剤の劣化に伴う危険性から解放されて、成形品であるグレージングガスケット60を用いるので、ガラス固定がきわめて安定したものとなる。
【0022】
前記パネルユニットPUは、たとえば工場にて予めユニット化され、現場に搬入される。
【0023】
ここに、パネルユニットPUのユニット化に際しては、上下枠材10,20および左右枠材30,40は、図6、図11および図12に示すように、コーナー部を留め切りし、たとえば周囲が囲まれた中空溝64にL字状のコーナーブロック65の両端部を挿入し、枠材をコーナーブロック65の突起間においてカシメて固定することにより連結できる。
【0024】
次に、パネルユニットPU相互の連結構造について主に図2、図3、図9、図10、図13〜図17を参照しながら説明する。
【0025】
すなわち、隣接するパネルユニットPU,PUのそれぞれ右方枠材40,左方枠材30のリップ溝形空間内にそれぞれ、下部に下部連結ピース70を、上部に上部連結ピース71を配置し、下部連結ピース70は対応する枠材40,30にビス72により固定し、上部連結ピース71は連結ブラケット80を固定ボルト81,81を用いて枠材40,30と一体化させてある。
【0026】
連結ブラケット80には、その下部に固定ボルト81の螺合孔80A,80Aが上下に2つ形成され、その上方部分は窓枠内方に張り出している。
【0027】
連結ブラケット80は、固定ボルト81の足が枠材40または30の挿通孔、ならびに上部連結ピース71の挿通孔に挿通された後、螺合孔80Aに螺入されることで、枠材40または30と一体化させてある。
【0028】
一方、連結ブラケット80に張出部分を形成してある関係で、上部連結ピース71の上部、下部連結ピース70の下部には、連結ブラケット80の厚みより若干大きい幅でそれぞれ切欠部71a,70aが形成されている。
【0029】
かかる構造の下で、連結に際しては、下方のパネルユニットPUの上部に、連結ブラケット80を、固定ボルト81を用いて上部連結ピース71を介してそれぞれ枠材40または30と一体化させておく。
【0030】
これに対して、図13に示すように、上方のパネルユニットPUについては、予め、枠材40または30の下部に下部連結ピース70をビス72により固定しておく。この上方のパネルユニットPUを、これに固定した連結ブラケット80の適宜の部分を介してクレーンなどにより吊り上げ、下方のパネルユニットPUの連結ブラケット80上に乗せて、図9、図10および図16に示すようにセットする。このとき、切欠部70aが上部連結ピース71と嵌合するので、室内外方向の位置決めされた状態でセットできる。
【0031】
さて、前述のように本発明に係る実施の形態においては、パネルユニットPUは、たとえば工場にて予めユニット化され、現場にて搬入されて、たとえば図18および図19に形態により、ブラケット2および取付金具3を介して、躯体4に固定される。
【0032】
この作業例を説明すると、下方のパネルユニットPUの上部に、連結ブラケット80を、固定ボルト81を用いて上部連結ピース71および枠材30と一体化させておく。また、下方のパネルユニットPUには、その枠材40および30の中間において、図18および図19に示すように、横断面L字状ブラケット2がボルト5により固定される。他方、躯体4にアンカー6が埋設され、ボルト7により取付金具3が固定される。この取付金具3の他片と、前記ブラケット2の他片とが、取付ボルト8により連結され、結果として下方のパネルユニットPUが躯体4に対して固定される。
【0033】
これに対して、上方のパネルユニットPUについては、予め、枠材40および30の下部に下部連結ピース70をビス72により固定しておく。この上方のパネルユニットPUをクレーンにより吊り上げ、下方のパネルユニットPUの連結ブラケット80上に乗せてセットする。このとき、切欠部70aが上部連結ピース71と嵌合するので、室内外方向の位置決めされた状態でセットできる。したがって、きわめてセットが簡易なものとなる。
【0034】
一方、地震などでパネルユニットPUが層間変位し、枠材40または30と連結ブラケット80との相対位置関係が崩れると、相対的に、枠材40または30が連結ブラケット80をガイドとしてスライド移動するために、その層間変位を許容できる。このスライド移動の制限は、枠材40または30が、連結ブラケット80の上面に形成された係止部80Cに衝突することにより行われる。その結果、パネルユニットPUに回転モーメントが作用するが、パネルユニットPUの面内で変形してそれを吸収しパネルユニットPUの崩壊を防止する。
【0035】
かくして、従来例とは異なり、上方のパネルユニットPUと下方のパネルユニットPUと連結する連結ブラケット80が、層間変位を許容するスライドガイド手段を構成するとともに、ロッキング手段をも構成することとなり、別途、そのための手段が不要となる。
【0036】
(その他)
上記の実施の形態において、上部連結ピース70を省略して、直接、縦枠材40または30に連結ブラケットを固定してもよい。また、下部連結ピース71を省略して、切欠部を上部パネルユニットPUの縦枠材40または30自体に形成して、その切欠部を連結ブラケットと嵌合することができる。パネルユニットPUは中桟を有するほか、一つのパネルを保持するものでもよい。
【0037】
(本発明の雨仕舞い構造について)
さて、本発明に係る、隣接するパネルユニットPU,PU間の雨仕舞い構造について、図4〜図7も参照しながら説明する。
【0038】
すなわち、上枠材10の上面の室外側には水平方向に延在する上レインバリア用シール材90が係止固定され、その室内側舌片は下枠材20の下面に接して連結するようにしてある。下枠材20の下面の室外側における前記上レインバリア用シール材90より室外側位置において、水平方向に延在する下レインバリア用シール材91が係止固定され、その室外側の下方に延在する舌片は上レインバリア用シール材90の上面に接する連結するようにしてある。
【0039】
さらに、上枠材10の上面の室内側には水平方向に延在する上室内側ウインドバリア用シール材92が係止固定され、下枠材20の上面の室内側には水平方向に延在する下室内側ウインドバリア用シール材93が係止固定され、これら上下室内側ウインドバリア用シール材92,93は相互に弾圧接触して気水密を図るようにしてある。
【0040】
また、縦方向(左右)については、レインバリア用シール材の断面形状が若干異なるものの、同様に、左レインバリア用シール材94、右レインバリア用シール材95、左室内側ウインドバリア用シール材96、および右室内側ウインドバリア用シール材97により気水密を図るようにしてある。ここで、前記各室内側ウインドバリア用シール材は環状のガスケットにより形成することも可能である。左レインバリア用シール材94および右レインバリア用シール材95の各舌片は相互に重合して接触している。
【0041】
上記、各レインバリア用シール材90、91、94、95は、図4および図5に明示されているように、一体的に端部が接合されて、パネルユニットPUの外周面に予め固定される。
【0042】
かくして、気水密については、室外側および室内側の両者において二重シール構造とされ、シールまたは雨水の阻止の確実性が確保されている。
【0043】
さらに、本発明においては、シール性を高めるために、等圧空間が形成されている。すなわち、図6に示すように、パネルユニットが縦横に交差する交差点部分については、部材が混み合い、雨水の直接吹込みの可能性があるために、下枠材20に係止固定する下レインバリア用シール材91について、交差点近傍部分ではその舌片を上レインバリア用シール材90に接触するようにし、この交差点近傍部分を除く中間部分全体において、下レインバリア用シール材91の下縁部を比較的大きく切欠91aしておき(本実施の形態においては、この切欠91aが本発明の開口部を構成している)上レインバリア用シール材90に接触しないように形成してある。
【0044】
この形態によると、下レインバリア用シール材91と上レインバリア用シール材90とで、さらに左レインバリア用シール材94と右レインバリア用シール材95とが室内外方向に区切られ、これらが四周において連通する空間が等圧空間とされているので、雨水が上レインバリア用シール材90および左または右レインバリア用シール材94,95を越えて室内側に侵入することを防止できる。
【0045】
特に、上レインバリア用シール材90の舌片90a(図2参照)の先端縁は下枠材20の下面と接触しているので、隣接パネルユニットの上下枠材間を空間Xと空間Zとに区分けることができ、空間Xと縦区間Yと空間Zがそれぞれ連通して等圧空間を構成するから、乱気流により等圧空間X内に雨水が侵入しても、上レインバリア用シール材90の舌片90aを越えて空間Zに雨水が侵入することはない。
【0046】
さらに、下レインバリア用シール材91について、交差点近傍部分ではその舌片が上レインバリア用シール材90に接触しているので、乱気流によって雨水が交差部から直接等圧空間Y(図3参照)内に侵入することを防止できるとともに、下レインバリア用シール材91の切欠91aの開口部から外気圧を導入できる構造となるから、外気圧は、切欠91aから横等圧空間Xに入り、左右に分かれた後、縦の等圧空間Yに導入され、上レインバリア用シール材90を介して等圧空間Zに導入され、各等圧空間X,Y,Z内の圧力を同一とすることができる。
【0047】
この結果、仮に等圧空間内に侵入した雨水は、殆どのエネルギーを消費しているので、上下室内側ウインドバリア用シール材92,93間、あるいは左右室内側ウインドバリア用シール材96,97間から室内側に到ることはない。
【0048】
一方、上記例においては、下レインバリア用シール材91の舌片を下縁から切欠91aすることにより、簡易に開口部を形成できるようにしてあるが、その舌片をくり抜く透孔でもよい。
【0049】
(開き窓における雨仕舞い構造について)
次に、開き窓における雨仕舞い構造を、図20〜図22によって説明する。すなわち、図20に示す開き窓態様において、上枠材110、下枠材120、左枠材130、右枠材140により構成される窓枠内に開閉障子を有し、窓枠および開閉障子が予め一体化されてパネルユニットを構成している。
【0050】
開閉障子は、上框210、下框220、左縦框230および右縦框240内にガラスGを設けたものである。そのガラスGの固定態様は前述の実施の形態と同様である。
【0051】
また、前述の実施の形態と同形状の上レインバリア用シール材90が上枠材110に、同じく同形状の下レインバリヤ用シール材91が下枠材120に同様の形態で取り付けられている。他方、左右縦レインバリア用シール材301,302が、左右縦枠材130,140に取り付けられている。この場合、図20および図22が参照されるように、中縦骨を有する実施の形態であるために、実際は左縦枠130は中縦骨を構成している。この中縦骨に対して、左縦レインバリア用シール材301が、隣接する障子に対して共通のレインバリア用シール材を形成しており、横断面形状でハット状をなしている。右縦レインバリア用シール材302は、前述の実施の形態における右縦レインバリア用シール材95と同一の形状をなしている。
【0052】
一方、上枠材110に設けた上レインバリア用シール材90の室外側に延在する舌片90bが、上框210に接触して間隙を封止し、左右縦枠材130,140に設けた左右縦レインバリア用シール材301,302の室外側に延在する舌片301b,302bが、それぞれ左右縦框230,240に接触して間隙を封止し、前記上レインバリア用シール材90および左右縦レインバリア用シール材301,302の窓内方において、上下および左右枠材110,120,130,140と対応する框210,220,230,240との間に框の閉止時において当接するタイト材410,420,430,440が設けられている。
【0053】
そして、これらのタイト材410,420,430,440を境とする窓外方の上、右、下および左の空間510,520,530,540が連通して構成されている。これらによって、空間510,520,530,540が等圧空間を構成している。この等圧空間の存在によって乱気流による雨水の侵入を防止できる。
【0054】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明によれば、施工・組み立て能率がきわめて高まり、しかも、雨水の浸入を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るパネルユニットの概要正面図である。
【図2】図1の(2)−(2)線矢視図である。
【図3】図1の(3)−(3)線矢視図である。
【図4】レインバリア用シール材の四周連続形態の説明図で、(A)はその正面部分を、(B)は側面部分を示すものである。
【図5】その要部斜視図である。
【図6】パネルユニットの交差部の正面図である。
【図7】中桟部におけるパネルユニット間の正面図である。
【図8】パネルユニットの交差部の室外側からの斜視図である。
【図9】パネルユニットの交差部の室内側からの斜視図である。
【図10】連結態様斜視図である。
【図11】枠材相互の連結態様斜視図である。
【図12】枠材相互の連結態様縦断面図である。
【図13】実施の形態における上方パネルユニットの下部を示す斜視図である。
【図14】実施の形態における下方パネルユニットの上部を示す斜視図である。
【図15】実施の形態における下方パネルユニットの上部を示す斜視図である。
【図16】実施の形態における組み立て状態を示す斜視図である。
【図17】枠材の連結用部材の分解斜視図である。
【図18】パネルユニットの躯体への固定構造例を示す縦断面図である。
【図19】パネルユニットの躯体への固定構造例を示す平面面である。
【図20】窓の説明用正面図である。
【図21】図20の(21)−(21)線矢視図である。
【図22】図20の(22)−(22)線矢視図である。
【符号の説明】
2…ブラケット、3…取付金具、4…躯体、6…アンカー、8…取付ボルト、10…上枠材、20…下枠材、30…左枠材、40…右枠材、50…中桟材、60…グレージングガスケット、90…上レインバリア用シール材、91…下レインバリア用シール材、92…上室内側ウインドバリア用シール材、93…下室内側ウインドバリア用シール材、94…左レインバリア用シール材、95…右レインバリア用シール材、110…上枠材、120…下枠材、130…左枠材、140…右枠材、210…上框、220…下框、230…左縦框、240…右縦框、301…左縦レインバリア用シール材、302…右縦レインバリア用シール材、410,420,430,440…タイト材、510,520,530,540…空間。
Claims (1)
- 四周の窓枠内にパネルが固定されて一体化されたパネルユニット相互が上下および左右に連続して外壁面を構成した構造にあって、
前記パネルユニットの窓枠四周にそれぞれ外方に突出する舌片を有する上下左右のレインバリア用シール材を有し、
上レインバリア用シール材は、その舌片が隣接する上方パネルユニット下枠材下面に接触し、かつ当該上レインバリア用シール材の上面は、室外側に向かって下方傾斜する断面形状を有し、
下レインバリア用シール材は、少なくともその両端部においてその舌片が隣接する下方パネルユニットの上枠材上面に形成された前記上レインバリア用シール材上面に接触し、中間部において、室内外に連なる開口部を有し、かつ当該開口部は、前記舌片の下縁から切欠したものであり、
前記上レインバリア用シール材の舌片が隣接する上方パネルユニット下枠材下面に接触する位置は、下レインバリア用シール材の舌片が隣接する下方パネルユニットの上枠材上面に形成された前記上レインバリア用シール材上面に接触する位置より室内側にあって、
左右縦レインバリア用シール材の舌片は、対応して隣接するパネルユニットの右左縦レインバリア用シール材の舌片と重合接触しており、
前記上下左右のレインバリア用シール材の位置より室内側において、隣接するパネルユニット相互が上下左右の室内側ウインドバリア用シール材により気密化され、
前記上レインバリア用シール材の舌片が隣接する上方パネルユニット下枠材下面に接触していることにより、前記下レインバリア用シール材と前記上レインバリア用シール材とで囲まれる第1の空間と、前記上レインバリア用シール材と前記上下室内側ウインドバリア用シール材とで囲まれる第2の空間とが区分けされ、
当該第2の空間は、左右レインバリア用シール材と左右室内側ウインドバリア用シール材とで囲まれる縦空間を介して、前記開口部を通じて室外に開口する空間である前記第1の空間と等圧になるように構成され:
上枠材、下枠材、左枠材及び右枠材により構成される窓枠内に開閉障子を有する開閉障子部においては;
上枠材に設けた上レインバリア用シール材の室外側延在片が、前記障子上框に接触して間隙を封止し、
左右縦枠材に設けた左右縦レインバリア用シール材の室外側延在片が、それぞれ前記障子左右縦框に接触して間隙を封止し、
前記上レインバリア用シール材および左右縦レインバリア用シール材の窓内方において、上下および左右枠材と対応する框との間に框の閉止時において当接するタイト材が設けられ、
これらのタイト材を境とする窓外方の上、右、下および左の空間が連通している、
ことを特徴とするパネルユニットの雨仕舞い装置。
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