JP7494648B2 - タイヤ - Google Patents

タイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP7494648B2
JP7494648B2 JP2020141063A JP2020141063A JP7494648B2 JP 7494648 B2 JP7494648 B2 JP 7494648B2 JP 2020141063 A JP2020141063 A JP 2020141063A JP 2020141063 A JP2020141063 A JP 2020141063A JP 7494648 B2 JP7494648 B2 JP 7494648B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mark
micro
region
tire
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020141063A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022036711A (ja
Inventor
幸一 中島
哲也 阪口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2020141063A priority Critical patent/JP7494648B2/ja
Priority to EP21188059.6A priority patent/EP3960506B1/en
Priority to US17/407,294 priority patent/US11584167B2/en
Publication of JP2022036711A publication Critical patent/JP2022036711A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7494648B2 publication Critical patent/JP7494648B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C13/00Tyre sidewalls; Protecting, decorating, marking, or the like, thereof
    • B60C13/001Decorating, marking or the like

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

本発明は、サイドウォール部の外面に装飾模様が形成されたタイヤに関する。
タイヤのサイドウォール部の表面には、タイヤのメーカ名、ブランド名等を表すための文字又は図形からなるマークが形成されている。このようなマークは、視認性を高めるために、サイドウォール部の表面から突出する凸マーク、或いは表面から凹む凹みマークとして形成されている。
しかし凸マークの場合、空気抵抗の悪化の要因となるため、あまり高くすることができない。又凹みマークの場合、サイドウォール部のゴムゲージ厚さの制約上あまり深くすることができない。このような理由により、マークの視認性を充分に高めることは難しい。
他方、下記の特許文献1には、サイドウォール部の表面に、帯状の装飾部と、前記装飾部内に配されるマークなどの標章表示部とを設けたタイヤが記載されている。前記装飾部は第1のセレーションからなり、前記標章表示部は第2のセレーションからなる。第1のセレーションと第2のセレーションとは、ともにタイヤ回転中心から位置ずれした異なる偏心中心からのびるリッジからなる偏心セレーションによって構成されている。
特開2003-320818号公報
このタイヤは、リッジの配列密度及び傾斜角度の双方に変化を与えることで、外観不良の隠匿効果を向上している。しかしマークである標章の視認性に対しては、不充分であり、さらなる向上が望まれる。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、サイドウォール部の表面に設けるマークの視認性を高めうるタイヤを提供することを主たる課題としている。
本発明は、サイドウォール部を有するタイヤであって、
前記サイドウォール部の表面に、文字又は図形からなる少なくとも一つのマークが設けられ、
前記サイドウォール部の表面かつ前記マークの外側で隣接する第1領域を含む装飾領域が形成されており、
前記第1領域には、複数の第1微小突起が配されており、
前記第1領域は、前記マークを立体的に視認させるように、前記サイドウォール部の表面上の消失点から前記マークに向かって放射状に延びる。
本発明に係るタイヤにおいて、前記サイドウォール部に、前記マークが複数設けられており、前記装飾領域は、前記消失点から、前記マークのそれぞれに延びる前記第1領域を含むのが好ましい。
本発明に係るタイヤにおいて、前記マークは、側壁面を含み、前記装飾領域は、複数の第2微小突起が配された第2領域を含み、前記第2領域が、前記マークに第1方向から光を当てたときに、前記側壁面が影を形成する領域に設けられているのが好ましい。
本発明に係るタイヤにおいて、前記第1微小突起の突起高さは、前記第2微小突起の突起高さよりも小さいのが好ましい。
本発明に係るタイヤにおいて、前記第1微小突起の配置密度は、前記第2微小突起の配置密度よりも小さいのが好ましい。
本発明に係るタイヤにおいて、前記第1微小突起は、凹部と、前記凹部の周囲を囲んで頂面を形成する外壁部とを含むのが好ましい。
本発明に係るタイヤにおいて、前記外壁部の頂面は、突起高さ方向において前記突起高さが大きい山部分を少なくとも2箇所含むのが好ましい。
本発明に係るタイヤにおいて、前記頂面は、前記山部分と、突起高さが小さい谷部分とが周方向に交互に配されるのが好ましい。
本発明に係るタイヤにおいて、前記頂面は、前記山部分と谷部分とが滑らかな曲面で連なる湾曲面であるのが好ましい。
本発明は叙上の如く、装飾領域が、マークの外側で隣接する第1領域を含む。この第1領域は、複数の第1微小突起が配されており、又マークを立体的に視認させるように、サイドウォール部の表面上の消失点からマークに向かって放射状に延びる。
このような第1領域では、複数の第1微小突起が、光を反射しにくくさせて光の吸収率を高める。そのため、隣接するマークに比して、第1領域を暗く見せることができる。しかも、第1領域が、消失点からマークに向かって放射状に延びる。
これにより、マークを立体的に、特には、マークが奥側から飛び出してくるように見せることが可能になる。その結果、意匠性を高めるとともに、マークに立体感を持たせることができ、マークの視認性を向上させうる。
本発明のタイヤにおける一実施形態のサイドウォール部を正面視した部分側面図である。 サイドウォール部の正面視において凹みマークと装飾領域とを概念的に示す部分拡大側面図である。 凹みマークと装飾領域とを示す図2のI-I線断面図である。 (a)は凹みマークを正面視した図面、(b)は凹みマークを斜めから見た斜視図である。 (a)、(b)は、斜め左上方側からの対角線方向を第1方向とした場合のマークの正面図及び斜視図である。 サイドウォール部の正面視において凸マークと装飾領域とを概念的に示す部分拡大側面図である。 凸マークと装飾領域とを示す図6のII-II線断面図である。 (a)、(b)は第1微小突起の斜視図、及びの側面図である。 他の実施形態の第1微小突起の斜視図である。 (a)~(c)は、さらに他の実施形態の第1微小突起の側面図、及びそのc-c線の位置における第1微小突起の横断面輪郭を示す平面図である。 (a)、(b)は、さらに他の実施形態の第1微小突起の側面図、及びそのd-d線の位置における凹部の横断面輪郭を示す平面図である。 (a)、(b)は、さらに他の実施形態の第1微小突起の斜視図、及びの側面図である。 さらに他の実施形態の第1微小突起の斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1、2に示すように、本実施形態のタイヤ1は、少なくとも一方のサイドウォール部2の表面2Sに、タイヤのメーカ名、ブランド名、サイズ等である標章3を具える。
標章3は、少なくとも1つのマーク4から構成される。マーク4は、文字又は図形からなり、標章3を構成する最小単位をなす。本例では、「A」、「L」、「K」、「E」である4つのマーク4により、「ALKE」の文字列である標章3、例えばブランド名が形成されている。
またサイドウォール部2の表面2Sには、装飾領域5が形成されている。この装飾領域5は、マーク4の外側でマーク4に隣接する第1領域7を含む。本例では、装飾領域5が、マーク4上或いはマーク4の外側に配される第2領域8をさらに含む場合が示される。
第1領域7は、マーク4を立体的に視認させるように、サイドウォール部2の表面2S上の消失点Qからマーク4に向かって放射状に延びる。本例では、装飾領域5が、消失点Qから、それぞれのマーク4に延びる複数の第1領域7を含む場合が示される。しかし、複数のマーク4から選択された特定のマーク4のみに延びる第1領域7であっても良い。特定のマーク4は、単数でも複数でも良い。
消失点Qは、標章3よりもタイヤ半径方向内側に配されるのが好ましい。また消失点Qは、標章3のタイヤ周方向の幅wtの幅中心Coを含む中央部Cyに配されるのがさらに好ましい。中央部Cyは、幅中心Coからの周方向距離が幅wtの5以下の領域である。
図3は、図2のI-I線断面である、図3に示すように、第1領域7には、第1微小突起11が互いに隣り合って配される。本例では、第1微小突起11同士が間隔を隔てて配される場合が示されているが、第1微小突起11が互いに隣接して配されても良い。
図2に示すように、複数の第1領域7が配される場合、各第1微小突起11の配置密度は互いに等しいことが好ましい。「配置密度」は、単位面積に占める第1微小突起11の底面積の総和の割合で定義される。言い換えると、単位面積の面内に形成される第1微小突起11の底面の面積s(第1微小突起11の下端での断面積に相当。)の総和Σsと、単位面積Sとの比、Σs/Sで定義される。
このような第1領域7では、複数の第1微小突起11が、光を反射しにくくさせて光の吸収率を高める。そのため、隣接するマーク4に比して、第1領域7を暗く見せることができる。しかも、第1領域7は、消失点Qからマーク4に向かって放射状に延びる。
これにより、マーク4を立体的に、特には、マーク4が奥から飛び出してくるように見せることが可能になる。その結果、意匠性を高めるとともに、マーク4に立体感を持たせることができ、マーク4の視認性を向上させうる。なお第1領域7、7間には、微小突起の無い平滑面からなる放射状の平滑面領域30が配されている。即ち、装飾領域5は、放射状の第1領域7と平滑面領域30とを含み、第1領域7と平滑面領域30とは、消失点Qを中心として交互に配される。
図2中の符号6は、サイドウォール部2の表面2Sから突出する線状の凸条体である。凸条体6は、マーク4の輪郭線上の例えば出隅部Vから消失点Qに向かって延び、第1領域7と協働してマーク4をさらに立体的に視認させる。
また装飾領域5は、例えば、第2領域8を含んでも良い。この第2領域8には、図3に示すように、第2微小突起12が互いに隣り合って配される。
図4(a)、(b)に示すように、マーク4は側壁面9を含み、第2領域8は、マーク4に第1方向Fから光を当てたときに、側壁面9が影を形成する領域Ya(以下「影領域Ya」と呼ぶ場合がある。)に形成される。
具体的には、本例では、マーク4が、サイドウォール部2の表面2Sから段差状に凹んだ凹みマーク4Aとして形成されている。即ち、凹みマーク4Aは、底面10と、底面10から立ち上がり、かつ凹みマーク4Aの輪郭をなす側壁面9とを具える。
底面10は、影領域Yaと、影領域Ya以外の明領域Ybとに区分される。影領域Yaは、影壁部分9aに沿った底面10上の巾領域である。又影壁部分9aは、側壁面9のうち、第1方向Fから光を当てたときに影となる面部分を意味する。本例では、正面視において左斜め上方向から光を当てた場合が示される。これにより、側壁面9のうち、右側及び下側に向く面部分が、光を遮る影壁部分9aとなる。「正面視」とは、タイヤ半径方向外側を上方側としてマーク4を正面から見た状態を意味する。
そして影壁部分9aに沿った影領域Yaが、複数の第2微小突起12が互いに隣り合って配される第2領域8として形成される。なお明領域Ybは、微小突起の無い平滑面で形成される。
このような第2領域8では、複数の第2微小突起12が、光を反射しにくくさせて光の吸収率を高め、黒く見せることができる。
その結果、凹みマーク4Aの底面10にコントラスト(明暗)が与えられ、第2領域8を、第1方向Fから光を当てたときの側壁面9による影のように見せることができる。さらに、この影を側壁面9の一部のように見せることができる。そしてこれらの目の錯覚により、凹みマーク4Aを、実際の深さdよりも深く見せることができ、立体感を増し、視認性を高めることが可能になる。そのためには、第2領域8の幅WAは、凹みマーク4Aの深さdより大であるのが好ましい。幅WAは影壁部分9aと直交する向きの巾である。幅WAの上限は、特に規制されないが、深さdの4.0倍以下が、立体感を与える上で好ましい。
本例では、第2領域8による、マーク4を実際の深さよりも深く見せる効果と、第1領域7による、マーク4を奥から飛び出して見せる効果との相互作用により、マーク4の視認性をより一層向上させることができる。
この場合、第1領域7が、第2領域8よりも黒く見えると、第1領域7がマーク4よりも目立ってしまい、バランスが悪く、飛び出して見せる効果を減じる傾向となる。そのために、図3に示すように、第1微小突起11の突起高さH1は、第2微小突起12の突起高さH2よりも小さいことが好ましい。同じ理由により、第1微小突起11の配置密度は、第2微小突起12の配置密度よりも小さい、即ち疎であるのが好ましい。
ここで、図4(a)に示すように、第1方向Fは、マーク4を正面視したときの、対角線方向F1であるのが好ましい。特には、正面視においてタイヤ半径方向外側からタイヤ半径方向内側に向く斜め上方側からの対角線方向F1であるのが好ましい。これにより、マーク4に与える立体感の演出効果をより高めることができる。対角線方向F1とは、マーク4を囲む平行四辺形のうちで最小面積の平行四辺形Kの対角線を基準線Xとし、この基準線Xに対する角度が20度以下、好ましくは10度以下の方向を意味する。
図4(a)、(b)では、第1方向Fが、斜め上方側からの対角線方向F1のうち、左上方側からの対角線方向F1である場合が示される。しかし図5(a)、(b)に示すように、第1方向Fが、右上方側からの対角線方向F2であっても良い。
図6、7に、マーク4が、サイドウォール部2の表面2Sから突出する凸マーク4Bである場合が示される。凸マーク4Bは、表面2Sから立ち上がり、凸マーク4Bの周囲を囲む側壁面9を具える。
この場合、第2領域8は、サイドウォール部2の表面2S上に形成される。このとき、第1方向Fによっては、第2領域8が、第1領域7と部分的に重なる重複部分Gが生じる場合がある。この重複部分Gにおいては、図7に示すように、第2領域8が優先して形成される。なお、上述の実施形態と共通する要素には、同じ符号が付され、ここでの説明は省略される。
マーク4が凹みマーク4Aのとき、第1微小突起11の突起高さH1及び第2微小突起12の突起高さH2は、それぞれ、凹みマーク4Aの深さd(図3に示す)より小であるのが好ましい。またマーク4が凸マーク4Bのとき、第1微小突起11の突起高さH1及び第2微小突起12の突起高さH2は、それぞれ、凸マーク4Bの高さh(図7に示す)より小であるのが好ましい。
<第1微小突起11>
次に、第1微小突起11について説明する。
図8(a)、(b)に示すように、第1微小突起11として柱状の突起が好適に採用される。特には、本例の如く、第1微小突起11が、上端に配される凹部14と、この凹部14の周囲を囲んで突起頂部11Eを形成する例えば管状の外壁部15とを具えるものが好ましい。
このような第1微小突起11に光が照射されると、第1微小突起11の外側面11S(外壁部15の外側面に相当。)に照射された光が拡散し、装飾領域5が黒く見える。又突起頂部11Eに照射された光は、主に外壁部15の頂面15Sのみで反射され、凹部14では光が吸収される。そのため、突起頂部11Eも黒く見え、装飾領域5以外の領域、例えばマーク4とのコントラストが高められ、視認性が向上する。
本例では、第1微小突起11の外壁部15には、突起高さ方向において、突起高さが大きい山部分16を少なくとも2箇所含む。本例では外壁部15が管状をなし、山部分16と、突起高さが小さい谷部分17とが周方向に交互に配される場合が示される。なお図13に示すように、頂面15Sを平面とすることもできる。
本例では、外壁部15の頂面15Sは、山部分16と谷部分17とが滑らかな曲面で波状に連なる湾曲面18をなす。
このような第1微小突起11は、外壁部15の頂面15Sが、山部分16を2箇所以上含む面で形成されるため、頂面15Sでも光の拡散が起こり、突起頂部11Eを一層黒く見せることができる。このように、本例の第1微小突起11は、外側面11Sによる光の拡散と、凹部14による光の吸収と、外壁部15の頂面15Sによる光の拡散との相乗効果により、上端に凹部14が無い例えば円錐台状の微小突起に比して、装飾領域5を一層暗く(黒く)見せることができる。
山部分16の形成数は、3~6の範囲が、光の拡散の効果を高める上で好ましい。
第1微小突起11は、突起高さ方向と直交する横断面輪郭11aを有する。横断面輪郭11aは、円形状又は楕円形状であるのが望ましい。円形状の場合、いずれの方向から照射された光に対しても、同じように光を拡散しうる。そのため、方向性を有することなく、安定してコントラストを高めることができる。これに対して、楕円形状の場合、楕円の長軸側から照射される光の拡散と、短軸側から照射される光の拡散とに差を持たせることができる。そのため、コントラストに方向性を持たせることができ、外観に意外性を与えうる。
第1微小突起11では、その横断面輪郭11aが下端側(突起の根元側)よりも上端側(突起頂部11Eの側)が小さいのが好ましい。このような第1微小突起11は、下端側に高い剛性を有する。そのため、変形し難く、欠けやクラックが抑制され、視認性が長期で確保される。本例では、第1微小突起11の横断面輪郭11aが、下端側から上端側に向かって漸減している場合が示される。より具体的には、本例の第1微小突起11は、その外側面11Sが、全長に亘って、下端側から上端側に向かってテーパ状に形成されている。しかし横断面輪郭11aは、このような態様に限定されるものではない。
図8(b)に示されるように、第1微小突起11の最大幅L1は、0.30~1.00mmであるのが望ましい。第1微小突起11は、その下端において最大幅L1を有する。このような第1微小突起11は、照射された光による影の暗い部分を大きく確保できる。第1微小突起11の最大幅L1が0.30mm未満の場合、第1微小突起11の剛性が小さくなり、クラックや欠けが生じ易くなるおそれがある。第1微小突起11の最大幅L1が1.00mmを超える場合、第1微小突起11の外側面11Sに照射される光が増加し明るくなり、マーク4とのコントラストが小さくなる恐れがある。
上述の作用を効果的に発揮させるために、第1微小突起11の最小幅L2は、0.25~0.95mmであるのが望ましい。第1微小突起11は、その上端において最小幅L2を有する。これにより、剛性を確保しながら暗くなる部分を作ることができる。
第1微小突起11は、山部分16において最大高さH1maxを有し、谷部分17において最小高さH1minを有する。最大高さH1maxは、0.20~0.60mmが望ましい。最大高さH1maxが、0.20mm未満の場合、第1微小突起11が低すぎて、光の拡散の効果が減じ、充分なコントラストが得られなくなる。又最大高さH1maxが、0.60mmを越える場合、第1微小突起11に損傷を招く傾向となる。
第1微小突起11が最大高さH1maxを有する場合、この最大高さH1maxが、第1微小突起11の突起高さH1として、定義される。
又最小高さH1minは、0.10~0.50mmが望ましく、特には、最大高さH1maxと最小高さH1minとの差ΔH=(H1max-H1min)が、0.10~0.40mmであるのが好ましい。差ΔHが0.10mm未満の場合、外壁部15の頂面15Sにおける光の拡散の効果を有効に得るのが難しい。逆に0.40mmを越えると、山部分16で損傷を招く傾向となる。
又外壁部15の上端における厚さW2は0.20mm以下であるのが望ましい。厚さW2が0.20mmを超える場合、凹部14が小さくなり、第1微小突起11を黒く見せる効果が小さくなる傾向がある。なお、厚さW2の下限は0.05mm以上であるのが好ましい。これを下回ると、第1微小突起11の剛性が小さくなり、第1微小突起11に損傷を招く傾向となる。
図8(a)に示されるように、凹部14は、その深さ方向と直交する横断面輪郭14aを有する。この横断面輪郭14aは、円形状又は楕円形状であるのが望ましい。このような凹部14は、第1微小突起11の剛性を高く維持するとともに、多方向からの光を吸収でき、第1微小突起11を黒く見せるのに役立つ。本例では、凹部14の横断面輪郭14aが円形状の場合が示される。なお楕円形状の場合、コントラストに方向性を持たせることができ、外観に意外性を与えうる。
凹部14の横断面輪郭14aは、下端部側よりも上端部側が大きいのが好ましい。このような第1微小突起11は、下端側に高い剛性を有するため、変形し難く、欠けやクラックが抑制される。本例では、横断面輪郭14aが、下端側から上端側に向かって漸増している場合が示される。より具体的には、本例の第1微小突起11は、凹部14の内側面14Sが、全長に亘って、下端側から上端側に向かって逆テーパ状に形成されている。しかし横断面輪郭14aは、このような態様に限定されるものではない。
図8(b)に示されるように、凹部14の山部分16からの深さHcは、第1微小突起11の前記最大高さH1maxの15%~100%の範囲が好ましい。15%を下回ると、凹部14の底面で光が反射する傾向となり、第1微小突起11を黒く見せる効果が減じる。又100%を越えると、第1微小突起11の剛性が減じ、第1微小突起11に損傷を招く傾向となる。そのため、深さHcは、最大高さH1maxの90%以下が好ましい。なお深さHcは、0.15~0.60mmの範囲であるのも好ましい。
凹部14の最大幅L3は、0.10~0.90mmであるのが望ましい。凹部14は、その上端において最大幅L3を有する。最大幅L3が0.10mm未満の場合、凹部14による光の吸収効果が小さくなる傾向を招く。最大幅L3が0.90mmを超える場合、第1微小突起11の剛性が減じ、第1微小突起11に損傷を招く傾向となる。
特に限定されないが、凹部14の最小幅L4は、最大幅L3以下であり、好ましくは、最大幅L3の70%以下が望ましい。凹部14は、その下端において最小幅L4を有する。
図9は、第1微小突起11の他の実施形態の斜視図である。この実施形態の第1微小突起11と、本実施形態の第1微小突起11とで同じ構成要素については、同じ符号が付されその詳細な説明が省略される。図9に示されるように、第1微小突起11では、凹部14を囲む外壁部15の頂面15Sは、山部分16と谷部分17とが平らな傾斜面で連なる屈曲面19として形成される。この場合にも、頂面15Sが前記湾曲面18(図3に示す)の場合と同様の効果を奏することができる。
図10(a)~(c)に、それぞれ、第1微小突起11のさらに他の実施形態における側面図、及びそのc-c線の位置における第1微小突起11の横断面輪郭11aが示される。この実施形態の第1微小突起11と、本実施形態の第1微小突起11とで同じ構成要素については、同じ符号が付されその詳細な説明が省略される。
図10(a)の第1微小突起11は、例えば、横断面輪郭11aが下端側から上端側まで同じ大きさで形成される。即ち、第1微小突起11が円柱状をなす。このような第1微小突起11は、剛性には不利を招くものの、テーパ状の第1微小突起11(図8に示す)と同様に、第1微小突起11を黒く見せる効果を発揮し、マーク4とのコントラストを強調することができる。また、この実施形態では、凹部14の横断面輪郭14aが下端側から上端側まで同じ大きさで形成される。このような凹部14は、剛性には不利を招くものの、逆テーパ状の凹部14(図8に示す)と同様に、光の吸収効果を発揮し、マーク4とのコントラストを強調することができる。
図10(b)の第1微小突起11は、その横断面輪郭11aが、下端側から上端側に向かって段階的に小さくなる部分P1、即ち、段差の部分P1を含む。この実施形態では、段差が一段の場合が示されるが、複数段であっても良い。このような第1微小突起11は、テーパ状の第1微小突起11(図3に示す)と同様に、剛性を高く確保しながら、第1微小突起11を黒く見せる効果を発揮し、マーク4とのコントラストを強調することができる。この実施形態の第1微小突起11では、段差の部分P1の上方側の部分Y1及び下方側の部分Y2が、それぞれ円柱状で形成されている。しかし各部分Y1、Y2を、図8に示すようにテーパ状に構成することもできる。
図10(c)の第1微小突起11では、横断面輪郭11aが段階的に小さくなる部分(段差の部分)P1において、一方の横断面輪郭11aと他方の横断面輪郭11aとは、位置Jにおいて一部が接している。このような、第1微小突起11は、コントラストに方向性を持たせることができ、外観に意外性を与えうる。
図11(a)、(b)に、それぞれ、第1微小突起11のさらに他の実施形態における側面図、及びそのd-d線の位置における凹部14の横断面輪郭14aが示される。この実施形態の第1微小突起11と、本実施形態の第1微小突起11とで同じ構成要素については、同じ符号が付されその詳細な説明が省略される。
図11(a)において、凹部14は、その横断面輪郭14aが、下端側から上端側に向かって段階的に大きくなる部分P2、即ち、段差の部分P2を含む。この実施形態では、段差が一段の場合が示されるが、複数段であっても良い。このような凹部14は、逆テーパ状の凹部14(図8に示す)と同様に、剛性を高く確保しながら、光の吸収効果を発揮し、マーク4とのコントラストを強調することができる。
図11(b)の第1微小突起11では、横断面輪郭14aが段階的に小さくなる部分(段差の部分)P2において、一方の横断面輪郭14aと他方の横断面輪郭14aとは、位置Jにおいて一部が接している。
図12(a)、(b)に、第1微小突起11のさらに他の実施形態における斜視図及び平面図が示される。この実施形態の第1微小突起11と、本実施形態の第1微小突起11とで同じ構成要素については、同じ符号が付されその詳細な説明が省略される。
図12(a)、(b)において、第1微小突起11は、外壁部15が2つの山部分16と1つの谷部分17とを具える。具体的には、凹部14の周囲を囲む外壁部15が、管状ではなく、スリット20により周方向に途切れるC字状に形成される。そして外壁部15の頂面15Sでは、2つの山部分16と1つの谷部分17とが段差状に形成される。この実施形態では、山部分16が平面をなす。
なお図示されないが、第1微小突起11として、上端に向かって厚さが減じるリブ状突起(例えばリッジ)を採用することもできる。この場合、リブ状突起(第1微小突起11)は、消失点Qから延びる放射状に配するのが好ましい。
なお第2微小突起12は、特に規制されないが、第1微小突起11と相似形をなすものが好適に採用しうる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1に示すように、サイドウォール部の表面に、マークからなる標章(「ALKE」の文字列)を具える空気入りタイヤが形成された。各タイヤには、複数の第1微小突起が配された第1領域,及び/又は複数の第2微小突起が配された第2領域を有する表1の仕様の装飾領域が形成されている。表1において、比較例1は、装飾領域自体が無いタイヤである。
各タイヤにおいて、標章の視認性がテストされた。共通仕様及びテスト方法は、以下の通りである。
<共通仕様>
第1微小突起:柱状の突起(図8)
--凹部:有
--山部分の形成数:4
--上端面の形状:湾曲面
--最大高さH1max <mm>:0.3
--最小高さH1min <mm>:0.2
--差ΔH <mm>:0.1
--最小幅L2 <mm>:0.41
--最大幅L1 <mm>:0.54
--凹部の深さHc<mm>:0.3
--凹部の最大幅L3<mm>:0.31
--凹部の最小幅L4<mm>:0.2
--厚さW2 <mm>:0.05
第2微小突起は、第1微小突起と相似形である。
<視認性>
視認性は、目視による官能評価により、比較例1を100とする指数により評価されている。数値が大なほど視認性に優れている。
Figure 0007494648000001
表1に示すように実施例のタイヤは、標章に対する視認性に優れているのが確認できる。
1 タイヤ
2 サイドウォール部
2S 表面
4 マーク
5 装飾領域
7 第1領域
8 第2領域
9 側壁面
11 第1微小突起
12 第2微小突起
14 凹部
15 外壁部
15S 頂面
16 山部分
17 谷部分
18 湾曲面
F 第1方向
H1 突起高さ
H2 突起高さ

Claims (9)

  1. サイドウォール部を有するタイヤであって、
    前記サイドウォール部の表面に、文字又は図形からなる少なくとも一つのマークが設けられ、
    前記サイドウォール部の表面かつ前記マークの外側で隣接する第1領域を含む装飾領域が形成されており、
    前記第1領域には、複数の第1微小突起が配されており、
    前記第1領域は、前記マークを立体的に視認させるように、前記サイドウォール部の表面上の消失点から前記マークに向かって放射状に延びる、
    タイヤ。
  2. 前記サイドウォール部に、前記マークが複数設けられており、
    前記装飾領域は、前記消失点から、前記マークのそれぞれに延びる前記第1領域を含む、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記マークは、側壁面を含み、
    前記装飾領域は、複数の第2微小突起が配された第2領域を含み、
    前記第2領域が、前記マークに第1方向から光を当てたときに、前記側壁面が影を形成する領域に設けられている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記第1微小突起の突起高さは、前記第2微小突起の突起高さよりも小さい、請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記第1微小突起の配置密度は、前記第2微小突起の配置密度よりも小さい、請求項3又は4に記載のタイヤ。
  6. 前記第1微小突起は、凹部と、前記凹部の周囲を囲んで頂面を形成する外壁部とを含む、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 前記外壁部の頂面は、突起高さ方向において前記突起高さが大きい山部分を少なくとも2箇所含む、請求項6に記載のタイヤ。
  8. 前記頂面は、前記山部分と、突起高さが小さい谷部分とが周方向に交互に配される、請求項7記載のタイヤ。
  9. 前記頂面は、前記山部分と谷部分とが滑らかな曲面で連なる湾曲面である、請求項6ないし8のいずれか1項に記載のタイヤ。
JP2020141063A 2020-08-24 2020-08-24 タイヤ Active JP7494648B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020141063A JP7494648B2 (ja) 2020-08-24 2020-08-24 タイヤ
EP21188059.6A EP3960506B1 (en) 2020-08-24 2021-07-27 Tire
US17/407,294 US11584167B2 (en) 2020-08-24 2021-08-20 Tire

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020141063A JP7494648B2 (ja) 2020-08-24 2020-08-24 タイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022036711A JP2022036711A (ja) 2022-03-08
JP7494648B2 true JP7494648B2 (ja) 2024-06-04

Family

ID=77103892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020141063A Active JP7494648B2 (ja) 2020-08-24 2020-08-24 タイヤ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11584167B2 (ja)
EP (1) EP3960506B1 (ja)
JP (1) JP7494648B2 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052471A (ja) 2008-08-26 2010-03-11 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP2011037387A (ja) 2009-08-12 2011-02-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2012183869A (ja) 2011-03-03 2012-09-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2016521661A (ja) 2013-06-20 2016-07-25 カンパニー ジェネラレ デ エスタブリシュメンツ ミシュラン ハイコントラストのマーキングを有するタイヤ

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB8617409D0 (en) * 1986-07-16 1986-08-20 Sp Tyres Uk Ltd Tyre sidewalls
JP3980929B2 (ja) 2002-05-08 2007-09-26 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP4956948B2 (ja) * 2005-09-22 2012-06-20 横浜ゴム株式会社 タイヤ加硫用金型、空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
DE102016218487A1 (de) * 2016-09-27 2018-03-29 Continental Reifen Deutschland Gmbh Fahrzeugreifen
JP7120058B2 (ja) * 2019-02-05 2022-08-17 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
JP7196674B2 (ja) * 2019-02-19 2022-12-27 住友ゴム工業株式会社 タイヤ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010052471A (ja) 2008-08-26 2010-03-11 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りタイヤ
JP2011037387A (ja) 2009-08-12 2011-02-24 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2012183869A (ja) 2011-03-03 2012-09-27 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2016521661A (ja) 2013-06-20 2016-07-25 カンパニー ジェネラレ デ エスタブリシュメンツ ミシュラン ハイコントラストのマーキングを有するタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
US20220055416A1 (en) 2022-02-24
EP3960506B1 (en) 2022-12-21
JP2022036711A (ja) 2022-03-08
US11584167B2 (en) 2023-02-21
EP3960506A1 (en) 2022-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7119766B2 (ja) タイヤ
CN111516436B (zh) 轮胎
JP7196674B2 (ja) タイヤ
JP5160345B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7196673B2 (ja) タイヤ
JP4666109B1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2014507979A (ja) 高コントラストのマークを備えた外科器具および外科器具をマークする方法
JP6930908B2 (ja) タイヤ
JP2006224704A (ja) 空気入りタイヤ
CN107531109B (zh) 轮胎
JP5630085B2 (ja) 空気入りタイヤ
US20210188018A1 (en) Tire
JP7251199B2 (ja) タイヤ
JP7494648B2 (ja) タイヤ
JP2006256432A (ja) 空気入りタイヤ
JP6495735B2 (ja) タイヤ
JP2022036710A (ja) タイヤ
JP6495736B2 (ja) タイヤ
JP7040200B2 (ja) タイヤ
JP7271995B2 (ja) タイヤ
JP7415690B2 (ja) タイヤ
JP7056231B2 (ja) タイヤ
JP2023123111A (ja) タイヤ
JP2024049101A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230626

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7494648

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150