JP7501359B2 - ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Description

本発明は、機械物性、および寸法安定性に優れ、特に異方性が大幅に抑制され、湿熱処理時の膨張が抑制されたポリフェニレンサルファイド樹脂組成物に関するものである。
ポリフェニレンサルファイド(以下、PPSと略す場合がある)樹脂は、耐熱性、難燃性、耐薬品性、電気絶縁性、耐湿熱性および機械的強度や寸法安定性に優れたエンジニアプラスチックであり、射出成形や押出成形などの各種成型法により、各種成型品や繊維、フィルムに成型可能であるため、電気・電子部品、機械部品および自動車部品など広範な分野において実用に供されている。
所望の特性を得る観点から、PPS樹脂を繊維状無機充填材で強化したPPS樹脂組成物は、繊維状無機充填材の配向により熱による膨張、機械強度、および連続的な応力がかかった際の塑性変形量に関して、異方性が発現するため、金属と比較すると設計の自由度が低く、制限がかかることがあった。また、PPS樹脂は低吸水性であるが、湿熱環境下においては湿熱膨張するため、当初の寸法を保持できないといった欠点もある。
近年、電子部品やカメラ部品などの精密部品は、機械的強度、難燃性に加えて、成形時のガス発生量が小さく(低ガス汚染性)、掛かる応力に対する塑性変形量が小さく、異方性がないこと(低異方性)が望まれ、さらに湿熱環境下における膨潤が小さいこと(低湿熱膨張)が求められている。
一般に、樹脂組成物の異方性を抑制する手法として、特許文献1、特許文献2および特許文献3のように扁平な断面形状を有するガラス繊維を充填することで、低異方性な熱可塑性樹脂組成物を提供することが知られている。
特開2011-26439号公報 国際公開第2008/038512号 特表2016-535147号公報
しかしながら、特許文献1では、成型収縮の異方性の改善が明示されているが、ポリカーボネートを使用しているため湿熱環境下での膨張が大きく、成形品の精密な寸法制御ができない。
特許文献2および3でも、寸法安定性の改善が明示されているが、扁平を有するガラス繊維のみのため、温度変化時に、成形時の樹脂の流れ方向と流れに直角な方向とで膨張差が出てしまう。
そこで、本発明では、PPS樹脂が本来有する優れた機械物性、耐薬品性などの諸物性を大きく損なうことなく、寸法安定性、および低異方性に優れ、湿熱処理時の膨潤が抑制されたPPS樹脂組成物を得ることを課題とする。
上記問題点を解決するために本発明のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物は、以下の[1]、[2]のいずれかの構成を有する。すなわち、
[1](A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維を110~250重量部、および(C)以下の(C-a)および(C-b)を満たす非繊維系無機フィラーを25~150重量部配合してなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物であって、前記(B)異形断面ガラス繊維の配合重量Xと前記(C)非繊維系無機フィラーの配合重量Yとの比率X/Yが1より大きく7未満である、ポリフェニレンサルフ ァイド樹脂組成物、
(C-a)モース硬度が2を超え4未満
(C-b)融点もしくは軟化点が380℃以上
または、
[2](A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維を110~250重量部、および(C)非繊維系無機フィラー(但し、六方晶窒化ホウ素、水酸化マグネシウム、タルク、酸化マグネシウム、および窒化アルミニウムを除く)を25~150重量部配合してなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物であって、 前記(B)異形断面ガラス繊維の配合重量Xと前記(C)非繊維系無機フィラーの配合重量Yとの比率X/Yが1より大きく7未満である、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物、である。
本発明の成形品は、以下の構成を有する。すなわち、
上記ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物からなる成形品、である。
本発明のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物は、前記(B)異形断面ガラス繊維の長径(断面の最長の直線距離)と短径(長径と直角方向の最長の直線距離)の比が1.3~10であることが好ましい。
本発明のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物は、前記(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対する(B)異形断面ガラス繊維の配合重量Xと(C)非繊維系無機フィラーの配合重量Yの比率X/Yが1より大きく5未満であることが好ましい。
本発明のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物は、前記記載の(C)非繊維系無機フィラーが炭酸カルシウムであることが好ましい。
本発明の成形品は、成形品が筐体部品であることが好ましい。
本発明は、機械物性、および寸法安定性に優れ、特に異方性が大幅に抑制され、湿熱処理時の膨張が抑制されたポリフェニレンサルファイド樹脂組成物とその成形品を提供することができる。
線膨張係数、膨潤性およびクリープ特性を評価する際に用いる試験片作成のための切削加工用平板4の形状を示す(a)平面図、および(b)側面図である。 線膨張係数測定時の試験片の切削位置を示す図である。 線膨張係数を測定するための試験片の形状を示す(a)平面図、および(b)側面図である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明で用いられる(A)PPS樹脂は、下記構造式で示される繰り返し単位を有する重合体であり、耐熱性の観点からは上記構造式で示される繰り返し単位を70モル%以上、更には90モル%以上含む重合体が好ましい。
Figure 0007501359000001
またPPS樹脂はその繰り返し単位の30モル%未満程度が、下記の構造を有する繰り返し単位等で構成されていてもよい。
Figure 0007501359000002
以下に、本発明で用いるPPS樹脂の製造方法を述べる。まず、使用するポリハロゲン化芳香族化合物、スルフィド化剤、重合溶媒、分子量調節剤、重合助剤および重合安定剤の内容について説明する。
[ポリハロゲン化芳香族化合物]
ポリハロゲン化芳香族化合物とは、1分子中にハロゲン原子を2個以上有する化合物をいう。具体例としては、p-ジクロロベンゼン、m-ジクロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン、1,3,5-トリクロロベンゼン、1,2,4-トリクロロベンゼン、1,2,4,5-テトラクロロベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、2,5-ジクロロトルエン、2,5-ジクロロ-p-キシレン、1,4-ジブロモベンゼン、1,4-ジヨードベンゼン、1-メトキシ-2,5-ジクロロベンゼンなどのポリハロゲン化芳香族化合物が挙げられ、好ましくはp-ジクロロベンゼンが用いられる。また、異なる2種以上のポリハロゲン化芳香族化合物を組み合わせて共重合体とすることも可能であるが、p-ジハロゲン化芳香族化合物を主要成分とすることが好ましい。
ポリハロゲン化芳香族化合物の使用量は、加工に適した粘度のPPS樹脂を得る点から、スルフィド化剤1モル当たり0.9から2.0モル、好ましくは0.95から1.5モル、更に好ましくは1.005から1.2モルの範囲が例示できる。
[スルフィド化剤]
スルフィド化剤としては、アルカリ金属硫化物、アルカリ金属水硫化物、および硫化水素が挙げられる。
アルカリ金属硫化物の具体例としては、例えば硫化リチウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を挙げることができ、なかでも硫化ナトリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。
アルカリ金属水硫化物の具体例としては、例えば水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、水硫化リチウム、水硫化ルビジウム、水硫化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を挙げることができ、なかでも水硫化ナトリウムが好ましく用いられる。これらのアルカリ金属水硫化物は、水和物または水性混合物として、あるいは無水物の形で用いることができる。
また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで調製されるスルフィド化剤も用いることができる。また、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物からスルフィド化剤を調整し、これを重合槽に移して用いることができる。
あるいは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素から反応系においてin situで調製されるスルフィド化剤も用いることができる。また、水酸化リチウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物と硫化水素からスルフィド化剤を調整し、これを重合槽に移して用いることができる。
仕込みスルフィド化剤の量は、脱水操作などにより重合反応開始前にスルフィド化剤の一部損失が生じる場合には、実際の仕込み量から当該損失分を差し引いた残存量を意味するものとする。
なお、スルフィド化剤と共に、アルカリ金属水酸化物および/またはアルカリ土類金属水酸化物を併用することも可能である。アルカリ金属水酸化物の具体例としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムおよびこれら2種以上の混合物を好ましいものとして挙げることができ、アルカリ土類金属水酸化物の具体例としては、例えば水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどが挙げられ、なかでも水酸化ナトリウムが好ましく用いられる。
スルフィド化剤として、アルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいが、この使用量はアルカリ金属水硫化物1モルに対し0.95から1.20モル、好ましくは1.00から1.15モル、更に好ましくは1.005から1.100モルの範囲が例示できる。
[重合溶媒]
重合溶媒としては有機極性溶媒を用いることが好ましい。具体例としては、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドンなどのN-アルキルピロリドン類、N-メチル-ε-カプロラクタムなどのカプロラクタム類、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホキシドなどに代表されるアプロチック有機溶媒、およびこれらの混合物などが挙げられ、これらはいずれも反応の安定性が高いために好ましく使用される。これらのなかでも、特にN-メチル-2-ピロリドン(以下、NMPと略記することもある)が好ましく用いられる。
有機極性溶媒の使用量は、スルフィド化剤1モル当たり2.0モルから10モル、好ましくは2.25から6.0モル、より好ましくは2.5から5.5モルの範囲が選択される。
[分子量調節剤]
生成するPPS樹脂の末端を形成させるか、あるいは重合反応や分子量を調節するなどのために、モノハロゲン化化合物(必ずしも芳香族化合物でなくともよい)を、上記ポリハロゲン化芳香族化合物と併用することができる。
[重合助剤]
比較的高重合度のPPS樹脂をより短時間で得るために重合助剤を用いることも好ましい態様の一つである。ここで重合助剤とは得られるPPS樹脂の粘度を増大させる作用を有する物質を意味する。このような重合助剤の具体例としては、例えば有機カルボン酸塩、水、アルカリ金属塩化物、有機スルホン酸塩、硫酸アルカリ金属塩、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ金属リン酸塩およびアルカリ土類金属リン酸塩などが挙げられる。これらは単独であっても、また2種以上を同時に用いることもできる。なかでも、有機カルボン酸塩および/または水が好ましく用いられる。
上記アルカリ金属カルボン酸塩とは、一般式R(COOM)(式中、Rは、炭素数1~20を有するアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基またはアリールアルキル基である。Mは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムから選ばれるアルカリ金属である。nは1の整数である。)で表される化合物である。アルカリ金属カルボン酸塩は、水和物、無水物または水溶液としても用いることができる。アルカリ金属カルボン酸塩の具体例としては、例えば、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナトリウム、吉草酸リチウム、安息香酸ナトリウム、フェニル酢酸ナトリウム、p-トルイル酸カリウム、およびそれらの混合物などを挙げることができる。
アルカリ金属カルボン酸塩は、有機酸と、水酸化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属塩および重炭酸アルカリ金属塩よりなる群から選ばれる一種以上の化合物とを、ほぼ等化学当量ずつ添加して反応させることにより形成させてもよい。上記アルカリ金属カルボン酸塩の中で、リチウム塩は反応系への溶解性が高く助剤効果が大きいが高価であり、カリウム、ルビジウムおよびセシウム塩は反応系への溶解性が不十分であると思われるため、安価で、重合系への適度な溶解性を有する酢酸ナトリウムが最も好ましく用いられる。
これら重合助剤を用いる場合の使用量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対し、通常0.01モル~0.7モルの範囲であり、より高い重合度を得る意味においては0.1~0.6モルの範囲が好ましく、0.2~0.5モルの範囲がより好ましい。
また水を重合助剤として用いることは、流動性と高靭性が高度にバランスした樹脂組成物を得る上で有効な手段の一つである。その場合の添加量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対し、通常0.5モル~15モルの範囲であり、より高い重合度を得る意味においては0.6~10モルの範囲が好ましく、1~5モルの範囲がより好ましい。
これら重合助剤の添加時期には特に指定はなく、後述する前工程時、重合開始時、重合途中のいずれの時点で添加してもよく、また複数回に分けて添加してもよいが、重合助剤としてアルカリ金属カルボン酸塩を用いる場合は前工程開始時或いは重合開始時に同時に添加することが、添加が容易である点からより好ましい。また水を重合助剤として用いる場合は、ポリハロゲン化芳香族化合物を仕込んだ後、重合反応途中で添加することが効果的である。
[重合安定剤]
重合反応系を安定化し、副反応を防止するために、重合安定剤を用いることもできる。重合安定剤は、重合反応系の安定化に寄与し、望ましくない副反応を抑制する。副反応の一つの目安としては、チオフェノールの生成が挙げられ、重合安定剤の添加によりチオフェノールの生成を抑えることができる。重合安定剤の具体例としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属水酸化物、およびアルカリ土類金属炭酸塩などの化合物が挙げられる。そのなかでも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、および水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物が好ましい。上述のアルカリ金属カルボン酸塩も重合安定剤として作用するので、本発明で使用する重合安定剤の一つに入る。また、スルフィド化剤としてアルカリ金属水硫化物を用いる場合には、アルカリ金属水酸化物を同時に使用することが特に好ましいことを前述したが、ここでスルフィド化剤に対して過剰となるアルカリ金属水酸化物も重合安定剤となり得る。
これら重合安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。重合安定剤は、仕込みアルカリ金属硫化物1モルに対して、通常0.02~0.2モル、好ましくは0.03~0.1モル、より好ましくは0.04~0.09モルの割合で使用することが好ましい。この好ましい割合であると安定化効果が十分であり、一方、ポリマー収率に優れる。
重合安定剤の添加時期には特に指定はなく、後述する前工程時、重合開始時、重合途中のいずれの時点で添加してもよく、また複数回に分けて添加してもよいが、前工程開始時或いは重合開始時に同時に添加することがより好ましい。
次に、前工程、重合反応工程、回収工程を、順を追って具体的に説明する。
[前工程]
スルフィド化剤は通常水和物の形で使用されるが、ポリハロゲン化芳香族化合物を添加する前に、有機極性溶媒とスルフィド化剤を含む混合物を昇温し、過剰量の水を系外に除去することが好ましい。なお、この操作により水を除去し過ぎた場合には、不足分の水を添加して補充することが好ましい。
また、上述したように、スルフィド化剤として、アルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物から、反応系においてin situで、あるいは重合槽とは別の槽で調製されるアルカリ金属硫化物も用いることができる。この方法には特に制限はないが、好ましくは不活性ガス雰囲気下、常温~150℃、好ましくは常温から100℃の温度範囲で、有機極性溶媒にアルカリ金属水硫化物とアルカリ金属水酸化物を加え、常圧または減圧下、少なくとも150℃以上、好ましくは180~245℃まで昇温し、水分を留去させる方法が挙げられる。この段階で重合助剤を加えてもよい。また、水分の留去を促進するために、トルエンなどを加えて反応を行ってもよい。
重合反応における、重合系内の水分量は、仕込みスルフィド化剤1モル当たり0.5~10.0モルであることが好ましい。ここで重合系内の水分量とは重合系に仕込まれた水分量から重合系外に除去された水分量を差し引いた量である。また、仕込まれる水は、水、水溶液、結晶水などのいずれの形態であってもよい。
[重合反応工程]
有機極性溶媒中でスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物とを200℃以上290℃未満の温度範囲内で反応させることによりPPS樹脂粉粒体を製造することが好ましい。
重合反応工程を開始するに際しては、好ましくは不活性ガス雰囲気下、常温~215℃、好ましくは100~215℃の温度範囲で、有機極性溶媒にスルフィド化剤とポリハロゲン化芳香族化合物を加える。この段階で重合助剤を加えてもよい。これらの原料の仕込み順序は、順不同であってもよく、同時であってもさしつかえない。
かかる混合物を通常200℃~290℃の範囲に昇温する。昇温速度に特に制限はないが、通常0.01~5℃/分の速度が選択され、0.1~3℃/分の範囲がより好ましい。
一般に、最終的には250~290℃の温度まで昇温し、その温度で通常0.25~50時間、好ましくは0.5~20時間反応させる。
最終温度に到達させる前の段階で、例えば200℃~245℃で一定時間反応させた後、270~290℃に昇温する方法は、より高い重合度を得る上で有効である。この際、200℃~245℃での反応時間としては、通常0.25~20時間の範囲が選択され、好ましくは0.25~10時間の範囲が選択される。
なお、より高重合度のポリマーを得るためには、複数段階で重合を行うことが有効である。複数段階で重合を行う際は、245℃における系内のポリハロゲン化芳香族化合物の転化率が、40モル%以上、好ましくは60モル%に達した時点であることが有効である。
[回収工程]
重合終了後に、重合体、溶媒などを含む重合反応物から固形物を回収する。
PPS樹脂の最も好ましい回収方法は、急冷条件下に行うことであり、この回収方法の好ましい一つの方法としてフラッシュ法が挙げられる。フラッシュ法とは、重合反応物を高温高圧(通常250℃以上、8kg/cm以上)の状態から常圧もしくは減圧の雰囲気中へフラッシュさせ、溶媒回収と同時に重合体を粉粒体状にして回収する方法であり、ここでいうフラッシュとは、重合反応物をノズルから噴出させることを意味する。フラッシュさせる雰囲気は、具体的には例えば常圧中の窒素または水蒸気が挙げられ、その温度は通常150℃~250℃の範囲が選択される。
フラッシュ法は、溶媒回収と同時に固形物を回収することができ、また回収時間も比較的短くできることから、経済性に優れた回収方法である。この回収方法では、固化過程でNaに代表されるイオン性化合物や有機系低重合度物(オリゴマー)がポリマー中に取り込まれやすい傾向がある。
但し、本発明に用いられるPPS樹脂の回収法は、フラッシュ法に限定されるものではない。本発明の要件を満たす方法であれば、徐冷して粒子状のポリマーを回収する方法(クエンチ法)を用いても構わない。しかし、経済性、性能を鑑みた場合、本発明の製造方法はフラッシュ法で回収されたPPS樹脂を用いることがより好ましい。
本発明では、PPS樹脂として、たとえば上記重合反応工程、回収工程を経た後、熱酸化処理を行ったものを用いることが好ましい。好ましくは、熱酸化処理工程の前に熱水処理、酸処理を含むことが好ましい。また、酸処理する工程や熱水処理する工程の前に有機溶媒により洗浄する工程を含んでもよい。
本発明における酸処理に用いる酸は、PPS樹脂を分解する作用を有しないものであれば特に制限はなく、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、珪酸、炭酸およびプロピル酸などが挙げられ、なかでも酢酸および塩酸がより好ましく用いられるが、硝酸のようなPPS樹脂を分解、劣化させるものは好ましくない。
酸の水溶液を用いるときの水は、蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。酸の水溶液は、pH1~7が好ましく、pH2~4がより好ましい。pHが7以下であるとPPS樹脂の金属含有量が増大せず、pHが1以上であるとPPS樹脂の揮発成分が多くならない。
酸処理の方法は、酸または酸の水溶液にPPS樹脂を浸漬せしめることが好ましく、必要により適宜撹拌および加熱することも可能である。加熱する際の温度は80~250℃が好ましく、120~200℃がより好ましく、150~200℃がさらに好ましい。加熱する際の温度が80℃以上であると酸処理効果が十分で、金属含有量が増大せず、250℃以下であると圧力が高くなりすぎることがないため安全上好ましい。また、酸の水溶液でPPS樹脂を浸漬せしめて処理する際のpHは、酸処理により8以下となることが好ましく、pH2~8がより好ましい。pHが8以下であると得られるPPS樹脂の金属含有量が増大しない。
酸処理の時間は、PPS樹脂と酸の反応が十分に平衡となる時間が好ましく、80℃で処理する場合は2~24時間が好ましく、200℃で処理する場合は0.01~5時間が好ましい。
酸処理におけるPPS樹脂と酸または酸の水溶液との割合は、PPS樹脂が酸または酸の水溶液中に十分に浸漬された状態で処理することが好ましく、PPS樹脂500gに対して、酸または酸の水溶液0.5~500Lが好ましく、1~100Lがより好ましく、2.5~20Lがさらに好ましい。PPS樹脂500gに対して酸または酸の水溶液が0.5L以上であるとPPS樹脂が水溶液に十分浸漬するため洗浄が十分で、PPS樹脂の金属含有量が増大しない。また、PPS樹脂500gに対して、酸または酸の水溶液が500L以下であると、PPS樹脂に対する溶液量が適切で生産効率が良好である。
これらの酸処理は所定量の水および酸に所定量のPPS樹脂を投入し、圧力容器内で加熱・撹拌する方法、連続的に酸処理を施す方法などにより行われる。酸処理後の処理溶液から水溶液とPPS樹脂を分離する方法はふるいやフィルターを用いた濾過が簡便であり、自然濾過、加圧濾過、減圧濾過、遠心濾過などの方法が例示できる。処理液から分離されたPPS樹脂表面に残留している酸や不純物を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好ましい。洗浄方法は濾過装置上のPPS樹脂に水をかけながら濾過する方法や、予め用意した水に、分離したPPS樹脂を投入した後に再度濾過するなどの方法で水溶液とPPS樹脂を分離する方法が例示できる。洗浄に用いる水は、蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
本発明では酸処理する工程の前に熱水処理を行うことが好ましく、その方法は次のとおりである。本発明における熱水処理に用いる水は、蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。熱水処理温度は80~250℃が好ましく、120~200℃がより好ましく、150~200℃がさらに好ましい。熱水処理温度が80℃以上であると熱水処理効果が十分で、揮発するガス発生量が少なく、250℃以下であると圧力が高くなりすぎることがないため安全上好ましい。
熱水処理の時間は、PPS樹脂と熱水による抽出処理が十分である時間が好ましく、80℃で処理する場合は2~24時間が好ましく、200℃で処理する場合は0.01~5時間が好ましい。
熱水処理におけるPPS樹脂と水との割合は、PPS樹脂が水に十分に浸漬された状態で処理することが好ましく、PPS樹脂500gに対して、水0.5~500Lが好ましく、1~100Lがより好ましく、2.5~20Lがさらに好ましい。PPS樹脂500gに対して水が0.5L以上であるとPPS樹脂が水に十分浸漬するため洗浄が十分で、揮発するガス発生量が増大しない。また、PPS樹脂500gに対して、水が500L以下であると、PPS樹脂に対する水の割合が適切で生産効率が良好である。
これらの熱水処理の操作に特に制限は無く、所定量の水に所定量のPPS樹脂を投入し、圧力容器内で加熱・撹拌する方法、連続的に熱水処理を施す方法などにより行われる。熱水処理後の処理溶液から水溶液とPPS樹脂を分離する方法に特に制限は無いが、ふるいやフィルターを用いた濾過が簡便であり、自然濾過、加圧濾過、減圧濾過、遠心濾過などの方法が例示できる。処理液から分離されたPPS樹脂表面に残留している不純物を除去するため、水または温水で数回洗浄することが好ましい。洗浄方法に特に制限は無いが、濾過装置上のPPS樹脂に水をかけながら濾過する方法や、予め用意した水に、分離したPPS樹脂を投入した後に再度濾過するなどの方法で水溶液とPPS樹脂を分離する方法が例示できる。洗浄に用いる水は、蒸留水あるいは脱イオン水であることが好ましい。
また、これら酸処理や熱水処理時のPPS末端基の分解を防ぐ観点から、酸処理や熱水処理を不活性雰囲気下とすることが好ましい。不活性雰囲気としては、窒素、ヘリウム、アルゴンなどがあげられるが、経済性の観点から窒素雰囲気下が好ましい。
本発明では酸処理する工程や熱水処理する工程の前に有機溶媒により洗浄する工程を含んでもよく、その方法は次のとおりである。本発明でPPS樹脂の洗浄に用いる有機溶媒は、PPS樹脂を分解する作用などを有しないものであれば特に制限はなく、例えばN-メチル-2-ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3-ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホラスアミド、ピペラジノン類などの含窒素極性溶媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランなどのスルホキシド・スルホン系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトフェノンなどのケトン系溶媒、ジメチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩化エチレン、パークロルエチレン、モノクロルエタン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パークロルエタン、クロルベンゼンなどのハロゲン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノール、クレゾール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのアルコール・フェノール系溶媒およびベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などが挙げられる。これらの有機溶媒のうちでも、N-メチル-2-ピロリドン、アセトン、ジメチルホルムアミドおよびクロロホルムなどの使用が特に好ましい。また、これらの有機溶媒は、1種類または2種類以上の混合で使用される。
有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒中にPPS樹脂を浸漬せしめるなどの方法があり、必要により適宜撹拌または加熱することも可能である。有機溶媒でPPS樹脂を洗浄する際の洗浄温度については特に制限はなく、常温~300℃程度の任意の温度が選択できる。洗浄温度が高くなる程洗浄効率が高くなる傾向があるが、通常は常温~150℃の洗浄温度で十分効果が得られる。圧力容器中で、有機溶媒の沸点以上の温度で加圧下に洗浄することも可能である。また、洗浄時間についても特に制限はない。洗浄条件にもよるが、バッチ式洗浄の場合、通常5分間以上洗浄することにより十分な効果が得られる。また連続式で洗浄することも可能である。
これら酸処理、熱水処理または有機溶媒による洗浄は、これらを適宜組み合わせて行うことも可能である。
[加熱処理工程]
本発明で用いられるPPS樹脂は、好ましくは上記酸処理、熱水処理または有機溶媒による洗浄をした後に、熱酸化処理を行ったものが好ましい。このように熱酸化処理を施すことにより、溶融成形加工時のガス発生量が減少すると共に、機械強度が向上しやすくなる。
なお、ここで言う熱酸化処理とは、PPS樹脂を、酸素雰囲気下においての加熱またはH等の過酸化物もしくはS等の加硫剤を添加しての加熱による処理を施すことであるが、処理の簡便さから酸素雰囲気においての加熱が特に好ましい。
PPS樹脂の熱酸化処理のための加熱装置は、通常の熱風乾燥機でもよいし、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置であってもよいが、効率よく、しかもより均一に処理する場合は、回転式あるいは撹拌翼付の加熱装置を用いるのがより好ましい。熱酸化処理の際の雰囲気における酸素濃度は1体積%以上、更には2体積%以上とすることが望ましい。本発明の効果を発揮するためには、酸素濃度の上限は5体積%以下が好ましい。酸素濃度5体積%以下で熱酸化処理を行うことで、熱酸化処理が過剰に進行することがなく、熱酸化処理をおこなったPPS樹脂を含む成形品の靭性が損なわれることがない。一方、酸素濃度1体積%以上での熱酸化処理を行うことで、十分な熱酸化処理を行うことができ、揮発成分が少ないPPS樹脂を得ることができるので好ましい。
PPS樹脂の熱酸化処理温度は、160~270℃が好ましく、より好ましくは160~230℃である。270℃以下で熱酸化処理を行うことで、熱酸化処理が急激に進行することがなく、熱酸化処理をおこなったPPS樹脂を含む成形品の靭性が損なわれることがないので好ましい。一方、160℃以上の温度で、熱酸化処理を行うことで、適切な速度で熱酸化処理を進行させることができ、揮発成分の発生量が少ないPPS樹脂を得ることができるので好ましい。
熱酸化処理の処理時間は、0.5~30時間が好ましく、0.5~25時間がより好ましく、2~20時間がさらに好ましい。処理時間を0.5時間以上とすることで十分な熱酸化処理を行うことができ揮発成分が少ないPPS樹脂を得ることができるので好ましい。処理時間を30時間以下とすることで、熱酸化処理による架橋反応を制御することができ、熱酸化処理をおこなったPPS樹脂を含む成形品の靭性を損なうことがないので好ましい。
このように熱酸化処理されたPPS樹脂は、末端基が変化すると考えられるが、熱酸化処理によって得られるPPS樹脂の構造を一般式で表すことは困難であるし、特性によって特定することも困難であるので、PPS樹脂を得るためのプロセス(熱酸化処理)によって初めて特定が可能なものである。
本発明で用いられるPPS樹脂は、真空下、320℃で2時間加熱溶融した際に揮発するガス発生量が0.3重量%以下であることがより好ましい。ガス発生量が0.3重量%以下であると、金型や金型ベント部に付着する揮発性成分が増加せず、転写不良やガスやけが起こりにくい。ガス発生量の下限については特に制限しないが、ガス発生量を低減する手法として挙げられるポリマー洗浄や熱酸化処理に必要な時間が長くなると経済的に不利となる。
なお、上記ガス発生量とは、PPS樹脂を真空下で加熱溶融した際に揮発するガスが、冷却されて液化または固化した付着性成分の量を意味しており、PPS樹脂を真空封入したガラスアンプルを、管状炉で加熱することにより測定されるものである。ガラスアンプルの形状としては、腹部が100mm×25mm、首部が255mm×12mm、肉厚が1mmのものを用いる。具体的な測定方法としては、PPS樹脂を真空封入したガラスアンプルの胴部のみを320℃の管状炉に挿入して2時間加熱することにより、管状炉によって加熱されていないアンプルの首部で揮発性ガスが冷却されて付着する。この首部を切り出して秤量した後、付着したガスをクロロホルムに溶解して除去する。次いで、この首部を乾燥してから再び秤量する。ガスを除去した前後のアンプル首部の重量差よりガス発生量を求める。
上記前工程、重合反応工程、回収工程、好ましくは洗浄工程、加熱処理工程を経て得られたPPS樹脂のメルトフローレート(以下、MFRと略することもある)は1000g/10分以上であることが好ましく、1500g/10分以上、更に好ましくは3000g/10分以上である。MFRが1500g/10分以上であると、流動性に優れ成形性が良好となる。ここで、MFRは、測定温度315.5℃、5000g荷重とし、ASTM-D1238-70に従って測定した値である。
本発明で用いられるPPS樹脂は、550℃で灰化させたときの灰分率が0.3重量%以下が好ましい。灰分率が0.3重量%以下であることは、PPS樹脂の金属含有量が適切に少ないことを意味する。金属含有量が適切に少ないと電気絶縁性に優れ、溶融流動性が良好で、耐湿熱性にも優れる。
本発明で用いられるPPS樹脂は、250℃で20倍重量の1-クロロナフタレンに5分間かけて溶解させ、ポアサイズ1μmのPTFEメンブランフィルターで熱時加圧濾過した際の残渣量が4.0重量%以下であることが好ましい。残渣量が4.0重量%以下であることは、PPS樹脂の熱酸化架橋が過度に進行せず、樹脂中のゲル化物が適切に少ないことを意味する。PPS樹脂の熱酸化架橋を過度に進行するのを防ぐとPPS樹脂の靭性良好に保たれ、機械強度に優れる。残渣量の下限については特に制限しないが、1.5重量%以上、好ましくは1.7重量%以上である。残渣量が1.5重量%を下回ると、熱酸化架橋の程度が軽微すぎるため、溶融時の揮発成分はそれほど減少せず、揮発分低減効果が小さい可能性がある。
本発明のPPS樹脂組成物は、(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維を110~250重量部配合してなる。
本発明の(B)異形断面ガラス繊維は扁平形状の断面を有するガラス繊維(以下扁平ガラス繊維と略す場合がある)であり、ガラス繊維を長さ方向に直角に切断した場合の断面において、長径(断面の最長の直線距離)と短径(長径と直角方向の最長の直線距離)の比(以下扁平率と略すことがある)が1.3~10であることが好ましい。好ましくは1.5~7、さらに好ましくは1.5~5のものである。この扁平率が1.3以上であると、樹脂組成に良好な靭性、寸法精度が備わり、10以下であれば、樹脂組成物が良好な強度を有する。
扁平ガラス繊維は、その断面の長径が10~80μmであることが好ましく、ガラス繊維の紡糸が容易となり、ガラス繊維の強度を高く維持することができる。より好ましくは、15μm以上、50μm以下である。また、その断面の短径が2~20μmであることが好ましく、より好ましくは4μm以上、15μm以下である。
なお、ガラス繊維断面の長径/短径の比(扁平率)は、走査型電子顕微鏡により観察し、無作為に選択した50本のガラス繊維の断面の長径と短径を測定してその比を算出し、その数平均を算出することにより求めた値である。
扁平ガラス繊維は、同等の断面積で円形状の断面形状を有するガラス繊維に比べて比表面積が大きい。また、ガラス繊維が成形品の流れ方向へ配向しやすいため、成形時のガラス繊維同士の衝突が少なく、折損がより抑制される。また、配向により、成形品の異方性がより低減される。ここで述べる異方性とは、80mm×80mm×3mm厚みの試験片において、樹脂の流れ方向(MD方向)と流れ方向に直角な方向(TD方向)における線膨張係数の差、ならびにその角板より切り出されて得られるJIS K 7161(2014)に記載の試験片形状Type 1Bの1/2形状における(以下半ダンベルと呼ぶことがある)クリープ変形の差をいう。クリープ変形とは引張クリープ変形において、全体の変形量から弾性変形分を除いた塑性変形分をいう。異方性が小さいということは、TD方向とMD方向で線膨張係数、およびクリープ変形などの各種特性の差が小さいことを意味する。異方性が小さい樹脂組成物を用いることにより、機械強度、ウエルド強度、衝撃強度および高温剛性に優れる成形品を得ることができる。
本発明に用いる(B)異形断面ガラス繊維の配合量は、上記(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、110~250重量部である。(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維が110重量部未満では異方性による差が発生する(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維が250重量を超えると流動性が損なわれ、成形性に影響を及ぼす。好ましくは220重量部以下である。
本発明のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物は(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂に対して、(C)非繊維系無機フィラーを25~150重量部配合してなる。
ここで、(C)非繊維系無機フィラーは、以下の(C-a)および(C-b)を満たすことを特徴とする。
(C-a)モース硬度が2を超え4未満
(C-b)融点もしくは軟化点が380℃以上
上記モース硬度とは、10段階モース硬度を意味する。モース硬度が2以下の場合、同時に混錬される異形断面ガラスによって変形が生じてしまい寸法安定性が悪化する。また、4以上の場合は、成形機等の加工治具の摩耗を促進してしまう。好ましいモース硬度は、2.5を超え4未満である。なお、本発明において、モース硬度は、非繊維系無機フィラーとして使用される形状(粒状)とする前段階の、ある程度の塊状態において測定したモース硬度の値を「(C)非繊維系無機フィラーのモース硬度」とする。
PPS樹脂の加工温度は300~340℃であり、樹脂にせん断力が掛かることによって、樹脂温度が380℃以上になることがある。そのため寸法安定性に寄与する非繊維系無機フィラーにはその加工温度においても形状の安定性が求められることから、(C)非繊維系無機フィラーは380℃以上の融点もしくは軟化点を有することが必要であり、400℃以上の融点もしくは軟化点を有することが好ましい。融点もしくは軟化点の上限値については特には定めないが、非繊維系無機フィラーとして実用性がある種類のものとしては2,000℃程度である。ここで融点もしくは軟化点は示差走査熱量(DSC)を用いて測定した値で定義される。
かかる(C)非繊維系無機フィラーの具体例としては、マイカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩などの非繊維状の充填材が用いられ、これらは中空であってもよく、さらにはこれら非繊維系無機フィラーを2種類以上併用することも可能である。また、これらの非繊維系無機フィラーをイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物およびエポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用してもよい。
中でも材料の熱膨張低減の観点から、マイカおよび炭酸カルシウムから選択される少なくとも1種であることが好ましく、異方性低減の観点から炭酸カルシウムであることが好ましい。
また、本発明の(C)非繊維系無機フィラーは、六方晶窒化ホウ素、水酸化マグネシウム、タルク、酸化マグネシウム、および窒化アルミニウムを除く。
本発明のPPS樹脂組成物における(C)非繊維系無機フィラーの配合量は、(A)PPS樹脂100重量部に対して、(C)非繊維系無機フィラー25~150重量部からなり、好ましくは30重量部~130重量部である。
更に、本発明においては、(B)異形断面ガラス繊維と、(C)非繊維系無機フィラーとを併用して用いることが、優れた低異方性を発現するうえで必要である。本発明は、(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対する、(B)異形断面ガラス繊維の配合重量Xと(C)非繊維系無機フィラーの配合重量Yとの比率X/Yが1より大きく7未満である。好ましくは1より大きく5未満である。比率X/Yが1以下である場合、つまりは(B)異形断面ガラス繊維と(C)非繊維系無機フィラーの配合重量が同じであるか、(B)異形断面ガラス繊維の配合重量が(C)非繊維系無機フィラーの配合重量よりも少ない場合は、成形品の異方性を制御できず、さらには湿熱膨張時の寸法変化が著しく大きくなる。一方で比率X/Yが7以上、つまりは(B)異形断面ガラス繊維の配合重量が非常に多く、(C)非繊維系無機フィラーの配合重量が少ない場合は、異形断面ガラスの影響が強くなり、線膨張係数が増加し、さらに低異方性が失われる。
更に、本発明のPPS樹脂組成物には、機械的強度、靱性などの向上を目的に、エポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基、メルカプト基およびウレイド基の中から選ばれた少なくとも1種の官能基を有するアルコキシシラン化合物を添加することが好ましい。かかる化合物の具体例としては、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有アルコキシシラン化合物、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリエトキシシランなどのメルカプト基含有アルコキシシラン化合物、γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、γ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン、γ-(2-ウレイドエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのウレイド基含有アルコキシシラン化合物、γ-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルエチルジメトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルエチルジエトキシシラン、γ-イソシアネートプロピルトリクロロシランなどのイソシアネート基含有アルコキシシラン化合物、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシランなどのアミノ基含有アルコキシシラン化合物、およびγ-ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-ヒドロキシプロピルトリエトキシシランなどの水酸基含有アルコキシシラン化合物などが挙げられる。なかでもエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、水酸基を有するアルコキシシランが優れたウエルド強度を得る上で特に好適である。かかるシラン化合物の好適な添加量は、(A)PPS樹脂100重量部に対し、0.1~3重量部の範囲が選択される。
本発明のPPS樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、更に(D)(A)PPS樹脂以外の他の樹脂(以下、(D)その他の樹脂と略す場合がある)をブレンドして用いてもよい。かかるブレンド可能な樹脂には特に制限はないが、その具体例としては、ナイロン6,ナイロン66,ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、芳香族系ナイロンなどのポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシルジメチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエーテルエステルエラストマー、ポリエーテルアミドエラストマー、ポリアミドイミド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリサルフォン樹脂、ポリアリルサルフォン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー、ポリエーテルケトン樹脂、ポリチオエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、四フッ化ポリエチレン樹脂、エポキシ基含有ポリオレフィン共重合体、ビスフェノールA型などのビスフェノールエポキシ樹脂、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。特に、PPS樹脂のガラス転移温度(約80℃)以上での熱変形を抑制することを目的として、ポリイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホンが望ましい。かかる(D)その他の樹脂の好適な添加量は、(A)PPS樹脂100重量部に対し、0~20重量部の範囲が選択される。
なお、本発明のPPS樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば前記以外の酸化防止剤や耐熱安定剤(ヒドロキノン系)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系等)、離型剤および滑剤(モンタン酸およびその金属塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド、ビス尿素およびポリエチレンワックス等)、顔料(硫化カドミウム、フタロシアニン、着色用カーボンブラック等)、染料(ニグロシン等)、可塑剤(p-オキシ安息香酸オクチル、N-ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(例えば、赤燐、燐酸エステル、メラミンシアヌレート、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂あるいはこれらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、熱安定剤、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウムなどの滑剤、紫外線防止剤、着色剤、難燃剤および発泡剤などの通常の添加剤を添加することができる。
本発明のPPS樹脂組成物の調製方法には特に制限はないが、各原料を単軸あるいは2軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーおよびミキシングロールなど通常公知の溶融混合機に供給して、280~380℃の温度で混練する方法などを代表例として挙げることができる。原料の混合順序にも特に制限はなく、全ての原材料を配合後上記の方法により溶融混練する方法、一部の原材料を配合後上記の方法により溶融混練し、更に残りの原材料を配合し溶融混練する方法、あるいは一部の原材料を配合後単軸あるいは2軸の押出機により溶融混練中にサイドフィーダーを用いて残りの原材料を混合する方法などのいずれの方法を用いてもよい。また、少量添加剤成分については、他の成分を上記の方法などで混練しペレット化した後、成形前に添加して成形に供することももちろん可能である。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。
[製造したPPS樹脂の評価方法]
(1)メルトフローレート(MFR)
測定温度315.5℃、5000g荷重とし、ASTM-D1238-70に準ずる方法で測定した。
但し、粘度が低いポリフェニレンサルファイド樹脂に関しては、次の方法でMFRを算出した。ポリフェニレンサルファイド樹脂を測定温度315.5℃、345g荷重とし、ASTM-D1238-70に準ずる方法でERを測定し、下記式[I]によりMFRの値を算出した。
MFR=15.8×4.4×ER [I]
(2)残渣量
空圧キャップと採集ロートを具備した(株)センシュー科学製のSUS試験管に、予め秤量しておいたポアサイズ1μmのPTFEメンブランフィルターをセットし、約80μm厚にプレスフィルム化したPPS樹脂100mgおよび1-クロロナフタレン2gを計り入れてから密閉した。これをセンシュー科学製の高温濾過装置SSC-9300に挿入し、250℃で5分間加熱振とうしてPPS樹脂を1-クロロナフタレンに溶解した。空気を含んだ20mLの注射器を空圧キャップに接続した後、ピストンを押出して溶液をメンブランフィルターで濾過した。メンブランフィルターを取り出し、150℃で1時間真空乾燥してから秤量した。プレスフィルム化したPPSの仕込み重量に対する濾過前後のメンブランフィルター重量の差を残渣量(重量%)とした。
[参考例]
撹拌機および底栓弁付きの70リットルオートクレーブに、47.5%水硫化ナトリウム8.27kg(70.00モル)、96%水酸化ナトリウム2.91kg(69.80モル)、N-メチル-2-ピロリドン(以下、NMP)11.45kg(115.50モル)、及びイオン交換水10.5kgを仕込み、常圧で窒素を通じながら245℃まで約3時間かけて徐々に加熱し、水14.78kgおよびNMP0.28kgを留出した後、反応容器を200℃に冷却した。仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たりの系内残存水分量は、NMPの加水分解に消費された水分を含めて1.06モルであった。また、硫化水素の飛散量は、仕込みアルカリ金属硫化物1モル当たり0.02モルであった。
その後200℃まで冷却し、p-ジクロロベンゼン10.48kg(71.27モル)、NMP9.37kg(94.50モル)を加え、反応容器を窒素ガス下に密封し、240rpmで撹拌しながら0.6℃/分の速度で200℃から270℃まで昇温した。270℃で100分反応した後、オートクレーブの底栓弁を開放し、窒素で加圧しながら内容物を攪拌機付き容器に15分かけてフラッシュし、250℃でしばらく撹拌して大半のNMPを除去した。
得られた固形物およびイオン交換水76リットルを撹拌機付きオートクレーブに入れ、70℃で30分洗浄した後、ガラスフィルターで吸引濾過した。次いで70℃に加熱した76リットルのイオン交換水をガラスフィルターに注ぎ込み、吸引濾過してケークを得た。
得られたケークおよびイオン交換水90リットルを撹拌機付きオートクレーブに仕込み、pHが7になるよう酢酸を添加した。オートクレーブ内部を窒素で置換した後、192℃まで昇温し、30分保持した。その後オートクレーブを冷却して内容物を取り出した。
内容物をガラスフィルターで吸引濾過した後、これに70℃のイオン交換水76リットルを注ぎ込み吸引濾過してケークを得た。得られたケークを窒素気流下、120℃で乾燥することにより、乾燥PPSを得た。得られたPPSは、ERが90g/10分であり、MFRに換算すると、6257g/10分、残渣量が1.2重量%であった。
実施例および比較例に用いられる原料を以下に示す。
(A)PPS樹脂
PPS:参考例に記載の方法で重合したPPS樹脂
(B)異形断面ガラス繊維
扁平ガラス繊維:ECS-03-971EW(日本電気硝子(株)製、扁平率=4)
(C)非繊維系無機フィラー
C-1:重質炭酸カルシウム((株)カルファイン製 KSS-1000)、モース硬度:3、融点:82℃(分解)
C-2:タルク(林化成(株)製 PK-S)、モース硬度:1、融点:>450℃(分解)
(D)その他樹脂
D-1:ポリエーテルスルホン(住友化学(株)製、スミカエクセル3600P)
D-2:ポリエーテルイミド(SABIC社製、ウルテム1010)
D-3:ポリフェニレンエーテル(旭化成(株)製、XYROS202A)
(B’)繊維状充填材(比較例:本発明の(B)成分に該当しないガラス繊維)
B’-1:チョップドストランド(日本電気硝子(株)製、T-717、平均繊維径:13μm、扁平率=1)
B’-2:チョップドストランド(日本電気硝子(株)製、T-747H、平均繊維径:13μm、扁平率=1)。
[測定評価方法]
本実施例および比較例における測定評価方法は以下の通りである。
(曲げ強度、曲げ弾性率の測定)
ISO178(2001)に準じて測定を行った。具体的には次のように測定を行った。樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度310℃、金型温度145℃に設定した住友重機械工業(株)製射出成形機(SE50DUZ-C160)に供給し、充填時間0.8sで充填、充填圧力の75%の保圧にて射出成形を行い、ISO 20753(2008)に規定されるタイプB2試験片形状を得た。この試験片を、23℃、相対湿度50%の条件で16時間状態調節を行った後、23℃、相対湿度50%の雰囲気下、スパン64mm、歪み速度2mm/minの条件で測定を行った。
(線膨張係数)
PPS樹脂の線膨張係数の測定においては、図1に示す一辺SLが80mmの正方形で、厚みDが3mmの、試験片作成のための切削加工用平板4から、樹脂流れ方向MD、および樹脂流れ方向に対して直角方向TDをそれぞれ長さ方向として、図3に示す幅Wが5mm、長さLが10mm、厚みDが3mmの試験片を、図2に示す位置から切削加工によって切り出すことで作製した試験片5および試験片6を用いた。なお、前記切削加工用平板4は日精樹脂工業(株)製射出成形機NEX-1000-9Eを用い、シリンダ温度:320℃、射出圧力:成形下限圧力+12.8MPa、射出時間:15sec、冷却時間:15secの条件で射出成形によって作製した。
図1(a)は上記試験片作成のための切削加工用平板4の平面図であり、図1(b)は同切削加工用平板4の側面図である。この線膨張係数試験片作成のための切削加工用平板4はスプルー1、ランナー2、ゲート3を有し、図2に示す位置を切削加工して図3に示す形状の試験片5,6を作製した。図3(a)は試験片5,6の平面図であり、図3(b)は試験片5,6の側面図である。
線膨張係数はセイコー電子工業(株)製TMA-100を用いて、負荷荷重2g、-50℃~200℃の温度領域を5℃/分の速度で昇温し、-40℃~150℃の温度範囲における数値で表した。
(膨潤性)
PPS樹脂の膨潤性評価は、線膨張係数の測定において作成した試験片と全く同じ条件で射出成形によって作製した。
この試験片について、温度85℃、湿度85%RHの高温高湿内で1,000hr処理したのちの、MD方向とTD方向の膨張率を測定した。膨張率は以下の式(2)で表される。
膨張率(%)=[処理後寸法(mm)-初期寸法(mm)]/初期寸法(mm)×100 (2)
なお、寸法の測定位置は、図1の切削加工用平板4内に記載した各矢印に示すとおり、各MD方向、TD方向の中心線とした。
(クリープ変形性)
PPS樹脂のクリープ変形性評価は、図1に示す一辺SLが80mmの正方形で、厚みDが3mmの、試験片作成のための切削加工用平板4から、樹脂流れ方向MD、および樹脂流れ方向に対して直角方向TDとし、それぞれの方向におけるクリープ変形性評価試験ができるように、図2の5,6に示す位置からJIS K 7161(2014)に記載の試験片形状Type 1Bの1/2形状(半ダンベル)に切削した試験片を使用した。
この試験片に対して、掴み具間距離55mm、荷重12.5MPaにて引張クリープ処理を行い、試験開始して1分後から40時間後の伸び(塑性変形)を測定した。クリープ比率は以下の式(3)で表される。
クリープ比率(%)=MD方向の塑性変形(mm)/TD方向の塑性変形(mm)×100 (3)。
(実施例1~7)
シリンダー温度を320℃、スクリュー回転数を400rpmに設定した、26mm直径の中間添加口を有する2軸押出機(東芝機械(株)製TEM-26)を用いて、参考例で得たPPS樹脂(A)100重量部に対して非繊維系無機フィラー(C)および/またはその他樹脂(D)を、表1に示す重量比で原料供給口から添加して溶融状態とし、(B)異形断面形状ガラス繊維および/または(B’)繊維状充填材を表1に示す重量比で中間添加口から供給し、吐出量30kg/時間で溶融混練してペレットを得た。このペレットを用いて前記の各特性を評価した。その結果を表1に併せて示す。
実施例1~7の結果より、本発明のPPS樹脂組成物は、低線膨張かつ低異方性、低膨潤性であることがわかった。
Figure 0007501359000003
(比較例1~7)
実施例1~7で用いたのと同じ2軸押出機により、参考例で得たPPS樹脂(A)100重量部に対して非繊維系無機フィラー(C)および/またはその他樹脂(D)を、表2に示す重量比で原料供給口から添加して溶融状態とし、(B)異形断面形状ガラス繊維および/または(B’)繊維状充填材を表2に示す重量比で中間添加口から供給し、吐出量30kg/時間で溶融混練してペレットを得た。このペレットを用いて前記の各特性を評価した。その結果を表2に併せて示す。
比較例1は、異形断面ガラス繊維を用いていないことから線膨張係数が大きく、異方性が生じていることがわかった。さらに、ガラス繊維と非繊維状充填材との比率が1未満であるため膨潤性も劣ることがわかった。
比較例2および3は、異形断面ガラス繊維を用いていないことから線膨張係数が大きく、異方性が生じていることがわかった。一方で、ガラス繊維と非繊維状充填材との比率1未満であるため、膨潤性が劣ることがわかった。
比較例4および5は、異形断面ガラス繊維を用いているため線膨張係数は抑えられているが、非繊維状充填材が多いため、つまりX/Yが7以上であるため線膨張係数の異方性が十分には抑制されていなかった。
比較例6は、異形断面ガラス繊維を用いているため線膨張係数は抑えられているが、異形断面ガラス繊維と非繊維状充填材とが同量入っているため(X/Yが1であるため)異方性が生じていた。
比較例7は、モース硬度の低いタルクを使用したため線膨張異方性差が大きくなることが分かった。加えて、実施例3と比較して、大幅な強度の低下も生じていることが分かった。
Figure 0007501359000004
本発明のPPS樹脂組成物は、射出成形、押出成形、ブロー成形、トランスファー成形など各種成形に供することが可能であるが、特に射出成形用途に適している。
以上のように、本発明に用いられるPPS樹脂組成物は、本来有する優れた機械物性、耐薬品性などの諸物性を大きく損なうことなく、線膨張係数およびクリープ変形において低異方性に優れたPPS樹脂組成物を得ることができる。そのため、寸法精度が求められる、かつ接触圧力で物品を保持するような成形品に有用である。特に、光学特性が要求される光学機器や精密機器関連は、寸法安定性およびレンズ圧入時のクリープ変形の異方性が少ないことが求められることから、これらの用途においては本発明の樹脂組成物が非常に有用である。具体的には、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などのレンズが圧入される用途が挙げられる。
その他、本発明のPPS樹脂組成物の適用可能な用途としては、例えばセンサー、LEDランプ、民生用コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパクトディスクなどの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品などに代表される家庭、事務電気製品部品への適用も可能である。その他、オフィスコンピューター関連部品、電話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部品:水道蛇口コマ、混合水栓、ポンプ部品、パイプジョイント、水量調節弁、逃がし弁、湯温センサー、水量センサー、水道メーターハウジングなどの水廻り部品;バルブオルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディマー用ポテンシオメーターベース、排気ガスバルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温センサー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフトポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレーキパッド摩耗センサー、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプインペラー、ウォーターポンプハウジング、エンジン冷却モジュール、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビューター、スタータースイッチ、スターターリレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクター、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、車速センサー、ケーブルライナーなどの自動車・車両関連部品など各種用途が例示できる。
1 スプルー
2 ランナー
3 ゲート
4 試験片作成のための切削加工用平板
5、6 切削加工用平板から作成された試験片

Claims (7)

  1. (A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維を110~250重量部、および(C)以下の(C-a)および(C-b)を満たす非繊維系無機フィラーを25~150重量部配合してなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物であって、前記(B)異形断面ガラス繊維の配合重量Xと前記(C)非繊維系無機フィラーの配合重量Yとの比率X/Yが1より大きく7未満である、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
    (C-a)モース硬度が2を超え4未満
    (C-b)融点もしくは軟化点が380℃以上
  2. 前記(B)異形断面ガラス繊維の長径(断面の最長の直線距離)と短径(長径と直角方向の最長の直線距離)の比が1.3~10であることを特徴とする請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
  3. 前記(A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対する(B)異形断面ガラス繊維の配合重量Xと前記(C)非繊維系無機フィラーの配合重量Yの比率X/Yが1より大きく5未満である請求項1または2に記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物
  4. 前記記載の(C)非繊維系無機フィラーが炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載のポリフェニレンサルファイド樹脂組成物からなる成形品。
  6. 成形品が筐体部品である請求項5の成形品。
  7. (A)ポリフェニレンサルファイド樹脂100重量部に対して、(B)異形断面ガラス繊維を110~250重量部、および(C)非繊維系無機フィラー(但し、六方晶窒化ホウ素、水酸化マグネシウム、タルク、酸化マグネシウム、および窒化アルミニウムを除く)を25~150重量部配合してなるポリフェニレンサルファイド樹脂組成物であって、 前記(B)異形断面ガラス繊維の配合重量Xと前記(C)非繊維系無機フィラーの配合重量Yとの比率X/Yが1より大きく7未満である、ポリフェニレンサルファイド樹脂組成物。
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